JPH0627266U - 外傷防止用カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易にかつ確実にボデーの被保護部分に取り
付けることができる、製造コストの安価な外傷防止用カ
バーを提供する。 【構成】 例えば側部ドア24の形状に合わせて、伸縮性
の有するシート状カバー本体12を裁断し、その各コーナ
ー部にポケット状の係止具14又は半硬質樹脂材により形
成したフック26よりなる係止具16を取り付けて外傷防止
用カバー10を形成する。使用に際しては、側部ドア24の
コーナー部に対応する係止具14又は16を係止してカバー
本体により側部ドア24を覆えばよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車等の組立てラインにおいて使用される外傷防止用カバーに関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車等の組立て作業等において、部品、工具等がボデー面に接触して塗装面 に傷をつける事故を防止するため、裏面に吸着用の永久磁石をナイロン系の布に より包被貼着した外傷防止用のカバーが使用されていた。

【０００３】 しかしながら、この種のカバーは、作業者がわずかに接触しただけでも簡単に ずれてしまうばかりでなく、磁石が鉄粉等を吸着してしまうため、逆に鉄粉等に より塗装面が傷つけられてしまうという問題があった。

【０００４】 これらの問題を解決するため、例えば、実開昭60-85220号において開示されて いるような外傷防止用カバーが提案されている。この外傷防止用カバーは、図５ に示すように、発泡樹脂材１と、硬質又は半硬質の可撓性薄板材２とからなる積 層材を被保護面の形状に成形したもので、これを被保護面にかぶせて使用してい た。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、この種のカバーには、それぞれの被保護面即ちボデー面形状に合わ せた成形加工が必要となり、その成形加工に応じた成形型が必要であった。この ため外傷防止用カバーの製造コストが増加するという問題があった。又、このカ バーの取付けは、ボデーの上部に係止片を引っ掛け、カバーの自重により保持さ せているため、上部での作業ができないという問題もあった。

【０００６】 本考案は上記問題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、車体等の 傷がつきやすい個所に容易かつ確実に取付けることができると共に、製造コスト が低く抑えることができ、面積の広いボンネット上や、取付けの困難な個所にお いても取付け可能な適用範囲の広い外傷防止用カバーを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案の構成を次の通りとした。即ち、車体の被保護 部分の形状に概略合わせて形成された伸縮性を有するシート状のカバー本体と、 該カバー本体に取り付けられた複数の係止具とからなることを特徴とする構成と した。

【０００８】

【作用】

上記のように構成したことにより、車体の被保護部分にカバーを装着させるに は、被保護部分の適宜個所にカバー本体に取り付けられた係止具を係止させるこ とにより行われる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図１ないし図４にもとづいて説明する。図１ において、10は側部ドア用に製作された外傷防止用カバーで、伸縮性を有する素 材により概略側部ドアの形状に合わせて製作されたものである。カバー本体12の コーナー部にはそれぞれ係止具14、16が取り付けられている。尚、カバー本体12 のコーナー部に形成された突出部は端末引張代18である。

【００１０】 係止具14は、図１及び２に示すように、概略三角形の布製の生地20をカバー本 体12の縦横端部12a,12b に沿って糸材22によりその裏面に縫い付け、残る一辺を 開放してポケット状に形成したものである。カバー10の使用にあたっては、まず ひとつのポケット状の係止具14を側部ドア24のコーナー部等に係止し、更にカバ ー本体12を引き伸ばして他の係止具を対応する側部ドア24のコーナー部等に係止 して、側部ドアを覆えばよい。

【００１１】 一方、係止具は、対象とするボデーの形状によって、図３に示す係止具16のよ うに、半硬質樹脂材により形成したフック26を糸材22によりカバー本体12に取り 付けることにより構成してもよい。この係止具16を使用するにあたっては、上記 の係止具14と同様に、ボデーの対応する部位にフック26を係止すればよい。

【００１２】 以上、本考案による外傷防止用カバーについて、ボデーの保護対象部位として 側部ドアを例にとり説明したが、図４に示すように、フロントバンパー用カバー 28、ボンネット用カバー30、フロントタイヤハウス用カバー32、リヤタイヤハウ ス用カバー34及びリヤバンパ用カバー36として適用できるのは勿論である。又、 これらの製造に際して、簡単な裁断及び縫製により容易に製造することができる 。

【００１３】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案による外傷防止用カバーを、被保護部 分の形状に概略合わせて形成された伸縮性を有するシート状のカバー本体と、こ のカバー本体に取り付けられた複数の係止具とにより構成したことにより、車体 等の傷がつきやすい個所に容易かつ確実に取付けることができると共に、カバー 本体の裁断・縫製及び係止具の簡単な取付によりカバーを製造することができ、 製造コストを低く抑えることができる。又、面積の広いボンネット上や、取付け の困難な個所においても容易に取付けることができる。更に、カバー本体は容易 に折り畳むことができるので非使用時における収納場所の省スペース化を図るこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による一実施例の外傷防止用カバーの裏
面を示す平面図である。

【図２】図１の線Ａ−Ａについての断面図である。

【図３】図１の線Ｂ−Ｂについての断面図である。

【図４】被組立体としての自動車とその保護すべき部分
に適応すべく形成された外傷防止用カバーを示す斜視図
である。

【図５】従来の外傷防止用カバーを示す断面図である。

【符号の説明】

10 外傷防止用カバー 12 カバー本体 14 係止具 16 係止具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体の被保護部分の形状に概略合わせて
   形成された伸縮性を有するシート状のカバー本体と、該
   カバー本体に取り付けられた複数の係止具とからなるこ
   とを特徴とする外傷防止用カバー