JPH06273673A - 反射屈折型対物光学系 - Google Patents

反射屈折型対物光学系

Info

Publication number
JPH06273673A
JPH06273673A JP5059241A JP5924193A JPH06273673A JP H06273673 A JPH06273673 A JP H06273673A JP 5059241 A JP5059241 A JP 5059241A JP 5924193 A JP5924193 A JP 5924193A JP H06273673 A JPH06273673 A JP H06273673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens group
optical system
lens
condition
refracting power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5059241A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Ono
賢治 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP5059241A priority Critical patent/JPH06273673A/ja
Publication of JPH06273673A publication Critical patent/JPH06273673A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型な反射屈折型対物光学系を良好な光学性
能のもとで実現する。 【構成】 物体側から順に、主反射鏡M1 と副鏡M2
を持つ正屈折力の第1レンズ群G1 と、光軸方向に可動
な正屈折力の第2レンズ群G2 とを有する。第1レンズ
群G1 と第2レンズ群G2 との屈折力比の最適な範囲を
規定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射屈折型の対物光学
系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、反射屈折型の対物光学系は、例え
ば赤外線撮像カメラ等の交換レンズとして使用されてお
り、種々の提案がなされている。このような従来の対物
光学系としては、例えば図7に示すように、米国特許第
4,714,307 号公報に開示されている。この米国特許第4,
714,307 号公報に開示されているものは、主反射鏡1
0、裏面反射鏡である副鏡20、一対のレンズ成分3
0、40で構成される第1レンズ群と、正屈折力のレン
ズ素子50を持つ第2レンズ群とを有するように構成さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許第4,714,307 号公報のものでは、第2レンズ群5
0の屈折力に対して、第1レンズ群10〜40の屈折力
が極めて小さく構成されている。これにより、第2レン
ズ群50に達する光束の径が太くなるため、第2レンズ
群50の有効径を大きく構成する必要があった。そし
て、このとき、反射屈折光学系内を通過する光束のケラ
レが増大する(光束の中抜け領域が増大する)問題点が
ある。
【0004】そして、上述の如き光束のケラレの大きな
光学系を明るく構成する場合には、光学系全体の大型化
を図って光束のケラレを補う必要があるため、コンパク
ト化の達成が困難になる問題点がある。さらに、第2レ
ンズ群50の屈折力が非常に大きいため、この第2レン
ズ群50にて発生する収差が大きくなる問題点もある。
【0005】そこで、本発明は、小型な反射屈折型対物
光学系を良好な光学性能のもとで実現することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明による反射屈折光学系は、物体側から順
に、物体側に凹面を向けた反射面を持つ主反射鏡M
1 と、物体側に凹面を向けた反射面を持つ副鏡M2 とを
持ち全体として正屈折力の第1レンズ群G1 と、光軸方
向に可動に設けられた正屈折力の第2レンズ群G2 とを
有し、第1レンズ群G1 の屈折力をψ1 、第2レンズ群
2 の屈折力をψ2 とするとき、 0.16<|ψ1 /ψ2 |<0.5 を満足するように構成される。
【0007】
【作用】上述の構成の如き本発明よる反射屈折型対物光
学系においては、第1レンズ群G1 と第2レンズ群G2
とで構成されているため、光束のケラレが少ない利点が
ある。そして、第1レンズ群G1 と第2レンズ群G2
の屈折力比が適切に規定されているため、光学性能を劣
化させることなく、コンパクト化を図ることができる。
【0008】そして、本発明においては、第2レンズ群
2 を光軸Ax方向に可動に設けてあるため、近距離物体
に対する合焦(像形成位置を一定に保つこと)が可能と
なる。これにより、近距離物体に対して合焦させる際に
も反射屈折型対物光学系の全長は変化しない。さらに、
合焦時に移動させる光学部材が第2レンズ群のみである
ので、対物光学系全体を移動させる方式に比べて、移動
機構の簡素化を図ることができ、合焦の応答性を高める
ことができる利点がある。
【0009】以下、本発明の条件について詳述する。ま
ず、本発明による反射屈折型対物光学系は、第1レンズ
群G1 の屈折力をψ 1 、第2レンズ群G2 の屈折力をψ
2 とするとき、 0.16<|ψ1 /ψ2 |<0.5 ‥‥(1) を満足するように構成される。
【0010】この条件(1)は、第1レンズ群G1 と第
2レンズ群G2 との屈折力の比の最適な範囲を規定する
ものである。そして、この条件(1)の上限を越える場
合には、第2レンズ群G2 の屈折力に対する第1レンズ
群G1 の屈折力が大きくなるため、第2レンズ群G2
の入射する光線の入射高が低くなる。このとき、第2レ
ンズ群G2 の有効径を小さくすることができるが、周辺
光量の低下を招くため好ましくない。また、条件(1)
の上限を越える場合には、第2レンズ群G2 の屈折力が
小さくなり、第2レンズ群G2 の合焦時の移動量の増大
を招くため好ましくない。さらに、条件(1)の上限を
越える場合には、負の非点収差が発生し、かつコマ収差
も甚大に発生するため好ましくない。
【0011】また、条件(1)の下限を越える場合に
は、第2レンズ群G2 の屈折力に対する第1レンズ群G
1 の屈折力が小さくなるため、第2レンズ群G2 での入
射高が高くなり、第2レンズ群G2 の有効径を大きくす
る必要が生じる。このように、条件(1)の下限を越え
ると、第2レンズ群G2 の大径化により光束のケラレが
増大するため好ましくない。また、第2レンズ群G2
大径化すると、第2レンズ群G2 の質量が増大し、第2
レンズ群G2 を支持する支持機構の複雑化と合焦時の応
答性の低下とを招くため好ましくない。さらに、条件
(1)の下限を越える場合には、正の非点収差が発生
し、かつコマ収差が甚大に発生するため好ましくない。
【0012】なお、更なる光学性能の向上を図るために
は、上記条件(1)の上限値を0.35とすることが望
ましい。そして、上述の構成のもとで、本発明による反
射屈折型対物光学系は、第1レンズ群G1 の焦点距離を
1 、主反射鏡M1 と副鏡M2 と面間隔をd1 とすると
き、 0.30<|d1 /f1 |<0.65 ‥‥(2) を満足することが望ましい。
【0013】この条件(2)は、主反射鏡M1 の焦点距
離f1 に対する主反射鏡M1 と副鏡M2 との適切な面間
隔d1 を規定するものである。ここで、上記条件(2)
の上限値を上回る場合には、焦点距離f1 に対する面間
隔d1 が相対的に大きくなるため、副鏡M2 の外径が小
さくても良いが、反射屈折型光学系の全長が長くなり、
コンパクト化を図れないため好ましくない。さらに、こ
のとき、正の非点収差と軸外コマ収差が発生するため好
ましくない。
【0014】また、条件(2)の下限値を下回る場合に
は、光学系の全長を短くできるが、副鏡M2 の外径が大
きくなり光束のケラレが増加するため好ましくない。こ
のとき、球面収差が補正過剰となり、負の非点収差と軸
外コマ収差とが甚大に発生するため好ましくない。な
お、本発明による反射屈折光学系において、光学性能の
更なる向上を図るためには、上記条件(2)の下限値を
0.5とすることが望ましい。
【0015】また、本発明による反射屈折光学系は、主
反射鏡M1 と副鏡M2 との面間隔をd1 、副鏡M2 と第
2レンズ群G2 との面間隔をd4 とするとき、 0.2<|d4 /d1 |<0.8 ‥‥(3) を満足することが望ましい。この条件(3)は、光学系
全体のコンパクト化を図ると共に、第2レンズ群G 2
支持部材を簡略にするための条件である。
【0016】ここで、条件(3)の上限を越える場合に
は、主反射鏡M1 と第2レンズ群G 2 との間隔が非常に
少なくなり、第2レンズ群G2 の支持部材が主反射鏡M
1 と干渉する恐れがあるため好ましくない。なお、第2
レンズ群G2 の外径(有効径)を小さくすれば、主反射
鏡M1 との干渉が避けられるが、このときには、光学系
全体の周辺光量が低下するため好ましくない。
【0017】一方、条件(3)の下限を越える場合に
は、副鏡M2 を支持する支持部材と、第2レンズ群G2
の支持部材とが接近して、第2レンズ群G2 の支持が困
難になるため好ましくない。次に、本発明による反射屈
折型対物光学系の第2レンズ群G2 中の正屈折力のレン
ズ成分の物体側のレンズ面の曲率半径をRA 、前記レン
ズ成分の前記像側のレンズ面の曲率半径をRB とすると
き、 1.1<|(RA +RB )/(RA −RB )|<2.2 ‥‥(4) を満足することが望ましい。
【0018】上記条件(4)は、第2レンズ群G2 中の
正屈折力のレンズ成分の適切な形状を規定するものであ
り、この条件(4)の上限値を上回る場合には、正の非
点収差とコマ収差が発生するため好ましくない。また、
条件(4)の下限値を下回る場合には、負の非点収差の
発生を招くため好ましくない。また、本発明による反射
屈折型対物光学系において、第2レンズ群G2 の最も物
体側のレンズ面と、最も像側のレンズ面との面間隔をd
5 、第2レンズ群G2の外径をφ2 とするとき、第2レ
ンズ群G2 は、 d5 /φ2 <0.1 ‥‥(5) を満足することが望ましい。
【0019】上記条件(5)は、第2レンズ群G2 の適
切な質量を規定するものである。第2レンズ群G2 がこ
の条件(5)の範囲内であるときには、第2レンズ群G
2 の質量が軽くなるため、第2レンズ群G2 の支持部材
の簡素化を図ることができる。さらに、第2レンズ群G
2 の慣性モーメントが小さくなるため、近距離物体に対
する合焦の応答性が高くなる利点がある。
【0020】反対に、第2レンズ群G2 が条件(5)の
範囲外であるときには、この第2レンズ群G2 の支持部
材が大型化すると共に、合焦の応答性も低下するため好
ましくない。さらに、第2レンズ群G2 が条件(5)を
満足しないときには、軸外のコマ収差が甚大に発生する
ため好ましくない。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明による反射屈
折型対物光学系の実施例を説明する。図1は、本発明に
よる反射屈折型対物光学系を8〜12μmの波長帯の赤
外光により赤外画像を得る、所謂サーマル・イメージン
グ・システム用の赤外光学系の対物レンズ系として適用
した実施例の光路を示す図である。
【0022】図1には、対物光学系KT と接眼光学系K
E とで構成されるアフォーカル光学系のみしか図示され
ていないが、上記システムを構成する光学系は、アフォ
ーカル光学系と、このアフォーカル光学系により形成さ
れる射出瞳Pの後方に設けられる光走査光学系と、この
光走査光学系による像(2次像)形成位置に設けられる
赤外検出器とである。
【0023】この図1において、図示なき物体からの光
線は、物体側に凹面を向けた形状の主反射鏡M1 にて反
射され、副鏡であるマンジャン鏡M2 へ向かう。このマ
ンジャン鏡M2 は、物体側に凹面を向けた反射面が物体
側に位置する如く設けられた裏面反射鏡である。そし
て、マンジャン鏡M2 へ入射する光線は、その像側の面
にて屈折作用を受けて上記反射面へ向かう。この反射面
にて反射された光線は、再び像側の面を介して射出され
る。ここで、本実施例においては、上記主反射鏡M1
マンジャン鏡M2 とが第1レンズ群G1 を構成してい
る。
【0024】次に、マンジャン鏡M2 から射出した光線
は、正屈折力のレンズ成分L21からなる第2レンズ群G
2 へ向かう。この第2レンズ群G2 を介した光線は、主
反射鏡M1 の開口部を通過して、物体の1次像Iを形成
する。上記第1レンズ群G1と第2レンズ群G2 とが対
物光学系KT を構成している。そして、物体の1次像I
からの光線は、接眼光学系KE を介して、その射出側に
射出瞳Pを形成する。この接眼光学系KE は、負屈折力
を有し物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズ成
分L31と、正屈折力を有し物体側に凹面を向けたメニス
カス形状のレンズ成分L32と、正屈折力を有し物体側に
凸面を向けたメニスカス形状のレンズ成分L33とから構
成されている。
【0025】さて、本実施例による反射屈折型対物光学
系は、第2レンズ群G2 を光軸Ax方向に可動に設け、近
距離物体に対する合焦(1次像Iの位置を一定に保つ)
の際に、第2レンズ群G2 を光軸Axに沿って物体側に移
動させる。この第2レンズ群G2 は、第1レンズ群G1
に比べて大きさ、質量が共に小さいため、第2レンズ群
2 を支持する支持機構の簡素化が図れ、合焦時の応答
性の向上も図ることができる。また、第2レンズ群G2
を駆動させる図示なき駆動部の駆動力が小さくても良い
利点もある。さらに、近距離物体の合焦時においても反
射屈折型対物光学系の全長が変化しない利点もある。
【0026】また、本実施例において、接眼光学系KE
は、以下の条件を満足するように構成されることが望ま
しい。接眼光学系KE のレンズ成分L31の物体側のレン
ズ面とレンズ成分L33の射出瞳P側のレンズ面との面間
隔をdE とし、レンズ成分L31の焦点距離をf31とする
とき、接眼光学系KE は、 |dE /f31|<0.2 ‥‥(6) を満足するように構成されることが望ましい。
【0027】この条件(6)は、レンズ成分L31の焦点
距離f31に対する接眼光学系KE の全長を適切に規定す
るものである。ここで、本実施例の接眼光学系KE が上
記条件(6)の範囲から外れる場合には、次の2通りが
考えられる。まず、レンズ成分L31の焦点距離f31が短
くなる場合には、接眼光学系KE の大口径化を招き、か
つ負の方向の非点収差とコマ収差とが発生する。また、
接眼光学系KE の全長が長くなる場合には、接眼光学系
E の大口径化をも招く。このように、条件(6)の範
囲から外れると、収差の悪化と接眼光学系KE の大型化
を招くため好ましくない。
【0028】次に、接眼光学系KE の全系の焦点距離を
E 、レンズ成分L32の入射側のレンズ面の曲率半径を
7 とするとき、接眼光学系KE は、 0.35<|R7 /fE |<1.17 ‥‥(7) を満足するように構成されることが望ましい。この条件
(7)は、レンズ成分L32のレンズ面曲率を適切に規定
するものであり、これにより、軸外収差のバランスをと
るものである。この条件(7)の上限値を上回る場合に
は、正の非点収差が発生すると共にコマ収差も発生する
ため好ましくなく、また、条件(7)の下限値を下回る
場合には、負の非点収差とコマ収差が発生するため好ま
しくない。
【0029】そして、接眼光学系KE は、接眼光学系K
E の全系の焦点距離をfE 、レンズ成分L32の射出瞳側
のレンズ面の曲率半径をR8 とするとき、 0.1<|R8 /fE |<2.9 ‥‥(8) を満足するように構成されることが望ましい。この条件
(8)は、レンズ成分L32のレンズ面曲率を適切に規定
するものであり、これにより、軸外収差のバランスを良
好にするものである。上記条件(8)の上限を越える場
合には、負の非点収差及びコマ収差が発生するため好ま
しくない。また、条件(8)の下限を越える場合には、
非点収差が発生し、さらにコマ収差も甚大に発生するた
め好ましくない。
【0030】さらに、レンズ成分L31の焦点距離を
31、接眼光学系KE の全系の焦点距離をfE とすると
き、接眼光学系KE は、 5.3<|f31/fE |<32.5 ‥‥(9) を満足するように構成されることが望ましい。この条件
(9)は、接眼光学系KE の焦点距離に対するレンズ成
分L31の焦点距離を適切に規定するものである。この条
件(9)の上限値を上回る場合には、コマ収差が発生す
るため好ましくない。また、コマ収差と正の非点収差が
発生するため好ましくない。
【0031】次に、第1実施例の諸元を示す。ここで、
実施例の諸元表中のγは角倍率、2ωは画角、φ2 は第
2レンズ群G2 中のレンズ成分L21の外径(有効径)、
φeは射出瞳Pの直径を表す。そして、左端の数字は、
光線の入射順に沿った順序を表し、rはレンズ面又は反
射面の曲率半径、dはレンズ面または反射面の面間隔、
nは各光学部材の10μmの赤外線に対する屈折率を示
す。なお、諸元表中において、r及びdの単位は、mm
である。また、屈折率n及び面間隔dの符号は、反射面
(M1,M2)での反射により反転するものとする。
【0032】そして、諸元表中のd4,d6は、それぞれ物
体距離が変化した際に可変となる面間隔であり、本実施
例においては、物体距離が無限遠の時と、物体距離が50
m の時との面間隔を示している。 〔第1実施例の諸元〕 γ=−12 2ω=3.84° f1 =−222.83mm φ2 =68mm φe =15.8mm
【0033】
【表1】 NO. r d n 硝材 1 -445.778 -143.1 -1.00000 M1 2 ∞ -5.0 -4.00520 ゲルマニウム 3 -960.380 5.0 4.00520 M2 4 ∞ (d4) 1.00000 5 -4321.0000 5.6 4.00520 ゲルマニウム L21 6 -382.484 (d6) 1.00000 7 -30.060 8.2 4.00520 ゲルマニウム L31 8 -37.498 0.5 1.00000 9 -118.986 5.0 4.00520 ゲルマニウム L32 10 -81.072 0.5 1.00000 11 60.842 5.0 4.00520 ゲルマニウム L33 12 85.550 32.0 〔物体距離が変化した際の可変間隔〕 次に、第1実施例の諸収差図を図2、図3に示す。ここ
で、図2は、第1実施例における無限遠時の諸収差図で
あり、図3は、第1実施例における近距離時の諸収差図
である。なお、非点収差図中の破線はメリジオナル像
面、実線はサジッタル像面を示しており、コマ収差図中
の実線はメリジオナルコマ、破線はサジッタルコマを示
している。
【0034】このように、各諸収差図の比較より、第1
実施例は、無限遠時から近距離時にわたり優れた光学性
能を有していることが分かる。次に、図4を参照して本
発明による第2実施例を説明する。この図4において
も、図1に示す第1実施例と同様に、反射屈折型の対物
光学系KT と接眼光学系KE とで構成されるアフォーカ
ル光学系のみ図示している。
【0035】図4において、図示なき物体からの光線
は、物体側に凹面を向けた形状の主反射鏡M1 にて反射
され、副鏡であるマンジャン鏡M2 へ向かう。このマン
ジャン鏡M2 は第1実施例と同様に、物体側に凸面を向
けた反射面を裏面に有する裏面反射鏡である。ここで、
第1実施例と同じく主反射鏡M1 とマンジャン鏡M2
が対物光学系KE を構成している。次に、マンジャン鏡
2 から射出した光線は、正屈折力のレンズ成分L21
らなる第2レンズ群G2 へ向かう。この第2レンズ群G
2 を介した光線は、主反射鏡M1 の開口部を通過して、
物体の1次像Iを形成する。この第2実施例において
も、上記第1レンズ群G1 と第2レンズ群G 2 とが対物
光学系KT を構成している。
【0036】次に、物体の1次像Iからの光線は、接眼
光学系KE を介して、その射出側に射出瞳Pを形成す
る。この接眼光学系KE は、負屈折力を有し物体側に凹
面を向けたメニスカス形状のレンズ成分L31と、正屈折
力を有し射出瞳側のレンズ面が射出瞳側に凸面を向けた
ほぼ平凸形状のレンズ成分L32と、正屈折力を有し物体
側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズ成分L33とか
ら構成されている。
【0037】そして、本実施例においても第1実施例と
同様に、第2レンズ群G2 を光軸方向に沿って可動に設
け、物体距離が変化した際にも1次像Iの位置を一定に
保つ構成としている。以下に上記第2実施例の諸元を示
す。ここで、実施例の諸元表中のγは角倍率、2ωは画
角、φ2 は第2レンズ群G2 中のレンズ成分L21の外径
(有効径)、φe は射出瞳Pの直径を表す。そして、左
端の数字は、光線の入射順に沿った順序を表し、rはレ
ンズ面又は反射面の曲率半径、dはレンズ面または反射
面の面間隔、nは各光学部材の10μmの赤外線に対す
る屈折率を示す。なお、諸元表中において、r及びdの
単位は、mmである。また、屈折率n及び面間隔dの符
号は、反射面(M1,M2)での反射により反転するものと
する。
【0038】そして、諸元表中のd4,d6は、それぞれ物
体距離が変化した際に可変となる面間隔であり、本実施
例においては、物体距離が無限遠の時と、物体距離が50
m の時との面間隔を示している。 〔第2実施例の諸元〕 γ=−12 2ω=3.84° f1 =−222.89mm φ2 =70mm φe =15.8mm
【0039】
【表2】 NO. r d n 硝材 1 -445.665 -143.1 -1.00000 M1 2 ∞ -5.0 -4.00520 ゲルマニウム 3 -903.527 5.0 4.00520 M2 4 ∞ (d4) 1.00000 5 -823.076 5.6 4.00520 ゲルマニウム L21 6 -315.546 (d6) 1.00000 7 -29.815 9.0 4.00520 ゲルマニウム L31 8 -36.152 0.5 1.00000 9 ∞ 5.0 4.00520 ゲルマニウム L32 10 -180.533 0.5 1.00000 11 320.261 5.0 4.00520 ゲルマニウム L33 12 -7776.596 33.0 〔物体距離変化の際の可変間隔〕 次に、第2実施例の諸収差図を図5、図6に示す。ここ
で、図5は、第2実施例における無限遠時の諸収差図で
あり、図6は、第2実施例における近距離時の諸収差図
である。なお、非点収差図中の破線は、メリジオナル像
面、実線はサジッタル像面を示しており、コマ収差図中
の実線はメリジオナルコマ、破線はサジッタルコマを示
している。
【0040】このように、各収差図の比較より、第2実
施例は、無限遠時から近距離時にわたり優れた光学性能
を有していることが分かる。以下、本発明による各実施
例の条件対応値表を示す。
【0041】
【表3】 〔条件対応値表〕 条 件 第1実施例 第2実施例 (1) 0.1903 0.2614 (2) 0.64 0.64 (3) 0.77 (0.75:近距離) 0.63 (0.61:近距離) (4) 1.1942 2.2435 (5) 0.08 0.08 (6) 0.0657 0.0232 (7) 1.0027 0.9955 (8) 1.2151 1.207 (9) 9.7334 28.793 このように、本発明による各実施例は、物体距離が変化
した際にも前述の条件式の範囲を満足するように構成さ
れている。
【0042】また、本発明による反射屈折型対物光学系
は、第2レンズ群G2 を光軸Ax方向に可動に設けて合焦
を行なっているため、近距離物体に対する合焦を行なう
際にも対物光学系の全長を伸びず、コンパクト化を図る
ことができる利点がある。また、対物光学系全体を繰り
出して合焦を行う方式に比べて、繰り出される光学部材
が軽量であるため、合焦の応答性が高い利点がある。さ
らに、合焦の際に繰り出される光学部材を支持する支持
部材の簡素化を図ることができるため、光学系のコンパ
クト化、軽量化が達成できる利点がある。
【0043】そして、上述の各実施例においては、反射
屈折型対物光学系の構成枚数が少ないため、光学系全体
のコンパクト化を図ることが可能となる。さらに、構成
枚数が少ないので、光学系を通過する光束のケラレが少
なくなる。これにより、光学系を小型に維持したまま
で、明るさを上げることができる。なお、本発明による
各実施例において、周囲の温度変化に起因するピントず
れが発生する場合がある。このとき、第2レンズ群G2
を移動させれば、ピントずれ(1次像Iの位置ずれ)を
補正することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、小型な
反射屈折型対物光学系を良好な結像性能のもとで実現で
きる。そして、第2レンズ群G2 の移動のみで近距離物
体に対する合焦が実行できるため、反射屈折型対物光学
系のさらなる小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の光路図。
【図2】本発明による第1実施例の無限遠合焦時の収差
図。
【図3】本発明による第1実施例の近距離合焦時の収差
図。
【図4】本発明による第2実施例の光路図。
【図5】本発明による第2実施例の無限遠合焦時の収差
図。
【図6】本発明による第2実施例の近距離合焦時の収差
図。
【図7】従来の赤外光学系の構成と光路とを示す図。
【符号の説明】
1 ‥‥ 主反射鏡、 M2 ‥‥ マンジャン鏡(副鏡)、 G1 ‥‥ 第1レンズ群、 G2 ‥‥ 第2レンズ群、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に、物体側に凹面を向けた反
    射面を持つ主反射鏡M1 と、物体側に凹面を向けた反射
    面を持つ副鏡M2 とを持ち全体として正屈折力の第1レ
    ンズ群G1 と、 光軸方向に可動に設けられた正屈折力の第2レンズ群G
    2 とを有し、 前記第1レンズ群G1 の屈折力をψ1 、前記第2レンズ
    群G2 の屈折力をψ2とするとき、 0.16<|ψ1 /ψ2 |<0.5 を満足することを特徴とする反射屈折型対物光学系。
  2. 【請求項2】前記第1レンズ群G1 の焦点距離をf1
    前記主反射鏡M1 と前記副鏡M2 と面間隔をd1 とする
    とき、 0.30<|d1 /f1 |<0.65 を満足することを特徴とする請求項1記載の反射屈折型
    対物光学系。
  3. 【請求項3】前記第2レンズ群G2 の最も物体側のレン
    ズ面と、最も像側のレンズ面との面間隔をd5 、前記第
    2レンズ群G2 の外径をφ2 とするとき、 d5 /φ2 <0.1 を満足することを特徴とする請求項1記載の反射屈折型
    対物光学系。
JP5059241A 1993-03-19 1993-03-19 反射屈折型対物光学系 Pending JPH06273673A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5059241A JPH06273673A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 反射屈折型対物光学系

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5059241A JPH06273673A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 反射屈折型対物光学系

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06273673A true JPH06273673A (ja) 1994-09-30

Family

ID=13107701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5059241A Pending JPH06273673A (ja) 1993-03-19 1993-03-19 反射屈折型対物光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06273673A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4859618A (en) * 1986-11-20 1989-08-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of producing the gate electrode of a field effect transistor
WO2021028028A1 (en) * 2019-08-13 2021-02-18 Huawei Technologies Co., Ltd. Compact catadioptric optical system for mobile phones

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4859618A (en) * 1986-11-20 1989-08-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of producing the gate electrode of a field effect transistor
WO2021028028A1 (en) * 2019-08-13 2021-02-18 Huawei Technologies Co., Ltd. Compact catadioptric optical system for mobile phones
CN114072715A (zh) * 2019-08-13 2022-02-18 华为技术有限公司 用于手机的紧凑型折反射光学系统
EP4010745A4 (en) * 2019-08-13 2022-10-12 Huawei Technologies Co., Ltd. COMPACT CATADIOPTRIC OPTICAL SYSTEM FOR MOBILE PHONES

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100211155B1 (ko) 뷰파인더광학계
JPS6252842B2 (ja)
JP3715735B2 (ja) 望遠レンズ
JP3306129B2 (ja) 標準レンズ
US4432596A (en) Infra-red optical systems
US20080204893A1 (en) Small refractive zoom lens optical system
JPH04326315A (ja) 投射光学系及びそれを有する光学機器
US6236512B1 (en) Collimator lens and light-scanning apparatus using the same
JPH0961708A (ja) 標準レンズ系
JP2526923B2 (ja) ズ―ムレンズ
KR100473243B1 (ko) 투사 렌즈 및 이것을 구비한 프로젝터
JP7026933B2 (ja) 撮像光学系および撮像装置
JP2000352668A (ja) 広角反射光学系
JPH06273673A (ja) 反射屈折型対物光学系
JP2518055B2 (ja) 反射屈折式光学系
JPH11326757A (ja) 赤外線用対物光学系
JPH06273674A (ja) 反射屈折光学系
RU2093870C1 (ru) Телескопическая система для ик-излучения (варианты)
JPH1184237A (ja) ズームレンズ
JPH09197267A (ja) 赤外線ズームレンズ
US5982557A (en) Ocular optical system for a viewfinder with variable visibility
JP3048248B2 (ja) 実像式変倍ファインダー光学系
JP2563170B2 (ja) 反射屈折光学系
JP2001141999A (ja) ズームレンズ
JP3171458B2 (ja) 実像式変倍ファインダー光学系