JPH0626717Y2 - ブラインドの下板支持構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はブラインドの下板支持構造に関するものであ
り、詳しくはスラットを傾動させて行なう遮光調節を好
適に実現できるブラインドに関するものである。

（従来の技術） 従来のブラインドの代表的な構造は例えば第４図に示さ
れ、図示しないヘッドボックスから垂下された複数の梯
子状ラダーコード51は，前後の垂直コード部51a,51b
と、これら一対の垂直コード部51a,51bを結ぶ桟コード5
1cとからなり、垂直コード部51a,51bの下端をボックス
型の下板56をその上角部に連結させると共に、桟コード
51cの上にそれぞれスラット52を支持させた構成のもの
として形成されている。

そして上記下板には図示しないヘッドボックスから垂下
された昇降コードの下端が連結されて、この昇降コード
の上下操作により多数のスラット群の畳み上げが行なわ
れるようになっていると共に、梯子状ラダーコード51の
垂直コード部51a,51bを相対的に上下動させることでス
ラット群の回転傾動による遮光調整ができるようになっ
ている。

また上記第４図に示された構成のブラインドとは別に、
第５図に示されるように、梯子状ラダーコード61の下端
の下板66への連結の態様が異なった形式のブラインドも
知られている。この第５図に示された形式のブラインド
は、垂直コード部61a,61bの下端をボックス型の下板66
の下角部に連結させたという構成のものである。

（解決すべき問題点） しかしながら上記のような従来の装置においては、次の
ような問題点があった。

すなわち第４図に示される従来のブラインドにあって
は、第４図(ロ)で示しているようにブラインドのスラッ
ト群を限界位置まで回転傾動させた際に、ブラインドの
下端部分におけるスラットの回転傾動が上方部分に比べ
て十分に行なわれないことがあるという問題である。こ
れは第４図(ロ)でよく説明され、下板の重心位置Ｏが一
方の垂直コード部（この図では垂直コード部51a）の直
下にきた状態からはそれ以上の回転傾動が生じないから
である。

また第５図の例ではこの問題はより一層大きな問題とな
る。すなわち第５図(ロ)で説明されるように前後の垂直
コード部の長さが、重錘の傾斜を規定してしまう結果と
してブラインドの下端部分で望ましい回転傾動が得られ
ないのである。

（問題点を解決する手段） 上記のような問題は、下板がラダーコードの相対的上下
動によって回転する際の制約を受けることに由来して生
ずるものであり、従って本考案者はこのような制約のな
い構造をもったブラインドについて鋭意検討を重ね本考
案をなすに至ったのである。

本考案は、上記の問題点を解決する手段として、ブライ
ンドにおける梯子状のラダーコードの前後垂直紐下端に
渡って板部材を連結し、上記板部材の前後方向中心位置
に、ブラインドの昇降コードを連結し、上記板部材の下
面の前後方向端部に渡って下向きのアーチを形成し、こ
のアーチに重錘を移動自在に組み付けたことを特徴とす
るブラインドの下板支持構造を提供する。

また上記板部材の室内側端部に沿って、化粧用スカート
を取り付けることも好ましい構成として採用される。

上記ブラインドは、いわゆるペネシヤンブラインドとし
て構成される他、スラットがリボンテープからなるもの
であっても同様に構成することができる。

（実施例） 以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。

第１図において、ブラインド１は、梯子状のラダーコー
ドの前後の垂直紐（以下垂直コードという）1a,1bを図
示しない上部のヘッドボックスから垂下し、その上下方
向の途中に設けた桟コード（以下単に桟という）1cによ
ってスラット２を担持した一般的なブラインドと同様の
構成となっている。

そして本例のブラインドの特徴は、ラダーコードの下端
にその前後垂直コードに渡り第３図に明瞭に示している
ように板部材３を架設すると共に、この板部材３の下面
の前後端部に渡るアーチ５を下向きに形成させ、さらに
このアーチ５に、重錘６を移動可能に遊嵌したという構
成をなしているところにある。

このような構成によれば、重錘６は常にアーチ５の中心
即ち板部材の前後方向の中間位置の垂直下方に位置する
ことになり、ラダーコード１を相対的上下動させた場合
にも、該スラット２の回転を規制するような影響は生じ
ないために、第１図(ロ)のような状態でも、ブラインド
の好ましい傾動状態が確保できるという効果が得られ
る。

第２図は本考案の他の実施例を示したものであり、本例
における特徴は、ラダーコード下端の板部材３から垂下
させる重錘８が、実施例１におけるアーチでなく、該板
部材３の前後方向中間位置から垂下させた紐７によって
垂下されているところにある。その他の構成は実施例１
と同じである。

本例によっても実施例１と同様の効果が奏される。

尚本考案はこのような実施例に限定されるものではな
く、例えば第３図で示しているように、複数の板部材３
に渡って特にその室内側化粧用のスカートを組みつける
ようにしてもよいなど種々の変更した態様の構成のもの
としてもよいことは言うまでもない。

（考案の効果） 以上述べた如く、本考案よりなるブラインドは、遮光調
整のためのブラインドの回転傾動において、下板の連結
状態に由来した傾動不良の問題が発生することがなく、
常に安定かつ良好な遮光状態を確保することができると
いう効果があり、その実用上の利益は極めて大なるもの
がある。

【図面の簡単な説明】

図面第１図(イ),(ロ)は本考案よりなるブラインドの構成
概要一例を側面図として示した図であり、第１図(イ)は
スラットの非傾動時、第１図(ロ)はスラットの遮光のた
めの傾動時を示している。第２図(イ),(ロ)は本考案より
なるブラインドの他の構成概要例を側面図として示した
図図であり、第２図(イ)はスラットの非傾動時、第２図
(ロ)はスラットの遮光のための傾動時を示している。第
３図は第１図の実施例のブラインドに化粧用のスカート
を組み付けた場合の斜視図である。 第４図(イ),(ロ)及び第５図(イ),(ロ)はそれぞれ従来のブラ
インドの構成概要を示した図である。 １……ラダーコード、1a,1b……垂直コード部、 1c……桟、２……スラット、 ３……板部材、４……昇降コード、 ５……アーチ、６……重錘、 ７……吊紐、８……重錘、 ９……スカート、 51,61……ラダーコード、 52,62……スラット、 56,66……下板。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ブラインドにおける梯子状のラダーコード
   の前後垂直紐下端に渡って板部材を連結し、上記板部材
   の前後方向中心位置に、ブラインドの昇降コードを連結
   し、上記板部材の下面の前後方向端部に渡って下向きの
   アーチを形成し、このアーチに重錘を移動自在に組み付
   けたことを特徴とするブラインドの下板支持構造。
2. 【請求項２】ブラインドにおける梯子状のラダーコード
   の前後垂直紐下端に渡って板部材を連結し、上記板部材
   の下面の前後方向中間位置に、重錘垂下の紐を連結した
   ことを特徴とするブラインドの下板支持構造。
3. 【請求項３】上記板部材の室内側端部に沿って、化粧用
   スカートを取り付けたことを特徴とする請求項１又は請
   求項２記載のブラインドの下板支持構造。
4. 【請求項４】ブラインドのスラットが、アルミニウム製
   の弧状スラットであることを特徴とする請求項１ないし
   請求項３のいずれかに記載のブラインドの下板支持構
   造。
5. 【請求項５】ブラインドのスラットが、リボンテープか
   らなることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいず
   れかに記載のブラインドの下板支持構造。