JPH06267538A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH06267538A
JPH06267538A JP5048893A JP4889393A JPH06267538A JP H06267538 A JPH06267538 A JP H06267538A JP 5048893 A JP5048893 A JP 5048893A JP 4889393 A JP4889393 A JP 4889393A JP H06267538 A JPH06267538 A JP H06267538A
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JP
Japan
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lithium
positive electrode
boron
active material
silicon
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Application number
JP5048893A
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English (en)
Inventor
Shuji Yamada
修司 山田
Masafumi Fujiwara
雅史 藤原
Takahisa Osaki
隆久 大崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充放電サイクル寿命および充放電特性の優れ
たリチウム二次電池を提供しようとするものである。 【構成】 リチウム、リチウム合金またはリチウムイオ
ンを吸蔵・放出する化合物からなる負極6と、一般式L
x NiO2 (0<x<1.1)で表わされるリチウム
複合酸化物もしくは前記一般式のニッケル(Ni)の一
部を他の遷移金属で置換したリチウム複合酸化物を活物
質とする正極4と、非水溶媒に電解質を溶解した電解液
とを備えたリチウム二次電池において、前記正極活物質
は、前記リチウム複合酸化物にホウ素、ホウ素化合物、
ケイ素およびケイ素化合物から選ばれる少なくとも1種
を添加したものからなることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウム二次電池に関
し、特に正極活物質を改良したリチウム二次電池に係わ
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、負極活物質としてリチウム、リチ
ウム合金またはリチウムイオンを吸蔵・放出する化合物
を用いたリチウム電池は、高エネルギ―密度電池として
注目されている。中でも、正極活物質として二酸化マン
ガン(MnO2 )、フッ化炭素[(CF)n ]、塩化チ
オニル(SOCl2 )等を用いた一次電池は既に電卓、
時計の電源やメモリのバックアップ電池として多用され
ている。
【0003】更に、近年、VTR、通信機器、パーソナ
ルコンピュータ等の各種の電子機器の小形、軽量化に伴
い、それらの電源として高エネルギ―密度の二次電池の
要求が高まり、リチウムを負極活物質とするリチウム二
次電池の研究が活発に行われている。
【0004】リチウム二次電池は、負極にリチウム、リ
チウム合金またはリチウムイオンを吸蔵・放出する化合
物を用い、電解液としてプロピレンカーボネート(P
C)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボ
ネート(DMC)、ジメチルカーボネート(DEC)、
1,2−ジメトキシエタン(DME)、γ−ブチロラク
トン(γ−BL)、テトラヒドロフラン(THF)、2
−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)などの
非水溶媒中にLiClO4 、LiBF4 、LiAs
6 、LiPF6 、LiCF3 SO3 、LiAlCl4
等のリチウム塩(電解質)を溶解したものから構成され
ている。正極としては、層状化合物のインターカレーシ
ョン、またはドーピング現象を利用した活物質が注目さ
れている。
【0005】前記層状化合物のインターカレーションを
利用した例としては、カルコゲナイド化合物が比較的優
れた充放電サイクル特性を有している。しかしながら、
カルコゲナイド化合物は、起電力が低く、リチウム金属
を負極として用いた場合でも実用的な放電電圧はせいぜ
い2V前後であり、リチウム二次電池の特徴の一つであ
る高起電力という点を満足するものではなかった。
【0006】一方、同様な層状構造を有するV2 5
6 13、LiCoO2 、LiNiO2 またはドーピン
グ現象を利用したLiMn2 4 などの金属酸化物系化
合物は高起電力という特徴を有する点で注目されてい
る。特に、LiCoO2 、LiNiO2 からなる正極は
4V程度の起電力を有し、しかも理論的エネルギー密度
が正極活物質あたりほぼ1000Wh/kgという大き
な値を有する。
【0007】しかしながら、前述した金属酸化物系化合
物は充放電サイクル特性、利用率、つまり実際に充放電
に利用し得る割合といった面が劣るという問題があっ
た。中でも、前記LiNiO2 はそれを構成するNiが
Coに比べて資源的に豊富で、低価格であることから、
正極活物質として期待されているが、前記LiNiO2
は空気中の水分、二酸化炭素に対して不安定で、僅かで
あるが徐々に前記水分等と反応して経時劣化を招く。そ
の結果、過電圧が高くなり、充放電サイクル寿命および
充放電特性が低下するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、充放
電サイクル寿命および充放電特性の優れたリチウム二次
電池を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるリチウム
二次電池は、リチウム、リチウム合金またはリチウムイ
オンを吸蔵・放出する化合物からなる負極と、一般式L
x NiO2 (0<x<1.1)で表わされるリチウム
複合酸化物もしくは前記一般式のニッケル(Ni)の一
部を他の遷移金属で置換したリチウム複合酸化物を活物
質とする正極と、非水溶媒に電解質を溶解した電解液と
を備えたリチウム二次電池において、
【0010】前記正極活物質は、前記リチウム複合酸化
物にホウ素、ホウ素化合物、ケイ素およびケイ素化合物
から選ばれる少なくとも1種を添加したものからなるこ
とを特徴とするものである。以下、本発明に係わるリチ
ウム二次電池(例えば円筒形リチウム二次電池)を図1
を参照して詳細に説明する。
【0011】有底円筒状の容器1は、底部に絶縁体2が
配置されている。電極群3は、前記容器 1内に収納され
ている。前記電極群3は、正極4、セパレ―タ5及び負
極6をこの順序で積層した帯状物を前記負極6が外側に
位置するように渦巻き状に巻回した構造になっている。
【0012】前記容器1内には、電解液が収容されてい
る。中央部が開口された絶縁紙7は、前記容器1内の前
記電極群3の上方に載置されている。絶縁封口板8は、
前記容器1の上部開口部に配置され、かつ前記上部開口
部付近を内側にかしめ加工することにより前記封口板8
は前記容器1に液密に固定されている。正極端子9は、
前記絶縁封口板8の中央に嵌合されている。正極リ―ド
10の一端は、前記正極4に、他端は前記正極端子9に
それぞれ接続されている。前記負極6は、図示しない負
極リ―ドを介して負極端子である前記容器1に接続され
ている。前記容器1は、例えばステンレスから作られて
いる。
【0013】前記正極4は、一般式Lix NiO2 (0
<x<1.1)で表わされるリチウム複合酸化物もしく
は前記一般式のニッケル(Ni)の一部を他の遷移金属
で置換したリチウム複合酸化物にホウ素、ホウ素化合
物、ケイ素およびケイ素化合物から選ばれる少なくとも
1種を添加した活物質を有する。
【0014】前記ホウ素化合物としては、例えば酸化ホ
ウ素(B2 3 )、ホウ酸[B(OH)3 ]、ホウ酸リ
チウム(Li2 4 7 )等を挙げることができる。前
記ケイ素化合物としては、例えばケイ酸、ケイ酸リチウ
ム、ハロゲン化ケイ素等を挙げることができる。
【0015】前記ホウ素、ホウ素化合物、ケイ素および
ケイ素化合物から選ばれる少なくとも1種は、リチウム
複合酸化物中のニッケルに対してホウ素、ケイ素の換算
モル比で3〜6%添加することが望ましい。ただし、ニ
ッケル(Ni)の一部を他の遷移金属(例えばCo、C
r、V、Fe等)で置換したリチウム複合酸化物の場合
には、ニッケルおよび置換された遷移金属の合計量に対
して前記成分をホウ素、ケイ素の換算モル比で3〜6%
添加することが望ましい。前記成分の添加量を規定した
のは、次のような理由によるものである。前記成分の添
加量をモル比で3%未満にすると、その添加効果が十分
に発揮されず、耐湿性の向上、つまり電極の経時劣化の
改善が困難になる。一方、前記成分がモル比で6%を越
えると活物質の導電性が低下して過電圧が大きくなる恐
れがある。
【0016】前記正極活物質は、例えば次のような方法
により製造される。水酸化ニッケル[Ni(O
H)2 ]、硝酸ニッケル[Ni(NO3 2 ]、酸化ニ
ッケル(NiO)、炭酸ニッケル(NiCO3 )などの
ニッケル化合物と水酸化リチウム(LiOH、酸化リチ
ウム(Li2 O)、炭酸リチウム(Li2 CO3 )、硝
酸リチウムLiNO3 またはハロゲン化リチウムなどの
リチウム塩と、ホウ素、ホウ素化合物、ケイ素およびケ
イ素化合物から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じ
て配合されるニッケルの置換成分である他の遷移金属と
の混合物を加熱して反応させることにより前記正極活物
質を製造する。このような方法で製造された正極活物質
は、粉末状で使用されるが、前記粉末状正極活物質は窒
素ガス吸着法による比表面積が1m2 /g以下であるこ
とが好ましい。前記比表面積を有する正極活物質は、空
気中の水分、二酸化炭素に対してより安定になると共
に、非水溶媒との反応が抑えられて充放電効率、充放電
サイクル特性を向上する点で好ましい。
【0017】前記正極4は、具体的には次のような方法
により作製される。前記正極活物質に導電剤および結着
剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布、
乾燥して薄板状にすることにより前記正極を作製する。
また、前記正極活物質を導電剤および結着剤と共に成形
したペレット、または前記正極活物質を導電剤および結
着剤と共に混練、シート化したシートを前記集電体に貼
着して前記正極を作製する。前記導電剤としては、例え
ばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙
げることができる。
【0018】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等
を用いることができる。
【0019】前記正極活物質、導電剤および結着剤の配
合割合は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜2
0重量%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ま
しい。特に、前記正極活物質は正極4を作製した状態で
10〜40mg/cm2 の範囲することが好ましい。前
記集電体としては、例えばアルミニウム箔、ステンレス
箔、チタン箔等を用いることができる。前記セパレータ
としては、例えば不織布、ポリプロピレン多孔質フィル
ム等を用いることができる。
【0020】前記負極6を構成するリチウム合金として
は、例えばLiAl、LiPb、LiSn、LiBi等
を挙げることができる。前記リチウムイオンを吸蔵・放
出する化合物としては、例えばリチウムイオンをドープ
したポリアセタール、ポリアセチレン、ポリピロールな
どの導電性高分子、有機物焼成体からなる炭素材等を挙
げることができる。
【0021】前記炭素質物質は、その原料および焼成法
により特性が相当異なる。例えば、黒鉛炭素、黒鉛結晶
部と非結晶部が混在したような炭素、結晶層の積層に規
則性のない乱層構造をとる炭素材などを挙げることがで
きる。
【0022】前記炭素材を含む負極は、具体的には次の
ような方法により作製される。前記炭素材に結着剤を適
当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布、乾燥し
て薄板状にすることにより前記負極を作製する。また、
前記炭素材を結着剤と共に成形したペレット、または前
記炭素材を結着剤と共に混練、シート化したシートを前
記集電体に貼着して前記負極を作製する。
【0023】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
カルボキシメチルセルロース(CMC)等を用いること
ができる。
【0024】前記炭素材および結着剤の配合割合は、炭
素材90〜98重量%、結着剤2〜10重量%の範囲に
することが好ましい。特に、前記炭素材は負極6を作製
した状態で5〜20mg/cm2 の範囲にすることが好
ましい。前記集電体としては、例えば銅箔、ステンレス
箔、ニッケル箔等を用いることができる。
【0025】前記電解液を構成する前記非水溶媒として
は、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、
γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、ジエ
トキシエタン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジメト
キシプロパンから選ばれる1種または2種以上の混合物
を挙げることができる。
【0026】前記電解液を構成する前記電解質として
は、例えばホウフッ化リチウム(LiBF4 )、六フッ
化リン酸リチウム(LiPF6 )、過塩素酸リチウム
(LiClO4 )、六フッ化砒素リチウム(LiAsF
6 )、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF
3 SO3 )、四塩化アルミニウムリチウム(LiAlC
4 )から選ばれる1種または2種以上のリチウム塩を
挙げることができる。前記電解質の前記非水溶媒に対す
る溶解量は、0.5〜1.5モル/lにすることが好ま
しい。
【0027】
【作用】本発明によれば、ホウ素、ホウ素化合物、ケイ
素およびケイ素化合物から選ばれる少なくとも1種が添
加された一般式Lix NiO2 (0<x<1.1)で表
わされるリチウム複合酸化物もしくは前記一般式のニッ
ケル(Ni)の一部を他の遷移金属で置換したリチウム
複合酸化物を活物質として含む正極は空気中の水分、二
酸化炭素に対する安定性が高く、経時劣化を抑制でき
る。従って、前記正極を組み込んだリチウム二次電池
は、過電圧を小さくでき、充放電サイクル寿命および充
放電特性が向上される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図1を参照
して詳細に説明する。 実施例1
【0029】まず、粒度分布が5〜20μmに80体積
%以上ある水酸化ニッケル粉末[Ni(OH)2 ]と水
酸化リチウム(LiOH・H2 O)とホウ酸[B(O
H)3]とをLi:Ni:Bのモル比が1.1:0.9
5:0.05になるように配合し、乳鉢にて十分に混合
した後、酸素気流中、700℃の温度で5時間熱処理を
行い、さらに粉砕して粉末状の生成物を得た。得られた
生成物は、X線回折によりLiNiO2 であることが認
められた。ひきつづき、前記ホウ素添加LiNiO2
末91重量%、アセチレンブラック3.5重量%、黒鉛
3.5重量%およびエチレン−プロピレン−ジエン共重
合体2重量%からなる混合物をトルエンでペースト状に
した後、アルミニウム箔に塗布し、乾燥、ロールプレス
を行って正極を作製した。前記正極中の前記ホウ素添加
LiNiO2 は、20mg/cm2 であった。この後、
前記正極を3つ用意し、温度25℃、湿度40%の恒温
恒湿度槽内に0日、20日間、40日間貯蔵した。
【0030】また、メソフェーズピッチ系炭素繊維をア
ルゴンガス雰囲気下で3000℃にて黒鉛化し、さらに
2400℃の塩素ガス雰囲気下で熱処理して黒鉛化炭素
粉末を調製した。つづいて、前記黒鉛化炭素粉末98重
量%およびエチレン−プロピレン−ジエン共重合体2重
量%からなる混合物をトルエンでペースト状にした後、
銅箔に塗布し、乾燥、ロールプレスを行って負極を作製
した。前記負極中の前記黒鉛化炭素は、10mg/cm
2 であった。
【0031】前記3種の正極、ポリプロピレン性多孔質
フィルムからなるセパレ―タおよび前記負極をそれぞれ
この順序で積層した後、前記負極が外側に位置するよう
に渦巻き状に巻回して3種の電極群を製造した。
【0032】さらに、エチレンカーボネートとジエチル
カーボネートの混合溶媒(混合体積比率50:50)に
LiPF6 を1.0モル/l溶解して電解液を調製し
た。前記電解液中に含まれるH2 O量は、100ppm
以下、エチレングリコールは100ppm以下であっ
た。前記各電極群及び前記電解液をステンレス製の有底
円筒状容器内にそれぞれ収納して前述した図1に示す3
種の円筒形リチウム二次電池を組み立てた。 実施例2
【0033】まず、粒度分布が5〜20μmに80体積
%以上ある水酸化ニッケル粉末[Ni(OH)2 ]と水
酸化リチウム(LiOH・H2 O)とケイ酸リチウム
(Li2 SiO3 )とをLi:Ni:Siのモル比が
1.1:0.95:0.05になるように配合し、乳鉢
にて十分に混合した後、酸素気流中、700℃の温度で
5時間熱処理を行い、さらに粉砕して粉末状の生成物を
得た。得られた生成物は、X線回折によりLiNiO2
であることが認められた。ひきつづき、前記ケイ素添加
LiNiO2 粉末91重量%、アセチレンブラック3.
5重量%、黒鉛3.5重量%およびエチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体2重量%からなる混合物をトルエン
でペースト状にした後、アルミニウム箔に塗布し、乾
燥、ロールプレスを行って正極を作製した。前記正極中
の前記ケイ素添加LiNiO2 は、20mg/cm2
あった。この後、前記正極を3つ用意し、温度25℃、
湿度40%の恒温恒湿度槽内に0日、20日間、40日
間貯蔵した。かかる正極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す3種の円筒形リチウム二次電池を
組み立てた。 実施例3
【0034】まず、粒度分布が5〜20μmに80体積
%以上ある水酸化ニッケル粉末[Ni(OH)2 ]と水
酸化リチウム(LiOH・H2 O)とホウ酸[B(O
H)3]とケイ酸リチウム(Li2 SiO3 )とをL
i:Ni:B:Siのモル比が1.1:0.95:0.
025:0.025になるように配合し、乳鉢にて十分
に混合した後、酸素気流中、700℃の温度で5時間熱
処理を行い、さらに粉砕して粉末状の生成物を得た。得
られた生成物は、X線回折によりLiNiO2 であるこ
とが認められた。ひきつづき、前記ホウ素およびケイ素
添加LiNiO2 粉末91重量%、アセチレンブラック
3.5重量%、黒鉛3.5重量%およびエチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体2重量%からなる混合物をトル
エンでペースト状にした後、アルミニウム箔に塗布し、
乾燥、ロールプレスを行って正極を作製した。前記正極
中の前記ホウ素およびケイ素添加LiNiO2 は、20
mg/cm2 であった。この後、前記正極を3つ用意
し、温度25℃、湿度40%の恒温恒湿度槽内に0日、
20日間、40日間貯蔵した。かかる正極を用いた以
外、実施例1と同様で前述した図1に示す3種の円筒形
リチウム二次電池を組み立てた。 比較例
【0035】まず、粒度分布が5〜20μmに80体積
%以上ある水酸化ニッケル粉末[Ni(OH)2 ]と水
酸化リチウム(LiOH・H2 O)とをLi:Niのモ
ル比が1.1:1になるように配合し、乳鉢にて十分に
混合した後、酸素気流中、700℃の温度で5時間熱処
理を行い、さらに粉砕して粉末状の生成物を得た。得ら
れた生成物は、X線回折によりLiNiO2 であること
が認められた。ひきつづき、前記LiNiO2 粉末91
重量%、アセチレンブラック3.5重量%、黒鉛3.5
重量%およびエチレン−プロピレン−ジエン共重合体2
重量%からなる混合物をトルエンでペースト状にした
後、アルミニウム箔に塗布し、乾燥、ロールプレスを行
って正極を作製した。前記正極中の前記LiNiO
2 は、20mg/cm2 であった。この後、前記正極を
3つ用意し、温度25℃、湿度40%の恒温恒湿度槽内
に0日、20日間、40日間貯蔵した。かかる正極を用
いた以外、実施例1と同様で前述した図1に示す3種の
円筒形リチウム二次電池を組み立てた。
【0036】得られた実施例1〜3および比較例のリチ
ウム二次電池(いずれも貯蔵日数が20日間の正極を使
用)について、定電流600mAで4.2Vまで充電
し、3.0Vまで400mAの電流で放電し、その充電
時間と電池電圧との関係を調べた。その結果を図2に示
す。
【0037】また、貯蔵日数が0日間、20日間および
40日間の正極を使用した実施例1〜3および比較例の
リチウム二次電池(いずれも)について、定電流600
mAで4.2Vまで充電し、3.0Vまで400mAの
電流で放電し、前記正極の貯蔵日数と放電容量との関係
を調べた。その結果を図3に示す。
【0038】さらに、実施例1〜3および比較例のリチ
ウム二次電池(いずれも貯蔵日数が40日間の正極を使
用)について、充電を4.1Vまで定電流400mAで
行った後、さらに4.1Vの定電圧でトータル3時間行
い、3.0Vまで400mAの電流で放電するまで充電
し、3.0Vまで400mAの電流で放電する充放電を
繰り返し行い、各電池の各サイクルでの放電容量をそれ
ぞれ測定した。その結果を図4に示す。
【0039】図2〜図4より明らかなように、本発明の
リチウム二次電池は比較例の二次電池に比べて充電電圧
が低く、放電容量が大きいことがわかる。また、経時劣
化が抑制され、サイクル寿命が格段に向上されることが
わかる。これは、本発明は正極活物質としてホウ素添加
LiNiO2 、ケイ素添加LiNiO2 、ホウ素および
ケイ素添加LiNiO2 を用いることによってLiNi
2 の表面がホウ素またはケイ素により改質され、空気
中の水分にする安定性が向上したためであると考えられ
る。また、前記元素が添加されたLiNiO2 は結晶構
造が安定し、充放電による結晶構造変化が抑制されたた
めに充放電サイクル特性が向上したものと考えられる。 実施例4
【0040】まず、粒度分布が5〜20μmに80体積
%以上ある水酸化ニッケル粉末[Ni(OH)2 ]と水
酸化リチウム(LiOH・H2 O)とホウ酸[B(O
H)3]とをLi:Ni:Bのモル比が下記表1に示す
ようになるように配合し、乳鉢にて十分に混合した後、
酸素気流中、700℃の温度で5時間熱処理を行い、さ
らに粉砕して6種の粉末状の生成物を得た。得られた各
生成物は、いずれもX線回折によりLiNiO2 である
ことが認められた。ひきつづき、前記各ホウ素添加Li
NiO2 粉末91重量%、アセチレンブラック3.5重
量%、黒鉛3.5重量%およびエチレン−プロピレン−
ジエン共重合体2重量%からなる6種の混合物をトルエ
ンでそれぞれペースト状にした後、これらペーストをア
ルミニウム箔にそれぞれ塗布し、乾燥、ロールプレスを
行って6種の正極を作製した。前記正極中の前記ホウ素
添加LiNiO2 は、20mg/cm2 であった。この
後、前記各正極を温度25℃、湿度40%の恒温恒湿度
槽内に40日間貯蔵した。かかる正極を用いた以外、実
施例1と同様で前述した図1に示す6種の円筒形リチウ
ム二次電池を組み立てた。 表1 No Li:Ni:Bのモル比 1 1.1:0.98:0.02 2 1.1:0.97:0.03 3 1.1:0.96:0.04 4 1.1:0.95:0.05 5 1.1:0.94:0.06 6 1.1:0.93:0.07 実施例5
【0041】まず、粒度分布が5〜20μmに80体積
%以上ある水酸化ニッケル粉末[Ni(OH)2 ]と水
酸化リチウム(LiOH・H2 O)とケイ酸リチウム
(Li2 SiO3 )とをLi:Ni:Siのモル比が下
記表2に示すようになるように配合し、乳鉢にて十分に
混合した後、酸素気流中、700℃の温度で5時間熱処
理を行い、さらに粉砕して6種の粉末状の生成物を得
た。得られた各生成物は、いずれもX線回折によりLi
NiO2 であることが認められた。ひきつづき、前記各
ホウ素添加LiNiO2 粉末91重量%、アセチレンブ
ラック3.5重量%、黒鉛3.5重量%およびエチレン
−プロピレン−ジエン共重合体2重量%からなる6種の
混合物をトルエンでそれぞれペースト状にした後、これ
らペーストをアルミニウム箔にそれぞれ塗布し、乾燥、
ロールプレスを行って6種の正極を作製した。前記正極
中の前記ケイ素添加LiNiO2 は、20mg/cm2
であった。この後、前記各正極を温度25℃、湿度40
%の恒温恒湿度槽内に40日間貯蔵した。かかる正極を
用いた以外、実施例1と同様で前述した図1に示す6種
の円筒形リチウム二次電池を組み立てた。 表2 No Li:Ni:Siのモル比 7 1.1:0.98:0.02 8 1.1:0.97:0.03 9 1.1:0.96:0.04 10 1.1:0.95:0.05 11 1.1:0.94:0.06 12 1.1:0.93:0.07
【0042】得られた実施例4、5のリチウム二次電池
について、充電を4.1Vまで定電流400mAで行っ
た後、さらに4.1Vの定電圧でトータル3時間行い、
3.0Vまで400mAの電流で放電するまで充電し、
3.0Vまで400mAの電流で放電する充放電を繰り
返し行い、各電池の各サイクルでの放電容量をそれぞれ
測定した。その結果を図5、図6に示す。なお、図5中
のNo1〜6は前記表1に示すNo1〜6の組成を有す
る正極活物質を用いた正極を備えた二次電池の特性線を
示す。図6には中のNo7〜12は前記表2に示すNo
7〜12の組成を有する正極活物質を用いた正極を備え
た二次電池の特性線を示す。図5、図6には前述した比
較例のリチウム二次電池の特性を併記した。
【0043】図5から明らかなように、ホウ素添加量が
異なるLiNiO2 を正極活物質を含む正極を備えたリ
チウム二次電池は、比較例のリチウム二次電池に比べて
サイクル寿命が向上されることがわかる。特に、前記ホ
ウ素添加量がニッケルに対するモル比が3〜6%のLi
NiO2 を正極活物質として含む正極を備えたリチウム
二次電池(No2〜5)は、前記範囲を外れるリチウム
二次電池(No1、6)に比べてサイクル寿命が格段に
向上されることがわかる。
【0044】図6からもケイ素添加量が異なるLiNi
2 を正極活物質、特に前記ケイ素添加量がニッケルに
対するモル比が3〜6%のLiNiO2 を正極活物質と
して含む正極を備えたリチウム二次電池(No8〜1
1)は、サイクル寿命が格段に向上されることがわか
る。
【0045】なお、前記実施例ではホウ素、ケイ素を添
加したLiNiO2 を合成する際、Ni(OH)2 、L
iOH・H2 O、B(OH)3 、Li2 SiO3 を用い
たがこれに限定されない。例えば、出発物質としてリチ
ウム、ニッケルについてはそれらの酸化物、炭酸化物、
硝酸化物を、ホウ素については酸化ホウ素、ホウ酸リチ
ウムを、ケイ素についてはケイ酸、ケイ酸リチウム、ハ
ロゲン化ケイ素を用いても実施例と同様な効果を有する
ホウ素、ケイ素を添加したLiNiO2 を合成すること
ができる。焼成についても実施例に限定されず、他の方
法でも同様なホウ素、ケイ素を添加したLiNiO2
合成することができる。ただし、空気雰囲気下または酸
素雰囲気下で600〜800℃の温度で焼成することが
望ましい。
【0046】前記実施例では、ホウ素および/またはケ
イ素を添加したLiNiO2 を正極活物質として用いた
が、前記Niの一部をCo、Cr、V、Feなどの他の
遷移金属で置換した場合でも同様な効果を達成すること
ができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば充
放電サイクル寿命および充放電特性の優れたリチウム二
次電池を提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる円筒形リチウム二次電池を示す
部分断面図。
【図2】貯蔵日数が20日間の正極をそれぞれ用いた実
施例1〜3および比較例のリチウム二次電池における充
電時間と電池電圧との関係を示す特性図。
【図3】貯蔵日数が0日間、20日間および40日間の
正極をそれぞれ用いた実施例1〜3および比較例のリチ
ウム二次電池における前記正極の貯蔵日数と放電容量と
の関係を示す特性図。
【図4】貯蔵日数が40日間の正極をそれぞれ用いた実
施例1〜3および比較例のリチウム二次電池における充
放電サイクルと放電容量との関係を示す特性図。
【図5】実施例4および比較例のリチウム二次電池にお
ける充放電サイクルと放電容量との関係を示す特性図。
【図6】実施例5および比較例のリチウム二次電池にお
ける充放電サイクルと放電容量との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…容器、3…電極群、4…正極、5…セパレ―タ、6
…負極、8…封口板、9…正極端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム、リチウム合金またはリチウム
    イオンを吸蔵・放出する化合物からなる負極と、一般式
    Lix NiO2 (0<x<1.1)で表わされるリチウ
    ム複合酸化物もしくは前記一般式のニッケル(Ni)の
    一部を他の遷移金属で置換したリチウム複合酸化物を活
    物質とする正極と、非水溶媒に電解質を溶解した電解液
    とを備えたリチウム二次電池において、 前記正極活物質は、前記リチウム複合酸化物にホウ素、
    ホウ素化合物、ケイ素およびケイ素化合物から選ばれる
    少なくとも1種を添加したものからなることを特徴とす
    るリチウム二次電池。
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