JPH06274834A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH06274834A
JPH06274834A JP6570593A JP6570593A JPH06274834A JP H06274834 A JPH06274834 A JP H06274834A JP 6570593 A JP6570593 A JP 6570593A JP 6570593 A JP6570593 A JP 6570593A JP H06274834 A JPH06274834 A JP H06274834A
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JP6570593A
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Hirohiko Kamimura
裕彦 上村
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気抵抗効果素子層と磁気シールド層との間
の短絡に伴う再生出力への影響をなくし、磁気シールド
層間の間隔を可及的に小さくして、高密度記録へのより
良い対応が図れるようにする。 【構成】 磁気抵抗効果素子層1と、これの幅方向両側
に夫々接触する出力取り出し用の電極層2,2と、これ
らの上下に各別の絶縁層5,6を介して積層された磁気
シールド層3,4とを、スライダを兼ねる基板7の一面
に積層されたアンダーコート膜8上に構成し、全体を保
護膜9により覆う。磁気抵抗効果素子層1の上下を覆
い、外部からの磁気的ノイズを遮蔽する作用をなす磁気
シールド層3,4の材料として、磁気的には軟磁性であ
り、電気的には絶縁体であるフェライト材料を用いる。
また軟磁性フェライトからなる磁気シールド層3,4の
形成にめっき法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク、磁気テ
ープ等の磁気記録媒体の記録情報を磁気抵抗効果を利用
して再生する磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッド及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの補助記憶装置として広く
普及しているハードディスク装置においては、近年、小
型化及び高密度記録化が進行し、記録媒体となるハード
ディスク側では、トラック幅及び線記録幅が益々狭小化
する傾向にあり、これに伴い、磁気誘導起電力を利用す
る従来の誘導型の薄膜磁気ヘッドでは記録情報の確実な
再生が困難となりつつあり、誘導型に代わる新たな再生
手段として、磁気抵抗効果( magnetoresistive effec
t )を利用する磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドの使用
が検討されている。
【0003】図3は、磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッド
の正面図、図4は、同じく使用状態を示す縦断面図であ
る。磁気抵抗効果とは、強磁性体の電気抵抗が周辺磁場
の強弱に応じて増減する性質であり、磁気抵抗効果型の
薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果を有する強磁性体製の
磁気抵抗効果素子層1の一側に、幅方向に所定の間隔を
隔てて一対の電極層2,2を積層し、これらの厚み方向
両側に、各別の絶縁層5,6を介して磁気シールド層
3,4を夫々積層してなり、これら各層の全てを、基板
7の一面に積層されたアンダーコート膜8上に形成し、
全体を保護膜9により覆った構成となっている。
【0004】磁気抵抗効果素子層1の両側を覆う磁気シ
ールド層3,4は、外部からの磁気的ノイズを遮蔽する
ために必要なものであり、従来一般的には、パーマロイ
等の軟磁性金属を、スパッタリング又はめっき法により
所定の厚みに成膜して形成されている。また絶縁層5,
6は、導電性を有する磁気シールド層3,4と磁気抵抗
効果素子層1との間の電気的及び磁気的な絶縁を確保す
るために必要なものであり、従来一般的には、Al2
3 ,SiO2 等の絶縁材料のスパッタリングにより形成
されている。
【0005】図4に示す如く基板7は、磁気記録面A上
にわずかな隙間を有して浮上し、磁気記録面Aに対して
相対移動するスライダを構成しており、前記各層は、基
板7の一側端面に図3に示す断面を磁気記録面Aに対向
せしめて形成されている。
【0006】而して、以上の如き磁気抵抗効果型の薄膜
磁気ヘッドにおいては、図4中に白抜矢符にて示す如く
移動する磁気記録面Aの各部の磁場の作用により磁気抵
抗効果素子層1の電気抵抗が変化し、この変化が電極層
2,2間の出力として取り出されて記録情報の再生が行
われる。
【0007】このとき、磁気抵抗効果素子層1の電気抵
抗の変化は、磁気記録面A上に形成された磁場そのもの
に感応して生じ、前記出力は、磁気記録面Aの相対速度
の高低に依存しないことから、ハードディスクの小型化
に伴う周速の低下に対応できる。また、磁気抵抗効果素
子層1の厚みを十分に薄くし、本来の電気抵抗を大きく
設定することにより再生感度の向上が図れる。更に、磁
気抵抗効果素子層1両側の磁気シールド層3,4間の間
隔を小さくすることにより、線記録幅の狭小化に対応で
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く磁気抵抗効
果型の薄膜磁気ヘッドは、磁気記録媒体の小型化及び高
密度記録化に対応するための多くの利点を有するが、一
方、線記録幅の狭小化に対応するため上下の磁気シール
ド層3,4間の間隔を過度に小さくした場合、絶縁層
5,6の層厚もまた減少することから、磁気抵抗効果素
子層1と磁気シールド層3,4との間に短絡が生じる虞
れがある。上下の磁気シールド層3,4はいずれも、外
部磁場の確実な遮蔽のために十分な厚みを有する一方、
前述の如く、パーマロイ等の導電性材料製であるから、
磁気抵抗効果素子層1との間に短絡が生じた場合、電気
抵抗が低い磁気シールド層3,4内部の通電により電極
層2,2間に取り出される再生出力の低下を招来する。
【0009】特に、幅方向両側に電極層2,2を備えた
磁気抵抗効果素子層1上に形成される上部の絶縁層5に
おいては、電極層2,2両側の段差部等に、局所的に層
厚の薄い部分が生じ易いことから、この部分での絶縁性
を確保するため厚みの低減に限界があり、線記録幅の狭
小化への対応を阻害する要因となっている。
【0010】一方、図4に示す使用状態において、スラ
イダを兼ねる基板7の後端に構成された薄膜磁気ヘッド
は、磁気記録面A上に所定の距離を保って浮上している
が、この浮上量はわずか(0.数μm)であり、また、
高密度記録への対応のため前記浮上量は減少する傾向に
あり、実際の使用状態においては、動作中の各部の振
動、磁気記録面Aの反り等の影響により、磁気記録面A
と薄膜磁気ヘッドの対向面との接触は避けられない。ま
た、始動停止方式としてCSS(コンタクト・スタート
・ストップ)方式を採用した場合、磁気記録面Aと薄膜
磁気ヘッドの対向面との接触は、始動及び停止の都度生
じる。
【0011】このように、磁気記録面Aと対向する図3
に示す断面は、実際の使用状態において磁気記録面Aと
頻繁に擦れ合っており、この擦れ合いにより、対向面に
露出する各層は徐々に摩耗する。従って、絶縁層5,6
が正常に形成され、磁気抵抗効果素子層1と磁気シール
ド層3,4との間の絶縁が良好に確保されている場合に
おいても、磁気記録面Aとの擦れ合いにより発生する磁
気シールド層3,4の摩耗片が、磁気シールド層3,4
と磁気抵抗効果素子層1との間に付着し、両者間の短絡
を招来する虞れがある。
【0012】特開平2-116009号公報には、磁気シールド
層3,4の材料として、パーマロイに比して摩耗しにく
いセンダストを用い、磁気記録面Aとの擦れ合いに伴う
短絡の発生を防ぐことが提案されている。ところが、セ
ンダストを用いたとしても磁気シールド層3,4の摩耗
は防ぎ得ず、また、センダストはパーマロイに比して電
気抵抗は高いが、摩耗片が磁気シールド層3,4と磁気
抵抗効果素子層1との間に付着した場合、磁気抵抗効果
素子層1の両側に取り出される再生出力への影響は避け
られない。
【0013】また、センダストによる層形成には高い熱
処理温度を必要とし、前述の如く短絡の虞れが高い磁気
抵抗効果素子層1及び電極層2,2上部の磁気シールド
層3への適用が難しいという難点がある。
【0014】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、磁気抵抗効果素子層と磁気シールド層との間の
短絡に伴う再生出力の影響を排除し、磁気シールド層間
の間隔を可及的に小さくできて、高密度記録へのより良
い対応が図れる薄膜磁気ヘッド及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドは、磁気抵抗効果素子層の厚み方向両側を、絶縁層
を介して積層された磁気シールド層により覆い、これら
に対向する磁気記録面の記録情報を、前記磁気抵抗効果
素子層の電気抵抗の変化に基づいて再生する磁気抵抗効
果型の薄膜磁気ヘッドにおいて、前記磁気シールド層
は、軟磁性フェライト材料により形成してあることを特
徴とし、この薄膜磁気ヘッドを得るべく実施される本発
明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法は、前記磁気シール
ド層の形成にめっき法を用いることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明においては、磁気抵抗効果素子層の上下
を覆う磁気ノイズ遮蔽用の磁気シールド層を、磁気的に
は軟磁性であり、しかも電気的には絶縁体であるフェラ
イト材料により形成し、磁気抵抗効果素子層と磁気シー
ルド層との間に電気的な短絡が生じた場合においても磁
気抵抗効果素子層の両側の電極層間に取り出される再生
出力に影響が生じないようにする。
【0017】また、フェライトの一般的な作製方法であ
る焼結法は、高い熱処理温度を必要とし、またスパッタ
法は、フェライトが酸化物であり成膜後のエッチングに
よる不要な部分の除去に多大の時間を要することから、
軟磁性フェライト材料製の磁気シールド層の形成にめっ
き法を採用する。
【0018】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの正
面図である。この薄膜磁気ヘッドの全体構成は、従来の
それと同様、基板7の一面に積層されたアンダーコート
膜8上に、全体を保護膜9により覆って構成され、磁気
抵抗効果素子層1の幅方向両側に電極層2,2を夫々接
触せしめて積層し、これらの上下に、各別の絶縁層5,
6を介して磁気シールド層3,4を夫々積層してなり、
図示の面を、前記図4に示す如く、磁気記録面Aに対向
せしめて用いられる。
【0019】以上の如き構成の薄膜磁気ヘッドは、以下
に述べる手順により得られる。まずアルミナ(Al2
3 )と炭化チタン(TiC)との焼結体であるアルチッ
ク(Al2 3 −TiC)製のセラミックス基板7上
に、アルミナのスパッタリングにより所定厚み(20μ
m程度)のアンダーコート膜8を成膜する。次いで、イ
オンミリングにより、前記アンダーコート膜8の表面の
一部を粗面化しておき、公知のフォトリソグラフィ法に
よりレジストをパターニングし、この状態で後述する方
法によりフェライトめっきを行い、軟磁性フェライト材
料からなる下部の磁気シールド層4を1μm前後の厚み
を有して形成する。
【0020】次に、Al2 3 ,SiO2 等の絶縁材料
のスパッタリングにより、磁気シールド層4及びアンダ
ーコート膜8の表面上に薄い絶縁層6を形成し、更に、
この絶縁層6の表面上に磁気抵抗効果素子層1を形成す
る。磁気抵抗効果素子層1は、例えば、NiFe合金、
NiCo合金等の強磁性材料からなる磁気抵抗効果膜、
Ti等からなる非磁性膜、及びCoZr系の非晶質合金
からなる軟磁性膜を、磁界中での連続蒸着により順次成
膜し、磁気抵抗効果膜の成膜に際し、幅方向を磁化容易
軸とすべく一軸磁気異方性を誘起させることにより、全
体として0.1μm前後の厚みを有して形成される。
【0021】磁気抵抗効果素子層1は、フォトリソグラ
フィ法とドライエッチング法とにより、絶縁層6の表面
上にて前記磁気シールド層4と等しい幅と所定の奥行き
を備えた矩形の平面形状を有して画定され、次にこの磁
気抵抗効果素子層1の上部に、幅方向に両側にて接触す
る電極層2,2を形成する。これらの電極層2,2は、
薄い層厚にて十分な導電性を確保するため、Cu,Au
等、高い導電性を有する金属材のスパッタリングにより
形成される。
【0022】次いで、以上の如く形成された磁気抵抗効
果素子層1及び電極層2,2、並びにこれらの外側の絶
縁層6の表面上に、Al2 3 ,SiO2 等の絶縁材料
のスパッタリングにより、上部の絶縁層5を形成し、更
にこの絶縁層5の表面上の所定範囲に上部の磁気シール
ド層3を形成する。
【0023】この磁気シールド層3は、下部の磁気シー
ルド層4の場合と同様に、まず、絶縁層5の表面の一部
をイオンミリングにより粗面化しておき、フォトリソグ
ラフィ法によりレジストをパターニングし、この状態で
フェライトめっきを実施する手順により、1μm前後の
厚みを有する軟磁性フェライトのめっき層として、磁気
シールド層4と整合する平面形状を有して形成する。最
後にこれらの上部全体を、Al2 3 ,SiO2 等の絶
縁材料のスパッタリングにより成膜された保護膜9によ
り被覆し、図1に示す薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0024】本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、前述した
如く、磁気抵抗効果素子層1の上下を覆う磁気シールド
層3,4が軟磁性フェライトからなり、また、めっき法
により形成されていることに特徴がある。酸化物磁性体
である軟磁性フェライトは、電気的には絶縁材であり、
極めて高い電気抵抗を有している。従って、図4に示す
如き使用状態において、上下の磁気シールド層3,4が
磁気記録面Aとの擦れ合いにより摩耗し、この摩耗片が
磁気抵抗効果素子層1との間に付着した場合において
も、磁気シールド層3,4内部に通電が生じる虞れはな
く、電極層2,2間に取り出される再生出力に殆ど影響
を及ぼさない。
【0025】また、磁気抵抗効果素子層1と磁気シール
ド層3,4とを隔絶する上下の絶縁層5,6を、再生出
力に影響を及ぼすことなく十分に薄くできる。特に、上
部絶縁層5の厚みの減少により、トラック線の方向の読
み取り幅を制限する上下の磁気シールド層3,4の間隔
を従来に比して大幅に小さく設定でき、高密度記録のた
めの線記録幅の狭小化に対応できるようになる。
【0026】さて、軟磁性フェライト製の磁気シールド
層3,4の形成に際し、一般的なフェライトの作製方法
である焼結法は、高い熱処理温度を必要とすることから
採用できない。またスパッタ法による磁気シールド層
3,4の形成は可能であるが、フェライトは酸化物であ
り、フォトリソグラフィ法による成膜後のドライエッチ
ングに多大の時間を用して現実的ではない。
【0027】そこで本発明においては、軟磁性フェライ
ト製の磁気シールド層3,4の形成にめっき法を採用す
る。このめっきは、「IEEE Transactions on Magnetic
s,MAG 23巻,1987,pp.3432-3434」等に、阿部等によ
って紹介されたスプレー・スピンコートめっき装置を用
いて行う。フェライトのめっきは、金属イオンの吸着席
として、例えば、OH基、COOH基等が露出している
面においてのみ可能であり、金属イオンの吸着及び酸化
を順次繰り返して行われる。磁気シールド層3,4の形
成面は、前述した如く、Al2 3 、SiO2 からなる
絶縁膜5及びアンダーコート膜8の表面であり、また、
両者の表面は、前述した如くイオンミリングにより粗面
化されていることから、めっきによる磁気シールド層
3,4の形成は確実に行われる。
【0028】図2は、下部の磁気シールド層4の形成手
順の説明図である。図2(a)に示す如く、まず、基板
7上に成膜されたアンダーコート膜8の表面にArイオ
ンを衝突させ、短時間のイオンミリングを実施し、アン
ダーコート膜8の表面を粗面化する。
【0029】次いで、アンダーコート膜8の全体にレジ
スト材を塗布してプリベークし、上部に位置決めしたフ
ォトマスクを介して露光した後に現像するフォトリソグ
ラフィ法により、磁気シールド層4の形成範囲を除くア
ンダーコート膜8の表面上に、図2(b)に示す如くレ
ジスト膜10を残し、この状態でめっきを行う。
【0030】このめっきは、前述のスプレー・スピンコ
ートめっき装置を参考とした装置を用い、スピンテーブ
ルにペルティエ素子を組み込み、熱電対により基板温度
を監視し、正確に70℃に維持して行った。金属塩を溶け
込ませた反応液は、酸化防止のため、高純度窒素ガスの
吹き込みにより予め溶存酸素を除去した純水を用い、こ
れに、金属塩たるFeCl2 ,MnCl2 及びZnCl
2 と共に、pH緩衝剤としての酢酸アンモニウムを添加
し、水酸化ナトリウムを用いてpHを7.0に調整した
ものを用いた。
【0031】以上の如き反応液と酸化液としてのNaN
3 溶液とを回転している基板に吹きつける手順によ
り、厳密な時間管理のもとでめっきを実施し、図2
(c)に示す如く、レジスト膜10による覆われていない
アンダーコート膜8の表面に所定厚みのフェライト層11
を形成する。この後、レジスト膜10を適宜の有機溶剤を
用いて除去することにより、除去後に残ったフェライト
層11が磁気シールド層4として得られる。
【0032】上部の磁気シールド層3は、磁気シールド
層4の上部に、磁気抵抗効果素子層1、電極層2,2及
び絶縁層5をこの順に形成した後、最上部の絶縁層5の
表面上にて前述した手順を繰り返すことにより同様に形
成できる。
【0033】以上の如きめっき法においては、低温下に
て所望の形状を有する磁気シールド層3,4を得ること
ができ、形成後のエッチングが不要であり、更に、スパ
ッタ法に比して安価な設備により、高い量産性にて実施
し得る。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る薄膜磁気
ヘッドにおいては、磁気抵抗効果素子層の上下を覆う磁
気的ノイズ遮蔽用の磁気シールド層が、電気的に絶縁体
である軟磁性フェライト材料により形成されているか
ら、磁気抵抗効果素子層と磁気シールド層との間に磁気
記録面との擦れ合いにより発生する各層の摩耗片が付着
した場合、又は磁気抵抗効果素子層と磁気シールド層と
を隔絶する絶縁層が過度に薄い場合であっても磁気抵抗
効果素子層の絶縁状態が良好に維持され、該磁気抵抗効
果素子層の電気抵抗の変化として得られる再生出力への
影響を排除でき、また磁気シールド層の間隔を可及的に
小さくすることにより、高密度記録化への対応が可能と
なる。
【0035】また本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方
法においては、軟磁性フェライト材料からなる磁気シー
ルド層をめっき法により形成するから、上下の磁気シー
ルド層が低温下にて高い量産性にて得られる等、本発明
は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの正面図である。
【図2】本発明に係る薄膜磁気ヘッドにおける磁気シー
ルド層の形成手順の説明図である。
【図3】従来の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの正面図
である。
【図4】磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの使用状態を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
1 磁気抵抗効果素子層 2 電極層 3 磁気シールド層 4 磁気シールド層 5 絶縁層 6 絶縁層 7 基板 8 アンダーコート膜 A 磁気記録面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果素子層の厚み方向両側を、
    絶縁層を介して積層された磁気シールド層により覆い、
    これらに対向する磁気記録面の記録情報を、前記磁気抵
    抗効果素子層の電気抵抗の変化に基づいて再生する磁気
    抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドにおいて、前記磁気シール
    ド層は、軟磁性フェライト材料により形成してあること
    を特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記磁気シールド層の形成にめっき法を
    用いる請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
JP6570593A 1993-03-24 1993-03-24 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 Pending JPH06274834A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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