JPH0627886Y2 - メカニカルシール - Google Patents
メカニカルシールInfo
- Publication number
- JPH0627886Y2 JPH0627886Y2 JP13955689U JP13955689U JPH0627886Y2 JP H0627886 Y2 JPH0627886 Y2 JP H0627886Y2 JP 13955689 U JP13955689 U JP 13955689U JP 13955689 U JP13955689 U JP 13955689U JP H0627886 Y2 JPH0627886 Y2 JP H0627886Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- seal
- sliding
- thermal expansion
- mechanical seal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Mechanical Sealing (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、メカニカルシールに係り、特に、シールリン
グおよびメイティングリングの摺動部における発熱・摩
耗を低減させたものに関する。
グおよびメイティングリングの摺動部における発熱・摩
耗を低減させたものに関する。
第4図を参照して従来のメカニカルシールの構成につい
て説明する。回転軸1とハウジング3との間には、メイ
ティングリング5がハウジング3に支持された状態で配
置されている。上記メイティングリング5には、シール
リング7が対向摺接している。
て説明する。回転軸1とハウジング3との間には、メイ
ティングリング5がハウジング3に支持された状態で配
置されている。上記メイティングリング5には、シール
リング7が対向摺接している。
上記シールリング7は、スプリングリテーナ9によって
支持されたスプリング11によって、メイティングリン
グ5方向に押圧されている。
支持されたスプリング11によって、メイティングリン
グ5方向に押圧されている。
そして、上記シールリング7の摺動面15と、メイティ
ングリング5の摺動面13とが摺動接触することによ
り、両者間に液膜が形成され、それによって、潤滑状態
を保ちつつ液の漏洩を防止している。
ングリング5の摺動面13とが摺動接触することによ
り、両者間に液膜が形成され、それによって、潤滑状態
を保ちつつ液の漏洩を防止している。
上記従来の構成によると次のような問題があった。
既に述べたように、シールリング7の摺動面15と、メ
イティングリング5の摺動面13とは、摺動接触する
が、該摺動接触により摺動発熱が生じ、それによる温度
上昇に伴う熱膨張によって、両シール5、7の摺動面1
5、13間の面圧が上昇する。
イティングリング5の摺動面13とは、摺動接触する
が、該摺動接触により摺動発熱が生じ、それによる温度
上昇に伴う熱膨張によって、両シール5、7の摺動面1
5、13間の面圧が上昇する。
このように面圧が上昇した場合には、液膜の形成が損な
われ、摺動発熱を抑えることができないことがある。
われ、摺動発熱を抑えることができないことがある。
そのような場合には、両シール5、7の摺動面15、1
3の異常摩耗、それによる機能喪失といったことが懸念
される。
3の異常摩耗、それによる機能喪失といったことが懸念
される。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目
的とするところは、摺動発熱を抑制して、異常摩耗、そ
れによる機能喪失を未然に防止することが可能なメカニ
カルシールを提供することにある。
的とするところは、摺動発熱を抑制して、異常摩耗、そ
れによる機能喪失を未然に防止することが可能なメカニ
カルシールを提供することにある。
上記目的を達成するべく本願考案によるメカニカルシー
ルは、スプリングで軸方向に押圧されたシールリング
と、上記シールリングに対向摺接するメイティングリン
グとを具備し、上記シールリングおよびメイティングリ
ングの内一方はハウジングに支持され、他方は回転軸と
ともに回転するメカニカルシールにおいて、上記シール
リングおよびメイティングリングの少なくとも一方の摺
動部は、熱膨張係数が異なる複数個のリングを回転軸に
対して同芯状に積層した構成となっていることを特徴と
するものである。
ルは、スプリングで軸方向に押圧されたシールリング
と、上記シールリングに対向摺接するメイティングリン
グとを具備し、上記シールリングおよびメイティングリ
ングの内一方はハウジングに支持され、他方は回転軸と
ともに回転するメカニカルシールにおいて、上記シール
リングおよびメイティングリングの少なくとも一方の摺
動部は、熱膨張係数が異なる複数個のリングを回転軸に
対して同芯状に積層した構成となっていることを特徴と
するものである。
その際、密封流体に接する側のリングを、負の熱膨張係
数を有するものとすることが望ましい。
数を有するものとすることが望ましい。
シールリングおよびメイティングリングの少なくとも一
方の摺動部は、熱膨張係数が異なる複数個のリングを回
転軸に対して同芯状に積層した構成となっている。
方の摺動部は、熱膨張係数が異なる複数個のリングを回
転軸に対して同芯状に積層した構成となっている。
よって、温度上昇によって熱膨張した場合に、各リング
によって、熱膨張係数が異なるので、シールリングおよ
びメイティングリングの摺動面間に凹凸が形成されるこ
とになる。
によって、熱膨張係数が異なるので、シールリングおよ
びメイティングリングの摺動面間に凹凸が形成されるこ
とになる。
上記凹凸が形成されることにより、接触部が減少すると
ともに、凹部に流体が侵入して、流体潤滑部が増大す
る。
ともに、凹部に流体が侵入して、流体潤滑部が増大す
る。
したがって、摺動発熱は抑制されて、異常摩耗、それに
よる機能喪失を未然に防止することができる。
よる機能喪失を未然に防止することができる。
また、密封流体に接する側のリングを、負の熱膨張係数
を有するものとした場合には、密封流体側に凹部を積極
的に形成できるので、流体の侵入を促進させる効果があ
る。
を有するものとした場合には、密封流体側に凹部を積極
的に形成できるので、流体の侵入を促進させる効果があ
る。
以下第1図ないし第3図を参照して本考案の一実施例を
説明する。
説明する。
第1図は本実施例によるメカニカルシールの要部のみを
示した半裁断面図であり、メイティングリング101に
は、シールリング103が図示しないスプリングによっ
て押圧された状態で、対向摺接している。
示した半裁断面図であり、メイティングリング101に
は、シールリング103が図示しないスプリングによっ
て押圧された状態で、対向摺接している。
上記シールリング103は、第2図にも示すように、熱
膨張係数が異なる3個のリング105、107、109
を同芯状に積層した構成をなしている。この内、密封流
体に接する側に配置されたリング109は、負の熱膨張
係数を有するものである。
膨張係数が異なる3個のリング105、107、109
を同芯状に積層した構成をなしている。この内、密封流
体に接する側に配置されたリング109は、負の熱膨張
係数を有するものである。
これは、密封流体に接する側に凹部を積極的に形成し
て、流体の侵入を容易にするためである。負の熱膨張係
数を有するものとしては、例えば、Ca0.5Zr2(PO4)、KZr
2(PO4)3等のセラミックスがある。
て、流体の侵入を容易にするためである。負の熱膨張係
数を有するものとしては、例えば、Ca0.5Zr2(PO4)、KZr
2(PO4)3等のセラミックスがある。
因に、上記KZr2(PO4)3の熱膨張係数を第3図に示す。
以上の構成を基にその作用・効果を説明する。
摺動発熱によって熱膨張した場合に、シールリング10
3を構成する各リング105ないし109は、その熱膨
張係数が異なるので、軸方向への膨張量に差が生じ、そ
の結果、メイティングリング101の摺動面111と、
シールリング103の摺動面113との間に凹凸が形成
される。
3を構成する各リング105ないし109は、その熱膨
張係数が異なるので、軸方向への膨張量に差が生じ、そ
の結果、メイティングリング101の摺動面111と、
シールリング103の摺動面113との間に凹凸が形成
される。
上記凹凸の形成により、摺動部分が減少するとともに、
凹凸の凹部内に、流体が侵入して、流体潤滑部が増大す
る。
凹凸の凹部内に、流体が侵入して、流体潤滑部が増大す
る。
したがって、摺動発熱が抑制されて、摩耗、それによる
機能喪失は未然に防止される。
機能喪失は未然に防止される。
特に、密封流体に接する側のリング109を負の熱膨張
係数を有するものとしているので、密封流体側に凹部が
積極的に形成され、流体の侵入を促進させることができ
る。
係数を有するものとしているので、密封流体側に凹部が
積極的に形成され、流体の侵入を促進させることができ
る。
尚、本考案は前記一実施例に限定されるものではない。
例えば、シールリングの全体を積層構造とするか、摺動
部のみを積層構造とするかは任意である。
部のみを積層構造とするかは任意である。
また、メイティングリング側の摺動部を、熱膨張係数の
異なる複数のリングを積層させた構成としてもよいし、
シールリングとメイティングリングの両方をそのように
構成してもよい。
異なる複数のリングを積層させた構成としてもよいし、
シールリングとメイティングリングの両方をそのように
構成してもよい。
また、積層させるリングの数、材質等については、これ
を特に限定するものではない。
を特に限定するものではない。
さらに、メカニカルシールのタイプは問わないものであ
る。
る。
以上詳述したように本考案によるメカニカルシールによ
ると、シールリングおよびメイティングリングの少なく
とも一方の摺動部を、熱膨張係数が異なる2個以上のリ
ングを回転軸に対して同芯状に積層した構成としたの
で、シールリングとメイティングリングとの摺動部に凹
凸が形成され、それによって摺動部における発熱を抑制
して、摩耗、それによる機能喪失を未然に防止すること
ができる。
ると、シールリングおよびメイティングリングの少なく
とも一方の摺動部を、熱膨張係数が異なる2個以上のリ
ングを回転軸に対して同芯状に積層した構成としたの
で、シールリングとメイティングリングとの摺動部に凹
凸が形成され、それによって摺動部における発熱を抑制
して、摩耗、それによる機能喪失を未然に防止すること
ができる。
第1図ないし第3図は本考案の一実施例を示す図で、第
1図はメカニカルシールの要部を示す半裁断面図、第2
図は第1図のII−II矢示図、第3図はKZr2(PO4)3の熱膨
張係数をしめす特性図、第4図は従来のメカニカルシー
ルの半裁断面図である。 1……回転軸、3……ハウジング、11……スプリング 101……メイティングリング 103……シールリング 105,107,109……リング 111,113……摺動面
1図はメカニカルシールの要部を示す半裁断面図、第2
図は第1図のII−II矢示図、第3図はKZr2(PO4)3の熱膨
張係数をしめす特性図、第4図は従来のメカニカルシー
ルの半裁断面図である。 1……回転軸、3……ハウジング、11……スプリング 101……メイティングリング 103……シールリング 105,107,109……リング 111,113……摺動面
Claims (2)
- 【請求項1】スプリングで軸方向に押圧されたシールリ
ングと、上記シールリングに対向摺接するメイティング
リングとを具備し、上記シールリングおよびメイティン
グリングの内一方はハウジングに支持され、他方は回転
軸とともに回転するメカニカルシールにおいて、上記シ
ールリングおよびメイティングリングの少なくとも一方
の摺動部は、熱膨張係数が異なる複数個のリングを回転
軸に対して同芯状に積層した構成となっていることを特
徴とするメカニカルシール。 - 【請求項2】請求項1記載のメカニカルシールにおい
て、複数個のリングの内、密封流体に接する側のリング
を、負の熱膨張係数を有するものとしたことを特徴とす
るメカニカルシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13955689U JPH0627886Y2 (ja) | 1989-12-01 | 1989-12-01 | メカニカルシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13955689U JPH0627886Y2 (ja) | 1989-12-01 | 1989-12-01 | メカニカルシール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0378172U JPH0378172U (ja) | 1991-08-07 |
JPH0627886Y2 true JPH0627886Y2 (ja) | 1994-07-27 |
Family
ID=31686592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13955689U Expired - Lifetime JPH0627886Y2 (ja) | 1989-12-01 | 1989-12-01 | メカニカルシール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627886Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-12-01 JP JP13955689U patent/JPH0627886Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0378172U (ja) | 1991-08-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |