JPH06280352A - 建築用湾曲折版屋根およびその製造方法 - Google Patents

建築用湾曲折版屋根およびその製造方法

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JPH06280352A
JPH06280352A JP9221393A JP9221393A JPH06280352A JP H06280352 A JPH06280352 A JP H06280352A JP 9221393 A JP9221393 A JP 9221393A JP 9221393 A JP9221393 A JP 9221393A JP H06280352 A JPH06280352 A JP H06280352A
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grooves
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Takashi Kamatani
隆 鎌谷
Katsushi Nakanishi
勝志 中西
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Yodogawa Steel Works Ltd
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな曲率半径を設定できるコスト安な建築
用湾曲折版屋根およびその製造方法を提供する。 【構成】 谷底部が平坦でないV溝3が頂部4,4間に
平行に配列形成された金属折版材7をそのV溝3に沿う
方向かつ裏面側に湾曲させ、そのV溝3内には曲げ方向
の金属折版材7の収縮を吸収する凹部5を前記V溝3に
差し渡すようにその両斜面6,6の各上端から谷底部2
にかけて連続して形成し、かつその谷底部2の外側の伸
びが許容伸び率以内となる程度に凹入湾曲させ、その凹
部5を前記V溝3と直交する方向に所定間隔おきに形成
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建屋の軒先や棟部に葺
成される建築用湾曲折版屋根およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、建屋の軒先や棟部に葺成される建
築用湾曲折版屋根は、例えば特公昭53−611号公報
に提案されている。これは、金属折版材の平坦な頂部間
に互いに平行に配列形成された溝部の両斜面と底面の内
側に突条を連続して形成しつつその金属折版材を各突条
の裏側に湾曲させるように製作されるものである。
【0003】また、実公昭63−39304号公報に
は、底面部とその両側の斜面部とに、凹凸状部を形成し
て曲げ成形に伴う金属折版材の収縮量を吸収させるよう
にした例が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な建築用湾曲折版屋根は、従来、倉庫や工場、体育館等
の比較的大きな建屋に使用されることが多く、従ってそ
の曲率半径が比較的大きく、かつ底面と両斜面とに凹凸
を別々に形成するために成形型が複雑になりコストも比
較的高いものになっていた。
【0005】しかるに、近時は一般家屋のような比較的
小さな建屋の軒先や棟部にもこのような建築用湾曲折版
屋根を用いることが望まれるようになり、比較的小さな
曲率半径を設定でき、かつコスト安であることが要件と
なった。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
小さな曲率半径を設定できるコスト安な建築用湾曲折版
屋根およびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。すな
わち、第1の発明では、谷底部が平坦でないV溝が頂部
間に平行に配列形成された金属折版材がそのV溝に沿う
方向かつ裏面側に湾曲され、前記V溝内には曲げ方向の
前記金属折版材の収縮を吸収する凹部が前記V溝に差し
渡されるようにその両斜面の各上端から谷底部にかけて
連続して凹入湾曲され、その凹部が前記V溝と直交する
方向に所定間隔おきに形成されていることを特徴として
いる。
【0008】第2の発明では、谷底部が平坦でないV溝
が頂部間に平行に配列形成された金属折版材に対して、
そのV溝と直交する方向に配置した上型と下型とによっ
て、そのV溝内にそのV溝と直交する方向の凹部を、そ
のV溝の両斜面の各上端から谷底部にかけて連続して凹
入湾曲させ、前記凹部で曲げ方向の収縮を吸収させてそ
の凹部を所定間隔おきに形成しつつ前記金属折版材を送
り移動させ、その金属折版材を前記V溝に沿う方向かつ
その裏面側に曲げ加工することを特徴としている。
【0009】
【作用】比較的簡単な形状の成形型により、曲げに伴う
収縮量を吸収できる凹部を、V溝の両斜面の各上端から
谷底部にかけてそのV溝に差し渡されるように、所定間
隔おきに形成することができ、これにより、曲率半径の
小さい建築用湾曲折版屋根を皺や割れを発生させること
なく安価に形成できる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は建築用湾曲折版屋根1の斜視図、図
2はその正面図で、その建築用湾曲折版屋根1は、谷底
部2が平坦でないV溝3が平坦な頂部4,…間に互いに
平行に配列形成され、そのV溝3に沿う方向かつその裏
面側に向けて比較的大きな曲率で円弧状に湾曲されてい
る。
【0011】そのV溝3内には絞り加工時の発皺や割れ
を防止できる程度に谷底部2を湾曲させた凹部5が両斜
面6の各上端から谷底部2にかけて形成され、その凹部
5がV溝3と直交する方向にほぼ等間隔おきに形成され
ている。そして、その頂部4には凹部5と並ぶように凸
リブ4aが形成され曲げ加工時の変形が防止される。
【0012】その凹部5は、谷底部2で比較的大きな曲
率半径rを有する円弧状に形成され〔図3(A)参
照〕、その谷底部2でV溝3に対して最も深く凹入し、
斜面6の上部に向かうに従って徐々に浅くなっている。
このような凹部5は、比較的簡単な形状の下型11と上型
12(図7参照)によって容易にプレス成形することがで
き、その絞り加工の過程で金属折版材7に皺や割れが発
生するのを防止することができる。なお、その金属折版
材7の裏面には薄い発泡ポリエチレンフォームが貼着さ
れており、そのままプレス加工される。
【0013】より詳しくは、曲げ加工の際には、V溝3
の裏面側に向けて凹部5を突出させるように絞り加工す
ることによって、そのV溝3の裏面側を収縮させ、その
収縮量だけV溝3の裏側まわりに金属折版材7を湾曲さ
せることができる。このとき、最も収縮量が大きくなる
箇所が凹部5の谷底部2である。
【0014】そこで、本実施例ではその谷底部2を、前
述のように、比較的大きな曲率半径r〔図3(A)参
照〕を有する円弧状に形成し、かつその幅b〔図3
(B)参照〕を充分な値に設定することにより皺や割れ
を発生させることなく、比較的小さな曲率半径でV溝3
を湾曲させることができるようにしたのである。つま
り、谷底部2を形成するための絞り加工時には、その谷
底部2の外側で伸び率が最も大きくなるが、その外側の
伸びが、金属折版材7の許容伸び率以内に収まるよう
に、上述の曲率半径rと幅bとを設定している。ちなみ
に、湾曲部の曲率半径R(図4参照)は最小200mmま
で皺や割れを発生させることなく曲げ加工できることが
確認されている。
【0015】このような円弧状の谷底部2を有する凹部
5は平坦でない谷底部2を有するV溝3に対応させて無
理なく形成することができる。よって、その間隔を選定
することにより、建築用湾曲折版屋根1の曲率半径を比
較的小さく設定できるのである。しかも、葺成された状
態(図4参照)では、例えば軒先用の場合、その湾曲部
の勾配が2/10〜3/10と大きく、かつその谷底部2が、上
述のように、比較的大きな曲率半径rを有する円弧状に
形成されるとともに、適度の幅bを有しているため、雨
水をその凹部5に滞留させることなく流過させることが
でき、雨仕舞を良好ならしめている。
【0016】次に、このような建築用湾曲折版屋根1を
製造する方法について説明すると、図7はその曲げ加工
用のプレス10の正面図で、符号11は下型、12は油圧シリ
ンダ(図示省略)によりその下型11に対して上下に接離
・駆動される上型で、図8(A),(B)および図9
(A),(B)にその下型11と上型12の拡大図が示され
ている。
【0017】そのプレス10の搬入側には、図10に示すよ
うに、予めフォーミングロール(図示省略)によって5
列のV溝3が形成された金属折版材7をクランプし、か
つ送り移動させるためのグリッパー15が配置され、かつ
そのプレス10の直前位置には、金属折版材7を挙上させ
るためのリフター16A, 16Bが配置される一方、プレス10
の搬出側には、金属折版材7の初期位置を設定するため
のストッパー17が上下可動に設けられ、そのプレス10と
グリッパー15、リフター16A, 16Bおよびストッパー17を
連動させて制御するためのコントロール盤18がプレス10
の近傍に配置されている。
【0018】上述の下型11には図8(A),(B)に示
すように、凹部5と対応する凹型11aと、その凹型11a
の両側に並ぶように、凸リブ4aを形成するための凸型11
bとが形成され、上型12には、図9(A),(B)に示
すように、その凹型11aと凸型11bとに対応する凸型12
aと凹型12bとが形成されており、下型11の上に載置さ
れた2点鎖線で示す金属折版材7に対して上型12が下動
することにより、5列のV溝3と6列の頂部4にそれぞ
れ凹部5と凸リブ4aとを形成できるようになっている
(図2参照)。
【0019】上述の下型11と上型12は、ストレートな金
属折版材7の各V溝3と頂部4とにそれぞれ凹部5と凸
リブ4aを形成できる図示のように比較的簡単な形状でよ
く、しかも、以下に述べるように、1回のプレス動作で
5つの凹部5と6つの凸リブ4aを横一例に形成できるの
で、作業能率が高く、曲げ加工コストが安価となり、こ
れを製品原価に反映させることができる。
【0020】曲げ加工について順を追って説明すると、
まず、予め5列のV溝3が形成された金属折版材7を、
図外の搬入手段でプレス10の開離された下型11と上型12
との間に搬入し、その先端をストッパー17に当接させて
金属折版材7の位置決めをおこなう。このとき、その金
属折版材7は下型11の凹型11aに各V溝3が嵌まり込ん
だ状態にセットされており、加工スタンバイとなる。
【0021】次いで、上型12の原点復帰を確認した上で
コントロール盤18の自動スタートボタンを押すと、上型
12が下動してプレス運転がくり返しおこなわれる。その
間、最初の一列の5つの凹部5と6つの凸リブ4aが形成
されると、ストッパー17は下降して待機位置に戻り、か
つグリッパー15によってその金属折版材7が所定ピッチ
だけ送り移動され、次回のプレス加工がおこなわれる。
なお、上型12が下動する際にはグリッパー15は金属折版
材7に対する拘束を解き、絞り加工による引き込み等を
許容できるようにして疵付きや変形を防いでいる。そし
て、グリッパー15による送り移動の際には、リフター16
によって金属折版材7が挙上され、送りが完了すると降
下されて再び各V溝3が下型11の凹型11aに嵌まり次回
のプレス位置にセットされる。
【0022】このようにして逐次、連続してV溝3に凹
部5と凸リブ4aを所定ピッチ毎に形成してゆくに従い、
そのV溝3の裏側が所定の量だけ収縮し、金属折版材7
が所定の曲率半径Rで曲げ加工されるのである。曲げ加
工が終了すると、リフター16によって金属折版材7は挙
上され搬出される。なお、V溝3に形成される凹部5,
5間のピッチを変化させることにより曲率半径Rを変化
させることができ、そのピッチを部分的に変えれば曲率
半径Rを部分的に変化させることもできる。
【0023】図4および図5は、上述のように曲げ加工
された一般住宅用の建築用湾曲折版屋根1をスレート改
修屋根の軒先用として用いた例を示し、既設のスレート
屋根21を取り外すことなく、まず、その上にストレート
な金属折版屋根7を覆い締結具(ドリルビス)22によっ
て垂木や母屋等の下地材23に固定した後、その金属折版
屋根7の端縁に建築用湾曲折版屋根1を接続して同様に
下地材23に固定したもので、古いスレートを剥がさず経
済的なものである。なお、図4および図5中、符号24は
頭部を切断した既設のフックボルト、25はパッキン、26
は柱、27は胴縁、28は外壁である。
【0024】このような建築用湾曲折版屋根1およびス
トレートな金属折版屋根7は、新設の屋根板としても用
いることができ、その場合には、図示は省略するが、下
地材上にタイトフレームを固定し、その頂部に建築用湾
曲折版屋根1または金属折版屋根7の頂部4を乗載さ
せ、その部分を剣先ボルトによって固定するか、または
吊子による馳締めで固定すればよい。なお、この建築用
湾曲折版屋根1は、図6に示すように、棟部用としても
用いることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の建築用湾
曲折版屋根によれば、谷底部が平坦でないV溝内には曲
げ方向の前記金属折版材の収縮を吸収する凹部を、前記
V溝に差し渡されるようにその両斜面の各上端から谷底
部にかけて連続して凹入湾曲させて、その凹部を前記V
溝と直交する方向に所定間隔おきに形成しているので、
比較的簡単な形状の成形型により、皺や割れのない小さ
な曲率半径の建築用湾曲折版屋根を安価に得ることがで
きる。
【0026】本発明の建築用湾曲折版屋根の製造方法に
よれば、曲げ方向の収縮を吸収する凹部を、平坦でない
谷底部を有するV溝に差し渡すように所定間隔おきに形
成しつつその金属折版材をそのV溝の裏面側に曲げ加工
するので、比較的簡単な形状の成形型により、谷底部が
平坦でないV溝を有する金属折版材を皺や割れを発生さ
せることなく、小さな曲率半径で安価に曲げ加工でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築用湾曲折版屋根の一実施例を示す
斜視図である。
【図2】同正面図である。
【図3】(A)は同拡大断面図、(B)は同拡大平面図
である。
【図4】同スレート改修屋根に適用した例を示す縦断側
面図である。
【図5】同縦断正面図である。
【図6】同棟部に適用した例を示す縦断側面図である。
【図7】同製造方法に適用されるプレスの一例を示す正
面図である。
【図8】(A)は同下型の平面図、(B)は同縦断面図
である。
【図9】(A)は同上型の平面図、(B)は同縦断面図
である。
【図10】同製造装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1…建築用湾曲折版屋根、2…谷底部、3…V溝、4…
頂部、5…凹部、6…斜面、7…金属折版材、11…下
型、12…上型。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 谷底部が平坦でないV溝が頂部間に平行
    に配列形成された金属折版材がそのV溝に沿う方向かつ
    裏面側に湾曲され、前記V溝内には曲げ方向の前記金属
    折版材の収縮を吸収する凹部が前記V溝に差し渡される
    ようにその両斜面の各上端から谷底部にかけて連続して
    凹入湾曲され、その凹部が前記V溝と直交する方向に所
    定間隔おきに形成されていることを特徴とする建築用湾
    曲折版屋根。
  2. 【請求項2】 谷底部が平坦でないV溝が頂部間に平行
    に配列形成された金属折版材に対して、そのV溝と直交
    する方向に配置した上型と下型とによって、そのV溝内
    にそのV溝と直交する方向の凹部を、そのV溝の両斜面
    の各上端から谷底部にかけて連続して凹入湾曲させ、前
    記凹部で曲げ方向の収縮を吸収させてその凹部を所定間
    隔おきに形成しつつ前記金属折版材を送り移動させ、そ
    の金属折版材を前記V溝に沿う方向かつその裏面側に曲
    げ加工することを特徴とする建築用湾曲折版屋根の製造
    方法。
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