JPH06267812A - 微細パターン形成材料およびパターン形成方法 - Google Patents

微細パターン形成材料およびパターン形成方法

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JPH06267812A
JPH06267812A JP5051953A JP5195393A JPH06267812A JP H06267812 A JPH06267812 A JP H06267812A JP 5051953 A JP5051953 A JP 5051953A JP 5195393 A JP5195393 A JP 5195393A JP H06267812 A JPH06267812 A JP H06267812A
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JP
Japan
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silicon
compound
resist
silicon compound
polymer
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Application number
JP5051953A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Hashimoto
和彦 橋本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06267812A publication Critical patent/JPH06267812A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高感度に、高解像度、高コントラ
ストの微細レジストパターンを容易に形成する。 【構成】 シリコン系化合物と、ノボラック樹脂とトリ
フェニルスルフォニウム塩から成る酸発生剤とを均一な
溶液にした。この溶液を基板11上に滴下し、レジスト
膜としてシリコン含有高分子有機膜12を得る。このレ
ジスト膜に電子ビーム13描画を行った後、このウエハ
を熱処理によって、露光部にシリコン化合物とノボラッ
ク樹脂との架橋反応を起こさせ、シリコンポリマー15
を形成し、未露光部のシリコン化合物を昇華または気化
によってレジスト膜中から除去し、高分子有機膜14を
得る。次に、このレジスト膜に対してRIEによって、
シリコンポリマー15のみを残して、高分子有機膜14
をエッチングでき、垂直な微細レジストパターンを形成
できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子や集積回路
を、紫外線等のホトリソグラフィーや電子ビーム等の高
エネルギービームのリソグラフィー技術を用いてパター
ン形成して製作する際に使用する微細パターン形成材
料、ならびに、同材料を用いた微細パターン形成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、IC及びLSI等の製造において
は、紫外線を用いたホトリソグラフィーによってパター
ン形成を行っている。素子の微細化に伴い、ステッパー
レンズの高開口数化、短波長光源の使用等が進められて
いるが、それによって、焦点深度が浅くなるという欠点
がある。このホトリソグラフィーにおいて使用するホト
レジストは、主成分である高分子化合物としてノボラッ
ク樹脂から成っており、これに光反応性化合物等が含ま
れている。このホトレジストに光が照射されると、アル
カリ水溶液に対して不溶であった光反応性化合物が化学
反応を起こしてアルカリ可溶性となり、アルカリ水溶液
を現像液として用いると、露光部と未露光部とでの現像
液に対する溶解速度が異なり、露光部が現像液に対して
溶解するために、レジストパターンが形成される。しか
し、露光波長が短くなると、ノボラック樹脂の光吸収が
大きいため、レジスト膜の下部にまで十分光が到達せ
ず、レジストパターンが正確に形成できないという欠点
があった。そこで、レジストの主成分である高分子化合
物をノボラック樹脂から光吸収の少ないポリビニルフェ
ノール樹脂や、さらには脂肪族系の炭化水素化合物に置
き換えてレジストを構成しているものもある。しかし、
これらのレジストは光反応に対する量子効率が悪いた
め、感度が極端に低いという問題点があった。
【0003】近年、化学増幅という概念を導入して、ホ
トレジストの感度を高める開発が行われている。このレ
ジストの代表的なものは、光が照射された際に酸を発生
することができるフォト酸発生剤と、この酸により反応
するモノマーと、ノボラック樹脂等の高分子化合物とか
ら成る三成分系物質をネガ型レジストとして用いるもの
である。電子ビームを照射した際に酸を発生することが
できるフォト酸発生剤としては、ハロゲン化有機化合
物、オニウム塩等が挙げられる。ハロゲン化有機化合物
としては例えば、1,1−ビス[p−クロロフェニル]
−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−
メトキシフェニル]−2,2,2,−トリクロロエタ
ン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジ
クロロエタン、2−クロロ−6−(トリクロロメチル)
ピリジン等が挙げられる。また、オニウム塩としては、
トリフェニルスルフォニウム塩、ジフェニルヨウドニウ
ム塩等が挙げられる。これらの化合物は光が照射するこ
とによって、強酸であるルイス酸を発生する。この酸に
よって反応するモノマーとしてはメラミン、メチロール
メラミンがある。メチロールメラミンは(化1)のよう
な化学式をしており、酸により、−OH基がとれる。
【0004】
【化1】
【0005】これらの化合物は、マトリックスポリマー
であるノボラック樹脂と(化2)のような架橋反応を起
こす。
【0006】
【化2】
【0007】上記のような反応が進行してノボラック樹
脂の三次元架橋反応が進む。すなわち、光露光を行うこ
とによって、酸発生剤からルイス酸が発生し、この酸に
よってメラミン等のモノマーはノボラック樹脂と反応し
て架橋構造を形成する。この架橋反応を進行させるため
には、描画後にすぐ熱処理を行う必要がある。
【0008】また、LSI素子のパターン寸法の微細
化、ASICの製造等に伴い、電子ビームリソグラフィ
ーが用いられるようになってきている。この電子ビーム
リソグラフィーによる微細パターン形成には電子線レジ
ストは欠くことのできないものである。その中で、ポジ
型電子線レジストであるポリメチルメタクリレート(P
MMA)は最も解像性の良いものとして知られている
が、低感度であることが欠点である。それ故、近年ポジ
型電子線レジストの感度を高める多くの報告が行われて
おり、例えば、ポリメタクリル酸ブチル、メタクリル酸
メチルとメタクリル酸との共重合体、メタクリル酸とア
クリロニトリルとの共重合体、メタクリル酸メチルとイ
ソブチレンとの共重合体、ポリブテン−1−スルホン、
ポリイソプロペニルケトン、含フッ素ポリメタクリレー
ト等のポジ型電子線レジストが発表されている。これら
のレジストはいずれも、側鎖に電子吸引性基を導入、ま
たは、主鎖に分解しやすい結合を導入することによっ
て、電子ビームによる主鎖切断が容易におこるようにし
たレジストであり、高感度化をねらったものであるが、
解像度と感度の両方を十分に満たしたものであるとはい
えない。また、耐ドライエッチ性、耐熱性も十分良好な
ものであるとはいえないため、ドライエッチング用のマ
スクとしては使用しにくく、その利用は限られている。
もちろん、高感度化を目標としてホトレジストと同様
に、化学増幅作用を利用したレジストの開発も行われて
いるが、まだ実用的なものはないのが現状である。
【0009】また、ネガ型電子線レジストは、環化ゴム
をベースにしており、耐ドライエッチ性は良好である
が、基板との密着性が悪く、基板表面上に均一に高品質
のピンホールのない塗膜を得ることが困難である、熱安
定性、解像度が良くないという欠点がある。それ故、従
来からネガ型電子線レジストのさまざまな改良がなされ
ている。例えば、ポリグリシジルメタクリレート、クロ
ロメチル化ポリスチレン、クロロメチル化α−メチルポ
リスチレン、ポリメタクリレートマレイン酸エステル、
塩素化ポリスチレン、グリシジルメタクリレートとエチ
ルアクリレートとの共重合体等のネガ型電子線レジスト
が発表されている。これらのレジストはいずれも、電子
に反応しやすいエポキシ基や、塩素原子を導入すること
によって、電子ビームによる活性種が容易に発生し、架
橋反応がおこるようにしたレジストであり、高感度化を
ねらったものであるが、解像度、耐熱性ともにまだ十分
であるとはいえない。このような環化ゴムやイソプレン
をベースとしたゴム状熱可塑性ポリマーを使用したネガ
型レジストを現像するには、有機溶媒を必要とし、現像
時に描画されたレジストが有機溶媒現像液中で膨潤して
しまうことがある。また、このような一成分系レジスト
では、描画した後現像せずに放置しておくと、後重合と
いう問題が起こり、重合が時間とともに進行し、描画後
の放置時間が長くなるにつれて、現像後のレジストパタ
ーン寸法が大きくなってしまう。従って、パターンの分
解能は低下し、場合によってはパターンがゆがみ、使用
できなくなってしまう。さらに、有機溶媒現像液は環境
上、健康上有害であり、さらに、引火性の点でも望まし
くない。
【0010】また、電子ビームリソグラフィーにおいて
は、電子ビームレジストの耐ドライエッチ性、耐熱性の
悪さ、電子の前方散乱、後方散乱のための近接効果によ
るパターン精度への影響等の欠点がある。これらの欠点
をおぎなうために、レジストの働きを感光層と平坦化層
とに分けた多層レジスト法は非常に有効な方法である。
図5は電子ビームリソグラフィーにおける従来の三層レ
ジストプロセスを説明する図である。半導体基板51上
に近接効果を抑えるために下層膜として、高分子有機膜
52を2〜3μm厚塗布し、熱処理を行う。さらに、こ
の上に中間層としてシリコン酸化膜53等の無機膜、あ
るいはSOG(スピンオングラス)等の無機高分子膜を
0.2μm厚塗布し、さらに、この上に上層レジスト膜
54として電子線レジストを0.5μm厚塗布する(図
5(a))。このレジスト膜上から電子ビーム55によ
るパターンの描画を行う(図5(b))。この露光され
たレジスト膜54を有機溶媒専用現像液で現像を行い、
レジストパターン54Pを得る(図5(c))。次に、
このレジストパターン54Pをマスクとして、シリコン
酸化膜53のドライエッチングを行い、さらに、この酸
化膜をマスクとして高分子有機膜52のドライエッチン
グを行い、パターンの転写を行う(図5(d))。以上
のような多層レジストプロセスを用いることによって、
微細なパターンを高アスペクト比で形成することができ
る。ホトリソグラフィーにおいても同様に、この三層レ
ジストプロセスを使用することによってレジスト膜厚を
薄くすることができるので、微細なパターンを形成する
ことができる。しかし、このような三層レジストプロセ
スでは、工程がより複雑となり、欠陥の発生も多くな
り、また、中間層と下層膜とのエッチングに対する選択
比が小さい場合、パターン転写時における寸法シフトが
0.1μm以上大きくなる等の問題があり、実用的であ
るとはいえない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように 三層レ
ジストプロセスは有効な方法であるが、複雑な工程、パ
ターン転写時のレジスト寸法の変動等の問題点がある。
電子ビームリソグラフィーの場合、入射電子はレジスト
内部で散乱を行い、さらに、基板に達した電子は後方散
乱を行い、再びレジスト中へ戻ってきてしまい、レジス
トを感光する。このような近接効果の影響によりパター
ン精度が大きく劣化するため、厚い下層膜を塗布し、後
方散乱電子を抑制する必要がある。そこで、下層膜のマ
スクと、レジスト層との働きを同時にもった二層レジス
トプロセス用シリコン含有レジスト、無機レジスト等が
開発されている。例えば、主鎖にシロキサン結合を有し
た物、ラダー型ポリシロキサン、カルコゲナイドガラス
型無機レジスト等があるが、まだ十分に耐ドライエッチ
性を向上させることができず、また、感度も解像度も悪
く、実用にはほど遠いものである。これらのレジスト
は、現像液として有機溶媒を用いているので、レジスト
の感度変動や寸法変動も大きく、プロセス余裕度も少な
く、現像時に膨潤が起こり、レジストパターンを正確に
形成することができず、また、環境汚染、人体への有害
性等の問題もある。
【0012】また、ホトリソグラフィーの場合、アルカ
リ水溶液を現像液として用いているので、現像による膨
潤等は少ないが、レジストパターンは露光部と未露光部
とのアルカリ水溶液に対する溶解性のコントラストのみ
で決定づけられるので、ウエット現像において、十分な
コントラストが得られないレジストはパターンがテーパ
ー形状となり、微細な垂直形状のパターンを形成するこ
とができないという問題もある。
【0013】本発明者らは、これらの課題を解決するた
めに、微細パターン形成が可能なシリコン含有レジス
ト、また、これらを用いた微細パターン形成方法を完成
した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の微細パターン形
成材料は、高分子有機化合物と、熱処理することによっ
て昇華または気化するシリコン化合物とを含むものであ
って、紫外線や電子線等の高エネルギービームを照射す
ることによって前記シリコン化合物が架橋反応を起こし
高分子量化し、シリコンポリマーに変性することを特徴
とするものである。そして、望ましくは、高分子有機化
合物がノボラック樹脂、ポリビニルフェノール誘導体ま
たは脂肪族化合物であることを、また、シリコン化合物
の高分子有機化合物に対する含有量が10%以上である
ことを特徴とするものである。また、さらに、望ましく
は、高分子有機化合物とシリコン化合物の他に、紫外線
や電子線等の高エネルギービームを照射することによっ
て酸を発生する酸発生剤を有し、シリコン化合物はこの
酸によって架橋反応を起こすことを特徴とするものであ
る。
【0015】また、本発明の微細パターン形成方法は、
半導体基板上に、高分子有機膜を塗布し熱処理する工程
と、前記高分子有機膜上に、高分子有機化合物と熱処理
することによって昇華または気化し、紫外線や電子線等
の高エネルギービームを照射することによって架橋反応
を起こし高分子量化し、シリコンポリマーに変性するシ
リコン化合物とを含むシリコン含有高分子有機膜を塗布
する工程と、前記シリコン含有高分子有機膜上に紫外線
や電子線等の高エネルギービームを照射することによっ
てパターンを露光し、露光部のシリコン化合物に架橋反
応を起こさせ、シリコンポリマーを形成する工程と、露
光後熱処理することによって未露光部のシリコン化合物
を昇華させ除去する工程と、前記形成したシリコンポリ
マーをマスクとして前記高分子有機膜をエッチングし、
レジストパターンを形成する工程とを備えたことを特徴
とする方法を提供するものである。そして、望ましく
は、露光後熱処理を真空中80℃以上の温度で行うこと
を特徴とする方法を提供するものである。
【0016】さらに、また、本発明の微細パターン形成
材料は、高分子有機化合物と、シリコン化合物とを含む
ものであって、前記シリコン化合物が紫外線や電子線等
の高エネルギービームを照射することによって分解し、
さらに熱処理することによって昇華または気化するシリ
コン化合物であることを特徴とするものである。そし
て、望ましくは、高分子有機化合物がノボラック樹脂、
ポリビニルフェノール誘導体または脂肪族化合物である
ことを、また、シリコン化合物の高分子有機化合物に対
する含有量が10%以上であることを特徴とするもので
ある。さらに、望ましくは、高分子有機化合物とシリコ
ン化合物の他に、紫外線や電子線等の高エネルギービー
ムを照射することによって酸を発生する酸発生剤を有
し、シリコン化合物はこの酸によって分解反応を起こす
ことを特徴とするものである。
【0017】また、本発明の微細パターン形成方法は、
半導体基板上に、高分子有機膜を塗布し熱処理する工程
と、前記高分子有機膜上に、高分子有機化合物と紫外線
や電子線等の高エネルギービームを照射することによっ
て分解反応を起こし、さらに熱処理することによって昇
華または気化するシリコン化合物とを含むシリコン含有
高分子有機膜を塗布する工程と、前記シリコン含有高分
子有機膜上に紫外線や電子線等の高エネルギービームを
照射することによってパターンを露光し、露光部のシリ
コン化合物に分解反応を起こさせた後、露光後熱処理す
ることによって露光部の分解したシリコン化合物を昇華
させ除去する工程と、前記未露光部のシリコン含有高分
子有機膜をマスクとして前記高分子有機膜をエッチング
し、レジストパターンを形成する工程とを備えたことを
特徴とする方法を提供するものである。そして、望まし
くは、露光後熱処理を真空中80℃以上の温度で行うこ
とを特徴とする方法を提供するものである。
【0018】すなわち、ノボラック樹脂等の高分子有機
化合物をメインポリマーとして用い、熱処理することに
よって昇華または気化しレジスト膜中から除去され、紫
外線や高エネルギービーム照射によって架橋反応を起こ
しシリコンポリマーに変性することができるシリコン化
合物を含有させることによって、露光部と未露光部での
ドライエッチングに対する速度比を大きくすることがで
き、未露光部を容易にドライエッチングによって除去す
ることができるので、ネガ型のレジストパターンを容易
に形成することができる。このように、このレジストは
容易にドライ現像を行うことができるので、ウエット現
像時のようなパターン劣化や環境上、人体上の問題もな
く、正確で高解像度の微細パターンを形成することがで
きる。また、化学増幅反応を利用して、レジスト中に酸
発生剤を導入することによって、さらに高感度にレジス
トパターンを形成することができる。
【0019】また、ノボラック樹脂等の高分子有機化合
物をメインポリマーとして用い、紫外線や高エネルギー
ビーム照射によって分解反応を起こしシリコンモノマー
に変性し、さらに熱処理することによって昇華または気
化しレジスト膜中から除去されることができるシリコン
化合物を含有させることによって、露光部と未露光部で
のドライエッチングに対する速度比を大きくすることが
でき、露光部を容易にドライエッチングによって除去す
ることができるので、ポジ型のレジストパターンを容易
に形成することができる。このように、このレジストは
容易にドライ現像を行うことができるので、ウエット現
像時のようなレジストパターンの膨潤やテーパー形状
や、また、有機溶媒現像液による環境上、人体上の問題
もなく、正確で高解像度の微細パターンを形成すること
ができる。また、化学増幅反応を利用して、レジスト中
に酸発生剤を導入することによって、さらに高感度に高
解像度のレジストパターンを形成することができる。ま
た、シリコン化合物は高分子有機化合物に対して10%
以上含有されているので、耐ドライエッチ性の十分高い
レジストパターンを得ることができ、このレジストパタ
ーンをマスクとして、下層膜をエッチングしてパターン
転写を行うときの寸法シフトを少なくすることができ、
容易に、高精度に垂直な微細レジストパターンを形成す
ることができる。さらに、ノボラック樹脂以外にポリビ
ニルフェノール系誘導体や脂肪族炭化水素化合物をメイ
ンポリマーとして用いることによって、紫外線に対する
透過率を向上させることができ、紫外線を用いても下地
基板に依存しない正確で高解像度の微細レジストパター
ンを形成することができる。
【0020】
【作用】本発明は、前記したシリコン含有ドライ現像用
レジスト、及び、それらを用いたレジストプロセスによ
り、容易にコントラストの高い、垂直で正確な高解像度
の微細レジストパターンを形成することができる。特
に、従来のホトレジストにみられるアルカリ現像液に対
する露光部と未露光部の溶解速度比の低さである、コン
トラストの低下によるレジストパターン形状のテーパー
も発生せず、また、紫外光の下地基板からの乱反射やレ
ジスト内部での多重干渉効果によるレジストパターン形
状やパターン寸法の劣化も見られず、レジストパターン
形状やパターン寸法を安定して得ることができる。ま
た、従来の電子線レジストにみられるような有機溶媒現
像によるレジストパターンの膨潤も見られず、また、環
境上、人体上問題の大きい有機溶媒を用いる必要がない
ので、工程的にも非常に容易である。
【0021】さらに、本発明のネガレジストの場合、レ
ジスト中に含まれるシリコン化合物は、高エネルギービ
ーム等の照射によって架橋反応を起こし、高分子量化
し、未露光部の未反応シリコン化合物は熱処理によって
容易に昇華または気化しレジスト中から除去されるの
で、また、ポジレジストの場合、レジスト中に含まれる
シリコン化合物は、高エネルギービーム等の照射によっ
て分解反応を起こし、さらに熱処理によって容易に昇華
または気化しレジスト中から除去され、未露光部の未反
応シリコン化合物はそのまま残っているので、ドライ現
像時における露光部と未露光部とのエッチングレートの
選択比を非常に大きくすることができ、コントラストの
高い、垂直で微細なパターンを形成することができる。
また、このレジストを用いることによって、三層レジス
トプロセスを用いず、簡便な二層レジストプロセスを用
いることができ、さらに、オールドライプロセスを行う
ことができるので、レジストプロセス工程を簡略化する
ことができ、工程的にも非常に短く、スループットを高
め、微細パターンを容易に形成することができる。
【0022】また、マトリックスポリマーである高分子
有機化合物に、ノボラック樹脂以外にポリビニルフェノ
ール誘導体や脂肪族炭化水素化合物を用いることによっ
て、300nm以下の紫外光に対しても対応できるレジ
スト膜を形成することができる。また、シリコン化合物
を高分子有機化合物に対して10%以上含有させること
によって、耐ドライエッチ性が高く、エッチング時のパ
ターン転写における寸法シフトもなく、高感度に垂直で
正確な微細レジストパターンを、容易に形成することが
できる。従って、本発明を用いることによって、容易
に、欠陥の少ない、正確で高解像度な微細レジストパタ
ーン形成に有効に作用する。
【0023】
【実施例】まず、本発明の概要を述べる。本発明は、高
分子有機化合物と、熱処理することによって昇華または
気化しレジスト膜中から除去され、紫外線や高エネルギ
ービーム照射によって架橋反応を起こしシリコンポリマ
ーに変性することができるシリコン化合物と、あるいは
紫外線や高エネルギービーム照射によって酸を発生する
ことができる酸発生剤とを含んで成る二成分系または三
成分系物質をネガ型レジストとして用いることによっ
て、上記のような課題を解決しようというものである。
特に、高分子有機化合物としてノボラック樹脂以外に、
ポリビニルフェノール誘導体や脂肪族炭化水素化合物を
使用することを、また、レジスト中のシリコン化合物の
高分子有機化合物に対する含有量が10%以上であるこ
とが望ましい。すなわち、ここで用いられるメインポリ
マーとしての高分子有機化合物は、(化3)のような構
造のものである。
【0024】
【化3】
【0025】また、熱処理することによって昇華または
気化しレジスト膜中から除去され、紫外線や高エネルギ
ービーム照射によって架橋反応を起こしシリコンポリマ
ーに変性することができるシリコン化合物は(化4)の
ような構造のものである。
【0026】
【化4】
【0027】これらのシリコン化合物は紫外線や電子ビ
ーム等の高エネルギービームが照射されることによっ
て、メインポリマーであるノボラック樹脂と(化5)の
ような架橋反応を起こし、高分子量化する。
【0028】
【化5】
【0029】上記のような反応が進行してシリコン化合
物の三次元架橋反応が進む。この時、レジスト中の酸発
生剤から酸が発生することによって、より一層容易にこ
の架橋反応は進行する。すなわち、このレジストに高エ
ネルギービーム描画を行うことによって、シリコン化合
物は高分子有機化合物と架橋反応を起こし、高分子量化
しシリコンポリマーを形成する。この露光後、熱処理を
行うことによって未露光部の未反応シリコン化合物は、
昇華または気化しレジスト膜中から除去される。従っ
て、露光部と未露光部でのシリコン含有量が全く異な
り、未露光部のシリコン含有量はほとんど0となるの
で、ドライエッチング時のエッチレートに大きな差が生
じ、ドライ現像を行うことによって、未露光部を容易に
エッチングすることができ、垂直で微細なネガ型のレジ
ストパターンを形成することができる。これらのシリコ
ン含有物質を二層レジストの上層レジストとして使用す
ることによって、多層レジストを容易に形成することが
でき、さらに、耐ドライエッチ性が十分高く、パターン
転写時のエッチングによる寸法シフトもなく、また感度
も十分高く、ドライ現像によるオールドライプロセスを
使用することができるので、現像時の膨潤もなく、環境
上、人体上に対しても問題はなく、容易に正確にネガ型
微細レジストパターンを形成することができる。
【0030】また、本発明は、高分子有機化合物と、紫
外線や電子線等の高エネルギービームを照射することに
よって分解し、さらに露光後熱処理することによってこ
の分解したものが昇華または気化しレジスト膜中から除
去されるシリコン化合物と、あるいは紫外線や高エネル
ギービーム照射によって酸を発生することができる酸発
生剤とを含んで成る二成分系または三成分系物質をポジ
型レジストとして用いることによって、上記のような課
題を解決しようというものである。特に、高分子有機化
合物としてノボラック樹脂以外に、ポリビニルフェノー
ル誘導体や脂肪族炭化水素化合物を使用することを、ま
た、レジスト中のシリコン化合物の高分子有機化合物に
対する含有量が10%以上であることが望ましい。すな
わち、ここで用いられる、紫外線や電子線等の高エネル
ギービームを照射することによって分解し、さらに露光
後熱処理することによって昇華または気化するシリコン
化合物は(化6)のような構造のものである。
【0031】
【化6】
【0032】これらのシリコン化合物は紫外線や電子ビ
ーム等の高エネルギービームが照射されることによっ
て、(化7)のような分解反応を起こし、低分子量化す
る。
【0033】
【化7】
【0034】上記のような反応が進行してシリコン化合
物の分解が進む。この時、レジスト中の酸発生剤から酸
が発生することによって、より一層容易にこの分解反応
は進行する。すなわち、このレジストに高エネルギービ
ーム描画を行うことによって、シリコン化合物は分解反
応を起こし、低分子量化する。この露光後、熱処理を行
うことによって露光部の分解したシリコン化合物は、昇
華または気化しレジスト膜中から除去されるが、未露光
部のシリコン化合物はそのままである。従って、露光部
と未露光部でのシリコン含有量が全く異なり、露光部の
シリコン含有量はほとんど0となるので、ドライエッチ
ング時のエッチレートに大きな差が生じ、ドライ現像を
行うことによって、露光部を容易にエッチングすること
ができ、垂直で微細なポジ型のレジストパターンを形成
することができる。これらのシリコン含有物質を二層レ
ジストの上層レジストとして使用することによって、多
層レジストを容易に形成することができ、さらに、耐ド
ライエッチ性が十分高く、パターン転写時のエッチング
による寸法シフトもなく、また感度も十分高く、ドライ
現像によるオールドライプロセスを使用することができ
るので、現像時の膨潤もなく、環境上、人体上に対して
も問題はなく、容易に正確にポジ型微細レジストパター
ンを形成することができる。
【0035】(実施例1)以下、本発明の一実施例の微
細パターン形成材料およびパターン形成方法について、
図面を参照しながら説明する。
【0036】図1は本発明の実施例における微細パター
ン形成方法の工程断面図を示すものである。(化8)で
示されるシリコン系化合物1.5gと、10gのノボラ
ック樹脂と0.5gのトリフェニルスルフォニウム塩か
ら成る酸発生剤とをエチルセロソルブアセテート溶液に
溶解し、混合物を製造した。
【0037】
【化8】
【0038】この混合物を25℃で60分間ゆるやかに
撹拌し、不溶物をろ別し、均一な溶液にした。この溶液
を半導体シリコン基板11上に滴下し、2000rpm
で1分間スピンコートを行った。このウェハを80℃、
90秒間のベーキングを行い、1.0μm厚のレジスト
膜としてシリコン含有高分子有機膜12を得ることがで
きた(図1(a))。このレジスト膜に加速電圧50k
V、ドース量1〜300μC/cm2で電子ビーム13
描画を行った(図1(b))。さらに、このウエハを真
空中100℃、120秒間で熱処理を行うことによっ
て、露光部にシリコン化合物とノボラック樹脂との架橋
反応を起こさせ、シリコンポリマー15を形成し、未露
光部のシリコン化合物を昇華または気化させることによ
ってレジスト膜中から除去し、高分子有機膜14を得る
ことができた(図1(c))。次に、このレジスト膜に
対して、酸素ガスを用いたプラズマによりドライエッチ
ングを行うことによって、シリコンポリマー15のみを
残して、高分子有機膜14をエッチングすることがで
き、垂直な微細レジストパターンを正確に形成すること
ができた。この時の露光部と未露光部とのエッチング時
の選択比は100以上であり、また、レジスト感度は1
0μC/cm2程度であった(図1(d))。この時得
られた0.2μmラインアンドスペースのレジストパタ
ーンの断面電子顕微鏡写真より、高解像度の微細レジス
トパターンが得られていることがわかった。
【0039】以上のように、本実施例によれば、昇華性
の架橋型シリコン化合物と酸発生剤と、ノボラック樹脂
をメインポリマーとして用いることによって、安定し
て、高感度に、高解像度に微細ネガ型レジストパターン
を形成することができる。
【0040】また、この時、レジスト中には酸発生剤を
含有していなくてもよく、また、電子ビーム以外の紫外
線等で露光してもよい。
【0041】(実施例2)以下本発明の第2の実施例の
微細パターン形成方法について、図面を参照しながら説
明する。
【0042】図2は本発明の実施例における微細パター
ン形成方法の工程断面図を示すものである。半導体シリ
コン基板21上に下層膜として高分子有機膜22を2μ
m厚塗布し、220℃、120秒間ベーキングを行っ
た。この上に実施例1で得られたシリコン含有高分子有
機膜23を上層レジストとして0.3μm厚塗布し、7
0℃、60秒間のベーキングを行った(図2(a))。
次に、このレジスト膜に加速電圧20kV,ドーズ量1
0μC/cm2で電子ビーム24描画を行った(図2
(b))。さらに、このウエハを真空中100℃、12
0秒間で熱処理を行うことによって、露光部にシリコン
化合物とノボラック樹脂との架橋反応を起こさせ、シリ
コンポリマー26を形成し、未露光部のシリコン化合物
を昇華または気化させることによってレジスト膜中から
除去し、高分子有機膜25を得ることができた(図2
(c))。次に、このレジスト膜に対して、酸素ガスを
用いたプラズマによりドライエッチングを行うことによ
って、シリコンポリマー26をマスクとして、高分子有
機膜25、および下層膜としての高分子有機膜22をエ
ッチングすることができ、垂直で微細なネガ型レジスト
パターンを形成することができた。この時のレジスト膜
の露光部と未露光部とのエッチング時のエッチレート比
は100以上であったので、パターン転写時のエッチン
グにおける寸法シフトは0.05μm以下であり、上層
レジストパターンを正確に転写できていることがわかっ
た(図2(d))。この時得られた0.3μmラインア
ンドスペースのレジストパターンの断面電子顕微鏡写真
より、高解像度の微細レジストパターンが得られている
ことがわかった。
【0043】以上のように、本実施例によれば、昇華性
の架橋型シリコン化合物と酸発生剤と、ノボラック樹脂
をメインポリマーとして用いたシリコン含有レジスト
を、二層レジストの上層レジストとして用いることによ
って、安定して、高感度に、高解像度に垂直な微細ネガ
型レジストパターンを形成することができる。
【0044】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
の微細パターン形成材料およびパターン形成方法につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0045】図3は本発明の実施例における微細パター
ン形成方法の工程断面図を示すものである。実施例1と
同様にして、(化9)で示されるようなシリコン系化合
物1.5gと、10gのポリビニルフェノール系誘導体
と0.5gの1,1−ビス[p−クロロフェニル]−
2,2,2−トリクロロエタンから成る酸発生剤とをエ
チルセロソルブアセテート溶液に溶解し、混合物を製造
した。
【0046】
【化9】
【0047】この混合物を25℃で60分間ゆるやかに
撹拌し、不溶物をろ別し、均一な溶液にした。この溶液
を半導体シリコン基板31上に滴下し、2000rpm
で1分間スピンコートを行った。このウェハを80℃、
90秒間のベーキングを行い、1.0μm厚のレジスト
膜としてシリコン含有高分子有機膜32を得ることがで
きた(図3(a))。このレジスト膜に露光量1〜30
0mJ/cm2で248nm光の紫外線33を用いて露
光を行った(図3(b))。その後、このウエハを真空
中100℃、120秒間で熱処理を行うことによって、
露光部のシリコン化合物の分解反応を促進させ、この分
解したシリコン化合物を昇華または気化させることによ
ってレジスト膜中から除去し、高分子有機膜34を得る
ことができた(図3(c))。次に、このレジスト膜に
対して、酸素ガスを用いたプラズマによりドライエッチ
ングを行うことによって、シリコン含有高分子有機膜3
2のみを残して、高分子有機膜34をエッチングするこ
とができ、垂直で微細なレジストパターンを正確に形成
することができた。この時の露光部と未露光部とのエッ
チング時の選択比は100以上であり、また、レジスト
感度は10μC/cm2程度であった(図3(d))。
この時得られた0.2μmラインアンドスペースのレジ
ストパターンの断面電子顕微鏡写真より、高解像度の微
細レジストパターンが得られていることがわかった。
【0048】以上のように、本実施例によれば、分解型
の昇華性シリコン化合物と酸発生剤と、ポリビニルフェ
ノール系樹脂をメインポリマーとして用いることによっ
て、安定して、高感度に、高解像度に微細ポジ型レジス
トパターンを形成することができる。
【0049】また、この時、レジスト中には酸発生剤を
含有していなくてもよく、また、紫外線以外の電子ビー
ム等で露光してもよい。
【0050】(実施例4)以下本発明の第4の実施例の
微細パターン形成方法について、図面を参照しながら説
明する。
【0051】図4は本発明の実施例における微細パター
ン形成方法の工程断面図を示すものである。半導体シリ
コン基板41上に下層膜として高分子有機膜42を2μ
m厚塗布し、220℃、120秒間ベーキングを行っ
た。この上に実施例3で得られたシリコン含有高分子有
機膜43を上層レジストとして0.3μm厚塗布し、7
0℃、60秒間のベーキングを行った(図4(a))。
次に、このレジスト膜に露光量10mJ/cm2で24
8nm光の紫外線44を用いて露光を行った(図4
(b))。さらに、このウエハを真空中100℃、12
0秒間で熱処理を行うことによって、露光部のシリコン
化合物の分解反応を促進させ、この分解したシリコン化
合物を昇華または気化させることによってレジスト膜中
から除去し、高分子有機膜45を得ることができた(図
4(c))。次に、このレジスト膜に対して、酸素ガス
を用いたプラズマによりドライエッチングを行うことに
よって、シリコン含有高分子有機膜43をマスクとし
て、高分子有機膜45、および下層膜としての高分子有
機膜42をエッチングすることができ、垂直で微細なポ
ジ型レジストパターンを形成することができた。この時
のレジスト膜の露光部と未露光部とのエッチング時のエ
ッチレート比は100以上であったので、パターン転写
時のエッチングにおける寸法シフトは0.05μm以下
であり、上層レジストパターンを正確に転写できている
ことがわかった(図4(d))。この時得られた0.3
μmラインアンドスペースのレジストパターンの断面電
子顕微鏡写真より、高解像度の微細レジストパターンが
得られていることがわかった。
【0052】以上のように、本実施例によれば、分解型
の昇華性シリコン化合物と酸発生剤と、ポリビニルフェ
ノール系樹脂をメインポリマーとして用いたシリコン含
有レジストを、二層レジストの上層レジストとして用い
ることによって、安定して、高感度に、高解像度に垂直
な微細ポジ型レジストパターンを形成することができ
る。
【0053】以上、図面を用いて具体的な実施例を説明
したが、特許の内容はこれらに限定されたものではな
い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高分子有機化合物と、熱処理することによって昇華また
は気化しレジスト膜中から除去され、紫外線や高エネル
ギービーム照射によって架橋反応を起こしシリコンポリ
マーに変性することができるシリコン化合物と、あるい
は紫外線や高エネルギービーム照射によって酸を発生す
ることができる酸発生剤とから成る二成分系または三成
分系物質をネガ型レジストとして用いることによって、
高感度で高解像度、耐ドライエッチ性の高い、ネガ型微
細レジストパターンを形成することができる。
【0055】さらに、本発明によれば、高分子有機化合
物と、紫外線や電子線等の高エネルギービームを照射す
ることによって分解し、さらに露光後熱処理することに
よってこの分解したものが昇華または気化しレジスト膜
中から除去されるシリコン化合物と、あるいは紫外線や
高エネルギービーム照射によって酸を発生することがで
きる酸発生剤とから成る二成分系または三成分系物質を
ポジ型レジストとして用いることによって、容易にコン
トラストの高い、垂直で正確な高解像度のポジ型微細レ
ジストパターンを形成することができる。
【0056】これらのレジストはドライ現像時における
露光部と未露光部とのエッチングレートの選択比を非常
に大きくすることができ、コントラストの高い、垂直で
微細なパターンを形成することができる。また、これら
のレジストを用いることによって、三層レジストプロセ
スを用いず、簡便な二層レジストプロセスを用いること
ができ、さらに、オールドライプロセスを行うことがで
きるので、レジストプロセス工程を簡略化することがで
き、工程的にも非常に短く、スループットを高め、微細
パターンを容易に形成することができる。
【0057】特に、アルカリ現像液に対する露光部と未
露光部の溶解速度比の低さである、コントラストの低下
によるレジストパターン形状のテーパーも発生せず、ま
た、紫外光の下地基板からの乱反射やレジスト内部での
多重干渉効果によるレジストパターン形状やパターン寸
法の劣化も見られず、レジストパターン形状やパターン
寸法を安定して得ることができる。また、有機溶媒現像
によるレジストパターンの膨潤も見られず、また、環境
上、人体上問題の大きい有機溶媒を用いる必要がないの
で、工程的にも非常に容易である。また、耐ドライエッ
チ性が高く、エッチング時のパターン転写における寸法
シフトもなく、高感度に垂直で正確な微細レジストパタ
ーンを、容易に形成することができる。従って、本発明
を用いることによって、容易に、欠陥の少ない、正確で
垂直な高解像度な微細レジストパターンを形成すること
ができ、超高密度集積回路の製造に大きく寄与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における微細パターン形成方
法の工程断面図
【図2】本発明の第2の実施例における微細パターン形
成方法の工程断面図
【図3】本発明の第3の実施例における微細パターン形
成方法の工程断面図
【図4】本発明の第4の実施例における微細パターン形
成方法の工程断面図
【図5】従来の三層レジストプロセスを用いた場合の微
細パターン形成方法の工程断面図
【符号の説明】
11 半導体基板 12 シリコン含有高分子有機膜 13 電子ビーム 14 高分子有機膜 15 シリコンポリマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/20 521 7316−2H 7/40 7124−2H

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子有機化合物と、熱処理することによ
    って昇華または気化するシリコン化合物とを含む微細パ
    ターン形成材料であって、紫外線や電子線等の高エネル
    ギービームを照射することによって前記シリコン化合物
    が架橋反応を起こし高分子量化し、シリコンポリマーに
    変性することを特徴とする微細パターン形成材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高分子有機化合物がノボラ
    ック樹脂、ポリビニルフェノール誘導体または脂肪族化
    合物であり、前記シリコン化合物の高分子有機化合物に
    対する含有量が10%以上であることを特徴とする微細
    パターン形成材料。
  3. 【請求項3】請求項1叉は2記載において、さらに、紫
    外線や電子線等の高エネルギービームを照射することに
    よって酸を発生する酸発生剤を有し、シリコン化合物は
    この酸によって架橋反応を起こすことを特徴とする微細
    パターン形成材料。
  4. 【請求項4】半導体基板上に、高分子有機膜を塗布し熱
    処理する工程と、 前記高分子有機膜上に、高分子有機化合物と熱処理する
    ことによって昇華または気化し、紫外線や電子線等の高
    エネルギービームを照射することによって架橋反応を起
    こし高分子量化し、シリコンポリマーに変性するシリコ
    ン化合物とを含むシリコン含有高分子有機膜を塗布する
    工程と、 前記シリコン含有高分子有機膜上に紫外線や電子線等の
    高エネルギービームを照射することによってパターンを
    露光し、露光部のシリコン化合物に架橋反応を起こさ
    せ、シリコンポリマーを形成する工程と、 露光後熱処理することによって未露光部のシリコン化合
    物を昇華させ除去する工程と、 前記形成したシリコンポリマーをマスクとして前記高分
    子有機膜をエッチングし、レジストパターンを形成する
    工程とを備えた微細パターン形成方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の露光後熱処理を真空中80
    ℃以上の温度で行うことを特徴とする微細パターン形成
    方法。
  6. 【請求項6】高分子有機化合物と、シリコン化合物とを
    含む微細パターン形成材料であって、前記シリコン化合
    物が紫外線や電子線等の高エネルギービームを照射する
    ことによって分解し、さらに熱処理することによって昇
    華または気化するシリコン化合物であることを特徴とす
    る微細パターン形成材料。
  7. 【請求項7】請求項6記載の高分子有機化合物がノボラ
    ック樹脂、ポリビニルフェノール誘導体または脂肪族化
    合物であり、前記シリコン化合物の高分子有機化合物に
    対する含有量が10%以上であることを特徴とする微細
    パターン形成材料。
  8. 【請求項8】請求項6叉は7記載において、さらに紫外
    線や電子線等の高エネルギービームを照射することによ
    って酸を発生する酸発生剤とを有し、シリコン化合物は
    この酸によって分解反応を起こすことを特徴とする微細
    パターン形成材料。
  9. 【請求項9】半導体基板上に、高分子有機膜を塗布し熱
    処理する工程と、 前記高分子有機膜上に、高分子有機化合物と紫外線や電
    子線等の高エネルギービームを照射することによって分
    解反応を起こし、さらに熱処理することによって昇華ま
    たは気化するシリコン化合物とを含むシリコン含有高分
    子有機膜を塗布する工程と、 前記シリコン含有高分子有機膜上に紫外線や電子線等の
    高エネルギービームを照射することによってパターンを
    露光し、露光部のシリコン化合物に分解反応を起こさせ
    た後、露光後熱処理することによって露光部の分解した
    シリコン化合物を昇華させ除去する工程と、 前記未露光部のシリコン含有高分子有機膜をマスクとし
    て前記高分子有機膜をエッチングし、レジストパターン
    を形成する工程とを備えた微細パターン形成方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の露光後熱処理を真空中8
    0℃以上の温度で行うことを特徴とする微細パターン形
    成方法。
JP5051953A 1993-03-12 1993-03-12 微細パターン形成材料およびパターン形成方法 Pending JPH06267812A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100372769B1 (ko) * 1995-12-29 2003-05-12 주식회사 하이닉스반도체 반도체소자의미세패턴제조방법
WO2011024315A1 (ja) * 2009-08-31 2011-03-03 株式会社東芝 電子線描画用基板

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