JPH06276661A - 配電線地絡リレー - Google Patents
配電線地絡リレーInfo
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- JPH06276661A JPH06276661A JP5891393A JP5891393A JPH06276661A JP H06276661 A JPH06276661 A JP H06276661A JP 5891393 A JP5891393 A JP 5891393A JP 5891393 A JP5891393 A JP 5891393A JP H06276661 A JPH06276661 A JP H06276661A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】母線に複数の配電線が接続された系統におい
て、いずれかの配電線で地絡したことを判別すると、当
該配電線の零相電圧V0 、地絡相の相電圧Vx 及び零相
変圧器の3次巻線に設けられた限流抵抗rn の1次側換
算値Rn を用いて、地絡抵抗Rg =−Rn ×Re〔Vx
V0 * 〕/|V0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比
較し、地絡基準抵抗Rg0以下であった場合に、当該配電
線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で地絡が発生し
たことを判別する。 【効果】地絡抵抗Rg が計算できるので、配電線の運用
長に変更が生じた場合でも危険で手間のかかる人工地絡
試験を行わなくてもよく、地絡リレーの感度整定作業に
おける安全と省力化とを達成することができる。
て、いずれかの配電線で地絡したことを判別すると、当
該配電線の零相電圧V0 、地絡相の相電圧Vx 及び零相
変圧器の3次巻線に設けられた限流抵抗rn の1次側換
算値Rn を用いて、地絡抵抗Rg =−Rn ×Re〔Vx
V0 * 〕/|V0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比
較し、地絡基準抵抗Rg0以下であった場合に、当該配電
線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で地絡が発生し
たことを判別する。 【効果】地絡抵抗Rg が計算できるので、配電線の運用
長に変更が生じた場合でも危険で手間のかかる人工地絡
試験を行わなくてもよく、地絡リレーの感度整定作業に
おける安全と省力化とを達成することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の故障点抵抗以下
の配電線の地絡を自動的に検出することができる配電線
地絡リレーに関するものである。
の配電線の地絡を自動的に検出することができる配電線
地絡リレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】配電線は、変電所から需要家までの間に
設置される電線であり、1つの変電所から多数本の配電
線が供給される。各配電線には、遮断器が設けられてお
り、配電線の途中において地絡等の事故が起こると、遮
断器が開路され、配電線が保護される。
設置される電線であり、1つの変電所から多数本の配電
線が供給される。各配電線には、遮断器が設けられてお
り、配電線の途中において地絡等の事故が起こると、遮
断器が開路され、配電線が保護される。
【0003】したがって、遮断器を動作させる地絡リレ
ーの動作を確実にすることが重要であるので、各配電線
に設けられる地絡リレーの動作感度が一定になるよう整
定する必要がある。ところが、一度地絡リレーの動作感
度の整定を済ませた後でも、配電線数が増えたり、運用
長が変わったりすると、配電線の対地容量が変わり、こ
れに伴って地絡リレーの動作感度も変化するので地絡リ
レーの感度整定をしなおす必要がある。
ーの動作を確実にすることが重要であるので、各配電線
に設けられる地絡リレーの動作感度が一定になるよう整
定する必要がある。ところが、一度地絡リレーの動作感
度の整定を済ませた後でも、配電線数が増えたり、運用
長が変わったりすると、配電線の対地容量が変わり、こ
れに伴って地絡リレーの動作感度も変化するので地絡リ
レーの感度整定をしなおす必要がある。
【0004】そこで、従来においては、リレー運用開始
時及び配電線系統変更時には、人工地絡試験によって地
絡リレーの動作感度を整定していた。この人工地絡試験
方法を簡単に説明すると、地絡抵抗が可変の状態で各配
電線ごとに配電線の一線を実際に地絡させてみて、地絡
抵抗を一定値に等しく設定したところで各配電線の地絡
リレーが働くように感度を整定するものである。
時及び配電線系統変更時には、人工地絡試験によって地
絡リレーの動作感度を整定していた。この人工地絡試験
方法を簡単に説明すると、地絡抵抗が可変の状態で各配
電線ごとに配電線の一線を実際に地絡させてみて、地絡
抵抗を一定値に等しく設定したところで各配電線の地絡
リレーが働くように感度を整定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の人工
地絡試験を行なうと、架空配電線(例えば6.6kV)
を実際に地絡させるので、高電圧を直接取り扱う作業と
なり、作業者には危険が伴う。そこで、本発明の目的
は、地絡が起こった場合に地絡抵抗を自動的に計算する
ことにより、予め設定されている地絡基準抵抗値を基準
にして確実に動作する配電線地絡リレーを提供すること
である。
地絡試験を行なうと、架空配電線(例えば6.6kV)
を実際に地絡させるので、高電圧を直接取り扱う作業と
なり、作業者には危険が伴う。そこで、本発明の目的
は、地絡が起こった場合に地絡抵抗を自動的に計算する
ことにより、予め設定されている地絡基準抵抗値を基準
にして確実に動作する配電線地絡リレーを提供すること
である。
【0006】本発明の他の目的は、平常時に零相電圧、
零相電流の残留分が無視できないほど大きな系統にも適
用することができる前記配電線地絡リレーを提供するこ
とである。
零相電流の残留分が無視できないほど大きな系統にも適
用することができる前記配電線地絡リレーを提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの請求項1記載の配電線地絡リレーは、当該配電線に
地絡が生じたことを検出する地絡判別手段と、地絡した
相xを判別する地絡相判別手段と、当該配電線の零相電
圧V0 、地絡相の相電圧Vx 及び接地変圧器の3次巻線
に設けられた限流抵抗rn の1次側換算値Rn を含む値 −Rn ×Re〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比較する比較手段と、比
較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0以下であった場合
に、地絡判別手段の地絡出力が発生していることを前提
に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で
地絡が発生していることを判別する地絡判別手段とを含
むものである。
めの請求項1記載の配電線地絡リレーは、当該配電線に
地絡が生じたことを検出する地絡判別手段と、地絡した
相xを判別する地絡相判別手段と、当該配電線の零相電
圧V0 、地絡相の相電圧Vx 及び接地変圧器の3次巻線
に設けられた限流抵抗rn の1次側換算値Rn を含む値 −Rn ×Re〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比較する比較手段と、比
較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0以下であった場合
に、地絡判別手段の地絡出力が発生していることを前提
に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で
地絡が発生していることを判別する地絡判別手段とを含
むものである。
【0008】また、請求項2記載の配電線地絡リレー
は、限流抵抗rn の1次側換算値Rnに代えて配電線全
体の充電電流の整定値Ichを用いて、 −(Ex /Ich)×Im〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 を算出するところが異なっている。また、請求項3記載
の配電線地絡リレーは、限流抵抗rn の1次側換算値R
nに代えて配電線全体の充電電流の整定値Ichを用い
て、 (Ex /Ich)×|Vx |/|V0 | を算出するところが異なっている。
は、限流抵抗rn の1次側換算値Rnに代えて配電線全
体の充電電流の整定値Ichを用いて、 −(Ex /Ich)×Im〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 を算出するところが異なっている。また、請求項3記載
の配電線地絡リレーは、限流抵抗rn の1次側換算値R
nに代えて配電線全体の充電電流の整定値Ichを用い
て、 (Ex /Ich)×|Vx |/|V0 | を算出するところが異なっている。
【0009】請求項4記載の配電線地絡リレーは、当該
配電線に地絡が生じたことを検出する地絡判別手段と、
地絡した相xを判別する地絡相判別手段と、当該配電線
の零相電圧の変化分ΔV0 、地絡相の相電圧Vx 及び接
地変圧器の3次巻線に設けられた限流抵抗rn の1次側
換算値Rn を含む値 −Rn ×Re〔Vx ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比較する比較手段と、比
較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0以下であった場合
に、地絡判別手段の地絡出力が発生していることを前提
に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で
地絡が発生していることを判別する地絡判別手段とを含
むものである。
配電線に地絡が生じたことを検出する地絡判別手段と、
地絡した相xを判別する地絡相判別手段と、当該配電線
の零相電圧の変化分ΔV0 、地絡相の相電圧Vx 及び接
地変圧器の3次巻線に設けられた限流抵抗rn の1次側
換算値Rn を含む値 −Rn ×Re〔Vx ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比較する比較手段と、比
較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0以下であった場合
に、地絡判別手段の地絡出力が発生していることを前提
に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で
地絡が発生していることを判別する地絡判別手段とを含
むものである。
【0010】また、請求項5記載の配電線地絡リレー
は、充電電流の整定値Ichを整定する手段と、当該配電
線の零相電圧の変化分ΔV0 、地絡相の相電圧Vx 及び
配電線全体の充電電流の整定値Ichを含む値 −(E/Ich)×Im〔Vx ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 を算出するところが異なっている(Eは電源電圧)。
は、充電電流の整定値Ichを整定する手段と、当該配電
線の零相電圧の変化分ΔV0 、地絡相の相電圧Vx 及び
配電線全体の充電電流の整定値Ichを含む値 −(E/Ich)×Im〔Vx ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 を算出するところが異なっている(Eは電源電圧)。
【0011】また、請求項6記載の配電線地絡リレー
は、 (E/Ich)×|Vx |/|ΔV0 | を算出するところが異なっている。
は、 (E/Ich)×|Vx |/|ΔV0 | を算出するところが異なっている。
【0012】
【作用】まず、請求項1〜3記載の発明の作用を説明す
る。いま、図2のような配電線系統を想定する。主変圧
器から電流を供給される母線に、配電線1F〜mFが接
続されているものとし、各配電線の対地容量を一相あた
りC1 ,C2 ,・・・・,C m とする。配電線1Fのみがa
相地絡を起こしているとし、地絡抵抗をRg とする。ま
た、母線には地絡電圧検出用のGPTが接続されてい
る。母線のa相電圧をVa ,b相電圧をVb ,c相電圧
をVc ,零相電圧をV0 とし、主変圧器から母線に流れ
込むa相電流をIa ,b相電流をIb ,c相電流を
Ic ,零相電流をI0 とする。
る。いま、図2のような配電線系統を想定する。主変圧
器から電流を供給される母線に、配電線1F〜mFが接
続されているものとし、各配電線の対地容量を一相あた
りC1 ,C2 ,・・・・,C m とする。配電線1Fのみがa
相地絡を起こしているとし、地絡抵抗をRg とする。ま
た、母線には地絡電圧検出用のGPTが接続されてい
る。母線のa相電圧をVa ,b相電圧をVb ,c相電圧
をVc ,零相電圧をV0 とし、主変圧器から母線に流れ
込むa相電流をIa ,b相電流をIb ,c相電流を
Ic ,零相電流をI0 とする。
【0013】配電線1Fについて、a相電流をI1a,b
相電流をI1b,c相電流をI1cとすると、 I1a=jωC1 Va +Va /Rg (1) I1b=jωC1 Vb (2) I1c=jωC1 Vc (3) 配電線2Fについて、a相電流をI2a,b相電流を
I2b,c相電流をI2cとすると、 I2a=jωC2 Va (4) I2b=jωC2 Vb (5) I2c=jωC2 Vc (6) 同様に、配電線mFについて、a相電流をIma,b相電
流をImb,c相電流をImcとすると、 Ima=jωCm Va (7) Imb=jωCm Vb (8) Imc=jωCm Vc (9) が成り立つ。
相電流をI1b,c相電流をI1cとすると、 I1a=jωC1 Va +Va /Rg (1) I1b=jωC1 Vb (2) I1c=jωC1 Vc (3) 配電線2Fについて、a相電流をI2a,b相電流を
I2b,c相電流をI2cとすると、 I2a=jωC2 Va (4) I2b=jωC2 Vb (5) I2c=jωC2 Vc (6) 同様に、配電線mFについて、a相電流をIma,b相電
流をImb,c相電流をImcとすると、 Ima=jωCm Va (7) Imb=jωCm Vb (8) Imc=jωCm Vc (9) が成り立つ。
【0014】(1) 〜(3) 式から、 I1a+I1b+I1c=jωC1 (Va +Vb +Vc )+Va /Rg が導け、これを書き換えると、 3I10=jω3C1 V0 +Va /Rg =jω3C1 V0 +(V0 +Ea )/Rg (10) となる。ここに、I10は配電線1Fを流れる零相電流、
Ea はa相電源電圧であり、1線地絡時の相電圧は、そ
の相の電源電圧と地絡により発生する零相電圧との和に
なることを用いている。また、(4) 〜(6) 式から、 I2a+I2b+I2c=jωC2 (Va +Vb +Vc ) が導け、これを書き換えると、 3I20=jω3C2 V0 (11) となる。また、(7) 〜(9) 式から、 Ima+Imb+Imc=jωCm (Va +Vb +Vc ) が導け、これを書き換えると、 3Im0=jω3Cm V0 (12) となる。次に、GPT回路に関して周知の関係式 (1/k) (Va +Vb +Vc )=−(k/3) In ×rn が成り立つ。ここにkは、GPTの1次:3次巻線比、
rn は3次巻線に設けられた限流抵抗である。したがっ
て、 V0 =−〔(k/3)2rn 〕In =−Rn In (13) となる。ここで、Rn =(k/3)2rn としている。
Ea はa相電源電圧であり、1線地絡時の相電圧は、そ
の相の電源電圧と地絡により発生する零相電圧との和に
なることを用いている。また、(4) 〜(6) 式から、 I2a+I2b+I2c=jωC2 (Va +Vb +Vc ) が導け、これを書き換えると、 3I20=jω3C2 V0 (11) となる。また、(7) 〜(9) 式から、 Ima+Imb+Imc=jωCm (Va +Vb +Vc ) が導け、これを書き換えると、 3Im0=jω3Cm V0 (12) となる。次に、GPT回路に関して周知の関係式 (1/k) (Va +Vb +Vc )=−(k/3) In ×rn が成り立つ。ここにkは、GPTの1次:3次巻線比、
rn は3次巻線に設けられた限流抵抗である。したがっ
て、 V0 =−〔(k/3)2rn 〕In =−Rn In (13) となる。ここで、Rn =(k/3)2rn としている。
【0015】主変圧器及びGPTから母線に流れ込む電
流と、母線から各配電線に流れ出す電流の連続性より、 Ia +(1/3) In =I1a+I2a+I3a+・・・・+Ima (14) Ib +(1/3) In =I1b+I2b+I3b+・・・・+Imb (15) Ic +(1/3) In =I1c+I2c+I3c+・・・・+Imc (16) が成り立ち、(14)〜(16)式を足すと、 3I0 +In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (17) となる。なお、主変圧器の2次は非接地のため、I0 =
0となり、(17)式は、 In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (18) と表せる。(18)式に(10)〜(13)式を適用すると、C1 +
C2 +・・・・+Cm =Cとして、 −V0 /Rn =jω3C1 V0 +(V0 +Ea )/Rg +jω3C2 V0 +・・・・+jω3Cm V0 =jω3(C1 +・・・・+Cm )V0 +(V0 +Ea )/Rg =(jω3C+1/Rg )V0 +Ea /Rg が成り立つ。これを変形すると
流と、母線から各配電線に流れ出す電流の連続性より、 Ia +(1/3) In =I1a+I2a+I3a+・・・・+Ima (14) Ib +(1/3) In =I1b+I2b+I3b+・・・・+Imb (15) Ic +(1/3) In =I1c+I2c+I3c+・・・・+Imc (16) が成り立ち、(14)〜(16)式を足すと、 3I0 +In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (17) となる。なお、主変圧器の2次は非接地のため、I0 =
0となり、(17)式は、 In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (18) と表せる。(18)式に(10)〜(13)式を適用すると、C1 +
C2 +・・・・+Cm =Cとして、 −V0 /Rn =jω3C1 V0 +(V0 +Ea )/Rg +jω3C2 V0 +・・・・+jω3Cm V0 =jω3(C1 +・・・・+Cm )V0 +(V0 +Ea )/Rg =(jω3C+1/Rg )V0 +Ea /Rg が成り立つ。これを変形すると
【0016】
【数1】
【0017】となり、関係式Va =V0 +Ea を用いる
と
と
【0018】
【数2】
【0019】が導ける。この(19),(20) 式を、(10)〜(1
2)式にあてはめると、
2)式にあてはめると、
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】一般に、i=2,3,・・・・,mに対して、
【0023】
【数5】
【0024】となる。(19)〜(23)式において、ω3CE
a は配電線全体の充電電流を示し、これをIchと書く。
ω3Ci Ea はi番目(i=2,3,・・・・,m)配電線
iFの充電電流を示し、これをIchi と書く。すると、
(19)〜(23)式は、
a は配電線全体の充電電流を示し、これをIchと書く。
ω3Ci Ea はi番目(i=2,3,・・・・,m)配電線
iFの充電電流を示し、これをIchi と書く。すると、
(19)〜(23)式は、
【0025】
【数6】
【0026】
【数7】
【0027】
【数8】
【0028】
【数9】
【0029】と書ける。(26),(27)式には、(24)式の零
相電圧を用いた表現も示されている。(24),(25)式か
ら、
相電圧を用いた表現も示されている。(24),(25)式か
ら、
【0030】
【数10】
【0031】が導かれる。そこで、請求項1記載の配電
線地絡リレーでは、この(28)式の実部をとり、 Re〔Va /V0 〕=−Rg /Rn (29) となる。これより、 Rg =−Rn Re〔Va /V0 〕=−Rn Re〔Va V0 * 〕/|V0 |2 (30) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
線地絡リレーでは、この(28)式の実部をとり、 Re〔Va /V0 〕=−Rg /Rn (29) となる。これより、 Rg =−Rn Re〔Va /V0 〕=−Rn Re〔Va V0 * 〕/|V0 |2 (30) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
【0032】なお、GPTの3次巻線に設けられた限流
抵抗rn の1次側換算値Rn は既知の値である。以上の
ように、地絡相電圧と零相電圧に基づいて地絡抵抗を計
算できることを示している。したがって、配電線の運用
長が変更された場合に、たとえV0 が運用長に応じて変
わっても地絡抵抗Rg を算出できるので、危険な人工地
絡試験を行わなくてよい。
抵抗rn の1次側換算値Rn は既知の値である。以上の
ように、地絡相電圧と零相電圧に基づいて地絡抵抗を計
算できることを示している。したがって、配電線の運用
長が変更された場合に、たとえV0 が運用長に応じて変
わっても地絡抵抗Rg を算出できるので、危険な人工地
絡試験を行わなくてよい。
【0033】請求項2記載の発明では、(28)式の虚部を
とる。すると、 Im〔Va /V0 〕=−Rg Ich/Ea (31) となる。これより、 Rg =−(Ea /Ich)Im〔Va /V0 〕 =−(Ea /Ich)Im〔Va V0 * 〕/|V0 |2 (32) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
とる。すると、 Im〔Va /V0 〕=−Rg Ich/Ea (31) となる。これより、 Rg =−(Ea /Ich)Im〔Va /V0 〕 =−(Ea /Ich)Im〔Va V0 * 〕/|V0 |2 (32) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
【0034】なお、配電線全体の充電電流Ich=ω3C
Ea の整定は、全配電線長の対地容量Cを用いることに
より行う。このことは、地絡相電圧、零相電圧、及び配
電線全体の充電電流の整定値に基づいて地絡抵抗を計算
できることを示している。したがって、配電線の運用長
が変更された場合などに、危険な人工地絡試験を行わな
くてもよい。
Ea の整定は、全配電線長の対地容量Cを用いることに
より行う。このことは、地絡相電圧、零相電圧、及び配
電線全体の充電電流の整定値に基づいて地絡抵抗を計算
できることを示している。したがって、配電線の運用長
が変更された場合などに、危険な人工地絡試験を行わな
くてもよい。
【0035】請求項3記載の発明では、(28)式の両辺の
絶対値をとる。すると、左辺は |Va /V0 |=|Va |/|V0 | (33) となる。右辺は、 Rg √〔(1/Rn )2 +(Ich/Ea )2 〕 (34) となる。(34)式で、(1/Rn )2 が(Ich/Ea )2
と比べて十分小さいとすると、 Rg (Ich/Ea ) (35) となる。(33)式と(35)式とから、 Rg ≒(Ea /Ich)|Va |/|V0 | (36) という近似式が成り立つ。
絶対値をとる。すると、左辺は |Va /V0 |=|Va |/|V0 | (33) となる。右辺は、 Rg √〔(1/Rn )2 +(Ich/Ea )2 〕 (34) となる。(34)式で、(1/Rn )2 が(Ich/Ea )2
と比べて十分小さいとすると、 Rg (Ich/Ea ) (35) となる。(33)式と(35)式とから、 Rg ≒(Ea /Ich)|Va |/|V0 | (36) という近似式が成り立つ。
【0036】この近似の正当性は次のように説明でき
る。6600V配電系統の場合、GPTの1次:3次巻
線比kは、 k=(6600/√3)/(190/3)≒60 3次巻線に設けられた限流抵抗rn =100Ωすれば、
GPTの1次換算の中性点抵抗Rn は、 Rn =(k/3)2rn =40kΩ したがって、 (1/Rn )2 =6.25×10-10 となる。一方、充電電流Ichは、6600V配電系統で
はおよそ1A以上見込める。そこでIch=1Aとして
も、 (Ich/Ea )2 =(√3/6600)2 =6.9×10-8 となり、(1/Rn )2 と(Ich/Ea )2 との比は、
0.01程度である。したがって、前記近似が成り立
ち、(36)式により地絡抵抗Rg が計算できる。
る。6600V配電系統の場合、GPTの1次:3次巻
線比kは、 k=(6600/√3)/(190/3)≒60 3次巻線に設けられた限流抵抗rn =100Ωすれば、
GPTの1次換算の中性点抵抗Rn は、 Rn =(k/3)2rn =40kΩ したがって、 (1/Rn )2 =6.25×10-10 となる。一方、充電電流Ichは、6600V配電系統で
はおよそ1A以上見込める。そこでIch=1Aとして
も、 (Ich/Ea )2 =(√3/6600)2 =6.9×10-8 となり、(1/Rn )2 と(Ich/Ea )2 との比は、
0.01程度である。したがって、前記近似が成り立
ち、(36)式により地絡抵抗Rg が計算できる。
【0037】なお、以上の説明では、配電線1Fが地絡
故障した場合を想定したが、通常はどの配電線が地絡し
たのか分からない。このときは、零相電圧V0 と各配電
線を流れる零相電流Ii0との位相関係(図3参照)を調
べればよい。健全回線では、(27)式に示すように、零相
電流Ii0は零相電圧V0 より90°進んでいるのに対
し、故障回線では、(26)式に示すように、零相電流I0
は零相電圧V0 と比較すると遅れ90°から遅れ180
°までの間にある。
故障した場合を想定したが、通常はどの配電線が地絡し
たのか分からない。このときは、零相電圧V0 と各配電
線を流れる零相電流Ii0との位相関係(図3参照)を調
べればよい。健全回線では、(27)式に示すように、零相
電流Ii0は零相電圧V0 より90°進んでいるのに対
し、故障回線では、(26)式に示すように、零相電流I0
は零相電圧V0 と比較すると遅れ90°から遅れ180
°までの間にある。
【0038】次に、請求項4〜6記載の発明の作用を説
明する。図4のような配電線系統を想定する。図2の系
統との相違は、配電線1Fの各相容量をC1a,C1b,C
1c,配電線2Fの各相容量をC2a,C2b,C2c,・・・・,
配電線mFの各相容量をCma,Cmb,Cmcとし、各配電
線の対地容量には相当のアンバランスがあるものとして
いることである。
明する。図4のような配電線系統を想定する。図2の系
統との相違は、配電線1Fの各相容量をC1a,C1b,C
1c,配電線2Fの各相容量をC2a,C2b,C2c,・・・・,
配電線mFの各相容量をCma,Cmb,Cmcとし、各配電
線の対地容量には相当のアンバランスがあるものとして
いることである。
【0039】配電線1Fについて、a相電流をI1a,b
相電流をI1b,c相電流をI1cとすると、 I1a=jωC1aVa +Va /Rg (41) I1b=jωC1bVb (42) I1c=jωC1cVc (43) 配電線2Fについて、a相電流をI2a,b相電流を
I2b,c相電流をI2cとすると、 I2a=jωC2aVa (44) I2b=jωC2bVb (45) I2c=jωC2cVc (46) 同様に、配電線mFについて、a相電流をIma,b相電
流をImb,c相電流をImcとすると、 Ima=jωCmaVa (47) Imb=jωCmbVb (48) Imc=jωCmcVc (49) が成り立つ。
相電流をI1b,c相電流をI1cとすると、 I1a=jωC1aVa +Va /Rg (41) I1b=jωC1bVb (42) I1c=jωC1cVc (43) 配電線2Fについて、a相電流をI2a,b相電流を
I2b,c相電流をI2cとすると、 I2a=jωC2aVa (44) I2b=jωC2bVb (45) I2c=jωC2cVc (46) 同様に、配電線mFについて、a相電流をIma,b相電
流をImb,c相電流をImcとすると、 Ima=jωCmaVa (47) Imb=jωCmbVb (48) Imc=jωCmcVc (49) が成り立つ。
【0040】(41)〜(43)式から、 I1a+I1b+I1c=jω(C1aVa +C1bVb +C1cVc )+Va /Rg が導け、これを書き換えると、 3I10=jω(C1aVa +C1bVb +C1cVc )+Va /Rg (50) となる。ここで、1線地絡時の相電圧は、その相の電源
電圧と地絡により発生する零相電圧との和になるという
関係を用いると、 Va =V0 +E Vb =V0 +α2 E Vc =V0 +αE となる。ここでEは電源電圧(Eは6.6kV配電線の
場合、6.6kV÷√3=3.81kVとなる)であ
る。これらの関係式を(50)式に用いると、 3I10=jω(C1a+C1b+C1c)V0 +jω(C1a+α2 C1b+αC1c)E+Va /Rg となる。
電圧と地絡により発生する零相電圧との和になるという
関係を用いると、 Va =V0 +E Vb =V0 +α2 E Vc =V0 +αE となる。ここでEは電源電圧(Eは6.6kV配電線の
場合、6.6kV÷√3=3.81kVとなる)であ
る。これらの関係式を(50)式に用いると、 3I10=jω(C1a+C1b+C1c)V0 +jω(C1a+α2 C1b+αC1c)E+Va /Rg となる。
【0041】 jω(C1a+C1b+C1c)=Y10, jω(C1a+α2 C1b+αC1c)=Y12, と書くと、 3I10=Y10V0 +Y12E+Va /Rg =Y10V0 +Y12E+(V0 +E)/Rg (51) と表される。
【0042】他の配電線2F,3F,・・・・,mFについ
ても、 3I20=Y20V0 +Y22E (52) 3I30=Y30V0 +Y32E (53)・・・・ 3Im0=Ym0V0 +Ym2E (54) と表される。
ても、 3I20=Y20V0 +Y22E (52) 3I30=Y30V0 +Y32E (53)・・・・ 3Im0=Ym0V0 +Ym2E (54) と表される。
【0043】次に、GPT回路に関して周知の関係式 (1/k) (Va +Vb +Vc )=−(k/3) In ×rn が成り立つ。ここにkはGPTの1次:3次巻線比、r
n は3次巻線に設けられた限流抵抗である。したがっ
て、 V0 =−〔(k/3)2rn 〕In =−Rn In (55) となる。ここで、Rn =(k/3)2rn としている。
n は3次巻線に設けられた限流抵抗である。したがっ
て、 V0 =−〔(k/3)2rn 〕In =−Rn In (55) となる。ここで、Rn =(k/3)2rn としている。
【0044】主変圧器及びGPTから母線に流れ込む電
流と、母線から各配電線に流れ出す電流の連続性より、 Ia +(1/3) In =I1a+I2a+I3a+・・・・+Ima Ib +(1/3) In =I1b+I2b+I3b+・・・・+Imb Ic +(1/3) In =I1c+I2c+I3c+・・・・+Imc が成り立ち、これらの式を足すと、 3I0 +In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (56) となる。なお、主変圧器の2次は非接地のため、I0 =
0となり、(56)式は、 In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (57) となる。(57)式に(51)〜(54)式を適用すると、 In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 =Y0 V0 +Y2 E+(V0 +E)/Rg =(Y0 +1/Rg )V0 +(Y2 +1/Rg )E (58) が成り立つ。ここで、 Y0 =Y10+Y20+・・・・+Ym0 Y2 =Y12+Y22+・・・・+Ym2 とした。Y0 は全配電線の零相アドミタンス、Y2 は逆
相アドミタンスである。一方、(55)式より、 In =−V0 /Rn (59) が成り立つ。(58)(59)式より、
流と、母線から各配電線に流れ出す電流の連続性より、 Ia +(1/3) In =I1a+I2a+I3a+・・・・+Ima Ib +(1/3) In =I1b+I2b+I3b+・・・・+Imb Ic +(1/3) In =I1c+I2c+I3c+・・・・+Imc が成り立ち、これらの式を足すと、 3I0 +In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (56) となる。なお、主変圧器の2次は非接地のため、I0 =
0となり、(56)式は、 In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 (57) となる。(57)式に(51)〜(54)式を適用すると、 In =3I10+3I20+・・・・+3Im0 =Y0 V0 +Y2 E+(V0 +E)/Rg =(Y0 +1/Rg )V0 +(Y2 +1/Rg )E (58) が成り立つ。ここで、 Y0 =Y10+Y20+・・・・+Ym0 Y2 =Y12+Y22+・・・・+Ym2 とした。Y0 は全配電線の零相アドミタンス、Y2 は逆
相アドミタンスである。一方、(55)式より、 In =−V0 /Rn (59) が成り立つ。(58)(59)式より、
【0045】
【数11】
【0046】が導かれる。ここで、式(51)〜(54),(60)
をもう一度掲げると、
をもう一度掲げると、
【0047】
【数12】
【0048】となる。(61)式において、地絡事故のない
条件Rg =無限大を代入すると、
条件Rg =無限大を代入すると、
【0049】
【数13】
【0050】のようになる。(62)式から明らかなよう
に、健全時においても零相電圧、零相電流が発生してい
る。これは、各配電線の対地容量のアンバランス
(Y12,Y22,・・・・,Ym2が0にならないこと)、すな
わち対地充電電流が3相で平衡していないことが原因で
ある。このため、健全時においても零相電圧、零相電流
が現れる。
に、健全時においても零相電圧、零相電流が発生してい
る。これは、各配電線の対地容量のアンバランス
(Y12,Y22,・・・・,Ym2が0にならないこと)、すな
わち対地充電電流が3相で平衡していないことが原因で
ある。このため、健全時においても零相電圧、零相電流
が現れる。
【0051】そこで、この残留分を打ち消すため、事故
前後の零相電圧、零相電流の変化分に注目する。変化分
をΔを付けて表すと、
前後の零相電圧、零相電流の変化分に注目する。変化分
をΔを付けて表すと、
【0052】
【数14】
【0053】及び
【0054】
【数15】
【0055】が導ける。図5は、(63)式の関係を示すベ
クトル図である。これらの(63)(64)式から分かるよう
に、事故前後の変化分を用いることにより残留分がなく
なっていることが分かる。いまはa相地絡を想定してい
るので、(64)式で(V0 +E)=Va とおくことができ
る。すなわち、 Va =−Rg (Y0 +1/Rn )ΔV0 (65) である。
クトル図である。これらの(63)(64)式から分かるよう
に、事故前後の変化分を用いることにより残留分がなく
なっていることが分かる。いまはa相地絡を想定してい
るので、(64)式で(V0 +E)=Va とおくことができ
る。すなわち、 Va =−Rg (Y0 +1/Rn )ΔV0 (65) である。
【0056】ここで、(65)式にΔV0 * (*は複素共役
を示す)をかけると、 Va ΔV0 * =−Rg (Y0 +1/Rn )ΔV0 ΔV0 * =−Rg (Y0 +1/Rn )|ΔV0 |2 (66) となる。請求項4記載の発明では、この(66)式の実部を
とると、 Re〔Va ΔV0 * 〕=−Rg |ΔV0 |2 /Rn (67) となる。これより、 Rg =−Rn Re〔Va ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 (68) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
を示す)をかけると、 Va ΔV0 * =−Rg (Y0 +1/Rn )ΔV0 ΔV0 * =−Rg (Y0 +1/Rn )|ΔV0 |2 (66) となる。請求項4記載の発明では、この(66)式の実部を
とると、 Re〔Va ΔV0 * 〕=−Rg |ΔV0 |2 /Rn (67) となる。これより、 Rg =−Rn Re〔Va ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 (68) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
【0057】なお、GPTの3次巻線に設けられた限流
抵抗rn の1次側換算値Rn は既知の値である。以上の
ように、地絡相電圧と零相電圧の変化分に基づいて地絡
抵抗を計算できることを示している。したがって、配電
線の運用長が変更された場合に、たとえV0 が運用長に
応じて変わっても地絡抵抗Rg を算出できるので、危険
な人工地絡試験を行わなくてよい。
抵抗rn の1次側換算値Rn は既知の値である。以上の
ように、地絡相電圧と零相電圧の変化分に基づいて地絡
抵抗を計算できることを示している。したがって、配電
線の運用長が変更された場合に、たとえV0 が運用長に
応じて変わっても地絡抵抗Rg を算出できるので、危険
な人工地絡試験を行わなくてよい。
【0058】次に請求項5記載の発明を説明する。(65)
式のY0 は全配電線の零相アドミタンスであって、 Y0 =Y10+Y20+・・・・+Ym0, Yi0=jω(Cia+Cib+Cic) (i=1,2,・・・
・,m) で定義されるものである。Eを電源電圧とすると、 ω(Cia+Cib+Cic)E は配電線iFの充電電流を表し、これをIchi と書く。
すると、Y0 は、 Y0 =j(Ich1 +・・・・+Ichm )/E =jIch/E と表される。Ichは配電線全体の充電電流を表わすもの
である。このIchを使うと、(65)式は、 Va =−Rg (jIch/E+1/Rn )ΔV0 (69) となる。(69)式の両辺にΔV0 * をかけると、 Va ΔV0 * =−Rg (jIch/E+1/Rn )ΔV0 ΔV0 * =−Rg (jIch/E+1/Rn )|ΔV0 |2 (70) となり、(70)式の虚部をとると、 Im〔Va ΔV0 * 〕=−Rg (Ich/E)|ΔV0 |2 (71) となる。これより、 Rg =−(E/Ich)Im〔Va V0 * 〕/|ΔV0 |2 (72) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
式のY0 は全配電線の零相アドミタンスであって、 Y0 =Y10+Y20+・・・・+Ym0, Yi0=jω(Cia+Cib+Cic) (i=1,2,・・・
・,m) で定義されるものである。Eを電源電圧とすると、 ω(Cia+Cib+Cic)E は配電線iFの充電電流を表し、これをIchi と書く。
すると、Y0 は、 Y0 =j(Ich1 +・・・・+Ichm )/E =jIch/E と表される。Ichは配電線全体の充電電流を表わすもの
である。このIchを使うと、(65)式は、 Va =−Rg (jIch/E+1/Rn )ΔV0 (69) となる。(69)式の両辺にΔV0 * をかけると、 Va ΔV0 * =−Rg (jIch/E+1/Rn )ΔV0 ΔV0 * =−Rg (jIch/E+1/Rn )|ΔV0 |2 (70) となり、(70)式の虚部をとると、 Im〔Va ΔV0 * 〕=−Rg (Ich/E)|ΔV0 |2 (71) となる。これより、 Rg =−(E/Ich)Im〔Va V0 * 〕/|ΔV0 |2 (72) が導かれ、地絡抵抗Rg が計算できる。
【0059】なお、配電線全体の充電電流Ichの整定
は、配電線全体の零相アドミタンス、いいかえれば全配
電線の対地容量を用いることにより行う。このことは、
地絡相電圧、零相電圧、及び配電線全体の充電電流の整
定値に基づいて地絡抵抗を計算できることを示してい
る。したがって、配電線の運用長が変更された場合など
に、危険な人工地絡試験を行わなくてもよい。
は、配電線全体の零相アドミタンス、いいかえれば全配
電線の対地容量を用いることにより行う。このことは、
地絡相電圧、零相電圧、及び配電線全体の充電電流の整
定値に基づいて地絡抵抗を計算できることを示してい
る。したがって、配電線の運用長が変更された場合など
に、危険な人工地絡試験を行わなくてもよい。
【0060】請求項6記載の発明では、(69)式の両辺の
絶対値をとる。すると、右辺は、 Rg |ΔV0 |√〔(1/Rn )2 +(Ich/E)2 〕 (73) となる。(73)式で、(1/Rn )2 が(Ich/E)2 と
比べて十分小さいとすると、 Rg |ΔV0 |(Ich/E) (74) となる。したがって、 Rg ≒(E/Ich)|Va |/|ΔV0 | (75) という、(36)式と同様の近似式が成り立つ。
絶対値をとる。すると、右辺は、 Rg |ΔV0 |√〔(1/Rn )2 +(Ich/E)2 〕 (73) となる。(73)式で、(1/Rn )2 が(Ich/E)2 と
比べて十分小さいとすると、 Rg |ΔV0 |(Ich/E) (74) となる。したがって、 Rg ≒(E/Ich)|Va |/|ΔV0 | (75) という、(36)式と同様の近似式が成り立つ。
【0061】なお、以上の説明では、配電線1Fが地絡
故障した場合を想定したが、通常はどの配電線が地絡し
たのか分からない。このときは、零相電圧の変化分ΔV
0 と各配電線を流れる零相電流の変化分ΔIi0との位相
関係を調べればよい。健全回線では、零相電流の変化分
ΔIi0は零相電圧の変化分ΔV0 より90°進んでいる
のに対し、故障回線では、零相電流の変化分ΔI0 は零
相電圧の変化分ΔV0と比較すると遅れ90°から遅れ
180°までの間にある(図5参照)。
故障した場合を想定したが、通常はどの配電線が地絡し
たのか分からない。このときは、零相電圧の変化分ΔV
0 と各配電線を流れる零相電流の変化分ΔIi0との位相
関係を調べればよい。健全回線では、零相電流の変化分
ΔIi0は零相電圧の変化分ΔV0 より90°進んでいる
のに対し、故障回線では、零相電流の変化分ΔI0 は零
相電圧の変化分ΔV0と比較すると遅れ90°から遅れ
180°までの間にある(図5参照)。
【0062】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図1は、それぞれの配電線に設けられた零相変
流器ZCT(図2参照)、母線に設けられた接地型計器
用変成器GPT(図2参照)に接続された配電線地絡リ
レー1を示すブロック図である。なお、ここに示すGP
Tは、1次、2次、3次巻線を持つものである。
明する。図1は、それぞれの配電線に設けられた零相変
流器ZCT(図2参照)、母線に設けられた接地型計器
用変成器GPT(図2参照)に接続された配電線地絡リ
レー1を示すブロック図である。なお、ここに示すGP
Tは、1次、2次、3次巻線を持つものである。
【0063】配電線地絡リレー1には、GPTの2次電
圧であるa相電圧Va ,b相電圧V b ,c相電圧Vc 、
3次巻線(ブロークンΔ結線)の出力電圧である零相電
圧V 0 と、ZCTの検出電流である零相電流I0 とが入
力されている。零相電圧V0と零相電流I0 とは地絡判
別回路11に供給され、ここにおいて、零相電圧V0と
零相電流I0 との位相関係により当該配電線に地絡が起
こったかどうか判別される。また、各相電圧Va ,
Vb ,Vc ,V0 は、地絡相判別回路12に供給され、
ここにおいて地絡相(a相、b相又はc相)が判別され
る。判別方法は限定されないが、例えば各相電圧Va ,
Vb ,Vc の大きさを比較し最小となる相を地絡相と判
別する。以下判別された地絡相をx相という。
圧であるa相電圧Va ,b相電圧V b ,c相電圧Vc 、
3次巻線(ブロークンΔ結線)の出力電圧である零相電
圧V 0 と、ZCTの検出電流である零相電流I0 とが入
力されている。零相電圧V0と零相電流I0 とは地絡判
別回路11に供給され、ここにおいて、零相電圧V0と
零相電流I0 との位相関係により当該配電線に地絡が起
こったかどうか判別される。また、各相電圧Va ,
Vb ,Vc ,V0 は、地絡相判別回路12に供給され、
ここにおいて地絡相(a相、b相又はc相)が判別され
る。判別方法は限定されないが、例えば各相電圧Va ,
Vb ,Vc の大きさを比較し最小となる相を地絡相と判
別する。以下判別された地絡相をx相という。
【0064】請求項1の発明に対応する実施例では、x
相電圧Vx と零相電圧V0 とは、地絡抵抗判別回路13
に入力され、ここにおいて前出(30)式のとおり、 Rg =−Rn ×Re〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 (30) の演算が行われる。ここにRn は既知の値である。そし
てこの値Rg が比較回路14において地絡基準抵抗Rg0
と比較される。地絡基準抵抗Rg0の値は、配電線ごとに
経験上定められるものであり、通常6.6kVの回線に
対して6000Ω程度に設定される。
相電圧Vx と零相電圧V0 とは、地絡抵抗判別回路13
に入力され、ここにおいて前出(30)式のとおり、 Rg =−Rn ×Re〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 (30) の演算が行われる。ここにRn は既知の値である。そし
てこの値Rg が比較回路14において地絡基準抵抗Rg0
と比較される。地絡基準抵抗Rg0の値は、配電線ごとに
経験上定められるものであり、通常6.6kVの回線に
対して6000Ω程度に設定される。
【0065】地絡判別回路11及び比較回路14の判別
出力はAND回路15に入力され、「当該配電線に地絡
が起こったこと」と、「(30)式の値が地絡基準抵抗Rg0
以下であること」との論理積により、リレー駆動出力が
出される。次に、請求項2及び3の発明に対応する実施
例を説明する。図6は、この実施例に係る配電線地絡リ
レー1を示すブロック図である。
出力はAND回路15に入力され、「当該配電線に地絡
が起こったこと」と、「(30)式の値が地絡基準抵抗Rg0
以下であること」との論理積により、リレー駆動出力が
出される。次に、請求項2及び3の発明に対応する実施
例を説明する。図6は、この実施例に係る配電線地絡リ
レー1を示すブロック図である。
【0066】配電線地絡リレー1の地絡判別回路11と
地絡相判別回路12とは、図1のものと共通であるが、
x相電圧Vx と零相電圧V0 とは、地絡抵抗判別回路1
3に入力され、ここにおいて前出(32)式又は(36)式に基
づき、 Rg =−(Ex /Ich)×Im〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 (32) 又は Rg ≒(Ex /Ich)|Vx |/|V0 | (36) の演算が行われるところが異なっている。ここにIchは
整定値である。そしてこの値が比較回路14において地
絡基準抵抗Rg0と比較される。
地絡相判別回路12とは、図1のものと共通であるが、
x相電圧Vx と零相電圧V0 とは、地絡抵抗判別回路1
3に入力され、ここにおいて前出(32)式又は(36)式に基
づき、 Rg =−(Ex /Ich)×Im〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 (32) 又は Rg ≒(Ex /Ich)|Vx |/|V0 | (36) の演算が行われるところが異なっている。ここにIchは
整定値である。そしてこの値が比較回路14において地
絡基準抵抗Rg0と比較される。
【0067】地絡判別回路11及び比較回路14の判別
出力はAND回路15に入力され、「当該配電線に地絡
が起こったこと」と、「(32),(36) 式の値が地絡基準抵
抗Rg0以下であること」との論理積により、リレー駆動
出力が出される。以下請求項4〜6の発明に対応する実
施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
出力はAND回路15に入力され、「当該配電線に地絡
が起こったこと」と、「(32),(36) 式の値が地絡基準抵
抗Rg0以下であること」との論理積により、リレー駆動
出力が出される。以下請求項4〜6の発明に対応する実
施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
【0068】図7は、それぞれの配電線に設けられた零
相変流器ZCT(図4参照)、母線に設けられた接地型
計器用変成器GPT(図示せず)に接続された配電線地
絡リレー1を示すブロック図である。このGPTは、前
に説明したのと同様のものである。配電線地絡リレー1
には、GPTの2次電圧であるa相電圧Va 、b相電圧
V b 、c相電圧Vc 、3次巻線(ブロークンΔ結線)の
出力電圧である零相電圧V 0 と、ZCTの検出電流であ
る零相電流I0 とが入力されている。零相電圧V0と零
相電流I0 とは、それぞれΔV0 算出回路17、ΔI0
算出回路18において健全時の値との変化分ΔV0 とΔ
I0 が算出され、地絡判別回路11に供給される。ここ
において、ΔV0 とΔI0 との位相関係により当該配電
線に地絡が起こったかどうか判別される。また、各相電
圧Va ,Vb ,Vc 及びΔV0 は、地絡相判別回路12
に供給されここにおいて地絡相(a相、b相又はc相)
が判別される。判別方法は限定されないが、例えば各相
電圧Va ,Vb ,Vc の大きさを比較し最小となる相を
地絡相と判別する。以下判別された地絡相をx相とい
う。
相変流器ZCT(図4参照)、母線に設けられた接地型
計器用変成器GPT(図示せず)に接続された配電線地
絡リレー1を示すブロック図である。このGPTは、前
に説明したのと同様のものである。配電線地絡リレー1
には、GPTの2次電圧であるa相電圧Va 、b相電圧
V b 、c相電圧Vc 、3次巻線(ブロークンΔ結線)の
出力電圧である零相電圧V 0 と、ZCTの検出電流であ
る零相電流I0 とが入力されている。零相電圧V0と零
相電流I0 とは、それぞれΔV0 算出回路17、ΔI0
算出回路18において健全時の値との変化分ΔV0 とΔ
I0 が算出され、地絡判別回路11に供給される。ここ
において、ΔV0 とΔI0 との位相関係により当該配電
線に地絡が起こったかどうか判別される。また、各相電
圧Va ,Vb ,Vc 及びΔV0 は、地絡相判別回路12
に供給されここにおいて地絡相(a相、b相又はc相)
が判別される。判別方法は限定されないが、例えば各相
電圧Va ,Vb ,Vc の大きさを比較し最小となる相を
地絡相と判別する。以下判別された地絡相をx相とい
う。
【0069】請求項4記載の発明に対応する実施例で
は、x相電圧Vx と零相電圧の変化分ΔV0 とは、地絡
抵抗判別回路13に入力され、ここにおいて前出(68)式
のとおり、 Rg =−Rn Re〔Va ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 (68) の演算が行われ、ここにRn は既知の値である。この値
Rg が地絡基準抵抗Rg0と比較される。地絡基準抵抗R
g0の値は、配電線ごとに経験上定められるものであり、
通常6.6kVの回線に対して6000Ω程度に設定さ
れる。
は、x相電圧Vx と零相電圧の変化分ΔV0 とは、地絡
抵抗判別回路13に入力され、ここにおいて前出(68)式
のとおり、 Rg =−Rn Re〔Va ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 (68) の演算が行われ、ここにRn は既知の値である。この値
Rg が地絡基準抵抗Rg0と比較される。地絡基準抵抗R
g0の値は、配電線ごとに経験上定められるものであり、
通常6.6kVの回線に対して6000Ω程度に設定さ
れる。
【0070】地絡判別回路11及び地絡抵抗判別回路1
3の判別出力はAND回路15に入力され、「当該配電
線に地絡が起こったこと」と、「(68)式の値が地絡基準
抵抗Rg0以下であること」との論理積により、リレー駆
動出力が出される。次に、請求項5及び6の発明に対応
する実施例を説明する。図8は、この実施例に係る配電
線地絡リレー1を示すブロック図である。
3の判別出力はAND回路15に入力され、「当該配電
線に地絡が起こったこと」と、「(68)式の値が地絡基準
抵抗Rg0以下であること」との論理積により、リレー駆
動出力が出される。次に、請求項5及び6の発明に対応
する実施例を説明する。図8は、この実施例に係る配電
線地絡リレー1を示すブロック図である。
【0071】配電線地絡リレー1の地絡判別回路11と
地絡相判別回路12とは、図7のものと共通であるが、
x相電圧Vx と零相電圧V0 とは、地絡抵抗判別回路1
3に入力され、ここにおいて前出(72)式又は(75)式に基
づき、 Rg =−(E/Ich)Im〔Va V0 * 〕/|ΔV0 |2 (72) 又は Rg ≒(E/Ich)|Va |/|ΔV0 | (75) の演算が行われるところが異なっている。ここにIchは
整定値である。そしてこの値が地絡抵抗判別回路13に
おいて地絡基準抵抗Rg0と比較される。
地絡相判別回路12とは、図7のものと共通であるが、
x相電圧Vx と零相電圧V0 とは、地絡抵抗判別回路1
3に入力され、ここにおいて前出(72)式又は(75)式に基
づき、 Rg =−(E/Ich)Im〔Va V0 * 〕/|ΔV0 |2 (72) 又は Rg ≒(E/Ich)|Va |/|ΔV0 | (75) の演算が行われるところが異なっている。ここにIchは
整定値である。そしてこの値が地絡抵抗判別回路13に
おいて地絡基準抵抗Rg0と比較される。
【0072】地絡判別回路11及び地絡抵抗判別回路1
3の判別出力はAND回路15に入力され、「当該配電
線に地絡が起こったこと」と、「(72),(75) 式の値が地
絡基準抵抗Rg0以下であること」との論理積により、リ
レー駆動出力が出される。
3の判別出力はAND回路15に入力され、「当該配電
線に地絡が起こったこと」と、「(72),(75) 式の値が地
絡基準抵抗Rg0以下であること」との論理積により、リ
レー駆動出力が出される。
【0073】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の配電線地絡
リレーによれば、母線に複数の配電線が接続された系統
において、各配電線ごとに、各相電圧と零相電圧を測定
することにより、地絡抵抗Rg が計算できるので、配電
線の運用長に変更が生じた場合でも危険で手間のかかる
人工地絡試験を行わなくてもよく、地絡リレーの感度整
定における安全と省力化とを達成することができる。
リレーによれば、母線に複数の配電線が接続された系統
において、各配電線ごとに、各相電圧と零相電圧を測定
することにより、地絡抵抗Rg が計算できるので、配電
線の運用長に変更が生じた場合でも危険で手間のかかる
人工地絡試験を行わなくてもよく、地絡リレーの感度整
定における安全と省力化とを達成することができる。
【0074】また、請求項2及び3記載の配電線地絡リ
レーによれば、配電線の運用長に変更が生じた場合など
には整定値Ichを整定することになるが、請求項1記載
の配電線地絡リレーと同様、地絡抵抗Rg を自動的に計
算することができ、地絡リレーの感度整定における安全
と省力化とを達成することができる。請求項4記載の配
電線地絡リレーによれば、母線に複数の配電線が接続さ
れた系統において、各配電線ごとに、各相電圧と零相電
圧の変化分を測定することにより、地絡抵抗Rg が計算
できるので、配電線の運用長に変更が生じた場合でも危
険で手間のかかる人工地絡試験を行わなくてもよく、地
絡リレーの感度整定における安全と省力化とを達成する
ことができる。また、零相電圧の変化分に基づいて演算
しているので、健全時に零相電圧、零相電流の残留分が
無視できないほど大きな系統に対しても、適用できる。
レーによれば、配電線の運用長に変更が生じた場合など
には整定値Ichを整定することになるが、請求項1記載
の配電線地絡リレーと同様、地絡抵抗Rg を自動的に計
算することができ、地絡リレーの感度整定における安全
と省力化とを達成することができる。請求項4記載の配
電線地絡リレーによれば、母線に複数の配電線が接続さ
れた系統において、各配電線ごとに、各相電圧と零相電
圧の変化分を測定することにより、地絡抵抗Rg が計算
できるので、配電線の運用長に変更が生じた場合でも危
険で手間のかかる人工地絡試験を行わなくてもよく、地
絡リレーの感度整定における安全と省力化とを達成する
ことができる。また、零相電圧の変化分に基づいて演算
しているので、健全時に零相電圧、零相電流の残留分が
無視できないほど大きな系統に対しても、適用できる。
【0075】また、請求項5及び6記載の配電線地絡リ
レーによれば、配電線の運用長に変更が生じた場合など
には整定値Ichを整定することになるが、請求項1記載
の配電線地絡リレーと同様、地絡抵抗Rg を自動的に計
算することができ、地絡リレーの感度整定における安全
と省力化とを達成することができる。また、零相電圧の
変化分に基づいて演算しているので、健全時に零相電
圧、零相電流の残留分が無視できないほど大きな系統に
対しても、適用できる。
レーによれば、配電線の運用長に変更が生じた場合など
には整定値Ichを整定することになるが、請求項1記載
の配電線地絡リレーと同様、地絡抵抗Rg を自動的に計
算することができ、地絡リレーの感度整定における安全
と省力化とを達成することができる。また、零相電圧の
変化分に基づいて演算しているので、健全時に零相電
圧、零相電流の残留分が無視できないほど大きな系統に
対しても、適用できる。
【図1】請求項1の発明に係る配電線地絡リレーの内部
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図2】請求項1〜3の発明に係る配電線の系統図であ
る。
る。
【図3】配電線地絡時の零相電圧と零相電流との位相関
係を示すベクトル図である。
係を示すベクトル図である。
【図4】請求項4〜6の発明に係る配電線の系統図であ
る。
る。
【図5】配電線地絡時の零相電圧と零相電流との位相関
係を示すベクトル図である。
係を示すベクトル図である。
【図6】請求項2の発明に係る配電線地絡リレーの内部
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図7】請求項4の発明に係る配電線地絡リレーの内部
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図8】請求項5の発明に係る配電線地絡リレーの内部
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
1 配電線地絡リレー 11 地絡判別回路 12 地絡相判別回路 13 地絡抵抗判別回路 14 比較回路 15 AND回路 16 Ich整定回路 17 ΔV0 算出回路 18 ΔI0 算出回路
Claims (6)
- 【請求項1】母線に複数の配電線が接続された場合に、
所定の故障点抵抗以下の配電線の地絡を検出するリレー
であって、 配電線ごとに設けられ、当該配電線に地絡が生じたこと
を検出する地絡判別手段と、地絡した相xを判別する地
絡相判別手段と、当該配電線の零相電圧V0 、地絡相の
相電圧Vx 及び接地変圧器の3次巻線に設けられた限流
抵抗rn の1次側換算値Rn を含む値 −Rn ×Re〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比較する比較手段と、比
較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0以下であった場合
に、地絡判別手段の地絡出力が発生していることを前提
に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で
地絡が発生していることを判別する地絡判別手段とを含
むことを特徴とする配電線地絡リレー。 - 【請求項2】母線に複数の配電線が接続された場合に、
所定の故障点抵抗以下の配電線の地絡を検出するリレー
であって、 配電線ごとに設けられ、当該配電線に地絡が生じたこと
を検出する地絡判別手段と、地絡した相xを判別する地
絡相判別手段と、配電線全体の充電電流の整定値Ichを
整定する手段と、当該配電線の零相電圧V0 、地絡相の
相電圧Vx 及び充電電流の整定値Ichを含む値 −(Ex /Ich)×Im〔Vx V0 * 〕/|V0 |2 を算出し(Ex はx相電源電圧)、地絡基準抵抗Rg0と
比較する比較手段と、比較の結果、前記値が地絡基準抵
抗Rg0以下であった場合に、地絡判別手段の地絡出力が
発生していることを前提に、当該配電線で地絡基準抵抗
Rg0以下の故障点抵抗で地絡が発生していることを判別
する地絡抵抗判別手段とを含むことを特徴とする配電線
地絡リレー。 - 【請求項3】母線に複数の配電線が接続された場合に、
所定の故障点抵抗以下の配電線の地絡を検出するリレー
であって、 配電線ごとに設けられ、当該配電線に地絡が生じたこと
を検出する地絡判別手段と、地絡した相xを判別する地
絡相判別手段と、配電線全体の充電電流の整定値Ichを
整定する手段と、当該配電線の零相電圧V0 、地絡相の
相電圧Vx 及び充電電流の整定値Ichを含む値 (Ex /Ich)×|Vx |/|V0 | を算出し(Ex はx相電源電圧)、地絡基準抵抗Rg0と
比較する比較手段と、比較の結果、前記値が地絡基準抵
抗Rg0以下であった場合に、地絡判別手段の地絡出力が
発生していることを前提に、当該配電線で地絡基準抵抗
Rg0以下の故障点抵抗で地絡が発生していることを判別
する地絡抵抗判別手段とを含むことを特徴とする配電線
地絡リレー。 - 【請求項4】母線に複数の配電線が接続された場合に、
所定の故障点抵抗以下の配電線の地絡を検出するリレー
であって、 配電線ごとに設けられ、当該配電線に地絡が生じたこと
を検出する地絡判別手段と、地絡した相xを判別する地
絡相判別手段と、当該配電線の零相電圧の変化分Δ
V0 、地絡相の相電圧Vx 及び接地変圧器の3次巻線に
設けられた限流抵抗rn の1次側換算値Rn を含む値 −Rn ×Re〔Vx ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 を算出し、地絡基準抵抗Rg0と比較する比較手段と、比
較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0以下であった場合
に、地絡判別手段の地絡出力が発生していることを前提
に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以下の故障点抵抗で
地絡が発生していることを判別する地絡判別手段とを含
むことを特徴とする配電線地絡リレー。 - 【請求項5】母線に複数の配電線が接続された場合に、
所定の故障点抵抗以下の配電線の地絡を検出するリレー
であって、 配電線ごとに設けられ、当該配電線に地絡が生じたこと
を検出する地絡判別手段と、地絡した相xを判別する地
絡相判別手段と、充電電流の整定値Ichを整定する手段
と、当該配電線の零相電圧の変化分ΔV0 、地絡相の相
電圧Vx 及び配電線全体の充電電流の整定値Ichを含む
値 −(E/Ich)×Im〔Vx ΔV0 * 〕/|ΔV0 |2 を算出し(Eは電源電圧)、地絡基準抵抗Rg0と比較す
る比較手段と、比較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0
以下であった場合に、地絡判別手段の地絡出力が発生し
ていることを前提に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以
下の故障点抵抗で地絡が発生していることを判別する地
絡抵抗判別手段とを含むことを特徴とする配電線地絡リ
レー。 - 【請求項6】母線に複数の配電線が接続された場合に、
所定の故障点抵抗以下の配電線の地絡を検出するリレー
であって、 配電線ごとに設けられ、当該配電線に地絡が生じたこと
を検出する地絡判別手段と、地絡した相xを判別する地
絡相判別手段と、充電電流の整定値Ichを整定する手段
と、当該配電線の零相電圧の変化分ΔV0 、地絡相の相
電圧Vx 及び配電線全体の充電電流の整定値Ichを含む
値 (E/Ich)×|Vx |/|ΔV0 | を算出し(Eは電源電圧)、地絡基準抵抗Rg0と比較す
る比較手段と、比較の結果、前記値が地絡基準抵抗Rg0
以下であった場合に、地絡判別手段の地絡出力が発生し
ていることを前提に、当該配電線で地絡基準抵抗Rg0以
下の故障点抵抗で地絡が発生していることを判別する地
絡抵抗判別手段とを含むことを特徴とする配電線地絡リ
レー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5891393A JPH06276661A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 配電線地絡リレー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5891393A JPH06276661A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 配電線地絡リレー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06276661A true JPH06276661A (ja) | 1994-09-30 |
Family
ID=13098063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5891393A Pending JPH06276661A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 配電線地絡リレー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06276661A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008067434A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Toshiba Corp | 配電系統の地絡保護継電装置 |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP5891393A patent/JPH06276661A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008067434A (ja) * | 2006-09-05 | 2008-03-21 | Toshiba Corp | 配電系統の地絡保護継電装置 |
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