JPH06271664A - 注型ポリアミド樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

注型ポリアミド樹脂成形体の製造方法

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JPH06271664A
JPH06271664A JP8926493A JP8926493A JPH06271664A JP H06271664 A JPH06271664 A JP H06271664A JP 8926493 A JP8926493 A JP 8926493A JP 8926493 A JP8926493 A JP 8926493A JP H06271664 A JPH06271664 A JP H06271664A
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正昭 浅妻
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剛 卜部
Takashi Terajima
隆志 寺島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧用の金型や加圧装置の設備を用いて重合
中に加圧することなく内部に気泡のような空洞欠陥のな
い注型ポリアミド樹脂成形体を得ることができる製造方
法を提供することにある。 【構成】 実質上無水のω−ラクタムに少なくともアニ
オン重合触媒とアニオン重合用開始剤とからなる重合性
ラクタム液を金型内でアニオン重合してなる注型ポリア
ミド樹脂成形体の製造方法であり、金型内へ注入した重
合性ラクタム液の成形体の表面温度が重合反応終了後に
降下し始める時点で、該成形体を50〜100°Cの熱
媒中で冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は注型ポリアミド樹脂成形
体の製造方法に係り、詳しくは内部に気泡のような空洞
欠陥のない注型ポリアミド樹脂成形体で、特に細径で長
尺の成形体を製造するに有効な注型ポリアミド樹脂成形
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】注型ポリアミド棒状成形体の製造方法
は、筒状体の金型を熱風炉で所定の温度になるまで加熱
しておき、この金型を炉から取り出してラクタム重合液
をこれに注入し、再び金型を熱風炉に入れてラクタムを
重合している。しかし、この方法によると、棒状成形体
は重合過程で中心部に気泡を含みやすい欠点があった。
特に、注型ポリアミド棒状成形体は細径で長尺品になる
程、内部に空洞欠陥が発生しやすいことが良く知られて
いる。通常、ラクタム重合液をアニオン重合成形する
際、約15%程度の体積収縮が発生する。この体積収縮
が成形体内部に空洞欠陥を発生させる原因の一つなって
いた。従来の注型ポリアミド棒状成形体の製造方法にお
いては、前述のような空洞欠陥の発生を少なくすること
が技術的に重要な課題になっていた。
【0003】このような成形体の内部には空洞欠陥を発
生させないために、従来ではラクタム重合液を加圧下で
重合する方法が知られている。例えば、特公昭40−1
6153号公報に開示されているように、ラクタム重合
液が重合することによって系の粘度が最高に増加した時
点でこれを加圧成形する方法がある。また、特公昭39
−25202号公報には、重合が進行する温度に保持さ
れた金型と重合が進行しない温度に保持された補助容器
とを断熱的に接続し、この補助容器にラクタム重合液を
封入するとともにこれを不活性気体によって加圧し、ラ
クタム重合液を常時金型に送り込むようにしてポリアミ
ド成形体を加圧成形する方法が開示されている。更に、
特公平4−7966号公報には、ラクタム重合液をピス
トンによる加圧下で重合成形することが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようなラクタム重合液を加圧下のもとで重合成形する方
法では、長尺の成形体を製造する際には圧力損失が極め
て大きく、実質上ラクタム重合液を効率良く加圧するこ
とができず、空洞欠陥を防止することは困難であった。
しかも、加圧に耐える厚肉の金型が必要であり、また加
圧装置が必要であるために、金型を含む加圧装置の設備
費用が高くなり、経済性の点で問題があった。本発明は
このような問題点を改善するものであり、ラクタム重合
液の重合過程の特性を充分に考慮することにより、加圧
用の金型や加圧装置の設備を用いて重合中に加圧するこ
となく内部に気泡のような空洞欠陥のない注型ポリアミ
ド樹脂成形体を得ることができる製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ラクタム
重合液をアニオン重合成形する際、結晶化による体積収
縮が空洞欠陥に関係していると考え、細径で長尺成形品
の空洞欠陥発生の問題を解決するため、鋭意検討した結
果、重合反応終了後の成形体の冷却方法が1つの解決策
になることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明
の特徴とするところは、実質上無水のω−ラクタムに少
なくともアニオン重合触媒とアニオン重合用開始剤とか
らなる重合性ラクタム液を金型内でアニオン重合するに
おいて、金型内へ注入した重合性ラクタム液の成形体の
表面温度が重合反応終了後に降下し始める時点で、該成
形体を50〜100°Cの熱媒中で冷却する注型ポリア
ミド樹脂成形体の製造方法にある。
【0006】この方法によると、成形時、重合性ラクタ
ム液の成形体の表面温度が上昇した後に降下し始めた時
点で重合物を冷却することによって、結晶化速度と結晶
化度を適切にセーブし、空洞欠陥発生を制御することが
できる。この冷却手段としては特に制限されないが、例
えば重合性ラクタム液を注入した金型を50〜100°
Cに調節した炉、温水、温風、オイルを使用することが
できる。しかし、50°C未満の温度で重合物を冷却す
ると、表面から内部への冷却固化が速くなり、内部が減
圧状態となり比較的大きな空洞欠陥が発生する。また、
100°Cを越える温度で冷却すると、結晶化が一層進
行するため、冷却固化が遅くても収縮量が大きくなり、
中央が減圧状態となり微小な気泡状の空洞欠陥が発生す
る。
【0007】尚、従来の方法では、重合性ラクタム液の
重合反応による発熱が終了した後、通常雰囲気温度の方
が低いために周囲から冷却されて表面から中央に向かっ
て結晶化による白化現象が進む。結晶化が進行するに従
い、結晶化途上にある柔らかい成形体の中央部は周囲が
結晶化によりリング状に固化しているため、収縮応力に
より中央部が減圧状態になる。このため、系に溶存する
気体が気化し、これが気泡の核となり、そして収縮が進
むにつれて成長して空洞欠陥になると考えられる。
【0008】上記ω−ラクタムは実質上無水のα−ピペ
リドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、あ
るいはこれらの2種以上の混合物であり、工業的に有利
なラクタムはε−カプロラクタムとω−ラウロラクタム
である。
【0009】また、本発明で使用するアニオン重合触媒
は、水素化ナトリウム、水素化リチウム、ナトリウム、
カリウム等の公知のω−ラクタムの重合触媒を使用する
ことができ、その添加量はω−ラクタムに対して0.1
〜2.0モル%である。そして、アニオン重合用開始剤
としては、例えばN−アセチル−ε−カプロラクタム、
イソシアネート、ジイソシアネート、尿素誘導体、ウレ
タン、イソシアヌレート誘導体であり、その添加量はω
−ラクタムに対して0.05〜1.0モル%の範囲が好
ましい。
【0010】上記製造方法では、アニオン重合触媒をω
−ラクタムに添加し溶解した後、アニオン重合用開始剤
を注型時または注型後に添加混合する方法、またはアニ
オン重合触媒を含むω−ラクタムとアニオン重合用開始
剤を含むω−ラクタムとを注型時または注型後に添加混
合する方法によって調整する。また、ω−ラクタムの重
合温度は100〜210°Cの温度で実施可能である
が、好ましくは130〜180°Cである。
【0011】尚、本発明方法を実施するに際して、上記
成分以外に重合を阻害しない油類、ワックス、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の滑剤や、カーボ
ン繊維、ウオラスナイト等の補強材を添加することも可
能である。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。 実施例1 実質上無水のε−カプロラクタム8.0kgを100°
Cまで加熱溶融し、これに水素化ナトリウム(63%油
性)16gを添加して反応溶解させた。このラクタム液
を125°Cまで昇温し、トリスフェニルイソシアヌレ
ート7gをすばやく混合した後、これを予め140°C
まで余熱したアルミ製の内寸法90φ、深さ1000m
mの円筒状の金型に流し込み、170°Cに調節した炉
内で重合させた。上記金型表面に貼付けた温度センサー
により、金型表面温度が反応熱により上昇し終えた後、
1°C降下した時に、成形体を金型に入れたままで50
°Cに調節した炉の中へ移した。30分後に成形体を金
型から取り出した。成形体を充分に冷却させた後、これ
を超音波探傷器で内部を検査したところ何ら空洞欠陥が
認められなかった。
【0013】実施例2 実施例1と同様に金型表面温度が反応熱により上昇し終
えた後、1°C降下した時、炉から金型を取り出し、成
形体を金型から離型した後、これを80°Cの熱水中に
浸漬した。30分後に成形体を取り出し、充分冷却させ
た後、これを超音波探傷器で検査したところ何ら空洞欠
陥が認められなかった。
【0014】実施例3 実質上無水のε−カプロラクタム900gを100°C
まで加熱溶融し、これに水素化ナトリウム(63%油
性)1.8gを添加して反応溶解させた。このラクタム
液を125°Cまで昇温し、トリスフェニルイソシアヌ
レート1.8gをすばやく混合した後、これを予め15
0°Cまで余熱したアルミ製の内寸法50φ、深さ50
0mmの円筒状の金型に流し込み、170°Cに調節し
た炉内で重合させた。上記金型表面に貼付けた温度セン
サーにより、金型表面温度が反応熱により上昇し終えた
後、1°C降下した時に、成形体を金型に入れたままで
70°Cに調節した炉の中へ移した。30分後に成形体
を金型から取り出した。成形体を充分に冷却させた後、
これを超音波探傷器で検査したところ何ら空洞欠陥が認
められなかった。
【0015】比較例1 実施例1において、170°Cの炉内で重合し、金型表
面温度が降下した後も170°Cの炉内に30分後放置
した後、金型から成形体を取り出し、これを室温で充分
に冷却させた後、超音波探傷器で検査したところ多数の
内部欠陥が確認された。
【0016】比較例2 実施例1において、170°Cの炉内で重合し、反応熱
により上昇し終えた後、1°C降下した時、炉から金型
を取り出し、成形体を金型から離型した後、これを10
°Cの冷水中に浸漬し急冷したところ、この成形体の内
部にはφ1mm〜φ10mmの大きな空洞欠陥が多数認
められた。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の製造方法では、重
合性ラクタム液の重合完了後、温度降下し始めた時点で
成形体を50〜100°Cの熱媒体で冷却することによ
って、結晶化速度と結晶化度を適切にセーブするように
したので、収縮速度と収縮量を成形体内部の減圧による
気泡発生を生じない範囲に抑え、空洞欠陥のない成形体
を得ることができ、また重合成形時、成形体内部の減圧
の程度が小さいために、内部歪みが比較的小さい成形体
を得ることができる効果を有している。
フロントページの続き (72)発明者 森 周二 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質上無水のω−ラクタムに少なくとも
    アニオン重合触媒とアニオン重合用開始剤とからなる重
    合性ラクタム液を金型内でアニオン重合するにおいて、
    金型内へ注入した重合性ラクタム液の成形体の表面温度
    が重合反応終了後に降下し始める時点で、該成形体を5
    0〜100°Cの熱媒中で冷却することを特徴とする注
    型ポリアミド樹脂成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2711096A1 (fr) * 1993-10-12 1995-04-21 Rohm Co Ltd Tête thermique et imprimante l'utilisant.
CN1098293C (zh) * 1999-11-04 2003-01-08 冮冶 一种用于破碎机偏心套的高分子共聚体弹性复合材料的制备方法
JP2009197231A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Rhein Chemie Rheinau Gmbh 特殊活性化剤を使用する鋳造ポリアミドの調製

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US8354492B2 (en) 2008-02-20 2013-01-15 Rhein Chemie Rheinau Gmbh Preparation of cast polyamides using special activators

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