JPH06269649A - 気体分離膜の製造法 - Google Patents

気体分離膜の製造法

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JPH06269649A
JPH06269649A JP5814193A JP5814193A JPH06269649A JP H06269649 A JPH06269649 A JP H06269649A JP 5814193 A JP5814193 A JP 5814193A JP 5814193 A JP5814193 A JP 5814193A JP H06269649 A JPH06269649 A JP H06269649A
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JP
Japan
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gas separation
membrane
separation membrane
diluent
reactive
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JP5814193A
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English (en)
Inventor
Yasuo Namita
靖夫 波田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い分離係数及び透過係数を有する気体分離
膜を提供する。 【構成】 多孔質膜基材に、反応性シロキサン化合物、
及び非反応性ポリキサン等の希釈剤を含浸させ、反応性
シロキサン化合物の架橋反応を行った後、溶剤で未反応
の反応性シロキサン化合物及び希釈剤を抽出除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体分離膜の製造法に
関し、詳しくは、気体透過性能に優れた気体分離膜の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】気体を分離するのに気体分離膜を用いる
いわゆるガス分離に関しては、操作が容易であること、
使用する装置が簡便であること、あるいは省エネルギー
効果を期待できる等のことから、種々検討されてきてい
る。特に、ガス分離の大規模な産業用途への適用を考え
た場合、使用する膜の気体透過性能は、装置容量、動力
費、装置価格等に大きく影響するので、その性能向上等
について検討がなされてきた。
【0003】これまで気体分離膜として、高分子膜につ
いては、均質な緻密膜から成るもの、例えばポリシロキ
サンとポリカーボネートとの共重合膜(特開昭48−6
4199号)や、ポリシロキサンとポリフェニレンオキ
シドとのブレンド膜(特開昭58−95538号)が知
られているが、これらは分離性能はよいとしても透過性
能が不十分である。
【0004】他方、多孔質支持体上に薄い均質膜を担持
させたものとしては、多孔質支持体表面にポリスルホン
のようなポリマーを溶液として塗布し乾燥させたもの
(特公昭59−3201号)、ポリマーの非水溶液を水
面上に展開させて薄膜を形成させ、これを多孔質支持体
表面に付着させたもの(特開昭58−14928号)、
多孔質支持体上で前駆体を架橋又は重合させたもの(特
開昭57−105203号)などが提案されている。
【0005】しかし、これらは薄膜にピンホールを生じ
たり、調製方法が複雑であったり、細孔の閉塞を生じた
り、あるいは透過性と分離性のバランスの調整が困難で
あるなどの問題があり、必ずしも満足し得る結果は得ら
れていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、これらの問題
点を解決すべく、本発明者は、多孔質膜基材に反応性ポ
リシロキサンを含浸して特定の硬度となるように架橋さ
せた後、未反応物を溶剤抽出する方法を提案した(特願
昭63−88481号)。この方法によってガス透過性
が大幅に改良され、高い分離係数(α=2)を有する膜
が得られるが、なお透過性能においては十分とは言えな
い。
【0007】本発明は、このような観点からなされたも
のであり、上記と同様の分離係数を保持したまま、さら
に高い透過性を有する膜材料を提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、反応性ポリシロ
キサンの希釈剤を添加することにより、分離係数及び透
過性能の高い分離膜が得られることを見出し、本発明に
至った。
【0009】すなわち本発明は、多孔質膜基材に反応性
シロキサン化合物及び希釈剤を含浸させ、反応性シロキ
サン化合物の架橋反応を行った後、溶剤で未反応の反応
性シロキサン化合物及び希釈剤を抽出除去することを特
徴とする気体分離膜の製造法である。以下、本発明を詳
細に説明する。
【0010】(1)多孔質膜基材 前記膜基剤としては、細孔を有し、分離対象物により劣
化を受けないものであれば、特に制限はなく、例えば、
酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン6、ナイ
ロン66、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン等から
なる多孔質基剤、あるいはセラミックス、ガラス、金属
等の無機多孔質基材が挙げられる。これらの多孔質基剤
の有する細孔の孔径は、0.1〜5.0μが望ましい。
また、これらの多孔質基剤の弾性率は、105〜1013
dyne/cm2のものが好ましい。
【0011】(2)反応性シロキサン化合物 本発明に用いる反応性シロキサン化合物は、反応性官能
基を有するシロキサンポリマーあるいはその前駆体であ
って、架橋反応により三次元架橋構造をとることができ
るものであれば、特に制限はなく、これらは単独でも適
当な混合物としても使用できる。上記官能基としては、
−CH=CH2 基、−SiH基、−NH 2 基、−OH
基、−COOH基、−C(CH8)=CH2基、エポキシ
基等が挙げられる。
【0012】このようなシロキサン化合物として、市販
されているシリコーン化合物、例えば信越シリコーン
(株)製KE1052、FE110、KE2475等を
使用することができる。
【0013】(3)希釈剤 希釈剤は、上記反応性シロキサン化合物を希釈するため
に使用するものであり、架橋化反応を阻害せずに、シロ
キサン化合物と均一に混合できるものであれば、特に制
限はなく、シリコーンオイルや脂肪族炭化水素、脂環式
炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール類、エーテル
類、ケトン類、エステル類などが挙げられる。これらの
うちでは、その沸点が200℃以上の溶剤が揮散が少な
くて扱いやすく好ましい。また、混合性や取り扱いの上
からはシリコーンオイル等の官能基を有しない非反応性
のシロキサンが特に好ましい。
【0014】反応性シロキサンと希釈剤との割合は、反
応性シロキサン100重量部当り、5〜50重量部の範
囲とするのが好ましい。5重量部より少ないと気体の透
過性能の向上が十分でなく、また、50重量部を超えて
添加すると、分離係数の低下を招くおそれがある。
【0015】(4)架橋化反応 上記希釈剤で希釈した反応性シロキサン化合物を、多孔
質膜基材に含浸させた後、架橋化反応を行う。含浸させ
るには、シロキサン化合物の希釈液に浸漬させればよ
い。また、希釈液を多孔質膜基材に塗布してもよい。
【0016】架橋化反応は、反応性シロキサン化合物の
有する官能基間の反応が起こるような条件を与えられれ
ばよい。例えば、−CH=CH2 基含有シロキサンと−
SiH基含有シロキサンはPt系触媒存在下で反応す
る。この場合には、反応温度により反応速度、架橋の程
度をコントロールすることができる。
【0017】架橋化の程度は、架橋化後のシロキサン化
合物のJISK2220による1/4針入度が、好まし
くは20〜150、さらに好ましくは50〜80となる
ようにコントロールするとよい。この値が20以下では
透過性が低く、150を超えると分離性能の低下を招く
ことがある。
【0018】例えば、上記Pt触媒による−CH=CH
2 基含有シロキサンと−SiH基含有シロキサン70℃
の架橋反応の場合には、70℃、2時間程度の反応によ
り、上記値が得られる。
【0019】(5)未反応シロキサン化合物の抽出 上記架橋化反応を行った後、未反応あるいは反応が不十
分な反応性シロキサン化合物及び希釈剤を、溶剤を用い
て抽出除去する。この溶剤としては、多孔質膜基材を溶
解、或は侵さないようなものであれば、特に制限はな
い。例えば、セルロース系基材に対しては炭化水素、ハ
ロゲン化炭化水素等が挙げられ、フッ素系基材に対して
は更に幅広くエーテル、エステル系溶剤も使用すること
ができる。
【0020】これらの溶剤に、架橋反応後の膜基材を浸
漬し、所定温度、所定時間後に引き上げることにより、
未反応のシロキサン化合物を抽出除去することができ
る。また、溶剤を還流させてもよい。抽出温度及び時間
は、用いる溶媒により適宜設定し、例えばトルエンを用
いる場合には、90℃、40分程度の条件が挙げられ
る。
【0021】この後、膜を溶剤から引き上げ、風乾、あ
るいは減圧乾燥等、時間的な制約あるいは環境に合わせ
て適当な方法で溶剤を乾燥させる。本発明の方法により
得られる気体分離膜は、高い分離係数及び透過性を有
し、例えば、燃焼炉、加熱炉、ボイラー、鍛造炉、ガラ
ス溶解炉、金属処理炉、セラミックス焼成炉、医療用、
健康用、排水処理、焼却炉等の他、防爆用、シール用、
食品貯蔵等に用いるのに好適である。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。尚、以
下の架橋反応には触媒としてPt触媒を使用した。
【0023】
【実施例1】多孔質酢酸セルロース(孔径0.8μm、
厚さ150μm)に、反応性シロキサン(信越シリコー
ン(株)製:KE1052)100重量部及びシリコー
ンオイル(東レシリコーン(株)製:SH−200)2
0重量部の混合液を塗布して含浸させた後、70℃で2
時間架橋反応を行った。得られた架橋化ポリシロキサン
含浸膜を、90℃のトルエン中に40分浸漬して、架橋
不十分なシロキサン成分及びシリコーンオイルを抽出除
去した。次いで、これを減圧下、50℃にて乾燥し、気
体分離膜を得た。
【0024】
【比較例1】シリコーンオイルの添加を除いては実施例
1と同じ操作により気体分離膜を得た。
【0025】
【実施例2】多孔質ポリ塩化ビニル(孔径1.2μm、
厚さ120μm)に反応性シロキサン(信越シリコーン
(株):KE1052)100重量部及びシリコーンオ
イル(東レシリコーン(株)製:SH−200)25重
量部の混合液を塗布して含浸させた後、70℃で2時間
架橋反応を行った。得られた架橋化ポリシロキサン含浸
膜基材を、90℃のトルエン中に40分浸漬して、架橋
不十分なシロキサン成分及びシリコーンオイルを抽出除
去した。次いで、これを減圧下、50℃にて乾燥し、気
体分離膜を得た。
【0026】
【比較例2】シリコーンオイルの添加を除き、実施例2
と同じ操作により気体分離膜を得た。
【0027】
【実施例3】多孔質ポリエーテルスルホン(孔径0.8
μm、厚さ130μm)に反応性シロキサン(信越シリ
コーン(株)製:KE1052)100重量部及びシリ
コーンオイル(東レシリコーン(株)製:SH−20
0)30重量部の混合液を塗布して含浸させた後、70
℃で2時間架橋反応を行った。得られた架橋化ポリシロ
キサン含浸膜基材を、90℃のトルエン中に40分浸漬
して、架橋不十分なシロキサン成分及びシリコーンオイ
ルを抽出除去した。次いで、これを減圧下、50℃にて
乾燥し、気体分離膜を得た。
【0028】
【比較例3】シリコーンオイルの添加を除き、実施例3
と同じ操作により気体分離膜を得た。以上各実施例及び
比較例で得られた気体分離膜のガス透過性能を表1に示
す。尚、表中PO2、PN2は、各々O2の透過性、N2
透過性を表し、単位は、×10-6cm3.cm/cm2
sec.cmHgである。また、αは分離係数(PO 2
/PN2)を表す。
【0029】
【表1】 この結果から、各実施例で得られた気体分離膜は、比較
例に比べて、分離係数が同等である上に、ガス透過性に
優れていることが明らかである。
【0030】
【発明の効果】本発明の方法により、これまで実用化さ
れている膜材の中で優秀と言われてきたシロキサン系化
合物と同等の分離係数を有し且つ透過係数の大きい気体
分離膜が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質膜基材に反応性シロキサン化合物
    及び希釈剤を含浸させ、反応性シロキサン化合物の架橋
    反応を行った後、溶剤で未反応の反応性シロキサン化合
    物及び希釈剤を抽出除去することを特徴とする気体分離
    膜の製造法。
  2. 【請求項2】 前記希釈剤が、非反応性シロキサン化合
    物である請求項1記載の気体分離膜の製法。
  3. 【請求項3】 前記希釈剤の量が、反応性シロキサン1
    00重量部に対し、5〜50重量部であることをし特徴
    とする請求項1または2記載の気体分離膜の製造法。
JP5814193A 1993-03-18 1993-03-18 気体分離膜の製造法 Pending JPH06269649A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008178874A (ja) * 2007-01-18 2008-08-07 General Electric Co <Ge> 二酸化炭素分離用複合メンブレン
US9314736B2 (en) 2012-02-16 2016-04-19 Fujifilm Corporation Separation composite membrane and separating membrane module using the same

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