JPH06276979A - 大豆製品の風味及び色調改善方法 - Google Patents

大豆製品の風味及び色調改善方法

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JPH06276979A JP5067033A JP6703393A JPH06276979A JP H06276979 A JPH06276979 A JP H06276979A JP 5067033 A JP5067033 A JP 5067033A JP 6703393 A JP6703393 A JP 6703393A JP H06276979 A JPH06276979 A JP H06276979A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大豆成分以外の添加物を使用しない乳酸菌発酵
により、通常の大豆製品の持つ好ましくない風味や色を
効果的に改善するための手段を提供すること 【構成】全脂豆乳、脱脂豆乳、濃縮大豆蛋白、分離大豆
蛋白又は大豆乳漿などの大豆製品をStreptococcus ther
mophilusに属する乳酸菌の培養物と接触させる。好適な
菌株としてStreptococcus thermophilus T-3261 株が例
示される。乳酸菌の培養物は、大豆製品に対し固形分当
たり5%以上添加されることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、大豆の持つ不快な風味
や色調を改善するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1) 背景 大豆は“畑の肉”と呼ばれる程良質の蛋白質を含み、し
かもコレステロールを含まないから、高蛋白の健康食品
としてのみならず、特に分離大豆蛋白は、乳化力、粘弾
性などの機能性を備えるため、食品素材として有用であ
る。
【0003】しかしその反面、大豆を原料とする豆乳、
分離大豆蛋白等の製品は、2−ヘキセナール、数種のサ
ポニンなどの少量成分による青草味、えぐ味などの不快
な風味を有すること、及び白度において劣ることが利用
上における障害となっている。
【0004】そこで、大豆製品における味、色調などの
改善を目指して既に特公昭57−49189号、特開昭60
−30639号、特開平3−43053号等をはじめ、
多くの提案がなされてきた。
【0005】しかしながら、これらの公知の方法では大
豆由来の不快臭、不快味の問題を充分に解決することが
できず、未だ本問題に対する解決が求められている状況
である。また別に提案されている乳酸発酵による風味改
良法も、風味改良に要する所要培養時間が長い上に、醗
酵フレーバーも乏しく、かつその香りも余り好ましいも
のではない。しかも乳酸菌の生育性を高めるため、乳成
分や乳糖、グルコースなどの糖質を醗酵させる基質に添
加したり、醗酵後に果汁や有機酸の添加を行ったりして
いるため、大豆本来のコク味や旨味等の消された、大豆
とはかけ離れた製品になってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の実情に鑑み、本
発明は、乳酸菌による大豆製品の味や色の改良、殊に大
豆成分以外の添加物を使用しない乳酸菌発酵により、通
常の大豆製品の持つ好ましくない風味や色を効果的に改
善するための手段を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 概念 本発明者は、上記目的を達するため、多くの乳酸菌のう
ち、増殖のため大豆成分以外の補助成分を必要とせず
に、強く、かつ好ましい香気を生成し、しかも大豆固有
の不快臭、不快味及び色調を顕著に改善しうる乳酸菌を
検索した結果、Streptococcus thermophilusが大豆成分
のみで良好に生育することを発見し、その中でも、特に
Streptococcus thermophilus 3261 が乳酸生産性、フレ
ーバーの香気性と生産性が優れており風味改善効果及び
色調の改善効果が著しく高いことを発見し、本発明に到
達した。
【0008】(2) 概要 以上の知見に基づき、本発明は、大豆製品をStreptococ
cus thermophilusに属する好熱性乳酸杆菌、好ましくは
Streptococcus thermophilus 3261 株の培養物と接触さ
せることを特徴とする大豆製品の風味及び色調改善方法
を要旨とするものである。以下、発明を構成する主要な
要件事項につき分説する。
【0009】(3) 乳酸連鎖球菌 本発明における主要な事項は、好熱性連鎖乳酸球菌(Str
eptococcus thermo-philus) 種に属する菌の培養物を大
豆蛋白製品の風味及び色調改善剤として利用することで
ある。因に、乳酸発酵を起こす微生物にはかなりの種類
があるが、下表−1のキーに従って大別されている。
【0010】
【表1】 ----------------------------------------------------------------------- キー項目 属 名 ---------------------------------------------- 形態 カタラーゼ 生胞子 発酵形態* 備考 反応 ----------------------------------------------------------------------- Bacillus 杆菌 非乳酸菌 Sporolactobacillus 同上 − + Lactobacillus 同上 − − ホモ,ヘテロ Streptococcus 連鎖球菌 ホモ Leuconosotoc 同上 ヘテロ Pediococcus 四連球菌 − ホモ Aerococcus 同上 + 非乳酸菌 ----------------------------------------------------------------------- *ホモ:ホモ発酵(乳酸のみを産生)ヘテロ:乳酸の他、エタノール等を産生
【0011】(4) Streptococcus thermophilus 3261 株 本発明者は、好熱連鎖乳酸球菌Streptococcus thermoph
ilusに属する多数の菌株の中、特にStreptococcus ther
mophilus 3261 (以下“3261株”と略す)株が風味及び
色調改善効果の点で最良の菌株であることを見出した。
即ち3261株は、これまで使用されてきた乳酸菌と異な
り、乳成分、糖質等の基質成分を添加することなしに、
大豆成分のみで効率良く生育すると共に、良好な香気と
著しい風味改善効果を呈する。
【0012】従って本乳酸菌を使用することにより、こ
れまで大豆製品の問題であった不快臭、不快味が全く感
じられなくなり、大豆本来のコク味、旨味を生かした風
味の極めて良好な大豆製品の提供が可能となる。さらに
本醗酵物は、大豆製品(豆乳や分離大豆蛋白)へのマス
キング効果が認められ、色調、風味の改良剤としても有
用であることが認められた。特に、本発明により大豆乳
漿(ホエー)を原料として清涼感のある好適な飲料を提
供できることは、従来飼料として以外に殆ど用途のなか
った大豆ホエーの用途を開発したものとして、高い経済
的意義を有する。
【0013】因に、発明者が分離した3261株は、これま
で文献に記載されていない新菌株であるので、発明者ら
は本菌株を微生物工業試験所へFERM P−1343
0号として寄託した(寄託及び受理平成5年2月16
日)。以下、本菌株の菌学的特性を掲げる。
【0014】I 菌学的性質 使用培地は特殊のものを除き下記ブイヨン培地 肉エキス 10g ペプトン 10g 食塩 5g 蒸留水 1000 mL pH 7.2 培養期間 1〜3日後の所見 形態:直径 0.8〜1.0 μmの球形、大型の長連鎖状 発酵性:ホモ発酵(乳酸旋光性:D型) グラム染色性:陽性(+) 硝酸塩還元能:陰性(−) カタラーゼ反応:陰性(−) 表面発育性:陰性(−) ガス発生:陰性(−) 溶血反応:擬陽性(±) ゼラチン液化能:陰性(−) リトマスミルク(24時間後) 凝固:+ 還元:+ 赤変:+ 牛乳中の最高酸度:0.846 温度特性 8-10℃ 22℃ 30℃ 40℃ 45℃ 50℃ 生育温度: − − ++ +++ ++ ++ 生産温度:40℃ 死滅温度:80℃以上 60,30分加熱に対する抵抗性:あり 耐塩性:陰性(食塩濃度2%で発育せず) 耐アルカリ性:pH9.2 で発育せず 耐メチレンブルー性:陰性(−)(0.01濃度で発育せ
ず) アセトイン及びジアセチル産生性:陰性(−) 糖利用能 スターチ(−),デキスリン(−),イヌリン(−),
サリシン(−),フィノース(−),マルトース
(−),シュクロース(+),ラクトース(+),グル
コース(+),マンノース(−),ガラクトース
(−),アラビノース(−),キシロース(−),マン
ニット(−)
【0015】酸素要求性:;通性嫌気性 II 既知連鎖乳酸球菌との比較 以上の菌学的諸性質を既知の連鎖乳酸球菌と比較した結
果は下表−2の通りである。
【0016】
【表2】 ---------------------------------------------------------------------- 60 リ D ゼ 代表株名 生産温度範囲 化学的抵抗性 ℃ ト 型 ラ (℃) 30 マ 乳 チ 分 ス 酸 ン ---------------------------- 耐 還 発 液 食塩 pH メチレンフ"ルー 熱 元 酵 化 (%) (%) 性 性 能 性 能 10 22 40 45 50 2 4 6.5 9.2 9.6 0.01 010 ---------------------------------------------------------------------- Lactic group S.cremiris + + - - - + - - - - + + − + −− S.lactis + + + - - + + - + - + + − + −− ------------------------------------------------------------------------ Enterococcus group S. faecalis + + + + - + + + + + + + + + +− S.liovefacens + + + + - + + + + + + + + + ++ ------------------------------------------------------------------------ Virians group S.bovis - ± + + - + - - + - + - + ± −− ------------------------------------------------------------------------ S.thermophils - - + + + - - - - - - - + − −− ---------------------------------------------------------------------- (表2)(続き) ------------------------ ------------------------------------------ 糖利用能 ペプトン 代表株名 ------------------------------ よりの マ マ シ マ サ ス イ アンモニア ン ル ュ ン リ タ ヌ 生産性 ノ ト ク ニ シ ー リ ー ー ロ ト ン チ ン ス ス ー ー ス ル -------------------------------------------------------------------- Lactic group S.cremiris + − − − ± − − − S.lactis + + − + + − − + -------------------------------------------------------------------- Enterococcus group S. faecalis + + + + + − − + S.liovefacens + + + + + − − + -------------------------------------------------------------------- Virians group S.bovis + + + + + + + ± -------------------------------------------------------------------- S.thermophils − − + − − − − ± --------------------------------------------------------------------
【0017】更に、各種乳酸菌の培養物を3%割合で豆
乳に添加したときの酸度の上昇状態を添付図1に示す。
図示のように、Streptococcus thermophilus菌による酸
度上昇は、Lactobacillus bulgaricus,L. lactis など
の代表的な乳酸菌に比べて遥かに大きく、特に上記3261
株の上昇速度は最大である。
【0018】加えて、Streptococcus thermophilus菌
は、乳酸菌群に属する既知菌株と比べて、大豆成分のみ
による増殖性が卓越する。かつ、上述「菌学的性質」の
項に述べたように、アセトインやジアセチルを産生しな
いから基質にチーズ臭やバター臭を付ける恐れがなく、
これらの結果は、本菌のチーズ臭やバター臭の好ましく
ない食品に対する利用可能性を示唆するものである。
【0019】(5) 対象大豆製品 本発明方法により矯味、矯臭及び色調改善の対象となる
大豆製品は、一般的に大豆蛋白を主体とする農産加工
品、即ち、主として全脂豆乳、脱脂豆乳、濃縮大豆蛋
白、分離大豆蛋白及び大豆乳漿又は乳清並びにそれらか
ら誘導される豆腐及びサワー、ヨ−グルト又はチーズ様
食品を意味するが、格別例示のものだけに限定されな
い。なお、これら加工食品素材又は食品の調製には自由
に公知の手段を利用することができ、スターターとして
も対象食品又は素材の発酵に適した他の乳酸発酵菌のス
トレインが併用されうる。
【0020】(6) 処理法 本発明の実施に際しては、被処理大豆蛋白製品(基質)
を溶液状態(普通固形分1%以上)として滅菌した上、
これに菌のシードを接種、発酵させる。大豆のような農
産物は、生育していた土壌に由来する土壌性芽胞球菌に
より汚染されているのが常であるので、滅菌処理には該
菌の芽胞を死滅させるに足る高温条件が望ましい。この
ための滅菌処理には種々の方法があるが、作業性及び色
調改善性の両面から好適と考えられるのは、VTISの
ような高温瞬間殺菌を利用することである。この際の加
熱条件としては、120 〜160 ℃,10秒〜5分程度の温度
及び時間が選択される。滅菌時の被処理液のpHは、通常
6〜8、好ましくは6.5 〜7.3 に調整される。
【0021】スターターとしては、処理対象となる大豆
製品溶液と同組成の滅菌液に例えば3261株の純粋培養物
を植菌し、37℃で20時間程度インキュベートしたものを
用いるのが良い。スターターの添加量は、被処理大豆製
品溶液に対し、通常、1〜10%、好ましくは3〜5%添
加する。
【0022】大豆製品に対する他基質の添加は普通必要
ではない。しかし分離大豆蛋白を基質とする場合は、糖
質や微量栄養源が殆ど含まれていないので、例外的に乳
糖又はグルコースを対溶液当たり1〜8%程度量添加し
ておくことが好ましい。
【0023】発酵は普通2〜8時間、好ましくは3〜6
時間行われる。発酵により酸度は0.15〜0.30%になり、
これに伴い大豆由来の不快臭、不快味が完全に消失する
とともに、乳酸醗酵独特の爽やかなフレーバーを有する
溶液となる。また醗酵前に比べて白度が増加し、色調も
改善される。
【0024】得られた醗酵液は、そのまま飲料やスープ
等に利用できるが、所望により乾燥、粉末化させて利用
することもできる。また、本醗酵物を対固形分当たり5
%以上添加した溶液又は乾燥物にも顕著な色調及び風味
の改良効果が認められる。
【0025】
【作用】Streptococcus thermophilusに属する菌株は、
大豆成分を基質として良く増殖し、菌体酵素の作用で色
調に関与するポリフェノール系の物質を分解し、かつ親
水性の物質を多く生産し、この作用により大豆の不快味
の低減に効果がある。又、本菌はアロマ生産性に優れて
いるため、発明目的上最適である。
【0026】
【実施例】以下、実施例により発明具体化の例を述べる
が、例示は説明用のもので、発明思想の限定を意図した
ものではない。
【0027】実施例1 国産大豆を一晩水に浸漬して膨潤させた後、脱皮及び脱
胚軸し、子葉部のみを取り出した。次いでこの膨潤した
大豆子葉を9倍量の水と共にミキサーで充分に粉砕し
た。これを100 ℃,10分間加熱後、濾布でオカラを除去
し、全脂豆乳を調製した。
【0028】得られた全脂豆乳を、直接加熱式蒸気滅菌
機(「VTIS(商品名)」)で140 ℃,10秒間処理し
て滅菌した全脂豆乳に、3261株を同様の全脂豆乳滅菌液
に接種し、37℃,20時間培養したスターターを対溶液5
%量の割りで加え、37℃で5時間発酵させた。
【0029】得られた発酵液は、酸度0.25%のカードを
形成した。このカードをホモミキサーで粉砕した溶液
は、大豆固有の異味異臭を全く有しないと共に、独特の
芳香を有する爽やかな発酵豆乳であった。なお本発酵に
より、製品の白度及び明度も下表−3の如く向上した。
【0030】
【表3】
【0031】実施例2 脱脂大豆(不二製油株式会社製)に10倍量の温水(50
℃)を加え、40分間撹拌抽出後、濾布でオカラを除き、
脱脂豆乳を調製した。この脱脂豆乳を実施例1と同様に
滅菌して得た基質溶液に、実施例1と同様の3261株スタ
ーターを5%の割合で添加し、37℃で5時間培養したと
ころ酸度0.27%のカードを形成した。
【0032】このカードをホモミキサーで粉砕した溶液
は、大豆特有の異味異臭が全くない、爽やかな香りの発
酵脱脂豆乳であり、白度、明度共に顕著に向上してい
た。
【0033】実施例3 分離大豆蛋白(不二製油株式会社製《フジプロR》(登
録商標))の5%溶液を調製し、これを高温瞬間殺菌で
140 ℃,10秒間加熱滅菌後、これにグルコースを対溶液
2%量添加した。
【0034】次いで、この滅菌分離大豆蛋白溶液に3261
株の純粋培養物を植菌し、37℃で10時間培養した後、培
養後の溶液(酸度0.15%)を20%水酸化ナトリウム溶液
で中和し、噴霧乾燥した。
【0035】得られた発酵分離大豆蛋白粉末は、醗酵前
の分離大豆蛋白に比べ黄色味が薄れて白色化するととも
に、大豆特有の異味異臭のない、風味的に優れたもので
あった。
【0036】実施例4 脱脂大豆に10倍量の温水(50℃)を加え、40分間撹拌、
抽出後、濾過して脱脂豆乳を調製した。次いで、この豆
乳のpHを20%塩酸を用いてpH4.5 に調整して蛋白を沈殿
させた後、遠心分離してホエー(大豆乳漿)とカードと
に分離した。
【0037】このホエーを20%水酸化ナトリウム溶液に
よりpH7.0 に調整後、HTSTで140 ℃,10時間加熱滅
菌し、これに予め同一のホエーを基質として37℃,10時
間培養して得た3261株スターターを対溶液5%量添加
し、37℃で5時間培養したところ、培養後の酸度は0.25
%となった。
【0038】かくして得られた発酵脱脂豆乳は、果実的
な清涼感のある香気を有すると共に、大豆固有の異味異
臭が全くなく、しかも好ましい色調を持つ、醗酵ホエー
飲料であった。
【0039】実施例5 実施例4に従い調製した醗酵ホエーを、5%分離大豆蛋
白(フジプロR)溶液100 gに対してそれぞれ5g,10
g及び30gづつ添加し、20%水酸化ナトリウムでpH7.0
に調整後、色調及び風味について発酵ホエーの添加効果
を調べた。
【0040】下表−4の示すように、5%の添加で色調
の改善と異味異臭の低下が認められ、10%以上の添加で
その効果が一層顕著となった。
【0041】
【表4】 ------------------------------------------------------------------- 発酵ホエー 色調改善効果 添加量 -----------------------------------風味改善効果 (%) L値 a値 b値 ------------------------------------------------------------------- 0(対照) 58.88 −4.36 5.00 異味異臭強し 5 63.71 −3.80 5.13 異味異臭あり 10 66.35 −3.50 5.61 異味異臭なし 30 68.55 −3.33 6.00 同上 -------------------------------------------------------------------
【0042】
【発明の効果】以上説明し、かつ実証した通り、本発明
は、大豆蛋白含有製品の風味及び色調を効果的に改善す
る手段を提供し得たことにより、大豆蛋白製品の用途拡
大、延いては健康の増進に寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Streptococcus thermophilus 3261 株と他種乳
酸菌の酸度変化を示すグラフ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大豆製品をStreptococcus thermophilusに
    属する乳酸菌の培養物と接触させることを特徴とする大
    豆製品の風味及び色調改善方法。
  2. 【請求項2】乳酸菌が、Streptococcus thermophilus 3
    261 株である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】大豆製品が、全脂豆乳、脱脂豆乳、濃縮大
    豆蛋白、分離大豆蛋白及び大豆乳漿からなる群から選択
    されたものである請求項1の方法。
  4. 【請求項4】乳酸菌の培養物が、大豆製品に対し固形分
    当たり5%以上混合される請求項1の方法。
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