JPH06271213A - エレベーターの群管理制御装置 - Google Patents

エレベーターの群管理制御装置

Info

Publication number
JPH06271213A
JPH06271213A JP5058625A JP5862593A JPH06271213A JP H06271213 A JPH06271213 A JP H06271213A JP 5058625 A JP5058625 A JP 5058625A JP 5862593 A JP5862593 A JP 5862593A JP H06271213 A JPH06271213 A JP H06271213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
call
calls
collective
elevator
allocation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5058625A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Yoneda
健治 米田
Koji Ide
浩二 井手
Toshimitsu Hida
敏光 飛田
Atsuya Fujino
篤哉 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5058625A priority Critical patent/JPH06271213A/ja
Priority to TW083101750A priority patent/TW234749B/zh
Priority to GB9404129A priority patent/GB2276470B/en
Priority to KR1019940005472A priority patent/KR940021400A/ko
Publication of JPH06271213A publication Critical patent/JPH06271213A/ja
Priority to HK149196A priority patent/HK149196A/xx
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B1/00Control systems of elevators in general
    • B66B1/02Control systems without regulation, i.e. without retroactive action
    • B66B1/06Control systems without regulation, i.e. without retroactive action electric
    • B66B1/14Control systems without regulation, i.e. without retroactive action electric with devices, e.g. push-buttons, for indirect control of movements
    • B66B1/18Control systems without regulation, i.e. without retroactive action electric with devices, e.g. push-buttons, for indirect control of movements with means for storing pulses controlling the movements of several cars or cages
    • B66B1/20Control systems without regulation, i.e. without retroactive action electric with devices, e.g. push-buttons, for indirect control of movements with means for storing pulses controlling the movements of several cars or cages and for varying the manner of operation to suit particular traffic conditions, e.g. "one-way rush-hour traffic"

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大局的に優れた運行状況となるようにホール
呼びの割り当てを行う。 【構成】 複数のホール呼びのそれぞれに対して各エレ
ベーターを同時に割り当てすることのできる『一括呼び
割当てプラン』を複数組作成し、各プランに多角的な検
討と評価とを加え、最適なプランを選択して、指令を行
う。 【効果】 大局的に優れた呼び割り当ての制御を行うこ
とができ、複数台のエレベーター全体の運行状況を改善
し、サービス性能を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベーターの群管理
制御に係り、特に、デジタル計算機を用いてホール側で
登録する呼びを最適なエレベーターに割り当てるために
用いて好適なエレベーターの群管理制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレベーターの制御方式の進歩に
伴いビル内の交通需要に適応させて、エレベーターを制
御することが可能となってきている。
【0003】例えば、特開昭59−48369号公報に
は、ホール呼び割り当ての制御方式、あるいは、制御方
式のパラメータを交通需要の特徴モードに応じて自動変
更する学習制御を行うという技術が記載されている。
【0004】また、特公昭63−34110号公報に
は、一旦割り当てたホール呼びを同時サービスが可能な
同一階床で同一の運転方向のかご呼びの発生により見直
しを行うという制御技術が記載されている。
【0005】また、特公昭63−37024号公報に
は、割り当て済ホール呼びの階床にエレベーターが接近
したときに、再割り当てを実行する制御を行うという技
術が記載されている。
【0006】また、特公平01−14149号公報に
は、乗場での待ち時間と乗かご内の負荷とからなる複数
の項目の評価を実行する制御を行うという技術が記載さ
れている。
【0007】また、ホール呼びの割り当てに際して、被
割り当てホール呼びを各エレベーターに仮割り当てし、
全ての割り当て済みホール呼びの待ち時間の増分の合計
値が最少となるエレベーターを選択するという方法も知
られている。
【0008】また、特開昭59−223672号公報に
は、複数のホール呼び割り当て制御方式を備え、状況に
応じてこれらの制御方式を選択するという制御方法が記
載されている。
【0009】また、特公昭59−4355号公報、特公
昭59−8621号公報には、事前に到着予測時間、到
着時の予測かご内人数等を算出しておき、ホール呼び登
録時の割り当てのための計算機の選択処理時間を低減す
るという方法が記載されている。
【0010】また、特公昭62−59033号公報に
は、事前に各ホール呼びの割り当てエレベーターを選択
して記憶しておき、または、号機制御装置に伝送してお
き、ホール呼び登録時に、計算機が割り当て指令を出力
するだけの簡単な処理だけを行えばよいようにしたエレ
ベーターの群管理制御装置記載されている。
【0011】また、特公平02−38510号公報に
は、複数のホール呼びのそれぞれの評価値に対して、満
員通過、積み残し人数等の各ホール呼びの特徴に応じた
優先度によりこの評価値を修正し、修正された評価値に
基づいて未割り当てホール呼び入力対する割り当てのる
制御を行い、これにより、重要な階床、混雑する階床等
を優先的にサービスするという方法が記載されている。
【0012】さらに、特開昭61−211283号公報
には、エレベーター全体の運行状況を改善するため、新
規ホール呼び発生の都度、割り当て済のホール呼びを含
む複数のホール呼びに対する割り当てパターンのそれぞ
れについて評価し、評価値の合計が最小となる割り当て
号機の組み合わせパターンを選択して、複数のホール呼
びの再割り当てを行うという制御方法が記載されてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、エレ
ベーターの呼び割り当てに関する従来技術のほとんど
は、呼び割り当ての評価対象が1つのホール呼びに限定
されいるため、個々のホール呼びに対してはそれなりに
最適なエレベーターが選択されて割り当てられることに
なるが、全体として判断すると不都合、不合理なエレベ
ーターの運行状態となる場合が発生するという問題点を
有している。
【0014】これらの問題点を解決するために様々な改
善が試みられており、例えば、特公昭57−52314
号公報には、ホール呼びをエレベーター割り当てるに際
して、前後の階床の割り当てを有するエレベーターを優
先する制御を実施することにより、縄ない運転を低減し
前述の問題点を解決しようとする技術が記載されてい
る。しかし、このような補助的な処理方法は、サービス
性能の改善効果が不安定であり、また、根本的な改善施
策ではなく、特に、混雑時のエレベーターの運行制御の
改善としては不充分なものであった。
【0015】一方、エレベーター制御の全体的見地から
判断して最適な呼びの割り当てを行うには、複数の呼び
に対して、それぞれについての割り当てを一括して考慮
し、総合評価により選択する必要がある。
【0016】こような目的を達成するために、特公昭5
1−28911号公報、特公昭50−18261号公報
等に、呼び登録前に全体的なバランスを考慮して、予め
サービスゾーンを決めておくという方法が提案されてい
るが、この方法は、瞬間的に呼び発生の偏りが生じたと
きに、サービスのアンバランスが生じるという欠点を有
している。
【0017】また、特開昭61−211283号公報に
は、一括呼び割り当てパターンを順次評価し、最良の割
り当てパターンを選択して実行するという方法が提案さ
れている。
【0018】しかし、この方法は、後述するように、ま
ず第1に、多数の登録呼びがあると、処理時間が数2に
示すように爆発的に増加するが、これに対する具体的な
対処方法について配慮されていないため実用化の困難な
ものである。
【0019】すなわち、いま、エレベーターが6台で登
録呼び数が8個ある場合についてみると、呼び割り当て
パターンの数PNは約170万組にもおよび、処理時間
が、新規ホール呼びに対してのみエレベーターの割り当
てを行う場合と比較して1千3百万倍にも達してしまう
ことになる。このため、前述の方法は、発見的検索方法
などの各種手法を用いても、呼び割り当てのための処理
時間を通常の100倍以下の処理時間にすることが不可
能であり、実用化することが極めて困難なものというこ
とができる。すなわち、呼び割り当てパターン数PN
は、 PN=KのH乗 ………(数1) ここで、K:エレベーターの台数 H:全登録済呼び数 PN:組み合わパターン数 と表すことができる。また、Tを呼び割り当ての通常の
処理時間の倍数とすると、前述の場合、 T=PN×H ………(数2) と表すことができる。
【0020】また、前述の方法は、第2に、総合的な見
地にたった運行改善を図る評価項目を用いていないため
に、抜本的な呼び割り当て処理の改善を図ることができ
ないという問題点を有し、各割り当てパターンを評価す
る際に、次のいずれの項目をも評価していないため、安
定感のある根本的なサービス性能の改善を図ることがで
きないという問題点を有している。
【0021】すなわち、前述の方法は、乗り混雑階前
方での満員通過と派生かご呼びとを充分に考慮した割り
当てを行うために重要度を考慮した割り当ての組み合わ
せの制御または重要度の評価を行っていない。
【0022】また、平均待時間と長待ち率との両方を
改善する理想的な運行方法は、待時間を均一化すること
にあるが、前述の方法は、これを実現するにために、近
い将来の各エレベーター間の時間的等間隔度を示すバラ
ンス度を求めて評価することを行っていない。
【0023】さらに、前述の方法は、途中階でのエレ
ベーター方向反転を推進するために、各エレベーターの
一周時間を予測し、これに基づいて輸送能力を評価する
ことを行っていない。
【0024】さらに、前述した方法は、第3に、即時予
約案内をするシステムにおける配慮がなされておらず、
予約変更が多くなるため、実用機に適用することができ
ないという問題点を有している。
【0025】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
点を解決し、特に、混雑時におけるエレベーターの運行
を、輸送能力の向上と、全体としてバランスのとれた安
定なサービスとを図ることができるように、より適切な
エレベーターを呼び寄せる方向別ホール呼びや乗場で直
接行き先階を登録する行き先呼び(以下、これらを単に
呼びという)の割り当て制御を実行することのできるエ
レベーターの群管理制御装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、エレベーターの全体的な運行状態の改善を図るため
に、複数の呼びに一括してエレベーターを割り当てる機
能を備え、全体的な運行効率の向上を達成することがで
きる一括割り当てプランを作成し、実行を指令するよう
にすることにより達成される。
【0027】本発明の目的は、具体的には、複数の登録
呼び、新規割り当て呼び、または、再割り当て要求呼び
(案内保留呼び、非管理に移行したエレベーターの割り
当て済の呼び、満員通過された呼び、減速処理遅れによ
り通過される呼び、満員通過が予測される呼び、長待ち
予測呼び)のそれぞれの呼びに対する割り当てエレベー
ターを総合的に判断して、複数の割り当てプランを作成
し、これらを個別のホール呼び評価または全体的な総括
評価のいずれか、または、複合評価により唯一のプラン
を選択し、複数のホール呼びに対するサービスエレベー
ターを同時に選択し、割り当て指令を各エレベーター制
御装置に指令するために、群管理制御装置の呼び割り当
て手段を以下の(a)〜(d)に説明する手段により構
成することにより達成される。
【0028】(a)一括呼び割り当てを行う複数の被割
り当て呼びを特定する被割り当て呼び抽出手段。一回の
処理における呼び数を所定の個数以下にし、数回にグル
ープ分けする手段を含んでもよく、この場合、重要度の
高い呼びから順に処理を行う。また、近い将来発生する
可能性の高い呼びを仮想登録呼びとして被割り当て呼び
に含めるようにしてもよい。
【0029】(b)所定の組数以下の一括割り当てプラ
ンを作成する手段。主として、個別ホール呼びサービス
エレベーターの選択評価結果に基づいて各被ホール呼び
の候補エレベーターを1台または複数台選択する手段で
あり、この候補号機を所定のルールに基づいて組み合わ
せることにより、一括割り当てプランを想定する。
【0030】(c)一括呼び割り当てを行う複数の被割
り当て呼びを選択する手段。例えば、エレベーターが6
台で登録呼び数が8個ある場合についてみると、呼び割
り当てパターンの数PNは約170万組にもおよび、処
理時間が、新規ホール呼びに対してのみエレベーターの
割り当てを行う場合と比較して1千3百万倍にも達して
しまうことは、以下に再掲載するが、すでに数1、数2
により説明した。これでは、発見的検索方法などの各種
手法を用いても、呼び割り当てのための処理時間を通常
の100倍以下の処理時間にすることが不可能であり、
実用化することが極めて困難なものになる。
【0031】 PN=KのH乗 ………(数1) ここで、K:エレベーターの台数 H:全登録済呼び数 PN:組み合わパターン数である。
【0032】また、Tを呼び割り当ての通常の処理時間
の倍数とすると、前述の場合、 T=PN×H ………(数2) と表すことができる。
【0033】処理時間の爆発を防ぐためには、被割り当
て呼び数Nを6個(できれば、3個から4個)以内に制
限する必要がある。この場合、Kをエレベーターの台
数、全登録済呼び数Hとして、その状態で新たな呼びが
1つ発生したとすると、組み合わせパターン数であるプ
ラン数は、KのN乗となり、処理時間の倍数Tは、 T=KのN乗×N×(1+H) と表すことができる。
【0034】(d)個々の一括割り当てプランを実行し
たときに予想される総括的な評価による総括評価を下記
方法により実施する手段。 30秒、120秒程度の近い将来の運行状態を、バラ
ンス率、乗り混雑階への配車台数による混雑対応率等に
より予測評価し、総括評価する。 近い将来の予測状況により、予測輸送人員と予測一周
時間とを求め、単位時間当たりの輸送人員を示す輸送能
力指数を評価し、総括評価する。 かご内の混雑度、乗車時間、混雑階の待ち時間、閑散
階の待ち時間、予約変更率、予約灯のたらい回し率、先
着率、操作呼びの近接エレベーター優先率、通過率、省
エネ率、スピード感満足度等の複数の評価を、個々の被
割当てホール呼びについて各エレベーター毎に求め、個
別サービス評価を行って総合的な個別評価を求める。 さらに、複数の評価項目を予め設定した顧客側の要求
度合いに応じて総合評価または複合評価し、多目標評価
達成率により、前記から内に示す個々の評価を複合
評価し、これにより唯一のプランを選択する。
【0035】
【作用】本発明は、ホール呼び割り当て手段を前述した
ように構成することにより、多数の呼び登録時であって
も、処理時間の増加倍数Tを、次に説明するように小さ
くすることができるので、その爆発的増加を防止するこ
とができる。
【0036】例えば、エレベーターが6台で登録呼び数
が8個ある場合、一括割り当てグループ設定手段は、グ
ループgを2に分割し、一括割り当てプラン作成手段
は、候補号機の台数K’の平均を2.5台とするものと
する。この場合、数3により、それぞれのグループに対
して20組のプランを作成すればよいことになり、従っ
て、一括割り当てプランの総数PN’は40組となる。
また、一括割り当てプラン方式を採用の処理時間の倍数
T’は、グループg当たりの平均被割り当て呼び数H’
が4個につき、新規ホール呼びを単独に割り当てる場合
と比較すると、数4より100倍で済むことが判る。
【0037】本発明は、割り当て処理時間の通常の処理
時間に対する倍数を、前述により目標の100倍以下に
することが可能となり、容易に実用化を行うことができ
るようになった。
【0038】 PN’=K’×D ………(数3) ここで、PN’:プラン数 K’:平均候補台数 D :被割り当て呼び数 である。
【0039】また、処理時間の倍数T’は、グループg
当たりの平均被割り当て呼び呼び数をH’とした場合、 T’=PN’×H’ ………(数4) となる。
【0040】本発明によれば、時々刻々と激しく変化す
るエレベーターの利用状況に対して、常に全体的なバラ
ンスを保ち、平均待時間を最少にするために理想的な運
行形態である時間的等間隔運転制御を実現することがで
きる。また、混雑時には、輸送能力を最大限にする運転
形態を採用することができる。
【0041】また、予約案内方式を実施しているシステ
ムに本発明を適用した場合、評価項目に予約変更率を含
め、かつ、その評価を重視するようにすることにより、
前述と同様な制御を実現することができる。
【0042】また、本発明によれば、例えば、昼食時の
ように輸送能力を高める必要が生じたとき、若干の予約
変更を伴う一括呼び割り当てプランを選択させるように
することができ、これにより、予約灯の変更を最小限に
抑えながら、輸送能力を高め、積み残し人数を低減する
運転を実行することができる。
【0043】さらに、本発明によれば、近い将来に発生
しそうな呼びを考慮して登録された呼びの割り当てを行
うことにより、前記階床に呼びが発生した時に、予約灯
の変更を伴わない有益な一括呼び割り当てプランを厳選
して複数プラン作成することができ、この中から短時間
の処理で唯一のプランを選択するようにすることができ
る。
【0044】
【実施例】以下、本発明によるエレベーターの群管理制
御装置の一実施例を図面により詳細に説明する。
【0045】図1は本発明が適用されるエレベーターの
群管理制御システムの全体のハードウェア構成を示すブ
ロック図である。図1において、1はエレベーター制御
装置、2は呼び割り当てルール再設定装置、10は群管
理制御装置、11、12は各階ホール呼び登録装置、1
3は各階乗場案内装置、14は各階通路表示装置、15
はかご内報知器、16は乗場報知器、20〜22は号機
制御装置、30〜32は乗りかごである。
【0046】図1において、エレベーター制御装置1
は、群管理制御装置10と各号機制御装置20〜22と
により構成されており、その構成は、公知のマイコン制
御方式である。群管理制御装置10は、その入力とし
て、各階のホール呼び登録装置11、12からの信号が
入力され、また、出力として、呼び登録装置11、1
2、乗場の音声案内装置13、乗り場または通路に設置
された乗場表示装置14に対する応答状態、運転情報な
どの信号を出力する。
【0047】号機制御装置20〜22は、各エレベータ
ーの乗りかご30〜32の走行制御、戸の開閉制御等の
運転制御と、かご内ディスプレー、かご内音声案内装置
等のかご内の報知器15、ホールランタン、チャイム等
の号機別の乗り場報知器16の駆動制御等の案内制御と
を行う。
【0048】なお、各階のホール呼び登録装置12は、
同一階床に設けられた第2の呼び登録装置であり、通
常、呼び登録装置11と同一の役割を持ち、呼び登録装
置11と同一の制御を行っている。また、呼び割り当て
ルール再設定装置2は、信号伝送路6を介して群管理制
御装置10と接続され、後述する呼び割り当て方法、一
括割り当てプラン想定方法、本発明に関する制御データ
の学習方法等に関する制御ルールの再設定を行う。
【0049】図2は群管理制御装置10のソフトウェア
構成を示すブロック図である。図2において、PG10
は運転制御プログラム、PG20は通信プログラム、P
G30は学習制御プログラム、SF10〜SF14、S
F20〜SF22は制御に必要な各種テーブルである。
【0050】群管理制御装置10のソフトウェアは、図
2に示すように、ホール呼び割り当て制御に関するもの
を含む呼び割り当て仕様テーブルSF22と、予定また
は過去の運転実績より収集したデータにより設定した運
転制御仕様テーブルSF14と、エレベーターの群管理
台数、速度等のエレベーター仕様テーブルSF13とを
有し、これらのテーブルからの情報に基づいて、新規発
生呼びの呼び割り当て、再割り当て、追加割り当て、混
雑予測階への事前配車、エレベーターの分散待機等の運
転制御及び案内制御の処理を直接実行し、エレベーター
の群管理運転制御を実行する運転制御プログラムPG1
0を備えている。
【0051】この運転制御プログラムPG10に対する
入力情報は、伝送路L11を介して号機制御装置20〜
22から送信されてきたエレベーターの位置、運転方
向、登録かご呼び、かご内加重等のデータ、及び、伝送
路L12を介して各階呼び割り当て装置11から送信さ
れてきた信号であり、これらのデータは、エレベーター
制御データテーブルSF11及びホール呼びテーブルS
F12にそれぞれ一旦格納されてから運転制御プログラ
ム10により使用される。
【0052】また、運転制御プログラム10からの出力
である一括呼び割り当て制御に必要な計算値、割り当て
信号は、呼び割り当て制御テーブルSF10に格納さ
れ、伝送手段により伝送路L11を介して各号機制御装
置20〜22に指令として送信され、該当階床の乗場に
設置の乗場報知器16を駆動してサービスするエレベー
ターを案内をする。さらに、これらの信号は、よりよい
一括呼び割り当てを実現するための学習制御を行う学習
制御プログラムPG30に与えるために、その時々の一
括呼び割り当て時の条件、結果並びに制御結果の記録、
そのときの交通需要、各エレベーターの制御状態と関連
付けられて制御状態記録テーブルSF21に記録され
る。
【0053】通信プログラムPG20は、伝送路6を介
して呼び割り当てルール設定装置2との通信を行う。ま
た、通信プログラムPG20は、受信データに基づい
て、学習制御プログラムPG30に、制御目標値、学習
ルール、パラメータを再設定すると共に、仕様テーブル
SF14、SF22に制御ルール、乗数を再設定する。
さらに、通信プログラムPG20は、管理者または設定
装置内の頭脳ソフトが群管理システムの状況を正しく掌
握し、前述の再設定を判断するために必要な情報とし
て、制御状態記録テーブルSF21、運転制御仕様テー
ブルSF14、呼び割り当て仕様テーブルSF22等の
データを、定期的、周期的または要求に応じて送信する
処理をも行う。
【0054】図3は群管理制御装置10が使用するテー
ブルの構成を説明する図である。
【0055】群管理制御装置10が使用するテーブル
は、図示のように、エレベーター制御データテーブルS
F11、ホール呼びテーブルSF12、エレベーター仕
様テーブルSF13、運転制御仕様テーブルSF14、
稼働状態記録テーブルSF210、交通需要モード別の
サービス状況と学習のための目標値とパラメータとを記
録した交通流モ−ド別テーブルSF211〜SF21
9、呼び割り当て仕様テーブルSF22の8つのテーブ
ルにより構成される。
【0056】図2に示す制御状態記録テーブルSF21
は、前述のテーブル稼働状態記録テーブルSF210
と、交通流モード別テーブルSF211〜219とを含
むテーブルである。
【0057】運転制御仕様テーブルSF14とエレベー
ター制御データテーブルSF11とは、その値により基
本の到着予測時間テーブルARIVT1等の、呼び割り
当てのための評価値演算処理で使用する基礎データを作
成するために使用され、これらのデータは、予め制御テ
ーブルSF10に格納される。
【0058】プログラムPG10、PG20、PG30
は、それぞれ、必要に応じてさらに複数のタスクに分割
して構成され、効率の良い制御を行うシステムプログラ
ム、すなわち、オペレーティングシステム(OS)のも
とに管理されている。従って、これらの、各プログラム
の起動は、システムタイマから正確に定期的に、あるい
は、他のプログラムからの自由に行うことができる。
【0059】図4は運転制御プログラムの全体の動作処
理を説明するフローチャートであり、以下、このフロー
を参照して、運転制御の全体の動作を説明する。
【0060】なお、ここでは説明の都合上OSを使用し
ない場合を図に示している。また、この運転制御プログ
ラムE5は、電源投入後、または、リスタートにより起
動される。
【0061】(1)まず、呼び割り当て制御テーブルS
F10、ホール呼びテーブルSF12等のクリアー処理
等の初期処理を実行する(ステップE10)。
【0062】(2)伝送路L12を介して取り込んだ全
階床のホール呼びをホール呼びテーブルSF12のホー
ル呼び入力テーブルXHBTに格納する。また、この呼
び入力に対し各エレベーターのサービス状態を判断して
ホール呼び登録の可否判断と、サービス完了によるリセ
ット等の呼び登録制御処理を実行する(ステップE2
0)。
【0063】(3)号機制御装置からのデータを伝送路
L11より取り込み、エレベーター制御データテーブル
SF11に格納する(ステップE30)。
【0064】(4)現在の運転用交通需要のモードの識
別を行い、それに応じて運行管理方法の選択、ホール呼
び割り当てのルールを選択する(ステップE35)。
【0065】(5)ホール呼びテーブルSF12、エレ
ベーター仕様テーブルSF13と、交通需要モードまた
は時間帯別に設定または自動学習調整する運転仕様テー
ブルSF14と、ステップE35で識別した運転用交通
需要モードとに応じて、エレベーター到着時のかご内人
数を予測演算し、予測混雑度WGT、途中反転を仮定し
た場合の第2到着予測時間ARIVT2、近い将来発生
が高い確率で予想される混雑階のホール呼び、割り当て
ホール呼び等を作成し、これらを呼び割り当て制御テー
ブルSF10へ格納する(ステップE37)。
【0066】(6)前述の各ステップの処理で得られた
各種データの値を使用して、本発明による一括呼び割り
当て制御処理を、その詳細を後述する図5に示すフロー
に従って実行する。この制御処理は、処理能率が良く、
短時間に行うことができるという利点を有するものであ
る(ステップE40)。
【0067】(7)ステップE40で呼び割り当てを行
った後のサービス完了時、図19に示す各グループの制
御状態テーブルの記録を完結する。また、図21〜図2
2に具体例を示す学習プログラムPG30の一部として
設定した図11の制御目標値テーブルT231の学習目
標値等、図3のテーブルSF210とSF211からS
F219のデータを基に学習処理を実行し、運転制御仕
様テーブルSF14と呼び割り当て仕様テーブルSF2
2とのパラメータの自動修正を行う(ステップE4
5)。
【0068】(8)現在行っている制御内容、到着案内
等のエレベーターのサービス、ビル内情報等の案内報知
処理を行う(ステップE50)。
【0069】(9)到着時の予測かご内混雑度が、かご
内の混雑度許容値WGC(k)を越える割り当て済ホー
ル呼びのサービスエレベーターを見直す要求を行い、混
雑度制御を継続的に行う。また、専用運転、保守運転に
切り替わった号機、かご呼びの多発あるいは荷物の出し
入れ等により異常に長待ちとなった呼びに対して再割り
当てを要求する(ステップE60)。
【0070】(10)エレベーターの分散運転、ロビー階
での出発間隔調整等のその他の運行管理制御の処理を行
い、ステップE20の処理に戻る(ステップE70)。
【0071】前述したステップE20からステップE7
0の処理は、電源がダウンとされるか、または、プログ
ラム異常が発生するまで繰り返し実行され、本発明によ
る一括呼び割り当てを含む群管理の運転制御が実行され
る。
【0072】図10は呼び割り当て評価パラメータテー
ブル及び呼び割り当てルール選択テーブルの構成を説明
する図である。
【0073】呼び割り当て評価パラメータテーブルT1
00は、図10(a)に示すように構成され、呼び割り
当て毎に呼び割り当て評価パラメータを設定するために
使用され、呼び割り当てルール選択テーブルT200
は、図10(b)に示すように構成されている。
【0074】図10(a)、(b)には、そのルール8
として、最大待時間最小化制御による呼び割り当てを実
行する従来の代表的な割り当て方式が設定されている。
これは、エレベーターの制御を一時的にこの制御方法に
切り替えて運転し、本発明による制御方式との優位差を
実測する等の場合に有益なためである。
【0075】以下に説明する本発明の一実施例は、重役
室、応接室、会議室が多い階及びロビー、食堂階等の利
用の多い階のホール呼び、及び、ポート呼びを最優先の
呼び種Rとし、一般事務所のある高層のH、中層のM、
低層のLからの呼び種を非優先として制御する場合を例
として説明する。そして、本発明の実施例は、階層毎に
優先の度合いが相違するので、交通需要モードと階層と
によりルールを選択し、全体の効率を大きく低下させる
ことなく、呼び種毎の目標値に達するようにエレベータ
ーの制御を行うことを目標とするものとする。
【0076】図10(a)に示す各ルールにおける各パ
ラメータの値を設定した評価パラメータテーブルT10
0は、過去の学習データに基づいて、人為的または前述
したステップE45による自動学習機能により作成また
は修正される。また、この例では、図10(b)に示す
ように、交通需要により、満員通過等によるサービスの
アンバランスを生じないように、主として階層別に呼び
種を設定し、交通需要と被割り当て呼び種とにより、呼
び割り当てルールの種類を選択するようにテーブルT2
00が作成されている。
【0077】本発明の一実施例は、例えば、交通需要の
小さい時間帯で、前述したステップE35で交通需要モ
ードとして閑散が選択され、図8により後述するステッ
プP615とステップP715の処理で乗り合わせを防
止し、一般の時間帯のように乗り合いバス的でなくタク
シーのような感覚でエレベーターを利用できるようにす
ることを目的とした混雑度最優先制御を実行するルール
7を選択することができる。
【0078】このため、ルール7には、混雑度許容値W
G1として、0[%]が設定されている。なお、ここ
で、他人評価をするために後述する図9のステップP7
15の処理でルールを選択するとき、被割り当て呼びの
呼び種ではなく評価する呼びの呼び種により選択を行
う。
【0079】従来、テーブルT100のルール8に示す
ように、K2=0、T1=0、T2=0によるホールで
の待時間評価と、WG1=80による満員判定との2つ
でエレベーターを選択していたのに対し、本発明の一実
施例によるルール7は、混雑度を最優先に評価するして
いるので、選択するエレベーターを無負荷に限定するこ
とができる。
【0080】本発明の一実施例は、これにより乗り合わ
せを無くすことができ、結果的に乗車時間をも短くする
ことができ、乗客に対して精神的にも時間的にも極めて
良好なサービスを提供することができる。但し、この場
合、無負荷となるエレベーターが存在しない交通需要が
かなりある時間帯では、利用者は、空かごが生じるまで
ホールで長時間待たされることになる。そこで、本発明
の一実施例は、日中におけるロビー階、電話によるVI
P優先呼びに対して、交通需要モードの平常の呼び種R
の欄に示すように、本人待時間と混雑度優先とを併用し
たルール2を選択し、この制御を後述する図7の呼び割
り当てプログラムG25、G60により実行するように
することができる。
【0081】また、本発明の一実施例は、非優先階層の
低層Lのホール呼び評価に際して、閑散時の場合、待時
間、かご内混雑度、乗車時間、バランス度(各エレベー
ターの相互の時間的間隔の良さ)、空かごの温存度、省
エネ、予約変更の発生確率等の多項目をバランス良く制
御する多目標制御を実行するルール1を選択するように
している。
【0082】本発明の一実施例は、前述したような標準
的な多目標制御に対し、パラメータT1と、T2とを新
たに設け、空かごを温存する度合いを制御する機能を加
え、評価するようにしたことに特徴を有するものであ
る。
【0083】また、本発明の一実施例は、平常時の中層
階呼びに対して、中程度の他階優先制御を実行するルー
ル5を選択し、混雑度許容値WG1として70[%]を
設定し、かなり混雑したエレベーターも選択の対象に含
めるようにしている。また、ホールでの待時間の短い運
転中のエレベーターは、他階で待っている人がいる可能
性が高いので選択を抑制する待時間基準値T1として4
0秒が設定される。
【0084】また、この場合、運転方向が逆方向となる
エレベーターを選択しづらくする反転割り込みサービス
抑制値T2として60秒が設定され、非優先階層での方
向反転を抑制している。このような制御を行うことによ
り、上層にサービスすることができるエレベーターを確
保できる確率を高めることができる。また、他人評価度
合い値K1は、すでに割り当て済みのホール呼びに対す
る考慮の割合を示すもので、100[%]とあるのは、
被割り当てホール呼びの評価と対等に考慮することを示
し、0[%]とあるは、これを考慮しないことを示す。
例えば、優先する呼び種Rであるロビー、他のホール呼
びの割り当てに際して、後述するステップP615でK
1=40[%]を設定し、他の既割り当てホール呼びを
あまり考慮しないで優先すべき呼び種Rに重点をおいて
エレベーターを選択する。
【0085】本発明の一実施例は、結果として、非優先
階層のホール呼びは長待ちになりやすく、場合によって
は優先呼びからの乗り込みによる混雑防止の再割り当て
制御によりサービスするエレベーターが変更になること
もあり得る。すなわち、優先階から乗り込んだ乗客が多
いと、かご内の混雑度許容値として、WG1=40が設
定され、到着時の予測かご内混雑度がこの値を越える割
り当て済ホール呼びに対して、前述した再割り当て要求
をステップE60で行うことになる。
【0086】また、本発明の一実施例は、前述したステ
ップE70で、予測到着時間とホール呼び継続時間との
合計からなる予測待時間が、待時間基準値T1を越える
ホール呼び割り当てが生じるまで、エレベーターをロビ
ー階、食堂階等の出発階から出発させない運行管理を実
行している。待時間に対する乗車時間評価度合い値K2
は、乗車時間評価に際し、待時間値に換算した評価値と
するための係数であり、サービス階床が15階程度で4
台口のエレベーターの群管理制御装置では、60[%]
程度の値でホール呼び継続時間とほぼ同等に評価したこ
とになる。
【0087】図5は図4に示すフローにおけるステップ
E40の呼び割り当て処理の詳細を示すフローチャート
である。ここでは、例えば、特別の鍵を持っている人あ
るいは特定者が電話を使用して登録できる特別優先呼び
を登録した場合を例として、割り当て処理を説明する。
【0088】(1)上昇と下降との全階床の呼びについ
ての呼び割り当て処理を繰返し実行するため、方向と階
床のループ変数の初期設定を行う(ステップF10)。
【0089】(2)4つの呼び種に対するループ処理を
実行するためのループ変数mの初期設定を行う(ステッ
プF40)。
【0090】(3)設定されたループ変数、設定された
呼び種での呼び割り当て要求があるか否かの判定を行
い、ない場合、後述するステップF70の処理に移行す
る(ステップF50)。
【0091】(4)ステップF50の判定で、呼び割り
当て要求があった場合、図6により詳述するステップS
40の呼び割り当て処理の起動を行い、呼びの割り当て
を行う(ステップS40)。
【0092】(5)ステップS40の処理の結果を受
け、新規に発生したホール呼びをサービスするエレベー
ターを即時に予約案内すべきか否かを判定し、即時に予
約案内する必要がなければ、後述するステップF70の
処理に移行する(ステップF62)。
【0093】(6)ステップF62の判定で即時に予約
案内を行う必要がある場合、直接即時予約案内指令を作
成し、各階通路表示装置14、各階乗場音声案内装置1
3等を駆動する指令を伝送路L12を介して出力すると
共に、テーブルSF10の予約案内呼びテーブルへ割り
当てを記録する処理を行う(ステップF64)。
【0094】(7)ステップF64の終了後、あるい
は、ステップF50、F62の判定が否であったとき、
全呼び種に対するステップF50〜F64の処理が終了
したか否かを判定し、終了していない場合、呼び種のル
ープ変数の更新を行ってステップF50からの処理を繰
返し実行する(ステップF70、F75)。
【0095】(8)ステップF70の判定で、全呼び種
に対するステップF50〜F64の処理が終了していた
場合、全ての階床に対する処理が終了しているか否かを
判定し、終了していれば、この処理を終了し、終了して
いなければ、階床と方向ループ変数を更新してステップ
F40からの処理を繰返し実行する(ステップF80、
F90)。
【0096】前述した呼び割り当て処理の例において、
呼び種のループ変数は、全部で4つあるとしたので、全
ループの終了をm=3で判定するステップF70とルー
プ変数mを更新するステップF75により、同一階につ
いてm=0〜3の4回の呼び割り当て要求の判定処理を
ステップF50が行うことになる。従って、同一階床に
呼び種の異なる被割り当て呼びが複数ある場合、呼び種
毎にステップF50で呼び割り当ての要否が判定され、
ステップS40の呼び割り当て処理の起動が行われる。
【0097】また、ステップF50からF64は、ま
ず、m=0で優先呼び種Rを、m=1で下層Lを、m=
2で中層Mを、そしてm=3ので高層Hの一般ホール呼
びを選択して処理を実行する。そして、図8により後述
するステップP615と図9のステップP715とにお
いて、図10で説明したように、その時々の交通需要と
この呼び種mに応じたルールDRNo.を選択し、呼び
割り当て評価パラメータを設定する。
【0098】エレベーター設置台数が多く、満員通過の
程度が少ないエレベーターの場合、階層別に呼び種を区
分する必要性が低いので、同一階の通路側に近いホール
呼び釦は、待時間の短いエレベーター号機を選択し、エ
レベーターホールの奥に位置するホール呼び釦は、かご
内が空いたエレベーター号機を選択するように区分する
方法が有効である。この方法は、図10により説明した
ルール選択テーブルT200と呼び割り当て評価パラメ
ータテーブルT100とを必要な呼び種mの数だけ再設
定するようにすることにより容易に実施することができ
る。
【0099】さらに、図5に示すフローにおいて、ステ
ップF10、F80、F90は、上昇と下降との全階床
の呼びについての呼び割り当て処理を順次行わせる処理
である。また、ステップF50は、各階の各呼び種に割
り当て要求呼びが有るか否かを判定している。この判定
は、図10に示した呼び割り当て方法を指示するテーブ
ルをさらに拡張し、時間帯、交通需要、呼び種に応じて
どのように判定するかを示すルールを設定し、図8のス
テップP615と同様の処理をステップF50で実行す
るようにすることにより行うことができる。
【0100】そして、前述の処理は、割り当て要求の有
る呼びだけを選択し、あるいは、新規発生ホール呼びの
有無を判定し、単純に呼びの登録の有無を判定するルー
ルとしてもよい。これは、一括呼び割り当て方式と、長
待ちホール呼びの多発、かご内混雑発生による見直し、
追加割り当て方法の選択とにより判定方法が決定され、
それらをルール、パラメータテーブルへ設定することに
より行う。
【0101】ステップF50で割り当て要求があれば、
ステップS40の呼び割り当て処理を行い、最適なエレ
ベーター号機を選択する。その後、ステップF80で全
階床終了しているかどうかを判定し、終了していなけれ
ばステップF90でループ変数(jn、in)を更新し
ステップF40に戻り、同様なに全階床に対する処理が
終了するまでF50の判定とS40の割り当て処理とが
繰り返し実行される。
【0102】図5のステップF10からステップF80
による処理により、本発明による一括呼び割り当てをす
べきか否かを、呼び種だけでなく階床も順次更新して検
索する。図6にその詳細な具体的実施例を示すように、
図13から図18による一括呼び割り当ては一回だけ実
行され、図7に示す割り当て号機選択による個別呼び割
り当てを継続する場合には、何度もステップS40から
ステップF64が起動される。
【0103】また、新規に発生したホール呼びをサービ
スするエレベーターを即時に予約案内すべきか否かがス
テップF62で判定され、ステップF64で直接即時予
約案内指令を作成し、各階通路表示装置14、各階乗場
音声案内装置13等を駆動する指令を伝送路L12を介
して出力する。また、このとき、テーブルSF10の予
約案内呼びテーブルへ割り当てを記録する処理を行う。
【0104】図6は図5に示したステップS40に示す
呼び割り当て処理の詳細を示す呼び一括割り当て処理の
フローチャートであり、以下、これについて説明する。
【0105】(1)ステップS405で一括割り当てを
行う条件が成立しているか否かを判定する。この判定
は、例えば、被割り当て呼びは混雑階の呼びか否か、群
管理制御装置10のマイクロプロセッサの処理能力に余
裕が有るか否かを判定することにより行う(ステップS
405)。
【0106】(2)ステップS405の判定で、いずれ
の条件も該当しない場合、やむをえず、割り当て号機の
選択処理を行い、階床、呼び種(階層)、割り当て要素
評価値割り当て号機、日時の記録を行い、割り当てデー
タの送信を行う個別割り当て処理を実行する(ステップ
F60、S480、S485)。
【0107】本発明による一括割り当ての処理は、混雑
時ほど多大な処理時間を必要とするため、混雑時は、重
要な呼び割り当てのときのみ一括割り当てを実行する。
さらに、その際にも、優先度の高い呼びのみを選択して
一括割り当てを実行し、一般のホール呼び登録、再割り
当てに関しては個別呼び割り当てをするか、負荷率に余
裕がでるまで、割り当てと予約案内とを保留するよう
に、次に示したステップS410を構成することもでき
る。例えば、このステップに、呼び登録経過時間の判定
を追加することにより、一般のホール呼び、及び、比較
的長待ちのホール呼びに対しては、個別呼び割り当てを
行い、登録してから間もない、短いホール呼び呼びに対
しては、マイクロプロセッサの負荷率に余裕がでたとき
に、一括割り当てを行うように改善することができる。
【0108】(3)ステップS405の判定で、一括割
り当ての条件が成立した場合、まず、一括割り当てグル
ープを設定し、グループ変数gを0とする変数のクリア
処理を行う(ステップS410)。
【0109】(4)各グループg内の被割り当て呼びに
対して、有望な一括割り当てプランを複数組作成し、こ
の各プランを評価して、最良の一括割り当てプランを選
択する。そして、一括割り当ての記録を行うと共にその
実行をする(ステップS420、S430、S45
0)。
【0110】(5)グループ変数gの更新と全グループ
の終了をg=AGNにより判定し、全グループに対する
処理が終了していなければ、ステップS420からの処
理を繰返し実行し、全グループに対する処理が終了して
いれば、図17に示すデータ、図19を作るためのワー
クテーブルのデータを一括してテーブルSF210のT
4へ記録し、後の学習による改善に備える。また、一括
割り当て結果の各号機への伝送を要求する(ステップS
460、S470)。
【0111】図7は図6のステップF60の割り当て号
機選択処理の詳細な処理を示すフローチャートである。
この図7において、ステップG10とG110とは、全
号機分の処理を繰り返し行うための処理である。また、
ここでは、評価値を求めるために最大の他人待時間評価
値φHTM2(k)等を、図9に示すステップP720
で逐次処理により求める等のために各種評価値テーブル
をクリアーし、あるいは、最良の号機をステップG11
において逐次選択処理する場合に必要なワークSWKに
上限値をセットする等の初期処理をも実行する。
【0112】(1)まず、号機kが該当する階in及び
方向jnのホール呼びに対する割り当てが許可されてい
るかどうかを判定する(ステップG20)。
【0113】(2)ステップG20の判定で、号機kが
新規または追加割り当て不許可の号機であれば、その号
機の本人待時間評価値φHTM1(k)、または、総合
評価値φ(k)に上限値をセットして次の号機の処理へ
進む(ステップG100、G90、G110)。
【0114】(3)ステップG20の判定で、号機kが
割り当てが許可されていれば、図8により後述する被割
り当てホール呼びを登録した本人評価値の演算処理を行
い、本人の総合評価値φP1(k)を求める(ステップ
G25)。
【0115】(4)同様に、割り当て済みホール呼びに
よる他人評価値、すなわち、その号機kにすでに割り当
てられているホール呼びとかご内乗客によるかご呼びに
対する評価である他人評価値の演算を行い、他人の総合
評価値φ2(k)を求める(ステップG60)。
【0116】(5)本人及び他人の総合評価値の加重評
価値を作成し、さらに、号機別の多目標総合評価値φ
(k)を作成する。全ての号機kの処理が終了している
か否かを判定し、終了していなければステップG20か
らの処理を繰返し実行する(ステップG80、G90、
G110)。
【0117】(6)全号機に対するステップG20〜G
90の処理が終了すれば、得られた総合評価値φ(k)
に基づいて割り当て号機の状態の判定を行う(ステップ
G120)。
【0118】(7)ステップG120状態判定により、
全号機の総合評価値φ(k)を演算し総合評価値が最小
の号機を割り当てエレベーターとして選択し、割り当て
及びサービス案内できる号機があるか否かを判定し、こ
れに相当する号機がある場合、通常の割り当てを実行
し、案内サービスを許可する(ステップG125)。
【0119】(8)ステップG120状態判定により選
択したエレベーター号機の総合評価値φ(k)が良くな
いか、または、加速中の階床への割り当てであったり、
予測かご内混雑度がかなり高く、混雑と判定されるなど
の要因により予約変更となる可能性が高いと判定される
と、単にエレベーターの割り当てのみを行い、サービス
案内を制限する(ステップG130)。
【0120】(9)ステップG120状態判定で、全て
の号機の評価値が所定値を越えているか、ステップG1
00で設定した上限値を越えている場合、割り当て号機
を決定することができない。この場合、呼び割り当て保
留の発生記録と再割り当て要求を行う。なお、ここでの
記録内容は、送信用のワークエリアでなく、保管できる
ICカード等とする(ステップG140)。
【0121】その後、総合評価値φ(k)のみならず、
各評価要素の値とホール呼び種、階床と方向、割り当て
号機番号または未割り当て、日時、等を一時記録し、さ
らに、割り当てデータを号機制御装置、報知器等の必要
な機器に送信する。また、ときには、前述の一時記録し
た割り当て記録を保守装置に伝送する。
【0122】図8は図7のステップG25の本人評価値
演算処理の詳細を説明するフローチャートである。以
下、これについて説明する。
【0123】(1)新たに発生したホール呼び種と交通
需要の特徴モードとにより、呼び割り当てルールの種類
を図10(b)に示したルール選択テーブルT200よ
り選択し、選択したルールの種類により、図10(a)
に示す評価パラメータテーブルT100より本人評価用
の各パラメータを作成する。この実施例では、高階床の
ホテル、学校、マンション等を想定しているので呼び種
として、特定階床、階層により種別を区分しているが、
普通の事務所ビル等の場合、特定の目的を持たせた呼び
である車椅子エレベーター呼び寄せボタン、特定階床を
サービスするエレベーターを呼び寄せる呼び、特定者操
作可能な優先呼び、空いたかご呼びを呼び寄せる呼び、
乗場用行先呼び登録装置からの呼び(以下、ポート呼び
という)と、一般の呼びとを区分することでよい。
【0124】すなわち、このステップの処理で、図10
(b)に示す呼び割り当てルール選択テーブルT200
により、図4に示すステップE35で識別した運転用交
通需要のモードと、新規発生または固定割り当てされて
いない呼び、または、サービスエレベーター案内を保留
中の呼び等である被割り当て呼びの呼び種(ここでは階
層)により呼び割り当てルールの種類DRNo.を選択
し、割り当て済み呼び種と階層に応じた評価係数値を、
他人呼び毎に図10(a)に示す呼び割り当て評価パラ
メータテーブルT100よりその都度読み出して、本人
評価パラメータであるテーブルT100内の全パラメー
タK1、K2、WG1、T1、T2を設定する。
【0125】例えば、食堂が無いか、ロビー階から利用
する構造のビルにおける昼食前半の時間帯における交通
需要モードは偏降である。このとき、上層階Hに属する
被割り当て呼びの本人評価値は、呼び割り当てルール選
択テーブルT200により他階優先度中のルールDRN
o.6を選択し、呼び割り当て評価パラメータテーブル
T100よりルール6として設定してある常数50%ほ
かを評価パラメータK1ほかに設定する。これにより、
新たに発生した呼びよりも他の案内済み呼びの方をやや
優先する評価を行う。
【0126】これにより、ともすれば満員通過が連続的
に発生する下層の下降方向ホール呼びを重視することが
でき、結果としてバランスの取れたサービスを提供する
ことができる。さらに、上層呼びよりも中層と下層との
ホール呼びを重視した呼び割り当てとするので、上層の
呼びに対しては、多少遠方に位置するエレベーターがサ
ービスすることが多くなる代わりに、中層呼びに答えよ
うとしているエレベーターは、上層階の呼びに答えるこ
となく途中反転し能率良く中層、下層の乗客に答えるこ
とができ、結果的に、エレベーターの一周時間を短縮す
ることができるので、その分単位時間当たりの輸送能力
を向上させることができ、しいては平均待時間を低減す
ることができる(ステップ615)。
【0127】(2)本人の待ち時間評価値φHTM1を
後述する数5により求め、ワークテーブルの配列φHT
M1(k,a)へ整然と格納する。通常の新規ホール呼
び割り当て時のエレベーター選択時はa=0である(ス
テップP620)。
【0128】(3)この実施例では、ロビー階床、食堂
階、高層の重役階床等の特定階層を優先させているた
め、優先度合いの低い階層では途中反転割り込み運転を
抑制させるための評価値φTURN1(k)を求める。
このため、まず、呼び割り当ての方向とエレベーターの
走行方向とが一致しているか否かを判定し、不一致であ
れば、反転割り込みを抑制するために反転割込抑制評価
値φTURN1(k)に評価パラメータT2を与える
(ステップP625、P635)。
【0129】(4)ステップP625の判定で、呼び割
り当ての方向とエレベーターの走行方向とが一致してい
る場合、反転割込抑制評価値φTURN1(k)を0と
する(ステップP630)。
【0130】ステップP625、P630、P635で
求めた評価値の値は、評価パラメータT2の値を大きく
すると大きくなり、後述する数8により、その分HCR
とLCRが抑制されるように本人の総合評価値φP1
(k)が大きくなる。これにより、反対方向を運転中の
遠方エレベーター、前述した重要な階よりも手前の階床
で途中反転する状態にある逆方向運転中のエレベーター
に対しては、新規呼びを割り当てづらくする効果を大き
くすることができる。
【0131】(6)本人混雑度評価値φWG1、及び、
本人乗車時間評価値φCTM1を求める(ステップP6
40、P650)。
【0132】(7)ステップP640、P650で求め
た各評価要素より後述する数8により号機別の本人の総
合評価値φP1(k)をで求め、配列φP1(k,a)
へ順次格納し、本人輸送能力を求める。なお、各評価値
の算出方法については後述する。また、ここで配列形テ
ーブルに使用するループ変数kは第7図に示すステップ
G10で設定され、G110で更新される(ステップP
655、P670)。
【0133】図9は図7の他人評価値の作成処理G60
の詳細な処理を説明するフローチャートである。この処
理は、指定された号機kにすでに割り当てられている全
てのホール呼び、かご呼び、ポート呼びによる他人呼び
に対する各種の評価を求めるものである。図示他人評価
値の作成処理フローにおいて、ステップP705とP7
80とは、すべての割り当て済呼びについての処理が繰
り返し実行できるようにするステップであり、ステップ
P705で初期処理を行い、ステップP780で全ての
処理が完了するようにループ変数jd、idの更新とル
ープ処理の終了と判定している。
【0134】(1)k号機のjd方向,id階床に全ホ
ール呼び種のいずれかに割り当て済みホール呼びがある
か否か、すなわち、乗場での他人待ちがあるか否かを判
定する(ステップP710)。
【0135】ステップP710で、乗場での他人待ちが
あると判定された場合、ステップP715〜P750
で、次に説明するように、図8の本人評価値作成と同様
の処理を行う。この時他人は、1人か複数人か判らない
のでx人いると考えて、配列aとして0からx−1人を
取る。また、配列aを取らないで各評価値を求めるステ
ップ内でx人客の評価値の最大値を次々に残し、各評価
項目の最大値を他人評価値とするように変形する例もあ
る。
【0136】(2)呼び割り当てルール選択テーブルT
200より、交通需要のモードと割り当て済呼びの呼び
種(ここでは階層)とにより呼び割り当てルールを選択
し、割り当て済みホール呼びの種類と階層とに応じた評
価係数値を他人呼び毎に呼び割り当て評価パラメ−タテ
ーブルT100よりその都度読み出して、他人評価パラ
メータK1’、K2’、WG1’、T1’、T2’を設
定する。例えば、昼食前半の偏降の交通需要モードの
時、中層階Mに属する呼び種の割り当て済呼びの評価時
は、割り当てルール選択テーブルT200により他階優
先度中のルール5を選択し、呼び割り当て評価パラメ−
タテーブルT100よりルール5として設定してある常
数40%ほかを評価パラメ−タK1’ほかに設定する。
これにより、当該のサービス案内済み呼びを、新たに発
生した呼び、あるいは、他の呼びとバランスの取れた評
価を行うことができる(ステップP715)。
【0137】(3)他人の待ち時間評価値φHTM2
(k,a)を、後述する数9で求め、ワークテーブルの
配列(k,a)に整然と格納する(ステップP72
0)。
【0138】(4)この実施例では、途中反転優先割り
当て制御を実行し、エレベーターの一周時間の低減を図
り、しいては、輸送能力を向上させるために、他人の反
転割り込み優先評価値φTURN2(k、a)を作成す
る。このため、まず、被割り当ホール呼びの方向と割り
当て済みホール呼びの方向とが一致しているか否かを判
定し、不一致であれば、他人反転割り込みを抑制するた
めに他人反転割り込み抑制評価値φTURN2(k)に
反転割込みパラメータT2’を与える(ステップP72
5、P735)。
【0139】(5)ステップP725の判定で、被割り
当ホール呼びの方向と割り当て済みホール呼びの方向と
が一致している場合、他人反転割り込み抑制評価値φT
URN2(k)を0とする(ステップP730)。
【0140】ステップP725、P730、P735で
求めた評価値の値は、反転割り込みパラメータT2’の
値を大きくすると大きくなり、被割り当て呼びと逆方向
の割り当て済み呼びが多い号機ほど途中方向反転を優先
し、同方向の割り当て呼びを持つ他の号機を優先的に選
択する。
【0141】(6)後述する数10により他人の混雑度
評価値φWG2(k、a)を求めると共に、数11によ
り他人の乗車時間評価値φCTM2(k、a)を求め、
さらに、他人乗り人数を累積する(ステップP740、
P750、P755)。
【0142】(7)登録済みかご呼び、乗車済みポート
呼びがあるか否かを判定し、かご内の他人サービス評価
値φP2C(k、c)を作成する。ここで、cはかご内
乗客の分を記録するための配列変数である(ステップP
760、P765)。
【0143】(8)これらの各評価要素のデータに基づ
いて数13の演算を行い、号機別の他人の総合評価値φ
P2(k)を求める。さらに、号機別の総合評価値φ
(k)を、本人の総合評価値φP1(k)と、他人の総
合評価値φP2(k)とから求める。他人が存在しない
とき、被割り当てホール呼びをその号機kに割り当てた
と仮定して求めた本人の総合評価値φP1(k)を号機
kの総合評価値φ(k)とする(ステップP790、P
795)。
【0144】図7に示したステップG120では、前述
のようにして求めた号機別総合評価値φ(k)をワーク
SWKを使用して比較し、最小の値を持つ号機を選択
し、ステップG125またはステップG130で被割り
当てホール呼びを割り当て、その後、号機制御装置への
送信を要求し、図4に示すステップE30で号機制御装
置へ送信し一連のホール呼び割り当てエレベーターの選
択制御が完了する。
【0145】次に、総合評価を求めるために必要な各種
の評価式について説明する。なお、各式に使用する記号
の意味は次の通りである。すなほち、 a:各号機別の割り当て呼び数 c:各号機別のかご呼び登録数。
【0146】d:割り当て済呼びの階床と方向を示す補
助記号 e:評価する呼びの方向の端階を示す補助記号 i:階床 j:方向 k:エレベーター号機番号 m:呼びの種類 n:被割り当てホール呼びの階床と方向を示す補助記号 である。
【0147】従来技術の場合、一般に、右側の一般ホー
ル呼びをm=0、左側をm=1、車椅子ホール呼びをm
=2、電話等により登録する優先呼びをm=3とするよ
うな区分が一般的であった。
【0148】本発明の一実施例は、輸送能力を最優先す
るが、全階床のサービス状況の均一化を図る制御を実施
するために、一般呼びについて、階層別に呼び種を区分
している。すなわち、m=3を最高層のホール呼びH、
m=2を中層のホール呼びM、m=1を低層のホール呼
びL、m=0をロビー階、食堂階等の乗込み乗客で混雑
する階床のホール呼びRとした。また、食堂階の一般呼
びについては、昼食時間帯以外は低層の一般ホール呼び
Lとする方がよい。
【0149】各種の評価値の名称を以下に示す。
【0150】本人の総合評価値 φP1(k,a) 本人の待時間評価値 φHTM1(k,a) 本人の反転割り込み抑制評価値 φTURN1(k,
a) 本人の混雑度評価値 φWG1(k,a) 本人の乗車時間評価値 φCTM1(k,a) かご内乗客のサービス評価値 φP2C(k,c) なお、他人の評価値は、前記本人の各評価値と同様であ
るが記号名称の末尾の1を2として区別している。
【0151】次に、前述した処理のフローで使用した各
種の評価値の算出方法の具体例を説明する。
【0152】k号機に割り当てたと仮定した時の本人待
ち時間評価値φHTM1(k,a)は、次の式で求め
る。
【0153】 φHTM1(k,a)=|ARIVT(k,jn,in)+ HTM(m,jn,in)−T1| ………(数5) 本人の待時間を予測する場合、端階までエレベーターを
運転する可能性が低い交通需要のときは、最終かご呼び
階、釣り上げ階床で途中反転HCR/LCRするものと
仮定して予測した到着予測時間ARAIVT1を使用す
る。本人待時間は、被割り当てホール呼びの登録階床に
k号機が到着するまでの時間と、本人がすでにそのホー
ルの前で待っていた時間HTM(jn,in)と、待時
間の基準値T1とにより前述数5に示したた式で求める
ことができる。
【0154】ここでは、絶対値を評価値としたが、これ
に限定されるものではない。例えば、待時間基準値T1
の減算結果が負の値になった場合、絶対値に所定の値T
4をさらに加算し、基準値を下回る号機には呼びを割り
当てづらくするか、サービス案内あるいは割り当てその
ものを保留するように制御することもできる。
【0155】また、混雑度評価値WG1(k)は、次の
式で求められる。
【0156】 WG1(k,a)=‖WGT(k,jn,in)−WG1‖2 ………(数6) この数6に示す式において、本人の混雑度評価値WG1
(k)は、k号機が、jn,inの呼び階に到着すると
きの予測混雑度WGT(k,jn,in)から混雑度の
基準値WG1を減算した値が正の値のとき、この値を2
乗または所定の係数K3を乗算することにより求める。
【0157】なお、‖ ‖は、内部の計算式の値が負の
とき、0の値を取る記号である。
【0158】このほかの方法として、減算結果が負のと
き、割り当てを許可しない過大値をセットする方法もあ
る。
【0159】本人乗車時間評価値φCTM1(k,a)
は、次の式で求められる。
【0160】 φCTM1(k,a)=K2×[ARIVT2(k,jn,ie) −ARIVT2(k,jn,in)]……(数7) 数7に示す式において、jnが上昇方向のとき、ieは
最上階または上層にある食堂階、乗り継ぎ階床等の降り
客が極めて多い階床を示す。また、到着予測時間テーブ
ルとしては、途中階反転しないものとして予測したAR
IVT2を使用する。
【0161】これらの値により、本人の総合評価値φP
1(k,a)は、次の式で求めることができる。
【0162】 φP1(k,a)=φHTM1(k)+φTURN1(k) +φWG1(k)+φCTM1(k) ………(数8) 他人の待時間評価値φHTM2(k,a)は、次の式で
求める。
【0163】 φHTM2(k,a)=K1’×|ARIVT2(k,jd,id) +HTM(jd,id)−T1’| ………(数9) 他人の待時間を予測する場合、本人待ち時間の場合と異
なり、被割り当てホール呼びにより派生するかご呼びに
より端階まで運転する可能性が生じるので、到着予測時
間として途中階反転HCR(ハイコールリターン)/L
CR(ローコールリタン)が無いものとして予測した到
着予測時間データARIVT2を使用する。このデータ
テーブルは、図4に示すステップE37で作成される。
【0164】他人混雑度評価値WG2(k,a)は、次
の式で求められる。
【0165】 WG2(k,a)=K1’×‖WGT(k,jn,in)−WG1’‖2 ………(数10) この数10に示す式において、他人の混雑度評価値WG
2(k)は、k号機がjd,idの呼び階に到着すると
きの予測混雑度WGT(k,jd,id)から混雑度の
基準値WG1’を減算した値が正の値のとき、この値を
2乗または所定の係数K3’を乗算することにより求め
られる。
【0166】他人乗車時間評価値φCTM2(k,a)
は、次の式で求める。
【0167】 φCTM2(k、a)=K1’×K2’×[ARIVT2(k,jd,ie) −ARIVT2(k,jd,id)] ……(数11) この数11に示す式において、jdが上昇方向のとき、
ieは最上階または上層にある食堂階、乗り継ぎ階床等
の降り客が極めて多い階床を示す。
【0168】すでにかご内に乗り込んでいる他人のサー
ビス評価値φP2C(k,c)は、次の式で求める。
【0169】 φP2C(k,c)=K1”×[CHTM(k,jd,id)+‖MAX{WGT (k,jd,id)〜WGT(k,jd,ie)}−WG1”‖2 +K2”×{CTM(k,jd,id)+ARIVT(k,jd , id)−ARIVT(k,jd,ic)}] …………(数12 ) この数12に示す式において、階床icは、現在のかご
位置階床を示す。そして、jd方向に運行中のk号機で
idの行き先階を登録した乗客p(k,jd,id)が
乗り込みまでにホールで待った時間と、ホール呼び種に
応じた他人評価度合いパラメータK1”と、乗車時間優
先パラメータK2”とは、混雑度許容パラメータWG
1”を登録した階床呼び階の乗客情報テーブル(k,j
d,id)に、乗り待ち時間CHTM(k,jd,i
d)等としてかご呼び登録時に、図4のステップE37
で記録される。
【0170】これらの値により、他人の総合評価値φP
2(k)は、次の式で求められる。
【0171】 φP2(k)=max[{φHTM2(k,a)−φTURN2(k,a) +φWG2(k,a)+φCTM2(k,a)},φP2C(k、c)] ……(数13) 最後に、号機別総合評価値φ(k)を次の式で求める。
【0172】 φ(k)=MAX{φP1(k),φP2(k)} ………(数14) 一般に、数14に示す式で、各エレベーターが応じなけ
ればならない乗客一人一人の評価値の最大を求める。但
し、優先ホール呼び種のエレベーター選択に際しては、
他の方法として次の式によることもできる。
【0173】 φ(k)=φP1(k)+φP2(k) ………(数15) この数14に示す式によると、空かごは、他人評価値φ
P2(k)=0につき、他人待ち客、乗車済の客がいる
かごの評価値が大きくなり選択されづらくなる。従っ
て、ルール7、ルール3を選択したときに実行すると同
様に選択機能をステップG120に設ける構成とするこ
ともできる。
【0174】前述した本発明の一実施例は、n個の割り
当て済ホールについて、前記数9に示す式により、個別
の他人待ち客の評価値φHTM2(k,a)を求め、数
13に示す式で各待ち客毎の総合評価値を求め、最大値
をk号機の他人待ち時間評価値φP2(k)とした。
【0175】本発明の一実施例は、この他にも、各項目
別の評価値の最大値φHTM2(k)、φWG2(k)、
φCTM2(k)をそれぞれ逐次処理で求め、数13に
示す式で単に各項目の合計値を求めて、k号機の他人待
ち客の総合評価値φP2(k)にする方法も使用すること
ができる。さらに、本発明の一実施例は、全エレベータ
ーの運行効率を良くしているかについて評価する乗り合
わせ確率評価を加えて改善することもでき、また、各エ
レベーター間の時間的間隔、輸送人員のバランス評価等
の運行バランス評価値を加えるようにしてもよい。
【0176】複数の制御目標を与え、日々の学習により
この目標を達成する制御を行うエレベーターの群管理制
御装置が、例えば、特開平01−23617号公報に記
載されて知られている。また、その中で多目標意思決定
手法としてノルム式を用いて制御を行う方法が開示され
ている。
【0177】次に、前述のような学習制御を行うエレベ
ーターの群管理制御装置に本発明を適用した場合の実施
例を説明する。
【0178】図11は前述した図4のステップE45に
おける学習に使用するのための、前述と同様な目標値ス
ペックテーブルT231を示す図である。
【0179】このテーブルは、その値を、図10で説明
したテーブルT100の一部に含め、運転制御用の目標
値と兼用して使用するように構成されてもよい。そし
て、このテーブルT231において、呼び種、ここでは
階層で区分した場合で説明するが、評価する呼びが属す
る階層毎に優先度合いが異なるため、階層毎に学習の目
標値を定める。さらにに、テーブルT100と同様に交
通需要モード毎に値を設定することにより、その時々の
使い方に応じた学習制御を行うことができる。
【0180】図12は前述した図4のステップE45で
収集した当日のエレベーターの稼動結果を呼び種別と交
通需要モード別に分類して累積した結果より演算した当
日の学習テーブルT232と、当日の学習値を基に過日
の平均的な稼動結果を求めた学習テーブルT233との
構成を説明する図である。
【0181】そして、図12には、3つの評価項目を4
つの交通需要モード別に学習するものとして示している
が、実際には、エレベーターの途中反転率または一周時
間、乗車拒否率、予約変更率、予約的中率またはかごよ
び先着率、待ち客呼びを通過する割合を示す通過率、最
長呼びから呼び数で5%に位置する長待ち時間または待
時間60秒以上の長待ち率、各乗りかごの時間的バラン
ス率またはだんご度等を含めた稼動データを、8から3
2モード程度に区分して学習する。
【0182】学習値テーブルT233の稼動データと目
標値テーブルT231の当該交通需要モードの学習用の
目標値とより、呼び割り当て評価パラメータテーブルT
100と呼び割り当てルールテーブルT200との修正
学習制御を行う。このように、当日の学習値テーブルT
232と学習値テーブルT233とを日々に更新するこ
とにより学習を行う。
【0183】具体的には、更新した学習値をテーブルT
231で与えた各評価項目別の目標値HTi、WTi、C
Tiと、図示しないテーブルSF22の一部として別個
に与えられる評価項目間の重み係数Wht、Wwt、Wctと
により、次に数16として示すノルム式を使用して総合
評価を行う。ここでは、3項目で説明したが、実際には
図17に示すような各項目が付加される。
【0184】 φN(t)=Wht×‖HT(t)−HTi‖+Wwt×‖WT(t)−WTi‖ +Wct×‖CT(t)−CTi‖ ……(数16) 図22に示すフローにより後述するように、ノルム値φ
N(t)の絶対値が所定値より大きく、かつ、ノルム式の
各項目毎の評価値の間にアンバランスが大きい場合、総
合評価として不満足度が高いと判断できる。この場合、
バランスがよくなるように各評価項目を改善する大きさ
と、それを実現するための制御ルールの変更と制御パラ
メータ値の変更との改善案を創案し、実行を仮定したと
きの効果を想定し、創案のノルム評価を行い改善が満足
であれば採用し、不満足なら再度別の改善案を想定する
処理を繰り返す。
【0185】このような学習制御による呼び割り当て方
式その物の改善学習を行うと、後日のエレベーター稼動
を、より良く目標に近づいた運転制御で行うことができ
るようになる。例えば、従来技術の場合、昼食前半の偏
降時は、全ての呼び種に対する制御方式として、図10
で説明したように、ルール8を採用し各エレベーターの
最大待時間を持つ予約案内済呼びをそれぞれ各号機毎に
検索し、この値を比較してサービス号機を選択する方法
を採用していた。
【0186】本発明の実施例は、テーブルT231の待
時間目標値TMiを達成するために、階層毎に、下層よ
りそれぞれルール4、5、6を選択して呼び割り当てを
行うように設定しているが、このルール番号も学習によ
り自動的に再設定する制御を行うようにされている。
【0187】また、本発明の実施例は、図10で説明し
た評価パラメータテーブルT100の各パラメータ値
を、前述した目標を達成するように、図22に詳細例を
示す図4のステップE45で自動学習するように構成す
ることもできる。また、ルールテーブルT200を、直
接呼び割り当てルール再設定装置2よりエレベーターシ
ステム管理者または管理者の指示により設定するように
することもできる。
【0188】次に、図13〜図21を参照して、本発明
の一実施例による一括呼び割り当て制御方法の具体的な
例を説明する。
【0189】図13は一括呼び割り当てグループ数とグ
ループを構成する呼びの組み合わせを決定する一括割り
当てグループ設定の動作を説明するフローチャートであ
る。
【0190】(1)まず、現状の交通需要の予測、稼動
エレベーター台数、登録かご呼び数、短時間登録かご呼
び数、満員発生、途中反転発生等を作成し、それらに対
する判定処理を行う(ステップK105)。
【0191】(2)次に、登録済の全実呼び数HCM
N、再割り当て呼び数HCNDN、予約案内保留または
新規登録等による未案内呼び数HCNAN、乗り混雑階
での状況判断または待ち客センサー情報等により間もな
く登録されると予想される仮登録呼び数HCNMN等を
順次求める(ステップK110〜K125)。
【0192】(3)ステップK110〜K125で求め
た各種のデータに基づいて、当日の曜日、スケジュー
ル、時間帯、現状の交通需要モード、登録済呼び数、登
録行き先呼び数、及び、次式で求める基本的な被割り当
て呼び数、かご内荷重等により、一括呼び割り当て方式
を選択する(ステップK130)。
【0193】 ASIN=HCNDN+HCNAN+HCNMN ………(数17) 前述のステップK130により選択する一括呼び割り当
て方式の主なものとして、以下に示すような方式ががあ
る。
【0194】(a)新規発生呼びのみを被割り当て呼び
とする方式。この方式は、群管理制御装置10のマイク
ロプロセッサの処理の負荷率が高いとき、登録呼び数H
CMNが多く負荷率が高くなるか、または、一括割り当
て処理が所定の時間内に終了しないと予想される場合に
選択される。これにより、マイクロプロセッサの故障診
断回路の動作、新規登録呼びに対する予約案内遅れ時間
を所定時間内に保つことがで、利用者がイライラした
り、故障と間違えることを防止することができる。
【0195】(b)新規登録呼びと仮登録呼びとを被割
り当て呼びとする。この方式は、基本的な被割り当て呼
び数が多い等、前述と同様にやや混雑の場合時に選択さ
れる。前述の場合と同様の効果を得ることができると共
に、混雑階を考慮した新規登録呼びの迅速な呼びサービ
スエレベーターの号機選択と、サービス号機の案内とを
可能とすることができる。
【0196】(c)数17に示す式と同一の基本的な呼
びを被割り当て呼びとする。通常は、この方式を選択す
る。
【0197】(d)全ての登録呼びと仮登録呼びとを被
割り当て呼びとする。この方式は、各号機の位置が極端
に偏った状態で、新たに満員状態になった号機が発生し
た場合、途中反転号機が生じた場合、一時サービス呼び
が途絶えた号機が生じた場合、かご呼びが短時間に多数
登録された場合、処理時間に余裕がある場合、または、
即時予約を要する重要な新規登録呼びがない場合に、そ
の状態が新たに生じたとき一度だけ選択される。この方
式によると、全ての呼びを見直すので処理時間が掛かる
半面、より大局的な新規呼び割り当てと再割り当てとを
一括して実行することができるので、ビル用途とエレベ
ーター管理目標応とじた個性的にして、かつ、極めて優
れた運行制御を実現することができる。
【0198】(4)一括呼び割り当て方式により決定し
た被割り当て呼びに基づいて、一括呼び割り当て処理を
実行するグループ数AGNを求めるため、まず、被割り
当て呼び数が所定の個数(図示例では8個)以上か否か
を判定する(ステップK140)。
【0199】(5)ステップK140で、被割り当て呼
び数が8個以下であった場合、グループ数を1個とし、
全ての被割り当て呼びを第1グループの被割り当て呼び
としてASIT(0,n)を作成する(ステップK16
0、K180)。
【0200】(6)また、ステップK140で、被割り
当て呼び数が8個以上であった場合、グループ数AGN
を、AGN=(ASIN+7)/8として決定し、被割
り当て呼び全体を複数のランクに分類し、ランクの高い
被割り当て呼びから順に早く処理するグループgの被割
り当て呼びASIT(g,n)のテーブルへ格納する
(ステップK150、K170)。
【0201】本発明の実施例は、前述のような一括割り
当てを行っているので、重要な呼びを、まず第1に一括
呼び割り当てすることができるので、複数のグループに
分割して一括割り当てを行っても、1台のエレベーター
に重要な呼びが重複して割り当てられるというような不
具合を生じさせること防止することができる。
【0202】図14は各一括割り当てグループ毎に複数
の一括割り当てプランを作成する処理を説明する一括割
り当てプラン作成フローチャート、図15(a)は各被
割り当て呼びをサービスする候補号機の選択例を示す一
括割り当て候補テーブルSF10−21の構成を説明す
る図、図15(b)は作成した一括割り当てプランの例
を示す一括割り当てプランテーブルSF10−22を説
明する図である。図15(b)に示したテーブルは、3
個の被割り当て呼びASIN(g,n)をAからNの1
4組の一括割り当てプランを作成した事例を示してい
る。
【0203】本発明の実施例の図1では3台の号機を図
示したが、以下では、8台の並設エレベーターが設置さ
れているものとして説明する。
【0204】Aプランは、n=0から2の第1から第3
の被割り当て呼びを図7に示す割り当て号機選択処理
で、各被割り当て呼びの最適号機として選択された1号
機、4号機、6号機のエレベーターをそれぞれの被割り
当て呼びに割り当てる基本的なプランである。
【0205】Bプランは、Aプランに対して、第1被割
り当て呼びについて、その第2候補である5号機を採用
したプランである。また、同様に、Cプラン以下は、第
3候補以下の号機を設定するプランである。
【0206】いま、第1被割り当て呼びに対する有効な
候補がDプランで尽きると、次のEプランからは、第2
被割り当て呼びに対する有効な候補を設定した組み合わ
せを行う。ただし、第1及び第2被割り当て呼びは、共
にランクの高い重要な呼びまたは乗混雑中の呼びのた
め、後述する図14に示すフローのステップK250に
おける処理で、同一号機となる組み合わせである2−2
−6号機等の組み合わせを設定しないようにする。これ
に対し、第3被割り当て呼びは、ランクの低い一般の呼
びであるため、さきに処理の上位の被割り当て呼びの組
み合わせ数と同数の組み合わせを第2候補の3号機を採
用して作成する。
【0207】前述のようなプランの作成の処理を図14
を参照して説明する。
【0208】(1)イニシャル処理を行うと共に、全被
割り当て呼びびに対する処理を行わせるため、被割り当
て呼び数HN(g)をループ処理変数nにセットする
(ステップK205)。
【0209】(2)候補とするエレベーターをを何台に
するかをループ変数lで指定する。ここでは、第1被割
り当て呼び時は4台、第2被割り当て呼び以降は2台と
している。この台数はこれに限定されるものでなく、一
括割り当て方式、エレベーター稼働台数等により第1か
ら第8被割り当て呼びに対して区別して与えることがで
きる(ステップK212)。
【0210】(3)被割り当て呼びを割り当てる候補と
なる号機の選択処理を、図7により説明した処理により
実行し、選択された号機が候補とできるエレベーターで
あるか否かを判定する。図7のステップG125を通っ
て選択された号機は候補として適切である。また、総合
評価値φ(k)が、最適号機の400%以上も悪い号機
は候補としては選択しない(ステップF60、K21
5)。
【0211】(4)ステップ215で号機の選択ができ
ない場合、被割り当て呼びテーブルからこのn番目の呼
びを消去する(ステップK238)。
【0212】(5)ステップK215で号機の選択がで
きた場合、候補号機をテーブルSF10−21に記録
し、ループ変数lの更新と指定台数についての処理が終
了したか否かをl=0で判定する(ステップK217、
K225)。
【0213】(6)ステップK225で指定台数につい
ての処理が終了していないと判定された場合、すでに選
択した候補号機を除外して、ステップF60からステッ
プK225までの処理を繰り返し実行し、第2以下の候
補号機を順次選択する(ステップK227)。
【0214】(7)ステップK225で指定台数につい
ての処理が終了していると判定された場合、及び、ステ
ップK220で、ステップK212で指定した候補台数
に満たないが1台以上の号機が選択できたと判定された
場合、第1被割り当て呼びであるか否かを判定し、第1
被割り当て呼びであれば、第1被割り当て呼びの候補号
機をプランテーブルの最上段の第1被割り当て呼び候補
号機として予想される最大のプラン数分繰り返しセット
する(ステップK230、K240)。
【0215】(8)ステップK230で、第1被割り当
て呼びでないと判定された場合、さらにその呼びが重要
呼びであるか否かを判定し、重要呼びであり、第1被割
り当て呼びと同一の号機に割り当てることを抑制する必
要のある場合、第2被割り当て呼びの候補と同一となる
組み合わせを削除しながらプランテーブルSF−10−
22(g)へ格納する(ステップK235、K25
0)。
【0216】(9)ステップK235で一般呼びである
と判定された場合、すでに構成したプランに対して、n
番目の被割り当て呼びの第1候補、第2候補の分の組み
合わせを作成する(ステップK245)。
【0217】(10)前述の処理を終了した後、全ての被
割り当て呼びに対する処理が終了したか否かを、ループ
処理変数nを更新して判定し、処理が終了していなけれ
ば、ステップK212からの処理を繰返し実行する(ス
テップK255)。
【0218】なお、前述した処理において、本発明の実
施例は、ステップK255によるループ処理が完了し、
一括割り当て候補テーブルが完成してからプランを作成
するような構成とすることもできる。
【0219】図15(c)は第2被割り当て呼びの候補
号機が第1被割り当て呼びと同一の場合のプランの作成
例を示した図である。
【0220】図16は複数の一括割り当てプランのそれ
ぞれについての評価を実行し、その総合評価値に基づい
て最良の一括割り当てプランを選択する一括割り当てプ
ランの評価と選択の処理を説明するフローチャート、図
17はこの処理で使用する各評価値を一時記憶する一括
割り当てプラン別評価テーブルSF10−31(g)の
構成を説明する図であり、次に、図16、図17を参照
して一括割り当てプランの選択処理を説明する。
【0221】(1)プランの評価が完了したことを判定
ためのループ変数pの初期セットを行うとともに、イニ
シャル処理を実行する(ステップK305)。
【0222】(2)各項目の評価値を求めるための呼び
数、輸送人員等のSF10に属する演算用テーブルをク
リアーする等の初期処理を実行し、次に、図4で説明し
たステップE37ですでに作成済みの到着予測時間テー
ブル、予測かご内混雑度テーブル等を、プランpを実行
したと仮定して再度作成する(ステップK310、K3
15)。
【0223】(3)指定号機kに対する評価値を、後述
する図20の処理により演算し、求まった項目別評価値
を図示しないテーブルSF10の一部をである項目別評
価用テーブルへ加算する(ステップK320、K33
0)。
【0224】(4)全号機に対する処理が終了したか否
かを、全台のループ変数kの更新とk=0とにより判定
し、終了していなければ、ステップK320からの処理
を繰返し実行する(ステップK340)。
【0225】(5)所定時間後(例えば30秒)の各エ
レベーター号機の時間的等間隔度を、前述のステップK
315におけるプランp仮定時の到着予測時間テーブル
より求め、プラン評価結果テーブルSF10−31
(g,p)の項#10の時間的バランス度の欄へ格納す
る。この処理は、プランpにおける一周時間を予測し、
この均一度、ロビー等の混雑階床に到着予測の時間的間
隔の均一度等を評価してバランス度を作成するように変
形してもよい(ステップK350)。
【0226】(6)プランpの評価をするために、すで
に求めた項目別用データより、加重平均値演算等による
各項目別評価値を求め、プラン評価結果テーブルSF1
0−31(g、p)の項#へ格納する(ステップK36
0)。
【0227】(7)プランpの複合評価値φF(p)を次
の式で求める(ステップK370)。
【0228】
【数18】
【0229】(8)ステップK380でループ変数pの
更新と全プラン終了をp=0で判定し、全プランに対す
る処理が終了していなければ、ステップK310からの
処理を繰返し実行し、全プランに対する処理が終了して
いれば、主としてプラン評価結果テーブルSF10−3
1(g、p)の項#12の複合評価値φF(p)に基づい
て最適な満足度を得ることのできる一括割り当てプラン
を選択する(ステップK380、K390)。
【0230】図18は一括呼び割り当ての実行指令とそ
の記録処理とを説明するフローチャート、図19はその
記録テーブルSF210−T4の構成を説明する図であ
り、次に、一括呼び割り当ての実行指令とその記録処理
とを説明する。
【0231】(1)一括呼び割り当てを実行したとき
の、時刻、交通需要のモード、特徴、交通量、呼びに応
じることのできる先行かご位置、運転方向、かご内荷
重、各種呼びの登録状況等の共通的な運転状態と、グル
ープ数AGNとをそれぞれテーブルD1、D3、D2に
記録する(ステップK510)。
【0232】(2)全グループに対する処理を実行する
ために、一括割り当てのグループ数のループ処理の設定
を行う(ステップK520)。
【0233】(3)グループgの第1被割り当て呼びか
ら順に、一括割り当てルール等の一括割り当て条件をテ
ーブルD4−1i記録し、一括割り当てプランのなかで
複合評価値φF(p)がよかった4つのプランについ
て、図17に示す各評価結果をテーブルD4−2に記録
する(ステップK530、K540)。
【0234】(4)選択した最良のプランを実行するた
めに、そのプランをテーブルSF−10の割り当てホー
ル呼びテーブルに記録する等の処理を行う。このデータ
は、図4で説明したステップE30で伝送路L11を介
して各号機に周期的に伝送されており、遅れなくエレベ
ーターが、この一括呼び割り当てによる各割り当て、ま
たは、再割り当て呼びに応答する(ステップK55
0)。
【0235】(5)テーブルSF10の割り当て要求テ
ーブルHCTの消去処理を実行し、ループ変数gの更新
と全プラン終了をg=0で判定し、終了していなけれ
ば、ステップK530からの処理を繰返し実行する(ス
テップK560、K580)。
【0236】図20は各号機の評価値を求める指定号機
の評価値演算の処理を説明するフローチャートであり、
以下、これについて説明する。
【0237】(1)まず、k号機の評価値を求めるた
め、号機評価値用ワークテーブルをクリアーする等の初
期処理を実行し、本人評価のためのループを設定する
(ステップK321、K322)。
【0238】(2)被割り当て呼びである本人評価呼び
であるか否かを判定し、本人評価呼びである場合、図8
により説明した処理または同様の処理を行い、本人の各
評価項目別の評価データを求める(ステップK323、
K324)。
【0239】(3)本人評価ループaの更新を行い、全
ての被割り当て呼び毎の本人呼び評価が完了したか否か
をチェックし、完了していない場合、ステップK323
からの処理を繰返し実行する(ステップK325)。
【0240】(4)平均値演算等の演算を実行し、図1
7に示したと同様にk号機評価値をワークテーブルへ格
納する(ステップK326)。
【0241】(5)他人評価値を、図9により説明した
処理または同様の処理を行い、各項目の他人評価値を求
め、予約案内号機より先に到着が予測されるかご呼びの
数を順次先着回数として計数する(ステップK330、
K331)。
【0242】(6)他号機の割り当てまたは案内済み呼
び階床を通過する回数を他人通過回数として順次計数
し、自号機より所定時間、例えば15秒以上早く到着す
る予定の他号機の数を計数し、これを本人通過回数とし
て計数する(ステップK332、K333)。
【0243】(7)プランpを実行時の自号機の予測さ
れる一周時間RTT(k)を求めて、RTT(g,p)
へ加算する(ステップK334)。
【0244】(8)指定号機以外に被割り当て呼びが予
約案内済みか否かをチェックし、案内済みであれば、そ
れを予約変更回数として計数し処理を終了する(ステッ
プK336、K337)。
【0245】図21は呼び割り当て後に実行される図4
により説明した学習処理E45における処理の一部の詳
細を説明するフローチャート、図22は制御方法を変更
する学習処理K985の詳細を説明するフローチャート
であり、以下、この処理について説明する。
【0246】(1)全ての呼びをループ処理するための
設定を行うと共に、学習処理の初期処理を実行する(ス
テップK905)。
【0247】(2)かご呼びテーブルCMTのリセット
とかご呼び呼び継続時間テーブルCTMの値または到着
時の乗待時間テーブルHTMより呼びサービスであるか
否かを判定する(ステップK910)。
【0248】(3)ステップK910で呼びサービスで
あるとされた場合、当該呼びが図19のD4ほかに記録
されている第1被割り当て呼びのいずれかと同一である
ことを判定し、全号機の運転方向を考慮したサービス時
間でのかご位置の等間隔の度合いを示すバランス度を求
め、当該のテーブル、例えばD4−3に記録する(ステ
ップK920、K930)。
【0249】(4)第2から第8被割り当て呼びサービ
スの場合、到着時のかご内混雑度、待時間等をテーブル
D4−3、交通需要モード別テーブルSF211からS
F219のテーブルT232に記録する(ステップK9
40)。
【0250】(5)ループ変数j,iの更新を行い、全
呼び終了をj=1、i=0で判定し、終了していなけれ
ば、ステップK910からの処理を繰返し実行する(ス
テップK950)。
【0251】(6)10分経過、乗り人数と降り人数の
合計値が200人を越えたこと、または、交通需要のモ
ードが変化したことのいずれかを判定し、変化があれ
ば、モード別に当日の交通需要を収集するテーブルT2
等の作成処理と、現在の運転用制御方法や評価方法に関
連する評価パラメ−タテーブル(SF10の一部)の更
新処理を実行する(ステップK960、K970)。
【0252】(7)交通需要のモードと時間帯とより一
日の終了を判定し、稼働状況のデータの学習処理を実行
する。そして、最後にね制御方法の変更学習処理を行う
(ステップK981、K984、K985)。
【0253】次に、ステップK985の制御方法の学習
処理を図22を参照して説明する。
【0254】(1)本日再学習する交通需要モードを、
エレベーターの利用度合い、または、前回の学習処理か
らの延べ利用人数より選択する(ステップG910)。
【0255】(2)当該モードに対するサービス性能が
きわめて良く、複合評価値φFに相当する総合的な満足
度が良好か否かを判定する(ステップG915)。
【0256】(3)ステップG915の判定が不満足な
場合、改善案を立案するための第1ステップとして、制
御項目別評価値の改善案を複数組立案し、さらに、各項
目を改善する制御方法を想定する(ステップG920、
G930)。
【0257】(4)創案に対する評価を、特開昭59−
223673号公報に示すように、シミュレーション機
能を活用して実行する等の方法により、創案に対する複
合評価値φFをノルム式等を用いて総合評価する(ステ
ップG940)。
【0258】(5)今回の創案に対する満足度を判定
し、不満足ならN1でステップG920からの処理を繰
返し実行して次の創案を作成する(ステップG95
0)。
【0259】(6)ステップG950の判定で、総合評
価が満足な場合、当該交通需要モードの制御ルールとパ
ラメ−タとの改善記録を行い、評価パラメ−タテーブル
T100または呼び割り当て選択ルールテーブルT20
0の自動更新を行う(ステップG960)。
【0260】(7)抽出された全交通需要についての処
理が終了したか否かを判定し、終了していなければ、ス
テップG915からの処理を繰返し実行する(ステップ
G970)。
【0261】図23は乗り混雑階床の呼び割り当て時の
割り当て候補の作り方の例を説明するテーブルSF10
−22Bを示す図であり、以下、この図により割り当て
候補の作り方の例を説明する。図示テーブルSF10−
22Bは、図15(a)に示した割り当て候補号機テー
ブルSF10−21の変形例である。
【0262】前述した本発明の先の実施例は、各号機k
の総合評価値φ(k)が小さい号機の組み合わせにより
プランpを作成していたが、混雑階の呼びの場合、待ち
客の全てを乗客として輸送することができるプランpを
作成する必要がある。このため、積み残しが生じないよ
うに、1つの呼びに応答する号機を複数台にするプラン
をも作成する必要がある。
【0263】ここでは、食堂階、ロビー階に20人位の
待ち人数客がいる、または、いそうな混雑な被割り当て
呼びに応じる号機の選択案を、当該階床に到着時のかご
内予測人員より予測乗り込み可能人員を求め、この値が
予測乗り込み人数を越える号機、または、合計値が20
人を越える号機の組み合わせのなかで、号機別総合評価
値φ(k)(ここでは、説明の都合上到着予測時間を図
示している)が比較的良好な号機の組み合わせを候補と
して抽出して作成している。
【0264】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
局的に優れた呼び割り当て制御を行うことができ、複数
台のエレベーター全体の運行状況を改善し、その結果に
よりサービス性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるエレベーターの群管理制御
システムの全体のハードウェア構成を示すブロック図で
ある。
【図2】群管理制御装置のソフトウェア構成を示すブロ
ック図である。
【図3】群管理制御装置が使用するテーブルの構成を説
明する図である。
【図4】運転制御プログラムの全体の動作処理を説明す
るフローチャートである。
【図5】図4における呼び割り当て処理の詳細を示すフ
ローチャートである。
【図6】図5における呼び割り当て処理の詳細を示す呼
び一括割り当て処理のフローチャートである。
【図7】図6における割り当て号機選択処理の詳細を説
明するフローチャートである。
【図8】図7における本人評価値演算処理の詳細を説明
するフローチャートである。
【図9】図7における他人評価値作成処理の詳細を説明
するフローチャートである。
【図10】呼び割り当て評価パラメータテーブル及び呼
び割り当てルール選択テーブルの構成を説明する図であ
る。
【図11】目標値スペックテーブルの構成を説明する図
である。
【図12】学習テーブルの構成を説明する図である。
【図13】一括割り当てグループ設定の動作を説明する
フローチャートである。
【図14】各一括割り当てグループ毎に複数の一括割り
当てプランを作成する処理を説明する一括割り当てプラ
ン作成フローチャートである。
【図15】一括割り当てプランテーブルの構成を説明す
る図である。
【図16】一括割り当てプランの評価と選択の処理を説
明するフローチャートである。
【図17】一括割り当てプラン別の評価結果テーブルの
構成を説明する図である。
【図18】一括呼び割り当ての実行指令とその記録処理
とを説明するフローチャートである。
【図19】制御状態記録テーブルの構成を説明する図で
ある。
【図20】各号機の評価値を求める指定号機の評価値演
算の処理を説明するフローチャートである。
【図21】学習処理の詳細を説明するフローチャートで
ある。
【図22】制御方法を変更する学習処理の詳細を説明す
るフローチャートである。
【図23】乗り混雑呼びの割当て候補の説明図
【符号の説明】
1 エレベーター制御装置 2 呼び割り当てルール再設定装置 10 群管理制御装置 11、12 各階ホール呼び登録装置 13 各階乗場案内装置 14 各階通路表示装置 15 かご内報知器 16 乗場報知器 20〜22 号機制御装置 30〜32 乗りかごである。ハードウェア全体構成図 PG10 運転制御プログラム PG20 通信プログラム PG30 学習制御プログラム SF10〜SF14 SF20〜SF22 制御に必要な各種テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤野 篤哉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多階床間に就役する並設された複数のエ
    レベーターと、前記複数のエレベーターを運転するため
    の呼びを登録する呼び登録装置と、前記登録呼びを前記
    複数のエレベーターに割り当てる呼び割り当て手段を含
    む群管理制御装置と、前記呼び割り当てに応じて各エレ
    ベーターを運転制御する複数のエレベーター号機制御装
    置とから成るエレベーターの群管理制御装置において、
    前記呼び割り当て手段は、前記単数または複数の登録呼
    びのそれぞれに対して前記単数または複数のエレベータ
    ーを割り当てる組み合わせプランを複数組設定する一括
    割り当てプラン作成手段と、前記複数の一括割り当てプ
    ランを評価し、最良の一括割り当てプランを選択する一
    括割り当てプラン選択手段と、前記最良の一括割り当て
    プランに従い、前記単数または複数の登録呼びを、それ
    ぞれ単数または複数の前記各エレベーター号機制御装置
    に同時に割り当てる手段とを備えることを特徴とするエ
    レベーターの群管理制御装置。
  2. 【請求項2】 前記一括割り当てプラン作成手段は、前
    記登録呼びの中から新規割り当てまたは再割り当てを要
    する複数の被割り当て呼びを選択する被割り当て呼び抽
    出手段を含むことを特徴とする請求項1記載のエレベー
    ターの群管理制御装置。
  3. 【請求項3】 多階床間に就役する並設された複数のエ
    レベーターと、前記複数のエレベーターを運転するため
    の呼びを登録する呼び登録装置と、前記登録呼びを前記
    複数のエレベーターに割り当てる呼び割り当て手段を含
    む群管理制御装置と、前記呼び割り当てに応じて各エレ
    ベーターを運転制御する複数のエレベーター号機制御装
    置とから成るエレベーターの群管理制御装置において、
    前記呼び割り当て手段は、前記複数の被割り当て呼びを
    混雑状況レベル別、呼びの重要度ランク別、サービス方
    向別、階層別に複数のグループに分割する一括割り当て
    グループ設定手段と、前記複数の一括割り当てグループ
    のうち重要なグループより順次一括呼び割り当て処理を
    実施する手段と、前記単数または複数の登録呼びのそれ
    ぞれに対して前記単数または複数のエレベーターを割り
    当てる組み合わせプランを複数組設定する一括割り当て
    プラン作成手段と、前記複数の一括割り当てプランを評
    価し、最良の一括割り当てプランを選択する一括割り当
    てプラン選択手段と、前記最良の一括割り当てプランに
    従い、前記単数または複数の登録呼びに対してそれぞれ
    単数または複数の前記各エレベーター制御装置に同時に
    割り当てる手段とにより構成され、前記複数の登録呼び
    を分類した前記複数の一括割り当てグループの重要度の
    順に、順次一括呼び割り当てを実行し、それぞれの登録
    呼びを単数または複数のエレベーターに割り当てること
    を特徴とするエレベーターの群管理制御装置。
  4. 【請求項4】 前記一括割り当てグループ設定手段は、
    一度に一括呼び割り当てを行う被割り当て呼びを、所定
    の個数内になるように複数組のグループに分割する手段
    をそなえて構成されることを特徴とする請求項3記載の
    エレベーターの群管理制御装置。
  5. 【請求項5】 前記一括割り当てグループ設定手段は、
    同一のランクに属する被割り当て呼びの個数が所定以下
    の場合、下位のランクの被割り当て呼びを含めて一括割
    り当てグループを設定することにより被割り当て呼びが
    所定個数以下となるように一括割り当てグループの数を
    制限することを特徴とする請求項3記載のエレベーター
    の群管理制御装置。
  6. 【請求項6】 前記一括割り当てプラン作成手段と呼び
    割り当て手段とは、個々の被割り当て呼びに対し対して
    割り当てられる各エレベーターが、割り当て保留レベル
    (非管理、非サービス呼び、満員通過、減速確定時間不
    足、満員通過予測、一時無効呼び)、予約保留レベル
    (混雑階、長待ち予測階、遠方階床、サービス抑制ゾー
    ン)、選択抑制レベル(輸送能力向上運転中、混雑階呼
    びサービス中、優先呼びサービス中)、一般選択レベル
    (多目標制御、操作呼びの近接エレ優先、通過、省エ
    ネ、スピード感)のうちのいずれのレベル状態にあるか
    を判断する手段を備え、レベルの低い状態に属するエレ
    ベーターを優先的に選択することを特徴とする請求項1
    ないし5のうち1記載のエレベーターの群管理制御装
    置。
  7. 【請求項7】 予め設定した所定の呼びが新規に登録さ
    れた場合、これを個別呼び割り当てとし、それ以外の呼
    び登録時と再割り当て時は一括呼び割り当てとすること
    を特徴とする請求項1ないし6のうち1記載のエレベー
    ターの群管理制御装置。
  8. 【請求項8】 前記一括割り当てプラン作成手段と呼び
    割り当て手段とは、乗り混雑階の呼びを登録されている
    ものとして被割り当て呼びに含めて一括呼び割り当てを
    実施する擬似呼び作成手段を含むことを特徴とする請求
    項1ないし7のうち1記載のエレベーターの群管理制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記一括割り当てプラン選択手段は、各
    一括割り当てプラン毎に、前記一括割り当てプランを実
    行したと仮定した際における、少なくとも待時間を含む
    本人評価値または他人評価値のいずれかを含む乗客評価
    値と、近い将来の各号機のバランス度または全体の輸送
    能力のいずれかの評価値とを含む全体評価値を求め、こ
    の2種類の評価値により複合評価値を求めて、各一括割
    り当てプランを評価し、唯1つの一括割り当てプランを
    選択することを特徴とする請求項1ないし8のうち1記
    載のエレベーターの群管理制御装置。
JP5058625A 1993-03-18 1993-03-18 エレベーターの群管理制御装置 Pending JPH06271213A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5058625A JPH06271213A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 エレベーターの群管理制御装置
TW083101750A TW234749B (ja) 1993-03-18 1994-03-01
GB9404129A GB2276470B (en) 1993-03-18 1994-03-03 Group supervisory control device for elevators
KR1019940005472A KR940021400A (ko) 1993-03-18 1994-03-18 엘리베이터의 군 관리 제어 장치
HK149196A HK149196A (en) 1993-03-18 1996-08-08 Group supervisory control device for elevators

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5058625A JPH06271213A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 エレベーターの群管理制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06271213A true JPH06271213A (ja) 1994-09-27

Family

ID=13089766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5058625A Pending JPH06271213A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 エレベーターの群管理制御装置

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JPH06271213A (ja)
KR (1) KR940021400A (ja)
GB (1) GB2276470B (ja)
HK (1) HK149196A (ja)
TW (1) TW234749B (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007015788A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Toshiba Corp エレベータ群管理システム及びエレベータ群管理方法
JP2007269424A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Toshiba Corp エレベータ群管理システム、方法およびプログラム
WO2008117394A1 (ja) * 2007-03-26 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corporation エレベータシステム
US7591347B2 (en) 2005-02-02 2009-09-22 Mitsubishi Electric Corporation Control method and system for elevator
JP4606681B2 (ja) * 2000-03-29 2011-01-05 三菱電機株式会社 エレベーター群管理制御装置
JP2015059032A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社日立製作所 エレベータ群管理制御装置
JP2017030941A (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 株式会社日立製作所 エレベータ装置及びエレベータ装置の制御方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG119203A1 (en) * 2002-12-13 2006-02-28 Inventio Ag Method and device for controlling a zonally operated elevator installation
TW200722359A (en) * 2005-09-27 2007-06-16 Hitachi Ltd Elevator group management system and control method therefor
WO2009024853A1 (en) 2007-08-21 2009-02-26 De Groot Pieter J Intelligent destination elevator control system
EP2216283B1 (en) * 2007-12-07 2019-06-26 Mitsubishi Electric Corporation Elevator system
WO2020022332A1 (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 志郎 安松 遠隔制御装置及び遠隔制御システム
JP6651601B1 (ja) * 2018-12-03 2020-02-19 東芝エレベータ株式会社 エレベータの群管理制御装置
CN111776896B (zh) * 2019-11-18 2022-09-06 北京京东尚科信息技术有限公司 电梯调度方法和装置
CN115477209B (zh) * 2022-09-23 2023-10-17 日立楼宇技术(广州)有限公司 一种召梯方法、装置、设备及存储介质

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB896857A (en) * 1960-05-02 1962-05-23 Otis Elevator Co Improvements in or relating to elevator installations
US4463834A (en) * 1982-09-13 1984-08-07 Westinghouse Electric Corp. Elevator system

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4606681B2 (ja) * 2000-03-29 2011-01-05 三菱電機株式会社 エレベーター群管理制御装置
US7591347B2 (en) 2005-02-02 2009-09-22 Mitsubishi Electric Corporation Control method and system for elevator
JP2007015788A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Toshiba Corp エレベータ群管理システム及びエレベータ群管理方法
JP4690799B2 (ja) * 2005-07-05 2011-06-01 株式会社東芝 エレベータ群管理システム及びエレベータ群管理方法
JP2007269424A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Toshiba Corp エレベータ群管理システム、方法およびプログラム
WO2008117394A1 (ja) * 2007-03-26 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corporation エレベータシステム
JPWO2008117394A1 (ja) * 2007-03-26 2010-07-08 三菱電機株式会社 エレベータシステム
KR101120930B1 (ko) * 2007-03-26 2012-02-29 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 엘리베이터 시스템
US8172044B2 (en) 2007-03-26 2012-05-08 Mitsubishi Electric Corporation Elevator system
JP5146448B2 (ja) * 2007-03-26 2013-02-20 三菱電機株式会社 エレベータシステム
JP2015059032A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社日立製作所 エレベータ群管理制御装置
JP2017030941A (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 株式会社日立製作所 エレベータ装置及びエレベータ装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR940021400A (ko) 1994-10-17
GB2276470A (en) 1994-09-28
TW234749B (ja) 1994-11-21
GB2276470B (en) 1996-01-24
HK149196A (en) 1996-08-16
GB9404129D0 (en) 1994-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4317030B2 (ja) エレベータグループにおける乗客割当方法
JP4870863B2 (ja) エレベータ群最適管理方法、及び最適管理システム
JPH06271213A (ja) エレベーターの群管理制御装置
US5183981A (en) "Up-peak" elevator channeling system with optimized preferential service to high intensity traffic floors
JPH04213573A (ja) 運転コストと可変的なプラス点/マイナス点ファクタとに基づくエレベータ群内での即時的な行先呼出しの割当てのための方法と装置
KR920001299B1 (ko) 엘리베이터의 군관리장치
JPH08657B2 (ja) ダブルデッキ型エレベータの呼出し割当て法
AU612780B2 (en) Contiguous floor channeling with up hall call elevator dispatching
US20010032756A1 (en) Control system and control method for double-deck elevator
EP0452225A2 (en) Elevator dynamic channeling dispatching for up-peak period
JPH0613390B2 (ja) エレベーターの群管理制御装置
JPS59167463A (ja) エレベ−タの群管理装置
AU2013399511A1 (en) Multi-deck elevator allocation control
JPH0761722A (ja) エレベーターの群管理制御装置
US5388668A (en) Elevator dispatching with multiple term objective function and instantaneous elevator assignment
JPS6296277A (ja) エレベ−タの群管理制御方法
JPS62121186A (ja) エレベ−タの群管理制御方法
JPH0672643A (ja) エレベーターの制御装置とエレベーターの群管理制御装置
JP2728396B2 (ja) エレベーター制御装置
EP0328423B1 (en) Contiguous floor channeling elevator dispatching
JP7359340B1 (ja) エレベーターシステム及びエレベーターのかご割り当て方法
JPS6124295B2 (ja)
JPH02127376A (ja) エレベーター群管理システム
JP6420217B2 (ja) エレベータ装置及びエレベータ装置の制御方法
JPH01203187A (ja) エレベータの群管理制御方法