JPH0627114B2 - ナフタレンスルホンアミド化合物及び農業用殺菌剤 - Google Patents

ナフタレンスルホンアミド化合物及び農業用殺菌剤

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JPH0627114B2 JP3770085A JP3770085A JPH0627114B2 JP H0627114 B2 JPH0627114 B2 JP H0627114B2 JP 3770085 A JP3770085 A JP 3770085A JP 3770085 A JP3770085 A JP 3770085A JP H0627114 B2 JPH0627114 B2 JP H0627114B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式(I) (式中、Xは水素または塩素原子を表わす) で示されるナフタレンスルホンアミド化合物及びそれら
を含有することを特徴とする農業用殺菌剤に関する。
本発明化合物および組成物は土壌殺菌剤として農業上有
用である。
〔従来技術〕
従来より作物栽培上の大きな障害の一つとして、作物の
病害がある。病害の中でも特に土壌病原菌によってひき
起こされる土壌病害は難問題の一つになっている。最
近、我国においては野菜の栽培地が団地下し、商品作物
を連作する傾向が強くなり、ますます土壌病害の防除が
重要になっている。しかし、元来土壌病害の防除は極め
て困難であり被害はますます増大する傾向にある。たと
えば、アブラナ科野菜の根こぶ病に対しては、PCNB(ペ
ンタクロロニトロベンゼン)が特効薬として使用されて
いるが、その施用量は肥料なみと云われる程多く使用さ
れている。更にアブラナ科野菜を連作している畑では、
すでに標準施用量では効果不足で、より多くの量を使用
することが常識となっている。折しも、農薬の環境汚染
は社会問題化しており、このように多量に使用される薬
剤が放置される訳はなく、これにとって代わるべきより
低薬量で効果的な薬剤の要望は極めて強い。その他の土
壌病害、たとえば、ジャガイモそうか病、ジャガイモ粉
状そうか病、テンサイそう根病、ムギしま萎縮病、ダイ
コン亀裂褐変症、カブ根くびれ病、エンドウ根腐病、レ
タスのビックベイン病等に対してはほとんど薬剤による
完全な病害防除は困難とされている。
スルホンアミド系化合物は古くから数多くの化合物が合
成され、その生理活性について多くの研究がなされてい
る。農業分野においては、除草剤、殺菌剤はもちろんの
こと殺虫剤についても研究がなされている。例えば除草
剤としては、日本国特許公告公報昭39-29571号、40-191
99号があり、殺菌剤としては、日本国特許公告公報昭44
-9304号、45-6836号、46-6797号、47-15119号、公開公
報昭57-31655号、58-118558号、58-219159号等があげら
れる。また、殺虫剤としては、米国特許3,034,955(196
2)があげられる。
上記日本国特許公開公報昭58-118558号および58-219159
号においては、アブラナ科野菜の根こぶ病に対する防除
作用が開示されているものの、そのスルホンアミド誘導
体は、3−ニトロベンゼンスルホンアミド誘導体に限定
されている。また、その他の前記先行技術にはいずれも
壌殺菌剤への適用については記載も示唆もない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は従来より知られた土壌病害用殺菌剤より広範な
スペクトルを有し、かつ、高活性で低薬量で効果のある
環境への影響のより少ない土壌病害殺菌性化合物および
土壌病害用殺菌組成物を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明者らは、前記課題を解決するためにスルホンアミ
ド誘導体が種々の生理活性を有することに着目し、スル
ホンアミド誘導体について鋭意検討した結果、各種植物
病害、特に現在まで優れた防除薬剤のない土壌病害に対
して、公知文献からは全く予想できない広範なスペクト
ルを有し、かつ、高活性な土壌殺菌性を有する化合物を
見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る化合物は一般式(I) (式中、Xは水素または塩素原子を表わす) で示されるナフタレンスルホンアミド化合物で新規化合
物である。本発明化合物は日本特許公開公報昭58-11855
8号および昭58-219159号に開示された化合物とは明らか
に構造を異にする。上に述べた先行技術からも明らかな
ように、その構造の差異によりスルホンアミド誘導体は
種々異なった生理活性を発現するものであり、本発明化
合物が土壌病害に対し広範なスペクトルおよび高活性な
防除作用を有することは前記先行技術からは到底予測す
ることができないものである。
本発明化合物は下式によって示される反応で合成され
る。
(式中、Xは水素または塩素原子を表わす。) その反応に際して用いる塩基としては、ピリジン、トリ
エチルアミン、トリメチルアミン、水素化ナトリウム、
金属ナトリウム等がよいが、ピリジン、水素化ナトリウ
ム、金属ナトリウムがより適している。反応溶媒として
は、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ジクロロベ
ンゼン、ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン(DMI)等が使用可能で
あるが、沸点110℃以上のものが適している。反応温度
および反応時間は使用する溶媒によって異なるが、反応
温度は110〜180℃が、反応時間は5〜15時間が望まし
い。
本発明化合物は、各種植物病原菌に対して抗菌力または
増殖阻止力を示し、広範囲にわたる植物病害に適用でき
るが、特にこれまで有効な防除薬剤のない各種作物の土
壌病害に対して卓効を示す。例えば、アブラナ科野菜の
根こぶ病、ジャガイモの粉状そうか病、テンサイのそう
根病、ムギのしま萎縮病、テンサイの立枯病、テンサイ
の根腐病、ダイコンの亀裂褐変病、カブの根くびれ病、
エンドウの根腐病、レタスのビッグベイン病、各種菌立
枯病等に対して優れた防除効果を示す。また、細菌類に
対しては、グラム陽性菌に対して抗菌活性を示す。
本発明化合物を土壌処理剤として使用する場合、その施
用量は、対象病害の種類、各種条件たとえば土壌条件
(pH、水分、有機物含量等)や気象条件によって異なる
が、標準的にはヘクタール当り0.2〜40kgの範囲で有
効であり、好ましくはヘクタール当り0.5〜20kgであ
る。
本発明化合物は原体をそのまま使用してもよいが、通常
は担体および必要に応じて他の補助剤を添加混合し、製
剤形態たとえば、粉剤、水和剤、粒剤、フロアブル剤等
に調製して使用する。担体としては、クレー類、タル
ク、ベントナイト、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ゼオ
ライト、無水ケイ酸等の無機物質、小麦粉、大豆粉、デ
ンプン、結晶セルロース等の植物性有機質、石油樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコール等の高分子
化合物、尿素、ワックス類等があげられる。また、液体
担体としては、各種オイル類、有機溶媒および水等があ
げられる。
更に製剤上必要とされる補助剤、たとえば湿潤剤、分散
剤、固着剤、展着剤等を必要に応じて適宜単独または組
合わせて使用できる。湿潤、分散、拡展、成分安定化、
物性安定化、防錆等の目的で使用される補助剤として
は、各種界面活性剤やゼラチン、アルブミン、アルギン
酸ソーダ、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、キサンタンガム等の高分
子化合物やその他の補助剤があげられる。また、フロア
ブル剤の場合には、防菌防カビのために場合によっては
工業用殺菌剤を添加する。
界面活性剤としては、アルキルフェノール、高級アルコ
ール、アルキルナフトール、高級脂肪酸、脂肪酸エステ
ル、ジアルキルリン酸アミン等にエチレンオキサイドを
重合させたものや、エチレンオキサイドとプロピオンオ
キサイドを重合させたもの等の非イオン性界面活性剤、
ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、2−エチ
ルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン
酸塩、リグニンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩等の
陰イオン性界面活性剤および種々の陽イオン性、両性イ
オン性界面活性剤があげられる。
また、本発明化合物を殺菌剤として使用する時に、同時
に他の農薬、たとえば殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線
虫剤、抗ウイルス剤、除草剤、植物調節剤、誘引剤等、
石灰等の土壌改良剤または肥効性物質と併用することは
もちろん、これらとの混合製剤も可能である。
本発明の化合物を含有する種々の製剤または散布用調製
物は、通常、一般に行われる施用方法により施用するこ
とができる。すなわち、散布(たとえば、散粉、散粒、
液剤散布)、土壌表面施用、土壌混和施用、表面施用
(たとえば、塗布、粉衣、被覆)、種子浸漬、苗の根部
粉衣、根部浸漬等によって施用することができる。
各種製剤形態の有効成分は、通常、粉剤では0.1〜10
重量%、水和剤では20〜90重量%、粒剤では0.1〜
10重量%、フロアブル剤では20〜90重量%が望ま
しい。
〔実施例〕
次に、合成例をもって本発明化合物の合成法を具体的に
説明し、表−1に本発明化合物(I)の具体例およびそれ
らの物性値を示す。
合成例1. N−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)−α−ナフタ
レンスルホンアミド(化合物−1) 400mlフラスコ内にオルソジクロロベンゼン200mlピリジ
ン1.6g(0.02モル)及び2−クロロ−4−ニトロアニ
リン1.7g(0.01モル)を装入し、かきまぜながらα−
ナフタレンスルホニルクロリド2.3g(0.01モル)を室
温で10分間かけて加えた。その後加温し、還流下(17
5〜180℃)に8時間かきまぜて反応を終えた。室温まで
冷却後、反応液を希塩酸、ついで水で十分洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下にオルソジクロロベン
ゼンを留去した。その残分をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開液:ベンゼン/酢酸エチル=9/1)
により目的の化合物−1を単離した。m.p.144〜145℃、
収量1.5g、収率40.2%。
合成例2. N−(2,6−ジクロロ−4−ニトロフェニル)−α−ナ
フタレンスルホンアミド(化合物−3) 200mlフラスコ内に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン100ml、2,6−ジクロ−4−ニトロアニリン4.1g(0.0
2モル)を装入し、かきまぜながら室温で60%水素化
ナトリウム1g(0.025モル)を徐々に加えた。1時間
そのままかきまぜ、その後α−ナフタレンスルホニルク
ロリド4.5g(0.02モル)を徐々に加え、120℃で5時間
かきまぜ、反応を行った。冷却後、反応液を氷冷下200m
l中に注入し、しばらく放置した。油状沈でん物を酢酸
エチル200mlで抽出後、希塩酸、ついで水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧下に溶媒を留去した。
その残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
液:ベンゼン/酢酸エチル=4/1)により目的の化合
物−3を単離した。m.p. 191〜193℃、収量3.0g、収率
38.2%。
なお他の化合物も上記合成例1または2のいづれかに準
じて合成できる。
次に、本発明の化合物を有効成分として含有する殺菌剤
の製剤例を示すが、添加助剤の種類や混合比はこれに限
定されるものではない。
製剤例1. 粉剤 化合物(2)3重量部、カープレックス#80(塩野義製
薬(株)製ホワイトカーボン)10重量部、クレー87
重量部を混合粉砕し、有効成分として化合物(2)を3重
量%含む粉剤を得た。
製剤例2. 粉剤 化合物(1)0.5重量部、炭酸カルシウム49.5重量部、クレ
ー50重量部を混合粉砕し、有効成分として化合物(1)
を0.5重量%含む粉剤を得た。
製剤例3. 粉剤 化合物(3)1重量部、アデカエストールEX-1303(旭電化
(株)製)5重量部、炭酸カルシウム44重量部、クレ
ー50重量部を混合粉砕し、有効成分として化合物(3)
を1重量%含む粉剤を得た。
製剤例4. 水和剤 化合物(3)50重量部、ソルポール(東邦化学(株)製
界面活性剤)5重量部、ラジオライト(昭和化学(株)
製焼成ケイソウ土)45重量部を均一に粉砕混合し、有
効成分として化合物(3)を50重量%含む水和剤を得
た。
製剤例5. 水和剤 化合物(1)80重量部、カープレックス#80(塩野義
製薬(株)製ホワイトカーボン)5重量部、エマール1
0(花王(株)製界面活性剤)3重量部、クレー12重
量部を均一に混合粉砕し、有効成分として化合物(1)を
80重量%含む水和剤を得た。
製剤例6. 粒剤 化合物(2)10重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム2重量部、リグニンスルホン酸ナトリウム1重
量部、タルク25重量部、ベントナイト62重量部を均
一に混合し、加水混練した後、押し出し造粒機を用いて
造粒し、乾燥後、有効成分として化合物(2)を10重量
%含む粒剤を得た。
製剤例7. 粒剤 粒状炭酸カルシウム96重量部とアデカエストールEX-1
303(旭電化(株)製)1重量部を均一混合し、これに
化合物(1)の粉砕品3重量部を添加混合し、有効成分と
して化合物(1)を3重量%含む粒剤を得た。
製剤例8. 肥料との混合粒剤 粒状の化成肥料97重量部とドリレスA(三共(株)
製)1重量を均一混合し、これに化合物(3)2重量部を
添加混合し、有効成分として化合物(3)を2重量%含む
肥料との混合粒剤を得た。
製剤例9. 肥料との混合粒剤 粒状の化成肥料92重量部とアデカエストールEX-1303
(旭電化(株)製)2重量部を均一混合し、これに化合
物(1)6重量部を添加混合し、有効成分として化合物(1)
を6重量%含む肥料との混合粒剤を得た。
製剤例10. フロアブル剤 化合物(2)40重量部、リグニンスルホン酸ナトリウム
9重量部、アラビアゴム1重量部、水50重量部をサン
ドグラインダーを用いて混合微粉砕し、有効成分として
化合物(2)を40重量%含むフロアブル剤を得た。
試験例1. ハクサイ根こぶ病防除試験 アブラナ科野菜根こぶ病菌(Plasmodiophora brassica
e)に汚染された土壌1kgに製剤例1に準じて調製した
粉剤の所定量を添加し、よく混合した後、直径15cmの
素焼鉢につめる。これにハクサイ(品種:無双)の種子
20粒を播種した。これを温室内で生育し、播種後6週
目に根部の発病の有無を調査した。防除効果は以下の式
より防除率を求め、結果は第2表に示した。
試験例2. Aphanomyces raphaniによるコマツナ苗立
枯病防除試験 殺菌土1kgに、製剤例2の方法に準じて調製した粉剤の
所定量を添加し、土壌全量とよく混合した後、直径15
cmの素焼鉢につめ、コマツナ(品種:新晩生コマツナ)
の種子20粒を播種した。播種5日後、あらかじめ調製
したAphanomyces raphaniの遊走子浮遊液(50ケ/1
視野、150倍)を鉢当り50mlづつ土壌潅注し接種し
た。これを温室内で更に30日間生育し、発病の有無を
1株づつ観察評価した。防除効果は、試験例1に示した
防除率で表わした。試験は3反復で行った。
結果を3反復の平均値で第3表に示した。
試験例3. エンドウ根腐病防除試験 エンドウ根腐病菌Aphanomyces euteichesに汚染された
土壌1Kgに、製剤例3に準じた方法で調製した粉剤の所
定量を添加し、土壌全量とよく混合し、これを直径15
cmの素焼鉢につめ、エンドウの種子10粒を播種した。
これを温室内で生育し、播種後30日目に株を抜きと
り、発病の程度を観察評価した。防除効果は発病程度を
0〜3の4段階法で表示し、これを下式により発病度と
して表わした。試験は3反復で行った。
結果を第4表に平均値で示す。
発病程度指数 0:発病なし 1:地際部の褐変少 2: 〃 多 3:枯死または枯死直前 試験例4. テンサイ立枯病防除試験 殺菌土1Kgに、製剤例2の方法に準じ調製した粉剤の所
定量を添加し、十分に混合した後、直径15cmの素焼鉢
につめ、テンサイ(品種:モノヒル)の種子20粒を播
種した。3日後にあらかじめ調製したテンサイ立枯病菌
Aphanomyces cochilioidesの遊走子浮遊液(50ケ/1
視野、150倍)を鉢当り50mlづつ接種した。これを温
室内で生育し、接種後10日目に幼植物の生育状態を観
察評価し、下式で防除率を求めた。結果は第5表に示
す。
試験例5. ジャガイモそうか病防除試験 あらかじめオートミール液体培地で培養したジャガイモ
そうか病菌を土壌に混和し汚染土壌を作る。この土壌8
Kgに、製剤例2の方法に準じ調製した粉剤の所定量を添
加し、十分混合した後1/2,000アールの樹脂製ポットに
つめ、ジャガイモ(品種:男シャク)を播種した。これ
を屋外で生育し、播種後80日目に塊茎を堀りおこし、
発病状態を調査した。調査は1ケ約20g以上の塊茎に
ついて「0」〜「4」の5段階の観察評価を行い、下式
により発病度を求め、防除効果を検定した。第6表に結
果を示す。
発病程度指数 0:病斑なし 1:1〜3ケの病斑または病斑部の面積3%以下 2:4〜10ケ 〃 〃 4〜13% 3:11〜20ケ 〃 〃 14〜25% 4:21ケ以上 〃 〃 26%以上 試験例6. ジャガイモそうか病防除試験(種イモ粉衣処
理) そうか病に罹病した種イモを、病斑部位が少なくとも1
ケ以上含まれるように切断し、製剤例1の方法に準じ調
製した粉剤100gを種イモ1Kgに粉衣した。畑土壌をつ
めた1/2,000アールの樹脂製ポットに、この種イモを植
えつけ、屋外で生育させた。植えつけ後8日目に塊茎を
堀り起こし、発病状態を調査した。調査方法は試験例5
に準じて行い、結果を第7表に示した。
〔発明の効果〕 上記試験例の結果より明らかなように、本発明化合物は
アブラナ科野菜の根こぶ病、ジャガイモのそうか病、粉
状そうか病および各種アファノマイセス菌による土壌病
害に対して、優れた防除効果を示す。難防除病害として
問題視されているこれらの土壌病害に対しては、いずれ
に対しても優れた防除薬剤がない。
一部市販されている薬剤もあるが、本発明化合物は明ら
かにこれらに勝り、土壌殺菌剤として極めて有用であ
る。
また、本発明化合物はこれらの各種土壌病害の病原菌に
近似した菌によって引き起こされる土壌病害−たとえば
テンサイのそう根病、麦のしま萎しゆく病等に対しても
充分な防除効果が期待できる。
本発明化合物および組成物は従来より知られた土壌病害
用殺菌剤より広範なスペクトトルを有し、かつ、高活性
で、低薬量で効果があり、環境への影響のより少ない土
壌病害用殺菌剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 佐藤 修

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Xは水素または塩素原子を表わす) で示されるナフタレンスルホンアミド化合物。
  2. 【請求項2】一般式(I)において、Xが水素原子である
    前記特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式(I)において、Xが塩素原子である
    前記特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】一般式(I) (式中、Xは水素または塩素原子を表わす) で示されるナフタレンスルホンアミド化合物を含有する
    ことを特徴とする農業用殺菌剤。
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