JPH06277U - シャワー装置のカバー取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴室などへの取付け時、およびシャワー機能
部のメンテナンス時の作業性がともに良く、しかも意匠
的にも優れたシャワー装置用の化粧カバーの取付け構造
を提供する。 【構成】 シャワー装置の機能部である配管系は、浴室
などの壁面等に支持部材を用いて単独で固定するととも
に、その配管系を覆う化粧カバーは、シャワーノズルを
配管系のノズル受け部へとねじ込むだけで、その両者間
で締結固定される構造としている。このような構造とす
ることによって、化粧カバーの取付け・取外しを単独で
行うことが可能となる結果、所期の目的を達成できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、浴室などに設置される例えばボディシャワー装置の化粧用のカバー の取付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

浴室などに設置されるボディシャワー装置においては、シャワーノズルや配管 系（バルブユニット等を含む）などの機能部を、化粧カバーに取り付けて、その 全体でシャワーパネルを構成し、このシャワーパネルを浴室などの壁パネルの壁 面に、取付け金具等を用いて固定する構造が、従来、一般に採用されている。ま た、そのようなシャワーパネルには、シャワー機能部のメンテナンス用の点検口 が設けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記した構造によると、シャワーパネルの前面側に、取付け金具や その取付け穴の目隠し用の部材が現れて見栄えが悪く、しかも、シャワーパネル 固定後に、配管系を固定するための作業用開口を別途に設ける必要がある。

【０００４】 さらに、シャワー装置に故障が生じた際には、その機能部を点検するために配 管を外して、シャワーパネル全体を壁パネルから取外すか、あるいはシャワーパ ネルに設けた小さな点検口を介して複雑な作業を行う必要があって、それらの作 業性が非常に悪いといった問題がある。

【０００５】 本考案は上記の従来の諸問題点を一挙に解決するためになされたもので、浴室 などへの取付け時、およびシャワー機能部のメンテナンス時の作業性がともに良 く、しかも意匠的にも優れたシャワー装置用の化粧カバーの取付け構造を提供す ることを所期の目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための構成を、実施例に対応する図１を参照しつつ説明 すると、本考案は、浴室１０などの室内に設置されるシャワーノズル１・・１と、 そのシャワーノズル１のねじ込み用のノズル受け部２ａ・・２ａが設けられた配管 系２とを有するシャワー装置において、配管系２の化粧用のカバー３の取付け構 造であって、配管系２は、支持部材（フレーム）４によって室内の所定位置に固 定されているとともに、カバー３には、配管系２のノズル受け部２ａ・・２ａに相 当する位置に、シャワーノズル１の受け部２ａへのねじ込み部１ａのみが通過し 得る貫通穴３ａ・・３ａが穿たれている。そして、その貫通穴３ａを通じて配管系 ２のノズル受け部２ａにシャワーノズル１が当該カバー３の前面側からねじ込ま れて、その貫通穴３ａの周縁部がシャワーノズル１とノズル受け部２ａとの間で 締付けられ、この締結状態で、当該カバー３が配管系２に固定されていることに よって特徴づけられる。

【０００７】

【作用】

カバー３を取り付けていない状態で、配管系２の固定を行うことができるので 、その作業が容易となる。また、カバー３の取付け・取外しは、シャワーノズル １・・１のねじ止め・その解除を行うだけで簡単に行える。しかも、カバー３の前 面側には、取付け用の金具等が露出しない。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を、以下、図面に基づいて説明する。 図１は本考案実施例の構成図で、(a) はその実施例の全体構造を示す分解斜視 図、また(b) はその要部構造を示す分解斜視図である。

【０００９】 浴室１０の内部には、壁パネル１１と１２とのコーナ部に、ボディシャワー装 置の機能部である配管系２が配置されている。この配管系２は、それぞれ３個づ つのノズル受け部２ａ・・２ａを備えた２本の配管２１，２２で構成され、その全 体がフレーム４によって壁パネル１１および１２の壁面に固定されている。すな わち、配管系２の１段目と３段目のノズル受け部２ａがフレーム４の横ステー４ ａによって支持されて、これによって配管系２の全体が壁パネル１１，１２に対 して固定されている。また、各ノズル受け部２ａ・・２ａには、それぞれシャワー ノズル１の雄ねじ部１ａをねじ込むための雌ねじ２１ａ・・２１ａが形成されてい る。

【００１０】 一方、化粧カバー３は、配管系２の前面側と側方の両面を覆うことのできる形 状に成形されたＦＲＰ製のパネルで、その前面側に相当する壁体には、６個の貫 通穴３ａ・・３ａが、上記した配管系２のノズル受け部（２列３段）２ａ・・２ａの 配置部位に対応する位置関係で穿たれている。その各貫通穴３ａは、シャワーノ ズル１の雄ねじ部１ａが通過し得る程度の大きさで、その雄ねじ部１ａを差し込 んだ状態で、この貫通穴３ａの周縁部とシャワーノズル１のフランジ面１ｂとが 接触する。

【００１１】 次に、本考案実施例の取付け構造を、各部の組立て手順とともに説明する。 まず、配管系２のノズル受け部２ａの１段目と３段目とを、フレーム４に固定 し、次いで、そのフレーム４の両端部を、それぞれ壁パネル１１と１２の壁面に ビス止め固定する。

【００１２】 この後、化粧カバー３を、その各貫通穴３ａを、それぞれ互いに対応するノズ ル受け部２ａに位置合わせする。このとき、化粧カバー３の横方向の動きは、フ レーム４によって規制されるので、この位置合わせ作業は容易に行うことができ る。このような位置合わせを行った状態で、まずは、１段目のシャワーノズル１ を、貫通穴３ａにカバー３の前面側から差し込み、その奥方のノズル受け部２ａ に少しだけねじ込んで仮締めし、次いで、同様な手順で、２段目および３段目の ノズル受け部２ａにシャワーノズル１を順次に仮締めする。

【００１３】 そして、最後に、全てのシャワーノズル１・・１の本締めを行って、各ノズル受 け部２ａとシャワーノズル１との間に化粧カバー３を共締めすることによって、 その化粧カバー３を配管系２に固定し、これによって、このシャワー装置部分の 組立てを完了する。従って、本考案実施例では、化粧パネル３の取付けは、シャ ワーノズル１・・１のねじ込みによる固定のみで行われ、その取付け作業が容易で ある。

【００１４】 次に、本考案の他の実施例を説明する。図２はその実施例の構造を示す分解斜 視図である。 この例では、浴室１１０の壁パネル１１１の壁面に対して略直交する方向に突 出する構造のシャワーパネルに本考案を適用した例について説明する。

【００１５】 まず、この例のボディシャワー装置の機能部である配管系１０２は、高さ方向 に一定のピッチで並ぶノズル受け部１０２ａ・・１０２ａを備えた配管１２１等で 構成されており、その１段目と３段目のノズル受け部１０２ａがそれぞれフレー ム１０４で支持され、この配管系１０２の全体が壁パネル１１１に固定されてい る。

【００１６】 また、化粧カバー１０３は、配管系１０２の前面および背面側と、側面の合計 ３面を覆うことのできる形状のパネルで、その前面側の壁体には、先の実施例と 同様な貫通穴１０３ａ・・１０３ａが、ノズル受け部１０２ａに対応する位置の３ か所に穿たれている。

【００１７】 そして、各部の組立ての手順は、先の実施例と同様に、まず、配管系１０２を フレーム１０４を用いて壁パネル１１１に固定し、次いで、そのフレーム１０４ に化粧カバー１０３を嵌め込んで、その各貫通穴１０３ａを、それぞれ対応する ノズル受け部１０２ａに位置合わせした状態で、シャワーノズル１・・１の仮締め ・本締めを行って、化粧カバー１０３を配管系１０２に固定する。なお、この例 においても、化粧パネル３の取付けは、シャワーノズル１・・１のねじ込みによる 固定のみで行われ、その取付け作業が容易である。

【００１８】 以上の実施例では、ボディシャワー装置に本考案を適用した例について説明し たが、これに限定されることなく、使用者の上方位置にシャワーノズルを配置す る他の一般的なシャワー装置にも本考案を適用できることは勿論である。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、シャワー装置の機能部である配管系は 浴室などの壁面等に単独で固定するとともに、その配管系を覆う化粧カバーは、 シャワーノズルを配管系のノズル受け部へとねじ込むだけ、その両者間で締結固 定される構造としたので、シャワー配管系の固定および化粧カバーの取付け作業 が容易になる。しかも、シャワー装置の機能部のメンテナンスを、化粧カバーの みを取外すだけで、シャワー配管系の壁面等から外すことなく実行でき、その作 業性も向上する。

【００２０】 さらに、化粧カバーの前面側には、このカバー取付け用の金具等が露出するこ とはなく、また、点検口も不要で、これによってカバー前面側に不必要な目地な どが減少する結果、デザインの自由度が高くなって意匠性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の構成図で、(a) はその全体構成
を示す分解斜視図、(b) はその要部構造を示す斜視図

【図２】本考案の他の実施例の構成を示す分解斜視図

【符号の説明】

１・・・・シャワーノズル １ａ・・雄ねじ部 ２・・・・配管系 ２ａ・・・・ノズル受け部 ３・・化粧カバー ３ａ・・・・貫通穴 ４・・・・フレーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室などの室内に設置されるシャワーノ
   ズルと、そのシャワーノズルのねじ込み用のノズル受け
   部が設けられた配管系を有するシャワー装置において、
   上記配管系の化粧用のカバーの取付け構造であって、上
   記配管系は、支持部材によって室内の所定位置に固定さ
   れているとともに、上記カバーには、上記配管系のノズ
   ル受け部に相当する位置に、上記シャワーノズルの上記
   受け部へのねじ込み部のみが通過し得る貫通穴が穿た
   れ、この貫通穴を通じて上記配管系のノズル受け部に、
   上記シャワーノズルが当該カバーの前面側からねじ込ま
   れて、上記貫通穴の周縁部が上記シャワーノズルと上記
   ノズル受け部との間で締付けられ、この締結状態で、当
   該カバーが上記配管系に固定されていることを特徴とす
   る、シャワー装置のカバー取付け構造。