JPH06271307A - 高分子系廃棄物からの活性炭製造設備 - Google Patents

高分子系廃棄物からの活性炭製造設備

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JPH06271307A
JPH06271307A JP5041423A JP4142393A JPH06271307A JP H06271307 A JPH06271307 A JP H06271307A JP 5041423 A JP5041423 A JP 5041423A JP 4142393 A JP4142393 A JP 4142393A JP H06271307 A JPH06271307 A JP H06271307A
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JP
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furnace
dry distillation
activated carbon
gas
polymer waste
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JP5041423A
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Kazuteru Shinohara
一照 篠原
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MARUKOSHI ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高分子系廃棄物の乾留残渣から、より効率よ
く活性炭を製造できる活性炭製造設備を提供する。 【構成】 乾留炉1の密閉された缶内で、缶内の高分子
系廃棄物Pに着火して、特定の条件下で乾留反応させて
油分を含む乾留ガスを発生させる。そして、乾留ガス発
生後、缶内に残留する固形物残渣を賦活炉7で賦活させ
て活性炭Aを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子系の廃棄物から
活性炭を製造する製造設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、廃タイヤや廃プラスチック等の高
分子系の廃棄物を、従来のようにただ単に投棄するので
なく、有効な資源として再利用するために、各種の研究
が行われている。たとえば図3に示すような装置の加熱
容器90内に、廃タイヤ等の高分子系廃棄物Pを投入
し、この加熱容器90を、バーナ91によって外部から
加熱して、高分子系廃棄物Pを蒸気化あるいは乾留ガス
化した後、これを冷却器92によって冷却、凝縮させ
て、B重油相当の油分Jを回収する技術がある(外熱
式)。また、油分Jを回収した後の固形物残渣は炭化物
を主体とするため、これを、たとえばゴムタイヤの場合
はスチールワイヤ等の燃えない不純物を取り除いた後、
活性炭の原料として使用することも検討されている。
【0003】なお図において符号93は、加熱容器90
で発生した乾留ガス等を冷却器92に導くための配管、
94は油分Jを回収、除去した後の排ガスをバーナ95
の炎と接触させて分解するための燃焼炉、96,97は
それぞれ、バーナ91,95に燃焼用の空気を供給する
ための送風機を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記装置で
油分Jを回収した後に、加熱容器90内に残る固形物残
渣は、気化しなかったり配管を通って戻ってきたりした
油分Jや、あるいは加熱容器90内で高分子系廃棄物が
溶融し、熱分解して生じたタール分を含有しており、し
かもこれら不純物はいずれも粘稠な液体ないし固体状
で、固形物残渣と混じり合った状態になっているため、
前記燃えない不純物のように簡単に取り除くことができ
ない。
【0005】このため、上記装置で発生した固形物残渣
から炭化物を分離して活性炭を製造しようとすると、油
分Jやタール分を除去するための特別な工程が必要とな
り、生産性が悪い。のみならず、固形物残渣から炭化物
のみを分離するには莫大なエネルギーと手間を必要とす
るので、前記バーナ91を運転するために有償燃料を必
要とすることと相俟って、廃棄物の再生利用としては、
消費エネルギーやランニングコストがかかりすぎるとい
う問題がある。
【0006】したがって、上記装置を用いて油分Jを回
収した後の固形物残渣から活性炭を製造するシステムは
種々試作されているものの、未だ実用化されていないの
が現状である。本発明は以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、高分子系廃棄物の乾留残渣から、より効率
よく活性炭を製造できる活性炭製造設備を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明の高分子系廃棄物からの活性炭製造設備は、
密閉された缶内に、高分子系廃棄物の燃焼に必要な空気
量より極度に少ない空気を供給し、かつ缶胴を、発生し
た乾留ガスの着火温度以下に冷却しつつ、缶内の高分子
系廃棄物に着火して乾留ガスを発生させる乾留炉と、乾
留ガス発生後の固形物残渣から分離した炭化物を賦活さ
せて活性炭化する賦活装置とを備えることを特徴とす
る。
【0008】また上記賦活装置としては、固形物残渣か
ら分離した炭化物を加熱しつつ水蒸気と接触させる賦活
炉が好ましく、この賦活炉で使用される水蒸気のもとに
なる熱水を製造する加熱器は、乾留炉で発生した乾留ガ
スを燃焼させた燃焼熱により運転されるものであるのが
好ましい。
【0009】
【作用】上記構成からなる本発明の高分子系廃棄物から
の活性炭製造設備においては、乾留炉内で高分子系廃棄
物に直接着火して(内熱式)、特定条件下で乾留ガスを
発生させているので、乾留反応後に缶内に残る固形物残
渣は、油分やタール分等を含まない比較的純度の高い炭
化物である。このため、鉄分等の燃えない不純物を取り
除くだけで、あとは何の処理も必要とせずにそのままの
状態で、活性炭の原料として賦活装置に供給することが
できる。また、乾留炉内で高分子系廃棄物に直接着火し
て乾留ガス化反応をさせているので、乾留炉について
は、石油等の有償燃料を必要としないという利点もあ
る。したがって本発明の高分子系廃棄物からの活性炭製
造設備によれば、高分子系廃棄物から、従来よりも効率
よく活性炭を製造することができる。
【0010】また上記賦活装置としては、固形物残渣か
ら分離した炭化物を加熱しつつ水蒸気と接触させる賦活
炉が好適に使用される。賦活炉を用いた水蒸気賦活法に
よる活性炭の製造方法は、比較的簡単かつ効率的に実施
できる他、環境に悪影響を与えるおそれのある薬品等を
一切使用しなくてよいという利点がある。さらに、上記
乾留炉において乾留反応により発生する乾留ガスは、燃
焼カロリーが高く(2000〜6000Kcal/Nm
3 程度)、燃料としての有効利用が可能である(特開平
4−180997号公報、特開平4−222699号公
報等参照)。このため、上記乾留ガスを燃焼させた際に
発生する燃焼熱を、賦活炉で使用される水蒸気のもとに
なる熱水を製造する加熱器の運転に使用した場合には、
この部分についても石油等の有償燃料が必要なくなり、
活性炭の生産効率がより一層向上する。また上記乾留ガ
スは、燃焼させた際に、石油類のように大気汚染等を引
き起こす有害物質を発生しないクリーンな燃焼ガスであ
るため、乾留炉における乾留ガス化反応が密閉された缶
内で行われ、大気汚染等を引き起こすおそれのないこと
と相俟って、環境保全の点ですぐれたものとなる。
【0011】
【実施例】以下に本発明の高分子系廃棄物からの活性炭
製造設備を、その一実施例を示す図1を参照しつつ説明
する。この実施例の製造設備は、高分子系廃棄物Pを乾
留反応させて乾留ガスを発生させる乾留炉1と、発生し
た乾留ガスを燃焼させて消費することで炉外へ回収する
二次炉3と、二次炉3で乾留ガスを燃焼させた際の燃焼
熱により、賦活装置としての賦活炉7に供給する熱水を
製造する加熱器5と、乾留反応終了後の缶内から取り出
された固形物残渣から、金属等の燃えない不純物を分離
する分離装置6と、不純物が分離された炭化物を加熱し
つつ、水蒸気と接触させて賦活して活性炭を製造する賦
活炉7とを備えている。また乾留炉1から二次炉3に至
る乾留ガスの配管の途中には、乾留ガスを冷却してその
中に含まれる油分Jを分離、回収する冷却器2が設けら
れている。
【0012】乾留炉1は、図2に示すように上部に高分
子系廃棄物の投入口10aを有し、底部近傍の側面に、
着火部を兼ねた灰出口10bを有する竪型円筒状でかつ
水冷ジャケット式二重構造の缶胴10を備えた密閉式の
もので、缶胴10の底部は円錐状になっており、その側
面と底面に、それぞれ複数のノズル10cが配置されて
いる。各ノズル10cは、缶胴の外側に配置された空気
ヘッダ13と接続されており、空気ヘッダ13には、一
次送風機B1からの配管が接続される接続部12が設け
られている。また缶胴10の側面には、乾留により発生
した乾留ガスを冷却器2に送る配管が接続される接続部
11が設けられている。
【0013】冷却器2は、乾留炉1で発生し、配管中を
二次炉3へ送られる乾留ガスを冷却水によって冷却し
て、この乾留ガス中に含まれる油分Jを分離するもの
で、その下方には、分離、回収された油分Jを貯蔵する
ための貯油槽4が配置されている。冷却器2で分離さ
れ、貯油槽4に回収された油分Jは、前記のようにB重
油に相当するので、燃料として有効に利用することがで
きる。
【0014】二次炉3は、冷却器2によって油分Jが除
去された後のガス分を燃焼させて消費するもので、ガス
分を一次送風機B2からの空気と混合して燃焼させるバ
ーナ31と、燃焼後の排気を大気中に放散させる煙突3
2とを備えている。そしてこの煙突32の途中に、ポン
プP1によって供給される清水から、乾留ガス燃焼の燃
焼熱を利用して熱水を製造するための加熱器5が設けら
れている。
【0015】分離装置6としては、たとえば磁選機等が
使用される。賦活炉7は、分離装置6で不純物が除去さ
れた後、炉本体70内に充填された炭化物を、燃焼室7
1に取り付けられたバーナ72の炎によって加熱しつつ
水蒸気と接触させて賦活させるもので、上記燃焼室71
には、加熱器5から供給された熱水を燃焼室71内に噴
霧し、バーナ72の炎と接触させて水蒸気を発生させる
ノズル73が設けられている。
【0016】また燃焼室71の、炉本体70の直下に
は、賦活された活性炭を炉外へ取り出すためのホッパ7
4が設けられており、ホッパ74の出口には、製造され
た活性炭Aを炉外に排出するためのロータリバルブRが
設けられている。なお図において符号B3は、バーナ7
2に燃焼用の空気を供給する一次送風機を示している。
【0017】上記製造設備により、廃タイヤ等の高分子
系廃棄物Pを処理して活性炭を製造するには、まず乾留
炉1の缶胴10に、上部の投入口10aから高分子系廃
棄物Pを投入する。高分子系廃棄物Pはそのままの状態
で投入してもよいが、製造される活性炭の形状等を考慮
すると、たとえばゴムタイヤ等の大型の高分子系廃棄物
の場合は、破砕機等で適当な粒度に破砕した後、缶胴1
0内に投入するのが好ましい。
【0018】つぎに一次送風機B1を運転して、高分子
系廃棄物の燃焼に必要な空気量より極度に少ない量(通
常は20%未満程度)の空気をノズル10cを通して缶
胴10内に供給し、かつ缶胴10のジャケット内に冷却
水を供給して、缶内の温度を、発生する可燃性の乾留ガ
スの着火温度未満に制限しながら、灰出口10bから高
分子系廃棄物に着火する。着火を確認した後、缶胴10
を密閉すると、この缶胴10の下部に燃焼帯が形成され
る。
【0019】この燃焼帯においては、空気量が前記のよ
うに極度に制限されているため燃焼反応は進行せず、可
燃性物質と少しの遊離炭素分とを含む乾留ガスが発生す
る。可燃性物質は一般式Cm m (式中mは、2以上の
正の数を示す)で表される炭化水素化合物や一酸化炭素
等を主体としており、そのうち分子量が大きく室温で液
化する成分が油分Jに相当する。
【0020】また上記乾留ガスには、可燃性物質のほか
にたとえばCO2 ,CO,H2 O,CH3 −C≡CH,
2 ,H2 CO等の安定分子や、CHO,CH,C
3 ,CH2 ,C2 H,C2 ,C5 ,H,O,CH,H
2 等のラジカル、H3 + ,CHO+ ,CH3 + ,N
+ ,CO+ ,OH+ ,H2 + ,C2 2 + ,C3
3 + ,H5 2 + ,H7 3 + 等のイオンなど、燃焼
反応の中間生成体である還元性物質が含まれている。
【0021】これらの物質と、前記可燃性物質のうち分
子量が小さく、室温でも気体のものが、油分J除去後に
残るガス分に相当する。燃焼帯で加熱された高分子系廃
棄物は、上記乾留ガスを放出しながら体積が徐々に減少
し、それに伴って上に積層された高分子系廃棄物が徐々
に下降して燃焼帯に供給される。このため、缶胴10内
の高分子系廃棄物が全て燃焼帯に供給されるまで、燃焼
帯における加熱乾留反応と、それに伴う乾留ガスの発生
が持続される。乾留反応は、炉内への高分子系廃棄物の
充填量によっても異なるが8〜10時間程度続き、その
間、上記ガスが連続して発生する。
【0022】燃焼帯で乾留により発生した乾留ガスは、
缶胴10がジャケット内の冷却水によって冷却されて着
火温度未満に冷却されているため、着火することなく炉
内を上昇し、燃焼帯の上の高分子系廃棄物を熱分解し
て、さらに可燃性物質等を発生させながら、ジャケット
の水と高分子系廃棄物とによって徐々に熱を奪われ、着
火温度以下を保持した状態で、接続部11を通って缶胴
10外へ回収される。なお缶胴10は、前記各種化合物
の着火温度を考慮すれば、水によって500℃未満に冷
却されていることが望ましい。
【0023】缶胴10外へ回収された乾留ガスは、配管
を通って冷却器2へ供給される。この際、油分J以外の
ガス分が高温のキャリアーガスとして作用して、油分J
が凝集するのを防止するので、配管がつまって爆発の危
険性が生じたり、冷却器2での油分Jの回収率が低下し
たりすることがない。冷却器2に供給された乾留ガスは
冷却水によって冷却されて油分Jが凝集、分離され、冷
却器2の下方に配置された貯油槽4内に回収、貯蔵され
る。
【0024】一方、油分Jが分離された後のガス分は二
次炉3に送られる。そしてバーナ31で、一次送風機B
2からの空気と混合して燃焼され、燃焼後の排気は、加
熱器5で熱水の製造に使用された後、煙突32から大気
中に放散される。一方、反応終了後、灰出口10bから
乾留炉1外に取り出された固形物残渣は、分離装置6に
よって金属等の燃えない不純物を分離した後、炉本体7
0の上部の投入口70aから、炉本体70内に充填す
る。この際、ホッパ74の出口のロータリーバルブRを
閉じておく。また炭化物の充填後は、投入口70aを閉
じておく。
【0025】そしてバーナ72に着火するとともに、ポ
ンプP1を運転して、加熱器5で製造された熱水をノズ
ル73によって燃焼室71内に噴霧してバーナ72の炎
と接触させると、熱水が水蒸気化して、不活性ガスと水
蒸気とからなる、約900℃程度の高温の混合気が発生
する。発生した混合気は、炉本体70の下部の開口70
bからホッパ74内に出た炭化物を賦活して活性炭化す
るとともに、上記開口70bから炉本体70内に入り、
この炉本体70内を上昇しながら、充填された炭化物を
賦活して活性炭化する。
【0026】炉本体70内を上昇し切った混合気は、排
ガスとして二次炉3に導かれ、バーナ31の炎によって
完全燃焼された後、ガス分燃焼後の排気とともに、煙突
32から大気中に放散される。なお本発明の高分子系廃
棄物からの活性炭製造設備の構成は、以上で説明した図
の実施例に限定されるものではない。
【0027】たとえば図の実施例においては、缶胴10
の円錐状の底部の側面と底面に、それぞれ複数のノズル
10cを配置した乾留炉1を用いていたが、熱可塑性樹
脂等の、乾留反応時に溶融滴下しやすい高分子系廃棄物
を主として処理する場合には、その溶融滴下物によって
ノズルが塞がれるのを防止すべく、側面に多数の散気口
を設けたパイプ状の散気管を、炉底との間に間隔を設
け、かつ散気口を缶胴の下方に向けた状態で配置した乾
留炉を用いるのが好ましい。
【0028】また缶胴内に消火用水を注入する消火用ノ
ズルを設ければ、乾留炉を緊急停止させることが可能と
なり、安全性が向上する。また図の実施例においては、
賦活炉7の燃料を別に用意していたが、これを、冷却器
2で回収した油分J、または油分Jを除去した後のガス
分で代用すれば、さらに合理化が可能となり、有償の燃
料を殆ど使用せずに、活性炭を製造できることになる。
【0029】逆に、乾留反応により発生した油分Jやガ
ス分を、加熱器5や賦活炉7の燃料として一切使用しな
い場合も、本発明の構成に含まれる。この場合には有償
燃料が必要となるが、乾留炉自身は有償燃料を必要とし
ないので、従来のものに比べれば活性炭の生産効率は高
い。また、乾留反応により発生した油分Jやガス分を他
の設備の燃料として転用したり販売したりできることを
考えると、上記油分Jやガス分を、加熱器5や賦活炉7
の燃料として使用する場合とさほど遜色はない。
【0030】また本発明の高分子系廃棄物からの活性炭
製造設備においては、冷却器2を省略して、油分とガス
分が混合したままの乾留ガスを、二次炉3の燃料として
使用したり、他の設備の燃料として使用したり、あるい
は回収、貯蔵したりすることもできる。賦活装置として
は、水蒸気法を採用した賦活炉7以外の、従来公知の他
の賦活方法を適用した賦活装置を使用することもでき
る。
【0031】乾留炉1、二次炉3、賦活炉7等の装置
は、1つの製造設備につき2台以上設置することができ
る。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
設計変更を施すことができる。実験1 図1に示す高分子系廃棄物からの活性炭製造設備のう
ち、乾留炉1(容積35m3 )に4000kgの廃タイヤ
を投入し、その燃焼に必要な空気量の20%未満の空気
をノズル10cを通して缶胴10内に供給しつつ乾留反
応を行い、固形物残渣を得た。この固形物残渣を、分離
装置6としての磁選機にかけてスチールワイヤ等の燃え
ない不純物を取り除いて炭化物を得、その成分を工業分
析したところ、下記表1に示すように、多量の固定炭素
(炭化物)を含有し、活性炭の原料として十分に使用で
きることが確認された。
【0032】
【表1】
【0033】実験2 上記炭化物を賦活炉7の炉本体70内に充填し、水蒸気
と不活性ガスの混合気(約900℃)により、20分間
の水蒸気賦活処理を行って活性炭を製造した。得られた
活性炭について、表2に示す各項目の分析を行った。
【0034】
【表2】
【0035】また上記水蒸気賦活の持続時間を10分
間、20分間および30分間に設定して製造した活性炭
について、表3に示す各項目の分析を行った。なお表3
において粒状活性炭率とは、粒径150μm以上の粒子
の割合を表す。
【0036】
【表3】
【0037】上記表2,3の結果より、図1の装置で製
造された活性炭は、特性にすぐれたものであることが確
認された。また水蒸気賦活の持続時間を調整すること
で、活性炭の生産効率を向上できることもわかった。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の高分子系廃
棄物からの活性炭製造設備によれば、乾留炉内で高分子
系廃棄物に直接着火して(内熱式)、特定条件下で乾留
ガスを発生させているので、得られる固形物残渣は、油
分やタール分等を含まない比較的純度の高い炭化物であ
り、鉄分等の燃えない不純物を取り除くだけで、活性炭
の原料として賦活装置に供給できる。また、乾留炉内で
高分子系廃棄物に直接着火して乾留反応させているの
で、乾留炉については、石油等の有償燃料を必要としな
い。したがって本発明の高分子系廃棄物からの活性炭製
造設備によれば、高分子系廃棄物から、従来よりも効率
よく活性炭を製造することができる。
【0039】また上記賦活装置として、炭化物を加熱し
つつ水蒸気と接触させる賦活炉を使用するととに、この
賦活炉に供給される水蒸気のもとになる熱水を製造する
加熱器の運転に、上記乾留炉から発生した乾留ガスを使
用した場合には、活性炭の生産効率がより一層向上する
とともに、環境保全の点ですぐれたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高分子系廃棄物からの活性炭製造設備
の、一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の処理設備に用いられる乾留炉の
概略断面図である。
【図3】従来の、外熱式の油分回収装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 乾留炉 5 加熱器 7 賦活炉(賦活装置) A 活性炭 P 高分子系廃棄物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉された缶内に、高分子系廃棄物の燃焼
    に必要な空気量より極度に少ない空気を供給し、かつ缶
    胴を、発生した乾留ガスの着火温度以下に冷却しつつ、
    缶内の高分子系廃棄物に着火して乾留ガスを発生させる
    乾留炉と、乾留ガス発生後の固形物残渣から分離した炭
    化物を賦活させて活性炭化する賦活装置とを備えること
    を特徴とする高分子系廃棄物からの活性炭製造設備。
  2. 【請求項2】賦活装置が、固形物残渣から分離した炭化
    物を加熱しつつ水蒸気と接触させる賦活炉であるととも
    に、乾留炉で発生した乾留ガスを燃焼させた燃焼熱によ
    り、上記水蒸気のもとになる熱水を製造する加熱器を備
    えている請求項1記載の高分子系廃棄物からの活性炭製
    造設備。
JP5041423A 1993-03-02 1993-03-02 高分子系廃棄物からの活性炭製造設備 Pending JPH06271307A (ja)

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