JPH06279819A - 高炉における炉内原料装入物の堆積制御方法 - Google Patents

高炉における炉内原料装入物の堆積制御方法

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JPH06279819A
JPH06279819A JP6723893A JP6723893A JPH06279819A JP H06279819 A JPH06279819 A JP H06279819A JP 6723893 A JP6723893 A JP 6723893A JP 6723893 A JP6723893 A JP 6723893A JP H06279819 A JPH06279819 A JP H06279819A
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JP
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furnace
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coke
charged
blast furnace
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JP6723893A
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Teruaki Morimoto
照明 森本
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高炉内に装入する原料装入物の中心部に確実
に炉芯コークス層を形成する。 【構成】 上下が開放した筒状部材26を高炉14の炉中心
部に位置させると共に、当該筒状部材26を炉内原料装入
物の表面下に少なくともその下端部が挿入され、かつ頂
部まで埋没しないように配置し、この筒状部材26の内側
に炉芯用コークスを旋回シュート16を用いて装入する一
方、外側にその他の原料を装入することにより炉内に堆
積する原料装入物中に確実に炉芯コークス層Coを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉内原料装入物の中心
部に確実に炉芯コークス層を形成することができるよう
にした高炉における炉内原料装入物の堆積制御方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にベル式高炉では炉頂部のベルとム
ーバブルアーマを用いて、またはベルレス式高炉では旋
回シュートを用いてコークスと鉱石が交互に装入され、
これによって炉内にコークス層と鉱石層とが堆積され
る。このようにして炉内に堆積されたコークス層と鉱石
層とは炉内を徐々に降下し、炉底部の羽口から吹き込ま
れる熱風と炉内に装入したコークスとの反応によって生
じる高温のCOガスにより鉱石が加熱・還元され、軟化融
着帯を形成した後、溶滴はコークス層の間を通過し、炉
底部に溶銑が貯る。
【0003】このような高炉操業では、炉内半径方向の
ガス流分布を適正に制御し、炉内鉱石の還元、溶解を安
定して行う必要がある。炉内半径方向のガス流分布を制
御するため炉内半径方向のコークスと鉱石の( Ore/Co
ke)重量比分布や粒径分布等を制御する方法が採用され
ている。とくに、炉内にコークス層と鉱石層とを交互に
堆積するに際し、炉中心部にほぼ連続した炉芯コークス
層を形成し、高炉内のガス流分布を中心流化することに
よって融着帯を逆V字形に維持し、高炉の炉況安定化を
図ることが知られている。
【0004】たとえば、特公昭64−9373号公報に、高炉
の大ベルからコークスと鉱石を交互に装入するに際し、
各チャージのコークスを経時的に2系列に分け、初期の
装入操業系列では、図13の(イ)に示すように今回チャ
ージの総投入コークス量の大部分を前装入の鉱石層
(O)がすべて覆われるように装入してコークス層
(C)を形成し、最後の装入系列で今回チャージの総装
入コークス量の残部を炉中心部へ集中的に装入して炉芯
コークス層(Co)を形成する方法が開示されている。
【0005】すなわち、コークス(C)と鉱石(O)は
大ベルAによる通常装入方式によるものであって、鉱石
(O)の安息角がコークス(C)の安息角より小さいた
めに、もし炉芯コークス(Co)が存在しなければ炉中心
部における鉱石(O)の厚みはコークス(C)の厚みよ
り大きくなり、炉中心部の通気抵抗が大きくなって還元
ガスの中心流が得られない。
【0006】しかし、コークス(C)の装入が終った後
に、コークス(C)の中心凹部を埋めてさらに積み上げ
るようにコークス(Co)を集中装入してあり、次回に装
入される鉱石(O)はすでに炉中心部に通気性のよい炉
芯コークス層(Co)で占められているため還元ガスの中
心流を確保できる。炉芯コークス(Co)を炉中心部へ集
中的に装入してコークス層(C)上に小山を作る手段と
しては、高炉鉄皮の上方を貫通してベルAの下方に到る
コークス供給パイプBを挿設し、その先端を炉中心部に
臨ませる方式(実公昭61−42896 号公報参照)が知られ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示された
従来の技術によれば、鉱石層(O)の中心部には炉芯コ
ークス層(Co)が存在するので還元ガスを中心流化でき
るが、図13の(ロ)に示すように鉱石層(O)の層上に
コークス(C)を装入する段階で、大ベルAから落下す
るコークス(C)が鉱石層(O)の凹部表面を中心方向
に向かって滑る間に鉱石(O)が巻込まれて流れ込み、
炉中心部にコークス(C)と鉱石(O)との混合層
(M)が形成される。
【0008】このためコークス(C)→炉芯コークス
(Co)→鉱石(O)という順序で装入を繰り返すと炉中
心部には図13の(ハ)に示すようにコークスよりも通気
抵抗の大きい混合層(M)が炉中心部に断続的に形成さ
れ、炉中心部の還元ガス中心流化を阻害するという問題
点がある。このような鉱石(O)の流れ込みによる混合
層(M)の断続的形成は、炉内原料装入物分布制御性に
優れるベルレス式高炉の旋回シュートによる炉内原料装
入物の堆積においても同様にして避けられずシャープな
中心流および周辺流の制御ができないという問題点があ
った。
【0009】本発明は、前記従来技術の問題点を解消
し、炉内原料装入物の中心部に柱状の連続的な炉芯コー
クス層を確実に形成することができる高炉における炉内
原料装入物の堆積制御方法を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、縮尺模型高炉
を用いてコークス、鉱石の堆積による実験を繰り返し行
った結果に基づいてなされたものであり、その要旨とす
るところは次の通りである。本発明の請求項1は高炉に
おける炉内原料装入物の堆積を制御するに際し、軸心を
鉛直にして上下が開放した筒状部材を炉中心部に位置さ
せると共に、当該筒状部材を炉内原料装入物の表面下
に、少なくともその下端部が挿入されかつ頂部まで埋没
しないように配置し、この筒状部材の内側に炉芯用コー
クスを装入する一方、外側にその他の原料を装入するこ
とによって炉内に堆積する原料装入物中に確実に炉芯コ
ークス層を形成することを特徴とする高炉における炉内
原料装入物の堆積制御方法である。
【0011】本発明の請求項2は、ベルレス高炉におけ
る炉内原料装入物の堆積を制御するに際しては、旋回シ
ュートの傾斜角度を調整して筒状部材の内側に炉芯用コ
ークスを装入する一方、外側にその他の原料を装入する
ことを特徴とする請求項1記載の高炉における炉内原料
装入物の堆積制御方法である。本発明の請求項3は、ベ
ル式高炉における炉内原料装入物の堆積を制御するに際
しては、炉外から炉中心部に臨む傾斜シュートを介して
筒状部材の内側に炉芯用コークスを装入する一方、外側
に大ベルを介してその他の原料を装入することを特徴と
する請求項1記載の高炉における炉内原料装入物の堆積
制御方法である。
【0012】本発明の請求項4は筒状部材を少なくとも
内外の2重に同心配置し、炉中心側の筒状部材の内側に
炉芯用コークスを装入する一方、外側にその他の原料を
装入することを特徴とする請求項1、2または3記載の
高炉における炉内原料装入物の堆積制御方法である。
【0013】
【作用】本発明は、前述のように筒状部材を炉内原料装
入物内に、その下端部が侵入するように配置してあるの
で、凹部表面を中心方向に向かって鉱石が滑っても、上
部を炉内原料装入物の表面上に露出している筒状部材に
よって炉中心部に流れ込むのを阻止することができると
共に、炉芯コークス層を下方にガイドすることができ
る。
【0014】その結果、炉内原料装入物の中心部に柱状
の連続的な炉芯コークス層を確実に形成することができ
る。なお、筒状部材は、円筒形、多角形、または漏斗形
など任意の形状とすることが可能である。以下、本発明
の構成および作用を図面に基づいて説明する。図1は本
発明の3パラレルホッパを有するベルレス高炉の炉頂装
入装置を示す概略断面図である。図示のようにベルレス
高炉14の炉頂部には3基のホッパ10をパラレルに設置し
てあり、各ホッパ10の下部には流量調整ゲート12がそれ
ぞれ配設されている。ここで順番のきたホッパ10の流量
調整ゲート12の開度を順次調整してホッパ10から切り出
されたコークスや鉱石は集合ホッパ22を介して旋回シュ
ートに導かれ、炉内に装入するのは従来と同じである。
【0015】本発明では、炉頂鉄皮14aの内面円周上に
基端部を固定した4本のサポート部材24(図2参照)の
先端部に設けた環状受部材24aに上下が開放した円筒形
の筒状部材26の軸心を鉛直にして胴部を挿入し、フラン
ジ26aを係止して支持させる。この筒状部材26は、その
下端部を炉内原料装入物に挿入するようになっている。
なお、筒状部材26の高さは1チャージ分の原料を装入し
ても頂部が埋没してしまわない寸法とする必要があり、
内径は旋回シュート16からの原料落下幅および必要な通
気性を考慮して定める。筒状部材26は耐熱性の優れた鋳
鋼で製作し図3に示すように冷却用通路26bを設け、冷
却水供給管(図示せず)から冷却水を供給して寿命延長
を図るのが好ましい。また筒状部材26をサポート部材24
および環状受部材24aを用いて支持する代わりに、図4
に示すように炉頂鉄皮14aの内面に固定した取付金具28
aと筒状部材26の上部に固定した取付金具28bにワイヤ
38(鎖でもよい)を差し渡して筒状部材24を支持するよ
うにしてもよい。
【0016】なお、筒状部材26の高さを炉内装入物の表
面の変動を考慮して十分な寸法を確保してある場合は固
定配置でよいが、場合によっては原料装入物の埋設深さ
を調節するため昇降装置を設けることもできる。図1に
示すようにコークスと鉱石とを交互に装入するベルレス
高炉14への原料装入に際し、たとえば1チャージを4バ
ッチに分割して装入し、小塊鉱石や小塊コークスの利用
を図る。すなわち筒状部材26の外周面から炉壁内周面に
かけて装入した前チャージの塊鉱石層OL と、この塊鉱
石層OL 上の炉壁側に局部的に装入した小塊鉱石層OS
と上を全て覆うように、旋回シュート16の傾斜角度θを
調整しながら旋回して、今回チャージのコークス層Cを
堆積する。引続き旋回シュート16の傾斜角度θを15度以
下程度に傾斜させて旋回し筒状部材26の内側に1チャー
ジ当り 1.5〜3.0 t程度のコークスを装入して炉芯コー
クス層Coを堆積する。なお炉芯コークス層Coを形成する
コークスは、コークス層Cを形成するコークスと同じで
よいが、大塊コークスを使用すればさらに通気性を向上
できる。
【0017】次に旋回シュート16を炉壁側に戻して、コ
ークス層Cを全て覆うように筒状部材26の外周面から炉
壁内周面にかけて塊鉱石層OL を堆積する。引続き、塊
鉱石層OL 上の炉壁側に局部的に小塊鉱石層OS (代り
に小塊コークスを装入してもよい)を堆積して、小塊鉱
石や小塊コークスの高炉への利用率を向上する。このよ
うに炉内原料装入物の炉中心部に筒状部材26を挿入する
ことによって塊鉱石層OL 上にコークスを装入する際に
塊鉱石層OL の表面が炉中心方向に流れても、筒状部材
26の上部により炉芯コークス層Coの上に流れ込むのを阻
止することができる。このため鉱石とコークスとの混合
層が炉中心部に形成するのを防止でき、炉中心部の通気
性、通液性が確保される。
【0018】次に本発明の旋回シュートによる炉内への
原料装入手順について説明する。図1に示すようにホッ
パ10内のコークスCを高炉14内に装入するに先立って旋
回シュート16は、傾動位置制御装置30で制御される傾動
電動機31により駆動され、傾動角度検出器32によって規
定位置たとえば待機位置から傾斜角度θ=52度として旋
回シュート16の先端を炉壁側に近いスタート開始位置ま
で傾動させて一旦傾動を停止する。
【0019】次に旋回制御装置33により旋回電動機34を
駆動して旋回シュート16を所定の旋回速度をたとえばω
=7.9rpmで旋回すると共に、流量調整ゲート制御装置36
の指令によりコークス(C)の入ったホッパ10の流量調
整ゲート12を所定開度開いてコークス(C)を集合ホッ
パ22を介して旋回シュート16に導入し、旋回シュート16
の先端からダンプさせることにより炉内へのコークス装
入が開始される。
【0020】このとき、旋回制御装置33の指令により旋
回シュート16の旋回を制御すると共に、傾動位置制御装
置30の指令により、旋回シュート16の傾動角度θをたと
えば設定範囲である52度から26度まで順次に高炉14の炉
壁側から筒状部材26側に変化させながら炉内を定められ
た旋回パターンに従って旋回させる。このようにして筒
状部材26の外周面と炉壁内周面との間に装入されている
前チャージの塊鉱石層(OL )と炉壁に沿って局部的に
堆積されている小塊鉱石層(OS )の全てを覆うコーク
ス層(C)を堆積する。
【0021】このようなコークス装入によって上面の中
央が窪んだ鉱石層(OL )上をコークスが滑り、一部の
鉱石層(OL )を巻込んで炉中心部に流れるが筒状部材
26の上部によって炉芯コークス層(Co)上へ流れ込むの
を防止する。コークス層(C)の堆積が終了したら、流
量調整ゲート装置36の指令により流量調整ゲート12を閉
じて旋回シュートを待機位置に戻すことなく、傾動位置
制御装置30の指令によって制御される傾動電動機31によ
り旋回シュート16を中心装入を行う位置すなわち傾斜角
度θが15度以下になるように傾動して旋回シュート16の
先端を筒状部材26の上方に位置させる。このとき傾斜角
度検出器32によって規定位置を検出したら傾動位置制御
装置30は停止指令を傾動電動器31に与えて傾動を停止す
る。
【0022】次に旋回制御装置33の指令により旋回電動
機34を駆動して旋回シュート16を旋回速度=10.5rpm の
比較的高速で旋回すると共に、流量調整ゲート36の指令
により流量調整ゲート12が所定開度に開けられることで
コークスが炉頂バンカ10から落下し始め、漏斗状の集合
ホッパ22を介して旋回シュート16に導かれ、鉛直に近い
状態で旋回している旋回シュート16にガイドされて筒状
部材26の内側へ局部的に装入される。これによって筒状
シュート26内には炉芯コークス層(Co)が堆積されるこ
とになる。
【0023】このようにして旋回シュート16を用いて筒
状部材26の外側にコークス層(C)を、また内側に炉芯
コークス層(Co)を堆積した状態で、旋回シュート16の
傾斜角度θ=52度に戻した後、所定の旋回速度=7.9rpm
で旋回し、塊鉱石(OL )の入ったホッパ10の流量調整
ゲート12の開度を調整して筒状部材26の外側に所定量の
塊鉱石層(OL )を堆積する。さらに小塊鉱石(OS
の入ったホッパ10の流量調整ゲート12の開度を調整して
高炉14の炉壁側寄りに局部的に所定量の小塊鉱石層(O
S )を堆積する。
【0024】このような原料装入工程を順次繰り返して
行うと、筒状部材26がガイドされつつ炉芯コークス層
(Co)が積み重ねられ炉内原料装入物の中央部に柱状の
コークス領域が確実に形成されることになる。このよう
にして1チャージ4バッチのC、Co、OL 、OS が装入
を終了したら旋回制御装置33の指令により傾動電動機31
を停止した後、傾動位置制御装置30の指令により傾動電
動機31を駆動して旋回シュート16を待機位置の方向へ傾
動させる。傾動角度検出器32によって炉壁側に近い待機
位置に戻ったことを検知したら傾動位置制御装置30の指
令により傾動電動機31を停止して旋回シュート16を待機
させる。炉頂シーケンス制御装置37は、前述の傾動位置
制御装置33、流量制御装置36を含めて一連の制御を行う
ものである。
【0025】図1では1チャージ4バッチC、Co、
L 、OS の堆積層を比較的フラットな状態で行う場合
について説明したが、高炉の操業条件によって図5に示
すように筒状部材26の外側に装入するコークス(C)と
塊鉱石(OL )とを炉壁周辺側で低く中心側で高くする
山型装入を行って操業したり、図6に示すように炉壁周
辺側で高く、中心側で低くするV型装入を行って操業す
る場合がある。本発明によれば、炉内原料装入物をフラ
ットな状態で堆積する場合、山型状態で堆積する場合あ
るいはV型状態で装入する場合のいずれにおいても筒状
部材26により鉱石等が炉芯コークス層(Co)上に流れ込
むのを防止することが可能である。
【0026】筒状部材26を円筒形にする代りに図7に示
すように漏斗状にすると旋回シュート16から筒状部材26
の内側にコークスを投入するのが容易となるが、筒状部
材26の外側近辺に原料が装入し難いデッドスペース
(X)が生じ易い。これに対し、筒状部材26を逆漏斗状
にすると旋回シュート16から装入する原料のデッドスペ
ース(X)は解消するが、筒状部材26の内側にコークス
を装入し難くなる。このように筒状部材26を漏斗状にす
るか逆漏斗状にするかは、適宜に決定すればよい。
【0027】さらに筒状部材26は図9の(a)に示すよ
うに上部を漏斗状とし、下部を円筒状としたり、あるい
は図9の(b)に示すように上部を漏斗状、中部を円筒
状、下部を逆漏斗状としても差し支えない。また前述の
種々の形状の筒状部材26は水平断面が円形でなくても使
用可能であり、正方形あるいは多角形など種々の形状と
することも可能である。
【0028】筒状部材26は前述のように炉中心部に1個
配置する他に図10および図11に示すように高炉14の内部
に各々円形の内側筒状部材26aと外側筒状部材26bとを
2重同心に固定して配置することもできる。このように
筒状部材26a、26bを2重に配置することにより内側筒
状部材26aの内側に鉱石等の他の原料が流れ込むのを防
止することができるばかりでなく、外側筒状部材26bの
内側と外側にそれぞれ装入した原料たとえば内側の塊鉱
石層OL と外側の小塊鉱石OS との流れ込みによる混合
を防止することができると共に炉半径方向のコークスと
鉱石の層厚比を任意に制御できる。なお、必要に応じ筒
状部材26は3重以上の多重にすることも可能である。
【0029】本発明は、ベル式高炉14’にも使用可能で
あり、ベル式高炉に本発明を適用する場合には、図12に
示すようにたとえばワイヤ38に支持された筒状部材26の
内側に炉芯コークスCoを装入するため炉外から炉壁に貫
通して炉中心部にパイプ状の傾斜シュート39を挿入して
筒状部材26の上方に臨ませる。かくして筒状部26の内側
にコークスを装入する際には図示省略した炉外に設置し
た炉芯コークス専用ホッパを炉内と同圧になるよう均圧
した後、傾斜シュート39を介して筒状部材26の内側に炉
芯コークスCoを装入する。また筒状部材26の外側に原料
を装入する場合には大ベルホッパ40内の原料を大ベル41
を開として排出し、ムーバブルアーマ42を調整して筒状
部材26の外周面と炉壁内周面との間に装入するようにす
ればよい。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。内容
積約5000m3 のベルレス高炉において、出銑比 2.0t/
dm3 のときコークス比 500kg/tの条件で図1に示すよ
うに高さ1500mm、内径 500mmφの鋳鉄製円筒形の筒状部
材26(水冷構造)を高炉14の炉中心部に位置させると共
に、当該円筒状部材26を炉内原料装入物にその下端部に
挿入し、頂部から炉内装入原料中に埋設しないように固
定配置した。
【0031】旋回シュート16を前述の手順で操作して、
円筒状部材26の外側へのコークス装入では、旋回シュー
ト16を12回旋回して27〜28t/(チャージ)装入し、コ
ークス層(C)を形成した。円筒状部材26の内側へのコ
ークス装入では、旋回シュート16を傾斜角度θ=12度で
2回旋回して2〜3t/チャージの範囲で装入し、炉芯
コークス層(Co)を堆積する。
【0032】また円筒部材26の外側に形成したコークス
層(C)の表面を塊鉱石層(OL )で全面を覆うように
旋回シュート16を10回旋回して75t/チャージ装入し、
さらに塊鉱石層(OL )の炉壁側表面に局部的に小塊鉱
石(粒度1〜5mm)を旋回シュート16を4旋回して35t
/チャージの装入を行った。以上説明したように筒状部
材を用いて高炉の炉内装入物の中心部に炉芯コークス層
を形成する本発明例によれば、単に炉中心部に集中して
コークスを装入して炉芯コークス層を形成する従来例に
比較して、確実にガスの中心流化を達成できるため小塊
鉱石を1チャージ当り35t装入しても炉況を良好に維持
して高炉を操業することができた。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、高炉内に装入した炉内
原料装入物の中心部に配置した筒状部材によって炉芯コ
ークス層への鉱石等の流れ込みを確実に防止できる。こ
のため高炉の半径方向のシャープなガス流分布制御が可
能となり、特に炉中心部の通気性および通液性を良好に
維持することができ、炉中心部の装入物が活性化され
る。このため小塊鉱石や小塊コークスの使用率を向上し
ても安定した高炉操業が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルレス式高炉の炉頂装入装置を
示す概略断面図である。
【図2】図1のA−A矢視を示す平面図である。
【図3】本発明に係る筒状部材を示す断面図である。
【図4】本発明に係るベルレス高炉の他の炉頂装置を示
す概略断面図である。
【図5】本発明に係る炉内原料装入物を山型装入する場
合の状況を示す説明図である。
【図6】本発明に係る炉内原料装入物をV型装入する場
合の状況を示す説明図である。
【図7】本発明に係る炉内原料装入物を漏斗状筒状部材
を用いて装入する場合の状況を示す説明図である。
【図8】本発明に係る炉内原料装入物を逆漏斗状筒状部
材を用いて装入する場合の状況を示す説明図である。
【図9】本発明に係る筒状部材の他の態様を示す断面図
である。
【図10】本発明に係る筒状部材を内外2重に配置して装
入する場合の状況を示す説明図である。
【図11】図10のA−A矢視を示す平面図である。
【図12】本発明に係るベル式高炉の炉頂装入装置を示す
概略断面図である。
【図13】従来例に係る高炉への炉内原料装入物の装入状
況を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ホッパ 12 流量調整ゲート 14 高炉 16 旋回シュート 22 集合ホッパ 24 サポート部材 26 筒状部材 28 取付金具 30 傾動位置制御装置 31 傾動電動機 32 傾動角度検出器 33 旋回位置制御装置 34 旋回電動機 35 旋回角度検出器 36 流量調整ゲート制御装置 37 炉頂シーケンス制御装置 38 ワイヤ 39 傾斜シュート 40 大ベルホッパ 41 大ベル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉における炉内原料装入物の堆積を制
    御するに際し、軸心を鉛直にして上下が開放した筒状部
    材を炉中心部に位置させると共に、当該筒状部材を炉内
    原料装入物の表面下に、少なくともその下端部が挿入さ
    れかつ頂部まで埋設しないように配置し、この筒状部材
    の内側に炉芯用コークスを装入する一方、外側にその他
    の原料を装入することによって炉内に堆積する原料装入
    物中に確実に炉芯コークス層を形成することを特徴とす
    る高炉における炉内原料装入物の堆積制御方法。
  2. 【請求項2】 ベルレス高炉における炉内原料装入物の
    堆積を制御するに際しては、旋回シュートの傾斜角度を
    調整して筒状部材の内側に炉芯用コークスを装入する一
    方、外側にその他の原料を装入することを特徴とする請
    求項1記載の高炉における炉内原料装入物の堆積制御方
    法。
  3. 【請求項3】 ベル式高炉における炉内原料装入物の堆
    積を制御するに際しては、炉外から炉中心部に臨む傾斜
    シュートを介して筒状部材の内側に炉芯用コークスを装
    入する一方、外側に大ベルを介してその他の原料を装入
    することを特徴とする請求項1記載の高炉における炉内
    原料装入物の堆積制御方法。
  4. 【請求項4】 筒状部材を少なくとも内外の2重同心に
    配置し、炉中心側の筒状部材の内側に炉芯用コークスを
    装入する一方、外側にその他の原料を装入することを特
    徴とする請求項1、2または3記載の高炉における炉内
    原料装入物の堆積制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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