JPH0627179U - 隠蔽情報伝達用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 隠蔽情報記載面を増大して隠蔽情報の伝達量
を増加する。 【構成】 葉書用シート１は、折り用ミシン目２で折り
重ねられた上紙片３と下紙片４とを有し、下紙片４の折
り用ミシン目２とは反対側の一縁に、不完全な溶着等の
手段で形成した疑似接着層５を介して剥離可能に接着し
た二枚の透明シート６，７の各表出面に粘着剤８，９を
設けて剥離紙１０，１１で被覆してなる接着体１２を接
着してなり、その内面側全面が隠蔽情報記載面となる。
葉書用シート１を見開き状態として、隠蔽情報記載面に
隠蔽情報を記載したうえ、剥離紙１０，１１を順次剥離
して上紙片３、下紙片４を順次各透明シート６，７に接
着すると、記載した隠蔽情報が外部から視認不能な葉書
となる。また、上紙片３と下紙片４を離反すれば、各透
明シート６，７が疑似接着層５から剥離されて、隠蔽情
報を各透明シート６，７を透して視認可能な状態とな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、隠蔽情報を伝達するためのシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の一般的な隠蔽情報伝達用シートとしては、折り部を介して連接した隠蔽 情報記載片と隠蔽片が同一大で、隠蔽片により隠蔽情報記載片を全面的に被覆隠 蔽する構成と、隠蔽片の方が小さく、隠蔽片で隠蔽情報記載片を部分的に被覆隠 蔽する構成とが知られているが、いずれの構成にしても、隠蔽情報記載部分に対 する隠蔽片の重ね合わせ面側に剥離可能な接着構造を設け、この接着構造を剥離 紙で被覆する構成が一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このため従来にあっては、隠蔽片の剥離可能な接着構造を設けた面には隠蔽情 報を記載することができず、隠蔽情報の記載は隠蔽情報記載片に限られてしまう ために、隠蔽情報の伝達量が少ないという不都合があり、この不都合は、特に、 隠蔽情報記載片の一部にのみ隠蔽情報を記載し得るに止まる上述した後者の構成 において顕著である。本考案はこのような不都合を解消した隠蔽情報伝達用シー トを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するために本考案の隠蔽情報伝達用シートは、剥離可能に 疑似的に接着した二枚の透視可能なシートの各表出面側に粘着剤を設けたうえ剥 離紙で被覆してなる接着体を、二つ折りしたシートの折り部を含む周縁の適所に 、例えば一縁において捲り上げ可能に付着したものである。

【０００５】

【作用】

接着体を捲り上げて、二つ折りしたシートの内面側（接着体付着面側）にそれ ぞれ隠蔽情報を記載したうえ、一方の剥離紙を剥がし、粘着剤が露出した透視可 能なシートと対向する隠蔽情報記載面とを前記粘着剤によって貼着した後、他方 の剥離紙も剥がし、同様にして、粘着剤が露出した透視可能なシートと対向する 隠蔽情報記載面とを前記粘着剤によって貼着して使用する。二枚の透視可能なシ ートを介して貼着された二つ折りシートを引き離すと、前記二枚の透視可能なシ ートの疑似的接着面から剥離し、前記二つ折りシートの各隠蔽情報はそれぞれ貼 着された透視可能なシートを透して視認可能となる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を葉書に適用した場合の好適な実施例について添付図面に基づき 詳細に説明する。ここにおいて、図１〜図５は第１実施例を示し、図１は二つ折 りした隠蔽情報伝達用シートたる葉書用シートの平面図、図２はそのＡ−Ａ線断 面図、図３は葉書用シートを見開いて隠蔽情報を記載した状態を示す平面図、図 ４は作成した葉書の断面図、図５は隠蔽情報を視認可能状態とした葉書の平面図 であり、図６は他の実施例を示す葉書用シートの断面図である。

【０００７】 まず、第１実施例について説明すると、図１及び図２に示すように、隠蔽情報 伝達用シートたる葉書用シート１は、折り部たる折り用ミシン目２で折り重ねら れた上紙片３と下紙片４とを有し、この下紙片４の折り用ミシン目２とは反対側 の一縁に、不完全な溶着等の手段で形成した疑似接着層５を介して剥離可能に疑 似的に接着した二枚の透明シート６，７の各表出面側に粘着剤８，９を設けて剥 離紙１０，１１で被覆してなる接着体１２を接着してなる。この接着体１２の接 着は、前記剥離紙１１の幅を少し狭く形成して露出した前記粘着剤９によってな されている。また、前記疑似接着層５は、各透明シート６，７の折り用ミシン目 ２とは反対側端の所定幅部分を除いて形成されており、前記各透明シート６，７ の剥離はこの疑似接着層５非形成端から容易に行われるよう構成されている。さ らに、図２及び図３で理解できるように、各剥離紙１０，１１には剥離を容易に するためのスリット１３，１４がそれぞれ設けられている。

【０００８】 葉書用シート１は二つ折り状態における表出面側が隠蔽する必要のない表示情 報記載面となり、内面側が隠蔽情報記載面となっている。そして、図１で理解で きるように、上紙片３の表出面側が宛名情報記載面であり、下紙片４の表出面側 には、図示してはいないが、作成された葉書の使用方法に関する説明文が、絵あ るいは写真とともに、あらかじめ印刷されている。

【０００９】 続いて、以上のように構成した葉書用シート１から図４に示す葉書１５を作成 する手順について説明する。まず、図３に示すように、葉書用シート１を見開き 状態として、接着体１２を捲り上げて下紙片４の内面側に所望の隠蔽情報１６（ 図４及び図５参照）を記載し、さらに、上紙片３の内面側にも所望の隠蔽情報１ ７を記載する。次に、スリット１３から剥離紙１０を剥離し、上紙片３を折り用 ミシン目２から折り重ねて、露出した粘着剤８により透明シート６に接着する。 次いで、下紙片４を見開き状態としたうえ、同様にして、スリット１４から剥離 紙１１を剥離し、下紙片４を折り用ミシン目２から折り重ねて、露出した粘着剤 ９により透明シート７に接着する。これによって、各隠蔽情報１６，１７は外部 からは視認不能な状態となる。そして、上紙片３の表出面に宛名情報１８を記載 すれば、図４に示す葉書１５となり、通常の葉書と同様に投函可能となる。なお 、この宛名情報１８の記載を、各隠蔽情報１７，１８の記載に先立って行っても よいことはいうまでもない。

【００１０】 一方、この葉書１５を受領した宛名人は、下紙片４の表出面側に印刷した図示 していない説明文にしたがって、前記葉書１５を見開き状態にするよう上紙片３ と下紙片４の一方を捲り上げると、各透明シート６，７が疑似接着層５の非形成 端から剥離される。これによって、図５に示すように、各隠蔽情報１６，１７は 各透明シート７，６を透して視認可能な状態となる。

【００１１】 次に、第２実施例を図５に基づいて説明する。葉書用シート２１は折り用ミシ ン目２２で折り重ねられた上紙片２３と下紙片２４とを有し、下紙片２４の方が 上紙片２３よりも幅広で、前記下紙片２４の一端縁が前記上紙片２３の一端から 突出した状態にある。また、前記下紙片２４の折り用ミシン目２２とは反対側の 一縁には、接着後に剥離可能な程度に接着力の弱い接着剤３５によって接着体３ ２が接着されている。この接着体３２は、下紙片２４側が長くなるように二つ折 りし、重ね合わせ面を不完全な溶着等の手段で形成した疑似接着層２５を介して 剥離可能に疑似的に接着した透明シート２６と、この透明シート２６の表出面側 にそれぞれ設けた粘着剤２８，２９と、これら粘着剤２８，２９を被覆する剥離 紙３０，３１とからなり、各剥離紙３０，３１にはスリット３３，３４が設けら れている。

【００１２】 本実施例では、下紙片２４及び下紙片２４側の透明シート２６が突出するよう 構成したので、剥離時にこの突出部分が指掛け部分となり、剥離動作が容易とな る。本実施例の葉書用シート２１の使用方法については、葉書の作成手順も含め て上述した第１の実施例と同様であるからその説明は省略する。

【００１３】 なお、本考案は上述した実施例に限定されるものではなく、例えば、上紙片３ ，２３の大きさを下紙片４，２４の半分程度として、下紙片４，２４の露出した 内面側を宛名情報記載面としてもよい。また、剥離動作を容易にするための指掛 け部は上紙片３，２３または下紙片４，２４の隅部にコーナーカットを形成して 構成することもできる。さらに、隠蔽情報伝達用シートは三つ折りシートの一部 である二つ折り部分で構成することもできる。さらにまた、透視可能なシートと しては、透明シート６，７，２６のほか、半透明シートを使用してもよい。さら に加えて、接着体１２，３２の接着位置は、折り用ミシン目２，２２側でもよい し、これと直交する一方の端縁側でもよい。またさらに、本考案を葉書用シート １，２１以外にも適用できることはいうまでもない。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したところで明らかなように、本考案によれば、二つ折りしたシート の内面側全面を隠蔽情報記載面とすることができるので、伝達する情報量を従来 と比較してほぼ２倍にすることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す二つ折りした葉書用シートの
平面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。

【図３】葉書用シートを見開いて隠蔽情報を記載した状
態を示す平面図。

【図４】作成した葉書の断面図。

【図５】隠蔽情報を視認可能状態とした葉書の平面図。

【図６】第２実施例を示す葉書用シートの断面図。

【符号の説明】

１，２１ 葉書用シート ２，２２ 折り用ミシン目 ３，２３ 上紙片 ４，２４ 下紙片 ５，２５ 疑似接着層 ６，７，２６ 透明シート ８，９，２８，２９ 粘着剤 １２，３２ 接着体 １６，１７ 隠蔽情報 １８ 宛名情報

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 剥離可能に疑似的に接着した二枚の透視
   可能なシートの各表出面側に粘着剤を設けたうえ剥離紙
   で被覆してなる接着体を、二つ折りしたシートの折り部
   を含む周縁の適所に、捲り上げ可能に付着したことを特
   徴とする隠蔽情報伝達用シート。