JPH06279127A - セラミックス射出成形体の脱脂方法と脱脂装置 - Google Patents

セラミックス射出成形体の脱脂方法と脱脂装置

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JPH06279127A
JPH06279127A JP5071652A JP7165293A JPH06279127A JP H06279127 A JPH06279127 A JP H06279127A JP 5071652 A JP5071652 A JP 5071652A JP 7165293 A JP7165293 A JP 7165293A JP H06279127 A JPH06279127 A JP H06279127A
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JP
Japan
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heating
injection
molded body
degreasing
heated
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Withdrawn
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JP5071652A
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English (en)
Inventor
Masaaki Masuda
昌明 桝田
Katsuhiro Inoue
勝弘 井上
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セラミックス射出成形体を脱脂するに当た
り、マイクロ波加熱および/または誘電加熱を用い、射
出成形体の昇温速度を制御して脱脂する方法である。加
圧容器1と、加圧容器1内に設置されるマイクロ波加熱
機構Bおよび/または誘電加熱機構からなる加熱手段と
を備えたセラミックス射出成形体の脱脂装置である。 【効果】 複雑形状又は肉厚の大きい射出成形体におい
て、内部、外部を均一に加熱でき、射出成形体内の膨張
収縮差を小さくでき、速い昇温速度でクラック無く脱脂
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス射出成形
体の脱脂方法と脱脂装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱性、耐摩耗性、強度など機械
的特性に優れた材料として、セラミックス材料が注目さ
れ、自動車部材等に使用されるに至っている。このよう
なセラミックス材料の製造法の一つとして、セラミック
スを原料とし、これに成形助剤を混合後射出成形し、次
いで射出成形体を脱脂し、仮焼、焼成することによりセ
ラミックス焼成体を製造することが行なわれている。こ
のように、成形方法として射出成形を行なう場合、流動
性および成形性を確保するため、セラミックス原料に対
するワックス、樹脂等の成形助剤や結合剤の混合割合は
多い場合には50vol %となっている。
【0003】以上のように、射出成形体中の原料に対す
る成形助剤や結合剤の混合割合が約50vol %と高いこ
とから、射出成形体を脱脂するに際して生じる成形体の
膨張収縮が大きい。この時、成形体の内部と外部、ある
いは肉薄部と肉厚部で温度差が大きいと成形体内に膨張
収縮差が生じ、成形体にクラックが発生することにな
る。そこで、通常、電気炉等を用いて射出成形体を外部
加熱して脱脂するに当たっては、被加熱物たる射出成形
体の温度分布を小さくするため、極めて小さな昇温速度
で加熱することが必要であり時間がかかり、肉厚差の大
きい射出成形体や肉厚の厚い射出成形体においては、温
度差なく昇温することはほとんど不可能と考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記の問題
について種々検討を行なった結果、射出成形体の加熱を
マイクロ波加熱や誘電加熱により行なうことが極めて効
果的であることを見出し、本発明に到達したものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、セラミックス射出成形体を脱脂するに当たり、マイ
クロ波加熱および/または誘電加熱を用い、該射出成形
体の昇温速度を制御して脱脂することを特徴とするセラ
ミックス射出成形体の脱脂方法、が提供される。また、
本発明によれば、加圧容器と、加圧容器内に設置される
マイクロ波加熱機構および/または誘電加熱機構からな
る加熱手段とを備えたことを特徴とするセラミックス射
出成形体の脱脂装置、が提供される。尚、本発明では、
加圧容器と、加圧容器内に設置されるマイクロ波加熱機
構および/または誘電加熱機構のほかに、加圧容器外に
電気ヒーター等の加熱機構を備えることが、射出成形体
において加熱中に表面からの放熱を防止でき、好まし
い。
【0006】
【作用】本発明では、射出成形体の加熱をマイクロ波加
熱および/または誘電加熱により行なう。マイクロ波と
は、電磁波のうち、波長が1m〜1cm(周波数300
MHz〜30GHz)の範囲の、非常に波長の短いもの
を云い、マイクロ波加熱とは、この電磁波を電気絶縁物
である誘電体に印加して誘電体に分極現象を生じさせる
ことにより、電磁波エネルギーの一部が誘電体に吸収さ
れ誘電体が加熱されることを云う。また誘電加熱とは、
誘電体を2MHz〜数10MHzの高周波電界を用いて
加熱することを云う。
【0007】なお、誘電加熱がマイクロ波加熱と相違す
るのは、使用する周波数が低いので、被加熱物を必ず平
行な平板電極の間に置いて電力を均一に吸収し易いよう
に加熱部を構成する点である。従来の電気炉などを用い
る加熱では、被加熱物の外側から熱源によって被加熱物
の表面を加熱し、熱伝導によって徐々に被加熱物の内部
まで加熱されるもので、外部加熱と呼ばれる。
【0008】これに対し、上記したマイクロ波加熱や誘
電加熱では、被加熱物自体が発熱体となって、被加熱物
の内部から加熱が行なわれる、いわゆる内部加熱である
ため、被加熱物が複雑形状であっても比較的均一に加熱
でき、また肉厚が大きいものであっても、内部、外部を
均一に加熱することができる。従って、マイクロ波加熱
や誘電加熱を、射出成形体の脱脂に適用すると、射出成
形体内の膨張収縮差を小さくすることができ、クラック
無く、複雑形状や肉厚の成形体を脱脂することができ
る。また、成形体表面からの放熱を防ぐために、雰囲気
温度を電気ヒーター等の加熱機構により成形体温度と同
程度になるよう制御すると、より効果が大きい。
【0009】なお、マイクロ波加熱および/または誘電
加熱を用いた射出成形体の脱脂においても、各加熱の出
力を制御して被加熱物の昇温速度をコントロールする必
要があるが、電気炉などの外部加熱に比較すると速く昇
温することができ、しかも成形体の温度分布を小さくす
ることができる。
【0010】本発明においては、加圧雰囲気下でマイク
ロ波加熱および/または誘電加熱を適用することが好ま
しい。加圧雰囲気下で加熱することにより、射出成形体
中の成形助剤がマイクロ波加熱や誘電加熱で気化した時
の大きな膨張を抑制することが可能で、しかも脱脂時間
の大幅な短縮が可能となる。具体的な加圧雰囲気として
は、0.5kg/cm2以上10kg/cm2未満が好ましい。ま
た、加圧は昇温開始時から行っても良いが、成形助剤が
気化する少し前から加圧することがより好ましい。な
お、マイクロ波加熱の周波数範囲としては、30GHz
以下が使用できる。
【0011】次に、本発明の脱脂装置の例として加圧脱
脂装置の一例を図1に基いて説明する。図1において、
加圧容器1内の上部及び下部に上部断熱板2、下部断熱
板3を設置し、上部断熱板2と下部断熱板3で囲まれた
加熱部たる空間A内の試料台5上に被加熱物4を載置す
る。加圧容器1内の上部断熱板2上には、発信器6と導
波管7からなるマイクロ波加熱機構Bが設けられ、この
空間A内に、発信器6からマイクロ波が導波管7を介し
て導入され、試料台5上に載置された被加熱物4が加熱
される。このマイクロ波加熱装置は従来公知のものが使
用でき、図示しないが、必要に応じて、発信器6から空
間Aに至る間に、アイソレータ、マイクロ波分配器、パ
ワーモニタ、整合器等の付帯機器を導波管7により接続
することができる。さらに必要に応じて、出力コントロ
ーラー、圧力コントローラー等の制御機器、炉蓋昇降装
置、真空ポンプ、ガス供給設備等の周辺機器が付加でき
る。
【0012】また、効率のよい加熱のために、空間A内
はファンモーター8で駆動されるスターラファン9によ
り空間内雰囲気が流動均一化されている。さらに、加圧
容器1内には、上部より例えば、N2 ガス等を供給して
加圧容器1内を常時0kg/cm2以上10kg/cm2未満に加圧
している。図1の装置において、マイクロ波加熱により
被加熱物4が加熱されると、被加熱物4に含まれる成形
助剤、結合剤等が気化され(脱脂され)、加圧容器1の
下部から排出されてバインダートラップ10にて捕捉さ
れる。
【0013】図1はマイクロ波加熱の例を説明したが、
誘電加熱を用いる装置についても基本的には同一であ
る。誘電加熱の場合には、図1の加熱部たる空間A内に
おいて、被加熱物4を平行な平板電極の間に置いて電力
を均一に吸収し易いように構成する必要がある。図2
は、本発明の加圧脱脂装置の別の例を示す構成概要図
で、図1の加熱機構のほかに、さらに、加圧容器1の外
部に電気ヒーター11を取り付けたものである。なお、
12は断熱板である。このように、加圧容器1の外部に
電気ヒーター11を取り付けて雰囲気温度を成形体温度
と同程度になるように制御すると、射出成形体である被
加熱物4を加熱中に、被加熱物4表面からの放熱を防止
することができ、より効果的である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。 (実施例、比較例)セラミックス原料として、Si3
4 粉末を100重量部、SrCO3 を2重量部、MgO
を3重量部、CeO2 を3重量部調合し、この調合粉末
100重量部に対して、結合剤としてポリエチレン3重
量部、成形助剤としてパラフィンワックス15重量部、
滑剤としてステアリン酸2重量部を混合して射出成形材
料とした。この射出成形材料を平均粒径0.5μmまで
粉砕混合した後、噴霧乾燥により平均粒径30μmの造
粒物を得た。
【0015】次に、得られた造粒物を混練した後、直径
5mmφ、長さ10mmにペレット化し、このペレット
を用いて、(1) 50mm×50mm×5mm(厚さ)、
(2)50mm×50mm×20mm(厚さ)、および(3)
翼径50mmのターボチャージャーロータの3種類の
テストピースを射出成形した。次いで、これら3種類の
テストピースについて、表1〜2に示す各種条件(加熱
装置、雰囲気、昇温速度等)にて脱脂を行なった。結果
を表1〜2に示す。
【0016】本実施例において、マイクロ波加熱は予め
テストサンプルを用い、テストサンプルに合わせた出力
を実験的に求めて出力パターンを作製し、その出力パタ
ーンにより出力を制御した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】上記のように、マイクロ波加熱または誘電
加熱を用いて射出成形体を脱脂することにより、従来の
電気ヒーター等の外部加熱方式に比べて、クラックの発
生の少ない脱脂が可能であることがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の脱脂方法
と脱脂装置によれば、射出成形体が複雑形状、あるいは
肉厚の大きいものであっても、内部、外部を均一に加熱
することができるため、射出成形体内の膨張収縮差を小
さくすることができ、速い昇温速度でクラック無く脱脂
することができる。従って、短期間での脱脂が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧脱脂装置の一例を示す構成概要図
である。
【図2】本発明の加圧脱脂装置の他の例を示す構成概要
図である。
【符号の説明】
1 加圧容器、2 上部断熱板、3 下部断熱板、4
被加熱物、5 試料台、6 発信器、7 導波管、8
ファンモーター、9 スターラファン、10 バインダ
ートラップ、11 電気ヒーター、12 断熱板、A
空間、B マイクロ波加熱機構。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス射出成形体を脱脂するに当
    たり、マイクロ波加熱および/または誘電加熱を用い、
    該射出成形体の昇温速度を制御して脱脂することを特徴
    とするセラミックス射出成形体の脱脂方法。
  2. 【請求項2】 加圧雰囲気下において脱脂する請求項1
    記載の脱脂方法。
  3. 【請求項3】 30GHz以下の周波数のマイクロ波を
    使用する請求項1記載の脱脂方法。
  4. 【請求項4】 加圧容器と、加圧容器内に設置されるマ
    イクロ波加熱機構および/または誘電加熱機構からなる
    加熱手段とを備えたことを特徴とするセラミックス射出
    成形体の脱脂装置。
  5. 【請求項5】 加圧容器外にさらに加熱手段を設置した
    請求項4記載のセラミックス射出成形体の脱脂装置。
JP5071652A 1993-03-30 1993-03-30 セラミックス射出成形体の脱脂方法と脱脂装置 Withdrawn JPH06279127A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6344634B2 (en) 1999-12-28 2002-02-05 Corning Incorporated Hybrid method for firing of ceramics
US6344635B2 (en) 1999-12-28 2002-02-05 Corning Incorporated Hybrid method for firing of ceramics
US6537481B2 (en) 1999-12-28 2003-03-25 Corning Incorporated Hybrid method for firing of ceramics
JP2009226633A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Ngk Insulators Ltd セラミックス成形体の乾燥方法
US7914721B2 (en) 2007-10-30 2011-03-29 Fujifilm Corporation Process for producing a ceramic material
CN107262671A (zh) * 2017-07-01 2017-10-20 连云港源钰金属制品有限公司 脱蜡铸造工艺用脱蜡设备及方法

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