JPH0627488B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は内燃機関の吸気弁及び排気弁の開閉時期（バル
ブタイミング）をカムシャフトの位相調整により制御す
るバルブタイミング制御装置に関する。

＜従来の技術＞ 吸・排気弁を開弁リフトする夫々のカムシャフトの位相
を変えることにより、吸・排気弁の開閉時期を可変制御
する場合に、動弁系を駆動する巻き掛け伝動装置を調整
することにより行うものが例えば特開昭５２−３１２１
４号公報にみられる。

これを第４図に示すと、機関の出力軸であるクランクシ
ャフト41と吸気弁及び排気弁を夫々開閉制御するオーバ
ーヘッドタイプのカムシャフト42，43とに夫々原動車44
及び伝動車45，46が軸着されており、これら各車44〜46
にわたって１本の巻き掛け伝動媒体47が巻き掛けられて
いる。

ここにおいて巻き掛け伝動媒体がチェーン又はタイミン
グベルトであれば、原動車44はクランクスプロケット、
伝動車45，46はカムスプロケットであり、ベルトであれ
ば、原動車44及び伝動車45，46はプーリである。以下の
説明では便宜上タイミングベルト−スプロケットからな
る巻き掛け伝動装置を代表させて述べるがこれに限るも
のではないこというまでもない。

各スプロケット44〜46相互間のタイミングベルト47には
外方から調整車であるアイドラプーリ48〜50が押圧接触
し、これらを機関回転速度或いは負荷等に応動する駆動
装置としてのピストン51〜53が進退制御する。

これにより各プーリ48〜50間のタイミングベルト47の長
さを調節し、もって各スプロケット44〜46の相対位相を
変え、吸・排気弁の開閉時期を可変制御するのである。

しかしながらかかるバルブタイミング制御装置による
と、アイドラプーリ50を進退させて２つのカムスプロケ
ット45，46間のタイミングベルト47の長さを増減し、も
ってカムシャフト42，43間の相対位相を変化させるので
あるが、これに応じて、軸間距離の長いカムスプロケッ
ト45，46とクランクスプロケット44との間のタイミング
ベルト47の所定張力を維持するために、アイドラプーリ
48，49をも進退させなければならない。このためアイド
ラプーリ48，49の駆動ストロークが大となり駆動装置が
大型となってしまって機関の横幅が大となると共にウォ
ータポンププーリ等その他の補機駆動系のレイアウトに
不都合を生じる。然も大きな軸間距離のために特にバル
ブタイミング切換時のタイミングベルト47の振れ量が大
きく、場合によってはタイミングベルト47の歯が目飛び
をおこすおそれが生じる。

また上記の如く軸間距離が長いカムスプロケット45，47
とクランクスプロケット44との間のタイミングベルト47
は経時変化による伸び量も大きいため、当初設定された
アイドラプーリ48，49の進退ストロークではバルブタイ
ミングが狂い易く、この結果機関の出力、燃費特性及び
排気組成の悪化を招く。

更に一般にカムシャフト42，43はクランクシャフト41の
１／２の速度で回転するから、クランクスプロケット44
に対して２倍のスプロケット径をカムスプロケット45，
46が有することとなり、このためカムスプロケット45，
46の軸間距離を小さくすることができず、カムシャフト
42，43により開閉駆動される吸気弁及び排気弁の相対傾
斜角度を小さくしたい場合の設計上の要求に答えること
ができないばかりか、アイドラプーリ50及びその駆動機
構の配置も必然的に外方に押しやられ、機関高を増大す
る等の不都合が生じる。

そして、前記各プーリ48，49，50を夫々独立に駆動する
必要があったため、夫々別個に駆動装置を必要とすると
共に、巻き掛け伝動媒体の張力を所定値に維持するため
に前記各プーリ48，49，50の移動量をも制御する必要が
あったので、極めて複雑な装置を必要としていた。した
がって、コストが高くなると共に、取り付けスペースも
多く必要になるという不都合があった。

＜発明が解決しようとする問題点＞ 本発明は上記に鑑み、軸間距離の長いカムシャフトとク
ランクシャフトとの間にバルブタイミング調整用の調整
車を配設しなくともよいように、軸間距離の短い両カム
シャフト間に設けた調整車のみによりその小さな変位で
伝動車間の巻き掛け伝動媒体の長さ変化割合を大きく調
整可能にして、バルブタイミングの可変制御を円滑にか
つ効果的に行えるようにすると共に、カムシャフト相互
間隔を可及的に小さく設計して吸・排気弁のレイアウト
上の要求に答え得るようにしかつ小型化を図ることを目
的とする。さらに、バルブタイミング調整用の調整車と
巻き掛け伝動媒体の張力調整用の調整車とをリンク結合
し、単一の駆動装置で変位させるという簡易な構成にし
て巻き掛け伝動媒体の張力とバルブタイミングとを同時
に良好に調整することができるような内燃機関のバルブ
タイミング制御装置を提供することを目的とする。

＜問題を解決するための手段＞ 上記目的達成のために本発明では、クランクシャフトに
軸着した原動車と、一方のカムシャフトに軸着した大径
の第１の伝動車及び小径の第２の伝動車と、他方のカム
シャフトに軸着した小径の第３の伝動車と、前記原動車
と第１の伝動車とに掛け回した第１の巻き掛け伝動媒体
と、前記第２の伝動車と第３の伝動車とに掛け回した第
２の巻き掛け伝動媒体と、前記第２の伝動車と前記第３
の伝動車との間で、前記第２の巻き掛け伝動媒体の張り
側と緩み側とに夫々押圧接触してバルブタイミングを調
整可能に、かつ前記第２の巻き掛け伝動媒体の張力を調
整可能に配設した１対の調整車と、前記１対の調整車の
各調整車相互の相対距離を略一定に維持しつつ連動可能
にリンク結合する調整車連結手段と、前記調整車連結手
段を介して前記１対の調整車を連係して変位させる単一
の駆動装置と、を設けて構成した。

＜作用＞ その結果、原動車の回転駆動力はまず大径の第１の伝動
車に伝達されて一方のカムシャフトを回転し、該一方の
カムシャフトの回転を小径の第２及び第３の伝動車を介
して他方のカムシャフトに伝達する。これにより両カム
シャフトの軸間距離を可及的に小さくする。また、第２
の巻き掛け伝動媒体の張り側と緩み側とに設けられた１
対の調整車を、前記調整車連結手段によりリンク結合し
て単一の駆動装置で連動させて、バルブタイミングの調
整と、前記第２の巻き掛け伝動媒体の張力の調整を同時
に行なうようにする。

＜実施例＞ 以下に本発明の実施例を説明する。

＜構成＞ 第１図において、往復動式内燃機関１の出力軸であるク
ランクシャフト２に軸着されたクランクスプロケット３
とオーバーヘッド式の排気弁駆動用カムシャフト４に軸
着された第１のカムスプロケット５との間に第１のタイ
ミングベルト６を掛け回し、その張り側に、機関１に支
持されるスプリング７の弾性力を受けたテンショナプー
リ８を押圧接触させて、該第１のタイミングベルト６の
弾力を最適値に保持する。

ここにおいてクランクスプロケット３と第１のカムスプ
ロケット５との径の比は１対２とし、クランクシャフト
２の１／２の回転速度でカムシャフト４を回転させる。

前記カムシャフト４には更に第１のカムスプロケット５
よりも充分小径の第２のカムスプロケット11を軸着し、
該第２のカムスプロケット11と吸気弁駆動用のカムシャ
フト12に軸着した前記カムスプロケット11と同径の第３
のカムスプロケット13との間に第２のタイミングベルト
14を掛け回す。ここにおいて両カムスプロケット11，13
は等しい径とする。

第２のタイミングベルト14の張り側ａ及び緩み側ｂ外面
には夫々バルブタイミングの調整車として機能する１対
のアジャストプーリ15，16を押圧接触させる。

夫々のアジャストプーリ15，16を一端に回転自由に支承
するアジャストレバー17，18は、夫々機関１にピン17
a，18aを介して揺動自由に支承される。このうち一方の
アジャストレバー17の他端には機関１に支持されたリタ
ーンスプリング21が係止されており、またアーム17bの
先端にはワイヤ22を介して駆動装置の一部として機能す
る電動モータ例えばステップモータ23の出力端が連結さ
れている。

ステップモータ23には、機関運転状態を入力信号とする
制御回路24の制御パルス信号が入力される。ここで機関
運転状態信号としては、例えばクランクシャフト２の回
転速度を検出するクランク角センサ25より出力される機
関回転速度信号、吸入空気量或いは吸気絞り弁開度等の
機関負荷信号、機関冷却水温度信号及びスタータモータ
作動信号等、が挙げられ、本実施例としては機関回転速
度信号が制御回路24に入力されている。この場合、制御
回路24は、機関回転速度が増大したときにステップモー
タ23を介してワイヤ22を引張り、後述する作用に基づい
てタイミングベルト14の張り側ａを長くするように作用
する。

緩み側のアジャストレバー18はコネクティングレバー26
を介して張り側のアジャストレバー17と連動する。これ
により、アジャストプーリ15，16とは、その相対距離を
略一定に維持しつつ連動することができる。その詳細は
第２図に示してある。

即ち、ピン17aとアジャストプーリ15の回転軸との間の
アジャストレバー17にコネクティングレバー26の一端が
回転自由に連結され、コネクティングレバー26の一端に
設けた所定長さのスリット27にアジャストレバー18に設
けたガイドピン28が揺動自由に挿入されていて、該ピン
28とコネクティングレバー26に設けたピン29とに引張り
スプリング30が介装されている。

尚本実施例でいうアジャストプーリ15，16（調整車）の
駆動装置とは、アジャストレバー17，18，ワイヤ22，ス
テップモータ23，制御回路24及び各種の機関運転状態検
出手段を含んで構成されるものである。

＜作用＞ 上記構成に係る作用を次に説明する。

機関１が運転されるとクランクシャフト２が回転し、ク
ランクスプロケット３，第１のタイミングベルト６，第
１のカムスプロケット５を介して排気弁用のカムシャフ
ト４を回転させる。クランクスプロケット３に対して第
１のカムスプロケット５の径は２倍であるので、後者の
回転速度は前者の１／２である。

排気弁用のカムシャフト４の上記回転は、第２のカムス
プロケット11，第２のタイミングベルト14及び第３のカ
ムスプロケット13を介して吸気弁用のカムシャフト12を
回転させる。カムシャフト12の回転速度は２つのカムス
プロケット11，13の径を同一にしているため等しい。

今機関１が低速で回転されている場合に、第３図に示す
ように、排気弁と吸気弁とが所定の位相でもって開閉駆
動されているとし、この状態から機関１が増速回転され
所定値を越えて高速領域に入ったとする。この高速状態
はクランク角センサ25を介して制御回路24に入力され、
これより制御信号がステップモータ23に入力されてワイ
ヤ22を引き込む。このためリターンスプリング21のばね
力に抗してアジャストレバー17をピン17aのまわりに時
計方向に所定量揺動させ、第２のタイミングベルト14の
張り側ａの張力を増大する。このとき排気弁用のカムシ
ャフト４は、クランクスプロケット３と第１のカムスプ
ロケット５との位相関係が特定されているから、前記張
り側ａの張力増大は張り側ａを図で右方向に引き込むこ
ととなり、その引き込み長さの分だけ第３のカムスプロ
ケット13を図示矢印の方向に進み側に回動させて第３図
に示すように吸気弁開閉時期を進角する。これにより、
吸・排気弁の開弁時期のオーバーラップ量が増大し、吸
入空気の慣性に基づく燃焼室内への導入遅れを防止して
充填効率の低下を防ぎ、燃費、排気性状、出力の悪化を
防止する。

一方第２のタイミングベルト14の張り側の長さが長くな
った分、緩み側が短くなるが、アジャストレバー17の上
記時計方向の回動につれてコネクティングレバー26を介
し緩み側のアジャストレバー18も時計方向に回動してア
ジャストプーリ16を図で下動させ緩み側のベルト張力増
大を防止する。

ここにおいて、引張りスプリング30の弾性力は、タイミ
ングベルト14の緩み側ｂの張力とバランスし、該張力を
所定値に保持する作用を営む。

機関回転速度が高速から低速側に移行した場合には、上
記とは逆に作用して吸気弁を遅角側に切り換える。これ
により第３図に示すように吸・排気弁開弁時期のオーバ
ーラップ量を減少し、燃焼室に吸入した空気の逆流を防
止して吸気充填効率の低下を防ぎ、排気性状の悪化防
止、燃費の向上を図る。

上記作用において、２つのカムスプロケット11，13の軸
間距離はクランクスプロケット３との間よりも小さく然
もカムスプロケット11，13は共に小径に形成されている
ため前記軸間距離を充分小さくとることができる。従っ
て第２のタイミングベルト14の長さが短いから、アジャ
ストプーリ15の小さな変位で張り側ａのベルト長が大き
く変化し、ひいてはカムシャフト４，12の相対位相変化
が大きくなって吸気弁の進角量を大きく調整することが
できる。その結果吸気弁の進角位相変化を従来と等しく
設定した場合には、アジャストプーリ15，16のストロー
ク量が小さくて済み、その駆動装置を含めた全体機構を
充分小型とすることができる。

さらに、第２のタイミングベルト14の張り側ａと緩み側
ｂとの両側に設けたアジャストプーリ15，16を、リンク
結合して相対距離を略一定に維持するように連動させる
ことにより、バルブタイミングの調整と、第２のタイミ
ングベルト14の張力を所定値に維持することと、を同時
に且つ容易に精度良く行なうことができる。

また、アジャストプーリ15，16は、リンク結合されてい
るのであるから、単一のステップモータ23で容易に夫々
所定量移動させることができるので、かかるアジャスト
プーリ15，16の移動を独立して駆動、及び制御する必要
がなく、高価な駆動装置、及び制御装置の数を削減する
ことができ、コストの低減、取り付けスペースの削減を
図ることができる。

また第２のタイミングベルト14の長さが短いから、タイ
ミングベルトの経年変化等による伸び量が小さくなり、
弁開閉時期の変化量を少なくできるから、弁開閉時期制
御の精度向上を図り、出力、燃費、排気性状の悪化を防
止する。特に第２のタイミングベルト14の緩み側ｂの長
さが短いこと及び張り側ａ，並びに緩み側ｂの両方に１
対のアジャストプーリを押圧接触させて第２のタイミン
グベルト14の張力を所定値に維持することは、バルブタ
イミング切換時のベルト振動を抑制でき、もってタイミ
ングベルトのカムスプロケットの歯に対する目飛びを確
実に防止できる。

更に第２及び第３のカムスプロケット11，13の１対を小
径にしてカムシャフト軸間距離を小さくしたことは、そ
のまわりのスペースを大きくとることを可能とする。こ
のためアジャストプーリ15，16及びその駆動装置の配設
が容易となると共に機関寸法を小型とすることができ
る。同様な意味で、アジャストプーリ15，16をワイヤー
22を介してステップモータ23により変位させる構成にし
たことは、ステップモータ23の配設位置の自由度を大き
くするから、該ステップモータ23を振動や熱的な影響を
受けにくい位置に配設することができ、ステップモータ
23等の耐久性が向上する。またアジャストプーリ15，16
の駆動装置としてステップモータ23を用いているから機
関運転状態に対応する制御性が向上する。

本実施例では、第３のアジャストプーリ16のアジャスト
レバー18とコネクティングレバー26とをガイドピン28と
スリット27とを介して引張りスプリング30によりリンク
結合している。従ってリンク機構を厳密に寸法管理する
必要はなく、各リンク寸法のある程度のバラツキをガイ
ドピン28とスリット27との摺動で吸収できる。特に両ア
ジャストプーリ15，16がバルブタイミングの切換時に大
きく振動しようとしたときには、ガイドピン28がスリッ
ト27の両端面に当接して該振動を抑制するから、タイミ
ングベルト14のカムスプロケット11，13の歯に対する目
飛びを充分に防止できる効果がある。

尚本実施例ではアジャストプーリ15，16の駆動装置とし
てアジャストレバー17，18、コネクティングレバー26，
ステップモータ23及び制御回路24等を用いたが、これに
限らず例えば良く知られた油圧シリンダを用いて駆動す
るようにしてもよいことはいうまでもない。またカムシ
ャフト４，12は目的に応じていずれを吸気弁用若しくは
排気弁用にしてもかまわない。またステップモータ23は
実施例の如く２段切換式でなく無段的に制御する構成で
あってもよい。

＜発明の効果＞ 以上述べたように本発明によれば、クランクシャフトに
対するカムシャフトの所定の回転速度比を原動車（クラ
ンクスプロケット）と第１の伝動車（カムスプロケッ
ト）とで得、両カムシャフトの回転伝動は第２及び第３
の伝動車（カムスプロケット）と第２の巻き掛け伝動媒
体（タイミングベルト）とにより行うようにしたので、
第２，第３のカムシャフトを小径化でき、もってカムシ
ャフトの軸間距離を小さくできる。このため第２の巻き
掛け伝動体の両側に配した１対の調整車（アジャストプ
ーリ）のストロークに対するカムシャフトの位相変化量
を大きくとることができ、或いは調整車の駆動装置を小
型化できると共に配設位置に自由度が大きくなるので機
関寸法の小型化、他の機器のレイアウトの容易化を図る
ことができる。また両カムシャフトの軸間距離が短いこ
とから、調整車によるカムシャフト位相切換時の伝動媒
体の大きな振動を抑制することができ、例えば伝動媒体
がタイミングベルトのような場合はベルトの歯の目飛び
等を防止できる。

さらに、第２の巻き掛け伝動媒体の張り側と緩み側との
両側に設けた１対の調整車を、調整車連結手段を介して
リンク結合し、各調整車相互の相対距離を略一定に維持
するように連動させることにより、バルブタイミングの
調整と、第２の巻き掛け伝動媒体の張力を所定値に維持
することと、を同時に且つ容易に精度良く行なうことが
できる。

そして、各調整車は、調整車連結手段を介して連結され
ているのであるから、単一の駆動装置で前記各調整車を
容易に所定量移動させることができるので、これら調整
車の移動を夫々独立して駆動、及び制御する必要がなく
なり、高価な駆動装置、制御装置の数を削減することが
でき、コストの低減、取り付けスペースの削減を図るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例を示す内燃機関の正面図、第
２図は同上要部の拡大図、第３図は前記本実施例におけ
るバルブタイミングの制御特性を示したグラフ、第４図
は従来装置の一例を示す正面図である。 １……内燃機関、３……クランクスプロケット（原動
車）、５……第１のカムスプロケット（伝動車）、６…
…第１のタイミングベルト（巻き掛け伝動媒体）、11…
…第２のカムスプロケット（伝動車）、13……第３のカ
ムスプロケット（伝動車）、14……第２のタイミングベ
ルト（巻き掛け伝動媒体）、15，16……アジャストプー
リ（調整車）、17，18……アジャストレバー、22……ワ
イヤ、23……ステップモータ、24……制御回路、ａ……
タイミングベルトの張り側、ｂ……タイミングベルトの
緩み側

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吸気弁と排気弁とを夫々開閉する１対のカ
   ムシャフトを備えた内燃機関において、 クランクシャフトに軸着した原動車と、 一方のカムシャフトに軸着した大径の第１の伝動車及び
   小径の第２の伝動車と、 他方のカムシャフトに軸着した小径の第３の伝動車と、 前記原動車と第１の伝動車とに掛け回した第１の巻き掛
   け伝動媒体と、 前記第２の伝動車と第３の伝動車とに掛け回した第２の
   巻き掛け伝動媒体と、 前記第２の伝動車と前記第３の伝動車との間で、前記第
   ２の巻き掛け伝動媒体の張り側と緩み側とに夫々押圧接
   触してバルブタイミングを調整可能に、かつ前記第２の
   巻き掛け伝動媒体の張力を調整可能に配設した１対の調
   整車と、 前記１対の調整車の各調整車相互の相対距離を略一定に
   維持しつつ連動可能にリンク結合する調整車連結手段
   と、 前記調整車連結手段を介して前記１対の調整車を連係し
   て変位させる単一の駆動装置と、 を設けたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング
   制御装置。
2. 【請求項２】前記単一の駆動装置が、機関運転状態に応
   じて前記１対の調整車を変位させる電動モータであるこ
   とを特徴とする特許請求範囲第１項に記載の内燃機関の
   バルブタイミング制御装置。