JPH06275416A - Nd−Fe−B系永久磁石 - Google Patents

Nd−Fe−B系永久磁石

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JPH06275416A
JPH06275416A JP5082565A JP8256593A JPH06275416A JP H06275416 A JPH06275416 A JP H06275416A JP 5082565 A JP5082565 A JP 5082565A JP 8256593 A JP8256593 A JP 8256593A JP H06275416 A JPH06275416 A JP H06275416A
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昌弘 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 42MGOe以上の最大エネルギー積(B
H)maxを有し、かつ12KOe以上の保磁力iHc
を有するNd−Fe−B系磁石を提供する。 【構成】 Nda−Dyb−B1.05−V0.58−GaC−F
bal.(wt%)なる組成のインゴットから得られた微粉
を磁場中プレス成形した成形体に真空下1080℃×3
hrの焼結を行い、900℃×2hr、530℃×2h
rの熱処理を施し、密度が7.55〜7.58g/cc、
含有酸素量が1000〜4100ppmの焼結体を得
た。その焼結体に関しDy=1.0wt%、Ga=0.0
6wt%としてNd量と磁気特性の関係を調べた結果を
示す図1に見られるように、Nd量の増加にともなって
保磁力iHcは向上するが残留磁束密度Brは低下し、
Nd、Dy、Gaを複合添加し、Dy+Nd量を32wt
%以下とすることにより優れた最大エネルギー積(B
H)maxと保磁力iHcを兼備することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はネオジム(Nd)、鉄
(Fe)、ホウ素(B)を主成分とする永久磁石に関
し、特に優れたエネルギー積および耐熱性を有するNd
−Fe−B系焼結永久磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Nd−Fe−B系焼結磁石は、SmCo
5系焼結磁石或いはSm2Co17系焼結磁石と比較して高
いエネルギー積(BH)maxを有することから、種々
の用途に使用されるようになっている。しかしながら、
Nd−Fe−B系焼結磁石は、これらSm−Co系焼結
磁石に比較して熱安定性に劣ることから、その熱安定性
を増すために種々の試みが提案されている。その一例と
して特開昭64−7503号公報には、熱安定性の良好
な永久磁石として一般式: R(Fe1-x-y-zCoxyGazA (但し、Rは希土類元素から選ばれた少なくとも1種で
あり、0≦x≦0.7、0.02≦y≦0.3、0.001
≦z≦0.15、4.0≦A≦7.5である)、及び、 R(Fe1-x-y-zCoxyGazuA (但し、Rは希土類元素から選ばれた少なくとも1種で
あり、MはNb,W,V,Ta及びMoから選ばれた1
種または2種以上の元素であり、0≦x≦0.7、0.0
2≦y≦0.3、0.001≦z≦0.15、u≦0.1、
4.0≦A≦7.5である。)により表されるものが開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時永久磁石を用いた
装置のより一層の小型化が要求されており、それにとも
ない優れた熱安定性を有し、かつ高エネルギー積を兼備
する永久磁石の登場が望まれている。前記特開昭64−
7503号に記載の永久磁石は、Gaを添加することに
より保磁力iHcを向上し優れた熱安定性を実現してい
るが、エネルギー積に関しては前記要求を満足すること
ができない。すなわち、実用上、保磁力iHcは12K
Oe以上有することが要求されるが、このレベルの保磁
力を有する磁石のエネルギ−積(BH)maxは40M
GOe以下である。そこで本発明は、42MGOe以上
の高い最大エネルギー積(BH)maxを有し、かつ1
2KOe以上と実用に対応することができる保磁力iH
cを有するNd−Fe−B系磁石の提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するためにNd−Fe−B系磁石の組成を詳細に検
討したところ以下の知見を得た。 (1)Nd量を少なくすればエネルギ−積(BH)ma
xは向上するが、その反面保磁力iHcは低下する。 (2)Nd量を少なくすることによる保磁力iHcの低
下を補うためにGaを添加することは有効であるが、G
aの保磁力iHc向上効果は一定量の添加で飽和してし
まい前記保磁力iHcの低下を十分に補うことができな
い。 (3)Gaの添加で補えない保磁力iHcの向上にはD
yが有効であり、残留磁束密度Brをあまり低下しない
範囲で添加することにより、42MGOe以上の高いエ
ネルギー積(BH)maxを有し、かつ12KOe以上
の保磁力iHcを有するNd−Fe−B系磁石が得られ
る。 本発明は以上の知見に基づきなされたものであり、Nd
およびDy28〜31wt%(ただしDyは0.4〜3wt
%)、B0.9〜1.3wt%、V0.05〜2.0wt%、Ga
0.02〜0.5wt%、Al0.30%以下、酸素500p
pm〜5000ppm、残部Feおよび不可避的不純物
からなるNd−Fe−B系磁石であり、保磁力iHcが
12kOe以上、最大エネルギー積(BH)maxが4
2MGOe以上のNd−Fe−B系磁石である。
【0005】以下に本発明のNd−Fe−B系永久磁石
の成分限定理由を記載する。 NdおよびDy 本発明においてNdおよびDyは28〜32wt%の範囲
(ただしDyは0.4〜3wt%)で含有される。後述の実
施例に示されるように、Nd量が少ないほど(BH)m
ax、残留磁束密度Brの向上に有効であるが、保磁力
iHcを低下させる。本発明は保磁力iHcを向上する
ためにDyを添加する。このDyは、キュリー点Tcを
上昇させるとともに異方性磁場(HA)を増大して保磁
力iHcの向上に寄与する。しかし、含有量が多くなる
と、残留磁束密度Brが低下し最大エネルギー積(B
H)maxも低下させる。したがってDyの含有量は
0.4〜3.0wt%の範囲とする。Dyの最も望ましい量
は、0.7〜1.5wt%である。Ndの含有量が少なくな
るとインゴット中にα−Feが発生することにより(B
H)maxの増大は期待しにくく、一方多くなるとNd
リッチ相が増大することにより(BH)maxが低下す
る。以上よりNdおよびDyの合計量を28〜32wt%
とする。なお、Ndの一部をPr等の他の希土類元素
(Dyを除く)で置換することもできる。
【0006】Bは、Nd−Fe−B系磁石において必須
の元素である。Bが0.9wt%未満の場合には高保磁力が
得られず、一方、1.3wt%を越えると、Bに富む非磁性
相が増加し、残留磁束密度Brが低下する。そのため、
0.9〜1.3wt%とする。好ましいBの含有量は0.95
〜1.1wt%である。
【0007】Gaは、残留磁束密度Brを殆ど低下させ
ず、保磁力iHcを向上する効果がある。Ga含有量が
0.02wt%未満の場合は保磁力iHc向上効果が十分で
ない。Ga含有量が0.5wt%を超えると、保磁力iHc
向上の効果が飽和するとともに残留磁束密度Brが低下
し、所望の高エネルギー積が得られない。よって、Ga
含有量は0.02〜0.5wt%とする。Gaの望ましい範
囲は、0.03〜0.2wt%である。Gaは磁石体中のN
dに富むNd相中に存在することによりその効果が発揮
され、特に、Nd相中の平均Ga量が全Ga添加量の2
倍以上である場合にその効果が著しい。なお、Nd相中
のGa量は焼結条件、熱処理条件によって変動する。
【0008】Alは溶解時にアルミナ坩堝から不可避的
不純物として含まれ、保磁力を向上する効果があるが、
残留磁束密度を低下させるため可能な限り抑制すること
が好ましい。具体的には、0.30%以下とする。本発
明の永久磁石は、上記成分の他に0.05〜2.0wt%の
Vを含有する。Vは周期率表第Va族に属する金属元素
でこれを添加することにより焼結時に結晶粒が粗大化す
ることを抑制する効果がある。この効果により、保磁力
iHcが向上し、ヒステリシスカーブの角型性が良好に
なる。また、着磁性の良好なNd−Fe−B系磁石は優
れた耐熱性を有するが、焼結体の結晶粒を微細にすると
着磁性が向上する。よって、Vは耐熱性向上に有効な元
素である。Vの含有量が0.1wt%未満の場合、粗大粒を
抑制する効果が不十分である。一方、Vの含有量が2.
0wt%を超える場合には、VもしくはV−Feの非磁性
ホウ化物が多く発生し、残留磁束密度Br及びキュリー
点Tcが著しく低下し好ましくない。よって、Vの含有
量は0.05〜2.0wt%とする。好ましくは、0.1〜
1.0wt%である。
【0009】本発明においては、酸素含有量を500p
pm〜5000ppmとする。酸素が500ppmより
少ない場合には磁石粉、及びその圧密体が発火しやすく
工業生産上危険がある。一方、5000ppmより多い
場合には酸素がNd、Dyと酸化物を形成することによ
り磁性に有効に作用するNd、Dyの量が減少し、高保
磁力及び高エネルギー積の磁石を得るのが困難になる。
【0010】本発明の焼結磁石は、次のようにして製造
することができる。即ち、一定の成分組成を有するイン
ゴットを真空溶解で製作し、次にこのインゴットを粗粉
砕することにより粒径500μm程度の粗粉を得る。こ
の粗粉をジェットミルを用い、不活性ガス雰囲気で微粉
砕し平均粒径3.0〜6.0μm(F.S.S.S.)の微粉
を得る。次にこの微粉を配向磁場15kOe、成形圧力
1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成形後、1
000〜1150℃の温度範囲で焼結す る。
【0011】焼結後の熱処理は、次のように行なうこと
ができる。成形体を焼結して得た焼結体をいったん室温
まで冷却する。焼結後の冷却速度は最終製品の保磁力i
Hcに殆ど影響を与えない。次いで、800〜1000
℃の温度に加熱し、0.2〜5時間保持する。これを第
1次熱処理とする。加熱温度が800℃未満または10
00℃を超える場合、充分な高保磁力が得られない。加
熱保持の後で0.3〜50℃/分の冷却速度で室温ない
し600℃の温度まで冷却する。冷却速度が50℃/分
を超える場合は、時効のために必要な平衡相が得られ
ず、充分な高保磁力が得られない。また、0.3℃/分
未満の冷却速度は熱処理に時間を要し、工業生産上経済
的でない。好ましくは、0.6〜2.0℃/分の冷却速度
が選ばれる。冷却終了温度は室温が望ましいが、多少保
磁力iHcを犠牲にすれば600℃までとし、その温度
以下は急冷してもよい。好ましくは、常温〜400℃の
温度まで冷却する。
【0012】熱処理は更に500〜650℃の温度で
0.2〜3時間行う。これを第2次熱処理とする。組成
によって異なるが、好ましくは540〜640℃での熱
処理が有効である。熱処理温度が500℃未満の場合及
び650℃より高い場合は、高保磁力が得られても不可
逆減磁率の低下がおきる。熱処理後は第1次熱処理と同
様、0.3〜400℃/分の冷却速度で冷却する。冷却
は水中、シリコンオイル中、アルゴン気流中等で行うこ
とができる。冷却速度が400℃/分を越える場合、急
冷により試料に亀裂が入り、工業的に価値のある永久磁
石材料が得られない。また、0.3℃/分未満の場合、
冷却過程で保磁力iHcに好ましくない相が出現する。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 (実施例1)金属Nd、金属Dy、Fe、ferro−
B、ferro−V、金属Gaを所定の重量秤量し、こ
れを真空溶解して重量10kgのインゴットを作製し
た。このインゴットの成分分析を行なうと重量比で以下
のような組成であった。 Nda−Dyb−B1.00−V0.60−GaC−Al0.17−F
bal. (wt%)
【0014】このインゴットをハンマーで解砕した後、
さらに粗粉砕機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を
行い500μm以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同
じくジェットミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕を
して微粉を得た。この微粉は平均粒径4.0μm(F.
S.S.S.)であり、含有酸素量が5500ppmであ
った。次に、この微粉を配向磁場強度15kOe、成形
圧力1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成形
し、20×20×15の成形体を作製した。 この成
形体は実質的に真空の条件で1080℃×3hrの焼結
を行い、得られた焼結体に900℃×2hrの第1次熱
処理、次いで530℃×2hrの第2次熱処理を施し
た。得られた焼結体の密度は7.55〜7.58g/c
c、また含有酸素量は1000〜4100ppmであっ
た。
【0015】これら試料について、常温磁気特性を測定
し、図1、図2及び図3に示すような結果を得た。図1
はDy=1.0wt%、Ga=0.06wt%としてNd量と磁
気特性の関係を示したグラフである。Nd量の増加にと
もなって保磁力iHcは向上するが、逆に残留磁束密度
Brは低下する傾向にある。図2はDy=1.0wt%、N
d=29wt%としてGa量と磁気特性の関係を示したグ
ラフである。Ga量の増加に伴い保磁力iHcは向上す
るが、0.08wt%程度でその効果は飽和する。また、こ
の間における残留磁束密度Brの低下はわずかである。
図3はNd=29wt%、Ga=0.06wt%としてDy量
と磁気特性の関係を示したグラフである。Dy量の増加
に伴い保磁力iHcは向上するが、残留磁束密度Brの
低下が顕著となり、最大エネルギ−積(BH)maxも
劣化する。以上図1〜図3から、優れた最大エネルギ−
積(BH)maxおよび保磁力iHcを兼備するために
は、Nd量を最適化するとともに、DyおよびGaを適
量複合添加する必要があることがわかる。
【0016】(実施例2)金属Nd、金属Dy、Fe、
ferro−B、ferro−V、金属Gaを所定の重
量秤量し、これを真空溶解して重量10kgのインゴッ
トを作製した。このインゴットの成分分析を行なうと重
量比で以下のような組成であった。 組成 : Nd29.5−Dy1.4−B1.05−V0.30−Ga
0.08−Al0.26−Febal.(wt%) このインゴットをハンマーで解砕した後、さらに粗粉砕
機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を行い500μ
m以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同じくジェット
ミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕をして微粉を得
た。この際不活性ガス中に微量の酸素を混入せしめるこ
とにより、種々の酸素量の微粉を得た。なお、微粉は平
均粒径4.0μm(F.S.S.S.)であった。次に、こ
の微粉を配向磁場強度15kOe、成形圧力1.5to
n/cm2の条件下で磁場中プレス成形し、20×20
×15の成形体を作製した。この成形体は実質的に真空
の条件で1080℃×3hrの焼結を行い、得られた焼
結体に900℃×2hrの第1次熱処理、次いで530
℃×2hrの第2次熱処理を施した。得られた焼結体の
密度は7.55〜7.58g/cc、また含有酸素量は1
000〜5700ppmであった。
【0017】これら試料について常温磁気特性を測定し
た。結果を図4に示すが、含有酸素量が5000ppm
を越えると保磁力iHcの減少が著しくなるため、酸素
量は1000〜5000ppmとする。図5に含有酸素
量が5700ppmと2000ppmと異なる2つの焼
結体のNdおよび酸素のEPMA(電子線マイクロアナ
ライザ)の線分析の結果を示す。含有酸素量の多い焼結
体はほとんどのNdのピークと酸素のピークが重なって
おり、多量のNd酸化物が形成されているものと考えら
れる。一方、含有酸素量の少ない焼結体は、Ndのピー
クと酸素のピークの重なりも観察されるが、単独で存在
するNdのピークもかなり観察される。すなわち、含有
酸素量が多い焼結体はNdが磁気特性に寄与しない酸化
物として多く存在するのに対し、含有酸素量が少ない焼
結体は磁気特性に有効に寄与するNdが多く存在するの
である。なお、図5中○が施された部分がNdが酸素と
独立して存在するピークである。
【0018】(実施例3)ジジムメタル(Nd70wt%
−Pr30wt%)、金属Dy、Fe、ferro−B、
ferro−V、金属Gaを所定の重量秤量し、これを
真空溶解して重量10kgのインゴットを作製した。こ
のインゴットの成分分析を行なうと重量比で以下のよう
な組成であった。 組成 : (Nd+Pr)28.5−Dy0.8−B1.10−Vx
−Ga0.04−Al0.21−Febal.(wt%)
【0019】このインゴットをハンマーで解砕した後、
さらに粗粉砕機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を
行い500μm以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同
じくジェットミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕を
して微粉を得た。この際不活性ガス中に微量の酸素を混
入せしめることにより、種々の酸素量の微粉を得た。な
お、微粉は平均粒径4.0μm(F.S.S.S.)であっ
た。次に、この微粉を配向磁場強度15kOe、成形圧
力1.5ton/cm2の条件下で磁場中プレス成形し、
20×20×15の成形体を作製した。この成形体は実
質的に真空の条件で1080℃×3hrの焼結を行い、
得られた焼結体に900℃×2hrの第1次熱処理、次
いで530℃×2hrの第2次熱処理を施した。得られ
た焼結体の密度は7.55〜7.58g/cc、また含有
酸素量は2800〜4400ppmであった。
【0020】これら試料について、常温磁気特性、およ
び平均粒径を測定し、図6に示すような結果を得た。図
6に示されるようにVを含有させることにより焼結時の
結晶粒成長を抑制でき、その結果焼結体平均粒径を小さ
くできる。また、この効果により保磁力iHcの向上を
期待できる。2.0wt%以上の含有によっても平均粒径の
減少をさほど期待出来ず、また最大エネルギ−積(B
H)maxの低下も大きくなるので0.1〜2.0wt%の
添加が適量である。
【0021】(実施例4)金属Nd、金属Dy、Fe、
ferro−B、ferro−V、金属Gaを所定の重
量秤量し、これを真空溶解して重量10kgのインゴッ
トを作製した。このインゴットの成分分析を行なうと重
量比で以下のような組成であった。 Nd28.5−Dy0.65−B1.25−V1.10−Gac−Al
0.19−Febal. (wt%) このインゴットをハンマーで解砕した後、さらに粗粉砕
機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を行い500μ
m以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同じくジェット
ミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕をして微粉を得
た。この微粉は平均粒径4.0μm(F.S.S.S.)で
あり、含有酸素量が4350ppmであった。次に、こ
の微粉を配向磁場強度15kOe、成形圧力1.5to
n/cm2の条件下で磁場中プレス成形し、20×20
×15の成形体を作製した。 この成形体は実質的に真
空の条件で1070℃×3hrの焼結を行い、得られた
焼結体に930℃×2hrの第1次熱処理、次いで52
0℃×2hrの第2次熱処理を施した。得られた焼結体
の密度は7.54〜7.57g/cc、また含有酸素量は
1000〜3500ppmであった。これら試料につい
て、Nd相中のGa量と保磁力iHcの関係を調査し
た。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】(実施例5)金属Nd、金属Dy、Fe、
ferro−B、ferro−V、金属Gaを所定の重
量秤量し、これを真空溶解して重量10kgのインゴッ
トを作製した。このインゴットの成分分析を行なうと重
量比で以下のような組成であった。 Nd28.0−Dy1.0−B1.05−V0.70−Ga0.1−Al
0.22−Febal. (wt%) このインゴットをハンマ
ーで解砕した後、さらに粗粉砕機を用い不活性ガス雰囲
気中での粗粉砕を行い500μm以下の粒度の粗粉を得
た。この粗粉を同じくジェットミルを用い不活性ガス雰
囲気中で微粉砕をして微粉を得た。この微粉は平均粒径
4.0μm(F.S.S.S.)であり、含有酸素量が47
50ppmであった。次に、この微粉を配向磁場強度1
5kOe、成形圧力1.5ton/cm2の条件下で磁場
中プレス成形し、20×20×15の成形体を作製し
た。 この成形体は実質的に真空の条件で1080℃×
3hrの焼結を行い、得られた焼結体に900℃×2h
rの第1次熱処理、次いで530℃×2hrの第2次熱
処理を施した。得られた焼結体の密度は7.55〜7.5
8g/cc、また含有酸素量は1000〜3800pp
mであった。これら試料について、Nd相中の平均Ga
量と保磁力iHcおよびHkの関係を調査した。結果を
表2に示すが、Nd相中の平均Ga量がGa添加量の
1.7倍では保磁力iHcが11.5KOeと12KOe
には達していないことがわかる。
【0024】
【表2】
【0025】(実施例6)金属Nd、金属Dy、Fe、
ferro−B、ferro−V、金属Gaを所定の重
量秤量し、これを真空溶解して重量10kgのインゴッ
トを作製した。このインゴットの成分分析を行なうと重
量比で以下のような組成であった。 Nd27.5−Dy2.0−B1.1/1.4−V1.6−Ga0.09−A
0.19−Febal. このインゴットをハンマーで解砕した後、さらに粗粉砕
機を用い不活性ガス雰囲気中での粗粉砕を行い500μ
m以下の粒度の粗粉を得た。この粗粉を同じくジェット
ミルを用い不活性ガス雰囲気中で微粉砕をして微粉を得
た。この微粉は平均粒径4.0μm(F.S.S.S.)で
あり、含有酸素量が4800ppmであった。次に、こ
の微粉を配向磁場強度15kOe、成形圧力1.5to
n/cm2の条件下で磁場中プレス成形し、20×20
×15の成形体を作製した。 この成形体は実質的に
真空の条件で1080℃×3hrの焼結を行い、得られ
た焼結体に900℃×2hrの第1次熱処理、次いで5
30℃×2hrの第2次熱処理を施した。得られた焼結
体の密度は7.55〜7.58g/cc、また含有酸素量
は1000〜3400ppmであった。これら試料につ
いて、Bリッチ相の体積%と残留磁束密度Br、最大エ
ネルギ−積(BH)maxの関係を調査した。結果を表
3に示すが、Bリッチ相が増加するにつれ残留磁束密度
Br、最大エネルギ−積(BH)maxが減少し、2.
5体積%となると最大エネルギ−積(BH)maxが4
2MGOe未満となる。
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば4
2MGOe以上の高いエネルギー積(BH)maxを有
し、かつ12KOe以上の保磁力(iHc)を有するN
d−Fe−B系磁石が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Nd−Fe−B系焼結磁石のNd含有量と最
大エネルギ−積(BH)max、残留磁束密度Br、保
磁力iHc、角形比の変化を示したグラフ。
【図2】 Nd−Fe−B系焼結磁石のGa含有量と最
大エネルギ−積(BH)max、残留磁束密度Br、保
磁力iHc、角形比の関係を示したグラフ。
【図3】 Nd−Fe−B系焼結磁石のDy含有量と最
大エネルギ−積(BH)max、残留磁束密度Br、保
磁力iHc、角形比の関係を示したグラフ。
【図4】 Nd−Fe−B系焼結磁石の酸素含有量と最
大エネルギ−積(BH)max、保磁力iHcの関係を
示したグラフ。
【図5】 含有酸素量が5700ppmと2000pp
mと異なる2つの焼結体のNdおよび酸素のEPMA
(電子線マイクロアナライザ)の線分析の結果を示すグ
ラフ。
【図6】 Nd−Fe−B系焼結磁石のV含有量に対す
る焼結体平均結晶粒径、最大エネルギ−積(BH)ma
xの変化を示したグラフ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NdおよびDy28〜32wt%(ただし
    Dyは0.4〜3wt%)、B0.9〜1.3wt%、V0.05
    〜2.0wt%、Ga0.02〜0.5wt%、Al0.30%以
    下、酸素500ppm〜5000ppm、残部Feおよ
    び不可避的不純物からなり、保磁力iHcが12kOe
    以上、最大エネルギー積(BH)maxが42MGOe
    以上であることを特徴とするNd−Fe−B系永久磁
    石。
  2. 【請求項2】 Ga含有量が0.03〜0.2wt%である
    請求項1に記載のNd−Fe−B系永久磁石。
  3. 【請求項3】 Nd相中の平均Ga量が全Ga添加量の
    2倍以上である請求項1または2に記載のNd−Fe−
    B系永久磁石。
  4. 【請求項4】 Bリッチ相が2vol.%以下である請
    求項1〜3のいずれかに記載のNd−Fe−B系永久磁
    石。
  5. 【請求項5】 Ndの一部をPrで置換した請求項1〜
    4のいずれかに記載のNd−Fe−B系永久磁石。
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