JPH06270305A - ハニカム成形体を製造する方法 - Google Patents

ハニカム成形体を製造する方法

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JPH06270305A
JPH06270305A JP8819093A JP8819093A JPH06270305A JP H06270305 A JPH06270305 A JP H06270305A JP 8819093 A JP8819093 A JP 8819093A JP 8819093 A JP8819093 A JP 8819093A JP H06270305 A JPH06270305 A JP H06270305A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量にして耐圧剛性の高いハニカム成形体
を、簡単な装置で、容易に製造する方法を提供する。 【構成】 表面が平面状もしくは曲面状の型板11に、
互いに交差する溝12を形成した成形型10を用い、そ
の成形型10によって、熱可塑性合成樹脂シート17を
真空成形してハニカム成形基板21を製造し、さらにそ
のハニカム成形基板21の背面28の側にライナー22
を接着してハニカム成形体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐圧強度の高いハニカム
成形体を、簡単な装置で、容易に製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】薄いシートを折曲げ、接合して作られ
た、多数の多角形が連続した、いわゆる蜂の巣状のハニ
カム基板の両セル開放面に、それぞれライナーを接着し
てハニカム体を製造する方法は従来より周知である。ハ
ニカム基板の蜂の巣状部の形状は、必ずしも六角形でな
くともよく、適宜な多角形の形状が採用される。このよ
うなハニカム体の材料には、主として紙、又はアルミニ
ュウムなどが使用されている。
【0003】従来のハニカム基板の製作の基本は、図1
7に示したように、多数枚の短冊状の紙、又はアルミニ
ウム板より成る基材1を、図示のように一定の間隔で接
着剤2を塗布して接合させ、これらの基材1を図17の
紙面上下方向に伸張して、図18に示すように、例えば
正六角形の蜂の巣状のセルを基材1によって区画成形し
ている。しかしながら、このようなセルが、例えば正六
角形の所定形状となるように正確に加工することが、製
品の物理的性質を維持するために要求されるため、この
製造方法によると、複雑な高価な装置を必要とするほ
か、多大な製造時間と多くの作業員を必要とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、簡
単な装置で、剛性を有し、かつ必要とする正確な形状の
ハニカム成形体を省力的に生産する方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、型板に形成された互いに交差する溝と、該
溝の底部に形成された複数の吸引孔とを有する成形型に
より、熱成形可能なシート材料を真空成形、圧空成形、
又は真空圧空成形して、多数のセルを区画する突壁を有
するハニカム成形基板を製造し、そのハニカム成形基板
の突壁と反対の背面側と、突壁側との少なくとも一方に
ライナーを接着するハニカム成形体を製造する方法を提
案する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0007】図1は、本発明を実施するための成形型の
一例を示す部分斜視図である。この成形型10は、表面
が平面状に形成された型板11を有し、この型板11の
表面側には、互いに交差する溝12が形成されている。
この溝12の底部の型板部分には、図2にも示すように
複数の吸引孔13が貫通形成され、また溝12以外の型
板部分にも吸引孔113が貫通形成されている。これら
の吸引孔13,113の直径は、例えば0.03〜0.
5mm程度に設定される。
【0008】型板11は、例えば、鋼、鉄、真鍮、銅、
ステンレススチール、アルミニュウム等の金属や、木
材、硬質合成樹脂、又は石膏などの適宜な硬質材料から
構成できるが、錆び難く、もしくは防錆処理が施されて
いる材料から型板11を構成することが好ましい。図1
に示した例では、溝12が、型板11の表面を研削する
ことにより形成されており、かかる溝12の幅は、例え
ば0.2〜3.0mm程度に設定される。
【0009】図1では、溝12によって正四角形の多数
のブロック14が画成される例を示したが、その他、三
角形、六角形等の多角形のブロックを溝によって形成す
るようにしてもよい。図8は、溝12によって六角形状
のブロック14が形成されている型板11の例を示して
いる。
【0010】型板11の下部には、図2に示すように真
空成形機の型盤15が接した状態で一体に連結され、こ
の型盤15には前記吸引孔13,113に連通する吸気
路16が設けられていて、この吸気路16が図示してい
ない真空ポンプに接続されている。このようにして、成
形型10と、その下に位置する型盤15と、真空ポンプ
とによって真空成形機が構成される。
【0011】上記の如く構成された成形型10は、真空
成形型として、通常の真空成形法で熱成形可能なシート
材料を成形することができる。すなわち、図2に示すよ
うに、熱成形可能なシート材料の一例である熱可塑性合
成樹脂シート17をクランプ18によって保持し、該シ
ート17を加熱したのち、これを、成形型10の、溝1
2が形成された側の成形面に下降させて載置し、前述の
真空ポンプの吸気作用により、吸気路16と吸引孔1
3,113を通して、成形型10に載置された熱可塑性
合成樹脂シート17を吸引し、該シート17を図3に示
すように真空成形するのである。その際、吸引孔113
がなくても真空成形は可能であるが、これがあれば、空
気溜りを生ぜしめることなく短時間で成形することがで
きる。
【0012】上述のようにして成形されたシート17を
成形型10から離脱すれば、図4に示したように、多数
のセル20を区画する突壁19を有するハニカム成形基
板21が得られる。このハニカム成形基板21では、そ
の突壁19が成形型10の各ブロック14に倣って成形
されているので、そのブロック形状に対応した、いわゆ
る蜂の巣状のセル20が形成される。すなわち、図1に
示した成形型10を用いれば、正四角形状のセル20
が、また図8に示した成形型10を用いれば正六角形状
のセルが得られるのである。
【0013】このようにして成形されたハニカム成形基
板21に対して、図5及び図6に示したように、突壁1
9と反対の背面28側にのみ、もしくは突壁19側にの
みライナー22,23を接着すると、ハニカム成形体2
5,26が完成する。特に後者の場合、すなわち突壁1
9側にライナー23を接着した場合、突壁19とライナ
ー23とにより、セル20が密閉されるので、ハニカム
成形体26の圧縮強さが増大するとともに、ハニカム成
形基板21とライナー23とによりサンドイッチ構造と
なるので、ハニカム成形体26の曲げ強さが高くなる。
【0014】さらに図7に示したように、ハニカム成形
基板21の背面28側と突壁19側の両面にライナー2
2,23を接着してハニカム成形体27を得ることもで
きる。この場合、前記片面にのみライナーを接着した場
合に比べて圧縮強さ、曲げ強さが格段と上昇する。した
がって、背面28側に接着するライナー22の厚さを薄
くすることが可能となる。このように、本発明では、ハ
ニカム成形基板の突壁と反対の背面側と、突壁側との少
なくとも一方にライナーを接着してハニカム成形体を製
造するものである。
【0015】なお、ライナー22,23として、熱可塑
性合成樹脂シートを用いるときは、ライナー22,23
を吸着板に真空吸引させた状態で、加熱装置で軟化溶融
させ、ハニカム成形基板21上に移動させ圧着させれば
よい。この場合、ハニカム成形基板21とライナー2
2,23が同系の熱可塑性合成樹脂からなるときは、接
着剤を用いることなく、両者を接着することができる。
【0016】またハニカム成形基板21の背面28の側
に、これと同系の熱可塑性合成樹脂シートより成るライ
ナー22を接着するときは、図3に示すように、ハニカ
ム成形基板21の成形直後であって、これを成形型10
から離脱する前に、この基板21の背面28上に、クラ
ンプ118によって保持され、かつ加熱されたライナー
22を降下させ、そのライナー22の熱と、ハニカム成
形基板21の熱とによって、両者を接着することもで
き、このようにすれば接着作業を極く簡単に行うことが
できる。ハニカム成形基板21の突壁19の側にライナ
ー23を接着するときは、ハニカム成形基板21を成形
型10から離脱した後にその接着作業を行うことにな
る。
【0017】図1に示した成形型10においては、その
型板11を研削して溝12を形成したが、図9に示すよ
うに、板材11a上に、複数のブロック14aを固定
し、各ブロック14aの間に、互いに交差する溝12を
区画することによって、型板11より成る成形型10を
構成することもできる。このようにして型板11を製造
すれば、溝12の研削作業が不要となり、簡単に成形型
10を得ることができる。
【0018】各ブロック14aは、例えば接着剤や溶接
などによって板材11aに固定できるが、その際、各ブ
ロック14aの底面から下方に突出するピン29を、各
ブロック14aに一体に突設し、これらのピン29を、
板材11aに形成した取付穴30に挿入して各ブロック
14aを位置決めし、これらを接着剤などで板材11a
に一体に固着すると、その作業を一層簡素化できる。
【0019】以上説明した実施例では、型板11の表面
を平面状に形成したが、図10に示すように、表面が曲
面状に形成され、互いに交差して延びる溝12の深さが
変化した型板11より成る成形型10を用いることもで
きる。かかる成形型10を用いれば、その曲面状の表面
に対応した形態のハニカム成形基板を得ることができ、
これによって、自動車や航空機又は鉄道車両などの複雑
な内部形状に対応した形態のハニカム成形体を製造する
ことができる。図9に示したところと同様に、板材上に
複数のブロックを固着することにより、図10に示した
如き型板11を製造することもできる。
【0020】また図11に示すように、表面が曲面状に
形成され、互いに交差して延びる溝12の深さが一定に
形成された型板11より成る成形型10を用いても、湾
曲状のハニカム成形基板を得ることができる。この場合
も、図2に関連して先に説明したように、クランプ18
によって保持され、加熱された熱可塑性合成樹脂シート
を図11に示した成形型10の成形面に載置し、真空ポ
ンプの吸気作用により、溝12の底部に形成された複数
の吸引孔13と、他の吸引孔113と、吸気路16とを
通して成形型10上の熱可塑性合成樹脂シートを吸引
し、これを熱成形しハニカム成形基板21を得る。
【0021】ここで、図11に示したハニカム成形基板
21の背面28に、熱可塑性合成樹脂シートより成るラ
イナー22を接着するときは、ハニカム成形基板21の
成形後、これを成形型10から離脱させることなく、成
形型10の各吸引孔113に対応するハニカム成形基板
21の部分に、図示していない穿孔治具によって貫通孔
を形成すると共に、成形型10上のハニカム成形基板2
1の背面28を、これに沿って配列されたヒータ(図示
せず)によって加熱する。
【0022】一方、クランプ118によって保持され、
かつ加熱されたライナー22をハニカム成形基板21の
上から成形型10の上に載置し、真空ポンプにより吸気
路16を吸気すると、吸引孔113に対応するハニカム
成形基板21の部分には貫通孔が形成されているので、
ライナー22はハニカム成形基板21の背面28上に真
空成形され、両者が熱接着され、二層のハニカム成形体
が得られる。
【0023】或いは、ハニカム成形基板21の成形開始
と同時にクランプ118によって保持され、かつ加熱さ
れたライナー22を図11に示すように成形型の上方に
もたらし、そのクランプ118をハニカム成形基板21
用のクランプ18の上に圧接させ、このクランプ118
の貫通孔118aに接続された導管50を通して、図示
していない真空ポンプによって吸気し、ハニカム成形基
板21とライナー22との間を抜気してライナー22を
ハニカム成形基板21の背面28に熱接着し、二層のハ
ニカム成形体を得ることもできる。クランプ118に複
数の貫通孔118aを形成して、これらを導管を介して
真空ポンプに接続するようにすると、ハニカム成形基板
21とライナー22との間の空間を均一に抜気でき、完
成したハニカム成形体の品質を高めることができる。
【0024】この例では、先の例のように、成形型10
の吸気孔113に対応するハニカム成形基板21の部分
に貫通孔をあける必要はなく、またハニカム成形基板2
1の成形後、直ちにライナー22を成形基板21の背面
28に熱接着できるように、ライナー22を別工程で加
熱しておけば、ハニカム成形基板21の背面28を改め
て加熱する必要はない。このように簡単かつ迅速にハニ
カム成形体を得ることができる。
【0025】また上述の各方法によって得た二層のハニ
カム成形体の突壁側にもライナーを接着するには、図1
2に示すように、図11に示した成形型10から離脱し
た二層のハニカム成形体25を上下逆にして凸形状型5
1上に載置し、該成形体25を図示していないヒータに
より加熱する。例えば、成形基板21の突壁19の先端
に沿って配列されたヒータを突壁19の先端と平行に配
置し、その先端を加熱するのである。
【0026】一方、突壁19の先端に沿う曲面に対応し
た成形面を有する別の真空成形型52に加熱したライナ
ー23をセットし、その吸引孔53と吸気路54を通し
て図示していない真空ポンプにより吸気し、該ライナー
23を真空成形する。
【0027】次いで、突壁19の先端を加熱したヒータ
を上昇させ、これを水平方向に移動させて退避させ、真
空成形型52によって成形した直後のライナー23を、
その成形型52に付着させたまま、凸形状型51上の二
層のハニカム成形体25の上に下降させて密着させ、ラ
イナー23と、ハニカム成形基板21の突壁19の先端
とを熱接着する。次いで、これを成形型から離脱すれ
ば、三層のハニカム成形体が完成する。このような成形
体は、例えば、軽量で遮熱性に優れた容器などとして利
用することができる。
【0028】図11及び図12に関連して上に説明して
各方法において、各シートを熱だけで接着するのではな
く、各シートの接着部に接着剤を塗布し、その接着力に
よっても各シートを接合するように構成することもでき
る。
【0029】ところで、図11に示した成形型10も、
型板11に溝12や吸引孔13,113を研削すること
により製作できるが、溝12の幅は極く狭いものである
ため、その底部に吸引孔13を研削することは容易では
ない。
【0030】図13及び図14は、より簡単に図11に
示した形式の成形型10を製造する方法を示す図であ
る。
【0031】先ず、上部が開放した箱状の型枠55を用
意し、次いで例えば六角柱状の多数のブロック114を
互いに微小な隙間57をあけて配置し、各ブロック11
4の下部のピン129を型枠55の底壁55aに形成し
た取付孔に嵌着し、接着剤などで各ブロック114を型
枠55に固定する。その際、ブロック114の底面と型
枠55の底壁55aとの間に通気性部材、例えば金網5
6を配置する。型枠55の下部には、図示していない真
空ポンプに通じる排気孔59が形成されている。
【0032】次に、各ブロック114の間の隙間57
に、その上方から微小径の多数の棒材、例えば金属丸棒
58を挿入する。丸棒58の長さは、図14から判るよ
うに隙間57の全高よりもやや短かくなっていて、丸棒
58を隙間57に挿入した後、隙間57の上部に一定深
さの溝12が残される。この溝12は図11に示した成
形型10の溝12に相当するものである。各ブロック1
14の間の隙間57、すなわち溝12の幅が、例えば2
mmであるとしたとき、例えば1mmの直径の丸棒58を2
本並べて隙間57に挿入する。このとき各丸棒58間に
は微小な隙ができ、ここに通気性が付与される。最後
に、成形面となる各ブロック114の上面を平滑な曲面
状に切削して成形型10を仕上げる。また各ブロック1
14には、必要に応じて、これを縦方向に貫通する吸気
孔113が予め形成される。
【0033】加熱した熱可塑性合成樹脂シートをブロッ
ク114の上面に載置し、真空ポンプを作動させると、
丸棒58の間の隙、金網56、及び排気孔59を通して
吸気され、シートが真空成形され、ハニカム成形基板が
得られる。
【0034】このように、図13及び図14に示した成
形型10も、ブロック114と型枠55より成る型板に
互いに交差する溝12が形成され、この溝12の底部に
は各丸棒58の間の隙より成る多数の吸引孔が形成さ
れ、熱成形可能なシート材料を真空成形して多数のセル
を区画する突壁を有するハニカム成形基板を製造するこ
とができる。
【0035】また図14に示したブロック114と丸棒
58とに、例えば水平に貫通する孔を設け、ここに冷却
水の流通する冷却パイプ60を図14に鎖線で示す如く
通し、成形型10を効果的に冷却できるように構成する
こともできる。
【0036】成形法の特殊な例として、型表面が円筒周
面である場合の例を、図15及び図16に示す。円筒体
41より成る型板の周面に、前記実施例と同様に互いに
交差する溝12が形成され、その底部の円筒体部分と、
その他の円筒体部分とに複数の吸引孔13,113が貫
通形成され、成形型40が構成されている。この円筒体
41は、これと一体の両側板46、同じく各側板46に
それぞれ一体に突設された軸44と共に、図示していな
い駆動装置により所定周速度で矢印A方向に回転駆動す
るように構成され、その軸44内には、吸引パイプ47
が内挿されている。この吸引パイプ47は、上記円筒体
41の回転とは絶縁され、常に不動に保持され、その一
端は図示していない真空ポンプに連なっている。
【0037】円筒体41内には、図16に示したよう
に、吸引パイプ47に基端側が固定された一対の壁4
8,48が固定配置され、これらの壁48,48の先端
縁は回転する円筒体41の内周面に摺接するようになっ
ていて、この内周面と両壁48,48とによって扇形の
吸引室45が区画形成されている。また吸引室45と吸
引パイプ47の内部は、該パイプ47に形成された通気
孔47aを通して連通している。これにより、壁48,
48間に位置する円筒体41の吸引孔13,113は真
空ポンプに連通して、このポンプによって吸引室45が
吸気される。円筒体41は前述の各実施例における型板
11と同じく、木材、合成樹脂、又は金属などにより構
成され、また溝12は円筒体41を研削し、又はブロッ
クを所定の間隔をあけて固着することにより形成される
ことも先の実施例と変りはない。
【0038】成形型40によるハニカム成形体の製造方
法を、図16に基づいてさらにその詳細を明らかにす
る。第1の押出機(図示せず)から押出された第1の熱
可塑性合成樹脂シート117は、回転する成形型40の
表面に供給されると、吸引室45に対応する吸引孔1
3,113を通して吸気され、その円筒体周面部分に吸
着される。このようにして、熱成形可能なシート材料の
一例であるシート117が、円筒体41に設けられた溝
12を有する成形型40により真空成形され、多数のセ
ル120を区画する突壁119を有するハニカム成形基
板121が製造される。
【0039】上記のハニカム成形基板121にライナー
を接着してハニカム成形体を得るには、第2の押出機
(図示せず)から押出された第1のライナーとなる熱可
塑性合成樹脂シート122を、成形型40上に吸着され
て回動しているハニカム成形基板121上に供給し、そ
の背面128の側に熱融着により接着すればよい。これ
により、背面側にのみライナーを接着したハニカム成形
体が得られる。
【0040】さらに前記ハニカム成形基板121の突壁
119の側にもライナーを接着するときは、ハニカム成
形基板121を圧着ロール78,78間に導くととも
に、第3の押出機(図示せず)から押出された第2のラ
イナーとなる熱可塑性合成樹脂シート123を、ハニカ
ム成形基板121の突壁119の側に挿入して、同時に
圧着し、引続いて冷却ロール79,79間で冷却する
と、ハニカム成形基板121の突壁119側及び背面1
28側にライナーを接着したハニカム成形体が得られ
る。また、第1のライナーとなるシート122の接着を
省けば、突壁119の側にのみ、ライナーが接着された
ハニカム成形体が得られる。いずれにしても図16に示
したような成形方法を採用すればハニカム成形体を連続
生産することができ、長尺の製品を得ることが可能とな
る。
【0041】以上の実施例は全て、ハニカム成形基板2
1,121を真空成形法で成形したが、圧空成形によ
り、又はこれらを併用した真空圧空成形によって、ハニ
カム成形基板を成形することもできる。これらの成形法
を採用した実施例は、上述した各実施例から自明である
ため、その具体的な説明は省略する。
【0042】ところで、上述の各実施例において用いら
れる成形型に形成された溝12の幅は、得ようとするハ
ニカム成形基板の形状に応じて、先に例示した如く適宜
設定されるのであるが、その幅を図3に示したように、
成形されたハニカム成形基板21のシートの厚みのほぼ
2倍の大きさに設定し、この溝12内に挿入されたシー
ト部分が互いに密着し、その熱によって両シート部分が
溶着する大きさに定めると、その溶着されたシート部分
の強度を特に高めることができる。これにより完成した
ハニカム成形体を高強度のものにすることができ、その
利用範囲を拡大することができる。
【0043】この発明に利用されるハニカム成形基板用
の熱成形可能なシート材料としては、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアセテート、A
BS樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂などの熱可塑
性樹脂がある。またハニカム成形基板の突壁側と背面側
の少なくとも一方に接着されるライナーの材料として
も、上記熱可塑性樹脂シートや金属シートなどが挙げら
れる。ハニカム成形基板とライナー材料が同系の熱可塑
性合成樹脂であり、少なくとも一方が溶融軟化状態にあ
る場合を除いて、接着前にハニカム成形基板の片側もし
くは両側、およびライナーの片側に接着剤を塗布する必
要がある。なお、ライナーに予め繊維材、クッション材
等の化粧用表装材を積層した複合ライナーを用いること
もでき、この場合表面の見栄えが優れたハニカム成形体
を得ることができる。
【0044】なお、化粧用表装剤としては、織布、不織
布や塩化ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、
ポリプロピレン、ポリエチレン等の種々着色、模様付
け、凹凸模様付けしたシートなどを用いることができ、
またクッション材としては塩化ビニル樹脂、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリウレタンなどの発泡シートを
採用することができ、クッション感触の良い表装材とす
ることが可能である。前記した連続生産方式の場合で
は、図16に示したように第2のライナーとなる熱可塑
性合成樹脂シート123と同時に、加熱のみでなく必要
に応じて裏面に加熱活性化する接着剤を予め塗布した表
装材39を圧着ロール78,78間に挿入すればよい。
同様にこれを第1のライナーを構成するシート122の
外側に表装材を接着加工することもできる。
【0045】本発明に係る方法で製造されたハニカム成
形体は、前述のように自動車、航空機、鉄道車両に利用
できるほか、船舶、建造物、軽量遮熱容器などにも広く
利用することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、軽量にして耐圧剛性が
高いハニカム成形体を、簡単な装置で、容易に製造する
ことが可能となるほか、従来の方法ではハニカム成形体
の高さを部分的に変えることが困難であったが、この発
明では溝の深さを部分的に変更することにより可能とな
る。また、型の表面を曲面にして、湾曲したハニカム成
形体を得ることもできる。各構成材料に熱可塑性合成樹
脂を採用するときは、リサイクルが可能であり省資源と
しての価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空成形法によるハニカム成形基板を成形する
成形型の要部斜視図である。
【図2】図1に示した成形型によりハニカム成形基板を
成形する際の状態を示す断面図である。
【図3】図1に示した成形型によりハニカム成形基板を
成形したときの様子を示す断面図である。
【図4】成形されたハニカム成形基板の斜視図である。
【図5】ハニカム成形基板の背面側にライナーが接着さ
れたハニカム成形体の断面図である。
【図6】ハニカム成形基板の突壁側にライナーが接着さ
れたハニカム成形体の断面図である。
【図7】ハニカム成形基板の突壁側と背面側にライナー
が接着されたハニカム成形体の断面図である。
【図8】成形型の他の例を示す平面図である。
【図9】成形型のさらに他の例を示す断面図である。
【図10】成形型のさらに他の例を示す断面図である。
【図11】成形型のさらに別の例を示す断面図である。
【図12】三層のハニカム成形体を製造する方法を示す
断面図である。
【図13】ブロックと金属丸棒によって構成される成形
型の平面図である。
【図14】図13のXIV−XIV線断面図である。
【図15】ハニカム成形基板を連続的に製造する成形型
の斜視図である。
【図16】ハニカム成形体を連続的に製造する装置の説
明断面図である。
【図17】従来のハニカム基板を製造する工程を説明す
る断面図である。
【図18】従来のハニカム基板の平面図である。
【符号の説明】
10 成形型 11 型板 12 溝 13 吸引孔 19 突壁 20 セル 21 ハニカム成形基板 22 ライナー 23 ライナー 25 ハニカム成形体 26 ハニカム成形体 28 背面 40 成形型 119 突壁 120 セル 121 ハニカム成形基板 128 背面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型板に形成された互いに交差する溝と、
    該溝の底部に形成された複数の吸引孔とを有する成形型
    により、熱成形可能なシート材料を真空成形、圧空成
    形、又は真空圧空成形して、多数のセルを区画する突壁
    を有するハニカム成形基板を製造し、そのハニカム成形
    基板の突壁と反対の背面側と、突壁側との少なくとも一
    方にライナーを接着することを特徴とするハニカム成形
    体を製造する方法。
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