JPH062721B2 - 新規n,n,n′,n′−テトラシクロヘキシル−ジカルボン酸ジアミド - Google Patents

新規n,n,n′,n′−テトラシクロヘキシル−ジカルボン酸ジアミド

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JPH062721B2
JPH062721B2 JP26299285A JP26299285A JPH062721B2 JP H062721 B2 JPH062721 B2 JP H062721B2 JP 26299285 A JP26299285 A JP 26299285A JP 26299285 A JP26299285 A JP 26299285A JP H062721 B2 JPH062721 B2 JP H062721B2
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benzene
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芙三夫 戸田
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Mitsubishi Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なN,N,N',N'‐テトラヒドロヘキシル‐ジ
カルボン酸ジアミドに関するものである。
本化合物はアルコール類、フェノール類をはじめ、各種
の溶媒化合物をゲスト化合物として包接錯体を形成する
ホスト化合物として、これらの分離精製に利用すること
ができる。
[従来の技術] 本発明者等は結晶溶媒の現象に端を発して、特定の化合
物(ホスト化合物)が特定の分子(ゲスト分子)を取込
んで作るホスト−ゲスト錯体であるいは包接錯体につい
て研究を行ってきた結果、例えば9,10-ジヒドロキシ-9,
10-ジフェニル-9,10-ジヒドロアンスラセン、2,5-ビス
(2,4-ジメチルフェニル)ヒドロキノン、2,5-ジ(4-ク
ロロフェニル)ヒドロキノン等がアルコール類に対して
すぐれた包接機能を有することを見出した{Chemi-stry
Lettaers(The Chemical Society of Japan),pp.1521
〜1524;化学装置、1984年9月号、35〜43頁}。
[発明が解決しようとする問題点] 一方、本発明者等は前にジアセチレンジオール類が種々
のゲスト化合物を取込んで安定な結晶性錯体を形成する
ことを見出しており、例えば、1,1,6,6-テトラフェニル
ヘキサ-2,4ジイン-1,6-ジオールとDMFは1:2錯体を形成
する。このことから、アミド結合を有するホスト化合物
の分子設計によりアルコール系化合物を取込むホスト化
合物が得られる可能性を見出したものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は上記の可能性を追求して種々探索を行った
結果、特定のジカルボン酸のアミド誘導体が広範囲の化
合物に対して包接能を有することを見出したものであ
る。
即ち、本発明によってホスト化合物として提供される新
規化合物は、次式 (ここで、Rはo‐フエニレン基、ベンジリデン基、1,2
-シクロヘキシレン基、1,2-シクロヘキセニレン-4基、
もしくは2,3-、2,5-または2,6-ピリジニル基である。) で表わされる新規N,N,N',N'−テトラヒドロヘキシル‐
ジカルボン酸ジアミドである。
これらの化合物は、それぞれ対応するジカルボン酸のエ
ステルまたは酸クロリドにジシクロヘキシルアミンを反
応させて得ることができる。
本発明の化合物はアルコール化合物のみでなく、芳香族
炭化水素をはじめとする多種多様のゲストを取込む包接
能を有することが見出された。得られる包接錯体は結晶
として析出させることができ、得られた錯体からゲスト
を取出すのはゲスト分子の物理学化学的性質の違いに応
じて蒸留法、カラムクロマトグラフ法、他のゲストによ
る置換法、酸や塩基による分離溶出法などを使いわけ
る。ゲストの蒸気圧が比較的低い場合には加熱蒸留する
のがもっとも簡便である。分離回数されたゲスト化合物
は純度が高く、かつ、分離後の固体は再度ホスト化合物
として再使用することができる。包接錯体よりゲスト化
合物を回収するための加熱は、回収されるゲスト化合物
の沸点が高い場合には、減圧下で行なわれる。
本発明の化合物と包接錯体を形成するゲスト化合物は多
岐にわたっており、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール類、ブタノール類、シクロヘキサノール等の
モノアルコール、エチレングリコールないしオクタンジ
オール等のジオール流、フェノール、クレゾール、ベン
ゼン、安息香酸、あるいはDMF、THF、ジオキサン等の各
種溶媒を挙げることができる。
本発明の化合物を用いて法接化合物を作るには、単にゲ
スト化合物と本発明の化合物とを接触することによって
行なわれるが、必要に応じて、加熱して溶解もしくは溶
融させることにより、効率的に包接化合物を生成させる
ことができる。また、本発明の化合物が包接能を有しな
い用材に本化合物を溶解して用いることもできる。
[作用および効果] 本発明の化合物は各種の化合物をゲスト化合物として安
定な錯体を形成するので、これらの化合物を分離生成す
るのに利用することができる。また、類似する化合物で
も錯体を形成するものとしないものとがあり、例えば、
1,2-シクロヘキサン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミドは
クレゾール異性体中m-クレゾールとのみ包接錯体を形成
するので、これを利用してクレゾール異性体混合物から
m-クレゾールを分離することができる。
[実施例] 以下の実施例においては、本発明の化合物の構造式とと
もにその製造例を示す。
実施例1 N,N,N',N'‐テトラシクロヘキシル−フタル酸ジアミド
(化合物A) 200mlなす形フラスコに無水フタル酸33gと五塩化燐50
gを仕込み、よく振り混ぜた後、オイルバスで約120℃
で12時間還流した。精製したフタル酸ジクロリドは、ま
ずPOCl3を留去した後、10mmHg、101℃で蒸留した、収量
は26gで収率57%であった。
ジシクロヘキシルアミン36gをベンゼン40ccに溶か
した溶液に、上記で得られたフタル酸ジクロリド10gを
ベンゼン40ccに溶かして滴下した。滴下は溶液を氷冷
し、時々振りまぜながらゆっくり行った。滴下が終了し
たら、よく振り混ぜた後6時間放置した。生成したN,N,
N',N'‐テトラシクロヘキシル‐フタル酸ジアミドは熱
ベンゼンで抽出し、メタノールを用いて再結晶した。融
点は202〜204℃を示し、収量は22gで収率は91%であっ
た。
実施例2 1,2-シクロヘキサン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミド
(化合物B) 逆流冷却器および塩化カルシウム管を備えた200mlの丸
底フラスコに20gの1,2-シクロヘキサンジカルボン酸お
よび49gの五塩化燐を仕込んだ。反応は急激であった。
反応収量復内容物を室温で一晩放置した。POCl3を減圧
下で留去した。得られた1,2-シクロヘキサンジカルボン
酸クロリドは着色粘稠液体であり、このものはこれ以上
精製を行わなかった。
31mlのジシクロヘキシルアミンと30mlの乾燥ベン
ゼンとの混合液に上記で得られた1,2-シクロヘキサンジ
カルボン酸クロリド8.0gを乾燥ベンゼン10mlに溶解
したものを加え、フラスコを氷冷しながら時々振盪し
た。生成した塩を濾別した後、瀘液からベンゼンを減圧
下で除去し、アセトンで再結晶させて1,2-シクロヘキサ
ン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミドを得た。融点は162
〜186℃であった。
実施例3 シス−△−シクロヘキセン-1,2-ビス‐ジシクロヘキ
シルアミド(化合物C) 15gのシス−△テトラヒドロフタル酸無水物を22gの
五塩化燐と共に加熱し、生成したPOCl3を減圧下に除去
して対応する酸クロリド10.5gを得た。
得られた酸クロリド10gに氷冷下で40mlのベンゼンに40
mlのジシクロヘキシルアミンを溶解させた溶液を加えて
処理した。反応混合液を室温で2日間撹拌した。アミン
‐塩酸塩を濾別し、ベンゼンを留去した残渣をアセトン
で再結晶させた。
得られた結晶はアセトン錯体で、減圧下で分解させてシ
ス−△‐シクロヘキセン-1,2-ビス‐ジシクロヘキシ
ルアミド19gを得た。融点は154〜157℃を示した。
実施例4 フェニルマロン酸−ビス−ジシクロヘキシルアミド(化
合物D) フェニルマロン酸ジエチル25gを過剰のジシクロヘキシ
ルアミン(100ml)と共に160〜180℃で20時間加熱し、
黒褐色のシロップを得た。200mlのベンゼンを加え、5
gの活性炭と共に沸騰させて脱色した。濾別し、ベンゼ
ンを除去し、過剰のアミンおよび未反応のエステルを減
圧下に留去した。残留固体はアセトンで再結晶させ、次
いでDMFで再結晶させた。針状結晶20gが得られ、その
融点は180〜182℃であった。
実施例5 2,6-ピリジン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミド(化合物
G) 無水塩化カルシウムの管を取付けた逆流冷却器を備えた
丸底フラスコに、市販の2,6-ピリジンジカルボン酸(ジ
ピコリン酸)12gと五塩化燐とを仕込み混合した。激し
い反応が起こった。内容物を1時間加熱した後、一晩放
置した。POCl3を減圧下で留去した後、酸クロリドをベ
ンゼンで結晶化させた。融点は55〜57℃であった。
塩化カルシウム管を備えた滴下漏斗を取付けた250mlの
丸底三口フラスコに40mlの乾燥ベンゼンに39mlのジシク
ロヘキシルアミンを仕込んだ。フラスコを氷冷してか
ら、10gの2,6-ピリジンカルボン酸クロリドを20mlの乾
燥ベンゼンに溶解せしめたものを滴下漏斗に容れ、フラ
スコを手で振りながら滴加した。反応混合物を一晩放置
した。ベンゼン50mlを加えてプラナー漏斗を用いて濾
過し、瀘液からベンゼンを蒸発させ、一晩放置して結晶
を析出させた。得られたプリズム状結晶はベンゼン錯体
であった。この錯体を減圧下に分解して融点178〜180℃
の純アミド体23gが得られた。
このアミドは各種の有機溶媒に対しホスト活性を示し、
特に50%以上のエタノール水溶液からエタノールを取出
すことができる。純アセトンから晶出させた場合、アセ
トン錯体は形成されないが、DSMO・アセトン、n-プロパ
ノール・アセトンまたは水・アセトンの混合物を用いた
場合には常にアセトン錯体が形成される。
実施例6および7 2,3-ピリジン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミド(化合物
E) および2,5-ピリジン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミド
(化合物F) 対応するピリジンカルボン酸から、実施例5と同様にし
て2,3-ジアミド体および2,5-ジアミド体を製造すること
ができる。但し、2,3-ジアミド体についてはアセトン錯
体として再結晶させ、減圧下で加熱して純品を得た。
得られた2,3-ピリジン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミド
および2,5-ピリジン‐ビス‐ジシクロヘキシルアミドの
融点は夫々207〜208℃および209℃であった。
両者はいずれも良好なホスト活性を示すが、2,3-ジアミ
ド体はエタノールに対する包接能力が若干弱く、エタノ
ール濃度70%以上で作用する。
アセトニトリルに対しては、純溶液では錯対を形成しな
いが、1,5-ペンタンジオールとアセトニトリルの混合物
で処理した場合にはアセトニトリルを包接する。
2,5-ジアミド体は、クロロフォルム、ベンゼン、ピリジ
ン、アニリン、プロパギルアルコール、γ‐ブチロラク
トン、α‐メチルナフタレンおよびβ‐メチルナフタレ
ンに対しホスト活性を示す。
本発明の各化合物をホストとして錯体を形成する各種ゲ
スト化合物の例をを第1表に示す。
表中の数字はホスト1分子当りに包接されるゲストの分
子数で、‐は錯体が得られなかったものであり、空欄は
未実施のものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 213/82

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式 (ここで、Rはo-フエニレン基、ベンジリデン基、1,2-
    シクロヘキシレン基、1,2-シクロヘキセニレン-4基、も
    しくは2,3-、2,5-または2,6-ピリジニル基である。) で表わされる新規N,N,N',N'‐テトラシクロヘキシル‐
    ジカルボン酸ジアミド。
JP26299285A 1985-03-09 1985-11-22 新規n,n,n′,n′−テトラシクロヘキシル−ジカルボン酸ジアミド Expired - Lifetime JPH062721B2 (ja)

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JP26299285A JPH062721B2 (ja) 1985-11-22 1985-11-22 新規n,n,n′,n′−テトラシクロヘキシル−ジカルボン酸ジアミド
DE8686103018T DE3680227D1 (de) 1985-03-09 1986-03-07 N-cyklohexyl-polycarboxamide verbindung und ihre derivate, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung zur herstellung von acceptor-donor-komplexen.
AT86103018T ATE65243T1 (de) 1985-03-09 1986-03-07 N-cyklohexyl-polycarboxamide verbindung und ihre derivate, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung zur herstellung von acceptor-donor- komplexen.
EP86103018A EP0198202B1 (en) 1985-03-09 1986-03-07 Novel n-cyclohexyl-polycarboxamide compound and derivatives thereof, processes for preparing them, and use of them in preparation of host-guest complexes
US06/837,199 US4785111A (en) 1985-03-09 1986-03-10 N-cyclohexyl-polycarboxamide compound and derivatives thereof

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CN111847493B (zh) * 2020-09-02 2022-08-09 济南大学 一种硝酸钙和硝酸镁的分离方法

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