JPH062703Y2 - 弾球遊技機の可変入賞球装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は弾球遊技機の可変入賞球装置に関し、更に詳細
に説明すると、遊技盤に取付けられる球入口を有する取
付基板と、該取付基板の球入口の前面側に取付けられる
受口樋と該受口樋の前面側に設けられた前面カバーとか
らなる前面部材と、前記前面カバーに設けられた回動支
軸により回動可能に枢支された可動翼片とを有する弾球
遊技機の可変入賞球装置に関する。

〔従来の技術〕

従来より、パチンコ遊技機等の弾球遊技機においては、
遊技盤に種々の可変入賞球装置を設けて遊技者の趣向を
向上させている。このような可変入賞球装置のうち、左
右一対の可動翼片を起立状態より、逆八字状に傾動させ
る所謂チューリップと称される可変入賞球装置が多く用
いられている。

この可変入賞球装置は取付基板に取付けられた前面部材
に左右一対の可動翼片を回動支軸により回動可能に枢支
すると共に、取付基板の裏面側に一対の球受保持板を設
け、該一対の球受保持板間に設けられた枢支軸に球受揺
動レバーを揺動可能に枢支し、前記一対の可動翼片を前
記球受揺動レバーの揺動に基づき起立状態と逆八字状の
傾動状態とに回動させるようになされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の可変入賞球装置においては、取付基板に前面部材
を取付ける際に前面部材に設けた一対の回動支軸に予め
一対の可動翼片を挿入保持させ、これらの可動翼片が脱
落しないように押さえながら取付基板に前面部材をビス
止めしており、前面部材を取付ける作業が煩雑となる欠
点を有し、更に球保持板間に枢支軸を取付ける場合に、
一方の球保持板の一側外方より頭部を有する枢支軸の先
端を挿入し、他方の球保持板の側部外方に突出する枢支
軸の先端にＥリング等を取付けて抜け出しを防止するよ
うになされているため、取付作業が更に煩雑となり、且
つ遊技機の使用中に、可動翼片が落下してくるパチンコ
玉の衝突により破損した場合に、この破損した可動翼片
を簡易迅速に交換する事が出来ない欠点を有し、更に遊
技機の使用中にＥリング等が脱落し、故障を発生させる
虞れを有し、またＥリング等の部材を別途用いるため経
済性に欠けるものであった。

本考案の目的は、取付基板と前面部材との組付作業を簡
易迅速に行え、特に前面部材の回動支軸に挿入した可動
翼片が組付作業中に脱落する虞れがなく、また球保持板
に球受揺動レバーを枢支軸を介して揺動可能に枢支する
場合に、枢支軸の先端にＥリング等を別途取付ける作業
を必要とせず、組付作業を簡易化する事が出来、また遊
技機の使用中に可動翼片が破損した場合にも簡易迅速に
交換する事の出来る経済性に優れた弾球遊技機の可変入
賞球装置を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上述せる問題点に鑑みてなされたもので、遊技
盤に取付けられる球入口を有する取付基板と、該取付基
板の球入口の前面側に取付けられる受口樋と該受口樋の
前面側に設けられた前面カバーとからなる前面部材と、
前記前面カバーに設けられた回動支軸により回動可能に
枢支された可動翼片と、発光源を取付けた発光源取付板
とを有する弾球遊技機の可変入賞球装置において、前記
前面部材に係止部が形成され、前記可動翼片を回動支軸
に枢支させた場合に、前記可動翼片が前記係止部に係止
されて後方への移動が規制されると共に前記前面部材に
形成された第１係合部が前記取付基板に形成された第１
被係合部に係合され、更に前記取付基板の背面側に形成
され、前記発光源取付板に設けた第２被係合部に係合す
る第２係合部を設けた事を特徴とする。

〔作用〕 本考案に依れば、前面部材に係止部が形成され、可動翼
片を回動支軸に枢支させた状態で可動翼片が係止部に係
止されるので、前面部材を取付基板に取付ける際に可動
翼片を前面部材側に押さえながら作業する必要がなく、
また前面部材に第１係合部を形成し、取付基板に形成し
た第１被係合部に前記第１係合部を係合させ、更に取付
基板の背面側に第２係合部を設け、この第２係合部に発
光源取付板に設けた第２被係合部を係合させたので、組
付作業を簡易迅速化させる事が出来るものである。

〔実施例〕

以下本考案に係る弾球遊技機の可変入賞球装置の一実施
例を図面を参照して詳述する。

第１図（Ａ），（Ｂ）乃至第８図には、本考案に係る弾
球遊技機の可変入賞球装置の一実施例の概略が夫々示さ
れており、この可変入賞球装置１は弾球遊技機の遊技盤
に取付けられるものであるが、弾球遊技機の詳細説明は
これを省略する。

可変入賞球装置１は遊技盤に取付けられる合成樹脂材か
らなる取付基板２と、この取付基板２の前面側に取付け
られる合成樹脂材からなる前面部材３とを有している。
前記取付基板２の略中央には球入口４が形成され、四隅
に取付孔５が夫々形成されている。

また取付基板２の両側部にはランプ挿通孔６ａ，６ｂが
設けられ、このランプ挿通孔６ａ，６ｂの下方に係合孔
７ａ，７ｂが設けられている。尚ランプ挿通孔６ａ，６
ｂは取付基板２の裏面側に突出形成された筒状のランプ
カバー体８ａ，８ｂと一体に形成されている。また球入
口４の下部両側には位置決め用の係合切欠き９ａ，９ｂ
が夫々形成されている。

取付基板２の裏面側には、前記球入口４を囲むように逆
Ｕ字状の球受保持板１１が形成され、この左右一対の側
部球受保持板１１ａ，１１ｂ間に球受揺動レバー１２が
枢支軸１３により枢支されるようになされている。球受
揺動レバー１２は前記枢支軸１３の挿入される軸筒１５
と、前端側に設けられた球受部１６と、該球受部１６と
適宜の間隔を置いて下方に設けられた球受片１７と、球
ガイド１８とを備え、球受揺動レバー１２の後端側には
磁石１９が取付けられ、該磁石１９が球受保持板１１
ａ，１１ｂ間の下部に設けられたピン２０に吸着される
事により、球受揺動レバー１２の先端の球受部１６が上
方に傾動した状態を保持するようになされている。

前記ランプカバー体８ａ，８ｂには光表示装置２１の発
光源の一例としてのランプ２２ａ，２２ｂが挿入される
ようになされている。ランプカバー体８ａ，８ｂの上部
には側面より見て倒Ｌ字状のランプ基板取付片２３ａ，
２３ｂが夫々形成されている。前記光表示装置２１は発
光源取付板２５を有し、この発光源取付板２５に取付け
られたランプ２２ａ，２２ｂが図示しない電源に接続さ
れるようになされている。また発光源取付板２５の両側
部には第２被係合部としての基板取付孔２６ａ，２６ｂ
が設けられ、ランプ２２ａ，２２ｂをランプカバー体８
ａ，８ｂの背面側より挿入した場合に、ランプカバー体
８ａ，８ｂの上部に形成した第２係合部としてのランプ
基板取付片２３ａ，２３ｂが第２被係合部としての基板
取付孔２６ａ，２６ｂに係合されるようになされてい
る。

第１図（Ｂ）、及び第２図に拡大して示す如く、一対の
側部球受保持板１１ａ，１１ｂに取付けられる枢支軸１
３は頭部に抜け止め規制部３１が形成され、先端に係合
凹部３２が形成されている。そして一方の球受保持板１
１ａには抜け止め規制部３１の径より小さい透孔３３
が、他方の球受保持板１１ｂには前記枢支軸１３の先端
径ｒより小さい透孔３４が形成され、且つ透孔３４の周
囲が肉薄に形成され、更に薄肉部３５に透孔３４を中心
とするスリット３６が形成されて弾性変形可能な係合部
３７に形成されている。

従って、一対の球受保持板１１ａ，１１ｂ間に球受揺動
レバー１２を配置し、一方の球受保持板１１ａの透孔３
３に枢支軸１３の先端を挿入し、次いで球受揺動レバー
１２の軸筒１５に挿入し、次いで他方の球受保持板１１
ｂの透孔３４に枢支軸１３の先端を押圧すると、係合部
３７が外方に押し拡げられた状態で前記枢支軸１３の先
端が通過し、枢支軸１３の係合凹部３２に係合部３７が
係合される事となる。

取付基板２の前面側に取付けられる前面部材３は、取付
基板２の球入口４の前面側に取付けられる受口樋４１
と、この受口樋４１の前面側に設けられた前面カバー４
２とを備えている。前面カバー４２には、左右一対の回
動支軸４３ａ，４３ｂが設けられ、この回動支軸４３
ａ，４３ｂの先端は取付基板２の対向する位置に設けら
れた軸受凹部４４ａ，４４ｂに挿入保持されるようにな
されている。

受口樋４１の内側両側部には可動翼片５１ａ，５１ｂの
回動範囲を設定する回動規制片４６ａ，４６ｂが設けら
れ、また受口樋４１の両側部上部位置には第１の係合部
としての係合突起４７ａ，４７ｂが形成され、この係合
突起４７ａ，４７ｂが取付基板２に形成された第１被係
合部としての係合孔７ａ，７ｂに夫々係止されて、前面
部材３が取付基板２に取付けられる。尚取付基板２の球
入口４の下部に形成された係合切欠き９ａ，９ｂに係合
する係合段部４８ａ，４８ｂが受口樋４１の下部に夫々
係合されている。

可動翼片５１ａ，５１ｂは合成樹脂材より形成され、前
記回動支軸４３ａ，４３ｂの挿入される軸挿通孔５２
ａ，５２ｂを有し、軸挿通孔５２ａ，５２ｂの上方は中
空状に形成され、この中空部５３ａ，５３ｂ後方に光表
示装置２１のランプ２２ａ，２２ｂが挿入されている。
可動翼片５１ａ，５１ｂの下部には可動翼片５１ａ，５
１ｂを逆八字状に傾動する方向に作用する重錘５５が取
付けられている。また可動翼片５１ａ，５１ｂを傾動さ
せた場合に、相互に近接して対向する側に球受部５６
ａ，５６ｂが形成されている。

また可動翼片５１ａ，５１ｂの下部には、可動翼片５１
ａ，５１ｂが起立状態で前記回動規制片４６ａ，４６ｂ
と当接する第１の係合部６１ａ，６１ｂと、逆八字状の
傾動状態で前記回動規制片４６ａ，４６ｂと当接する第
２の係合部６２ａ，６２ｂとが夫々形成されている。

そして可動翼片５１ａ，５１ｂの第１及び第２の係合部
６１ａ，６２ａ及び６１ｂ，６２ｂ間が円弧面に形成さ
れ、この円弧面に沿って係合突部６３ａ，６３ｂが形成
され、また前面部材３側に設けられた回動規制片４６
ａ，４６ｂの前面カバー４２側に近接する部分に係止部
としての係合凹部６５ａ，６５ｂが段差状に切欠形成さ
れ、この係合凹部６５ａ，６５ｂに可動翼片５１ａ，５
１ｂの係合突部５３ａ，５３ｂが係止されるようになさ
れている。

即ち、可動翼片５１ａ，５１ｂの軸挿通孔５２ａ，５２
ｂに回動支軸４３ａ，４３ｂを挿入する際には可動翼片
５１ａ，５１ｂの係合突部６３ａ，６３ｂが外方に突出
し、回動規制片４６ａ，４６ｂと衝突するためそのまま
容易に挿入出来ないが、回動支軸４３ａ，４３ｂと軸挿
通孔５２ａ，５２ｂとの間の遊びや、押圧力による弾性
変形により、軸挿通孔５２ａ，５２ｂに回動支軸４３
ａ，４３ｂを挿入させ、係合部としての係合凹部６５
ａ，６５ｂにより可動翼片５１ａ，５１ｂの係合突部６
３ａ，６３ｂを係止させる事が出来るものである。

尚上述せる実施例においては、前面部材３の回動規制片
４６ａ，４６ｂに係止部としての係合凹部６５ａ，６５
ｂを形成したが、係合突部を前面部材３に設け、可動翼
片５１ａ，５１ｂを係止させる事も出来、要は可動翼片
５１ａ，５１ｂを前面部材３の回動支軸４３ａ，４３ｂ
に取付けた際に脱落しないように係止部により係止され
るものであればよい。また一対の可動翼片５１ａ，５１
ｂを用いて説明したが、可動翼片の数を増減する事も自
由である。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係る弾球遊技機の可変入賞球装置の一実
施例の構成であるが、斯る構成に依れば、前面部材に設
けた回動支軸に可動翼片を軸支させる事により、前面部
材に形成された係止部に可動翼片を係止させる事が出
来、前面部材を取付基板へ取付ける際に、可動翼片が回
動支軸より脱落する虞れがなく、また前面部材の両側部
に形成された第１係合部を取付基板に形成された第１被
係合部に係合させる事により、前面部材を取付基板に簡
易に取付けられ、更に取付基板の背面側に第２係合部を
設け、この第２係合部に発光源取付板に設けた第２被係
合部を係合させたので、組付作業を著しく簡易にし、然
も迅速に行う事が出来、更に球受保持板間に枢支される
球受揺動レバーの枢支軸を簡易迅速に取付ける事が出
来、然もＥリング等を用いる必要がないので、Ｅリング
等の脱落の虞れもなく、経済性に優れた弾球遊技機の可
変入賞球装置を得る事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ）乃至第８図は本考案に係る弾球遊
技機の可変入賞球装置の一実施例の概略を夫々示すもの
で、第１図（Ａ）は正面図、第１図（Ｂ）は側面図、第
２図は第１図（Ｂ）のＡ−Ａ断面図、第３図は第１図
（Ｂ）のＢ−Ｂ断面図、第４図は分解斜視図、第５図は
背面図、第６図は前面部材に可動翼片を取付けた状態の
背面斜視図、第７図は同背面図、第８図は同側面図であ
る。 図中、１…可変入賞球装置、２…取付基板、３…前面部
材、４…球入口、６ａ，６ｂ…ランプ挿通孔、７ａ，７
ｂ…係合孔、８ａ，８ｂ…ランプカバー体、９ａ，９ｂ
…係合切欠き、１１，１１ａ，１１ｂ…球受保持板、１
２…球受揺動レバー、１３…枢支軸、１５…軸筒、１６
…球受部、２１…光表示装置、２２ａ，２２ｂ…ラン
プ、２３ａ，２３ｂ…ランプ基板取付片、２５…発光源
取付板、２６ａ，２６ｂ…基板取付孔、３１…抜け止め
規制部、３２…係合凹部、３３，３４…透孔、３７…係
合部、４１…受口樋、４２…前面カバー、４３ａ，４３
ｂ…回動支軸、４４ａ，４４ｂ…軸受凹部、４６ａ，４
６ｂ…回動規制片、４７ａ，４７ｂ…係合突起、５１
ａ，５１ｂ…可動翼片、５２ａ，５２ｂ…軸挿通孔、６
１ａ，６１ｂ…第１の係合部、６２ａ，６２ｂ…第２の
係合部、６３ａ，６３ｂ…係合突部、６５ａ，６５ｂ…
係止部としての係合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】遊技盤に取付けられる球入口を有する取付
   基板と、該取付基板の球入口の前面側に取付けられる受
   口樋と該受口樋の前面側に設けられた前面カバーとから
   なる前面部材と、前記前面カバーに設けられた回動支軸
   により回動可能に枢支された可動翼片と、発光源を取付
   けた発光源取付板とを有する弾球遊技機の可変入賞球装
   置において、前記前面部材に係止部が形成され、前記可
   動翼片を回動支軸に枢支させた場合に、前記可動翼片が
   前記係止部に係止されて後方への移動が規制されると共
   に前記前面部材に形成された第１係合部が前記取付基板
   に形成された第１被係合部に係合され、更に前記取付基
   板の背面側に形成され、前記発光源取付板に設けた第２
   被係合部に係合する第２係合部を設けた事を特徴とする
   弾球遊技機の可変入賞球装置。