JPH0623171B2 - N−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフエニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体及び農業用殺菌剤 - Google Patents

N−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフエニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体及び農業用殺菌剤

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JPH0623171B2
JPH0623171B2 JP4470285A JP4470285A JPH0623171B2 JP H0623171 B2 JPH0623171 B2 JP H0623171B2 JP 4470285 A JP4470285 A JP 4470285A JP 4470285 A JP4470285 A JP 4470285A JP H0623171 B2 JPH0623171 B2 JP H0623171B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式(I) (式中、X,YおよびZはそれぞれ水素または塩素原子
を表わす。ただし、X,Y,Zの少なくとも1つは塩素
原子を表わす) で示されるN−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル
フェニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体およびそれ
らを含有することを特徴とする農業用殺菌剤に関する。
本発明化合物およびそれらを含有する組成物は土壌殺菌
剤として農業上有用である。
〔従来技術〕
従来より作物栽培上の大きな障害の一つとして、作物の
病害がある。病害の中でも特に土壌病原菌によってひき
起こされる土壌病害は最も難問題の一つになっている。
最近、我国においては野菜の栽培地が団地化し、商品作
物を連作する傾向が強くなり、ますます土壌病害の防除
が重要になっている。しかし、元来、土壌病害の防除は
極めて困難であり、被害はますます増大する傾向にあ
る。たとえば、アブラナ科野菜の根こぶ病に対しては、
PCNB(ペンタクロロニトロベンゼン)が特効薬とし
て使用されているが、その施用量は肥料なみと云われる
程多く使用されている。更にアブラナ科野菜を連作して
いる畑では、すでに標準施用量では効果不足で、より多
くの量を使用することが常識となっている。折しも、農
薬の環境汚染は社会問題化しており、このように多量に
使用される薬剤が放置される訳はなく、これにとって代
わるべきより低薬量で効果的な薬剤の要望は極めて強
い。その他の土壌病害、たとえば、ジャガイモそうか
病、ジャガイモ粉状そうか病、テンサイそうか根病、ム
ギしま萎縮病、ダイコン亀裂褐変症、カブ根くびれ病、
エンドウ根腐病、レタスのビックベイン病等に対して
は、ほとんど薬剤による完全な病害防除は困難とされて
いる。
スルホンアミド系化合物は古くから数多くの化合物が合
成され、その生理活性について多くの研究がなされてい
る。農業分野においては、除草剤、殺菌剤はもちろんの
こと殺虫剤についても研究がなされている。例えば除草
剤としては、日本国特許公告公報昭39-29571号、40-191
99号があり、殺菌剤としては、日本国特許公告公報昭44
-9304号、45-6836号、46-6797号、47-15119号、公開公
報昭57-31655号、58-118558号、58-219159号等があげら
れる。また殺虫剤としては、米国特許3,034,955(1962)
があげられる。
米国特許3,034,955(1962)においては、本発明化合物と
近似な構造を有する以下の化合物が開示されている。
3,4−ジクロロベンゼンスルホン酸−2′−トリフルオ
ロメチル−4′−クロロアニリド 3,4−ジクロロベンゼンスルホン酸−2′,5′−ジク
ロロ−4′−トリフルオロメチルアニリド 2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸−2′−クロロ
−5′−トリフルオロメチルアニリド 上記米国特許には本発明化合物については開示されてい
ないし、その開示化合物が殺虫活性を有することが記載
されているが、殺菌作用については何ら開示も示唆もな
い。
また、日本国特許公開公報昭58-11858号および58-21915
9号公報には、アブラナ科野菜の根こぶ病に対するスル
ホンアミド誘導体の防除作用が開示されている。
しかし、これらのスルホンアミド誘導体は、3−ニトロ
ベンゼンスルホンアミド誘導体に限定されている。他の
前記先行技術にはいずれも土壌殺菌剤への適用について
は何ら記載も示唆もない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来より知られた土壌病害用殺菌剤より広範
なスペクトルを有し、かつ、高活性で低薬量で効果があ
り環境への影響のより少ない土壌病害殺菌性化合物およ
び土壌病害用殺菌組成物を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明者らは、前記課題を解決するためにスルホンアミ
ド誘導体が種々の生理活性を有することに着目し、スル
ホンアミド誘導体について鋭意検討した結果、各種植物
病害、特に現在まで優れた防除薬剤のない土壌病害に対
して、先行技術からは全く予想できない広範なスペクト
ルを有し、かつ高活性な土壌殺菌性を有する化合物を見
出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る化合物は一般式(I) (式中、X,YおよびZはそれぞれ水素または塩素原子
を表わす。ただし、X,Y,Zの少なくとも1つは塩素
原子を表わす) で示されるN−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル
フェニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体であり、新
規化合物である。
本発明化合物は、日本特許公開公報昭58-118558号およ
び昭58-219159号に開示された化合物とは明らかに構造
を異にする。上に述べた先行技術からも明らかなよう
に、その構造のわずかな差異によりスルホンアミド誘導
体は除草、殺菌、殺虫と種々異なった生理活性を発現す
るものであり、本発明化合物が土壌病害に対し、広範な
スペクトルおよび高活性な防除作用を有することは前記
先行技術からは到底予測することはできない。また米国
特許3,034,955に本発明化合物の構造に近似した化合物
が開示されている。しかしベンゼン環の置換基は、その
置換基の種類が同一であっても置換基の数や置換位置の
差異により、生理活性が大きく異なる事は広く一般に知
られている所である。本発明化合物はアニリドのベンゼ
ン核の2位に塩素原子を有し、かつ、4位にトリフルオ
ロメチル基を有する点にその構造の特徴を有し、この点
が土壌殺菌剤としての優れた特性を生み出している。し
たがって、米国特許3,034,955に開示されている殺虫活
性物質からは、本発明化合物が土壌殺菌剤として高活性
を有することは予測することは困難である。事実、試験
例にも明らかなように、米国特許3,034,955に開示され
た化合物は殺菌剤としては何ら実用的防除効果を有しな
い。
本発明化合物(I)は下式によって示される反応で合成さ
れる。
(式中、X,YおよびZはそれぞれ水素または塩素原子
を表わす。ただし、X,Y,Zの少なくとも1つは塩素
原子を表わす)。
その反応に際して用いる塩基としては、ピリジン、トリ
エチルアミン、トリメチルアミン等がよいが、ピリジン
が最も適している。
反応溶媒としてはトルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン等の不活性有機溶媒が使用可能で
あるが沸点110℃以上のものが適している。
反応温度および反応時間は使用する溶媒によって異なる
が反応温度は110〜180℃が、反応時間は5〜15時間が
望ましい。
本発明化合物は、各種植物病原菌に対して抗菌力または
増殖阻止力を示し、広範囲にわたる植物病害に適用でき
るが、特にこれまで有効な防除薬剤のない各種作物の土
壌病害に対して卓効を示す。例えば、アブラナ科野菜の
根こぶ病、ジャガイモの粉状そうか病、テンサイのそう
根病、ムギのしま萎縮病、テンサイの立枯病、テンサイ
の根腐病、ダイコンの亀裂褐変症、カブの根くびれ病、
エンドウの根腐病、レタスのビックベイン病、各種苗立
枯病等に対して優れた防除効果を示す。また、細菌類に
対しては、グラム陽性菌に対して抗菌活性を示す。
本発明化合物を土壌処理剤として使用する場合、その施
用量は、対象病害の種類、各種条件たとえば土壌条件
(pH、水分、有機物含量等)や気象条件によって異なる
が、標準的にはヘクタール当り0.2〜40Kgの範囲で有
効であり、好ましくはヘクタール当り0.5〜20Kgであ
る。
本発明化合物は原体をそのまま使用してもよいが、通常
は担体および必要に応じて他の補助剤を添加混合し、製
剤形態たとえば、粉剤、水和剤、粒剤、フロアブル剤等
に調製して使用する。担体としては、クレー類、タル
ク、ベントナイト、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ゼオ
ライト、無水ケイ酸等の無機物質、小麦粉、大豆粉、デ
ンプン、結晶セルロース等の植物性有機質、石油樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコール等の高分子
化合物、尿素、ワックス類等があげられる。また、液体
担体としては、各種オイル類、有機溶媒および水等があ
げられる。
更に製剤上必要とされる補助剤、たとえば湿潤剤、分散
剤、固着剤、展着剤等を必要に応じて適宜単独または組
合わせて使用できる。
湿潤、分散、拡展、成分安定化、物性安定化、防錆等の
目的で使用される補助剤としては、各種界面活性剤やゼ
ラチン、アルブミン、アルギン酸ソーダ、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、キサンタンガム等の高分子化合物やその他の補助
剤があげられる。また、フロアブル剤の場合には、防菌
防カビのために場合によっては工業用殺菌剤を添加す
る。
界面活性剤としては、アルキルフェノール、高級アルコ
ール、アルキルナフトール、高級脂肪酸、脂肪酸エステ
ル、ジアルキルリン酸アミン等にエチレンオキサイドを
重合させたものや、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドを重合させたもの等の非イオン性界面活性剤、
ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、2−エチ
ルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン
酸塩、リグニンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩等の
陰イオン性界面活性剤および種々の陽イオン性、両性イ
オン性界面活性剤があげられる。
また、本発明化合物を殺菌剤として使用する時に、同時
に他の農薬、たとえば殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線
虫剤、抗ウイルス剤、除草剤、植物調節剤、誘引剤等、
石灰等の土壌改良剤または肥効性物質と併用することは
もちろん、これらとの混合製剤も可能である。
本発明の化合物を含有する種々の製剤または散布用調製
物は、通常一般に行われる施用方法により、施用するこ
とができる。すなわち、散布(たとえば、散粉、散粒、
液剤散布)、土壌表面施用、土壌混和施用、表面施用
(たとえば、塗布、粉衣、被覆)、種子浸漬、苗の根部
粉衣、根部浸漬等によって施用することができる。
各種製剤形態の有効成分は、通常粉剤では0.1〜10重
量%、水和剤では20〜90重量%、粒剤では0.1〜1
0重量%、フロアブル剤では20〜90重量%が望まし
い。
〔実施例〕
次に、合成例をもって本発明化合物の合成法を具体的に
説明し、表−1に本発明化合物(I)の具体例およびそれ
らの物性値を示す。
合成例 N−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)
−4−クロロベンゼンスルホンアミド(化合物−1)の
合成 400mフラスコ内にオルソジクロロベンゼン200mピ
リジン1m及び2−クロロ−4−トリフルオロメチル
アニリン2.0g(0.01モル)を装入し、かきまぜながら
4−クロロベンゼンスルホクロリド2.1g(0.01モル)
を室温で5分かけて徐々に加えた。その後加温し、還流
下(175〜180℃)に5時間かきまぜた。その反応液を室
温まで冷却後、希塩酸、ついで水で十分洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで脱水後、減圧下にオルソジクロロベンゼ
ンを留去した。その残分をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開液:ベンゼン)により目的の化合物−1
を単離した。m.p.91〜92℃、収量2.2g、収率60
%。
なお、他の化合物も上記方法に準じて合成した。
次に、本発明の化合物を有効成分として含有する殺菌剤
の製剤例を示すが、添加助剤の種類や混合比はこれに限
定されるものではない。
製剤例1.粉剤 化合物(2)3重量部、カープレックス#80(塩野義製薬
(株)製ホワイトカーボン)10重量部、クレー87重
量部を混合粉砕し、有効成分として化合物(2)を3重量
%含む粉剤を得た。
製剤例2.粉剤 化合物(1)0.5重量部、炭酸カルシウム49.5重量部、クレ
ー50重量部を混合粉砕し、有効成分として化合物(1)
を0.5重量%を含む粉剤を得た。
製剤例3.粉剤 化合物(3)1重量部、アデカエストールEX-1303(旭電化
(株)製)5重量部、炭酸カルシウム44重量部、クレ
ー50重量部を混合粉砕し、有効成分として化合物(3)
を1重量%含む粉剤を得た。
製剤例4.水和剤 化合物(3)50重量部、ソルポール(東邦化学(株)製
界面活性剤)5重量部、ラジオライト(昭和化学(株)
製焼成ケイソウ土)45重量部を均一に粉砕混合し、有
効成分として化合物(3)を50重量%含む水和剤を得
た。
製剤例5.水和剤 化合物(1)80重量部、カープレックス#80(塩野義製薬
(株)製ホワイトカーボン)5重量部、エマール10
(花王(株)製界面活性剤)3重量部、クレー12重量
部を均一に混合粉砕し、有効成分として化合物(1)を8
0重量%含む水和剤を得た。
製剤例6.粒剤 化合物(2)10重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム2重量部、リグニンスルホン酸ナトリウム1重
量部、タルク25重量部、ベントナイト62重量部を均
一に混合し、加水混練した後、押し出し造粒機を用いて
造粒し乾燥後有効成分として化合物(2)を10重量%含
む粒剤を得た。
製剤例7.粒剤 粒状炭酸カルシウム96重量部とアデカエストールEX-1
303(旭電化(株)製)1重量部を均一混合し、これに
化合物(1)の粉砕品3重量部を添加混合し、有効成分と
して化合物(1)を3重量%含む粒剤を得た。
製剤例8.肥料との混合粒剤 粒状の化成肥料97重量部とドリレスA(三共(株)
製)1重量を均一混合し、これに化合物(3)2重量部を
添加混合し、有効成分として化合物(3)を2重量%含む
肥料との混合粒剤を得た。
製剤例9.肥料との混合粒剤 粒状の化成肥料92重量部とアデカエストールEX-1303
(旭電化(株)製)2重量部を均一混合し、これに化合
物(1)6重量部を添加混合し、有効成分として化合物(1)
を6重量%含む肥料との混合粒剤を得た。
製剤例10.フロアブル剤 化合物(2)40重量部、リグニンスルホン酸ナトリウム
9重量部、アラビアゴム1重量部、水50重量部をサン
ドグラインダーを用いて混合微粉砕し、有効成分として
化合物(2)を40重量%含むフロアブル剤を得た。
次に、本発明化合物およびそれらを含有する本発明組成
物の優れた土壌病害防除作用を試験例をもって具体的に
説明する。
試験例1.ハクサイ根こぶ病防除試験 アブラナ科野菜根こぶ病菌(Plasmodiophorabrassica
e)に汚染された土壌1Kgに製剤例1に準じて調製した
粉剤の所定量を添加し、よく混合した後、直径15cmの
素焼鉢につめる。これにハクサイ(品種:無双)の種子
20粒を播種した。これを温室内で生育し、播種後6週
目に根部の発病の有無を調査した。防除効果は以下の式
より防除率を求め、表わした。結果を表−2に示す。
試験例2.Aphanomyces raphaniによるコマツナ苗立枯
病防除試験 殺菌土1Kgに、製剤例2に準じて調製した粉剤の所定量
を添加し、土壌全量とよく混合した後、直径15cmの素
焼鉢につめ、コマツナ(品種:新晩生コマツナ)の種子
20粒を播種した。播種5日後、あらかじめ調製したAp
hanomyces raphaniの遊走子浮遊液(50ケ/1視野、1
50倍)を鉢当り50mづつ土壌灌注し、接種した。こ
れを温室内で更に30日間生育させ、発病の有無を1株
づつ観察評価した。防除効果は、下式により防除率で表
わした。試験は3反復で行った。結果を3反復の平均値
で表−3に示した。
試験例3.エンドウ根腐病防除試験 エンドウ根腐病菌Aphanomyces euteichesに汚染された
土壌1Kgに製剤例3に準じて調製した粉剤の所定量を添
加し、土壌全量とよく混合し、これを直径15cmの素焼
鉢につめ、エンドウの種子10粒を播種した。これを温
室内で生育し、播種後30日目に株を抜きとり、発病の
程度を観察評価した。防除効果は発病程度を0〜3の4
段階法で表示し、これを下式により発病度として表わし
た。試験は3反復行った。
結果を表−4に平均値で示す。
発病程度指数 0:発病なし 1:地際部の褐変 少 2: 〃 多 3:枯死または枯死直前 試験例4.テンサイ立枯病防除試験 殺菌土1Kgに、製剤例2に準じて調製した粉剤の所定量
を添加し、十分に混合した後、直径15cmの素焼鉢につ
め、テンサイ(品種:モノヒル)の種子20粒を播種し
た。3日後にあらかじめ調製したテンサイ立枯病菌Apha
nomyces cochilioidesの遊走子浮遊液(50ケ/1視
野、150倍)を鉢当り50mづつ接種した。これを温
室内で生育し、接種後10日目に幼植物の生育状態を観察
評価し、下式で防除率を求めた。結果を表−5に示す。
試験例5.ジャガイモそうか病防除試験 あらかじめオートミール液体培地にて培養したジャガイ
モそうか病菌を土壌に混和し汚染土壌を作る。この土壌
8Kgに製剤例2に準じて調製した粉剤の所定量を添加
し、十分混合した後、1/2,000アールの樹脂製ポットに
つめ、ジャガイモ(品種:男シャク)を播種した。これ
を屋外で生育し、播種後80日目に塊茎を堀りおこし、
発病状態を調査した。調査は1ケ約20g以上の塊茎に
ついて「0」〜「4」の5段階の観察評価を行い、下式
で発病度を求め、防除効果を検定した。表−6に結果を
示す。
発病程度指数 0:病斑なし 1:1〜3ケの病斑または病斑部の面積3%以下 2:4〜10ケ 〃 〃 4〜13% 3:11〜20ケ 〃 〃 14〜25% 4:21ケ以上 〃 〃 26%以上 発明の効果 上記の試験例より明らかなように、本発明化合物はアブ
ラナ科野菜の根こぶ病、ジャガイモのそうか病、粉状そ
うか病、および各種アファノマイセス菌による土壌病害
に対して、優れた防除効果を示す。難防除病害として問
題視されているこれらの土壌病害に対しては、いずれも
優れた防除薬剤がなく開発が強く望まれている。本発明
化合物は、一部市販されている薬剤より明らかに勝り土
壌殺菌剤としてきわめて有用でありこの要望に答えるも
のである。
また、これらの各種土壌病害の病原菌に近似した菌によ
って引き起こされる土壌病害−たとえばテンサイのそう
根病、麦のしま萎縮病等に対しても充分な防除効果が期
待できる。
以上の説明から本発明化合物は従来より知られた土壌病
害用殺菌剤より広範なスペクトルを有し、かつ、高活性
であり、低薬量で効果を示すため環境への影響の少ない
優れた土壌病害殺菌剤であることが明らかである。
フロントページの続き 審査官 佐藤 修

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、X,YおよびZはそれぞれ水素または塩素原子
    を表わす。ただし、X、Y、Zの少なくとも1つは塩素
    原子を表わす) で示されるN−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル
    フェニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(I)において、XおよびZが水素原
    子であり、Yが塩素原子である前記特許請求の範囲第1
    項記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式(I)において、XおよびZが塩素原
    子であり、Yが水素原子である前記特許請求の範囲第1
    項記載の化合物。
  4. 【請求項4】一般式(I)において、Xが水素原子であ
    り、YおよびZが塩素原子である前記特許請求の範囲第
    1項記載の化合物。
  5. 【請求項5】一般式(I) (式中、X,YおよびZはそれぞれ水素または塩素原子
    を表わす。ただし、X,Y,Zの少なくとも1つは塩素
    原子を表わす) で示されるN−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル
    フェニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体を含有する
    ことを特徴とする農業用殺菌剤。
JP4470285A 1985-03-08 1985-03-08 N−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフエニル)−ベンゼンスルホンアミド誘導体及び農業用殺菌剤 Expired - Lifetime JPH0623171B2 (ja)

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