JPH06272190A - ペーパーハニカムコア用難燃紙 - Google Patents

ペーパーハニカムコア用難燃紙

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JPH06272190A
JPH06272190A JP6165293A JP6165293A JPH06272190A JP H06272190 A JPH06272190 A JP H06272190A JP 6165293 A JP6165293 A JP 6165293A JP 6165293 A JP6165293 A JP 6165293A JP H06272190 A JPH06272190 A JP H06272190A
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JP
Japan
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paper
flame
retardant
weight
powder
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JP6165293A
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English (en)
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Yasuyuki Yamaji
安之 山地
Satoshi Nakamura
中村  聡
Isao Morikawa
勲 森川
Kenichiro Uematsu
謙一郎 植松
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Nittetsu Mining Co Ltd
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Mining Co Ltd
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた難燃性と優れた剛度とを兼備したペーパ
ーハニカムコア用の難燃紙を提供する。 【構成】紙全体の重量に対して、難燃性を付与する無機
物粉末[例えば水酸化アルミニウム粉末]を65〜80
%、融点が60〜100℃の難燃性樹脂粉末[例えばフ
ェノール樹脂粉末]を3〜7%およびセルロース繊維を
主体とする有機物繊維[例えばセルロースパルプとビニ
ロンバインダー繊維の混合物]を15〜25%含有し、
さらにセルロース繊維を難燃化する有機系難燃剤[例え
ばスルファミン酸グアニジン]をセルロース繊維重量に
対して15%以上定着担持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペーパーハニカムコア
用に用いられる難燃紙に関するものであり、さらに詳し
くは、剛度と自己消火性に優れ、燃焼時に生ずる発熱量
の小さいペーパーハニカムコア用難燃紙に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ペーパーハニカムコア用に用いられる難
燃紙としては、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウ
ム等の難燃性を付与する無機物粉末を60〜80重量%
含有する無機質紙が一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のペーパ
ーハニカムコア用難燃紙は、加熱されると吸熱・脱水反
応を起こして難燃性を付与する無機物質である水酸化ア
ルミニウムや水酸化マグネシウム等の粉末を紙の中に高
い比率で配合している。このような難燃紙において高い
難燃性を付与するためには、無機物粉末を高い比率で配
合しなければならない。
【0004】しかしながら無機物粉末を高い比率で配合
すると、紙の中のセルロース繊維やバインダー繊維の絡
みや結合、接着を無機物粉末が阻害するため、紙の引張
り強さや引裂き強さ、剛度等の物性面での性能低下を招
き、ペーパーハニカムコア用原紙としての性能を満たせ
なくなる。一方、ペーパーハニカムコア用原紙としての
物性面での性能を向上させるために無機物粉末の配合率
を低くすると、難燃性が低下する。
【0005】そこで本発明は、優れた難燃性と紙として
の優れた物性とを兼備したペーパーハニカムコア用難燃
紙を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる目的
を達成するために鋭意研究した結果、無機物粉末を高い
比率で含有する従来の難燃紙に、融点が60〜100℃
の難燃性樹脂の粉末を所定の割合で配合し、さらにセル
ロース繊維を難燃化する有機系難燃剤を所定の割合で定
着担持させることによって、難燃性を維持しつつ高い剛
度を備えたペーパーハニカムコア用難燃紙が得られるこ
と、さらにまた、この難燃紙に無機物繊維を所定割合で
配合することによって、剛度をさらに高めることができ
ることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0007】すなわち本発明のペーパーハニカムコア用
難燃紙は、紙全体の重量に対して、難燃性を付与する無
機物粉末を65〜80%、融点が60〜100℃の難燃
性樹脂粉末を3〜7%およびセルロース繊維を主体とす
る有機物繊維を15〜25%含有し、さらにセルロース
繊維を難燃化する有機系難燃剤をセルロース繊維重量に
対して15%以上定着担持させたことを特徴とするもの
である。
【0008】本発明に使用する難燃性を付与する無機物
粉末としては、加熱されると熱分解して吸熱反応と水蒸
気放出反応を起こす無機物の粉末が使用でき、例えば水
酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等が例示される
が、同様の反応を起こして難燃性を付与する無機物粉末
であれば、いかなるものでも使用できる。
【0009】かような無機物粉末の配合比率は、紙全体
の重量に対して65〜80%、好ましくは65〜75%
とする。配合比率が65%未満では、難燃性能が低下
し、燃焼時の発熱量が多くなってしまい、一方、80%
を超えると紙としての物性が低下し、ペーパーハニカム
コア用原紙として必要な剛度が得られなくなる。
【0010】本発明において、融点が60〜100℃の
難燃性樹脂粉末を配合する理由は以下の通りである。す
なわち、難燃紙の製造工程において乾燥機の熱により難
燃性樹脂が溶融し、無機物粉末、セルロース繊維等を固
着する結果、難燃紙の剛度を高めることができる。ま
た、難燃紙が加熱された場合には、難燃性樹脂が速やか
に炭化して、自発的継続燃焼を抑制し、自己消火性を付
与することができる。
【0011】難燃性樹脂の融点を60〜100℃の範囲
とする理由は、融点が60℃未満のものでは、樹脂自体
が柔らかく本発明の難燃紙の剛度を向上させる効果が少
なく、また製造工程の乾燥機に溶融した難燃性樹脂が付
着し、乾燥機を汚すことがあり好ましくないからであ
る。一方、融点が100℃以上の難燃性樹脂では、乾燥
機の温度を高くしないと難燃性樹脂が溶融せず、無機物
粉末、セルロース繊維等を固着できず、難燃紙の剛度を
上げる効果が得られないからである。
【0012】本発明で使用できる難燃性樹脂粉末として
は、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等の粉末
が挙げられるが、燃焼時の発生ガス、炭化の速さ等から
フェノール樹脂粉末が好ましい。
【0013】かような難燃性樹脂粉末の配合比率は、紙
全体の重量に対して3〜7%とする。配合比率が3%未
満では、剛度の向上効果が得られず、7%を超えると燃
焼時の発熱量が増加し好ましくない。
【0014】セルロース繊維を主体とする有機物繊維と
しては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹
晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイト
パルプ(NBSP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(L
BSP)、その他の木材パルプが挙げられ、これらの中
から1種または2種以上を適宜選択して使用する。ま
た、木材パルプに加えて溶融性ビニロンバインダー繊維
を適宜配合することによって、難燃紙の引張り強さや剛
度を向上させることができる。
【0015】セルロース繊維を主体とする有機物繊維の
配合比率は、紙全体の重量に対して15〜25%とす
る。配合比率が15%未満であると、紙としての強度が
得られなくなり、25%を超えると燃焼時の発熱量が増
加してしまう。
【0016】セルロース繊維を難燃化する有機系難燃剤
としては、スルファミン酸グアニジンまたはその誘導
体、リン酸グアニジンまたはその誘導体、リン酸グアニ
ール尿素またはその誘導体等が挙げられる。
【0017】これらの有機系難燃剤の使用量は、紙中の
セルロース繊維重量に対して15%以上定着担持される
量とする。使用量が15%未満では、燃焼時の可燃性ガ
スの発生抑制効果およびセルロース繊維の炭化促進効果
が著しく低下し、難燃効果が得られなくなる。
【0018】本発明においてはさらに必要に応じて、ガ
ラス繊維、ロックウール繊維、アルミナ繊維、シリカア
ルミナ繊維等の無機物繊維の1種または2種以上を適宜
選択して配合する。これによって、難燃紙の剛度をより
一層向上させることができる。これらの無機物繊維とし
ては、繊維径1〜10μm、繊維長1〜5mmのもの
が、抄造のし易さから好ましい。
【0019】無機物繊維の配合比率は、紙全体の重量に
対して2〜10%、好ましくは3〜7%とする。配合比
率が2%未満では、剛度の顕著な向上が認められない。
また10%を超えると、多量に過ぎる無機物繊維によっ
て、セルロース繊維同士の絡みや水素結合の形成、セル
ロース繊維と溶融性ビニロンバインダー繊維との接着、
溶融性ビニロンバインダー繊維同士の接着が阻害される
ため、引張り強さや剛度等の紙としての物性が低下して
しまう。
【0020】本発明のペーパーハニカムコア用難燃紙を
製造するに際しては、上述した無機物粉末、難燃性樹脂
粉末、有機物繊維、さらに必要に応じて無機物繊維を所
定割合となるように混合して水懸濁液となし、通常の湿
式抄紙法により抄紙する。かくして得られた無機質紙に
有機系難燃剤の所定量を含浸せしめた後、乾燥すること
によって本発明の難燃紙を得ることができる。なお、抄
紙過程において、従来から慣用されているような有機質
結合剤や結合助剤、さらには内添サイズ剤や紙力増強剤
等を適宜添加使用してもよい。
【0021】
【実施例】以下に実施例と比較例によって本発明を具体
的に説明するが、これらの実施例によって本発明が限定
されるものではない。
【0022】実施例1 針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)を叩解機を用いて
濾水度350ml c.s.f.に叩解したセルロース
パルプ17重量%、平均粒径17μmの水酸化アルミニ
ウム粉末75重量%、融点65℃のフェノール樹脂粉末
3重量%、溶融性ビニロンバインダー繊維5重量%を混
合して水懸濁液とし、これに変性ポリアミド樹脂系湿潤
紙力増強剤を0.2重量%添加して定着させた後、アニ
オン系凝集剤を全固形分重量に対して0.03重量%添
加し、次いでカチオン系凝集剤を全固形分重量に対して
0.05重量%添加して固形分を凝集させ、シート重量
が220g/m2 になるように試験用手抄き角形シート
マシンを用いて無機質紙湿紙を抄紙した。この湿紙を1
40℃のドラム型乾燥機を用いて乾燥し、無機質紙を作
成した。次いでこの無機質紙に有機系難燃剤としてスル
ファミン酸グアニジン(GS)を無機質紙中のセルロー
ス繊維に対して20重量%となるように含浸させ、乾燥
することによって本発明の難燃紙を得た。
【0023】実施例2 実施例1と同様にして作成した無機質紙に、スルファミ
ン酸グアニジン(GS)の代わりにリン酸グアニジン
(GP)を無機質紙中のセルロース繊維に対して15重
量%となるように含浸させ、乾燥することによって本発
明の難燃紙を得た。
【0024】実施例3 実施例1における水酸化アルミニウム粉末の代わりに平
均粒径3μmの水酸化マグネシウム粉末を使用した以外
は、実施例1と同様にして本発明の難燃紙を得た。
【0025】実施例4 実施例1における水酸化アルミニウム粉末の代わりに平
均粒径3μmの水酸化マグネシウム粉末を使用し、スル
ファミン酸グアニジンの代わりにリン酸グアニジンを無
機質紙中のセルロース繊維に対して15重量%となるよ
うに含浸させた以外は、実施例1と同様にして本発明の
難燃紙を得た。
【0026】実施例5 水酸化アルミニウム粉末68重量%、フェノール樹脂粉
末7重量%、セルロースパルプ20重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維5重量%を混合して水懸濁液とした
以外は、実施例1と同様にして無機質紙を作成した。次
いでこの無機質紙にスルファミン酸グアニジンを無機質
紙中のセルロース繊維に対して20重量%となるように
含浸させ、乾燥することによって本発明の難燃紙を得
た。
【0027】実施例6 実施例5におけるスルファミン酸グアニジンの代わりに
リン酸グアニジンを無機質紙中のセルロース繊維に対し
て20重量%となるように含浸させた以外は、実施例5
と同様にして本発明の難燃紙を得た。
【0028】実施例7 実施例5における水酸化アルミニウム粉末の代わりに平
均粒径3μmの水酸化マグネシウム粉末を使用した以外
は、実施例5と同様にして本発明の難燃紙を得た。l実施例8 実施例5における水酸化アルミニウム粉末の代わりに平
均粒径3μmの水酸化マグネシウム粉末を使用し、スル
ファミン酸グアニジンの代わりにリン酸グアニジンを使
用した以外は、実施例5と同様にして本発明の難燃紙を
得た。
【0029】実施例9 水酸化アルミニウム粉末72重量%、フェノール樹脂粉
末3重量%、セルロースパルプ17重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維5重量%、繊維径9.7μm、繊維
長3mmのガラス繊維3重量%を混合して水懸濁液とし
た以外は、実施例1と同様にして無機質紙を作成した。
次いでこの無機質紙にリン酸グアニジンを無機質紙中の
セルロース繊維に対して15重量%となるように含浸さ
せ、乾燥することによって本発明の難燃紙を得た。
【0030】実施例10 水酸化アルミニウム粉末68重量%、フェノール樹脂粉
末3重量%、セルロースパルプ17重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維5重量%、繊維径9.7μm、繊維
長3mmのガラス繊維7重量%を混合して水懸濁液とし
た以外は、実施例1と同様にして無機質紙を作成した。
次いでこの無機質紙にリン酸グアニジンを無機質紙中の
セルロース繊維に対して20重量%となるように含浸さ
せ、乾燥することによって本発明の難燃紙を得た。
【0031】比較例1 実施例1におけるセルロースパルプを20重量%に変更
し、フェノール樹脂粉末を使用しない以外は、実施例1
と同様にして比較用難燃紙を得た。
【0032】比較例2 水酸化アルミニウム粉末75重量%、フェノール樹脂粉
末1重量%、セルロースパルプ19重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維5重量%を混合して水懸濁液とした
以外は、実施例1と同様にして無機質紙を作成した。次
いでこの無機質紙にリン酸グアニジンを無機質紙中のセ
ルロース繊維に対して15重量%となるように含浸さ
せ、乾燥することによって比較用難燃紙を得た。
【0033】比較例3 水酸化アルミニウム粉末65重量%、フェノール樹脂粉
末10重量%、セルロースパルプ20重量%、溶融性ビ
ニロンバインダー繊維5重量%を混合して水懸濁液とし
た以外は、実施例1と同様にして無機質紙を作成した。
次いでこの無機質紙にリン酸グアニジンを無機質紙中の
セルロース繊維に対して15重量%となるように含浸さ
せ、乾燥することによって比較用難燃紙を得た。
【0034】比較例4 実施例2におけるリン酸グアニジンの含浸量を無機質紙
中のセルロース繊維に対して13重量%に変更した以外
は、実施例2と同様にして比較用難燃紙を得た。
【0035】比較例5 水酸化アルミニウム粉末72重量%、フェノール樹脂粉
末3重量%、セルロースパルプ19重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維5重量%、ガラス繊維1重量%を混
合して水懸濁液とした以外は、実施例1と同様にして無
機質紙を作成した。次いでこの無機質紙にリン酸グアニ
ジンを無機質紙中のセルロース繊維に対して15重量%
となるように含浸させ、乾燥することによって比較用難
燃紙を得た。
【0036】比較例6 水酸化アルミニウム粉末65重量%、フェノール樹脂粉
末3重量%、セルロースパルプ16重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維4重量%、ガラス繊維12重量%を
混合して水懸濁液とした以外は、実施例1と同様にして
無機質紙を作成した。次いでこの無機質紙にリン酸グア
ニジンを無機質紙中のセルロース繊維に対して20重量
%となるように含浸させ、乾燥することによって比較用
難燃紙を得た。
【0037】比較例7 実施例1における融点65℃のフェノール樹脂粉末を融
点143℃のフェノール樹脂粉末に代えた以外は、実施
例1と同様にして比較用難燃紙を得た。
【0038】比較例8 水酸化アルミニウム粉末82重量%、フェノール樹脂粉
末3重量%、セルロースパルプ13重量%、溶融性ビニ
ロンバインダー繊維5重量%を混合して水懸濁液とした
以外は、実施例1と同様にして無機質紙を作成した。次
いでこの無機質紙にリン酸グアニジンを無機質紙中のセ
ルロース繊維に対して15重量%となるように含浸さ
せ、乾燥することによって比較用難燃紙を得た。
【0039】上記の実施例1〜10および比較例1〜8
で得られた難燃紙について、それぞれ以下の方法によっ
て剛度と難燃性を評価した結果を表1に示す。 剛度の評価:JIS P8126「板紙の圧縮強さ試験
方法」により、圧縮強さを測定して剛度を評価した。 難燃性の評価:難燃紙試料を用いて作製したペーパーハ
ニカムコアについて、建設省告示第1828号に示され
る基材試験を行い、炉内の温度上昇を測定して難燃性を
評価した。この場合、炉内温度上昇が50℃以下のもの
を難燃性良好と判定した。
【0040】 註 *1:セルロース繊維に対する重量%。 *2:フェノール樹脂の融点は143℃。
【0041】表1の実施例1〜8に示した本発明のペー
パーハニカムコア用難燃紙、すなわち水酸化アルミニウ
ム粉末または水酸化マグネシウム粉末、フェノール樹脂
粉末、セルロース繊維を主体とする有機物繊維をそれぞ
れ所定配合比率で含有する無機質紙に、所定量の有機系
難燃剤を定着担持させた難燃紙は、比較例1および2の
ようにフェノール樹脂粉末が所定配合比率以下のものに
比べて、剛度が2〜3倍に向上するとともに、燃焼時の
炉内温度上昇が50℃以下となり優れた難燃性を示すこ
とがわかる。一方、比較例3のようにフェノール樹脂粉
末の配合比率が多すぎる場合には、剛度は向上するもの
の、燃焼時の発熱量が多くなり難燃性が低下する。
【0042】比較例4のように有機系難燃剤の定着担持
量が所定量以下の場合には、燃焼時の炉内温度の上昇を
50℃以下に抑制できない。実施例9および10に示し
たように、本発明のペーパーハニカムコア用難燃紙に所
定配合比率でガラス繊維を配合することにより、さらに
剛度を向上できることがわかる。
【0043】比較例5のようにガラス繊維の配合比率が
少なすぎる場合には剛度の大きな向上は見られず、比較
例6のようにガラス繊維の配合比率が多すぎる場合も剛
度の向上が見られず、難燃性も低下する。比較例7のよ
うに、融点143℃といった溶融しにくいフェノール樹
脂を使用した場合には、剛度の向上は見られない。比較
例8のように、水酸化アルミニウムの配合比率を所定量
以上にした場合には、難燃性は高まるものの、剛度は大
きく低下する。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、紙
全体の重量に対して、難燃性を付与する無機物粉末を6
5〜80%、融点が60〜100℃の難燃性樹脂粉末を
3〜7%およびセルロース繊維を主体とする有機物繊維
を15〜25%含有し、さらにセルロース繊維を難燃化
する有機系難燃剤をセルロース繊維重量に対して15%
以上定着担持させることによって、剛度が高く、しかも
優れた難燃性を有するペーパーハニカムコア用難燃紙を
提供できる。
【0045】その結果、本発明の難燃紙により作製した
ペーパーハニカムコアを使用することによって、剛度が
高くかつ難燃性にも優れたペーパーハニカムコア使用製
品を製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 森川 勲 東京都江東区東雲一丁目10番6号 王子製 紙株式会社商品研究所内 (72)発明者 植松 謙一郎 東京都江東区東雲一丁目10番6号 王子製 紙株式会社商品研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙全体の重量に対して、難燃性を付与す
    る無機物粉末を65〜80%、融点が60〜100℃の
    難燃性樹脂粉末を3〜7%およびセルロース繊維を主体
    とする有機物繊維を15〜25%含有し、さらにセルロ
    ース繊維を難燃化する有機系難燃剤をセルロース繊維重
    量に対して15%以上定着担持させたことを特徴とする
    ペーパーハニカムコア用難燃紙。
JP6165293A 1993-03-22 1993-03-22 ペーパーハニカムコア用難燃紙 Pending JPH06272190A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103114494A (zh) * 2013-01-18 2013-05-22 哈尔滨工程大学 一种阻燃纸及其制备方法
CN103382676A (zh) * 2013-06-25 2013-11-06 湖南工业大学 一种含稀土水滑石阻燃纸及其制备方法和应用
JP2018192718A (ja) * 2017-05-18 2018-12-06 利昌工業株式会社 難燃性コルゲートコアサンドイッチパネル構造体の製造方法、および、難燃性コルゲートコアサンドイッチパネル構造体

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