JPH06276051A - 弾性表面波コンボルバ - Google Patents

弾性表面波コンボルバ

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JPH06276051A
JPH06276051A JP8513293A JP8513293A JPH06276051A JP H06276051 A JPH06276051 A JP H06276051A JP 8513293 A JP8513293 A JP 8513293A JP 8513293 A JP8513293 A JP 8513293A JP H06276051 A JPH06276051 A JP H06276051A
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JP
Japan
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surface acoustic
acoustic wave
output electrode
electrode
input electrode
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Application number
JP8513293A
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English (en)
Inventor
Akihiro Koyama
晃広 小山
Akira Torisawa
章 鳥沢
Tadashi Eguchi
正 江口
Kouichi Egara
光一 江柄
Takahiro Hachisu
高弘 蜂巣
Norihiro Mochizuki
規弘 望月
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力電極での挿入損失を抑えた弾性表面波コ
ンボルバを提供する。 【構成】 入力電極2,3の弾性表面波が集束する側即
ち出力電極4側とは逆側にマルチストリップカプラ5,
6の一方の部分5A,6Aを設け、該部分5A,6Aに
入射する弾性表面波を該マルチストリップカプラ5,6
の他方の部分5B,6Bから出力電極4側へと出射させ
て弾性表面波の伝搬方向を変換し、この弾性表面波を入
力電極2,3から出力電極4側に伝搬する弾性表面波と
共に該出力電極4に入射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電基板の物理的非線
形効果を利用して、互いに逆方向に伝搬する2つの弾性
表面波のコンボリューション信号を取り出す弾性表面波
コンボルバに関する。
【0002】
【従来の技術】2つの弾性表面波信号のコンボリューシ
ョン信号を取り出す弾性表面波コンボルバはスペクトラ
ム拡散通信を行うにあたってのキーデバイスとして、近
年その重要性が増大しつつあり、盛んに研究されてい
る。
【0003】図5はこのような従来の弾性表面波コンボ
ルバを示す概略図である。図中、1はYカット(Z伝
搬)ニオブ酸リチウムなどの圧電基板、2,3は圧電基
板1の表面上に形成した、例えば円弧型の如く弾性表面
波を集束させるような形状を有する櫛型入力電極(ID
T)、4は圧電基板1の表面上に形成した出力電極であ
る。これらの電極はアルミニウムなどの導電性材料から
なり、通常フォトリソグラフィー技術を用いて圧電基板
1の表面上に直接形成される。
【0004】このような構成の弾性表面波コンボルバに
おいて、櫛型入力電極2に搬送周波数ωの電気信号を入
力すると、基板の圧電効果により弾性表面波が励振され
る。同様にして、櫛型入力電極3に搬送周波数ωの電気
信号を入力すると弾性表面波が励振される。これら2つ
の弾性表面波は、出力電極4が導波路として作用し、該
出力電極内に閉じ込められながら圧電基板1上で互い逆
方向に伝搬する。
【0005】このようにして出力電極4上でぶつかった
弾性表面波は、圧電基板1の物理的非線形効果によっ
て、2つの入力信号のコンボリューション信号(搬送周
波数2ω)として出力電極4より取り出される。このよ
うなコンボリューションのメカニズムは、例えば『柴
山,“弾性表面波の応用”,テレビジョン,30,45
7(1976)』等に詳述されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例において、各入力電極はそれぞれ双方向に弾性
表面波を励振するという特性をもっているが、構成上、
導波路に入力する弾性表面波としては、それら双方向に
伝搬する弾性表面波のうちの片側(出力電極側)のもの
しか用いられておらず、そのために各入力電極において
約3dBずつ、合わせて約6dBの損失があるという問
題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、入力電極から双
方向に励振される弾性表面波の伝搬方向を同一方向に変
換することにより、入力電極での挿入損失を抑えた弾性
表面波コンボルバを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、圧電基板上にそれぞれ第1及
び第2の弾性表面波を励振し且つこれら弾性表面波を集
束させるような形状を有する2つの入力電極と、該圧電
基板の非線形性を利用して2つの弾性表面波信号のコン
ボリューション信号を取り出す出力電極とを有する弾性
表面波コンボルバにおいて、少なくとも1つの該入力電
極の弾性表面波が集束する側とは逆側にマルチストリッ
プカプラを設けたことを特徴とする弾性表面波コンボル
バ、が提供される。
【0009】本発明の一態様においては、上記マルチス
トリップカプラが、上記入力電極にて発生し該入力電極
の上記出力電極とは逆側に伝搬する弾性表面波の伝搬方
向を変換し、この弾性表面波を該入力電極から該出力電
極側に伝搬する弾性表面波と共に該出力電極に入射させ
るようにしている。
【0010】本発明の他の態様においては、上記マルチ
ストリップカプラから放射される弾性表面波の位相と、
上記入力電極にて発生し該入力電極の上記出力電極側に
伝搬する弾性表面波の位相とが該出力電極入口部におい
て揃うように、該入力電極及び該マルチストリップカプ
ラを配置している。
【0011】本発明の更に別の態様においては、上記入
力電極にて発生し該入力電極の上記出力電極側とは逆側
に伝搬し上記マルチストリップカプラに入射し該マルチ
ストリップカプラにて伝搬方向を変換され該出力電極側
に向かって出射されて該出力電極入口部に達する弾性表
面波と、該入力電極にて発生し該入力電極の該出力電極
側に伝搬して該出力電極入口部に達する弾性表面波と
で、該入力電極にて発生してから該出力電極入口部に達
するまでの伝搬時間が等しくなるように、該入力電極及
び該マルチストリップカプラを配置している。
【0012】本発明の更に別の態様においては、上記マ
ルチストリップカプラに入射する弾性表面波のビーム幅
と該マルチストリップカプラから出射する弾性表面波の
ビーム幅とが互いに異なる。
【0013】以上の様な本発明によれば、該櫛型入力電
極に対して弾性表面波が集束する方向とは逆の方向に励
振される弾性表面波が該マルチストリップカプラによっ
てその伝搬方向が集束する方向に変えられるため、櫛型
入力電極の挿入損失を抑えることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0015】〔第1実施例〕図1は本発明における弾性
表面波コンボルバの第1の実施例を示す概略図である。
図中、1はYカット(Z伝搬)ニオブ酸リチウムなどの
圧電基板、2,3は圧電基板1の表面上に形成された櫛
型入力電極で、該櫛型入力電極は弾性表面波を集束させ
るような形状を持ち、4は圧電基板1の表面上に形成さ
れた出力電極、5,6は圧電基板1の表面上に形成され
たマルチストリップカプラである。
【0016】本実施例においては図1に示すように、該
櫛型入力電極の該出力電極とは反対の方向に該マルチス
トリップカプラの一部が設けられており、該櫛型入力電
極の片側より該マルチストリップカプラの一部が該出力
電極側へ引き出されて配置され形成されている。該マル
チストリップカプラを構成するストリップの本数及びピ
ッチを適当に選ぶことにより、弾性表面波の伝搬方向や
ビーム幅の変換等をおこなうことができる。
【0017】マルチストリップカプラに関しては、
『A.A.Oliner編,“Acoustic Su
rface Waves”Topics in App
liedPhysics,vol.24,p167〜p
181(1978)』等に詳しく述べられている。
【0018】これらの電極及びマルチストリップカプラ
はアルミニウムなどの導電性材料からなり、通常フォト
リソグラフィー技術を用いて圧電基板1の表面上に直接
形成される。
【0019】このような構成の弾性表面波コンボルバに
おいて、櫛型入力電極2に搬送周波数ωの電気信号を入
力すると、基板の圧電効果により弾性表面波が励振さ
れ、両方向に伝搬する。同様にして、櫛型入力電極3に
搬送周波数ωの電気信号を入力すると弾性表面波が励振
され、両方向に伝搬する。
【0020】各櫛型入力電極から両方向に励振される4
つの弾性表面波のうち、上記出力電極側に励振される2
つの弾性表面波はそれぞれ該出力電極に入射する。ま
た、各櫛型入力電極から両方向に励振される4つの弾性
表面波のうち、該出力電極側とは逆側に励振される2つ
の弾性表面波は該マルチストリップカプラ5,6の部分
5A,6Aにそれぞれ入射する。
【0021】本実施例において、L1 :該櫛型入力電極
の中心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部の中心までの距離、L
2 :該櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に
沿った該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中
心までの距離、d1 :該マルチストリップカプラ5A部
及び6A部の各ストリップ間のピッチ、d2 :該マルチ
ストリップカプラ5B部及び6B部の各ストリップ間の
ピッチ、θA :該マルチストリップカプラ5A部及び6
A部と該出力電極の端部とがなす角度、θB :該マルチ
ストリップカプラ5B部及び6B部と該出力電極の端部
とがなす角度とすると、該マルチストリップカプラは、
1 =L2 ,d1 +d2 =λ(ただしλは入力弾性表面
波の波長),θA =θB となるように配置されており、
これにより該マルチストリップカプラ5A部に入射した
弾性表面波は、該マルチストリップカプラ5B部でその
伝搬方向がほぼ反対方向に変換され、また上記弾性表面
波は該櫛型入力電極2から出力電極側に励振された弾性
表面波との位相が揃うように且つそれら2つの弾性表面
波の伝搬時間が等しくなるように該マルチストリップカ
プラ5B部から出射され、該出力電極4に入射する。
【0022】同様に、該マルチストリップカプラ6A部
に入射した弾性表面波は、該マルチストリップカプラ6
B部でその伝搬方向がほぼ反対方向に変換され、また上
記弾性表面波は該櫛型入力電極3から出力電極側に励振
された弾性表面波との位相が揃うように且つそれら2つ
の弾性表面波の伝搬時間が等しくなるように該マルチス
トリップカプラ6B部から出射され、該出力電極4に入
射する。
【0023】上記の経過を経て、それぞれ反対方向から
出力電極4に入射された弾性表面波は、出力電極4上で
コンボリューション信号を形成する。
【0024】このような構成とすることで従来損失とな
っていた該櫛型入力電極の外側に励振される弾性表面波
を出力電極に入射させることにより入力損失を抑えるこ
とができ、それによってコンボリューション効率を向上
させることができる。
【0025】なお、本実施例においては、該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部と該出力電極の端部とが
なす角度θA と、該マルチストリップカプラ5B部及び
6B部と該出力電極の端部とがなす角度θB とが等しい
(θA =θB )例を示したが、それら角度θA とθB
異なるような(θA ≠θB )構造にしても良い。例え
ば、θA >θB の場合、該マルチストリップカプラ5B
部及び6B部ではビーム圧縮が行われ、それにより該櫛
型入力電極から該出力電極側に励振される弾性表面波と
の振幅の差がなくなり、マルチモード化を防止できる。
【0026】また、本実施例では該櫛型入力電極が円弧
型である例を示したが、複数の曲線の組み合わせからな
る形状でもよく、出力電極の入口へ弾性表面波が集束さ
れる形状であればよい。
【0027】更に、本実施例では、該櫛型入力電極の中
心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチストリッ
プカプラ5A部及び6A部の中心までの距離L1 と、該
櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に沿った
該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中心まで
の距離L2 とが等しい(L1 =L2 )例を示したが、そ
れらが異なるような((L1 ≠L2 )構造でもよい。
【0028】〔第2実施例〕図2は本発明による弾性表
面波コンボルバの第2の実施例を示す概略図である。本
図において、上記図1における部材と同様の部材には同
一の符号がつけられている。
【0029】本実施例において、L1 :該櫛型入力電極
の中心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部の中心までの距離、L
2 :該櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に
沿った該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中
心までの距離、d1 :該マルチストリップカプラ5A部
及び6A部の各ストリップ間のピッチ、d2 :該マルチ
ストリップカプラ5B部及び6B部の各ストリップ間の
ピッチ、θA :該マルチストリップカプラ5A部及び6
A部と該出力電極の端部とがなす角度、θB :該マルチ
ストリップカプラ5B部及び6B部と該出力電極の端部
とがなす角度とすると、該マルチストリップカプラは、
1 =L2 ,d1 +d2 =λ(ただしλは入力弾性表面
波の波長),θA =2θB となるように配置されてお
り、かつ該櫛型入力電極及び該マルチストリップカプラ
がA−A′軸に対して軸対称となるように該マルチスト
リップカプラの両端を該櫛型入力電極の両わきから引き
出して配置され形成されている。
【0030】本実施例においても上記第1実施例と同様
に、従来損失となっていた該櫛型入力電極の外側に励振
される弾性表面波を出力電極に入射させることにより入
力損失を抑えることができ、それによってコンボリュー
ション効率を向上させることができるという作用効果が
得られるが、更に本実施例ではA−A′軸に対して該櫛
型入力電極及び該マルチストリップカプラが軸対称とな
っているので、1次モードの発生をなくすことができ
る。
【0031】なお、本実施例においては、該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部と該出力電極の端部とが
なす角度θA と、該マルチストリップカプラ5B部及び
6B部と該出力電極の端部とがなす角度θB の2倍とが
等しい(θA =2θB )例を示したが、それら角度θA
とθB との関係が異なるような(θA ≠2θB )構造に
しても良い。例えば、θA >2θB の場合、該マルチス
トリップカプラ5B部及び6B部ではビーム圧縮が行わ
れ、それにより該櫛型入力電極から該出力電極側に励振
される弾性表面波との振幅の差がなくなり、マルチモー
ド化を防止できる。
【0032】また、本実施例では該櫛型入力電極が円弧
型である例を示したが、複数の曲線の組み合わせからな
る形状でもよく、出力電極の入口へ弾性表面波が集束さ
れる形状であればよい。
【0033】更に、本実施例では、該櫛型入力電極の中
心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチストリッ
プカプラ5A部及び6A部の中心までの距離L1 と、該
櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に沿った
該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中心まで
の距離L2 とが等しい(L1 =L2 )例を示したが、そ
れらが異なるような(L1 ≠L2 )構造でもよい。
【0034】〔第3実施例〕図3は本発明による弾性表
面波コンボルバの第3の実施例を示す概略図である。本
図において、上記図1における部材と同様の部材には同
一の符号がつけられている。2′,3′は櫛型入力電極
である。
【0035】本実施例において、L1 :該櫛型入力電極
の中心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部の中心までの距離、L
2 :該櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に
沿った該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中
心までの距離、d1 :該マルチストリップカプラ5A部
及び6A部の各ストリップ間のピッチ、d2 :該マルチ
ストリップカプラ5B部及び6B部の各ストリップ間の
ピッチ、θA :該マルチストリップカプラ5A部及び6
A部と該出力電極の端部とがなす角度、θB :該マルチ
ストリップカプラ5B部及び6B部と該出力電極の端部
とがなす角度とすると、該マルチストリップカプラは、
1 =L2 ,d1 +d2 =λ(ただしλは入力弾性表面
波の波長),2θA =θB となるように配置されてお
り、かつ該櫛型入力電極及び該マルチストリップカプラ
がA−A′軸に対して軸対称となるように該櫛型入力電
極を中心より2つに分け、該マルチストリップカプラの
中心部をそれら櫛型入力電極の間を引き出して形成され
ている。
【0036】本実施例においても上記第1実施例と同様
に、従来損失となっていた該櫛型入力電極の外側に励振
される弾性表面波を出力電極に入射させることにより入
力損失を抑えることができ、それによってコンボリュー
ション効率を向上させることができるという作用効果が
得られるが、更に本実施例ではA−A′軸に対して該櫛
型入力電極及び該マルチストリップカプラが軸対称とな
っているので、1次モードの発生をなくすことができ
る。
【0037】なお、本実施例においては、該櫛型入力電
極を2つに分けた例を示したが、該櫛型入力電極をA−
A′軸に軸対称となるように複数に分け、該マルチスト
リップカプラをそれら櫛型入力電極の間を通して引き出
すような形状にしてもよい。
【0038】また、本実施例においては、該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部と該出力電極の端部とが
なす角度θA の2倍と、該マルチストリップカプラ5B
部及び6B部と該出力電極の端部とがなす角度θB とが
等しい(2θA =θB )例を示したが、それら角度θA
とθB との関係が異なるような(2θA ≠θB )構造に
しても良い。例えば、2θA >θB の場合、該マルチス
トリップカプラ5B部及び6B部ではビーム圧縮が行わ
れ、それにより該櫛型入力電極から該出力電極側に励振
される弾性表面波との振幅の差がなくなり、マルチモー
ド化を防止できる。
【0039】また、本実施例では該櫛型入力電極が円弧
型である例を示したが、複数の曲線の組み合わせからな
る形状でもよく、出力電極の入口へ弾性表面波が集束さ
れる形状であればよい。
【0040】更に、本実施例では、該櫛型入力電極の中
心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチストリッ
プカプラ5A部及び6A部の中心までの距離L1 と、該
櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に沿った
該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中心まで
の距離L2 とが等しい(L1 =L2 )例を示したが、そ
れらが異なるような(L1 ≠L2 )構造でもよい。
【0041】〔第4実施例〕図4は本発明による弾性表
面波コンボルバの第4の実施例を示す概略図である。本
図において、上記図1における部材と同様の部材には同
一の符号がつけられている。
【0042】本実施例において、L1 :該櫛型入力電極
の中心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部の中心までの距離、L
2 :該櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に
沿った該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中
心までの距離、θA :該マルチストリップカプラ5A部
及び6A部と該出力電極の端部とがなす角度、θB :該
マルチストリップカプラ5B部及び6B部と該出力電極
の端部とがなす角度とすると、該マルチストリップカプ
ラは、L1 =L2 ,θA =θB となるように配置されて
おり、かつ該マルチストリップカプラが図4のようにJ
字形に配置され形成されている。
【0043】このような構成にすることにより、該櫛型
入力電極2及び3から該出力電極側とは反対方向に励振
された弾性表面波は、該マルチストリップカプラ5A部
及び6A部に入射し、該マルチストリップカプラ5B部
及び6B部でその伝搬方向がほぼ反対方向に変換されて
出射され、該出力電極4に入射するので、上記第1実施
例と同様に、従来損失となっていた該櫛型入力電極の外
側に励振される弾性表面波を出力電極に入射させること
により入力損失を抑えることができ、それによってコン
ボリューション効率を向上させることができるという作
用効果が得られる。
【0044】前記実施例までは該マルチストリップカプ
ラを一種の反射器のように用いていたが、本実施例では
該マルチストリップカプラのストリップ幅やピッチを適
当に選ぶことにより伝搬路変換器として用いている。こ
れに関しては前出の論文に詳しく述べられている。
【0045】なお、本実施例においては該マルチストリ
ップカプラの両端を引き出して、出力電極に対して対称
な形になるような形状にしてもよい。
【0046】また、本実施例においては、該マルチスト
リップカプラ5A部及び6A部と該出力電極の端部とが
なす角度θA と、該マルチストリップカプラ5B部及び
6B部と該出力電極の端部とがなす角度θB とが等しい
(θA =θB )例を示したが、それら角度θA とθB
が異なるような(θA ≠θB )構造にしても良い。例え
ば、θA >θB の場合、該マルチストリップカプラ5B
部及び6B部ではビーム圧縮が行われ、それにより該櫛
型入力電極から該出力電極側に励振される弾性表面波と
の振幅の差がなくなり、マルチモード化を防止できる。
【0047】また、本実施例では該櫛型入力電極が円弧
型である例を示したが、複数の曲線の組み合わせからな
る形状でもよく、出力電極の入口へ弾性表面波が集束さ
れる形状であればよい。
【0048】更に、本実施例では、該櫛型入力電極の中
心から弾性表面波の集束方向に沿った該マルチストリッ
プカプラ5A部及び6A部の中心までの距離L1 と、該
櫛型入力電極の中心から弾性表面波の集束方向に沿った
該マルチストリップカプラ5B部及び6B部の中心まで
の距離L2 とが等しい(L1 =L2 )例を示したが、そ
れらが異なるような(L1 ≠L2 )構造でもよい。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、櫛
型入力電極の弾性表面波が集束する側とは逆側に伝搬す
る弾性表面波を、マルチストリップカプラによりその伝
搬方向がほぼ反対となるようにし、且つ櫛型入力電極の
弾性表面波が集束する側に伝搬する弾性表面波と実質的
に同一点に集束させるようにすることができ、その結
果、櫛型入力電極の挿入損失を抑えコンボリューション
効率の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による弾性表面波コンボルバの第1実施
例を示す概略平面図
【図2】本発明による弾性表面波コンボルバの第2実施
例を示す概略平面図
【図3】本発明による弾性表面波コンボルバの第3実施
例を示す概略平面図
【図4】本発明による弾性表面波コンボルバの第4実施
例を示す概略平面図
【図5】従来の弾性表面波コンボルバの従来例を示す概
略平面図
【符号の説明】
1 圧電基板 2,2´,3,3´ 弾性表面波励振用櫛型入力電極 4 出力電極 5,6 マルチストリップカプラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江柄 光一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 蜂巣 高弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 望月 規弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上にそれぞれ第1及び第2の弾
    性表面波を励振し且つこれら弾性表面波を集束させるよ
    うな形状を有する2つの入力電極と、該圧電基板の非線
    形性を利用して2つの弾性表面波信号のコンボリューシ
    ョン信号を取り出す出力電極とを有する弾性表面波コン
    ボルバにおいて、少なくとも1つの該入力電極の弾性表
    面波が集束する側とは逆側にマルチストリップカプラを
    設けたことを特徴とする弾性表面波コンボルバ。
  2. 【請求項2】 上記マルチストリップカプラが、上記入
    力電極にて発生し該入力電極の上記出力電極とは逆側に
    伝搬する弾性表面波の伝搬方向を変換し、この弾性表面
    波を該入力電極から該出力電極側に伝搬する弾性表面波
    と共に該出力電極に入射させるようにしたことを特徴と
    する、請求項1に記載の弾性表面波コンボルバ。
  3. 【請求項3】 上記マルチストリップカプラから放射さ
    れる弾性表面波の位相と、上記入力電極にて発生し該入
    力電極の上記出力電極側に伝搬する弾性表面波の位相と
    が該出力電極入口部において揃うように、該入力電極及
    び該マルチストリップカプラを配置したことを特徴とす
    る、請求項1または請求項2に記載の弾性表面波コンボ
    ルバ。
  4. 【請求項4】 上記入力電極にて発生し該入力電極の上
    記出力電極側とは逆側に伝搬し上記マルチストリップカ
    プラに入射し該マルチストリップカプラにて伝搬方向を
    変換され該出力電極側に向かって出射されて該出力電極
    入口部に達する弾性表面波と、該入力電極にて発生し該
    入力電極の該出力電極側に伝搬して該出力電極入口部に
    達する弾性表面波とで、該入力電極にて発生してから該
    出力電極入口部に達するまでの伝搬時間が等しくなるよ
    うに、該入力電極及び該マルチストリップカプラを配置
    したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載
    の弾性表面波コンボルバ。
  5. 【請求項5】 上記マルチストリップカプラに入射する
    弾性表面波のビーム幅と該マルチストリップカプラから
    出射する弾性表面波のビーム幅とが互いに異なることを
    特徴とする、請求項1または請求項2に記載の弾性表面
    波コンボルバ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024135259A1 (ja) * 2022-12-19 2024-06-27 株式会社村田製作所 弾性波装置及びフィルタ装置

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