JPH06278636A - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

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JPH06278636A
JPH06278636A JP5095271A JP9527193A JPH06278636A JP H06278636 A JPH06278636 A JP H06278636A JP 5095271 A JP5095271 A JP 5095271A JP 9527193 A JP9527193 A JP 9527193A JP H06278636 A JPH06278636 A JP H06278636A
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wheel
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Hideyoshi Kosuge
英義 小菅
Bui Maruseru Jierarudo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車の最小回転半径を大幅に小さくでき、
また狭いスペースでの縦列駐車が可能になり、構造が簡
単で、製造コストが安く、メンテナンス面でも優れた、
四輪操舵装置を提供する。 【構成】 前二輪12・12が最大操舵角度付近ま
で操舵されたときに、電気スイッチ17・17が押
圧部材16・16で押圧されて検知され、制御バル
ブ35を介して油圧シリンダ装置32により後二輪25
・25が操舵される。後輪25・25の操舵を
前輪12・12と同位相sと逆位相oと操舵角度0
で保持nとのうちの1つに切り換えるための切換スイッ
チ18が、運転室内の取付台に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、四輪バギーなどの小
型四輪自動車のほか、農業用機械や建設用機械などの作
業自動車に好適な四輪操舵装置に関するもので、特に後
輪の操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の四輪操舵装置としては、前輪の
操舵角度をシャフトやギヤなどを用いて機械的に後輪の
操舵部に連係するものや、前輪の操舵角度を検出して油
圧シリンダ装置などの駆動手段により後輪を操舵するも
のなど各種構造のものが実用化されている。
【0003】しかしいずれも、高速走行時には前輪の小
操舵角度で後輪が前輪と同位相に操舵され、低速走行時
には前輪の大操舵角度で後輪が前輪と逆位相に操舵され
るように構成されており、また同位相および逆位相のど
ちらに操舵される場合も、後輪の操舵角度は1〜5゜程
度に設定されている。
【0004】なお、四輪操舵装置の先行技術に、例えば
特開昭64−83474号公報に記載のものがあるが、
この装置は、前輪の操舵角度に連動して回転する後輪操
舵用入力軸に回転カムを固定し、この回転カムのカム面
を一対の回転ローラで挟持するとともに、これらの回転
ローラを揺動ヨークの一端に取り付け、揺動ヨークの他
端をリンク機構を介して後輪に接続した構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の四輪操舵装置には、次のような点で改良の余地
がある。
【0006】a)後輪の操舵は、高速走行時の操舵の際
に後輪の尻振りを防ぐなど走行安定性の観点や低速走行
時の操舵の際に回転半径を前輪のみの操舵よりも小さく
するなどの観点から、補助的に行われており、したがっ
て上記したように後輪の操舵角度は5゜以下と非常に小
さい範囲で設定されている。このため、例えば後輪を前
輪と逆位相に操舵させても、前輪だけの操舵に比べて回
転半径があまり小さくはならない。また、後輪を前輪と
同位相に操舵させたときにも、顕著な走行変化は見られ
ない。
【0007】b)後輪の操舵の開始時期やその操舵角度
などは、前輪の操舵特性に依存させているため、上記公
報に記載の装置のように回転カムなどを用いて前輪の操
舵機構と後輪の操舵機構とを機械的に連動させる必要が
あり、構造が非常に複雑になる。しかも、長期間使用す
ると、各部材間にガタが生じたり、後輪の応答性が低下
したりするおそれがある。
【0008】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、自動車の最小回転半径を大幅に小さくでき、また狭
いスペースでの縦列駐車が可能になり、構造が簡単で、
製造コストが安く、メンテナンス面でも優れた、四輪操
舵装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ためにこの発明の四輪操舵装置は、a)前二輪を最大操舵
角付近まで操舵(略垂直な軸を中心に水平回転)させた
ときにのみ、後二輪が前二輪と同位相又は逆位相に選択
的に所定角度操舵されるようにしている。
【0010】請求項2記載のように、b)後二輪の前記操
舵角度を、前二輪と逆位相に操舵されたときに前後輪に
内外輪差が生じない角度に設定することができる。
【0011】請求項3記載のように、c)前記前二輪の最
大操舵角度付近を検知する手段を設け、d)該検知手段の
検知により制御バルブを介して前記後二輪が油圧シリン
ダ装置により操舵されるように構成するとともに、e)該
油圧シリンダ装置は、一対の片ロッド形油圧シリンダの
基端側同士を突き合わせて一体に連結し、各油圧シリン
ダは最大収縮状態又は最大伸長状態で保持させることが
好ましい。
【0012】請求項4記載のように、f)前記後二輪をそ
れぞれ転回自在に支承する両側のナックルアームの上部
側を、車体の前後方向と直交する横置きリーフスプリン
グからなるアッパーアームにより弾性的に支持すると一
層好ましい。
【0013】
【作用】上記の構成を有するこの発明の四輪操舵装置で
は、前二輪を最大操舵角付近まで操舵、すなわちハンド
ルなどの操舵操作部により前二輪を最大限又は最大限近
くまで略垂直な軸を中心に水平回転させたときにだけ、
後二輪が所定の角度に操舵されるもので、このように前
二輪を操舵操作部を介して最大操舵角度付近まで操舵さ
せることは通常の走行状態では行われない(低速走行時
にのみ行われる)から、車速を検出する手段などの特別
な手段が不要になる。また、後輪の操舵は上記したよう
に低速走行時にのみ行われるから、操舵角度を大きく
(例えば30〜40゜)設定することが可能になり、こ
の作用に基づいて後二輪が前二輪と逆位相に操舵される
ときには、自動車の最小回転半径が大幅に小さくなり、
逆に後二輪が前二輪と同位相に操舵されるときには、自
動車の前後方向と直交する方向に近い角度に沿って平行
移動でき、狭いスペース(車両の長さに近いスペース)
での縦列駐車が可能になる。さらに、前二輪の最大操舵
角度又はその近傍状態を検知するだけで済み、その途中
の過程の検知は不要なうえ、後二輪の操舵角度も一定で
あるから、前二輪の操舵角度と後二輪の操舵部(駆動
部)とを常時連係する必要がなく、特に両者を機械的に
連係する必要がないために、構造が簡単になる。
【0014】請求項2記載の四輪操舵装置によれば、自
動車の回転時に前二輪の走行軌跡上を後二輪が走行する
から、ゴルフ場などでの芝地走行の際に芝のダメージを
最小限に抑えることができる。
【0015】請求項3記載の四輪操舵装置は上記請求項
1に関する作用の後段に記載した具体例を示すもので、
前二輪の最大操舵角度付近を検知する手段として例えば
一種のリミットスイッチを用いて前二輪の操舵角度を電
気的に検知させ、この検知に基づく電気信号で制御バル
ブを操作させることにより、検知手段と制御バルブとは
例えば配線にて電気的に接続するだけで済む。また制御
バルブを介して操作される油圧シリンダ装置の制御は、
これを構成する2つの油圧シリンダのピストンロッドを
最大収縮状態又は最大伸長状態まで連続的に操作して保
持することで達成されることになるから、油圧シリンダ
のピストンロッドを移動過程の途中で停止させるような
制御の複雑さがない。
【0016】請求項4記載の四輪操舵装置によれば、左
右の後輪のナックルアームの上部側がアッパーアームで
上下方向に弾性的に支持されていることで、特に悪路走
行時の後輪の上下動が吸収緩和され、乗り心地が良好に
なる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の四輪操舵装置の実施例を図
面に基づいて説明する。
【0018】図1〜図3は本実施例にかかる四輪操舵装
置を備えた小型四輪自動車(四輪バギー)を示し、図4
は四輪操舵装置および同装置に用いた油圧シリンダ装置
の動作を示す。
【0019】最初に四輪バギーの全体構造を図1〜図3
により説明する。図1および図2に示すように、四輪バ
ギー1はフロントエンジン・リヤドライブ(FR)方式
の自動車で、メインフレーム2の前部中央にエンジン3
が搭載されている。エンジン3の後部に変速機4が一体
に連結され、メインフレーム2のほぼ中央位置に搭載さ
れた副変速機5と変速機4とが、ドライブシャフト6で
接続されている。メインフレーム2の後部中央にデファ
レンシャルギヤ7が搭載され、このデファレンシャルギ
ヤ7と副変速機5とが第2のドライブシャフト8で接続
されている。
【0020】図1のように、メインフレーム2のほぼ中
央位置を境にしてその前方が運転室1aに、後方がフレ
ーム式荷台1bに構成されている。運転室1aは前部を
上部後方へ傾斜させたパイプ状の箱形フレーム9で囲ま
れ、運転室1a内の後部にL形フレーム9aを介して座
席シート10が取り付けられ、座席シート10の後端上
方に背もたれシート10aが取り付けられている。また
運転室1a内の前部には、計器盤やスイッチ類の取付台
11が設置されている。さらに運転室1aの両側には、
それらの前部に“略L”の字状フレーム9bが、後部の
シート10付近に“略U”の字状フレーム9cがそれぞ
れ配設されている。
【0021】図2のように、左右の前輪12・12
は、メインフレーム2の前部の両側方に垂直軸13aを
支点に水平旋回可能に枢支されたナックルアーム13
・13に、それぞれ転回自在に支承されている。メイ
ンフレーム2の前部両側に、二等辺三角形状のリンク1
・14の頂部が垂直軸14aを支点に水平旋回可
能にそれぞれ枢支され、各リンク14・14が対応
するナックルアーム13・13とロッド15・1
で枢支連結されている。各リンク14・14
頂部に前方へ向けて支持片16aがそれぞれ一体回転可
能に装着され、各支持片16aに押圧部材16・16
が内側に向けて突設されている。そして左右の押圧部
材16・16に対向して電気スイッチ17・17
が、メインフレーム2上にそれぞれ固設されている。
【0022】左側の電気スイッチ17は、左側の前輪
12が時計方向(右方向)へ最大操舵角度付近まで水
平回転したときにナックルアーム13およびロッド1
を介してリンク14が時計方向へ最大角度回転し
て、押圧部材16が当接することによってON状態に
なる。右側の電気スイッチ17は、同様に右側の前輪
12が反時計方向(左方向)へ最大操舵角度付近まで
水平回転したときにナックルアーム13およびロッド
15を介してリンク14が反時計方向へ最大角度回
転して、押圧部材16が当接することによってON状
態になる。そして左右の電気スイッチ17・17
は、それぞれ押圧部材16・16による押圧作用
が解除されると、OFF状態になる。なお、各押圧部材
16・16の支持片16aの内側への突出量は、外
側の調整ネジ16bの回転で調整できるようになってい
る。
【0023】図1のように運転室1a内の取付台11の
上方に配置された操舵ハンドル20は、ステアリングコ
ラムシャフト20aを介して図2のようにステアリング
ギヤ21に接続され、このステアリングギヤ21でハン
ドル20の回転運動が往復運動に変換されて、タイロッ
ド22・22を介して左右のリンク14・14
に接続されている。これによりハンドル20を操舵方向
へ回転させることにより、ステアリングコラムシャフト
20a−ステアリングギヤ21−タイロッド22・2
−リンク14・14−ロッド15・15
ナックルアーム13・13を経て、左右の前輪12
・12が操舵方向へ水平回転する。
【0024】後輪25・25は、図2のようにメイ
ンフレーム2の後部の両側に配置されたナックルアーム
26・26に、それぞれ転回自在に支承されてい
る。各ナックルアーム26・26は、図3に示すよ
うにアッパーアーム27の端部とロアアーム28の端部
とで上下から挟持され、垂直軸26aを中心にして水平
旋回可能に支持されている。アッパーアーム27は円弧
状に緩やかに湾曲するリーフスプリングからなり、その
中央部がフレーム式荷台1bの下端に支持ブラケット2
7aで固定されている。またロアアーム28は左右一対
で構成され、各ロアアーム28の基端部が前後方向の水
平軸28aで、メインフレーム2の後部の下部フレーム
2cの両側に上下方向に揺動自在に枢支されている。
【0025】また、下部フレーム2c上に、図2のよう
に一対の略正三角形のリンク29・29がそれぞれ
垂直軸29aで水平旋回自在に枢支され、各リンク29
・29がロッド30で枢支連結されている。さら
に、各リンク29L・29Rが対応するナックルアーム2
・26とタイロッド31・31で枢支連結さ
れている。左側のリンク29には、別体のリンク片2
9cが一体回転可能に重合されている。なお、各後輪2
・25は、デファレンシャルギヤ7とドライブシ
ャフト7aを介してそれぞれ接続されている。
【0026】図4(a)に示すように、油圧シリンダ装置
32は、一対の片ロッド形の油圧シリンダ32A・32
Bの基端側同士を突き合わせて一体に連結して構成さ
れ、油圧シリンダ32Aのピストンロッド32aの先端
部がメインフレーム2に、枢着されている。また、油圧
シリンダ32Bのピストンロッド32bの先端部が左側
のリンク29のリンク片29cの端部に、枢支連結さ
れている。油圧シリンダ装置32は、図4(b)に示すよ
うに、2つの油圧シリンダ32A・32Bのピストンロ
ッド32a・32bをそれぞれ最大伸長位置まで移動さ
せ保持したときが伸長状態L、この伸長状態Lから油圧
シリンダ32Bのピストンロッド32bを最大収縮位置
へ移動させ保持したときが中立状態N、この中立状態N
から最大収縮位置へ移動させ保持したときが収縮状態S
になり、3段階に操作される。
【0027】そして、油圧シリンダ装置32が中立状態
Nのときに後二輪25・25は前後方向(直進方
向)を向いており、この操舵角度0を基準にして、油圧
シリンダ装置32が伸長状態Lになると、一対のリンク
29・29がロッド30を介して同時に反時計方向
に旋回し、それぞれタイロッド31・31を介しナ
ックルアーム26・26が反時計方向(左側)へ旋
回して、後二輪25・25が同時に左側へ所定角度
ずつ操舵される。一方、油圧シリンダ装置32が収縮状
態Sになると、一対のリンク29・29がロッド3
0を介して同時に時計方向に旋回し、それぞれタイロッ
ド31・31を介しナックルアーム26・26
が時計方向(右側)へ旋回して、後二輪25・25
が同時に右側へ所定角度ずつ操舵される。
【0028】油圧シリンダ装置32は、油圧ポンプ33
により加圧された圧油により、制御バルブ35を介して
操作される。油圧ポンプ33は、図2に示すようにメイ
ンフレーム2の最前部中央に配設され、エンジン3によ
り作動される。図2に示すように、メインフレーム2の
中央位置の右側のステップ34上にオイルタンク36が
搭載され、図4のようにこのオイルタンク36から配管
37により油圧ポンプ33に油が送られる。メインフレ
ーム2の中央位置付近に制御バルブ35(図2)が配設
されており、この制御バルブ35は油圧ポンプ33と配
管38により、オイルタンク36と配管39によりそれ
ぞれ接続されている。また制御バルブ35は、左右の電
気スイッチ17・17とも配線40・41によりそ
れぞれ接続されている。さらに制御バルブ35と、油圧
シリンダ32A・32Bの基端および先端との間が、ゴ
ムチューブ42によりそれぞれ接続されている。
【0029】ところで、前二輪12・12が最大操
舵角度付近まで操舵されたときに、後二輪25・25
の操舵を、同位相sと逆位相oと操舵角度0で保持n
と(図4参照)のうちの1つに切り換えるための切換ス
イッチ18が、図1のように運転室1a内の取付台11
に設けられている。この切換スイッチ18は、図4のよ
うに制御バルブ35と配線19で接続されている。
【0030】そのほか、図2に示すように、左側のステ
ップ34上に燃料タンク43が搭載されている。また、
四輪バギー1のメインフレーム2の両側後端に作業機
(図示せず)の連結具44が設けられ、この作業機に動
力を供給するための出力軸45aが、ギヤボックス45
に着脱自在に取り付けられるようになっている。そして
ギヤボックス45には、エンジン3の回転力が、プーリ
ー46−ベルト47−プーリー48−電磁クラッチ49
−ドライブシャフト50を介して伝達される。
【0031】次に、上記の実施例からなる四輪バギー1
について四輪操舵装置の動作を図4に基づいて説明す
る。
【0032】 まず運転者が後輪25・25の操
舵状態を切換スイッチ18により設定する。例えば、四
輪バギー1をターンする場合には、切換スイッチ18を
逆位相oの位置に切り換える。これにより、制御バルブ
35は、前輪12・12の操舵方向と逆位相に後輪
25・25を操舵するモードになる。
【0033】 運転者は四輪バギー1の走行速度を低
速に落とした状態で、操舵ハンドル20をターンする方
向(ここでは右方向とする)に回転させることにより、
前二輪12・12が右方向に最大操舵角度付近まで
操舵される。
【0034】このとき、リンク14・14が同時に
右方向に旋回し、左側リンク14の先端の押圧部材1
が左側の電気スイッチ17に当接することによ
り、電気スイッチ17がON状態になる。
【0035】 左側の電気スイッチ17がON状態
になることで、前輪12・12が右方向に最大操舵
角度付近まで操舵されたことが制御バルブ35で検知さ
れ、制御バルブ35は後二輪25・25を左方向に
操舵するため、油圧シリンダ装置32が伸長状態L(図
4(b))になるように圧油を供給する。すなわち、油圧
シリンダ32Bのピストンロッド32bが伸長する方向
にオイルタンク36からの油が油圧ポンプ33で加圧さ
れ、制御バルブ35を経由して油圧シリンダ32Bへ供
給されることにより、ピストンロッド32bが最大伸長
位置まで伸長し保持される。
【0036】 油圧シリンダ装置32が伸長状態Lに
なることにより、リンク29・29がロッド30を
介して反時計方向に同時に旋回し、タイロッド31
31を介してナックルアーム26・26が反時計
方向に同時に旋回して、後二輪25・25は同時に
左方向に所定角度ずつ操舵される。
【0037】このときの後二輪25・25の操舵角
度は、油圧シリンダ装置32のピストンロッドの伸縮量
などによって任意に設定できるので、前二輪12・1
の最大操舵角度(例えば40゜)での走行軌跡上を
後二輪25・25が走行するように操舵角度(例え
ば35゜)を設定しておけば、芝地での走行時に芝に与
えるダメージを最小限に抑えることができる。
【0038】 四輪バギー1を右方向へターンさせた
のち、操舵ハンドル20を元の状態へ回転させて戻せ
ば、前二輪12・12が反時計方向に水平回転して
左側の電気スイッチ17に当接していた左側リンク1
の先端の押圧部材16が離れるから、左側の電気
スイッチ17LがOFFになり、ピストンロッド32b
を最大収縮位置へ収縮する方向へ制御バルブ35を介し
て圧油が油圧シリンダ32Bへ供給され油圧シリンダ装
置32が中立状態Nに戻されて、後二輪25・25
が元の状態(直進状態)に戻る。
【0039】 一方、運転者が操舵ハンドル20を左
方向に回転させることにより、前二輪12・12
左方向に最大操舵角度付近まで操舵されると、リンク1
・14が同時に左方向に水平旋回し、右側リンク
14の先端の押圧部材16が右側の電気スイッチ1
に当接することにより、電気スイッチ17がON
状態になる。そして前輪12・12が左方向に操舵
されたことが制御バルブ35で検知され、制御バルブ3
5は後二輪25・25を左方向に操舵するため、油
圧シリンダ装置32が収縮状態S(図4(b))になるよ
うに圧油を供給する。すなわち、油圧シリンダ32Aの
ピストンロッド32aが収縮する方向に圧油が制御バル
ブ35を経由して油圧シリンダ32Aへ供給され、ピス
トンロッド32aが最大収縮位置まで収縮し保持され
る。こうして、油圧シリンダ装置32が収縮状態Sにな
ることにより、リンク29・29がロッド30を介
して時計方向に同時に旋回し、タイロッド31・31
を介してナックルアーム26・26が時計方向に
同時に旋回して、後二輪25・25は同時に右方向
に所定角度ずつ操舵される。
【0040】なお、四輪バギー1を狭いスペースに縦列
駐車する場合には、切換スイッチ18を同位相sの位置
へ切り換えておけば、操舵ハンドル20により前二輪1
・12を最大操舵角度付近まで操舵させることに
より、後二輪25・25が前二輪12・12
同位相に操舵されるから、この状態の下に走行させれ
ば、四輪バギー1は前後輪12・12・25・2
の操舵角度に沿って平行移動する。したがって、作
業自動車1の全長とほとんど同程度のスペースにも、簡
単に駐車することができる。また、通常走行時(ターン
や縦列駐車以外の時)には切換スイッチ18を中立位置
n(図4)に切り換えておけば、前輪12・12
最大操舵角度付近まで操舵させても、後輪25・25
が操舵されることはない。
【0041】以上、本発明の四輪操舵装置の一実施例を
および小型四輪自動車の一例を示したが、次のように実
施することもできる。
【0042】(a) 油圧シリンダ装置32の代わりに、両
ロッド形油圧シリンダなどの単一のシリンダ装置を用
い、ピストンロッドの移動位置を制御するようにしても
よい。さらにピストンロッドの移動位置を変更できるよ
うにすれば、後輪25・25の操舵角度を運転者が
任意に設定することも可能になる。
【0043】(b) 前輪12・12の最大操舵角度を
検知する手段は接触式の電気スイッチ18のほか、ロー
タリースイッチやセンサーなどを用いることができる。
【0044】(c) 本発明の四輪操舵装置は、四輪バギー
1のほか、一般の小型四輪自動車やトラクター、ショベ
ルカーなどの作業用自動車にも適用できる。 (d) 後二輪25・25の支持用アッパーアーム27
に、横置きリーフスプリングを用いて弾性的に支持した
ので、コイルスプリングなどの懸架装置を省いても良好
な乗り心地が得られるが、これに限定するものではな
く、一端を支持フレームに枢支する揺動式のアッパーア
ームとコイルスプリングなどを組み合わせて、後輪25
・25を支持してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の四輪操舵装置には、次のような効果がある。
【0046】(1) 操舵角度を例えば30〜40゜と大き
く設定することができるから、自動車の最小回転半径が
大幅に小さくなるとともに、狭いスペースでの縦列駐車
が可能で、楽に駐車できる。後輪の操舵を前輪の操舵状
態と機械的に連動させる必要がないので、構造が簡単
で、製造コストが安く、メンテナンスも容易で、長期間
使用してもガタが生じにくく、動作も安定している。
【0047】(2) 請求項2記載の四輪操舵装置では、前
二輪の走行軌跡上を後二輪が走行するから、芝地走行の
際に芝のダメージを最小限に抑えるられる。
【0048】(3) 請求項3記載の四輪操舵装置では、油
圧シリンダのピストンロッドの制御が簡単になるため、
油圧シリンダ装置の伸縮動作が安定する。特に、中立位
置における位置決めが正確になる。
【0049】(4) 請求項4記載の四輪操舵装置では、左
右の後輪がアッパーアームで上下方向に弾性的に支持さ
れるから、コイルスプリングなどの別個の懸架装置を省
いても、乗り心地が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる四輪操舵装置を備えた
四輪バギーを示す左側面図である。
【図2】図1の四輪バギーを示す平面図である。
【図3】図1の四輪バギーの後部を示す背面図である。
【図4】図4(a)は本発明の四輪操舵装置の実施例を概
略的に示す上方より見た動作説明図、図4(b)は同装置
に用いられた油圧シリンダ装置の動作説明図である。
【符号の説明】
1 四輪バギー 2 メインフレーム 12L・12R 前輪 13L・13R・26L・26R ナックルアーム 14L・14R・29L・29R リンク 15L・15R・30 ロッド 16L・16R 押圧部材 17L・17R 電気スイッチ 20 操舵ハンドル 22L・22R・31L・31R タイロッド 25L・25R 後輪 27 アッパーアーム 28 ロアアーム 32 油圧シリンダ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前二輪を最大操舵角付近まで操舵させた
    ときにのみ、後二輪が前二輪と同位相又は逆位相に選択
    的に所定角度操舵されるようにしたことを特徴とする四
    輪操舵装置。
  2. 【請求項2】 後二輪の前記操舵角度を、前二輪と逆位
    相に操舵されたときに前後輪に内外輪差が生じない角度
    に設定した請求項1記載の四輪操舵装置。
  3. 【請求項3】 前記前二輪の最大操舵角度付近を検知す
    る手段を設け、 該検知手段の検知により制御バルブを介して前記後二輪
    が油圧シリンダ装置により操舵されるように構成すると
    ともに、 該油圧シリンダ装置は、一対の片ロッド形油圧シリンダ
    の基端側同士を突き合わせて一体に連結し、各油圧シリ
    ンダは最大収縮状態又は最大伸長状態で保持させるよう
    にした請求項1又は2記載の四輪操舵装置。
  4. 【請求項4】 前記後二輪をそれぞれ転回自在に支承す
    る両側のナックルアームの上部側を、車体の前後方向と
    直交する横置きリーフスプリングからなるアッパーアー
    ムにより弾性的に支持した請求項1〜3のいずれかに記
    載の四輪操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006501117A (ja) * 2002-10-03 2006-01-12 クライオバック・インコーポレイテツド 一続きのバッグをローディングするための装置および方法
US11352055B2 (en) 2018-05-31 2022-06-07 Bombardier Recreational Products Inc. Rear steering assembly for a vehicle

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