JPH06273077A - 蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法 - Google Patents
蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法Info
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- JPH06273077A JPH06273077A JP5055380A JP5538093A JPH06273077A JP H06273077 A JPH06273077 A JP H06273077A JP 5055380 A JP5055380 A JP 5055380A JP 5538093 A JP5538093 A JP 5538093A JP H06273077 A JPH06273077 A JP H06273077A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管にお
いて、冷却水ポンプ停止時のポンプ出口弁閉止に伴う、
前記弁出口で発生する水柱分離後の再結合による水撃現
象を防止する。 【構成】冷却水ポンプ1で昇圧された冷却水は、冷却水
配管2及び冷却水ポンプ出口弁3を介して復水器4へ導
かれ冷却水配管2を介して放流される。また、冷却水ポ
ンプ出口弁3の上流と下流を冷却水ポンプ出口弁3をバ
イパスして接続するバイパス管4及びバイパス弁5を有
する。
いて、冷却水ポンプ停止時のポンプ出口弁閉止に伴う、
前記弁出口で発生する水柱分離後の再結合による水撃現
象を防止する。 【構成】冷却水ポンプ1で昇圧された冷却水は、冷却水
配管2及び冷却水ポンプ出口弁3を介して復水器4へ導
かれ冷却水配管2を介して放流される。また、冷却水ポ
ンプ出口弁3の上流と下流を冷却水ポンプ出口弁3をバ
イパスして接続するバイパス管4及びバイパス弁5を有
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気タービンプラントに
係り、特に、蒸気タービンの排気を凝縮する復水器の冷
却水配管において、冷却水ポンプ停止時に閉止されるポ
ンプ出口弁下流で発生する、負圧による水柱分離を抑制
して水撃現象を防止するのに適した蒸気タービンプラン
トの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法に関す
る。
係り、特に、蒸気タービンの排気を凝縮する復水器の冷
却水配管において、冷却水ポンプ停止時に閉止されるポ
ンプ出口弁下流で発生する、負圧による水柱分離を抑制
して水撃現象を防止するのに適した蒸気タービンプラン
トの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンプラントの復水器冷却水配
管は通常、海,河川,湖等より冷却水ポンプで昇圧し、
復水器へ冷却水として供給し、蒸気との熱交換によりタ
ービン排気を凝縮したのち再び海,河川,湖等へ放流さ
れるのが一般的である。
管は通常、海,河川,湖等より冷却水ポンプで昇圧し、
復水器へ冷却水として供給し、蒸気との熱交換によりタ
ービン排気を凝縮したのち再び海,河川,湖等へ放流さ
れるのが一般的である。
【0003】ここで、図2に従来の蒸気タービンプラン
トの一例を説明する。
トの一例を説明する。
【0004】海水等を取水し、冷却水ポンプ1で昇圧さ
れた冷却水は冷却水ポンプ出口弁3及び冷却水配管2を
介して復水器4へと導かれ、蒸気タービンからの排気を
凝縮して放流する。
れた冷却水は冷却水ポンプ出口弁3及び冷却水配管2を
介して復水器4へと導かれ、蒸気タービンからの排気を
凝縮して放流する。
【0005】また、蒸気タービンプラントの復水器冷却
水配管は前述のように、海水を冷却水とし使用されるこ
とが多く、プラントの立地条件等により、その長さが5
00〜1000メートル程度に及ぶ場合もある。この様
な冷却水配管2に設置される冷却水ポンプ出口弁3の操
作に当っては、配管管内の運動エネルギが大きいため、
慎重に行う必要がある。特に、冷却水ポンプ出口弁3の
下流側配管が長い場合、前記弁の閉操作によって、弁付
近で圧力急上昇の恐れがあるため、通常弁の閉止に当っ
ては、60〜120秒程度の時間を掛けて操作してい
る。
水配管は前述のように、海水を冷却水とし使用されるこ
とが多く、プラントの立地条件等により、その長さが5
00〜1000メートル程度に及ぶ場合もある。この様
な冷却水配管2に設置される冷却水ポンプ出口弁3の操
作に当っては、配管管内の運動エネルギが大きいため、
慎重に行う必要がある。特に、冷却水ポンプ出口弁3の
下流側配管が長い場合、前記弁の閉操作によって、弁付
近で圧力急上昇の恐れがあるため、通常弁の閉止に当っ
ては、60〜120秒程度の時間を掛けて操作してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、蒸気タービンプ
ラントでは、従来のベースロード運用からミドル負荷運
用、更には毎日の起動停止操作を想定したディリースタ
ートストップ運用(以下、DSS運用という)へ移行し
つつある。このDSS運用の中で、冷却水ポンプ1につ
いてもこれに対応した運用、すなわち、毎日起動停止が
求められており、より信頼性を向上させることが望まれ
ている。この冷却水ポンプ1停止の際に問題となるの
が、ポンプ出口弁閉止に伴う冷却水配管内の圧力急上昇
(水撃)である。圧力の急上昇発生の原因として、以下
が考えられている。それまで配管内を流れていた冷却水
が、弁の閉止により遮断される一方で、慣性により冷却
水は下流側へ流れようとするため、弁後流で負圧を生じ
る。この負圧が冷却水温度の飽和蒸気圧力以下となった
時、冷却水は沸騰を始め、終りには空洞となって水柱分
離へ到る。一方、冷却水配管の最下流端は、放水路等に
接続され、大気圧となっている。この状況下で冷却水は
慣性で下流側へ流れるが、前述の弁下流側の負圧と冷却
水配管最下流の大気圧により、いずれ流れの向きが逆と
なる。この時、弁下流にできた空洞部(真空に近い状
態)がつぶれ(水柱分離後の再結合)、時として配管設
計圧力の数十倍の圧力に達する。その場合、水柱分離の
発生有無は、次式の運動方程式より求まる。
ラントでは、従来のベースロード運用からミドル負荷運
用、更には毎日の起動停止操作を想定したディリースタ
ートストップ運用(以下、DSS運用という)へ移行し
つつある。このDSS運用の中で、冷却水ポンプ1につ
いてもこれに対応した運用、すなわち、毎日起動停止が
求められており、より信頼性を向上させることが望まれ
ている。この冷却水ポンプ1停止の際に問題となるの
が、ポンプ出口弁閉止に伴う冷却水配管内の圧力急上昇
(水撃)である。圧力の急上昇発生の原因として、以下
が考えられている。それまで配管内を流れていた冷却水
が、弁の閉止により遮断される一方で、慣性により冷却
水は下流側へ流れようとするため、弁後流で負圧を生じ
る。この負圧が冷却水温度の飽和蒸気圧力以下となった
時、冷却水は沸騰を始め、終りには空洞となって水柱分
離へ到る。一方、冷却水配管の最下流端は、放水路等に
接続され、大気圧となっている。この状況下で冷却水は
慣性で下流側へ流れるが、前述の弁下流側の負圧と冷却
水配管最下流の大気圧により、いずれ流れの向きが逆と
なる。この時、弁下流にできた空洞部(真空に近い状
態)がつぶれ(水柱分離後の再結合)、時として配管設
計圧力の数十倍の圧力に達する。その場合、水柱分離の
発生有無は、次式の運動方程式より求まる。
【0007】
【数1】
【0008】即ち、弁下流側圧力P2 と冷却水温度の飽
和蒸気圧力で判断できる。本発明の目的は、冷却水ポン
プ1停止に伴う冷却水ポンプ出口弁3の閉止に際し、前
述の数1より求まる冷却水ポンプ出口弁3下流圧力P2
が冷却水温度の飽和蒸気圧力以下とならない様にするこ
とにあり、これを達成することによりDSS運転に対応
した信頼性の高い蒸気タービンプラントの復水器冷却水
配管水撃防止装置およびその運用方法を提供することに
ある。
和蒸気圧力で判断できる。本発明の目的は、冷却水ポン
プ1停止に伴う冷却水ポンプ出口弁3の閉止に際し、前
述の数1より求まる冷却水ポンプ出口弁3下流圧力P2
が冷却水温度の飽和蒸気圧力以下とならない様にするこ
とにあり、これを達成することによりDSS運転に対応
した信頼性の高い蒸気タービンプラントの復水器冷却水
配管水撃防止装置およびその運用方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1において、冷却
水ポンプ出口弁下流圧力が冷却水温度の飽和蒸気圧力以
下とならない様、前記出口弁をバイパスして上流側と後
流側を配管設備により接続して連通させる。
水ポンプ出口弁下流圧力が冷却水温度の飽和蒸気圧力以
下とならない様、前記出口弁をバイパスして上流側と後
流側を配管設備により接続して連通させる。
【0010】請求項2において、冷却水ポンプ停止時の
出口弁閉止時には、出口弁をバイパスする配管設備は、
出口弁上流と下流を連通状態で保持する。
出口弁閉止時には、出口弁をバイパスする配管設備は、
出口弁上流と下流を連通状態で保持する。
【0011】請求項3において、出口弁下流圧力が冷却
水温度の飽和圧力以下とならない様、吐出弁下流側配管
内へ冷却水を注入する装置を設置する。
水温度の飽和圧力以下とならない様、吐出弁下流側配管
内へ冷却水を注入する装置を設置する。
【0012】請求項4において、冷却水ポンプ停止時の
出口弁閉止時には、出口弁下流側に冷却水を注入する。
出口弁閉止時には、出口弁下流側に冷却水を注入する。
【0013】
【作用】請求項1によれば、冷却水ポンプの停止時にお
いて出口弁が閉止されても、出口弁をバイパスする配管
設備により出口弁上流と下流は引続き連通が保持され
る。これにより、出口弁下流側が負圧となっても、バイ
パス配管設備を介して冷却水が出口弁下流側に供給され
るため、冷却水温度の飽和蒸気圧力以下とはならずに、
水柱分離が防止でき、再結合による水撃発生を防止する
ことができる。
いて出口弁が閉止されても、出口弁をバイパスする配管
設備により出口弁上流と下流は引続き連通が保持され
る。これにより、出口弁下流側が負圧となっても、バイ
パス配管設備を介して冷却水が出口弁下流側に供給され
るため、冷却水温度の飽和蒸気圧力以下とはならずに、
水柱分離が防止でき、再結合による水撃発生を防止する
ことができる。
【0014】請求項3によれば、冷却水ポンプの停止時
に、出口弁が閉止されても、出口弁下流側に冷却水注入
設備より冷却水を注入することにより、吐出弁下流側圧
力を冷却水温度の飽和蒸気圧力以下とはならないため、
水柱分離が防止でき、再結合による水撃発生を防止する
ことができる。
に、出口弁が閉止されても、出口弁下流側に冷却水注入
設備より冷却水を注入することにより、吐出弁下流側圧
力を冷却水温度の飽和蒸気圧力以下とはならないため、
水柱分離が防止でき、再結合による水撃発生を防止する
ことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。
る。
【0016】図1において、冷却水ポンプ1は、海,河
川,湖等より冷却水を取水する。冷却水ポンプ1により
昇圧された冷却水は、冷却水配管2及び冷却水ポンプ1
出口近傍の冷却水配管2に設置された冷却水ポンプ出口
弁3を介して復水器4へと導かれる。復水器4へ導かれ
た冷却水は蒸気タービン排気を凝縮せしめ、冷却水管2
を介して再び放流される。冷却水設備に対して、冷却水
ポンプ出口弁3をバイパスする様に、冷却水ポンプ出口
弁3上流側と下流側をバイパス管6により接続する。ま
た、バイパス管6の途中にバイパス水を仕切るバイパス
弁5を有する。この様な実施例のバイパス設備設置に当
っては冷却水ポンプ出口弁3下流圧力が、冷却水温度の
飽和蒸気圧力以下とならない様に設置する必要があり、
バイパス管6の長さ,口径は以下により求めることがで
きる。冷却水配管内の運動方程式は次の式で表される。
川,湖等より冷却水を取水する。冷却水ポンプ1により
昇圧された冷却水は、冷却水配管2及び冷却水ポンプ1
出口近傍の冷却水配管2に設置された冷却水ポンプ出口
弁3を介して復水器4へと導かれる。復水器4へ導かれ
た冷却水は蒸気タービン排気を凝縮せしめ、冷却水管2
を介して再び放流される。冷却水設備に対して、冷却水
ポンプ出口弁3をバイパスする様に、冷却水ポンプ出口
弁3上流側と下流側をバイパス管6により接続する。ま
た、バイパス管6の途中にバイパス水を仕切るバイパス
弁5を有する。この様な実施例のバイパス設備設置に当
っては冷却水ポンプ出口弁3下流圧力が、冷却水温度の
飽和蒸気圧力以下とならない様に設置する必要があり、
バイパス管6の長さ,口径は以下により求めることがで
きる。冷却水配管内の運動方程式は次の式で表される。
【0017】
【数2】
【0018】また、本実施例によるバイパス配管側の運
動方程式は次式で表わすことができる。
動方程式は次式で表わすことができる。
【0019】
【数3】
【0020】また、前記の通りP2>Psatで水柱分離が
発生しないことから、水柱分離が発生しない冷却水配管
2内の最大流量変化率は次式により求めることができ
る。
発生しないことから、水柱分離が発生しない冷却水配管
2内の最大流量変化率は次式により求めることができ
る。
【0021】
【数4】
【0022】これより、冷却水配管2内で冷却水ポンプ
出口弁3閉止による水柱分離が生じない条件は、供給率
(バイパス管6を介して冷却水ポンプ出口弁3下流側へ
供給される冷却水)が流量減少率(止弁3閉止による)
以上となる必要があり、次式で表わすことができる。
出口弁3閉止による水柱分離が生じない条件は、供給率
(バイパス管6を介して冷却水ポンプ出口弁3下流側へ
供給される冷却水)が流量減少率(止弁3閉止による)
以上となる必要があり、次式で表わすことができる。
【0023】
【数5】
【0024】数3,数4,数5より次式を導くことがで
きる。
きる。
【0025】
【数6】
【0026】更にこれを変形した次式により、バイパス
配管6の長さ,口径を選定することができる。
配管6の長さ,口径を選定することができる。
【0027】
【数7】
【0028】また、プラントの実運転における冷却水ポ
ンプ出口弁3閉止直後の弁上流及び下流の圧力伝ぱん
は、図6により表わすことができる。通常運転中の冷却
水ポンプ出口弁3の上流及び下流圧力は、配管の圧力損
失を無視すれば図のように略一定である。一方、冷却水
ポンプ出口弁3閉止時は、冷却水ポンプ出口弁3上流側
では弁閉止直後に圧力が上昇し時間の経過と共に冷却水
ポンプ1側へと伝ぱんして行く。冷却水ポンプ出口弁3
下流側では弁閉止により圧力が減少し下流側へと伝ぱん
して行く。したがって、弁閉止直後の冷却水ポンプ出口
弁3上流側圧力は、通常運転中より高圧となるため、バ
イパス管6を介して前記弁下流側へ供給される冷却水量
は通常運転時の圧力を基にして決まる流量より多くな
り、この時の冷却水ポンプ出口弁3入口圧力を採用して
バイパス管6を選定することによりバイパス管の最適化
を図ることも可能である。
ンプ出口弁3閉止直後の弁上流及び下流の圧力伝ぱん
は、図6により表わすことができる。通常運転中の冷却
水ポンプ出口弁3の上流及び下流圧力は、配管の圧力損
失を無視すれば図のように略一定である。一方、冷却水
ポンプ出口弁3閉止時は、冷却水ポンプ出口弁3上流側
では弁閉止直後に圧力が上昇し時間の経過と共に冷却水
ポンプ1側へと伝ぱんして行く。冷却水ポンプ出口弁3
下流側では弁閉止により圧力が減少し下流側へと伝ぱん
して行く。したがって、弁閉止直後の冷却水ポンプ出口
弁3上流側圧力は、通常運転中より高圧となるため、バ
イパス管6を介して前記弁下流側へ供給される冷却水量
は通常運転時の圧力を基にして決まる流量より多くな
り、この時の冷却水ポンプ出口弁3入口圧力を採用して
バイパス管6を選定することによりバイパス管の最適化
を図ることも可能である。
【0029】次に、本発明の図1に示される実施例の運
転方法について説明する。
転方法について説明する。
【0030】冷却水ポンプ1の停止指令が出された場
合、まず冷却水ポンプ1の出口に設置された冷却水ポン
プ出口弁3を閉止する。この時、出口弁をバイパスする
バイパス弁5は開状態を保持する(通常運転中に開運用
させる場合)。通常運転中にバイパス弁5を閉運用する
場合は、止弁を閉止する際に開としても良い。その後、
冷却水ポンプ1を停止する。尚、バイパス弁5は一定時
間経過後あるいは、冷却水配管2内の挙動が安定してか
ら閉止する。または開のままでも良い。
合、まず冷却水ポンプ1の出口に設置された冷却水ポン
プ出口弁3を閉止する。この時、出口弁をバイパスする
バイパス弁5は開状態を保持する(通常運転中に開運用
させる場合)。通常運転中にバイパス弁5を閉運用する
場合は、止弁を閉止する際に開としても良い。その後、
冷却水ポンプ1を停止する。尚、バイパス弁5は一定時
間経過後あるいは、冷却水配管2内の挙動が安定してか
ら閉止する。または開のままでも良い。
【0031】この様に、本実施例の蒸気タービンプラン
トの復水器冷却水配管では、冷却水ポンプ1出口の冷却
水ポンプ出口弁3を閉止した場合でも、バイパス管6,
バイパス弁5を介して冷却水ポンプ出口弁3上流冷却水
が冷却水ポンプ出口弁3下流へ必要量供給されるため、
冷却水ポンプ出口弁3下流で冷却水温度の飽和蒸気圧力
以下となることを抑制することが可能となり、水柱分離
後の再結合による水撃の発生を防止することができる。
トの復水器冷却水配管では、冷却水ポンプ1出口の冷却
水ポンプ出口弁3を閉止した場合でも、バイパス管6,
バイパス弁5を介して冷却水ポンプ出口弁3上流冷却水
が冷却水ポンプ出口弁3下流へ必要量供給されるため、
冷却水ポンプ出口弁3下流で冷却水温度の飽和蒸気圧力
以下となることを抑制することが可能となり、水柱分離
後の再結合による水撃の発生を防止することができる。
【0032】図3に他の実施例を示す。
【0033】本実施例は、図1の実施例の一連の運転方
法を、演算器7を設け自動的に行う例である。
法を、演算器7を設け自動的に行う例である。
【0034】この場合の冷却水ポンプ1の起動停止方法
は以下の通りである。
は以下の通りである。
【0035】冷却水ポンプ1起動に際し、冷却水ポンプ
出口弁3,バイパス弁5は閉止している。冷却水ポンプ
1起動の指令を演算器7に入力し冷却水ポンプ1を起動
する。冷却水ポンプ1の起動を演算器7で確認し、冷却
水ポンプ出口弁3及びバイパス弁5へ開信号を出力し各
弁が開き起動完了となる。冷却水ポンプ1の停止に際し
ては、冷却水ポンプ1停止の指令を演算器7が入力し、
冷却水ポンプ出口弁3に対し閉信号を出力する。次に冷
却水ポンプ出口弁3下流圧力検出器8の出力信号を演算
器7に入力し、冷却水ポンプ出口弁3下流の圧力変動が
一定値以下となったら冷却水ポンプ1及びバイパス弁5
へ停止及び閉止信号を出力する。この際、冷却水ポンプ
出口弁3下流の圧力変動が一定値以下となるまでの時間
を予めタイマとして設定し、圧力検出器8に替えて設置
しても良い。本実施例においても図1の実施例同様の効
果が得られる。
出口弁3,バイパス弁5は閉止している。冷却水ポンプ
1起動の指令を演算器7に入力し冷却水ポンプ1を起動
する。冷却水ポンプ1の起動を演算器7で確認し、冷却
水ポンプ出口弁3及びバイパス弁5へ開信号を出力し各
弁が開き起動完了となる。冷却水ポンプ1の停止に際し
ては、冷却水ポンプ1停止の指令を演算器7が入力し、
冷却水ポンプ出口弁3に対し閉信号を出力する。次に冷
却水ポンプ出口弁3下流圧力検出器8の出力信号を演算
器7に入力し、冷却水ポンプ出口弁3下流の圧力変動が
一定値以下となったら冷却水ポンプ1及びバイパス弁5
へ停止及び閉止信号を出力する。この際、冷却水ポンプ
出口弁3下流の圧力変動が一定値以下となるまでの時間
を予めタイマとして設定し、圧力検出器8に替えて設置
しても良い。本実施例においても図1の実施例同様の効
果が得られる。
【0036】図4に更に別の実施例を示す。
【0037】本実施例において、冷却水ポンプ1で昇圧
された冷却水は、冷却水配管2及び冷却水ポンプ1出口
に設置された冷却水ポンプ出口弁3を介して復水器4へ
と導かれる。冷却水ポンプ出口弁3下流には、他冷却水
供給設備より、冷却水が注入可能な様、冷却水注入弁1
0を備えた冷却水注入配管9を接続している。冷却水ポ
ンプ1への起動停止指令は、演算器7に入力され、起動
に際しては、冷却水ポンプ出口弁3及び冷却水注入弁1
0が閉止している条件で、まず冷却水ポンプ1へ起動の
信号演算器7より出力される。次に、冷却水ポンプ1の
起動を確認後、冷却水ポンプ出口弁3への開信号が演算
器7より出力され冷却水ポンプ出口弁3が開いて起動が
完了する。一方、冷却水ポンプ1停止時は、演算器7へ
の停止指令により、冷却水注入弁10を開く。次に、冷
却水注入弁10の開確認後、演算器7の出力信号によ
り、冷却水ポンプ出口弁3を閉止する。この時、圧力検
出器8の出力信号は演算器7へ入力され圧力の変動を演
算している。演算器7で演算される圧力変動が一定値以
下となったら、冷却水注入弁10への閉止信号を出力
し、冷却水の注入を停止する。この場合も冷却水ポンプ
出口弁3下流の圧力変動が一定値以下となるまでの時間
を予めタイマとして設定し、圧力検出器8に替えて設置
しても良い。本方式による場合、注入配管設備は図1の
実施例で示すバイパス管6の長さ,口径の選定と同様の
方法で可能である(数1から数7)。但し、l,a,υ
で示される各値は冷却水注入管9の値及びP1 は冷却水
供給圧力とする必要がある。
された冷却水は、冷却水配管2及び冷却水ポンプ1出口
に設置された冷却水ポンプ出口弁3を介して復水器4へ
と導かれる。冷却水ポンプ出口弁3下流には、他冷却水
供給設備より、冷却水が注入可能な様、冷却水注入弁1
0を備えた冷却水注入配管9を接続している。冷却水ポ
ンプ1への起動停止指令は、演算器7に入力され、起動
に際しては、冷却水ポンプ出口弁3及び冷却水注入弁1
0が閉止している条件で、まず冷却水ポンプ1へ起動の
信号演算器7より出力される。次に、冷却水ポンプ1の
起動を確認後、冷却水ポンプ出口弁3への開信号が演算
器7より出力され冷却水ポンプ出口弁3が開いて起動が
完了する。一方、冷却水ポンプ1停止時は、演算器7へ
の停止指令により、冷却水注入弁10を開く。次に、冷
却水注入弁10の開確認後、演算器7の出力信号によ
り、冷却水ポンプ出口弁3を閉止する。この時、圧力検
出器8の出力信号は演算器7へ入力され圧力の変動を演
算している。演算器7で演算される圧力変動が一定値以
下となったら、冷却水注入弁10への閉止信号を出力
し、冷却水の注入を停止する。この場合も冷却水ポンプ
出口弁3下流の圧力変動が一定値以下となるまでの時間
を予めタイマとして設定し、圧力検出器8に替えて設置
しても良い。本方式による場合、注入配管設備は図1の
実施例で示すバイパス管6の長さ,口径の選定と同様の
方法で可能である(数1から数7)。但し、l,a,υ
で示される各値は冷却水注入管9の値及びP1 は冷却水
供給圧力とする必要がある。
【0038】
【発明の効果】本発明の蒸気タービンプラント復水器冷
却水配管水撃防止装置及びその方法によれば、冷却水ポ
ンプ下流に配される冷却水ポンプ出口弁下流の圧力は冷
却水ポンプ出口弁をバイパスする配管設備により冷却水
ポンプ出口弁上流側の冷却水が供給されるため、冷却水
温度の飽和蒸気圧力より高く保持されるので、冷却水配
管内での水柱分離後の再結合による水撃現象を防止する
ことができ、プラントDSS運用に対応した復水器冷却
水系の信頼性の向上が可能である。
却水配管水撃防止装置及びその方法によれば、冷却水ポ
ンプ下流に配される冷却水ポンプ出口弁下流の圧力は冷
却水ポンプ出口弁をバイパスする配管設備により冷却水
ポンプ出口弁上流側の冷却水が供給されるため、冷却水
温度の飽和蒸気圧力より高く保持されるので、冷却水配
管内での水柱分離後の再結合による水撃現象を防止する
ことができ、プラントDSS運用に対応した復水器冷却
水系の信頼性の向上が可能である。
【図1】本発明の実施例を示し、蒸気タービンプラント
の復水器冷却水配管系統図。
の復水器冷却水配管系統図。
【図2】従来の蒸気タービンプラントの復水器冷却水配
管系統図。
管系統図。
【図3】本発明の他の実施例による蒸気タービンプラン
トの復水器冷却水系統図。
トの復水器冷却水系統図。
【図4】本発明の他の実施例による蒸気タービンプラン
トの復水器冷却水系統図。
トの復水器冷却水系統図。
【図5】本発明の他の実施例による蒸気タービンプラン
トの復水器冷却水系統図。
トの復水器冷却水系統図。
【図6】冷却水ポンプ出口弁上流及び下流の圧力伝ぱん
の説明図。
の説明図。
1…冷却水ポンプ、2…冷却水配管、3…冷却水ポンプ
出口弁、4…復水器、5…バイパス弁、6…バイパス
管、7…演算器、8…圧力検出器、9…冷却水注入管、
10…冷却水注入弁。
出口弁、4…復水器、5…バイパス弁、6…バイパス
管、7…演算器、8…圧力検出器、9…冷却水注入管、
10…冷却水注入弁。
Claims (4)
- 【請求項1】蒸気タービン排気を凝縮する復水器と、前
記復水器へ冷却水を供給するポンプと、前記ポンプ出口
管に止弁を有する蒸気タービンプラントにおいて、前記
止弁をバイパスして弁上流側と弁下流側を連通させる配
管設備を有することを特徴とする蒸気タービンプラント
の復水器冷却水配管水撃防止装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記ポンプ出口管の止
弁閉止時は、前記止弁をバイパスする配管設備は、前記
止弁の上流と下流を連通状態で保持する蒸気タービンプ
ラントの運転方法。 - 【請求項3】蒸気タービン排気を凝縮する復水器と、前
記復水器へ冷却水を供給するポンプと、前記ポンプ出口
管に止弁を有する発電プラントにおいて、前記止弁の下
流側に冷却水を注入する装置を設置したことを特徴とす
る蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管水撃防止装
置。 - 【請求項4】請求項4において、前記ポンプ出口管の止
弁の閉止時は、前記冷却水を注入する装置より、前記止
弁の下流側に冷却水を注入する蒸気タービンプラントの
運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5055380A JPH06273077A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5055380A JPH06273077A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06273077A true JPH06273077A (ja) | 1994-09-30 |
Family
ID=12996890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5055380A Pending JPH06273077A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 蒸気タービンプラントの復水器冷却水配管水撃防止装置とその方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06273077A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013072544A1 (es) * | 2011-11-16 | 2013-05-23 | Fermac Ingenieros Consultores, S.L.P. | Sistema de eliminación de sobrepresiones en transitorios hidráulicos |
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-
1993
- 1993-03-16 JP JP5055380A patent/JPH06273077A/ja active Pending
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