JPH06272328A - 屋根スラブ断熱工法 - Google Patents

屋根スラブ断熱工法

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JPH06272328A
JPH06272328A JP10003693A JP10003693A JPH06272328A JP H06272328 A JPH06272328 A JP H06272328A JP 10003693 A JP10003693 A JP 10003693A JP 10003693 A JP10003693 A JP 10003693A JP H06272328 A JPH06272328 A JP H06272328A
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JP
Japan
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heat
slab
insulating material
mortar
mixed
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JP10003693A
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English (en)
Inventor
Shiyouji Toyosato
省司 豊里
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 工期を短縮すると共に、風による断熱材の剥
離を防止し、かつモルタルのクラック発生等を防止し得
る屋根スラブ断熱工法の開発。 【構造】 セメント系に用いられる接着剤を混入した防
水ノロ4を介して敷設した断熱材をビス2等を用いてス
ラブに固定する止め金具1にて固着し、その上部をガラ
ス繊維等のスサを混入した押えモルタル6にて被覆す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋根スラブの断熱工法
に関するものであり、特に工期を短縮すると共に、風に
よる断熱材の剥離を防止し、かつモルタルのクラック発
生等を防止し得る屋根スラブ断熱工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】断熱工法としては大きく分け
て外断熱工法、内断熱工法が周知である。外断熱工法と
は屋根スラブの上面に断熱材を敷設するものであり、日
射による熱を屋根スラブに伝えないので、屋根スラブが
受ける熱応力は極めて小さく、躯体を傷めない利点があ
り、また日射によるコンクリートへの蓄熱を少なくする
ため、夏期夜間のほてりがなく結露の発生もない。一
方、内断熱工法は屋根スラブの下面に断熱材を貼着する
ものであり、屋根スラブが直接日射を受けるので大きな
熱応力を受け、クラック発生の原因となる。また日中、
熱容量の大きいコンクリートにに蓄えられた熱エネルギ
ーは、断熱材でも防ぎきれず、夜間にはほてりが生じる
ばかりか、内壁や天井吊り金具等が冷熱橋となり局部結
露が発生する。このようなことから近年、外断熱工法が
防水層と躯体の保護及び最上階の室内環境を中間階に近
付けられる等の優秀さが認められ、内断熱工法に変る工
法として定着し、注目をあびている。既存の外断熱工法
にも乾式工法と湿式工法があり、乾式工法は防水層の上
に断熱材を敷設した上にブロックを並べ、周縁を固定用
のコンクリートで押えているもので、断熱材を接続金具
を用いて連結しているものもある。一方湿式工法は防水
層の上に断熱材を敷設し、その上にワイヤーメッシュ等
を介してコンクリートを塗る工法である。しかし、乾式
工法は工期短縮等のメリットはあるものの沖縄等の台風
銀座と呼ばれる地域においては断熱材を連結金具で固定
したり、押えコンクリートを用いて固定する方法では押
えコンクリートをベースセメントで固着するだけである
から接着面積が小さく風による剥離の危険性は避けられ
ない。特に隅角部及び端部は風の影響を一番受けやすく
押えコンクリート工法では持ち堪えられない。また、湿
式工法にあっては工期が長期におよぶ上にコンクリート
の厚みも相当なものとなりスラブが二重になった状態で
重量的に躯体に与える影響も大きく、しかもクラックが
生じることは避けられないという欠点がある。
【0003】
【問題点を解決するための手段】本発明にあってはこの
ような断熱工法において、湿式工法で有りながら工期の
短縮を計り、押えモルタルのクラック発生を防止すると
共に、風による剥離をなくせんとするものであり、セメ
ント系に用いられる接着剤を混入した防水ノロを介して
敷設した断熱材をビス等を用いてスラブに固定した止め
金具にて固着し、その上部をガラス繊維等のスサを混入
した押えモルタルにて被覆すべくなしたる屋根スラブ断
熱工法であり、更には、セメント系に用いられる接着剤
を混入した防水ノロを介して敷設した断熱材をビス等を
用いてスラブに固定した止め金具にて固着し、その上部
をガラス繊維等のスサを混入した押えモルタルにて被覆
すると共に、該押えモルタル塗着時、或いは塗着後にプ
ラスチック或いは木材等を心材とし周囲を適宜のシール
材にて囲った伸縮目地棒を所定の位置に付設すべくなし
たる屋根スラブ断熱工法であり、更には、断熱材を、ス
ラブ周縁と隅角部の所定面積をビス等を用いてスラブに
固定した止め金具を用いて固定すべくなしたる屋根スラ
ブ断熱工法を呈せんとするものである。
【0004】
【実施例】工法としては、既設の建物の場合はまずスラ
ブ面をならし清掃する。その上にセメント用の接着剤を
混入した防水ノロ4を塗布する。当該防水ノロ4に用い
られるセメントは通常この主の用途に用いられるセメン
トでよいが、防水性が大で無収縮であるという点から本
実施例においては英国FEB社製品(国内においては、
株式会社一高商会販売)のフェブセット45を用いてい
る。該フェブセット45は高純度のマグネシュウムと選
別された骨材、リン酸塩のプレミックスからできてお
り、計量された水をフェブセット45に加えて練り合わ
せると発熱反応をおこし、主にMgNH Po
Oを形成する。温度の上昇は断熱状態でRHPC
(速硬性ジェットセメント)と同じ程度となり、20℃
で約15分で疑固が始まり、1時間後には200kg/
cmまで強度がでる。またフェブセット45は疑固と
硬化の初期の段階で少し膨脹するが0.2%までであ
り、コンクリートの収縮による剥離接着離れを起こすこ
とはないものである。このようなセメントを用いた防水
ノロ4は速硬性であるので、スラブ面に断熱材一枚分づ
つくらい塗布して直ちに断熱材を敷設することが望まし
い。次ぎにスラブ周縁と隅角部に止め金具1をビス2等
を用いて固着し、同時に該止め金具1でレベル調整をも
行う。止め金具1は図3に示すように側面視が工字形状
で上面にはビス止めが容易なように千鳥状に欠切部3を
設け、下面には取付け穴を適宜の間隔をもって穿設して
いる。当該止め金具1のビス止めは当初は周縁の一辺は
残しておき、隅角部も断熱材に合わしてビス止めするこ
ととする。次ぎに塗布された防水ノロ4の上に断熱材5
を敷設する。該断熱材5は通常この主の用途に用いられ
る断熱材でよいが本実施例においては、株式会社JSP
社製の押出発泡ポリスチレン、ミラフォームM2F/M
Kを使用している。当該断熱材ミラフォームM2F/M
Kは吸水率の非常に少ない高性能の断熱材であり、熱伝
動率が平均温度0℃で0.025kcal/mh℃で、
20℃においては0.027kcal/mh℃である。
圧縮強さは測定温度23℃(5%歪)で3.0kgf/
cm。曲げ強さは測定温度23℃で5.5kgf/c
である。また、線膨脹係数は−30〜+30℃で6
〜8cm/cm℃×10。吸水量は測定温度23℃で
0.01g/100cm以下であり、比熱は測定温度
4℃で0.27kcal/kg℃で、熱変形温度は80
℃。更に透湿係数は25mm、50%RHで0.05g
/mh mmhgとなっている。該断熱材5の敷設は
隅角部においては所定の枚数を敷設した時点で止め金具
1を入れてビス止めし、当該隅角部においては約4枚く
らいの断熱材5を止め金具1で固定する構造とする。ス
ラブ全域に断熱材5を敷設し終わった時点で、残されて
いた一辺の止め金具1をビス止めする。次ぎに断熱材5
の上に押えモルタル層6を設けるが、押えモルタル6に
はクラックを防止するためと工期を短縮するために、耐
アルカリ処理ガラス繊維のスサを混入している。当該ス
サは耐アルカリ処理ガラス繊維に限定を受けるものでは
なく、通常この種の用途に用いられるスサでもよいが、
補強用という性質から本実施例においては耐アルカリ処
理ガラス繊維のスサを混入している。当該押えモルタル
6に用いられるセメントは通常この主の用途に用いられ
るセメントでよいが防水性が大で無収縮であるという点
から、本実施例においては英国FEB社製品(国内にお
いては、株式会社一高商会販売)のフェブセット45を
用いている。しかし当該セメントに限定を受けるもので
はない。押えモルタル6は断熱材5だけではなく止め金
具1も被覆してしまうが、本実施例においては風の影響
を考慮して端部には45度の角度を設けている。本実施
例において押えモルタル6層の厚みは15〜30mmと
している。また、目地を入れる際には、本発明にあって
は図4に示すように、該押えモルタル6の塗着時、或い
は塗着後に、プラスチック或いは木材等を心材とし、周
囲を適宜のシール材にて囲った伸縮目地棒8を所定の位
置に付設している。
【0005】
【発明の効果】以上のように本発明は、セメント系に用
いられる接着剤を混入した防水ノロ4を介して敷設した
断熱材5をビス2等を用いてスラブ7に固定した止め金
具1にて固着し、その上部をガラス繊維等のスサを混入
した押えモルタル6にて被覆すべくなしたる屋根スラブ
断熱工法であり、更には、セメント系に用いられる接着
剤を混入した防水ノロ4を介して敷設した断熱材5をビ
ス2等を用いてスラブ7に固定した止め金具1にて固着
し、その上部をガラス繊維等のスサを混入した押えモル
タル6にて被覆すると共に、該押えモルタル6の塗着
時、或いは塗着後にプラスチック或いは木材等を心材と
し周囲を適宜のシール材にて囲った伸縮目地棒8を所定
の位置に付設すべくなしたる屋根スラブ断熱工法であ
り、更には、断熱材5を、スラブ7周縁と隅角部の所定
面積をビス2等を用いてスラブ7に固定した止め金具1
を用いて固定すべくなしたる屋根スラブ断熱工法である
から、従来の乾式工法は工期短縮等のメリットはあるも
のの沖縄等の台風銀座と呼ばれる地域においては断熱材
を連結金具で固定したり、押えコンクリートを用いて固
定する方法では風による剥離の危険性は避けられず、特
に図2に示すように隅角部及び端部は風の影響を一番受
けやすく、押えコンクリートをベースセメントにて貼着
した程度では持ち堪えられないという問題があり、ま
た、湿式工法にあっては工期が長期におよぶ上にコンク
リートの厚みも相当なものとなりスラブが二重になった
状態で重量的に躯体に与える影響も大きく、しかもクラ
ックが生じることは避けられないという欠点があった
が、本発明にかかる断熱工法は日射による熱を屋根スラ
ブに伝えないので、屋根スラブが受ける熱応力は極めて
小さく、躯体を傷めない利点があり、また日射によるコ
ンクリートへの蓄熱を少なくするため、夏期夜間のほて
りがなく結露の発生もないという外断熱工法の利点はす
べてクリアーしているばかりか、従来のノロであれば、
断熱材の敷設後1〜2日経過しないと押えモルタルの塗
着はできなかったが、本発明工法にあっては防水ノロ4
が速硬性であるので、断熱材5の敷設が終われば、直ち
に最初に断熱材5を敷設した部分は作業者が歩くことが
可能であり、従ってこの部分から押えモルタル6を塗着
することが可能で工期を著しく短縮することができる。
しかも止め金具1を配設した時点でレベル調整をしてい
るので、後作業が極めて容易にできる。また断熱材5を
スラブ7にビス2等を用いて固定した止め金具1にて固
着しているので風の影響を受けやすい端部及び隅角部に
おいても断熱材5の風による防ぐことができる。また同
時に端部の押えモルタル6の剥離をも防ぐことができ
る。更には押えモルタル層自体に防水性があるために勾
配屋根に施工する場合、防水層を兼用できる。その上、
押えモルタル層の硬化が早く、しかも、押えモルタル6
は耐アルカリ処理ガラス長繊維のスサを混入しているの
で工期が短縮できるばかりか、耐アルカリ処理ガラス長
繊維のスサを混入することによって補強しているのでク
ラックの発生を防止できる。また、従来のシーリング工
法であれば押えモルタルの塗着前に固定し、押えモルタ
ルの乾燥後に目地用の角材を撤去してシーリングをする
ことになるのでシーリングに3日程要していたが、本発
明にあってはプラスチック或いは木材等を心材とし周囲
を適宜のシール材にて囲った既成伸縮目地棒8を、押え
モルタル6を塗着する過程において敷設するのでシーリ
ング施工工程が短縮できるばかりか、同時に付設するこ
とによってモルタルとのなじみもよくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明工法を説明するための断面図である。
【図2】本発明工法を説明するための平面図である。
【図3】止め金具の斜視図である。
【図4】伸縮目地棒の斜視図である。
【符号の説明】
1 止め金具 2 ビス 3 止め金具欠切部 4 防水ノロ層 5 断熱材 6 押えモルタル層 7 スラブ 8 伸縮目地棒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント系に用いられる接着剤を混入し
    た防水ノロを介して敷設した断熱材をビス等を用いてス
    ラブに固定する止め金具にて固着し、その上部をガラス
    繊維等のスサを混入した押えモルタルにて被覆すべくな
    したる屋根スラブ断熱工法。
  2. 【請求項2】 セメント系に用いられる接着剤を混入し
    た防水ノロを介して敷設した断熱材をビス等を用いてス
    ラブに固定する止め金具にて固着し、その上部をガラス
    繊維等のスサを混入した押えモルタルにて被覆すると共
    に、該押えモルタル塗着時、或いは塗着後にプラスチッ
    ク或いは木材等を心材とし周囲を適宜のシール材にて囲
    った伸縮目地棒を所定の位置に付設すべくなしたる屋根
    スラブ断熱工法。
  3. 【請求項3】 断熱材を、スラブ周縁と隅角部の所定面
    積をビス等を用いてスラブに固定する止め金具を用いて
    固着すべくなしたる屋根スラブ断熱工法。
JP10003693A 1993-03-19 1993-03-19 屋根スラブ断熱工法 Pending JPH06272328A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8447012B2 (en) 2009-07-16 2013-05-21 Yokogawa Electric Corporation Radiation inspection apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8447012B2 (en) 2009-07-16 2013-05-21 Yokogawa Electric Corporation Radiation inspection apparatus

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