JPH06279874A - 回転体を介した焼結機パレットへの原料装入 - Google Patents
回転体を介した焼結機パレットへの原料装入Info
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- JPH06279874A JPH06279874A JP6784793A JP6784793A JPH06279874A JP H06279874 A JPH06279874 A JP H06279874A JP 6784793 A JP6784793 A JP 6784793A JP 6784793 A JP6784793 A JP 6784793A JP H06279874 A JPH06279874 A JP H06279874A
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Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 粒度偏析を強化した原料充填層を焼結機パレ
ット上に形成することにより、焼結時の通気性を改善
し、高い生産性で焼結鉱を製造する。 【構成】 ホッパー2から切り出された焼結原料1を傾
斜シュート4を介して焼結機パレット5上に充填する
際、傾斜シュート4の下位側近傍に配置した回転体10
によって焼結原料1をパレット5の走行方向及び幅方向
に分散させる。焼結原料1は、回転体10の慣性力で粒
径の大きなものほど走行方向上流側に送られ、幅広の流
れとなって原料充填層6の傾斜面6aに積み上げられ
る。回転体10としては、たとえば複数の羽根を放射状
に取り付けたものが使用される。
ット上に形成することにより、焼結時の通気性を改善
し、高い生産性で焼結鉱を製造する。 【構成】 ホッパー2から切り出された焼結原料1を傾
斜シュート4を介して焼結機パレット5上に充填する
際、傾斜シュート4の下位側近傍に配置した回転体10
によって焼結原料1をパレット5の走行方向及び幅方向
に分散させる。焼結原料1は、回転体10の慣性力で粒
径の大きなものほど走行方向上流側に送られ、幅広の流
れとなって原料充填層6の傾斜面6aに積み上げられ
る。回転体10としては、たとえば複数の羽根を放射状
に取り付けたものが使用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高さ方向に関し大きな
粒度偏析をもつ原料充填層が形成されるように焼結原料
を焼結機パレット上に装入する方法及び装置に関する。
粒度偏析をもつ原料充填層が形成されるように焼結原料
を焼結機パレット上に装入する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉装入原料である粉鉱石等の鉄鉱石
は、高炉内部の反応性,通気性等を高め、ひいては高炉
の生産性を上げるために、所定の粒径,強度等をもった
焼結鉱に加工されている。焼結鉱は、通常連続走行する
ベルトに搭載したパレットに焼結主原料をコークスや副
原料と共に装入し、原料充填層の上から下に向けて焼結
反応を進めることによって製造される。焼結原料の装入
には、たとえば図1に示す方法が採用されている。焼結
原料1は、ホッパー2に収容されており、ホッパー2の
下部からドラムフィーダ3によって適量切り出される。
焼結原料1は、ドラムフィーダ3から傾斜シュート4上
に落下し、傾斜シュート4を滑降してパレット5上に落
下する。このとき、パレット5が矢印方向に移動してい
るので、落下した焼結原料1は、傾斜面6aを形成しな
がら原料充填層6としてパレット5上に積み上げられ
る。
は、高炉内部の反応性,通気性等を高め、ひいては高炉
の生産性を上げるために、所定の粒径,強度等をもった
焼結鉱に加工されている。焼結鉱は、通常連続走行する
ベルトに搭載したパレットに焼結主原料をコークスや副
原料と共に装入し、原料充填層の上から下に向けて焼結
反応を進めることによって製造される。焼結原料の装入
には、たとえば図1に示す方法が採用されている。焼結
原料1は、ホッパー2に収容されており、ホッパー2の
下部からドラムフィーダ3によって適量切り出される。
焼結原料1は、ドラムフィーダ3から傾斜シュート4上
に落下し、傾斜シュート4を滑降してパレット5上に落
下する。このとき、パレット5が矢印方向に移動してい
るので、落下した焼結原料1は、傾斜面6aを形成しな
がら原料充填層6としてパレット5上に積み上げられ
る。
【0003】パレット5の走行方向に関し、傾斜シュー
ト4の下流側に均し板7を配置している。均し板7は、
パレット5の幅方向に関し原料充填層6が所定の厚み分
布をもつように、原料充填層6の表面を調整する。次い
で、点火炉8で原料充填層6の表面が点火され、パレッ
ト5の下から空気,酸素富化空気等を吸引することによ
り原料充填層6の表層部から下層部へと漸次焼結反応を
進行させる。焼き過ぎ,焼き不足等の欠点がない高品質
の焼結鉱を生産する上で、原料充填層6全体が均一に焼
結されることが必要である。均一な焼結反応を確保する
ため、原料充填層6は、表層部と下層部との間に粒度の
不連続が生じることなく、且つ表層部から下層部に向か
って連続的に粒径が大きくなるように、粒度偏析を強化
した充填構造をもつことが要求される。
ト4の下流側に均し板7を配置している。均し板7は、
パレット5の幅方向に関し原料充填層6が所定の厚み分
布をもつように、原料充填層6の表面を調整する。次い
で、点火炉8で原料充填層6の表面が点火され、パレッ
ト5の下から空気,酸素富化空気等を吸引することによ
り原料充填層6の表層部から下層部へと漸次焼結反応を
進行させる。焼き過ぎ,焼き不足等の欠点がない高品質
の焼結鉱を生産する上で、原料充填層6全体が均一に焼
結されることが必要である。均一な焼結反応を確保する
ため、原料充填層6は、表層部と下層部との間に粒度の
不連続が生じることなく、且つ表層部から下層部に向か
って連続的に粒径が大きくなるように、粒度偏析を強化
した充填構造をもつことが要求される。
【0004】原料充填層6の表層部では、低温の空気が
吸引されることに起因して熱量が不足し易い状態にあ
る。熱量不足は、十分な焼結反応の進行を妨げ、強度が
低く粉化し易い焼結鉱が生成する原因となる。この点、
粒度偏析を強化した原料充填層6では、表層部に細粒原
料を偏析させることによって、通気抵抗の増大やコーク
ス等の燃料の濃化を図り、熱量不足を補償している。他
方、原料充填層6の下層部では、熱過剰となり易く、比
較的多量の融体が発生する。多量の融体は、原料充填層
6の通気性を阻害し、焼結速度を低下させる。この点、
粒度偏析を強化した原料充填層6では、下層部に粗粒原
料を偏析させることによって通気性を確保している、そ
のため、原料充填層6が過度に加熱されず、焼き過ぎ等
の欠点が回避される。
吸引されることに起因して熱量が不足し易い状態にあ
る。熱量不足は、十分な焼結反応の進行を妨げ、強度が
低く粉化し易い焼結鉱が生成する原因となる。この点、
粒度偏析を強化した原料充填層6では、表層部に細粒原
料を偏析させることによって、通気抵抗の増大やコーク
ス等の燃料の濃化を図り、熱量不足を補償している。他
方、原料充填層6の下層部では、熱過剰となり易く、比
較的多量の融体が発生する。多量の融体は、原料充填層
6の通気性を阻害し、焼結速度を低下させる。この点、
粒度偏析を強化した原料充填層6では、下層部に粗粒原
料を偏析させることによって通気性を確保している、そ
のため、原料充填層6が過度に加熱されず、焼き過ぎ等
の欠点が回避される。
【0005】傾斜シュート4を使用した従来の原料装入
法では、傾斜シュート4及び傾斜面6aを焼結原料1が
転動するとき、軽量の細粒が近くまで、重量のある粗粒
が遠くまで運ばれる慣性力を利用して粒度偏析を強化さ
せている。しかし、パレットの走行方向に関して上流側
に供給される焼結原料1の落下幅が狭いため、傾斜面6
aの狭い範囲に多量の焼結原料1が傾斜シュート4から
落下する。このような場合、焼結原料1は、傾斜面6a
上で垂直方向に積み上げられ、転動することなく原料充
填層6の下層部に向け傾斜面6aを滑り落ちるナダレ現
象を起こす。ナダレ現象を繰り返しながら焼結原料1が
パレット5上に堆積されると、高さ方向に関し所定の粒
度偏析をもった原料充填層6が得られない。所定の粒度
偏析を確保するため、特公昭62−130226号公報
では、粒度構成が異なる焼結原料を2段に積層する方法
が紹介されている。また、特公平4−4378号公報,
特公平4−6776号公報等では、モーゲン篩に属する
複数の棒条材からなるフルイを傾斜シュートの下位側に
配置している。
法では、傾斜シュート4及び傾斜面6aを焼結原料1が
転動するとき、軽量の細粒が近くまで、重量のある粗粒
が遠くまで運ばれる慣性力を利用して粒度偏析を強化さ
せている。しかし、パレットの走行方向に関して上流側
に供給される焼結原料1の落下幅が狭いため、傾斜面6
aの狭い範囲に多量の焼結原料1が傾斜シュート4から
落下する。このような場合、焼結原料1は、傾斜面6a
上で垂直方向に積み上げられ、転動することなく原料充
填層6の下層部に向け傾斜面6aを滑り落ちるナダレ現
象を起こす。ナダレ現象を繰り返しながら焼結原料1が
パレット5上に堆積されると、高さ方向に関し所定の粒
度偏析をもった原料充填層6が得られない。所定の粒度
偏析を確保するため、特公昭62−130226号公報
では、粒度構成が異なる焼結原料を2段に積層する方法
が紹介されている。また、特公平4−4378号公報,
特公平4−6776号公報等では、モーゲン篩に属する
複数の棒条材からなるフルイを傾斜シュートの下位側に
配置している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】粒度構成が異なる焼結
原料を2段装入するとき、下層側及び上層側にそれぞれ
粗粒及び細粒が分布された粒度偏析が得られる。しか
し、下層部から上層部にかけて粒度が不連続的に変化す
る部分が生じ易く、上層部と下層部との焼結反応、ひい
ては得られた焼結鉱の物性に変動が生じる虞れがある。
また、上層部及び下層部に対してそれぞれ別系統の原料
装入機構が必要とされることから、設備構成が複雑化
し、保守・管理等に面倒な作業を強いられる。複数の棒
条材を傾斜シュートの下位側に配置する方式では、隣接
する棒条材の間隙を先端に向かって広くしている。ホッ
パーから送り出された焼結原料は、細粒のものほど傾斜
シュートの近傍で棒条材の隣接間隙を通過して原料充填
層上に落下し、粗粒のものほど傾斜シュートから遠い位
置で棒条材の隣接間隙を落下する。そのため、傾斜シュ
ートの下位側に複数の棒条材を配置するだけで、粒度偏
析が強化された原料充填層が得られる。
原料を2段装入するとき、下層側及び上層側にそれぞれ
粗粒及び細粒が分布された粒度偏析が得られる。しか
し、下層部から上層部にかけて粒度が不連続的に変化す
る部分が生じ易く、上層部と下層部との焼結反応、ひい
ては得られた焼結鉱の物性に変動が生じる虞れがある。
また、上層部及び下層部に対してそれぞれ別系統の原料
装入機構が必要とされることから、設備構成が複雑化
し、保守・管理等に面倒な作業を強いられる。複数の棒
条材を傾斜シュートの下位側に配置する方式では、隣接
する棒条材の間隙を先端に向かって広くしている。ホッ
パーから送り出された焼結原料は、細粒のものほど傾斜
シュートの近傍で棒条材の隣接間隙を通過して原料充填
層上に落下し、粗粒のものほど傾斜シュートから遠い位
置で棒条材の隣接間隙を落下する。そのため、傾斜シュ
ートの下位側に複数の棒条材を配置するだけで、粒度偏
析が強化された原料充填層が得られる。
【0007】棒条材を使用した焼結原料の分級は、僅か
な設備的付加に拘らず、粒度偏析の改善に大きな効果を
発揮する。しかし、パレット5に装入される焼結原料1
には、水分を含むもの,付着性・凝集性の大きなもの等
がある。そのため、長期間にわたる操業では、棒条材の
表面に粉鉱等の焼結原料が付着・堆積して棒条材の隣接
間隙が変わる。特に、棒条材は下位側が自由端となって
いるため、極端な場合には付着・堆積した焼結原料によ
って隣接する棒条材相互が連結されることもある。ま
た、棒条材は、焼結原料との摩擦に曝されるため激しい
摩耗を受け、細くなったり、破損することもある。その
結果、所期の分級作用が維持できなくなる欠点があり、
付着した焼結原料の除去や破損した棒条材の交換等の保
守・管理が要求される。本発明は、このような問題を解
消すべく案出されたものであり、パレットの走行方向上
流側の広い範囲に焼結原料を落下させる回転体を組み込
むことにより、表層部から下層部に向けて粒径が連続的
に大きくなる粒度偏析をもった原料充填層を形成し、高
い生産性で焼結鉱を製造することを目的とする。
な設備的付加に拘らず、粒度偏析の改善に大きな効果を
発揮する。しかし、パレット5に装入される焼結原料1
には、水分を含むもの,付着性・凝集性の大きなもの等
がある。そのため、長期間にわたる操業では、棒条材の
表面に粉鉱等の焼結原料が付着・堆積して棒条材の隣接
間隙が変わる。特に、棒条材は下位側が自由端となって
いるため、極端な場合には付着・堆積した焼結原料によ
って隣接する棒条材相互が連結されることもある。ま
た、棒条材は、焼結原料との摩擦に曝されるため激しい
摩耗を受け、細くなったり、破損することもある。その
結果、所期の分級作用が維持できなくなる欠点があり、
付着した焼結原料の除去や破損した棒条材の交換等の保
守・管理が要求される。本発明は、このような問題を解
消すべく案出されたものであり、パレットの走行方向上
流側の広い範囲に焼結原料を落下させる回転体を組み込
むことにより、表層部から下層部に向けて粒径が連続的
に大きくなる粒度偏析をもった原料充填層を形成し、高
い生産性で焼結鉱を製造することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の焼結原料装入方
法は、その目的を達成するため、ホッパーから切り出さ
れた焼結原料を傾斜シュートを介して焼結機パレット上
に充填する際、前記傾斜シュートの下位側近傍に配置し
た回転体によって前記焼結原料を前記パレットの走行方
向及び幅方向に分散させることを特徴とする。また、焼
結原料装入装置は、焼結原料を貯留するホッパーと、該
ホッパーの下部に設けられた定量切り出し機構と、切り
出された前記焼結原料が落下し滑走する傾斜シュート
と、該傾斜シュートの下位側近傍に配置された回転体と
を備え、該回転体によって前記焼結原料は分散流となっ
て焼結機パレットに装入されることを特徴とする。回転
体としては、複数の羽根が放射状に回転軸に取り付けら
れた回転体を使用することが好ましい。
法は、その目的を達成するため、ホッパーから切り出さ
れた焼結原料を傾斜シュートを介して焼結機パレット上
に充填する際、前記傾斜シュートの下位側近傍に配置し
た回転体によって前記焼結原料を前記パレットの走行方
向及び幅方向に分散させることを特徴とする。また、焼
結原料装入装置は、焼結原料を貯留するホッパーと、該
ホッパーの下部に設けられた定量切り出し機構と、切り
出された前記焼結原料が落下し滑走する傾斜シュート
と、該傾斜シュートの下位側近傍に配置された回転体と
を備え、該回転体によって前記焼結原料は分散流となっ
て焼結機パレットに装入されることを特徴とする。回転
体としては、複数の羽根が放射状に回転軸に取り付けら
れた回転体を使用することが好ましい。
【0009】
【作用】従来の傾斜シュート4を介して焼結原料1をパ
レット5に装入するとき、焼結原料1の分散落下幅が狭
いため、焼結原料の積上げ面である傾斜面6aの狭い範
囲に多量の焼結原料1が落下する傾向がある。狭い範囲
に多量に落下した焼結原料1は、垂直方向に急激に積み
上げられ、安息角を超えた時点で剪断応力によって、転
動することなく原料充填層6の下層部に向けて滑り落ち
る。このナダレ現象によって次のような問題が発生し、
焼結鉱の生産性や歩留りが低下する。 原料充填層6の装入密度が高くなり、通気性が損な
われる。 原料充填層6の厚み方向に関する粒度偏析が小さく
なり、上層部では焼結不足、下層部では焼結過多になり
易い。 原料充填層6の内部に粗粒及び細粒のサンドイッチ
構造が形成され、焼きムラが発生し易くなる。
レット5に装入するとき、焼結原料1の分散落下幅が狭
いため、焼結原料の積上げ面である傾斜面6aの狭い範
囲に多量の焼結原料1が落下する傾向がある。狭い範囲
に多量に落下した焼結原料1は、垂直方向に急激に積み
上げられ、安息角を超えた時点で剪断応力によって、転
動することなく原料充填層6の下層部に向けて滑り落ち
る。このナダレ現象によって次のような問題が発生し、
焼結鉱の生産性や歩留りが低下する。 原料充填層6の装入密度が高くなり、通気性が損な
われる。 原料充填層6の厚み方向に関する粒度偏析が小さく
なり、上層部では焼結不足、下層部では焼結過多になり
易い。 原料充填層6の内部に粗粒及び細粒のサンドイッチ
構造が形成され、焼きムラが発生し易くなる。
【0010】ナダレ現象を防止するためには、ナダレ現
象が発生し易い急斜面の形成を抑制し、傾斜面6aを緩
傾斜に維持しながら焼結原料1を堆積させることが必要
である。従来の装入機構で傾斜シュート4の下端から送
り出される焼結原料1の粒度分布を調査した結果、パレ
ット5の走行方向に関して上流側ほど平均粒径が大きく
なっていたが、パレット5の走行方向及び幅方向に関す
る分散幅が狭く、傾斜面6aの狭い範囲に多量の焼結原
料1が落下する。その結果、ナダレ現象が引き起こさ
れ、原料充填層6の高さ方向に関する粒度偏析が低下
し、且つ上層部から下層部に向かった粒度変化に不連続
点が生じる。傾斜面6aの狭い範囲に集中する焼結原料
1の落下は、図2に示すように傾斜シュート4の下流側
に回転体10を配置し、パレット5の走行方向及び幅方
向に関する焼結原料1の分散落下幅を大きくすることに
よって防止できる。
象が発生し易い急斜面の形成を抑制し、傾斜面6aを緩
傾斜に維持しながら焼結原料1を堆積させることが必要
である。従来の装入機構で傾斜シュート4の下端から送
り出される焼結原料1の粒度分布を調査した結果、パレ
ット5の走行方向に関して上流側ほど平均粒径が大きく
なっていたが、パレット5の走行方向及び幅方向に関す
る分散幅が狭く、傾斜面6aの狭い範囲に多量の焼結原
料1が落下する。その結果、ナダレ現象が引き起こさ
れ、原料充填層6の高さ方向に関する粒度偏析が低下
し、且つ上層部から下層部に向かった粒度変化に不連続
点が生じる。傾斜面6aの狭い範囲に集中する焼結原料
1の落下は、図2に示すように傾斜シュート4の下流側
に回転体10を配置し、パレット5の走行方向及び幅方
向に関する焼結原料1の分散落下幅を大きくすることに
よって防止できる。
【0011】回転体10は、たとえば図3に示すように
複数の羽根11を放射状に備えており、回転軸12を介
した動力によって反時計方向に回転する。駆動方式の回
転体10では、図4に示すようにモータ13からの動力
を回転軸12に伝達する。或いは、傾斜シュート4を滑
走してきた焼結原料1の運動エネルギーを動力として回
転する方式の回転体10も採用可能である。また、回転
体10としては、円形,多角形,不定形等の断面形状を
もち、その表面に羽根や突起物が付いたものを使用する
こともできる。羽根11又は突起物は、回転軸12と一
体化されたもの、或いは取外し可能に回転軸12に取り
付けられたもの何れであっても良い。回転体10が摩耗
した場合、羽根11又は突起物の取付け状態に応じて回
転軸12ごと回転体10を取り替え、或いは回転軸12
から羽根11等を取り替えることによって機能を回復さ
せる。何れの場合でも、回転体10のメンテナンス時
に、焼結鉱製造設備全体を休止させる必要がない。
複数の羽根11を放射状に備えており、回転軸12を介
した動力によって反時計方向に回転する。駆動方式の回
転体10では、図4に示すようにモータ13からの動力
を回転軸12に伝達する。或いは、傾斜シュート4を滑
走してきた焼結原料1の運動エネルギーを動力として回
転する方式の回転体10も採用可能である。また、回転
体10としては、円形,多角形,不定形等の断面形状を
もち、その表面に羽根や突起物が付いたものを使用する
こともできる。羽根11又は突起物は、回転軸12と一
体化されたもの、或いは取外し可能に回転軸12に取り
付けられたもの何れであっても良い。回転体10が摩耗
した場合、羽根11又は突起物の取付け状態に応じて回
転軸12ごと回転体10を取り替え、或いは回転軸12
から羽根11等を取り替えることによって機能を回復さ
せる。何れの場合でも、回転体10のメンテナンス時
に、焼結鉱製造設備全体を休止させる必要がない。
【0012】傾斜シュート4を滑走した焼結原料1は、
回転体10で受け止められ、回転体10の羽根11の間
に一時的に収容された後、パレット5の走行方向に関し
上流側に送り出される。このとき、焼結原料のうち、大
きな粒径のものほど、回転体10の慣性力によってパレ
ット5の走行方向上流側の遠い位置まで飛ばされる。し
たがって、傾斜面6aの下部及び上部に焼結原料1の大
粒径部分及び小粒径部分がそれぞれ供給され、原料充填
層6の粒度偏析が強化される。羽根11の間に焼結原料
1が収容されている状態で回転体10が回転する間、羽
根11の間に収容されている焼結原料1は、回転軸12
方向に広がる。そのため、回転体10からパレット5に
落下する焼結原料1aは、パレット5の幅方向全域に分
配される。また、傾斜シュート4を滑走した焼結原料1
の運動エネルギーは、回転体10で吸収され、原料充填
層6の傾斜面6aに大きな衝撃を与えることがない。
回転体10で受け止められ、回転体10の羽根11の間
に一時的に収容された後、パレット5の走行方向に関し
上流側に送り出される。このとき、焼結原料のうち、大
きな粒径のものほど、回転体10の慣性力によってパレ
ット5の走行方向上流側の遠い位置まで飛ばされる。し
たがって、傾斜面6aの下部及び上部に焼結原料1の大
粒径部分及び小粒径部分がそれぞれ供給され、原料充填
層6の粒度偏析が強化される。羽根11の間に焼結原料
1が収容されている状態で回転体10が回転する間、羽
根11の間に収容されている焼結原料1は、回転軸12
方向に広がる。そのため、回転体10からパレット5に
落下する焼結原料1aは、パレット5の幅方向全域に分
配される。また、傾斜シュート4を滑走した焼結原料1
の運動エネルギーは、回転体10で吸収され、原料充填
層6の傾斜面6aに大きな衝撃を与えることがない。
【0013】したがって、ナダレ現象の原因である焼結
原料1の狭い範囲への集中的な落下が防止され、形成さ
れた傾斜面6aの緩傾斜状態が維持される。また、傾斜
シュート4を滑走する焼結原料1の運動エネルギーが原
料充填層6に直接伝えられることがないので、原料充填
層6の圧密化も防止される。回転体10は、図2に示す
ように傾斜シュート4の下位側端部から若干離して配置
することもできる。傾斜シュート4の下位側端部と回転
体10との間に間隙があると、傾斜シュート4を滑走し
た焼結原料1bは、その間隙を介して傾斜シュートから
原料充填層6の上部に直接送り込まれる。この焼結原料
1bは、傾斜シュート4の表面近傍を滑走する細粒であ
ることから、原料充填層6の偏析に悪影響を与えること
はなく、むしろ粒度偏析を強化させる。
原料1の狭い範囲への集中的な落下が防止され、形成さ
れた傾斜面6aの緩傾斜状態が維持される。また、傾斜
シュート4を滑走する焼結原料1の運動エネルギーが原
料充填層6に直接伝えられることがないので、原料充填
層6の圧密化も防止される。回転体10は、図2に示す
ように傾斜シュート4の下位側端部から若干離して配置
することもできる。傾斜シュート4の下位側端部と回転
体10との間に間隙があると、傾斜シュート4を滑走し
た焼結原料1bは、その間隙を介して傾斜シュートから
原料充填層6の上部に直接送り込まれる。この焼結原料
1bは、傾斜シュート4の表面近傍を滑走する細粒であ
ることから、原料充填層6の偏析に悪影響を与えること
はなく、むしろ粒度偏析を強化させる。
【0014】回転体10からパレット5に焼結原料1を
落下させるとき、羽根11の間に収容されている焼結原
料1が回転体10の軸方向に流出する虞れがある。側方
への流出を防止するため、羽根11の両端部にフランジ
14(図4参照)を取り付けることが好ましい。また、
左右のフランジ14間の距離をパレット5のサイドプレ
ート5aと5bとの間の距離に対応させ、サイドプレー
ト5a,5bの内側にフランジ14を位置させることに
よって、パレット5の幅方向全域に均等な流量分布で焼
結原料1が供給される。パレット5上に落下する焼結原
料1の落下幅は、焼結原料1の供給速度,傾斜シュート
4の傾斜角度,焼結原料1の銘柄や状態等によって変化
する。したがって、原料状態,装入条件等に対応して回
転体10の設置位置を最適に維持するため、水平方向及
び垂直方向に関して移動調節可能に回転体10を設ける
ことが好ましい。具体的には、羽根11が描く円軌道か
ら傾斜シュート4の下位側端部までの水平方向距離0〜
500mm及び垂直方向距離0〜500mmの範囲で、
回転体10の設置位置を定める。
落下させるとき、羽根11の間に収容されている焼結原
料1が回転体10の軸方向に流出する虞れがある。側方
への流出を防止するため、羽根11の両端部にフランジ
14(図4参照)を取り付けることが好ましい。また、
左右のフランジ14間の距離をパレット5のサイドプレ
ート5aと5bとの間の距離に対応させ、サイドプレー
ト5a,5bの内側にフランジ14を位置させることに
よって、パレット5の幅方向全域に均等な流量分布で焼
結原料1が供給される。パレット5上に落下する焼結原
料1の落下幅は、焼結原料1の供給速度,傾斜シュート
4の傾斜角度,焼結原料1の銘柄や状態等によって変化
する。したがって、原料状態,装入条件等に対応して回
転体10の設置位置を最適に維持するため、水平方向及
び垂直方向に関して移動調節可能に回転体10を設ける
ことが好ましい。具体的には、羽根11が描く円軌道か
ら傾斜シュート4の下位側端部までの水平方向距離0〜
500mm及び垂直方向距離0〜500mmの範囲で、
回転体10の設置位置を定める。
【0015】回転体10の回転速度は、原料充填層6に
偏析分布を付与する重要な操作因子である。適正な回転
速度は、適用される設備状況,生産状況,傾斜シュート
4に関する諸条件,焼結原料1の供給速度,焼結原料1
の粒度,水分等の状態に応じて変わるため、一概に定め
ることはできない。少なくとも、原料充填層6の傾斜面
6aがナダレ現象を発生しない36〜37度以下の緩傾
斜となるように、回転体10の回転速度を設定する。羽
根11をもたないドラム状の回転体10を傾斜シュート
4の下位側近傍に配置しても、傾斜シュート4のみを配
置した従来の装入装置に比較して、焼結原料1の偏析装
入に有効に寄与する。しかし、羽根11のない回転体1
0では、ナダレ現象に対する抑制効果が十分でなく、原
料充填層6内に粒度が不連続に変化する部分が生じ易
い。この点、羽根11や突起物を付けた回転体10を使
用することが、原料充填層6に所定の粒度偏析を付与す
る上で有効である。
偏析分布を付与する重要な操作因子である。適正な回転
速度は、適用される設備状況,生産状況,傾斜シュート
4に関する諸条件,焼結原料1の供給速度,焼結原料1
の粒度,水分等の状態に応じて変わるため、一概に定め
ることはできない。少なくとも、原料充填層6の傾斜面
6aがナダレ現象を発生しない36〜37度以下の緩傾
斜となるように、回転体10の回転速度を設定する。羽
根11をもたないドラム状の回転体10を傾斜シュート
4の下位側近傍に配置しても、傾斜シュート4のみを配
置した従来の装入装置に比較して、焼結原料1の偏析装
入に有効に寄与する。しかし、羽根11のない回転体1
0では、ナダレ現象に対する抑制効果が十分でなく、原
料充填層6内に粒度が不連続に変化する部分が生じ易
い。この点、羽根11や突起物を付けた回転体10を使
用することが、原料充填層6に所定の粒度偏析を付与す
る上で有効である。
【0016】回転体10に設けられる羽根11は、深さ
50〜200mmの範囲で選定される。また、羽根11
の個数は、装入条件に応じて4〜12枚の範囲で適宜定
められる。このように、原料充填層6は、傾斜シュート
4の下位側端部近傍に回転体10を配置することにより
粒度偏析が強化される。すなわち、既存の焼結鉱製造設
備に大幅な変更を来すことなく、回転体10を配置する
だけで生産性が向上する。しかも、回転体10は、傾斜
シュート4から独立しており、取付け及び取外しが自在
である。そのため、簡単な機構及び構造で、メンテナン
スも容易になる。
50〜200mmの範囲で選定される。また、羽根11
の個数は、装入条件に応じて4〜12枚の範囲で適宜定
められる。このように、原料充填層6は、傾斜シュート
4の下位側端部近傍に回転体10を配置することにより
粒度偏析が強化される。すなわち、既存の焼結鉱製造設
備に大幅な変更を来すことなく、回転体10を配置する
だけで生産性が向上する。しかも、回転体10は、傾斜
シュート4から独立しており、取付け及び取外しが自在
である。そのため、簡単な機構及び構造で、メンテナン
スも容易になる。
【0017】
実施例1:粒度分布を表1に示す平均粒径3.2mmの
焼結原料1を、表2に示す装入条件でホッパー2から傾
斜シュート4及び回転体10を介して焼結機のパレット
5に装入した。回転体10としては、取付け外周径30
0mm及び羽根深さ50mmの羽根11を回転軸12に
8枚取り付けたものを使用した。傾斜シュート4の下位
側端部から水平方向に300mm及び垂直方向に200
mm離れた箇所に回転軸12が位置するように回転体1
0を配置し、モータ駆動により毎分75回転の速度で回
転させた。このとき、装入される焼結原料1のほぼ半分
が回転体10上に落下し、回転体10の回転によってパ
レット5の走行方向上流側に強制的に送り出された。
焼結原料1を、表2に示す装入条件でホッパー2から傾
斜シュート4及び回転体10を介して焼結機のパレット
5に装入した。回転体10としては、取付け外周径30
0mm及び羽根深さ50mmの羽根11を回転軸12に
8枚取り付けたものを使用した。傾斜シュート4の下位
側端部から水平方向に300mm及び垂直方向に200
mm離れた箇所に回転軸12が位置するように回転体1
0を配置し、モータ駆動により毎分75回転の速度で回
転させた。このとき、装入される焼結原料1のほぼ半分
が回転体10上に落下し、回転体10の回転によってパ
レット5の走行方向上流側に強制的に送り出された。
【表1】
【表2】
【0018】連続装入試験後に、上層部から下層部に向
かう垂直方向に沿って連続的に原料充填層6から試料を
採取し、原料充填層6の高さ方向に関する平均粒度を調
査した。調査結果を、従来の傾斜シュートのみを使用し
た場合と比較して図5に示す。図5から明らかなよう
に、傾斜シュート4のみを使用した従来法では、原料充
填層6の上層部と下層部との間の原料粒度の差は1.0
5mmと小さいものであった。しかも、ナダレ現象の発
生に起因するものと考えられる原料粒度の不連続的な変
化が上層部と下層部との間に検出された。これに対し
て、傾斜シュート4に回転体10を組み合わせた本発明
法によるとき、原料粒度の差は、原料充填層6の上層部
と下層部との間で2.60mmと大きくなっていた。し
かも、原料粒度の不連続点が検出されず、原料充填層6
の高さ方向に関し粒度分布の傾斜角度が小さくなってい
た。このことから、パレット5上に形成された原料充填
層6は、優れた粒度偏析をもっていることが判る。
かう垂直方向に沿って連続的に原料充填層6から試料を
採取し、原料充填層6の高さ方向に関する平均粒度を調
査した。調査結果を、従来の傾斜シュートのみを使用し
た場合と比較して図5に示す。図5から明らかなよう
に、傾斜シュート4のみを使用した従来法では、原料充
填層6の上層部と下層部との間の原料粒度の差は1.0
5mmと小さいものであった。しかも、ナダレ現象の発
生に起因するものと考えられる原料粒度の不連続的な変
化が上層部と下層部との間に検出された。これに対し
て、傾斜シュート4に回転体10を組み合わせた本発明
法によるとき、原料粒度の差は、原料充填層6の上層部
と下層部との間で2.60mmと大きくなっていた。し
かも、原料粒度の不連続点が検出されず、原料充填層6
の高さ方向に関し粒度分布の傾斜角度が小さくなってい
た。このことから、パレット5上に形成された原料充填
層6は、優れた粒度偏析をもっていることが判る。
【0019】実施例2:下面に開口率15%で直径5m
mの通風孔が形成された焼成ボックスを使用し、底面に
予め床敷き鉱を敷いた。次いで、各種鉄鉱石を、表3に
示す配合割合で副原料,コークス,返鉱等と配合し、実
施例1と同様な条件下でパレット5に装入した。使用し
た各鉄鉱石等は、表1と同様な粒度構成をもっていた。
mの通風孔が形成された焼成ボックスを使用し、底面に
予め床敷き鉱を敷いた。次いで、各種鉄鉱石を、表3に
示す配合割合で副原料,コークス,返鉱等と配合し、実
施例1と同様な条件下でパレット5に装入した。使用し
た各鉄鉱石等は、表1と同様な粒度構成をもっていた。
【表3】
【0020】回転体10を併用して焼結原料1を装入し
た本発明例では、実施例1と同様に原料充填層6の上層
部と下層部との間に、2.60mmの原料粒度差が付け
られた。他方、回転体10を使用することなく焼結原料
1を装入したときには、原料粒度差が1.05mmと小
さくなった。パレット5に装入された原料充填層6の充
填密度及び粒度分布が変化しないように、パレット5の
所定位置で原料充填層6を垂直方向に切断し、前後のパ
レット5を分離した。切断面に耐火物を内装した耐火壁
を取り付け、ボックス状に組み立てて焼成ボックスとし
た。焼結原料1が充填された焼成ボックスを風箱の上に
載せ、原料充填層6の表層部に着火し、ブロアーにより
流量3.3Nm3 /分で空気を下方吸引しながら焼結反
応を原料充填層6の上層から下層に進行させる焼結試験
を行った。なお、焼結時の通気性は、通気指数(JP
U)及び焼成速度(FFS)で評価した。
た本発明例では、実施例1と同様に原料充填層6の上層
部と下層部との間に、2.60mmの原料粒度差が付け
られた。他方、回転体10を使用することなく焼結原料
1を装入したときには、原料粒度差が1.05mmと小
さくなった。パレット5に装入された原料充填層6の充
填密度及び粒度分布が変化しないように、パレット5の
所定位置で原料充填層6を垂直方向に切断し、前後のパ
レット5を分離した。切断面に耐火物を内装した耐火壁
を取り付け、ボックス状に組み立てて焼成ボックスとし
た。焼結原料1が充填された焼成ボックスを風箱の上に
載せ、原料充填層6の表層部に着火し、ブロアーにより
流量3.3Nm3 /分で空気を下方吸引しながら焼結反
応を原料充填層6の上層から下層に進行させる焼結試験
を行った。なお、焼結時の通気性は、通気指数(JP
U)及び焼成速度(FFS)で評価した。
【表4】
【0021】試験結果を示す表4から明らかなように、
回転体10を併用した本発明例では、原料充填層6の通
気性が改善され、焼結時間が短くなっていることが判
る。また、歩留りが向上し、結果として焼結鉱の生産性
が向上した。焼結鉱の品質を示すJIS還元率(RI)
及び低温還元粉化指数(RDI)は、回転体10を使用
することなく焼結原料を装入した比較例に比べて若干高
い値を示しているが、本質的に大差のないものであっ
た。
回転体10を併用した本発明例では、原料充填層6の通
気性が改善され、焼結時間が短くなっていることが判
る。また、歩留りが向上し、結果として焼結鉱の生産性
が向上した。焼結鉱の品質を示すJIS還元率(RI)
及び低温還元粉化指数(RDI)は、回転体10を使用
することなく焼結原料を装入した比較例に比べて若干高
い値を示しているが、本質的に大差のないものであっ
た。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、傾斜シュートから焼結機パレットに至る焼結原料の
流動通過の途中に回転体を配置し、傾斜シュートを滑走
してきた焼結原料を回転体で一旦受け止めた後、焼結機
パレットに送り込んでいる。回転体を通過した焼結原料
は、パレットの走行方向及び幅方向に広がる。そのた
め、広い範囲にわたって平均化された流量分布で焼結原
料が装入され、ナダレ現象の原因となる狭い範囲に集中
した焼結原料の落下が防止される。したがって、パレッ
ト上に形成された原料充填層は、上層部から下層部にか
けて連続的に粒径が大きくなる粒度偏析が付けられ、焼
結時に優れた通気性を呈する。その結果、焼結時間の短
縮が可能となり、高い生産性で焼結鉱が製造される。
は、傾斜シュートから焼結機パレットに至る焼結原料の
流動通過の途中に回転体を配置し、傾斜シュートを滑走
してきた焼結原料を回転体で一旦受け止めた後、焼結機
パレットに送り込んでいる。回転体を通過した焼結原料
は、パレットの走行方向及び幅方向に広がる。そのた
め、広い範囲にわたって平均化された流量分布で焼結原
料が装入され、ナダレ現象の原因となる狭い範囲に集中
した焼結原料の落下が防止される。したがって、パレッ
ト上に形成された原料充填層は、上層部から下層部にか
けて連続的に粒径が大きくなる粒度偏析が付けられ、焼
結時に優れた通気性を呈する。その結果、焼結時間の短
縮が可能となり、高い生産性で焼結鉱が製造される。
【図1】 傾斜シュートを介した従来の焼結原料装入状
態
態
【図2】 回転体を併用した焼結原料装入状態
【図3】 羽根を取り付けた回転体
【図4】 モータ駆動される回転体
【図5】 本発明法によって形成された原料充填層の粒
度偏析を、従来法と対比して示したグラフ
度偏析を、従来法と対比して示したグラフ
1:焼結原料 2:ホッパー 3:ドラムフィーダ
(定量切り出し装置) 4:傾斜シュート 5:パレット 6:原料充填層
6a:傾斜面 10:回転体 11:羽根 12:回転軸
(定量切り出し装置) 4:傾斜シュート 5:パレット 6:原料充填層
6a:傾斜面 10:回転体 11:羽根 12:回転軸
Claims (3)
- 【請求項1】 ホッパーから切り出された焼結原料を傾
斜シュートを介して焼結機パレット上に充填する際、前
記傾斜シュートの下位側近傍に配置した回転体によって
前記焼結原料を前記パレットの走行方向及び幅方向に分
散させることを特徴とする焼結原料装入方法。 - 【請求項2】 焼結原料を貯留するホッパーと、該ホッ
パーの下部に設けられた定量切り出し機構と、切り出さ
れた前記焼結原料が落下し滑走する傾斜シュートと、該
傾斜シュートの下位側近傍に配置された回転体とを備
え、該回転体によって前記焼結原料は分散流となって焼
結機パレットに装入されることを特徴とする焼結原料装
入装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の回転体は、複数の羽根が
放射状に回転軸に取り付けられた回転体である焼結原料
装入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6784793A JPH06279874A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 回転体を介した焼結機パレットへの原料装入 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6784793A JPH06279874A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 回転体を介した焼結機パレットへの原料装入 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06279874A true JPH06279874A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13356765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6784793A Withdrawn JPH06279874A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 回転体を介した焼結機パレットへの原料装入 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06279874A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023657A1 (fr) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Kawasaki Steel Corporation | Procede d'amenee de materiau de frittage a moyen de forces magnetiques |
KR20030035573A (ko) * | 2001-10-31 | 2003-05-09 | 주식회사 포스코 | 소결광 제조용 부원료 연속공급장치 |
KR20180047300A (ko) * | 2016-10-31 | 2018-05-10 | 주식회사 포스코 | 원료 장입 장치 및 장입 방법 |
KR20180047299A (ko) * | 2016-10-31 | 2018-05-10 | 주식회사 포스코 | 원료 장입 장치 및 장입 방법 |
JP2019536967A (ja) * | 2016-10-31 | 2019-12-19 | ポスコPosco | 原料の装入装置及び装入方法 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP6784793A patent/JPH06279874A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023657A1 (fr) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Kawasaki Steel Corporation | Procede d'amenee de materiau de frittage a moyen de forces magnetiques |
CN1051578C (zh) * | 1995-12-22 | 2000-04-19 | 川崎制铁株式会社 | 应用磁力装入烧结原料的方法 |
KR20030035573A (ko) * | 2001-10-31 | 2003-05-09 | 주식회사 포스코 | 소결광 제조용 부원료 연속공급장치 |
KR20180047300A (ko) * | 2016-10-31 | 2018-05-10 | 주식회사 포스코 | 원료 장입 장치 및 장입 방법 |
KR20180047299A (ko) * | 2016-10-31 | 2018-05-10 | 주식회사 포스코 | 원료 장입 장치 및 장입 방법 |
JP2019536967A (ja) * | 2016-10-31 | 2019-12-19 | ポスコPosco | 原料の装入装置及び装入方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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