JPH06277300A - 電気的薬剤導入装置 - Google Patents

電気的薬剤導入装置

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JPH06277300A
JPH06277300A JP6874493A JP6874493A JPH06277300A JP H06277300 A JPH06277300 A JP H06277300A JP 6874493 A JP6874493 A JP 6874493A JP 6874493 A JP6874493 A JP 6874493A JP H06277300 A JPH06277300 A JP H06277300A
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drug
sensor
fluctuation
signal
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JP6874493A
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Yukio Hisaichi
幸雄 久市
Akihito Kawade
明史 川出
Keiichi Yamamoto
慶一 山本
Izumi Sakamoto
泉 阪本
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GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUK
GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO
Original Assignee
GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUK
GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体の変動要素の変動量を測定し、その結果
に応じて電気的薬剤導入部材を作動させることにより、
変動要素を設定範囲内に調節し、治療効果を得る。 【構成】 生体の変動要素の変動量を測定するセンサー
と、このセンサーからの信号を設定値と対比し前記信号
が設定値を越えた際に信号を発信する制御部とこの制御
部材からの信号により2組以上の複数の電極対から体内
に薬剤を浸透せしめる電気的薬剤導入部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気的薬剤導入装置
に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、生
体の変動要素の変動量を測定して、これを設定範囲内に
調節し、高効率な薬剤導入とともに、その過剰投与の防
止を図ることのできる、安全性有効性の高い、新しい電
気的薬剤導入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気的薬剤導入療法は、非侵襲的
な薬剤投与法として、また、有効血中濃度の長期の持続
方法として種々の検討が試みられてきており、そのため
の装置としては、たとえば、特開昭61−31169号
公報に示されるように皮膚に貼着して薬剤を電気的に浸
透せしめるものが知られている。また皮膚に直流電圧を
印加した場合、皮膚の容量成分のため分極状態が生じて
薬剤導入のための電流がほとんど流れない状態となって
しまうため、この問題を解消する方法として、脱分極の
機能を備えた装置が提案されている。すなわち、たとえ
ば特開昭60−156475号公報には、薬剤導入休止
期間中に両電極を短絡するスイッチ機構あるいは両電極
に逆極性のパルスを印加する機構を設けて脱分極を行う
方法が開示されている。特開昭64−11565号公報
には定電圧装置で5〜20Vの電圧を1〜60秒間印加
して皮膚の電気抵抗を小さくした後に、0〜5Vの電圧
を印加し、薬剤の吸収速度を高める方法が示されてい
る。
【0003】また、生体の変動要素の変動を測定するセ
ンサとしては、たとえば、血圧変動センサとして特開昭
63−132631号公報、脈波変動センサとして実開
昭61−135604号公報、膀胱内尿量変動センサと
して特開昭63−132631号公報に示されたセンサ
などが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような手段は、それぞれ単独で検討されているのみで、
生体の変動要素の変動量の測定結果に応じて電気的薬剤
導入部を作動させることにより変動要素を設定範囲内に
調節し、治療効果を得ようとする装置についての研究、
開発は全くされていないのが実情である。また電気的薬
剤導入部から生体への薬剤導入量は十分ではなく、さら
に高電圧を用いる場合には、高周波パルスであっても皮
膚障害を起こすことが知られている。
【0005】この発明は、以上の通りの従来技術の欠点
を解消するためになされたものであり、生体の変動要素
の変動量を測定し、その結果に応じて電気的薬剤導入部
を作動させることにより、変動要素を設定範囲内に調節
して治療効果を得ようとすること、そしてその際の薬剤
の単位時間当りの導入量を増加させ、かつ皮膚障害を抑
えることのできる、新しい電気的薬剤導入装置を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、生体の変動要素の変動量を測定する
センサと、このセンサからの信号を設定値と対比してこ
れを越えた際に信号を発信する制御部と、この制御部か
らの信号により複数の電極対から体内に薬剤を浸透させ
る電気的薬剤導入部とを備えてなることを特徴とする電
気的薬剤導入装置を提供する。
【0007】
【作用】この発明における生体の変動要素の変動を測定
するセンサは、生体の腹水、胸水、尿等の体内水分量、
脈波、血圧、心起電力(心電図)、体温血中成分、体内
酵素量等の変動要素を測定するセンサであって、たとえ
ば、体内水分量測定用センサ、脈波センサ(脈波計)、
血圧センサ(血圧計)、心電図測定器(心電計)、体温
計、血中成分測定器、血中酵素量測定用センサ等が例示
される。
【0008】これらのうち、体内水分量センサは、生体
内の腹水、胸水、尿等を測定するものであって、各種の
センサを使用することができるが、特に体内の水分量の
変動をこれにともなう電気抵抗の変動により測定するも
のや、体内の水分量の変動をこれに伴う超音波の反射時
間の変動により測定するものなどが好適に使用可能であ
る。
【0009】電気抵抗の変動により測定するものとして
は、膀胱等の近傍の皮膚上に測定電極と電流印加電極と
を配置し、電流印加電極に生体に害とならない1ミリア
ンペア以下の定電流を流し、膀胱内等の水分量を測定す
るセンサ等が例示される。これは、測定電極から導出さ
れる電位が膀胱内等の水分量が多くなると電気抵抗が減
少することを利用している。また、超音波の反射時間の
変動により測定するものとしては、膀胱等の近傍に超音
波センサを配置し、これより超音波を発信して反射波を
受信し、膀胱内等の水分量が多くなると発信波と受信波
との時間差が長くなることを利用して膀胱内等の水分量
を測定するものなどがある。
【0010】また、脈波センサは、脈波を測定するもの
であって、動脈等に正弦波を加え、血液の脈動による生
体のインピーダンスの変化を検出するもの、動脈等に光
を当て透過光量や反射光量の変化から血液の脈動を検出
するもの、動脈の近傍の皮膚表面に変位を検出するトラ
ンスデューサーを装着し、脈動による皮膚表面の変位を
検出するものなどの各種のセンサが使用することができ
る。さらには、脈動による磁石の移動を時期−電気変換
素子により検出するものが好適に使用可能である。この
センサとしては、側頭動脈部等に可撓製圧接部を圧接
し、圧接部内に装着した磁石の移動を時期−電気変換素
子により検出して脈波を測定するものなどが使用でき
る。
【0011】血圧センサは、血管内の圧力を測定するも
のであって、観血式、非観血式の各種のものが使用でき
るが、特に非観血式のセンサが好適であって、被検部を
カフで加圧し、血管音の発現、消滅時の圧力を測定する
ことによるもののほか、外圧による血管内の血液量の変
化を光電信号の変化として測定し、これが所定の基準値
となるときの外圧を求めるものが好適に使用可能であ
る。このセンサとしては、耳甲介部や指などの被検部に
カフなどによる外圧を加えるとともに、発光部から被検
部に光を照射して反射光を受光部で検出し、加圧下での
血管内の血液量の変化を光電信号の変化として測定し、
これが基準値となるときのカフ圧を圧力トランスデュー
サーで測定するセンサなどが使用できる。
【0012】心電図測定器は、生体表面上に配置した電
極から得られる電位変化を増幅して記録するものであっ
て、各種のものが使用可能である。体温計としては、熱
電対を使用するもの、白金線の温度による抵抗変化を利
用するもの、サーミスタの温度による抵抗変化を利用す
るものなどの各種のものが使用し得るが、特にサーミス
タの温度による抵抗変化を利用するものが好適に使用可
能である。
【0013】そして、この発明における制御部について
は、センサからの信号を設定値と対比し、前記信号が設
定値を越えたさいに信号を発信するものとする。この際
の設定値は、生体に悪影響をおよぼすことになる限界値
を意味している。なお、センサからの信号を設定値と対
比し、前記信号が設定値を越えたさいに信号を発信する
機能は、センサ内または後述の電気的薬剤導入部内に設
置することも可能である。もちろん、設定値は、この発
明において生体に悪影響をおよぼさない変動要素の範囲
を考慮して設定される。この発明で設定しようとする範
囲については、生体によって変動要素の範囲は異なり、
同じ変動要素でも、個々の生体の機能により異なるが、
たとえば血圧では約60〜150セントHgとすること
ができ、また、尿量においては、蓄尿時の設定範囲を0
〜150ml、排尿時の設定範囲を150〜500ml
(膀胱最大容量:約500ml)とすることができる。
【0014】また、この発明における電気的薬剤導入部
は、電圧を利用して薬剤を経皮吸収させる装置あるいは
経皮吸収効率を高めた装置などによって構成する。この
装置は、薬剤を含んだ関導子と不関導子を皮膚の異なる
位置に貼着し、関導子と不関導子との間に電流を流すこ
とによって薬剤を経皮吸収させるものである。また前記
関導子及び不関導子の電極対は、少なくとも2組以上の
複数配置され、電圧をこの複数の電極対間各々に対し
て、順次切り換えて印加することにより薬剤の単位時間
当りの導入量を増加させ、かつ皮膚障害を少なくするこ
とができる。
【0015】ちなみに、図1は、2組の電極対を備えた
薬剤導入部を例示した構成ブロック図である。たとえ
ば、この図1においては、関導子(3)、(5)は薬剤
を含有した電極であり、不関導子(4)、(6)は薬剤
を含有しない電極である。直流電源(1)の供給する電
圧が電極対間(3)−(4)に印加され、関導子(3)
より生体(7)に薬剤が導入される。そしてこの図1の
例においては、電極対間(3)−(4)において分極が
生じ始める前にタイマースイッチ(2)により電圧の印
加を電極対間(5)−(6)に切り替え、関導子(3)
からの薬剤導入を止め、関導子(5)より生体(7)に
薬剤を導入する。次に、電極対間(5)−(6)におい
て分極が生じ始める前にタイマースイッチ(2)により
電圧の印加を電極対間(3)−(4)に切り替え、関導
子(5)からの薬剤導入を止め、再び関導子(3)より
生体(7)に薬剤を導入する。以後同様に所望の電圧切
り替え間隔で電圧の印加を電極対間(3)−(4)、
(5)−(6)に交互に切り換えることで、分極状態を
回避し連続的に薬剤導入を行うことができる。
【0016】たとえば図2(a)は、このシステムにお
ける直流電源が供給する電圧の波形図であり、図2
(b)(c)は、各々、電極間(3)−(4)、(5)
−(6)に供給される電圧の波形図である。各電極対に
対する電圧印加の切り換えはタイマースイッチ(2)を
用いて行い、切り換えを0.05秒間隔とした例を示し
ている。
【0017】このシステムにより、単位時間当りの薬剤
の導入量は顕著に増大することになる。また電極対が2
組よりも多い場合には、各電極対間に対して電圧の印加
を順次切り換えることにより、複数箇所から順次薬剤を
導入することができる。電極対は、電圧を印加するため
の部位と、少なくとも一方が治療用薬剤の水溶液を含有
することのできるリザーバー部を具備したものであれば
いかなるものでも使用することができる。
【0018】またその際使用する電圧は、皮膚障害が生
じるような高電圧でなければ直流電圧、パルス直流電
圧、交流電圧のいずれでも構わない。パルス直流電圧及
び交流電圧の周波数は特に限定されるものではないが、
好ましくは1Hz〜200kHzの範囲である。電極間
の電流強度も特に限定されるものではないが、好ましく
は0.01〜20mA、さらに好ましくは0.1〜5m
Aの範囲である。電圧印加の切り替え間隔は、薬物や通
電条件によって異なるため特に限定されるものではない
が好ましくは0〜60分間の範囲である。
【0019】電圧の種類、周波数、電流強度及び電圧印
加の切り替え間隔等の条件は全ての電極対において同一
にしなくてもかまわない。また、各々の電極対に電圧を
印加する順序はどのようなものでもかまわない。そし
て、前記タイマースイッチについては、所望する電圧印
加の切り替え間隔が可変なタイマーを備え、このタイマ
ーによって回路が切り換えることのできるものであれば
いかなるものでも使用できる。
【0020】また、使用可能な薬剤としては、電流を使
用して経皮的に薬剤を投与するため、イオン性薬剤であ
ることが望ましいが、電気的薬剤導入部から経皮的に吸
収されるもの、あるいは経皮吸収効果が高まり、この発
明における変動要素の変動を設定範囲内に調節し得る薬
剤であれば、いかなるものでもよい。たとえば、体内水
分量の調節には、アゾセミド、フロセミド、アセトアゾ
ラミド、ソルダクトンなどの利尿剤、あるいは塩酸テロ
ジリン製剤、塩酸オキシブチニン製剤、塩酸フラボキサ
ート製剤等の膀胱筋あるいは尿道括約筋の収縮あるいは
弛緩を制御し得る薬剤等が好ましく用いられる。
【0021】また、血圧の調節には、レセルピン、硫酸
グアネチジン、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド
などの降圧剤やノルエピネフリンなどの昇圧剤等が好ま
しく用いられる。心電図、脈波の異常変動の調節には、
ジキトキシンウアバインなどの強心薬、硫酸キニジン、
塩酸プロカインアミド、プロプラノロールなどの不整脈
治療薬等が好ましく用いられる。
【0022】体温の調節には、サリチル酸ナトリウム、
アスピリン、アセトアミノフェノン等の解熱鎮痛剤等が
好ましく用いられる。たとえば以上の特徴を有するこの
発明の電気的薬剤導入装置の一例としては、血圧変動を
測定するセンサを組み込んだ電気的降圧剤導入装置を例
示することができる。この装置においては、センサにて
血圧変動量を測定し、このセンサからの信号を制御部に
て設定値と対比し、センサからの信号が設定値を越えて
上昇した際には、制御信号を発信し、これにより電気的
降圧剤導入装置が作動し、降圧剤が経皮的に体内へ浸透
するようにする。これにより、血圧は降下することとな
るが、降圧剤の浸透と血圧の降下とには時間的遅れがあ
るため、一定量の薬剤が浸透したのちは電気的降圧剤導
入装置の作動を自動的に停止し、血圧の降下が生ずる時
間の経過後に再度センサを作動させて上記と同様の操作
を繰り返す。このようにして、血圧を正常値範囲内にす
ることにより、過剰の薬剤投与による副作用を避けるこ
とが可能があり、また睡眠中などの薬剤投与の不可能な
際の異常血圧上昇を避けることも可能となる。
【0023】また、他の例としては、膀胱内尿量変動を
測定するセンサを組み込んだ筋肉収縮剤または弛緩剤導
入装置を挙げることができる。この装置においては、セ
ンサにて膀胱内尿量の変動を測定し、このセンサからの
信号を制御部材にて設定値と対比し、センサからの信号
が設定値を越えて上昇した際には、制御信号を発信し、
これにより筋肉収縮剤または弛緩剤導入装置が作動し、
膀胱筋弛緩剤または尿道括約筋収縮剤が経皮的に体内へ
浸透するようにする。これにより、膀胱筋が弛緩し、膀
胱の容量が増大するか、または尿道括約筋が収縮して失
禁を防止することができる。患者は制御部からブザーま
たは警報ランプ等による警報を受けた後、自ら速やかに
排尿行為に移る。
【0024】この装置の使用にさいして、患者が比較的
短い間隔での膀胱筋の収縮により失禁する切迫性尿失禁
の場合には、一定時間ごとに薬剤導入部材を作動させ、
膀胱弛緩剤または尿道括約筋収縮剤を投与して失禁を防
止しておき、尿量をセンサで検知して患者に一定量以上
に尿量が増加したことを信号で知らしめ排尿を行わせる
ことも可能である。これにより、低下した泌尿器機能の
回復訓練に有効に使用することができる。また、上記薬
剤の代りに尿道筋肉収縮剤を投与しても同様の効果を得
ることができる。さらに、逆の効果を持つ薬剤、すなわ
ち尿量増加時に膀胱筋肉収縮剤あるいは尿道括約筋弛緩
剤を導入してやれば、積極的に排尿を促進することがで
きる。このような装置を一定期間組み合わせて繰り返し
て使用すれば、センサからの信号により患者自らの意識
下に失禁の防止あるいは積極的排尿促進を行い得ること
となり、低下した泌尿器系機能の回復訓練、失禁の自然
防止につながることが期待できる。
【0025】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明について説明する。
【0026】
【実施例】実施例1 この発明の薬剤導入装置を血圧上昇防止に適用した例を
示す。図3に示すように、指部を挟圧するように血圧変
動センサ(8)を装着し、腰部には制御部(電源部も備
えている)(9)を取付け、腹部にはたとえば図1に示
した電極対を2組備えた電気的薬剤導入部(10)を貼
着した。
【0027】制御部(9)の指令に基づき血圧変動セン
サ(8)にて血圧の変動を測定し、このセンサ(8)で
測定した血圧変動の信号を制御部(9)に伝達し、制御
部(9)にて設定値と対比し、信号が設定値を越えたさ
いに制御信号を発信し、皮膚に貼着した電気的薬剤導入
部(10)に含有させた血圧降下剤を皮膚内に吸収させ
て、血圧を正常の範囲内に降下させた。なお電極貼付部
位には顕著な皮膚障害は認められなかった。
【0028】血圧降下剤の導入は単位時間当りの効率と
して大きく増大した。一方、過剰投与は全く心配がなか
った。実施例2 この発明の装置を体温の降下に適用した例を示す。図4
に示すように、脇部に体温変動センサ(サーミスタ)
(11)を装着し、腰部には制御部(電源部も備えてい
る)(12)を取付け、腕部には電極対を2組備えた電
気的薬剤導入部(13)を貼着した。
【0029】制御部(12)の指令に基づき体温変動セ
ンサ(11)にて体温の変動を測定し、センサ(11)
で測定した体温変動の信号を制御部(12)に伝達し、
制御部(12)にて設定値と対比し、信号が設定値を越
えたさいに制御信号を発信し、皮膚に貼付した電気的薬
剤導入部(13)に含有させた体温降下剤を皮膚内に吸
収させて、体温を正常の範囲内に降下させた。なお電極
貼付部位には顕著な皮膚障害は、認められなかった。
【0030】実施例1と同様に薬剤導入量は増加し、他
方で、その過剰投与の心配はなかった。実施例3 この発明の装置を尿失禁の防止に適用した例を示す。図
5に示すように、膀胱部の近傍の皮膚上に電流電極(1
4)、(14)と測定電極(15)、(15)を貼着
し、腰部には制御部(電源部も備えている)(16)を
取付け、膀胱部の近傍の皮膚上に電極対を3組備えた電
気的薬剤導入部(17)を貼着した。
【0031】制御部(16)の指令に基づき電流電極
(14)、(14)より高周波定着電流を負荷し、測定
電極(15)、(15)より導出される電位を測定し、
測定した値の信号を制御部(16)に伝達し、制御部
(16)にてインピーダンスを求め、これを設定値と対
比し、信号が設定値を越えたさいに制御信号を発信し、
皮膚に貼着した電気的薬剤導入部(17)に含有させた
膀胱筋弛緩剤を皮膚内に吸収させて、膀胱筋を弛緩さ
せ、膀胱の容量を増大させて尿失禁を防止した。制御部
(16)よりの信号により警報ブザーを作動せしめると
ともに、尿量を表示して、患者に注意を喚起した。なお
電極貼付部位には顕著な皮膚障害は認められなかった。
【0032】実施例1と同様に薬剤導入量は増加し、他
方で、その過剰投与の心配はなかった。実施例4 実施例3と同様に、図5に示すような電流電極(1
4)、(14)と測定電極(15)、(15)、制御部
(16)および電気的薬剤導入部(17)を患者に取り
付け、制御部(16)の指令に基づき電気的薬剤導入部
(17)に含有させた尿道括約筋弛緩剤を一定時間ごと
に皮膚内に吸収させて尿道括約筋を収縮させ、尿失禁を
防止した。
【0033】一方、制御部(16)の指令に基づき電流
電極(14)、(14)より高周波定電流を負荷し、測
定電極(15)、(15)より導出される電位を測定
し、測定した値の信号を制御部(16)に伝達し、該制
御部(16)にてインピーダンスを求め、これを設定値
と対比し、信号が設定値を越えたさいに警報ブザーを作
動させ、患者に電気的薬剤導入部(17)の作動を停止
させ、排尿を行わせた。なお電極貼付部位には顕著な皮
膚障害は認められなかった。
【0034】実施例1と同様に薬剤導入量は増加し、他
方で、その過剰投与の心配はなかった。
【0035】
【発明の効果】この発明によれば、変動量測定用センサ
で生体の変動を感知し、それに応じて電気的薬剤導入を
行うので、生体の変動要素を設定範囲内に保つことがで
き、過剰の薬剤投与による副作用を避けることが可能で
あり、睡眠中等の薬剤投与の不可能な時でも、薬剤投与
が可能となり、また尿失禁患者に適用することにより、
正常な蓄尿、排尿が可能となるため、これら患者の社会
復帰が望めるなどの優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装置に電気的薬剤導入部の一例を示
した構成ブロック図である。
【図2】(a)は、図1における直流電源より供給され
る電圧の波形図である。(b)は、図1における電極対
間(3)−(4)に供給される電圧の波形図である。
(c)は、図1における電極対間(5)−(6)に供給
される電圧の波形図である。
【図3】本発明の電気的薬剤導入装置を血圧上昇防止に
適用した例を示す概略説明図である。
【図4】この発明の電気的薬剤導入装置を体温の降下に
適用した例を示す概略説明図である。
【図5】この発明の電気的薬剤導入装置を尿失禁の防止
に適用した例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 タイマースイッチ 3、5 関導子 4、6 不関導子 7 生体 8 血圧変動センサー 9、12、16 制御部材 10、13、17 電気的薬剤導入部材 11 体温変動センサー 14 電流電極 15 測定電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪本 泉 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の変動要素の変動量を測定するセン
    サと、このセンサからの信号を設定値と対比してこれを
    越えた際に信号を発信する制御部と、この制御部からの
    信号により複数の電極対から体内に薬剤を浸透させる電
    気的薬剤導入部とを備えてなることを特徴とする電気的
    薬剤導入装置。
JP6874493A 1993-03-26 1993-03-26 電気的薬剤導入装置 Pending JPH06277300A (ja)

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JP6874493A JPH06277300A (ja) 1993-03-26 1993-03-26 電気的薬剤導入装置

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JPH04300562A (ja) * 1991-03-28 1992-10-23 Unitika Ltd 電気的薬剤導入装置

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