JPH06270351A - 積層フッ素樹脂フィルム - Google Patents

積層フッ素樹脂フィルム

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JPH06270351A
JPH06270351A JP5057062A JP5706293A JPH06270351A JP H06270351 A JPH06270351 A JP H06270351A JP 5057062 A JP5057062 A JP 5057062A JP 5706293 A JP5706293 A JP 5706293A JP H06270351 A JPH06270351 A JP H06270351A
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JP
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fluororesin film
film
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JP5057062A
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Inventor
Shigemi Seki
重己 関
Tomoaki Ueda
智昭 上田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくとも2層以上の積層構造からなる積層フ
ッ素樹脂フィルムにおいて、その表層部の少なくとも1
層が一般式 C3n6n-1−O−Ar−SO2 −X [式中、Arは置換基を有することもある芳香族基、n
は1〜5の整数、XはOM(Mは水素または塩)であ
る。]で示される化合物を含有してなることを特徴とす
る積層フッ素樹脂フィルム。 【効果】フッ素樹脂フィルムの特性を阻害することなく
帯電防止性と易接着性に優れ、しかも、着色隠蔽性、紫
外線カット性も有する積層フッ素樹脂フィルムを提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層フッ素樹脂フィル
ムに関するものである。詳しくは、帯電防止性、紫外線
カット性等など多機能を有する積層フッ素樹脂フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂フィルムは、その優れた耐熱
性、耐候性、耐薬品性、電気絶縁性等を有している。し
かし、フッ素樹脂フィルムは、その表面活性が極めて低
い故にフッ素樹脂フィルム特有の性質を有するが、反
面、接着性に欠けたり静電気が帯電しやすいなどの都合
の悪い性質も内在している。
【0003】この様な場合に、改質の試みとしてフッ素
樹脂フィルム中に直接、種々の機能付与剤を含有させる
方法が検討されてきたが、機能付与剤を含有させること
は、フッ素樹脂フィルムの特長とする性質、耐水性、機
械的特性、耐薬品性、電気特性等を著しく低下させるこ
とが知られている。
【0004】従って、この様な不都合を解消するため、
従来より種々の研究がなされてき、相反する特性を両立
させた積層フッ素樹脂フィルムとしては、例えば特開昭
57−177027号公報のように各種機能付与剤の混
合体を基体フィルム上に塗設したものや、特開平1−2
62133号公報、特開平1−275042号公報のよ
うに2層、3層の積層構造としたもの等の提案がなされ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
積層フッ素樹脂フィルムにおいては、例えば特開昭57
−177027号公報のような塗設したものにあって
は、塗設層の密着性や耐屈曲性に不安があり、経時にと
もない接着界面でのふくれ、はがれ等の問題をひき起こ
し易く、また、特開平1−262133号公報等のよう
な積層構造のものでは、技術的に充分な帯電防止性を付
与させるまでには到っていない。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決せし
め、フッ素樹脂フィルムの特性を阻害することなく、帯
電防止性とその持続性に優れ、しかも、易接着性、着色
性、紫外線カット性等も有する積層フッ素樹脂フィルム
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
積層フッ素樹脂フィルムは、少なくとも2層以上の積層
構造からなる積層フッ素樹脂フィルムにおいて、その表
層部の少なくとも1層が一般式 C3n6n-1−O−Ar−SO2 −X [式中、Arは置換基を有することもある芳香族基、n
は1〜5の整数、XはOM(Mは水素または塩)であ
る。]で示される化合物を含有してなるものからなる。
【0008】本発明において、積層フッ素樹脂フィルム
の材質は特に限定されず、公知の各種のものを用いるこ
とができる。代表的なものとして4フッ化エチレン重合
体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、4フッ化エ
チレン−6フッ化プロピレン共重合体、4フッ化エチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、2
フッ化ビニリデン重合体、3フッ化エチレン重合体、塩
化3フッ化エチレン重合体等やこれらの共重合体や混合
体等を挙げることができる。しかし機械的特性、製膜
性、加工適性等の面から4フッ化エチレン−6フッ化プ
ロピレン共重合体、エチレン−4フッ化エチレン共重合
体を用いるのが好ましく、中でもエチレン−4フッ化エ
チレン共重合体を主成分としたものが特に好ましい。
尚、主成分とは、そのものが樹脂組成物中50%以上、
好ましくは70%以上であるものを指し、適宜、他の物
質を含有してもよい。添加する樹脂は特に限定されない
が、例えばポリオレフィン系樹脂等を挙げることが可能
である。
【0009】また、フッ素樹脂には必要に応じて、本発
明の効果を損わない量で公知の添加剤、例えば耐熱安定
剤、耐酸化安定剤、染料、分散剤、カップリング剤、充
填剤等を配合してもよい。
【0010】本発明では、化合物を含有してなる層の樹
脂組成は、必ずしも他の層と同一組成にする必要はない
が、同一組成にしたほうが積層フッ素樹脂フィルムのカ
ール等の平面性の面でより好ましい。
【0011】更に、積層フッ素樹脂フィルムは未配向、
一軸配向、二軸配向のいずれでも用い得るが、機械的強
度が要求される場合には配向フィルムが望ましい。
【0012】積層フッ素樹脂フィルムの厚みは、特に限
定されず、10〜500μm程度の範囲から適当な厚み
を設定することができる。また、積層フッ素樹脂フィル
ムの表面粗さや光学的特性等についても、特に限定され
ず、種々用途での要求特性を勘案して、適切に所望の値
に設定できる。
【0013】本発明の積層フッ素樹脂フィルムは、少な
くとも2層の積層構造であり、更に、3層、4層、5層
積層等とすることで、より高機能化の達成が可能である
が、製造技術、品質、経済性等を総合的に勘案すると2
層、3層の積層構造のものがより好ましい。中でも、2
層積層構造であって、一方の層が化合物を含有してなる
層で、他方の層が紫外線吸収剤および/または着色顔料
を有する形態もの、3層積層構造であって、その表層の
少なくとも1層が化合物を含有してなる層で、中間層部
が紫外線吸収剤および/または着色顔料を有する形態の
ものが特に好ましい。
【0014】本発明でいう一般式 C3n6n-1−O−Ar−SO2 −X [式中、Arは置換基を有することもある芳香族基、n
は1〜5の整数、XはOM(Mは水素または塩)であ
る。]で示される化合物とは、特開昭57−16419
9号公報に製法等が開示されている化合物である。
【0015】本発明では、化学式中のn が1〜5、好ま
しくは1〜3の範囲である。n が本発明の範囲外では、
製法に困難をともなうばかりでなく帯電防止性能が劣っ
たり、相溶性や透明性等が低下するなど好ましくない。
式中、Mは水素または塩を示すが、代表的な塩としてL
i、Na、K、Rb等が挙げられるが、中ではNa、K
であるものが特性面からより好ましい。更に、化合物は
不純分を含まず高純度であるものがより望ましい。この
様な化合物としては、具体的には(株)ネオス製の“フ
タージエント”FT−100、FT−110などが有効
に使用できる。
【0016】また、本発明では層中での前記化合物の含
有量は、樹脂当り0.05〜30重量%が好ましく、
0.1〜20重量%がより好ましい。含有量が上記範囲
より低いと充分な帯電防止性や易接着性が得られず、上
記範囲を越えるものは溶融粘度の上昇をまねき、製膜性
が悪化し易い。化合物を含有する層の積層厚みは、特に
限定されるものではないが、1〜200μmが好まし
く、10〜100μmの範囲にあるものが層の均一形成
性や帯電防止性等の点で望ましい。
【0017】本発明で使用される紫外線吸収剤は、耐熱
性に優れ、樹脂との相溶性がよく均一分散できるととも
に、着色が少なく、しかも、樹脂に悪影響を及ぼさない
ものの選択が望ましい。紫外線吸収剤としては、例えば
ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダード
アミン系、オキザリックアッシド系等の公知の各種の適
用が可能であり、具体的には、ビス(5−ベンゾイル−
4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,
2′−4,4′−テトラハイドロキシ−ベンゾフェノ
ン、2,2′−ジハイドロキシ−4,4′−ジメトキシ
−ベンゾフェノン、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−
3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ハイドロキシベン
ゾエート、2−(3′,5′−ジターシャリアミル−
2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2(2′
−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2(2′−ハイ
ドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−エトキシ−2′−エチルオキザッ
クアシッドビスアニリド、2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル−3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ハイドロキ
シベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル・1
−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物等を挙げ
ることができる。
【0018】紫外線吸収剤は、特に限定されるものでは
なく、通常、溶融押出し時に添加され、単独、場合によ
っては2種以上の併用であってもよい。層中における紫
外線吸収剤の含有量は、樹脂当り0.01〜5.0重量
%が好ましく、0.5〜3.0重量%の範囲にあるもの
がより好ましい。含有量が上記範囲より低いと充分な紫
外線カット性が得にくく、上記範囲を越えるものは、均
一分散性が低下し易い。
【0019】本発明でいう着色顔料とは、層を着色せし
める無機または有機顔料であって相溶性、耐熱性、耐候
性等に優れたものの適用が望ましい。無機顔料として
は、例えば炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、フッ
化リチウム、フッ化カルシウム、天然或いは合成マイ
カ、酸化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ、ジルコニヤ、
リン酸カルシウム等や2種以上の金属酸化物の焼成によ
り得られる複合酸化物系無機顔料として、TiO2 ・S
2 3 ・BaO・NiO・Cr2 3 を主成分とする
チタンイエロー系顔料、ZnO・Fe2 3 ・Cr2
3 を主成分としたブラウン系顔料、TiO2 ・CoO・
NiO・ZnOを主成分としたグリーン系顔料、CoO
・Al2 3 ・Cr2 3 を主成分としたコバルトブル
ー系顔料、CuO・Cr2 3 やCuO・Fe2 3
MnO3 を主成分としたブラック系顔料、CoOやMn
2 3 からなるバイオレット顔料等、焼成カドミウム系
顔料等が挙げられる。
【0020】有機顔料としては、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、スチレン−ジビニベンゼン共重合体、
メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリレート、
ポリメチルスチレン、ポリメチルメタクリレート、エポ
キシ樹脂等が挙げられ、これらの中から選ばれた少なく
とも1種以上が適用されるが、特に限定されるものでは
ない。また顔料は中空多孔質或いは非中空多孔質形態で
あってもよく、さらに、樹脂に対する分散性を良化せし
めるため表面処理が施されていてもよい。層中における
着色顔料の含有量は、特に限定されず、積層フィルムへ
の要求特性等を鑑み、所望の値とすることができるが、
通常、樹脂当り0.05〜30重量%の範囲にあるもの
が製膜性、着色隠ペイ性等の点で望ましい。
【0021】本発明では、同一層に前記紫外線吸収剤と
前記着色顔料とを併用してもよく、その場合の各成分の
含有量は、特に限定されず、目的に応じて所望の値とす
ればよい。
【0022】また、積層フッ素樹脂フィルムでの紫外線
吸収剤および/または着色顔料の有する層の積層厚み
は、特に限定されず、所望の値とすることが可能である
が、紫外線カット性、着色隠蔽性等から5μm以上とす
るのが望ましい。
【0023】更に本発明の積層フッ素樹脂フィルムにお
いては、帯電防止性の発現を促進させたり、より一層の
易接着性を付与し加工適性を良化せしめるために、フィ
ルムの少なくても片面に表面処理を施こしてもよい。表
面処理は公知の方法、例えばコロナ放電処理(空気中、
窒素中、炭酸ガス中など)やプラズマ処理(高圧、低
圧)等が好適に用い得る。処理強度は、特に限定され
ず、用途に応じて適切に所望の値とすればよい。
【0024】次に本発明フィルムの製造方法について説
明するが、かかる例に限定されるものではない。
【0025】フッ素樹脂ペレットと一般式で示された化
合物からなる原料を押出機Aに供給する。一方、フッ素
樹脂と紫外線吸収剤および/または着色顔料からなる原
料を押出機Bに供給し、共にペレットが溶融する温度以
上、樹脂が分解する温度以下で溶融せしめ、各溶融体を
同一のTダイ2層口金やTダイ3層口金内で合流させ、
A/B、A/B/Aなる積層構成にラミネート後、口金
スリットからシート状に溶融押出し、冷却固化せしめて
未延伸フィルムを作る。更に、未延伸フィルムは必要に
応じて公知の同時二軸又は遂次延伸法で一軸又は二軸延
伸してもよいし、種々の雰囲気中でのコロナ放電処理な
ど公知の放電処理を施してもよい。
【0026】
【測定および評価方法】本発明の特性値は、次の測定方
法、評価基準による。
【0027】(1)表面電気抵抗 (株)アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微小電流計
(タイプR8340)を用いて、20℃、65%RHで
測定した。
【0028】(2)帯電性 スタティックオネストメータ・タイプS−4104(宍
戸商会製)を用い、放電電圧10kVで帯電後、20
℃、60%RHにおける電荷減衰を半減値(秒)で評価
し、以下の如く判定した。
【0029】○:良好(10分未満) ×:不良(10分以上)
【0030】(3)易接着性 厚さ500μmの軟質塩化ビニルフィルムとフッ素樹脂
フィルムとをアクリルアミド系樹脂“NK−35”(日
本触媒(株)製)/エポキシ樹脂“エピコート”828
(シエル化学(株)製)からなる接着剤で密着させた
後、次に、25℃、55RH%雰囲気下で引張り試験機
を用いて剥離角180°、引張り速度200mm/分で
剥離させ幅2cm当りの接着力を求め易接着性評価とし
た。
【0031】(4)紫外線カット性 日立340型広帯域自記分光々度計((株)日立製作所
製)を用いて、波長300〜400nm域の吸収スペク
トルを測定した。
【0032】
【実施例】本発明を、実施例、比較例を用いて以下に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】実施例1、実施例2 エチレン−4フッ化エチレン共重合樹脂“アフロン”C
OP−C55AX(旭硝子(株)製)に化学式
【化1】 で示される化合物を樹脂当り1.0重量%添加した原料
を押出機Aに供給し、常法により295℃で溶融して、
Tダイ2層複合口金の片表層に導入した。一方、上記フ
ッ素樹脂のみを押出機Bに供給し、常法により295℃
で溶融してTダイ2層複合口金の片表層にラミネートし
て、該溶融体シートを表面温度100℃に保たれた冷却
ドラム上に静電荷法で密着冷却固化させ、2層積層構造
を有する厚さ100μmの未延伸積層フッ素樹脂フィル
ムを得た。各フィルムの厚さはA層50μm、B層50
μmの構成であった(実施例1)。次に該フィルムのA
層面を空気中で処理強度70W・min/m2 でコロナ
放電処理を施こした(実施例2)。かくして得られたフ
ィルムの特性は表1に示した通りであり、ともにA層は
帯電防止性、易接着性を有していることが判る。
【0034】実施例3 実施例1に基づき、実施例1の押出機Bに供給する原料
を実施例1と同一樹脂とし、それに樹脂当り1.0重量
%のベンゾフェノン系紫外線吸収剤“アデカスタブ”L
A−51(旭電化工業(株)製)を添加し、混合体とし
たものを用いたほかは、実施例1と同様にして積層フッ
素樹脂フィルムを得た。該フィルムの特性を表1に示し
た。該フィルムは紫外線カット性を有しつつ、しかも、
化合物含有層は各特性に優れるものであった。
【0035】実施例4 実施例1に基づき、実施例1の押出機Bに供給する原料
を実施例1と同一樹脂とし、それに樹脂当り5.0重量
%の焼成顔料“青”(大日精化工業(株)製カラーマス
タ)を添加し混合体としたものを用いたほかは、実施例
1と同様にして積層フッ素樹脂フィルムを得た。該フィ
ルムの特性は表1に示した通りであり、鮮明な青色隠蔽
性を呈しつつ、化合物含有層は各特性に優れていた。
【0036】実施例5 実施例1と同じフッ素樹脂に樹脂当り1.0重量%のベ
ンゾトリアゾール系紫外線吸収剤“アデカスタブ”LA
−36(旭電化工業(株)製)及び樹脂当り3.5重量
%の焼成顔料“黄”(大日精化工業(株)製カラーマス
タ)とを混合した原料を押出機Aに供給し、常法により
295℃で溶融してTダイ3層複合口金の中央層に導入
した。
【0037】一方、上記フッ素樹脂に化学式
【化2】 で示される化合物を樹脂当り1.0重量%添加した原料
を押出機Bに供給し、常法により295℃で溶融してT
ダイ3層複合口金の両表層にラミネートして、以下、実
施例1と同一手法で厚さ125μmの3層積層構造を有
する未延伸積層フッ素樹脂フィルムを得た各フィルムの
厚さは表層45μmずつ、中央層35μmの構成であっ
た。得られたフィルムの特性を表1に示す。該フィルム
は紫外線カット性、黄色隠蔽性を保持してい、両表層は
各特性も優れたものであった。
【0038】比較例1 実施例1に基づき、実施例1のフッ素樹脂のみを押出機
A、押出機Bに供給し、以下、実施例1と同様にして未
延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に
示した。この様に本発明でいう化合物が含有されていな
い場合は、帯電防止性、易接着性に優れたフィルムの得
られないことが判る。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の積層フッ素樹脂フィルムにおい
ては、該フィルムを少なくとも2層以上の積層構成と
し、その表層部の少なくとも1層に特定の化合物を含有
せしめたので、次の様な優れた効果を得ることができ
た。
【0041】(1)フッ素樹脂固有の特性を保持しつ
つ、優れた帯電防止性と優れた易接着性を兼備してい
る。しかも、帯電防止効果の持続性にも優れている。
【0042】(2)帯電防止性に優れているので塵埃等
の付着がなく、印刷や貼り合せ等の後加工における取り
扱い性に優れている。
【0043】(3)紫外線カット性、着色隠蔽性も有し
ているので高機能化が達成できていると共に高級なイメ
ージを与えることができる。
【0044】本発明の積層フッ素樹脂フィルムは、上記
のような優れた特性を有するので、光学用、グラフィッ
ク用、各種基材(プラスチック、ガラス、金属、木材、
無機材料等)のオーバレイ用、マーキングフィルム用、
ラベル用、防汚シート用、テント用、農業ハウス用など
広範囲に適用できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層以上の積層構造からなる
    積層フッ素樹脂フィルムにおいて、その表層部の少なく
    とも1層が一般式 C3n6n-1−O−Ar−SO2 −X [式中、Arは置換基を有することもある芳香族基、n
    は1〜5の整数、XはOM(Mは水素または塩)であ
    る。]で示される化合物を含有してなることを特徴とす
    る積層フッ素樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 積層フッ素樹脂フィルムが2層積層構造
    であって、他方の層が紫外線吸収剤および/または着色
    顔料を有することを特徴とする請求項1に記載の積層フ
    ッ素樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 積層フッ素樹脂フィルムが3層積層構造
    であって、中間層部が紫外線吸収剤および/または着色
    顔料を有することを特徴とする請求項1に記載の積層フ
    ッ素樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 エチレン−4フッ化エチレン共重合体を
    主成分とする組成物であることを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の積層フッ素樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 少なくとも片面が放電処理されてなるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    積層フッ素樹脂フィルム。
JP5057062A 1993-03-17 1993-03-17 積層フッ素樹脂フィルム Pending JPH06270351A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015199842A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 三菱樹脂アグリドリーム株式会社 遮光シート

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