JPH06273160A - カンチレバー型アクチュエータ、及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置 - Google Patents

カンチレバー型アクチュエータ、及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置

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JPH06273160A
JPH06273160A JP8250093A JP8250093A JPH06273160A JP H06273160 A JPH06273160 A JP H06273160A JP 8250093 A JP8250093 A JP 8250093A JP 8250093 A JP8250093 A JP 8250093A JP H06273160 A JPH06273160 A JP H06273160A
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cantilever
actuator
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JP8250093A
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Yoshio Suzuki
義勇 鈴木
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
Masaru Nakayama
優 中山
Harunori Kawada
春紀 河田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型トンネル顕微鏡や情報処理装置に用い
られ、反りを低減すると共に機械的強度を増し耐久性を
向上させたカンチレバー型アクチュエータを提供する。 【構成】 薄膜圧電体と薄膜電極を積層して構成される
カンチレバー2の基板1との固定部分において、基板1
をカンチレバー2の長さ方向に三角形状に後退させたカ
ンチレバー型アクチュエータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、片持ち梁(カンチレバ
ー)構造の変位素子(アクチュエータ)と、それらを同
一基板上へ複数配置した集積化アクチュエータ、個々の
アクチュエータに探針(プローブ)を取り付けたマルチ
プローブ式の走査型トンネル顕微鏡、またそれらを応用
した情報の記憶再生等を行う情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型トンネル顕微鏡(以下、STMと
略す)は、先鋭な導電性プローブを試料表面に数nm以
下に接近させた時に、その間の障壁を通り抜けて電流が
流れるトンネル効果を利用したものである。[G.Bi
nning et al.,Helvetica Ph
ysica Acta,55,726(1982)、米
国特許第4343993号]。
【0003】このSTMの原理を応用して、高密度な情
報処理(記録再生)を行う装置が、特開昭63−161
552号公報、特開昭63−161553号公報等に提
案されている。これはSTMと同様のプローブを用い
て、プローブと記録媒体間にかかる電圧を変化させて記
録を行うものである。
【0004】従来、これらの記録再生装置に用いられて
いたプローブの形成手法としては、半導体製造プロセス
の技術を使い一つの基板上に微細な構造を作る加工技術
[K.E.Peterson“Silicon as
a MechanichalMaterial”,Pr
oceeding of the IEEE,70
(5),420−457(1982)]が知られてい
た。このような手法により構成したSTMが、特開昭6
1−206148号公報に提案されている。
【0005】これは、単結晶シリコンを基板として、微
細加工によりXY方向に微動できる平行バネを形成し、
さらにその可動部にプローブを形成したカンチレバー部
を設け、カンチレバー部と底面部に電界を与えて静電力
により基板平面と直角な方向(Z方向とする)に変位す
るように構成されている。
【0006】また、カンチレバー部に酸化亜鉛(Zn
O)等の圧電性薄膜を用い、平行平板型電極により電圧
を印加し、逆圧電効果による変位を利用するものも知ら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カンチレバー型アクチュエータにおいては、図10
(a)に示すように基板1へのカンチレバー2の固定部
において、その境界線が単一の直線状となっている。こ
のため、カンチレバー2の基板1への固定部においては
カンチレバー形成時の応力や歪が発生しやすく、図10
(b)に示すようにカンチレバー2の固定部付近から基
板面に対して反ってしまう場合があった。この様な反り
は、STMの位置決め精度を低下させると共に、マルチ
アクチュエータとした場合に複数のカンチレバー間の反
り量のばらつきを生じる原因となっていた。
【0008】また、カンチレバー2の固定部における境
界が単一の直線状となっているため、カンチレバー部を
変位させた場合、カンチレバー固定部の根本部分に応力
が集中するため、機械的に疲労し易く長寿命化にとって
不利であった。
【0009】そこで本発明は、カンチレバーの固定部に
おける応力に起因する反りを低減し、かつカンチレバー
の基板への固定部の強度を高めることにより、変位精度
と耐久性を高めたカンチレバー型アクチュエータと、そ
れを用いた走査型トンネル顕微鏡、情報処理装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するための本発明の構成は以下の通りである。
【0011】第1に、基板上にカンチレバー状に薄膜を
形成して構成されるカンチレバー型アクチュエータであ
って、カンチレバーの固定部において、カンチレバーの
長さ方向に対して基板を突出あるいは後退させたことを
特徴とするカンチレバー型アクチュエータとした。
【0012】第2に、カンチレバーの固定部において、
基板を三角形状に後退させたことを特徴とする前記第1
のカンチレバー型アクチュエータとした。
【0013】第3に、カンチレバーが、薄膜圧電体と薄
膜電極を積層して構成されていることを特徴とする前記
第1又は第2のカンチレバー型アクチュエータとした。
【0014】第4に、カンチレバーの自由端部に尖鋭な
探針を設けたことを特徴とする前記第1〜第3いずれか
のカンチレバー型アクチュエータとした。
【0015】第5に、前記第1〜第4いずれかのカンチ
レバー型アクチュエータが、同一のシリコン基板上に複
数配置されていることを特徴とするカンチレバー型アク
チュエータとした。
【0016】第6に、前記第1〜第5いずれかのカンチ
レバー型アクチュエータを具備することを特徴とする走
査型トンネル顕微鏡とした。
【0017】第7に、トンネル電流を用いて記録媒体に
情報の記録再生を行う情報処理装置において、前記第1
〜第5いずれかのカンチレバー型アクチュエータを具備
することを特徴とする情報処理装置とした。
【0018】以下本発明を図面を用いながら詳細に説明
する。
【0019】図1は本発明のカンチレバー型アクチュエ
ータの特徴を最もよく表す構成図であり、図1(a)は
平面図、図1(b)は側面図である。
【0020】本図において1は基板であり、2はカンチ
レバーである。ここでカンチレバー2が固定されている
部分において、基板1は図1(a)に示されるように三
角形状にくぼんでおり、カンチレバー2の基板1への固
定部分における境界線が単一の直線状とならない構造と
なっている。
【0021】このような構成とすることで、カンチレバ
ー形成時に生ずる内部応力や駆動時に生ずる応力を、基
板1との固定部においてカンチレバー2の長さ方向で分
散させることができる。
【0022】このため、カンチレバーの固定部付近での
反りの発生を低減できると共に、固定部におけるカンチ
レバーの接合強度が高まり、機械的強度が増し耐久性が
向上する。
【0023】更に、固定された部分と自由に運動する部
分の境界線を単一の直線状としないことは、機械的共振
点におけるQ値を低減させる効果もあり、高速駆動時の
制御性を高めることにもなる。
【0024】このようにカンチレバー2の基板1への固
定部分における境界を非直線化する構成としては、図1
に示すものの他に図2(a)〜(c)に示すものなども
可能である。
【0025】図2(a)はカンチレバー2の固定部にお
いて基板1を三角形状に突起させた構造のものである。
また、図2(b)はカンチレバー2の固定部において基
板1を円弧状に凹ませたものであり、図2(c)は固定
部を円弧状に突起させたものである。
【0026】以上の構造は全てカンチレバー2の固定部
において基板1との境界が単一の直線状とはならず、図
1に示した構造と同様に境界線において発生する歪を分
散させることができ、カンチレバー2の根元部分におい
て基板との接合強度を高める等の効果がある。
【0027】次に、本発明に係るカンチレバーを薄膜圧
電体と薄膜電極とを積層して構成した場合を具体的に説
明する。
【0028】図3は上記構成を有する本発明の圧電極バ
イモルフ式のカンチレバー型アクチューエータの構成図
であり、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)
中の破線A−A’における断面図である。
【0029】図3において1は基板であり、2はカンチ
レバー、3は下電極、4は下部圧電体、5は中電極、6
は上部圧電体、7は上電極である。圧電体4,5は圧電
分極軸が8で示す矢印の方向となるように形成されてお
り、電極3,5,7へ所定の電圧を印加することによ
り、圧電体4及び6を伸長もしくは収縮させ、カンチレ
バー2に屈曲変位を発生させることができる。このとき
発生する屈曲変位は、基板1との固定部における境界線
から離れた位置で生ずるため、カンチレバー2の電圧当
りの変位量は根元の構造に影響されることはない。
【0030】通常、圧電体(例えばZnO、PZT等)
の圧電性を高めると内部応力が増大するため、カンチレ
バーの反りが増大し、そのばらつきも大きくなるが、先
に説明したように、カンチレバー2が固定されている部
分において基板1を図3に示されるように三角に凹ませ
ることにより、基板面に対する反りを低減できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0032】実施例1 本実施例では図3に示したような本発明のカンチレバー
型アクチュエータを作製したものである。以下に図4の
製造工程図を参照しながらその製造方法を説明する。
【0033】先ず、面方位(100)の単結晶シリコン
基板1上へ、減圧CVD法によりSi34膜を1500
Å成膜し、保護膜9を形成する。次に、密着性確保のた
めCrを5〜10Å真空蒸着したのちAuを1000Å
蒸着する。このようにして形成した金属薄膜上へ感光性
レジストを塗布して一般的なフォトリソグラフにより不
要部のAu/Crをエッチング除去し、下電極3を形成
する(図4(a)参照)。
【0034】次に、その上にスパッタ蒸着法によりZn
Oを3000Å形成し下部圧電体4を形成する。この
時、スパッタ蒸着の条件を適切に調整することで、圧電
分極軸である結晶C軸を下電極3の面に対して垂直方向
に配向させることが可能である(図4(b)参照)。
【0035】次に、下部圧電体4の上に再び真空蒸着に
よりAuを1000Å成膜する。その後、感光性レジス
トを塗布し、フォトリソグラフを行い不要部分をエッチ
ングにより除去し、所定の形状の中電極5を形成する
(図4(c)参照)。
【0036】次に、図4(b)の工程と同様に、スパッ
タ蒸着法によりZnOを3000Å形成し、上部圧電体
6を形成する(図4(d)参照)。
【0037】次に、上部圧電体6の上に再び真空蒸着に
よりAuを1000Å成膜し、前記図4(c)と同様に
不要部分をエッチングにより除去する。その後、再び感
光性レジストを塗布しパターンニングを行い圧電体4及
び6の不要部を除去する(図4(e)参照)。
【0038】次に、Si単結晶基板1の裏面より、面方
位によりエッチング速度の大きく異ることを利用した異
方性エッチングを行い、Si34膜9の位置までSiを
除去する。次に、反応性イオンエッチングによりSi3
4膜9を取り除き、カンチレバー部2を形成する(図
4(f)参照)。
【0039】ここで、フォトリソグラフに用いたエッチ
ング液は、Auに対してはKI;I2水溶液、Crに対
しては(NH42Ce(NO36;HClO水溶液、Z
nOに対しては酢酸水溶液を用いた。また、Siの異方
性エッチングにはKOH水溶液を用い、反応性イオンエ
ッチングにはCF4ガスを用いた。
【0040】尚、電極材料はAuに限定されるものでは
なく、適当なエッチング方法と組み合わせることにより
Pt ,Al等、他の物質を用いることができる。また、
圧電体材料もZnOに限定されるものではなく、Al
N,PZT,Ta25等、他の薄膜圧電体を用いること
も可能である。
【0041】以下に本実施例で作製したカンチレバー型
アクチュエータの各部の寸法及び特性の一例を示す。
【0042】カンチレバー長: 500μm カンチレバー幅: 50μm 根本部分での基板面に対する反り角: 1° 尚、図10に示したように基板1へのカンチレバー2の
固定部における境界線が単一の直線状に形成した以外は
本実施例と同様にして同一寸法に形成した従来型のもの
においては、上記根本部分での基板面に対する反り角は
約5°であった。
【0043】また、カンチレバーを屈曲変位させ根元部
分に亀裂等の欠陥の発生する割合を調べたところ、本実
施例のアクチュエータは従来型のものに比べて1/2〜
1/3程度とすることができた。
【0044】このように、カンチレバーの固定部におい
て基板を三角形状に凹ませることにより、基板との接合
に起因するカンチレバー根本部分での反りを低減できる
と共に、機械的強度が大きくなり耐久性が向上した。
【0045】実施例2 図5に本実施例におけるカンチレバー型アクチュエータ
の構成図を示す図5(a)はその平面図であり、図5
(b)は図5(a)中の破線A−A’面における断面図
である。
【0046】本実施例では、実施例1の構成に加えて、
カンチレバー2の先端部に導電性の探針10を形成し、
探針10と電気的に接続した引出し電極11を設けた。
更に、各層の電極をカンチレバーの長軸を中心に左右に
2分割し、それぞれ下電極3L,3R、中電極5L,5
R、上電極7L,7Rという構成とした。
【0047】このような構成とすることにより、本実施
例のカンチレバー型アクチュエータは、走査型トンネル
電子顕微鏡(STM)のプローブとして用いることがで
きる。即ち、下電極3L,3R、中電極5L,5R、上
電極7L,7Rに駆動電圧を印加し、カンチレバー2を
屈曲変位させ、探針10を観察しようとする媒体へ接近
させる。媒体が導電性を持つ場合、探針10と媒体表面
の距離が数nm程度まで近づくと、探針10と媒体表面
の間にトンネル電流が流れる。この電流を引出し電極1
1を通じて外部へ取出し増幅を行い、カンチレバー2の
駆動電圧にフィードバックをかけ、その変化をモニター
することにより極微小表面を観察することができる。
【0048】カンチレバー2の変位方向は各電極を左右
に分割したことにより、基板面に対して垂直な屈曲変位
に加え、水平方向へ微小変位させることも可能である。
【0049】かかる探針10を有するアクチュエータの
製造は実施例1で示した作製方法において、フォトリソ
グラフを行う際のフォトマスクのパターンを変更するだ
けで良い。
【0050】また、探針10は上電極7L,7Rと引出
し電極11の形成の後、リフトオフ法により作製した。
即ち、フォトレジストを厚く塗布し、探針10を形成す
る位置のみレジストを除去した後、斜め方向よりの蒸着
と基板回転を組み合わせることにより形成した。この方
法はアスペクト比の高い微小構造物を形成する方法とし
て知られている。
【0051】本実施例で作製したカンチレバー型アクチ
ュエータの各部の寸法及び特性は実施例1のものとほぼ
同一である。
【0052】本実施例のカンチレバー型アクチュエータ
をSTM用のプローブとして使用した場合、その走査や
位置決めの精度を向上でき、耐久性も大幅に向上でき
る。
【0053】実施例3 本実施例では、図5に示したようなカンチレバー型アク
チュエータを、シフトレジスターやアンプ等の半導体素
子と共に同一のシリコン基板上へ複数個作製し、集積化
アクチュエータを作製したものである。
【0054】図6に本実施例の集積化アクチュエータの
概略的な平面図を示す。
【0055】図6において、1はSi基板、2はカンチ
レバー、15はエッチング溝、16は半導体素子、17
は配線、18は取出し電極、20は集積化アクチュエー
タである。
【0056】かかる集積化アクチュエータは、実施例
1,2で説明した作製方法において、フォトリソグラフ
のパターンを拡張することで作製できる。このように同
一の基板上へ多数のカンチレバー型アクチュエータを集
積化した場合においても、本発明を用いることにより、
各カンチレバー2の根元部分の強度が高められるため全
体として耐久性が向上する。また、各カンチレバーの根
元部の反り角を小さくでき、各カンチレバー間の特性の
ばらつきを小さくすることができるため、より高精度の
走査,位置決めを行うことができる。
【0057】図7に本実施例における個々のカンチレバ
ー2の配置方法を示す。シリコン基板1に形成したエッ
チング溝15へのカンチレバー2の配置方法としては、
図7(a)に示すように1つのエッチング溝に1個のカ
ンチレバー2を設ける他に、図7(b)に示すように複
数個配置しても良い。
【0058】このような構成とすることにより、本発明
を用いたカンチレバー型アクチュエータの集積度を上げ
ることができる。尚、図6の集積化アクチュエータは図
7(a)の配置方法にした場合を示している。
【0059】実施例4 本実施例では、実施例3の集積化アクチュエータをST
M装置に組込み試料の表面観察を行ったものである。
【0060】図8は本実施例のSTM装置を模式的に示
した図である。
【0061】同図において21及び23はX,Y,Z方
向に粗動機構を有する可動ステージであり、可動ステー
ジ21には集積化アクチュエータ20が固定され、可動
ステージ23には観察対象となる試料22が固定されて
いる。
【0062】この装置にて、試料22にHOPG(グラ
ファイト)板を用いて表面観察を行なった。スキャンエ
リアを0.05μm×0.05μmとして観察したとこ
ろ、高速駆動時においても良好な原子像を得ることがで
き、STMの原理による動作が確認され表面観察動作が
確認された。
【0063】実施例5 本実施例では、実施例3の集積化アクチュエータを情報
処理装置に組込み、記録再生の実験を行ったものであ
る。
【0064】図9は本実施例の情報処理装置の模式図で
ある。同図において、103は電圧印加により抵抗値が
変化する記録層、102は金属電極層、101は記録媒
体基板であり、これらにより構成される記録媒体は電圧
印加により抵抗値を変化させることができる。201は
XYステージ、202は本発明による集積化アクチュエ
ータ、203は集積化アクチュエータ202の支持体、
204は集積化アクチュエータ202をZ方向へ粗動す
るためのリニアアクチュエータ、205,206はXY
ステージ201をそれぞれX,Y方向へ駆動するための
リニアアクチュエータ、207は記録再生用のバイアス
回路である。301はトンネル電流検出器、302は集
積化アクチュエータ202をZ軸方向に移動させるため
のサーボ回路である、303はリニアアクチュエータ2
04を駆動するためのサーボ回路である。304は個々
のカンチレバーを微小変位させるための駆動回路であ
り、305はリニアアクチュエータ204の駆動回路で
あり、306はXYステージ201の位置制御を行う駆
動回路である。307はこれらを制御するコンピュータ
である。
【0065】このようなシステムを用いることにより大
容量の情報を高密度に記録することができ、また、プロ
ーブを多数集積化し、それらを同時に走査するため高速
度で記録再生を行うことができる。
【0066】本発明のカンチレバー型アクチュエータを
プローブとして用いた本実施例の情報処理装置は、個々
のプローブのS/N比,トラッキング性が向上し、高速
度の記録再生においても書込み,読出し時のエラー発生
率を大幅に低減できた。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればカ
ンチレバーの根元付近に発生する基板面に対する反りを
低減することができ、これにより、位置決め精度が向上
し、多数のカンチレバー間の反り量のばらつきを低減で
きた。
【0068】また、基板との境界が単一の直線状の場合
に比べ、根元部分の機械的強度を高めることができ、ア
クチュエータの寿命を長くすることができると共に、信
頼性が向上した。
【0069】更には、機械的共振点におけるQ値を低減
させることができ、高速駆動時の制御性を高めることが
できた。
【0070】以上により、STMの解像度、高密度の記
録再生等の諸特性を大きく向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を最も良く表すカンチレバー型ア
クチュエータの構成図である。
【図2】本発明のカンチレバー型アクチュエータの他の
例を示す構成図である。
【図3】実施例1に係るカンチレバー型アクチュエータ
の構成図である。
【図4】実施例1に係るカンチレバー型アクチュエータ
の製造工程図である。
【図5】実施例2に係るカンチレバー型アクチュエータ
の構成図である。
【図6】実施例3に係る集積化アクチュエータの構成図
である。
【図7】本発明の集積化アクチュエータにおける個々の
カンチレバーの配置例である。
【図8】本発明の集積化アクチュエータを用いた走査型
トンネル顕微鏡の部分断面図である。
【図9】本発明の集積化アクチュエータを用いた情報処
理装置のブロック構成図である。
【図10】従来例のカンチレバー型アクチュエータを示
す構成図である。
【符号の説明】
1 基板 2 カンチレバー 3,3L,3R 下電極 4 下部圧電体 5,5L,5R 中電極 6 上部圧電体 7,7L,7R 上電極 8 圧電分極軸方向 9 保護膜 10 探針 11 引出し電極 15 エッチング溝 16 半導体素子 17 配線 18 取出し電極 20 集積化アクチュエータ 21 可動ステージ 22 試料 23 可動ステージ 101 記録媒体基板 102 金属電極層 103 記録層 201 XYステージ 202 集積化アクチュエータ 203 支持体 204 Z方向リニアアクチュエータ 205 X方向リニアアクチュエータ 206 Y方向リニアアクチュエータ 207 記録再生用バイアス回路 301 トンネル電流検出器 302 サーボ回路 303 サーボ回路 304 カンチレバー駆動回路 305 駆動回路 306 ステージ駆動回路 307 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河田 春紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にカンチレバー状に薄膜を形成し
    て構成されるカンチレバー型アクチュエータであって、
    カンチレバーの固定部において、カンチレバーの長さ方
    向に対して基板を突出あるいは後退させたことを特徴と
    するカンチレバー型アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 カンチレバーの固定部において、基板を
    三角形状に後退させたことを特徴とする請求項1に記載
    のカンチレバー型アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 カンチレバーが、薄膜圧電体と薄膜電極
    を積層して構成されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のカンチレバー型アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 カンチレバーの自由端部に尖鋭な探針を
    設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の
    カンチレバー型アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載のカンチレ
    バー型アクチュエータが、同一のシリコン基板上に複数
    配置されていることを特徴とするカンチレバー型アクチ
    ュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれかに記載のカンチレ
    バー型アクチュエータを具備することを特徴とする走査
    型トンネル顕微鏡。
  7. 【請求項7】 トンネル電流を用いて記録媒体に情報の
    記録再生を行う情報処理装置において、請求項1〜5い
    ずれかに記載のカンチレバー型アクチュエータを具備す
    ることを特徴とする情報処理装置。
JP8250093A 1993-03-18 1993-03-18 カンチレバー型アクチュエータ、及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置 Withdrawn JPH06273160A (ja)

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