JPH0626907Y2 - 給紙機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、電子写真方式で製版する装置において、給紙
部のキズの発生を防ぐことにより、次工程であるオフセ
ット印刷の品質向上をするものである。

＜従来技術＞ これまでの給紙機構は、版材の感光層を直接ピックアッ
プローラを押し当てて、摩擦力でピックしているため、
表面にキズをつけることがあった。

また搬送時の版材のバタつきを規制するため、表裏にガ
イドを設けており、こすれによってキズがつくことがあ
った。

＜考案が解決しようとする課題＞ 本考案は、上述した事情に対処されたもので、ピック時
および搬送時に版材の感光層にキズをつけることなく給
紙する機構を提供するものである。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、電子写真方式で製版されるシート状の版材を
給紙する機構において、感光層を下向きに複数枚のシー
ト状の版材が収納されたカセットマガジンより、一番上
の版材の感光層側でない面をピックアップする方式とし
て、スイングベルトを用い、版材を反転して製版装置に
搬送する機構として、前記版材の感光層側でない面が、
ガイド面に接するような、弾性体の曲面ガイドを用いる
事を特徴とする給紙機構である。

＜作用＞ 本考案は、版材の裏面をピックする方式で、従来の上下
動するピックアップローラに代えて、スイングするピッ
クアップベルトを用いる方式である。これは、版材と接
する面積を増すことにより、押しつけ力が従来方式より
低減することができ、かつ表面と接していないので、ス
リップによるキズがつかない構造となる。

また、搬送時のバタツキは、曲面ガイドにより、裏面側
に押しつけ力が作用するので、表面のガイドが不用にな
る。したがって表面にキズがつかない。

＜実施例＞ 以下図面を参照して本考案の一実施例を示す。第２図は
電子写真方式の製版プロセスの構成図で、給紙部、帯電
部、露光部、現像部、定着部の順で版材が搬送され製版
が完了する。

第３図は、上述の製版方式を実施した従来方式の装置の
概略図で、給紙部では、シート状の製版がカセットマガ
ジン２に数紙セットされており、ピックアップローラ３
を当接して回転することにより、カセットマガジン２よ
りピックし、下部の版材はストッパ（省略）によりカセ
ットマガジン２にとどまっている。ピックされた版材は
第１搬送ローラ対５まで送られ、第１搬送ローラ対５に
はさまれるとピックアップローラ３は版材から離脱す
る。第１搬送ローラ対５で送られながら帯電器６を通過
し、遂次感光層がコロナチャージによって負または正に
帯電し、光学ユニット15により露光する露光部へ搬送さ
れる。露光部では、帯電電荷を適時ディスチャージする
ことにより潜像を形成する。本装置はホストコンピュー
タからの画像信号（省略）より半導体レーザが点滅し、
スキャンユニットによって走査することにより形成され
る。現像器９はポンプにより現像液が循環しており、そ
の中を通過することにより、版材上の潜像に液体トナー
が付着し、画像が現れる。そして、熱定着器には版材の
両側からヒータの熱をファンによって送り込み乾燥、定
着した後排紙され、製版が完了する。

本考案の実施例を第１図に示す。上述の如き従来の給紙
部に代えて、本考案においては、カセットマガジン２に
は感光面を下側にしてセットされており、１対のピック
アップベルト21を版材16の先端部に押しあて、補助搬送
ローラ対19の駆動モータＣ18からの動力をタイミングベ
ルトで伝達し、搬送速度で回転することによりピックす
る構造である。補助搬送ローラ対19まで給紙されるとピ
ックアップベルト21は版材から離脱する。補助搬送ロー
ラ対19で送られる版材16は、弾力性のある曲面ガイド20
にそって進み反転して、版材の長さより短い搬送距離に
設置された第１搬送ローラ対５にはさまれる。

以降のプロセスは、第２図で説明した従来のプロセスと
同様である。

本考案の曲面ガイド20の材質は、金属シートおよび樹脂
シートを使用しており、曲面ガイドの両端が固定されて
いる。

＜考案の効果＞ すなわち、本考案は上記構成とすることにより、裏面を
ピックすることにより感光層にピックアップローラのキ
ズをつけることなく給紙でき、曲面ガイドで反転するこ
とにより版材の反発力で曲面ガイドにそって送られるた
め表面のガイドが不要となる。また弾力性のある曲面ガ
イドを使用しているので、版材にかかる曲げ応力を低減
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の裏面給紙機構の一実施例を示す。 第２図は、電子写真方式を用いた製版プロセスを示す。 第３図は、従来のレーザ製版装置の概略図を示す。 １……光導電性シート部材搬送路 ２……カセットマガジン ３……給紙ローラ（ピックアップローラ） ４……検出器 ５……第１搬送ローラ対 ６……帯電器 ７……第２搬送ローラ対 ８……駆動モータＡ ９……現像器 10……露光経路 11……第３搬送ローラ対（絞りローラ） 12……熱定着器 13……駆動モータＢ 14……第４搬送ローラ対 15……光学ユニット 16……光導電性シート部材（版材） 17……給紙ソレノイド 18……駆動モータＣ 19……補助搬送ローラ対 20……曲面ガイド 21……ピックアップベルト

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−230164（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電子写真方式で製版されるシート状の版材
   を給紙する機構において、感光層を下向きに複数枚のシ
   ート状の版材が収納されたカセットマガジンより、一番
   上の版材の感光層側でない面をピックアップする方式と
   して、スイングベルトを用い、版材を反転して製版装置
   に搬送する機構として、前記版材の感光層側でない面
   が、ガイド面に接するような、弾性体の曲面ガイドを用
   いる事を特徴とする給紙機構。