JP4309240B2 - 廃棄物ガス化燃焼システム - Google Patents

廃棄物ガス化燃焼システム Download PDF

Info

Publication number
JP4309240B2
JP4309240B2 JP2003417827A JP2003417827A JP4309240B2 JP 4309240 B2 JP4309240 B2 JP 4309240B2 JP 2003417827 A JP2003417827 A JP 2003417827A JP 2003417827 A JP2003417827 A JP 2003417827A JP 4309240 B2 JP4309240 B2 JP 4309240B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
dry distillation
oil
combustion
liquid component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003417827A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005177540A (ja
Inventor
大市 谷川
Original Assignee
荒島 俊郎
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 荒島 俊郎 filed Critical 荒島 俊郎
Priority to JP2003417827A priority Critical patent/JP4309240B2/ja
Publication of JP2005177540A publication Critical patent/JP2005177540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4309240B2 publication Critical patent/JP4309240B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/78Recycling of wood or furniture waste

Landscapes

  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

本発明は、廃タイヤなどを含む有機質系廃棄物を乾留して分解ガスを発生させ、そのガス中の有効成分を抽出したり、高温の分解ガスを熱源として蒸気加熱や乾燥などを行ったりするための廃棄物ガス化燃焼システムに関する。
近年、産業廃棄物のなかでも使用済みタイヤはその発生量が年率約20%の割合で増加し、このような廃タイヤなどの廃棄物を安全に処理すると共にその発生した燃焼熱を有効利用できる技術が開発されている。このような有機質を含む廃棄物処理を行うための廃棄物ガス化燃焼システムにおいては、その乾留ガス中に含まれるメタンやエタン等の可燃性ガスや、灯油、軽質油等の油液分を抽出して利用するようにしている。
すなわち、従来の廃棄物ガス化燃焼システムにおいては、乾留塔内にゴムタイヤなどの廃棄物を装入して着火し、廃棄物を酸素不足の状態で加熱する。乾留塔内の廃棄物は熱分解されて一部は低分子化して揮発し、生成する乾留ガスは凝縮器へ導入され、ガス中に含まれる高沸点成分ガスが液化されて抜き出される。例えばこのような油液分の抽出装置などを有する廃棄物ガス化燃焼システムに関連して以下のような技術が知られている。
特許文献1には、廃棄物を加熱することによって分解させる熱分解炉と、この熱分解炉で発生する分解ガスを送ガス管を介して収納し液化させる凝縮器と、この凝縮器で残留する分解ガスを燃焼するガス燃焼装置とからなる廃棄物処理システムにおいて、凝縮器で液化した凝縮液を熱分解炉に戻し廃棄物に散布するようにした廃棄物処理システムが記載されている。
特許文献2には、古タイヤ等のゴム質製品廃材や廃プラスチック材を乾留するにあたり、乾留により生成したガス成分を凝縮器に導入して高沸点成分を液化させると共に、液化した前記高沸点成分の一部を低沸点成分含有ガスに接触させることにより、該低沸点成分含有ガス中の高沸点成分を捕捉し、液体成分の回収率を増大させるようにしたゴム質またはプラスチック質製品廃材の乾留法が記載されている。
特開2002−186949号公報 特開2000−273461号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の分解ガスを液化した凝縮液を熱分解炉に戻して廃棄物に散布するようにした廃棄物処理システムでは、一旦冷却凝縮されて生成された凝縮液が再度熱分解炉に戻されるので、全体の熱効率を低下させるおそれがある上に、凝縮器から排出される排ガス中の可燃性成分が変動しやすくその調整が困難であるため、排ガスを十分有効に燃焼制御させることが難しく運転の制御性に欠けるという課題があった。
また、特許文献2に記載の液化成分を低沸点成分含有ガスに接触させて液体成分の回収率を増大させるようにしたブラスチック質製品廃材の乾留方法では、乾留塔で生成した燃焼ガスが凝縮器で処理された後、バーナーを有した燃焼部で燃焼されるだけなので、乾留塔の燃焼を適正に制御された条件のもとで行うのが困難で、複数の乾留塔や凝縮器、燃焼部からなる廃棄物ガス化燃焼システムを効率的に運営することができないという課題があった。
本発明は前記従来の課題を解決するためになされたもので、生成される燃焼ガス成分の調整や発生ガス量の調整を容易にしてガス燃焼装置の運転制御性に優れ、複数の乾留塔やガス燃焼装置などからなる廃棄物ガス化燃焼システムを効率的に運営することができる廃棄物ガス化燃焼システムを提供することを目的とする。
(1)本発明は前記従来の課題を解決するためになされたもので、タイヤやプラスチック、木材などの有機質系廃棄物を乾留塔に供給して熱分解乾留させて発生する乾留ガスを燃焼させる廃棄物ガス化燃焼システムであって、前記乾留塔から供給される乾留ガスの一部又は全部から油液分を分離回収すると共に油液分回収ガスを排出させる油液分回収装置と、前記油液分回収装置から排出される油液分回収ガス及び前記乾留塔から排出される乾留ガスとの混合ガスを燃焼させるガス燃焼装置と、を備え、前記油液分回収装置から排出される油液分回収ガス(A)及び前記乾留塔から排出される乾留ガス(B)との混合比率(A/B)をバルブ操作により調整して、前記油液分回収装置で回収される油液分量及び前記ガス燃焼装置の燃焼効率を適正化させる制御部を有している。
(2)本発明は前記(1)において、前記油液分回収装置が、前記乾留ガスが供給されるタンク部と、前記乾留ガスを分岐して流す乾留ガス流路と、前記乾留ガス流路の周囲に冷却水を循環供給させる冷却水流路と、前記乾留ガス流路下方の前記タンク底部に設けられた回収油液分貯留部と、前記タンク部の下部に設けられ前記乾留ガスから油液分が回収処理された油液分回収ガスを排出する油液分回収ガス排出部と、を有することにも特徴を有している。
(1)本発明の廃棄物ガス化燃焼システムは、乾留塔から供給される乾留ガスの一部又は全部から油液分を分離回収すると共に油液分回収ガスを排出させる油液分回収装置と、前記油液分回収装置から排出される油液分回収ガス及び前記乾留塔から排出される乾留ガスとの混合ガスを燃焼させるガス燃焼装置とを備えているので、混合ガスの制御により乾留塔で生成される燃焼ガス成分の調整や発生ガス量の調整を容易にしてガス燃焼装置の運転制御性に優れ、複数の乾留塔やガス燃焼装置からなる廃棄物ガス化燃焼システムを効率的に運営することができ、生産性や経済性に優れた廃棄物ガス化燃焼システムを提供することができる。
しかも、前記油液分回収装置から排出される油液分回収ガス(A)及び前記乾留塔から排出される乾留ガス(B)との混合比率(A/B)をバルブ操作により調整して、前記油液分回収装置で回収される油液分量及び前記ガス燃焼装置の燃焼効率を適正化させる制御部を有するので、バルブ操作だけで、乾留塔に供給される廃棄物の量や種類などに応じて全体システムを効果的にコントロールすることができ、省エネルギー性や生産管理性に優れた廃棄物ガス化燃焼システムとすることができる。
(2)本発明の廃棄物ガス化燃焼システムは前記(1)において、前記油液分回収装置が、前記乾留ガスが供給されるタンク部と、前記乾留ガスを分岐して流す乾留ガス流路と、前記乾留ガス流路の周囲に冷却水を循環供給させる冷却水流路と、前記乾留ガス流路下方の前記タンク底部に設けられた回収油液分貯留部と、前記タンク部の下部に設けられ前記乾留ガスから油液分が回収処理された油液分回収ガスを排出する油液分回収ガス排出部とを有するので、油液分回収装置の内部構造を単純にして、メンテナンスを容易にできると共に、乾留ガス中からの油液分の回収効率に優れた廃棄物ガス化燃焼システムを構築することができる。
下、本発明の実施の形態に係る廃棄物ガス化燃焼システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態に係る廃棄物ガス化燃焼システムの基本構成を示す正面図であり、図2はその平面図であり、図3は油液分回収装置の断面図である。
図1〜図3において、10は実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システム、11はその上部開口部などから供給されるタイヤやプラスチック、木材などの有機質系廃棄物を熱分解乾留させて乾留ガスを発生させるための略ドーム状に形成された3基の乾留塔、12は各乾留塔11の上部に設けられ乾留ガスの一部又は全部を取り出すための上部乾留ガス排出管、12aは乾留塔11の下部側から乾留ガスを取り出すための下部乾留ガス排出管、13は上部乾留ガス排出管12にその頂部が接続されて乾留ガスが供給され内部に循環される冷却水により高沸点の油液分を凝縮して油液分を分離回収するための油液分回収装置、14は油液分回収装置13の下部側にそれぞれ設けられた分岐回収ガス排出管14a〜14cが連結されて冷却された油液分回収ガスを取り出すため回収ガス排出管、15は回収ガス排出管14から供給される油液分回収ガス及び下部乾留ガス排出管12aから供給される乾留ガスとが混合された混合ガスを燃焼させるためバーナー15a、15b、15cを有したガス燃焼装置、16はガス燃焼装置15から排出される排ガス中からバグフィルタなどを介して灰などの固形分を除去したり消石灰などの脱硫剤や吸着剤を添加して無害化したりするための排ガス処理装置、17は誘引ファン(送風器)17aなどを備えた煙突部、18は各油液分回収装置13の底部に貯留された油液分をそれぞれ貯留するための小油液タンク、19は小油液タンク18の油液分を集合保持するための大油液タンクである。
廃棄物ガス化燃焼システム10は、図示するように廃棄物を熱分解乾留させて乾留ガスを発生させる乾留塔11と、乾留ガスを冷却凝縮させ油液分を回収して油液分回収ガスを排出する油液分回収装置13、油液分回収ガスと乾留ガスとを燃焼させるガス燃焼装置15を主要部として構成される。これによって、廃棄物の可燃分をガス燃焼装置15で燃焼させてその熱エネルギーを有効に取り出して発電装置や暖房装置、その他の加熱装置の熱源としたり、廃棄物中からC重油に類似した成分などを抽出したりしてこれらを有効活用できるようにしたものであり、有機質を含む廃棄物の有効利用性に優れたシステムである。
乾留塔11は各3基が略一直線状に配列され、それぞれの上部に配置された廃棄物投入部から所定量の廃棄物が投入されるようになっている。これらの乾留塔11はそれぞれ略円筒状に形成され、その上部の廃棄物投入部にホイストクレーンなどを介して吊り上げられ開口自在に覆設される蓋部11aと、その下部壁に図示しない灰出口カバー部を介して開閉自在に配置され底部に堆積した灰を排出するための灰出口と、同灰出口に対向した下部壁に図示しない着火口カバー部を介して開閉自在に設けられ乾留塔11内部に投入された廃タイヤなどに着火するための着火口と、灰出口の下方に設けられ排出された灰を貯留するための図示しない灰貯留用ピットと、着火口側から灰掻出プレート11bを挿入して内部に堆積した灰を灰出口側に押し出す灰排出装置11cなどを備えている。
灰排出装置11cは各乾留塔11の着火口の前部を周回又は直線移動するように敷設された軌条11eを介して走行可能に配置され、着火口内に進退自在に挿入される灰掻出プレート11bと同灰掻出プレート11bを駆動させる電動モータや油圧モータなどのシリンダ収縮機構が搭載された台車部11dとを有している。灰掻出プレート11bは、鋳鉄やステンレススチールなどの耐熱金属製であり、堆積した灰との当接面が平板状又は湾曲面状に形成されている。
各3基の油液分回収装置13はそれぞれ図3の詳細断面図に示すように、乾留塔11で生成された乾留ガスが上部乾留ガス排出管12を介して供給されるタンク部13aと、タンク部13a内の上下に設けられ乾留ガスを分岐して流すための多数のパイプ配管で形成された乾留ガス流路13bと、乾留ガス流路13bの周囲に冷却水を循環供給させるポンプ部13cを備えた冷却水流路13dと、乾留ガス流路13b下方のタンク底部に設けられた回収油液分貯留部13eと、タンク部13aの下部に設けられ乾留ガスから油液分が回収処理されたメタンなどを含む油液分回収ガスを排出する回収ガス排出管14が接続される油液分回収ガス排出部13fを備えている。
乾留ガス流路13bは、ステンレススチールやスチール、銅などの金属パイプを複数所定間隔をおいて配列して構成され、そのパイプ周囲に冷却水をポンプ部13cを介して循環させ金属パイプを流れる高温の乾留ガスと熱交換させるようにしている。こうして、冷却された乾留ガス中の高沸点成分が凝縮して、タンク部13aの底部に形成された回収油液分貯留部13eに蓄積されるようになっている。
冷却水流路13dにはタンク部13aに設けられた冷却水供給部13gから冷却水がポンプ部13cや水道水圧を介して供給され、高温の乾留ガスと熱交換された後、冷却水排出部13hから排出される。この熱交換によって加熱された冷却水は図示しない冷却部で冷却されて冷却水供給部13gに循環供給される。なお、加熱された冷却水を冷却水流路13dに循環供給することなくそのまま系外に排出することもできる。
ガス燃焼装置15は油液分回収ガス及び乾留ガスを含む混合ガスに燃焼用空気を空気供給ファン15dを介して供給して燃焼させるバーナー15a〜15cを備えた装置である。なお、ガス燃焼装置15に供給される油液分回収ガスや乾留ガスの流量は、油液分回収ガス排出管14や上部及び下部乾留ガス排出管12、12aなどのガス流路に設けられた図示しないバルブ部や送風ファンの操作によって調整することができる。また、ガス燃焼装置15には燃焼温度や燃焼排ガス中のガス成分などを測定する各種の温度センサやガスセンサなどの検知部が設けられ、これによってガス燃焼装置15内の燃焼状態を取得することができる。こうして、例えば空気供給ファン15dにより供給される燃焼用空気と、前記混合ガスとの空気比などを所定値に設定制御して、廃棄物ガス化燃焼システム10を適正な燃焼状態に維持させ、その生産性を向上させることができる。
以上のように構成された実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システム10の動作方法について説明する。
まず、乾留塔11上部の蓋部11aを開口して、この廃棄物が投入部から廃タイヤなどの有機質系廃棄物の所定量を投入し、蓋部11aを閉止する。次に着火口から種火を入れて着火し、所定量の燃焼用空気を供給しながら加熱して、缶内を所定温度、例えば200〜300℃の乾留状態に保持させる。これによって、ポリブタジエンやポリイソプレン等の炭化水素系エラストマーを主成分とするゴム質や、ポリオレフィンや塩化ビニルなどの合成樹脂材などを含む有機質系廃棄物は、メタンやエタン等の可燃性ガスや、灯油、軽質油等の油液分などに分解される。このとき、乾留塔11内の廃タイヤや廃プラスチック材などの廃材に燃焼用空気を送り込みながら、燃焼用空気の吹込み量を制御することによって加熱温度やガス成分を制御しつつ加熱乾留が行われる。
なお、乾留塔11内へ装入される廃タイヤや廃プラスチック材は、必要により例えば約5〜10cmなどのサイズに裁断もしくは破砕して装入するが、回収された有機質系廃棄物そのままの状態で装入するようにしてもよい。加熱乾留に付された廃棄物は、熱分解を受けて低分子量物に変換され、一部はガス化すると共に、残りの成分は炭化物として不燃性のタイヤコードなどと共に乾留塔11内に灰として堆積され、乾留塔11の底部から灰排出装置11cの灰掻出プレート11bにより装置外に押し出されて排出される。
一方、可燃性の揮発分などを含む乾留ガスは上部乾留ガス排出管12や下部乾留ガス排出管12aから油液分回収装置13やガス燃焼装置15に送られ、油液分回収装置13に送られた乾留ガスはその冷却水で冷却されることによって高沸点成分が液化される。また、メタンやエタンなどを含む低沸点成分はガス状のまま、回収ガス排出管14から排出されてガス燃焼装置15に導入され、下部乾留ガス排出管12aを介して乾留塔11内で発生する乾留ガスと共に混合燃焼される。
この時、油液分回収装置13から排出される油液分回収ガス(A)と、乾留塔11から排出される乾留ガス(B)との混合比率(A/B)をバルブ操作などにより調整して、乾留塔11に供給される廃棄物の量や種類などに応じて全体システムを効果的にコントロールできる。こうして、各油液回収装置13や乾留塔11から供給される各ガス成分の混合比率などを適正化して省エネルギー性や生産管理性に優れた廃棄物ガス化燃焼システムとすることができる。また、各油液分回収装置13における冷却水流量などをそれぞれ適宜調整することによって、液体として回収される揮発成分の沸点等を調整することもできる。
以上説明したように実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システム10は、乾留塔11から供給される乾留ガスの一部又は全部から油液分回収装置13を用いて油液分を分離回収すると共に、油液分回収ガス及び乾留塔11から排出される乾留ガスとの混合ガスをガス燃焼装置15で燃焼させるので、混合ガスや乾留ガス量などの制御により乾留塔11で生成される燃焼ガス成分の調整や発生ガス量の調整を容易にしてガス燃焼装置15の運転制御性に優れ、廃棄物ガス化燃焼システムを効率的に運営することができ生産性や経済性に優れている。さらに、油液分回収装置13が、タンク部13a内で乾留ガスを分岐して流す乾留ガス流路13b、乾留ガス流路13bの周囲に冷却水を循環供給させる冷却水流路13d、回収油液分貯留部13e、油液分回収ガスを排出する油液分回収ガス排出部13fを有するので、油液分回収装置13の内部構造が単純されてメンテナンスを容易にできると共に、乾留ガス中からの油液分の回収効率にも優れている。
4は本発明の実施の形態に係る廃棄物ガス化燃焼システムの模式構成図である。
図4において、21は油液分回収装置13から排出される油液分回収ガス及び乾留塔11の下部乾留ガス排出管12aから直接排出される乾留ガスとの混合比率や流量をバルブ操作により調整して、油液分回収装置で回収される油液分量及び前記ガス燃焼装置の燃焼効率を適正化させるための制御部、22はガス燃焼装置15の燃焼状態を取得するための温度センサやガスセンサなどの検知部、V1〜V3は乾留ガスや油液分回収ガスなどのガス通路となる各配管系に設けられたバルブや送風ファンなどの流量制御部である
制御部21は廃棄物ガス化燃焼システム10の動作を制御するコンピュータやシーケンサなどである。乾留塔11や油液分回収装置13、ガス燃焼装置15に設けられた検知部22などを介して、システムの動作情報が制御部21に入力され、これらの動作情報及び予めメモリにロードされた動作プログラムに基づいて各流量制御部をコントロールすることができる。これによって、乾留塔11に装入された有機質系廃棄物を適正にガス化して油液分を抽出したり、その熱エネルギーを有効に取り出したりすることができるようにしている。
検知部22はガス燃焼装置15に設けられる他、必要に応じて乾留塔11や油液分回収装置13に設けられ、内部を流れるガスの流量や温度、成分比率などのデータを制御部21に出力することができるようにしている。
流量制御部V1〜V3は各配管系に設けられた流量調整バルブや送風ファン、ポンプなどであって、制御部21から出力される制御信号によって駆動される。すなわち、乾留塔11の上部乾留ガス排出管12から油液分回収装置13に導入される乾留ガスは流量制御部V1及び排出側の回収ガス排出管14に設けられた流量制御部V2のバルブ操作などによりの供給量が調整される。一方、乾留塔11の下部乾留ガス排出管12aに設けられた流量制御部V3によってガス燃焼装置15に直接装入される乾留ガスの流量が調整される。これらの流量制御部やガス燃焼装置15の空気供給ファン15d、油液分回収装置13のポンプ部13cにおける各調整操作を、各検知部から取得されるセンサ信号などに基づいて制御部21を介して行うことによって、混合ガスの混合比率を所定範囲に制御して廃棄物ガス化燃焼システム10を適正状態に維持させて稼働させることができる。
実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システム10は以上のように構成され、油液分回収装置から排出される油液分回収ガス(A)及び乾留塔から排出される乾留ガス(B)との混合比率(A/B)をバルブ操作を制御して、油液分回収装置13で回収される油液分量及びガス燃焼装置15の燃焼効率を適正化させる制御部21を有するので、乾留塔11に供給される廃棄物の量や種類などに応じて全体システムを効果的にコントロールすることができ、省エネルギー性や生産管理性に優れた燃焼システムとすることができる。
本発明の廃棄物ガス化燃焼システムは、廃タイヤなどを含む有機質系廃棄物を乾留して分解ガスを発生させ、そのガス中の有効成分を抽出したり、高温の分解ガスを熱源として蒸気加熱や乾燥などを行ったりするための廃棄物ガス化燃焼システムに適用することができる。これによって、混合ガスの制御により乾留塔で生成される燃焼ガス成分の調整や発生ガス量の調整を容易にしてガス燃焼装置の運転制御性に優れ、複数の乾留塔やガス燃焼装置からなる廃棄物ガス化燃焼システムを効率的に運営することができる。また、装置構成を単純化でき、耐久性やメンテナンス性、経済性にも優れている。
実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システムの正面図である。 その平面図である。 油液分回収装置の断面図である。 実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システムの模式構成図である。
10 実施の形態の廃棄物ガス化燃焼システム
11 乾留塔
11a 蓋部
11b 灰掻出プレート
11c 灰排出装置
11d 台車部
11e 軌条
12 上部乾留ガス排出管
12a 下部乾留ガス排出管
13 油液分回収装置
13a タンク部
13b 乾留ガス流路
13c ポンプ部
13d 冷却水流路
13e 回収油液分貯留部
13f 油液分回収ガス排出部
13g 冷却水供給部
13h 冷却水排出部
14 回収ガス排出管
14a〜14c 分岐回収ガス排出管
15 ガス燃焼装置
15a〜15c バーナー
15d 空気供給ファン
16 排ガス処理装置
17 煙突部
17a 誘引ファン
18 小油液タンク
19 大油液タンク
1 制御部
22 検知部
V1〜V3 流量制御部

Claims (2)

  1. タイヤやプラスチック、木材などの有機質系廃棄物を乾留塔に供給して熱分解乾留させて発生する乾留ガスを燃焼させる廃棄物ガス化燃焼システムであって、
    前記乾留塔から供給される乾留ガスの一部又は全部から油液分を分離回収すると共に油液分回収ガスを排出させる油液分回収装置と、前記油液分回収装置から排出される油液分回収ガス及び前記乾留塔から排出される乾留ガスとの混合ガスを燃焼させるガス燃焼装置と、を備え
    前記油液分回収装置から排出される油液分回収ガス(A)及び前記乾留塔から排出される乾留ガス(B)との混合比率(A/B)をバルブ操作により調整して、前記油液分回収装置で回収される油液分量及び前記ガス燃焼装置の燃焼効率を適正化させる制御部を有することを特徴とする廃棄物ガス化燃焼システム。
  2. 前記油液分回収装置が、前記乾留ガスが供給されるタンク部と、前記乾留ガスを分岐して流す乾留ガス流路と、前記乾留ガス流路の周囲に冷却水を循環供給させる冷却水流路と、前記乾留ガス流路下方の前記タンク底部に設けられた回収油液分貯留部と、前記タンク部の下部に設けられ前記乾留ガスから油液分が回収処理された油液分回収ガスを排出する油液分回収ガス排出部と、を有することを特徴とする請求項1記載の廃棄物ガス化燃焼システム。
JP2003417827A 2003-12-16 2003-12-16 廃棄物ガス化燃焼システム Expired - Fee Related JP4309240B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003417827A JP4309240B2 (ja) 2003-12-16 2003-12-16 廃棄物ガス化燃焼システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003417827A JP4309240B2 (ja) 2003-12-16 2003-12-16 廃棄物ガス化燃焼システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005177540A JP2005177540A (ja) 2005-07-07
JP4309240B2 true JP4309240B2 (ja) 2009-08-05

Family

ID=34780206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003417827A Expired - Fee Related JP4309240B2 (ja) 2003-12-16 2003-12-16 廃棄物ガス化燃焼システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4309240B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101176874B1 (ko) * 2010-05-06 2012-08-29 황보기철 석유화학 폐기물의 열분해 장치 및 방법
JP6359624B2 (ja) * 2016-12-28 2018-07-18 株式会社神鋼環境ソリューション 廃棄物処理システム及び廃棄物処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005177540A (ja) 2005-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5946906B2 (ja) ガス化発電装置及び廃棄物取扱い方法
KR100914917B1 (ko) 폐타이어 재활용 시스템
JP6813249B2 (ja) 木質系バイオマスの炭化処理装置及び炭化処理方法
CN105202545A (zh) 一种垃圾热解气化焚烧处理装置
US9057028B2 (en) Gasifier power plant and management of wastes
CN110054383B (zh) 含油污泥的热解处理办法
CN104487550A (zh) 废物处理中的改进
US10746399B2 (en) Combustion system
US20110303525A1 (en) Waste tire recycling system
CN104789270A (zh) 生物质两段式干馏气化工艺及装置
KR20020082184A (ko) 폐타이어 자동연속식 유화,카본블랙,와이어코어 재생장치
JP4378360B2 (ja) 廃棄物を利用した発電方法及び装置
KR20120084221A (ko) 건슬러지 탄화처리장치
KR101026859B1 (ko) 폐타이어 재활용 방법
US20120297775A1 (en) Integrated gasifier power plant
JP4309240B2 (ja) 廃棄物ガス化燃焼システム
CN112062435A (zh) 一种油泥热解处理装置及其工艺
JP6690877B2 (ja) 木質系バイオマスの炭化処理装置
KR100777616B1 (ko) 고탄소성 산업폐기물의 저온 열분해장치
KR19990072140A (ko) 열분해에의한고체폐기물처리방법및설비
CN211620327U (zh) 处理污泥的系统
EP3928031B1 (en) Method and system for the thermal decomposition solid waste
CN209193889U (zh) 一种具有余热回收利用的热解系统
US7063026B1 (en) Waste carbonizing and energy utilizing system
JP6725192B2 (ja) 木質系バイオマスの炭化処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090421

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees