JPH06273799A - マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置 - Google Patents

マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置

Info

Publication number
JPH06273799A
JPH06273799A JP6439293A JP6439293A JPH06273799A JP H06273799 A JPH06273799 A JP H06273799A JP 6439293 A JP6439293 A JP 6439293A JP 6439293 A JP6439293 A JP 6439293A JP H06273799 A JPH06273799 A JP H06273799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
film
gate electrode
semiconductor film
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6439293A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Hirobe
俊彦 広部
Junichi Hiraki
純一 平木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP6439293A priority Critical patent/JPH06273799A/ja
Publication of JPH06273799A publication Critical patent/JPH06273799A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い膜質の半導体膜を有するとともに小型化
されたTFTを実現し、この信頼度の高いTFTが高密
度に実装された表示基板を提供する。 【構成】 TFTのコンタクト部半導体膜8を基板1の
表面側に流される材料ガスを光励起によって反応させ、
a−Si薄膜または微結晶シリコン薄膜を堆積して形成
する。この際、ゲート電極3を遮光マスクとして紫外光
52を基板1の裏側から照射するので、シリコン薄膜は
基板1上の光透過部分およびゲート電極3のエッヂ内側
沿いにのみ堆積する。このことにより、ソース・ドレイ
ン電極間のギャップパターン13がフォトエッチングプ
ロセスを介さずにシリコン薄膜の堆積時に自己整合的に
形成され、位置ズレも生じない。また、ゲート絶縁膜5
とチャネル部半導体膜6とコンタクト部半導体膜8とチ
ャネル部保護絶縁膜を連続して堆積するので、チャネル
部半導体膜6がパターン形成のフォトエッチング時に大
気に露出されることがなく、界面汚染や膜質の劣化がな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マトリクス型液晶表示
基板、特に薄膜トランジスタ(ThinFilm Tr
ansistor、以下TFTと略称する)をアドレス
素子に用いたマトリクス型液晶表示基板の製造方法およ
びこのTFT形成工程の内の多層薄膜の製造方法および
その製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来のマトリクス型液晶表示基板
の一絵素部の平面構成を示す。また、図6に図5のC−
C’線による断面を示す。
【0003】このマトリクス型液晶表示基板は、絶縁性
基板1上に互いに交差する複数の走査線14、14…と
複数の信号線15、15…を有している。隣接する走査
線14と信号線15とが形作る矩形の領域には保護絶縁
膜を介して絵素電極11が形成されている。また、各領
域の一方の走査線14と一方の信号線15との交点付近
に近接してTFT16が形成されている。各絵素電極1
1はTFT16のドレイン電極10に接続され、TFT
16のゲート電極3は走査線14に、TFTのソース電
極9は信号線15に各々接続されている。
【0004】走査線14には走査信号が入力され、信号
線15には画像信号が入力される。走査信号によりTF
T16がオン状態になったときに、信号線15から各絵
素電極11に画像信号電流が入力される。
【0005】図6(a)にトランジスタのチャネル部専
用の保護絶縁膜を有するTFT16の断面を示す。絶縁
性基板1の上に基板保護膜2が形成されており、基板保
護膜2上にゲート電極3が形成されている。ゲート電極
3を覆って第1のゲート絶縁膜4が形成されており、こ
れらを覆って基板全面に第2のゲート絶縁膜5が形成さ
れている。
【0006】第2のゲート絶縁膜5上であって、ゲート
電極3に交差してチャネル部真性半導体膜6(アモルフ
ァスシリコン膜または微結晶シリコン膜)が形成されて
いる。このチャネル部真性半導体膜6に重畳し、ゲート
電極3の上方の位置にチャネル部保護絶縁膜7が形成さ
れている。
【0007】チャネル部真性半導体膜6の両側部のそれ
ぞれにはコンタクト部の半導体膜8(n型またはp型、
アモルファシスシリコン膜または微結晶シリコン膜)が
形成されている。コンタクト部の半導体膜8はその一端
をチャネル部保護絶縁膜7の端部に重畳させ、残りの大
部分がチャネル部真性半導体膜6上に形成されている。
【0008】また、チャネル部保護絶縁膜7の中央部に
はコンタクト部の半導体膜8は形成されていない。
【0009】一方のコンタクト部の半導体膜8を覆って
ソース電極9が形成され、ソース電極9はコンタクト部
の半導体膜8を覆って基板側に延伸し、第2のゲート絶
縁膜5上に達している。
【0010】他方のコンタクト部の半導体膜8を覆って
ドレイン電極10が形成され、ドレイン電極10はコン
タクト部の半導体膜8を覆って基板側に延伸し、第2の
ゲート絶縁膜5上に達している。このドレイン電極10
は第2のゲート絶縁膜5上に達した位置から第2のゲー
ト絶縁膜5上に接してさらに延伸し、その端部では同じ
第2のゲート絶縁膜5上に形成された絵素電極11が重
畳している。
【0011】以上の基板要素すべてを覆って、基板全面
に保護絶縁膜12が形成されている。
【0012】図6(b)にチャネル部専用の保護絶縁膜
7を有しないTFTの断面を示す。このTFTはチャネ
ル部専用の保護絶縁膜7を有しないこと以外は図6
(a)のTFTの構成と同様であるので説明は省略す
る。
【0013】このようなTFTは以下のように作製され
る。以下、まずチャネル部専用の保護絶縁膜7を有する
図6(a)に示された構成のTFTの作製法について説
明する。
【0014】最初に、ガラス等の透明絶縁性の基板1上
にスパッタリング法で基板保護膜2を堆積する。
【0015】次に、保護膜2上全面にスパッタリング法
でタンタルを堆積する。このタンタルは光を透過しない
材料である。
【0016】タンタルの堆積後、フォトエッチングによ
って走査線(図示せず)およびこの走査線から分岐する
ゲート電極3を形成する。
【0017】次に、陽極酸化によってこのゲート電極3
および走査線の表面を酸化して五酸化タンタルを堆積し
第1のゲート絶縁膜4を形成する。
【0018】この第1のゲート絶縁膜4が形成されたゲ
ート電極3および走査線を覆って、第2のゲート絶縁膜
5としての窒化膜(Sixy)、チャネル保護膜として
のi型a−Si膜およびチャネル部保護絶縁膜7として
の窒化膜(SiNx膜)の三層をプラズマCVD法によ
って連続堆積する。
【0019】次に、上記窒化膜(SiNx膜)に対し
て、フォトエッチングでレジストをパターン形成し、窒
化膜(SiNx膜)をそのパターンでエッチングしてチ
ャネル部保護絶縁膜7を形成する。
【0020】続いて、コンタクト部半導体膜8用のn+
型a−Si膜をプラズマCVD法で堆積し、フォトエッ
チングでパターン化してコンタクト部半導体膜8を形成
する。
【0021】さらに、スパッタリングまたは電子ビーム
蒸着によってチタン(Ti)等の金属膜を堆積し、フォ
トエッチングでパターン化してソース電極9およびドレ
イン電極10を形成する。
【0022】さらに、同じスパッタリングまたは電子ビ
ーム蒸着によって酸化インジウムを主成分とする透明導
電膜を堆積し、これをフォトエッチングでパターン化し
て絵素電極11を形成する。
【0023】最後にこれらの各層を覆って、基板全表面
にプラズマCVD法でSixy膜を堆積し、フォトエッ
チングでパターン化して保護絶縁膜12を形成する。
【0024】また、図6(b)に示したチャネル部保護
絶縁膜7を有しないTFTは以下のように作製される。
基板上にゲート電極が形成され、この表面に第1のゲー
ト絶縁膜が形成されるまでは図6(a)に示された構成
のTFTと同様である。
【0025】第1のゲート絶縁膜4が形成された後、続
いて、この第1のゲート絶縁膜4が形成されたゲート電
極3を覆って、基板全面に第2のゲート絶縁膜5とチャ
ネル部半導体膜7とコンタクト部半導体膜8を連続して
堆積する。
【0026】続いて、両半導体膜6、8上に所定の位置
形状のパターンを有するレジストマスクをフォトリソグ
ラフィーにて形成し、チャネル部半導体膜6およびコン
タクト部半導体膜8を同時にエッチング処理する。こう
して、チャネル部半導体膜6のパターンが形成される。
【0027】さらに、半導体膜上に別の位置形状のパタ
ーンを有するレジストマスクをフォトリソグラフィーに
て形成し、コンタクト部半導体膜8のみを選択的にエッ
チング処理することでソース・ドレイン電極間のギャッ
プパターン13を形成する。以上のTFTの作製は図7
に示すCVD装置において行われる。
【0028】この多層薄膜製造装置は6つの室からな
る。各室は上記に示した薄膜製造工程の製造工程順に並
べられている。
【0029】最初の室が基板ロード室31で、以降、基
板加熱室32、プラズマCVD第1反応室33、プラズ
マCVD第2反応室34、プラズマCVD第3反応室3
6、基板冷却・アンロード室37と続く。各室同士はそ
れぞれ仕切り弁45にて仕切られた構成をとる。
【0030】基板38は前記の室順に従って、先ず基板
ロード室31にロードされ、ここで真空排気が行われて
基板38表面の汚染物が物理的に取り除かれる。
【0031】次の、基板加熱室32において、以降の化
学反応のため、ヒーター41によって基板38の加熱が
行われる。
【0032】この加熱室32に続くプラズマCVD第1
反応室33で第2のゲート絶縁膜5が形成される。
【0033】続くプラズマCVD第2反応室34におい
ては、チャネル部半導体膜6が形成される。
【0034】この隣がチャネル部保護絶縁膜を堆積する
ためのプラズマCVD第3反応室36である。
【0035】最後の基板冷却・アンロード室37で、基
板38が冷却され、アンロードされて大気に開放され
る。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なTFTの作製工程においては以下のような問題が存在
する。
【0037】図6(a)のチャネル保護絶縁膜7を有す
るTFTにあっては、チャネル保護絶縁膜7とコンタク
ト部半導体膜8との接触部のチャネル部半導体膜6表面
は、チャネル保護絶縁膜7のパターン形成のエッチング
処理の影響で膜質が劣化し、エッチング後、表面が露出
するので、表面に吸着した水分等によってさらに汚染を
受ける。従って、コンタクト部半導体膜8とチャネル部
半導体膜6との界面にてバリアーが形成され、良好な接
合が得られないので、トランジスタ特性のオン電流に悪
影響を及ぼす。
【0038】また、図6(b)のチャネル保護絶縁膜7
を有しないTFTにおいて、ソース・ドレイン電極間ギ
ャップパターン13形成時のエッチング処理による、チ
ャネル半導体膜6表面の膜質劣化を抑えるために、チャ
ネル部半導体膜6の厚みを十分厚くしなければならず、
そのためにリーク電流が増加し、トランジスタ特性のオ
フ特性に悪影響を及ぼしている。
【0039】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、マトリ
クス型液晶表示基板におけるTFTの形成において、各
種薄膜のパターン形成の際のエッチング処理がチャネル
半導体膜へ与えるダメージをなくすことによりTFTの
オン−オフ特性を向上し、かつTFTの小型化、高密度
化を実現してマトリクス型液晶表示基板の大型高精細化
ができる製造方法を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明のマトリクス型液
晶表示基板の製造方法は、光透過性の基板と、該基板上
にマトリクス状に形成された複数の絵素電極と、各絵素
電極に接続された薄膜トランジスタとを備え、各薄膜ト
ランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜、チャネル部
半導体膜、コンタクト部半導体膜およびチャネル部保護
絶縁膜がこの順で該基板上に形成されているとともに、
該ゲート電極が遮光性の材料で形成されているマトリク
ス型表示基板の製造方法において、該基板上に該ゲート
電極を形成する工程と、該ゲート電極を覆って、該基板
上に該ゲート絶縁膜と、該チャネル部半導体膜と、該コ
ンタクト部半導体膜および該チャネル部保護絶縁膜をこ
の順で連続して堆積する工程とを包含し、該コンタクト
部半導体膜を堆積する工程を、光CVD法を用いて、該
ゲート電極を遮光マスクとし、励起光を該基板の該ゲー
ト電極が形成されている側とは反対側から照射し、該基
板の該ゲート電極形成側に流された励起材料ガスを光励
起によって反応させ、該基板上の光透過部分および該ゲ
ート電極のエッヂ内側沿いにシリコン薄膜を形成して行
い、そのことにより、上記目的が達成される。
【0041】また、本発明の多層薄膜製造方法は、光透
過性の基板上に形成されたゲート電極を覆って、該基板
上に該ゲート絶縁膜と、該チャネル部半導体膜と、該コ
ンタクト部半導体膜および該チャネル部保護絶縁膜をこ
の順で連続して堆積する工程を包含し、該コンタクト部
半導体膜を堆積する工程を、光CVD法を用いて、該ゲ
ート電極を遮光マスクとし、励起光を該基板の該ゲート
電極が形成されている側とは反対側から照射し、該基板
の該ゲート電極形成側に流された励起材料ガスを光励起
によって反応させ、該基板上の光透過部分および該ゲー
ト電極のエッヂ内側沿いにシリコン薄膜を堆積して行
い、そのことにより、上記目的が達成される。
【0042】また、本発明の多層薄膜製造装置は光透過
性の基板の上に形成されるゲート電極を覆って、該基板
上に、ゲート絶縁膜と、チャネル部半導体膜と、コンタ
クト部半導体膜およびチャネル部保護絶縁膜をこの順で
連続して堆積する多層薄膜製造装置であって、該基板上
に、該ゲート絶縁膜と、該チャネル部半導体膜および該
チャネル部保護絶縁膜を堆積する工程をプラズマCVD
法で行うための反応室と、該コンタクト部半導体膜を堆
積する工程を光CVD法で行うための反応室とを有し、
そのことにより、上記目的が達成される。
【0043】
【作用】上記構成によれば、コンタクト部半導体膜を堆
積する際に、ゲート電極を遮光マスクとして紫外光を基
板の裏側から照射する。基板表面側に流される材料ガス
を光励起によって反応させ、基板上の光透過部分および
ゲート電極のエッヂ内側沿いにa−Si薄膜または微結
晶シリコン薄膜を堆積する。このことにより、ソース・
ドレイン電極間のギャップパターンがフォトエッチング
プロセスを介さずにシリコン薄膜堆積時に形成される。
従って、ゲート絶縁膜とチャネル部半導体膜とコンタク
ト部半導体膜とチャネル部保護絶縁膜を連続して堆積す
ることができる。このことにより、チャネル部半導体膜
はパターン形成時のフォトエッチング時に大気に露出さ
れることがない。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0045】(実施例1)図1に本実施例1に係る液晶
表示基板に形成されるTFTの断面を示す。従来例と同
様の要素については同じ番号を付して説明する。
【0046】この液晶表示基板のベース基板は絶縁性基
板1の上に基板保護膜2が形成されており、基板保護膜
2上にゲート電極3が形成されている。ゲート電極3を
覆って第1のゲート絶縁膜4が形成されており、これら
を覆って基板全面に第2のゲート絶縁膜5が形成されて
いる。
【0047】第2のゲート絶縁膜5上であって、ゲート
電極3に交差してチャネル部真性半導体膜6(アモルフ
ァスシリコン膜または微結晶シリコン膜)が形成されて
いる。このチャネル部真性半導体膜6に重畳し、ゲート
電極3の上方の位置にチャネル部保護絶縁膜7が形成さ
れている。
【0048】チャネル部真性半導体膜6の両側部のそれ
ぞれにはコンタクト部の半導体膜8(n型またはp型、
アモルファシスシリコン膜または微結晶シリコン膜)が
形成されている。コンタクト部の半導体膜8はその一端
をチャネル部保護絶縁膜7の端部に重畳させ、残りの大
部分がチャネル部真性半導体膜6上に形成されている。
【0049】また、チャネル部保護絶縁膜7の中央部に
はコンタクト部の半導体膜8は形成されていない。
【0050】一方のコンタクト部の半導体膜8を覆って
ソース電極9が形成され、ソース電極9はコンタクト部
の半導体膜8を覆って基板側に延伸し、第2のゲート絶
縁膜5上に達している。
【0051】他方のコンタクト部の半導体膜8を覆って
ドレイン電極10が形成され、ドレイン電極10はコン
タクト部の半導体膜8を覆って基板側に延伸し、第2の
ゲート絶縁膜5上に達している。このドレイン電極10
は第2のゲート絶縁膜5上に達した位置から第2のゲー
ト絶縁膜5上に接してさらに延伸し、その端部では同じ
第2のゲート絶縁膜5上に形成された絵素電極11が重
畳している。
【0052】以上の基板要素すべてを覆って、基板全面
に保護絶縁膜12が形成されている。
【0053】このようなTFTは以下のようにして作製
される。まず、ガラス等の透明絶縁性の基板1上にスパ
ッタリング法により五酸化タンタルからなる基板保護膜
2(膜厚500nm)を堆積する。
【0054】次に、保護膜2上全面に、スパッタリング
法によってタンタル(膜厚400nm)を堆積する。こ
のタンタルは光を透過しない材料である。
【0055】タンタルの堆積後、フォトエッチングによ
って走査線およびこの走査線から分岐するゲート電極3
を形成する。
【0056】次に、陽極酸化によってこのゲート電極3
および走査線の表面を酸化し、厚さ300nmの五酸化
タンタルを堆積し第1のゲート絶縁膜4を形成する。
【0057】この表面に第1のゲート絶縁膜4が形成さ
れたゲート電極および走査線を覆って、第2のゲート絶
縁膜5を基板全面にわたって形成する。この第2のゲー
ト絶縁膜としては窒化膜(Sixy)を用い、プラズマ
CVD法によって厚さ300nmに堆積する。
【0058】続いて、第2のゲート絶縁膜5上であっ
て、ゲート電極3に交差する位置にチャネル部半導体膜
6を形成する。このチャネル部半導体膜6としてはi型
アモルファスシリコン(i型a−Si)を用い、プラズ
マCVD法によって厚さ30nmに堆積する。
【0059】次に、ゲート電極3を遮光マスクとして基
板の裏面側から紫外光を照射しコンタクト部半導体膜8
を光CVD法によって形成する。紫外光の励起源として
は水銀ランプを用いる。照射光はレーザーでもよい。こ
のことにより、基板表面側に流されたSiH4、H2、お
よびPH3の材料ガスが光励起によって反応し、基板上
の光透過部分およびゲート電極3のエッヂ内側沿いにn
+型アモルファスシリコン膜が堆積する。膜厚は40n
mとする。
【0060】この時、図2に示すように、ゲート電極3
のエッヂより内側数μmまでn+型a−Si膜が堆積さ
れるが、チャネル領域となるゲート電極3の中央部分に
は光が回り込まないため、このn+型a−Si膜が堆積
されない。
【0061】従って、裏面照射による光CVD法によっ
て、チャネル領域のみn+型a−Si膜を堆積させず
に、ソース・ドレイン電極間のギャップパターン13が
コンタクト部半導体膜8の成膜時に自己整合的に形成さ
れる。
【0062】次に、このギャップ位置に厚さ200nm
の窒化膜(SiNx膜)をプラズマCVD法により形成
する。
【0063】以上の4層の薄膜は図3に示す多層薄膜製
造装置によって連続的に堆積するが、この多層薄膜製造
装置については後述する。
【0064】次にこの窒化膜(SiNx膜)に対して、
フォトエッチングでレジストをパターン形成し、窒化膜
(SiNx膜)をそのパターンでエッチングしてチャネ
ル部保護絶縁膜7を形成する。この時、n+型a−Si
膜およびi型a−Si膜もともにフォトエッチングでパ
ターン化し、i型a−Siはチャネル部半導体膜6に、
+型a−Si膜はコンタクト部半導体膜8となる。
【0065】チャネル部半導体膜6およびコンタクト部
半導体膜8のそれぞれを微結晶シリコン膜で形成しても
よい。
【0066】さらに、スパッタリングまたは電子ビーム
蒸着によってチタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タ
ングステン(w)等の金属膜を300nmの厚さに堆積
し、フォトエッチングでパターン化してソース電極9お
よびドレイン電極10を形成する。
【0067】次に、同じスパッタリングまたは電子ビー
ム蒸着によって酸化インジウムを主成分とする透明導電
膜を100nmの厚さに堆積し、これをフォトエッチン
グでパターン化して表示用絵素電極11を形成する。
【0068】最後に、これらの各層を覆って、全表面に
プラズマCVD法によってSixy膜を300nmの厚
さに堆積する。その後、フォトエッチングでパターン化
して保護絶縁膜12を形成する。
【0069】このように本実施例ではチャネル部半導体
膜6の表面が露出されることなくパターン形成され、界
面近傍での膜質低下がないので、TFTの特性向上が図
られる。
【0070】次に、上記のTFT作製のための多層薄膜
製造装置について説明する。図3に本発明に係る多層薄
膜形成法を行う薄膜製造装置を示す。本装置が従来例で
示した薄膜製造装置と異なるのはコンタクト部半導体膜
8を堆積するための光CVD反応室が第2CVD反応室
と第3CVD反応室の間に設けられていることであり、
それ以外は同じ構成をとる。以下、同様のものには同じ
番号を付して説明する。
【0071】この多層薄膜製造装置は7つの室からな
る。各室は製造工程順に並べられており、最初の室が基
板ロード室31で、以降、基板加熱室32、第2のゲー
ト絶縁膜5を堆積するためのプラズマCVD第1反応室
33、チャネル半導体膜6を堆積するためのプラズマC
VD第2反応室34、コンタクト部半導体膜8を堆積す
るための光CVD反応室35、チャネル部保護絶縁膜7
を堆積するためのプラズマCVD第3反応室36、基板
冷却・アンロード室37と続く。各室同士はそれぞれ仕
切り弁45にて仕切られた構成をとる。
【0072】基板38は、先ず基板ロード室31にロー
ドされ、ここで真空排気が行われて基板表面の汚染物が
物理的に取り除かれる。以降、第2のCVD反応室まで
は、従来例の装置と同様であるのでここでは説明を省略
し、この第2CVD反応室の隣に設けられる光CVD室
35について説明する。
【0073】図4に本発明に係る光CVD法を行う光C
VD反応室35を示す。この光CVD反応室35では基
板裏面からの励起光照射によりコンタクト部半導体膜8
を堆積する工程を行う。
【0074】基板38が反応室内のステージ40に設置
されると、励起光源51より発せられたレーザー光ある
いは水銀ランプによる紫外光等の励起光52が、基板裏
面のボックス53内を通って基板38の裏面に照射され
る。
【0075】成膜に必要なガスは流量計43にて流量制
御され、ガス導入用シャワープレート39を介して基板
38表面に導入される。
【0076】基板表面温度はランプヒーター42によっ
て制御され、所定の温度条件にて基板表面の透過部分に
光CVD反応を起こして薄膜を形成する。
【0077】この時、基板裏面での反応を防ぐため、裏
面ボックス53内にアルゴン(Ar)やヘリウム(H
e)等の不活性ガスを導入し、専用圧力計57、スロッ
トバルブ54およびロータリーポンプ55によって基板
表面側の反応室内圧力より僅かに高い圧力に制御して半
導体材料ガスが裏面へ混入することを防止する。
【0078】なお、基板の搬送方式に関しては、本発明
に直接関与しないので図示も含めて省略する。
【0079】また、上記実施例は各室が直列配列の薄膜
製造装置に関するものであるが、並列配列の薄膜製造装
置(例えば、マルチチャンバー方式等)についても適応
可能である。
【0080】
【発明の効果】このように、本発明のマトリクス型液晶
表示基板の製造方法および光CVD法による薄膜製造装
置によれば、ゲート絶縁膜とチャネル部半導体膜とコン
タクト部半導体膜とチャネル部保護絶縁膜が連続堆積さ
れるため、チャネル部半導体膜が露出されることがな
い。従って、保護絶縁膜のパターン形成時のエッチング
処理の影響によるチャネル部半導体膜の膜質劣化がな
い。また、大気にさらされることもないので表面吸着水
分等の汚染によるチャネル部半導体膜とコンタクト部半
導体膜との界面でのバリアー形成がなく、良好な接合界
面が得られるので、トランジスタ特性のオン電流の向上
を図ることができる。
【0081】また、コンタクト部半導体膜のパターン形
成時のエッチング処理による膜質劣化がないことから、
チャネル部半導体膜を必要以上に厚くしておくことも不
要であり、膜厚を最適化することができるので、リーク
電流を抑えてトランジスター特性のオフ電流を下げるこ
とができる。さらに、TFTの中枢ともいえるコンタク
ト部半導体膜のソース電極、ドレイン電極間のギャップ
パターンの形成がゲート電極の形状に対して自己整合的
に高精度に形成されるので、位置ズレによるトランジス
タ特性の低下を抑えることができる。従って、従来必要
であった位置合わせのための半導体膜の寸法余裕が不要
になった分、TFTの小型化が可能となり、マトリクス
型液晶表示基板を高密度化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のTFTの断面図。
【図2】本発明に係るTFTの製造方法の内、励起光照
射工程を示す図。
【図3】本発明に係るTFTの製造装置を示す図。
【図4】本発明に係る光CVD装置を示す図。
【図5】マトリクス型液晶表示装置の一絵素部を示す平
面図。
【図6】図5のC−C’線による断面図。(a)はチャ
ネル部保護膜を有するTFTの断面図。(b)はチャネ
ル部保護絶縁膜を備えていないTFTの断面図。
【図7】従来のTFTの製造装置を示す図。
【符号の説明】
1 基板 2 基板保護膜 3 ゲート電極 4 第1のゲート絶縁膜 5 第2のゲート絶縁膜 6 チャネル部真性半導体膜 7 チャネル部保護絶縁膜 8 コンタクト部半導体膜 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 絵素電極 12 保護絶縁膜 13 ソース・ドレイン間ギャップパターン 31 基板ロード室 32 基板加熱室 33 プラズマCVD第1反応室 34 プラズマCVD第2反応室 35 光CVD反応室 36 プラズマCVD第3反応室 37 基板冷却・アンロード室 38 基板 39 ガス導入用シャワープレート 40 ステージ 41 ヒーター 42 ランプヒーター 43 流量計 45 仕切り弁 51 励起光源 52 励起光

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性の基板と、 該基板上にマトリクス状に形成された複数の絵素電極
    と、 各絵素電極に接続された薄膜トランジスタとを備え、 各薄膜トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜、チ
    ャネル部半導体膜、コンタクト部半導体膜およびチャネ
    ル部保護絶縁膜がこの順で該基板上に形成されていると
    ともに、該ゲート電極が遮光性の材料で形成されている
    マトリクス型表示基板の製造方法において、 該基板上に該ゲート電極を形成する工程と、 該ゲート電極を覆って、該基板上に該ゲート絶縁膜と、
    該チャネル部半導体膜と、該コンタクト部半導体膜およ
    び該チャネル部保護絶縁膜をこの順で連続して堆積する
    工程とを包含し、 該コンタクト部半導体膜を堆積する工程を、光CVD法
    を用いて、該ゲート電極を遮光マスクとし、励起光を該
    基板の該ゲート電極が形成されている側とは反対側から
    照射し、該基板の該ゲート電極形成側に流された励起材
    料ガスを光励起によって反応させ、該基板上の光透過部
    分および該ゲート電極のエッヂ内側沿いにシリコン薄膜
    を形成して行うマトリクス型表示基板の製造方法。
  2. 【請求項2】光透過性の基板上に形成されたゲート電極
    を覆って、該基板上に該ゲート絶縁膜と、該チャネル部
    半導体膜と、該コンタクト部半導体膜および該チャネル
    部保護絶縁膜をこの順で連続して堆積する工程を包含
    し、 該コンタクト部半導体膜を堆積する工程を、光CVD法
    を用いて、該ゲート電極を遮光マスクとし、励起光を該
    基板の該ゲート電極が形成されている側とは反対側から
    照射し、該基板の該ゲート電極形成側に流された励起材
    料ガスを光励起によって反応させ、該基板上の光透過部
    分および該ゲート電極のエッヂ内側沿いにシリコン薄膜
    を堆積して行う多層薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】光透過性の基板の上に形成されるゲート電
    極を覆って、該基板上に、ゲート絶縁膜と、チャネル部
    半導体膜と、コンタクト部半導体膜およびチャネル部保
    護絶縁膜をこの順で連続して堆積する多層薄膜製造装置
    であって、 該基板上に、該ゲート絶縁膜と、該チャネル部半導体膜
    および該チャネル部保護絶縁膜を堆積する工程をプラズ
    マCVD法で行うための反応室と、該コンタクト部半導
    体膜を堆積する工程を光CVD法で行うための反応室を
    有する多層薄膜製造装置。
JP6439293A 1993-03-23 1993-03-23 マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置 Pending JPH06273799A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6439293A JPH06273799A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6439293A JPH06273799A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06273799A true JPH06273799A (ja) 1994-09-30

Family

ID=13257007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6439293A Pending JPH06273799A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06273799A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09321315A (ja) * 1995-12-11 1997-12-12 Hyundai Electron Ind Co Ltd 露光装置及び薄膜トランジスタの形成方法
EP0984492A2 (en) * 1998-08-31 2000-03-08 Sel Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising organic resin and process for producing semiconductor device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09321315A (ja) * 1995-12-11 1997-12-12 Hyundai Electron Ind Co Ltd 露光装置及び薄膜トランジスタの形成方法
US6022764A (en) * 1995-12-11 2000-02-08 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Exposure apparatus and method for forming thin film transistor
EP0984492A2 (en) * 1998-08-31 2000-03-08 Sel Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising organic resin and process for producing semiconductor device
EP0984492A3 (en) * 1998-08-31 2000-05-17 Sel Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising organic resin and process for producing semiconductor device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3516424B2 (ja) 薄膜半導体装置
US5956581A (en) Method of manufacturing a semiconductor device
US20060275710A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
US6492213B1 (en) Semiconductor device, thin film transistor and method for producing the same, and liquid crystal display apparatus and method for producing the same
US5998838A (en) Thin film transistor
US7078277B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
KR100382868B1 (ko) 반도체박막 가열장치
US7569440B2 (en) Method of manufacturing a semiconductor device and manufacturing system thereof
US7847295B2 (en) Thin film transistor, display device using thereof and method of manufacturing the thin film transistor and the display device
JPH09311342A (ja) 表示装置
KR20100091123A (ko) 표시 장치
US20070034874A1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
US7052944B2 (en) Thin-film transistor and method of manufacture thereof
JPH11307777A (ja) トップゲート型薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP5324758B2 (ja) 薄膜トランジスタ、表示装置、およびその製造方法
JPH06175157A (ja) アクティブ・マトリックス型液晶表示装置
JPH06273799A (ja) マトリクス型表示基板の製造方法および多層薄膜製造方法および製造装置
JP2006209130A (ja) 薄膜トランジスタ表示板、該表示板を有する液晶表示装置及びその製造方法
US6861302B2 (en) Method of forming a thin film transistor on a transparent plate
JP2003273366A (ja) 薄膜半導体装置
KR101588448B1 (ko) 폴리실리콘을 이용한 박막트랜지스터를 포함하는 어레이 기판 및 이의 제조방법
JP2004327539A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置、並びにこれを備えた電気光学装置及び電子機器
JPH06124889A (ja) 薄膜状半導体装置の作製方法
JPH05283693A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2006165033A (ja) 半導体の結晶化方法、半導体素子の製造方法、電気光学装置及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990624