JPH0627880Y2 - シール部材の取付構造 - Google Patents

シール部材の取付構造

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JPH0627880Y2
JPH0627880Y2 JP1986154097U JP15409786U JPH0627880Y2 JP H0627880 Y2 JPH0627880 Y2 JP H0627880Y2 JP 1986154097 U JP1986154097 U JP 1986154097U JP 15409786 U JP15409786 U JP 15409786U JP H0627880 Y2 JPH0627880 Y2 JP H0627880Y2
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bearing
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seal
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JP1986154097U
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隆博 各務
顕男 伊藤
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KYB Corp
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KYB Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、油圧機器に使用される弾性シール部材の取付
構造の改良に関する。
(従来の技術) 油圧緩衝器などにおいては、例えば第2図に示すように
シリンダ部材10とこれに摺動自由に挿入されたピスト
ンロッド11との間に弾性材によるダストシール3を設
けて、ピストンロッド11の表面に付着したダストがシ
リンダ部材10の内部へ侵入するのを阻止している。こ
のダストシール3はピストンロッド11を支承するベア
リング1に第3図に示すような金属部材2を介して取り
付けられる。この金属部材2はベアリング1の外形に合
わせたキャップ状に形成され、その中心部にはピストン
ロッド11を挿通する開口部が形成されている。ダスト
シール3の下部外周には環状の切れ込みを形成した基端
部3Aが設けられ、この基端部3Aで金属部材2の開口
部周縁を上下からはさむようにして装着される。そし
て、ダストシール3はこの金属部材2をベアリング1の
外周部に図の上方から圧入することでベアリング1に係
止され、リップ状に延びる先端部3Bをピストンロッド
11に摺接させることにより表面に付着したダストを除
去する。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、ダストの完全な除去のためにはダストシール
3をピストンロッド11の周囲に一様に密着させなけれ
ばならないが、このダストシール3は金属部材2に装着
した基端部3Aが金属部材2を圧入する際にベアリング
1との間で圧縮されるため、第4図のように変形して先
端シール部3Bがピストンロッド11から離れたり、密
着力が低下したりすることがあり、十分にダストを除去
できない恐れがあった。
本考案は、油圧機器のシール部材に生じるこのような問
題点を解決すべく、シール部材を変形させずにベアリン
グに取り付けられるシール部材の取付構造を提供するこ
とを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、キャップ状の金属部材の中心に摺動部材の貫
通する開口部を形成するとともに、この開口部に筒状の
弾性シール部材の基端部を装着し、摺動部材を支承する
ベアリングの外側にこの金属部材を圧入保持してシール
部材をベアリングに係止するシール部材の取付構造にお
いて、前記弾性シール部材をその基端部外周に形成した
環状溝と前記開口部内周との嵌合に基づいて前記金属部
材に保持させ、前記金属部材の内側端面の一部が圧入状
態にて前記ベアリングの先端面に着座するように図ると
ともに、前記シール部材の基端部を収納する隙間をベア
リングの先端面に形成した。
(作用) ベアリングに対して金属部材を圧入する時に、シール部
材の基端部はベアリングの先端面に形成された隙間に収
納されることで、圧入時のシール部材の変形を防止す
る。
またキャップ状金属部材の内側端面が圧入状態でベアリ
ング先端面に着座するようにしたことから、ベアリング
に対する金属部材の位置決めが正確になり、したがって
シール部材の保持も適正に行われる。
(実施例) 第1図に本考案の第1実施例を示す。
1はベアリング、2はベアリング1にキャップ状に圧入
される金属部材、3は弾性材をリップ状に成形したダス
トシールである。ダストシール3は基端部3Aが金属部
材2の中央に形成した開口部周縁を上下から挟み込む形
で金属部材2に装着され、この金属部材2をベアリング
1の外周部1Bに圧入することによりベアリング1に取
り付けられる。ベアリング1にはダストシール3の基端
部3Aを収納する隙間を確保するため浅い皿状の溝1A
が形成される。この皿状の溝1Aはダストシール3の基
端部3Aに相対してベアリング1の先端面に形成され
る。金属部材2の内側端面は圧入した状態で前記溝1A
よりも外側に相当する部分にてベアリング1の先端面に
着座する。
次に作用を説明する。
ダストシール3は金属部材2をベアリング1の外周部1
Bに図の上方から圧入することによりベアリング1に係
止されるが、この時ダストシール3の基端部3Aは相対
して形成されたベアリング1の溝1Aに侵入し、圧入完
了時(金属部材2がベアリング1の先端に密着する)に
は図のように溝1Aの中に収納される。したがって、圧
入時に基端部3Aに圧縮力がかかることがなく、このた
め基端部3Aがベアリング1との間で圧縮変形すること
なく、ダストシール3は元の形状を保ったままベアリン
グ1に取り付けられる。
したがって、取り付けられたダストシール3の先端シー
ル部3Bの内周面はピストンロッドに対して均一に密着
する。
一方、圧入した状態では金属部材2の内側端面の一部が
ベアリング1の先端面に着座するようにしたことから、
ベアリング1に対する金属部材2の位置決めが正確にな
り、すなわち金属部材2の傾きや圧入量の不均一化を防
止できるので、ダストシール3を適正に保持してその機
能を十分に発揮させることができる。
(考案の効果) 以上のように本考案は、弾性シール部材を装着した金属
部材をベアリングに圧入する際に、シール部材の基端部
を収納する隙間をベアリングの先端面に形成したため、
金属部材の圧入時にシール部材はこの隙間に収納され、
金属部材やベアリングから変形圧力を受けることがな
く、したがってシール部材を変形させることなく本来の
正常な形状のままベアリングに取り付けることができ、
さらに圧入時のベアリングに対する金属部材の位置決め
をも確実に行い得るようにしたので、シール部材を適正
に保持して確実なシール機能を発揮させられるという効
果が得られる。
さらに、弾性シール部材をその基端部外周に形成した環
状溝と前記開口部内周との嵌合に基づいて金属部材に一
体化したうえで、該基端部を収納する隙間をベアリング
の先端面に形成した構造としたので、シール部材をこれ
と一体化した金属部材により容易に着脱できると共に、
ベアリングへの取付け状態においてシール部材がしっか
りと保持されるので摺動する軸との間に生じる抵抗にか
かわらずシール部材の脱落を確実に防止できるという効
果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例を示すダストシール取付部
の断面図、第2図は従来例を示す油圧緩衝器の断面図、
第3図は同じくダストシール取付部を拡大した断面図、
第4図は同従来例におけるダストシールの変形状態を示
す断面図である。 1……ベアリング、1A……溝、2……金属部材、3…
…ダストシール、3A……基端部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャップ状の金属部材の中心に摺動部材の
    貫通する開口部を形成するとともに、この開口部に筒状
    の弾性シール部材の基端部を装着し、摺動部材を支承す
    るベアリングの外側にこの金属部材を圧入保持してシー
    ル部材をベアリングに係止するシール部材の取付構造に
    おいて、前記弾性シール部材をその基端部外周に形成し
    た環状溝と前記開口部内周との嵌合に基づいて前記金属
    部材に保持させ、前記金属部材の内側端面の一部が圧入
    状態にて前記ベアリングの先端面に着座するように図る
    とともに、前記シール部材の基端部を収納する隙間をベ
    アリングの先端面に形成したことを特徴とするシール部
    材の取付構造。
JP1986154097U 1986-10-07 1986-10-07 シール部材の取付構造 Expired - Lifetime JPH0627880Y2 (ja)

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