JPH06267130A - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH06267130A JPH06267130A JP5347693A JP5347693A JPH06267130A JP H06267130 A JPH06267130 A JP H06267130A JP 5347693 A JP5347693 A JP 5347693A JP 5347693 A JP5347693 A JP 5347693A JP H06267130 A JPH06267130 A JP H06267130A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coercive force
- film
- layer
- magneto
- atomic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は光磁気記録媒体の磁気光学効果を劣
化させることなく保磁力を向上させることを目的とす
る。 【構成】 本発明の光磁気記録媒体は、Co100-x Mx
(但し、MはMn,Crの少なくとも一種から成り、x
は原子%で表され0<x≦30である。)と貴金属を交
互に積層した多層膜を具備したことを特徴とする。
化させることなく保磁力を向上させることを目的とす
る。 【構成】 本発明の光磁気記録媒体は、Co100-x Mx
(但し、MはMn,Crの少なくとも一種から成り、x
は原子%で表され0<x≦30である。)と貴金属を交
互に積層した多層膜を具備したことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度光磁気記録媒体
に使用される、磁気モ−メントが膜面に対して垂直に配
向した多層膜に関するものである。
に使用される、磁気モ−メントが膜面に対して垂直に配
向した多層膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、膜面に垂直な方向に磁化容易軸
を有し、室温より高いキュリ−温度を有する磁性膜は、
レ−ザ−光等の光ビ−ムを照射することによって数μm
2 以下の領域に情報を記録、再生、消去することがで
き、高密度の磁気記録媒体として用いることができる。
この時の再生手段としては、光磁気効果であるカ−回転
角やファラデ−回転角の大きさを光ビ−ムから検出する
ものである。この様な記録媒体として、MnBi等の多
結晶薄膜、Bi置換YIG(ビスマス置換イットリウム
鉄ガ−ネット)等の化合物単結晶薄膜、Tb−Fe,G
d−Co,Tb−Co,Tb−Fe−Coなどの希土類
−遷移金属(RE−TM)の非晶質合金膜などがある。
MnBi等の多結晶金属薄膜はキュリ−温度(Tc)を
利用して書き込みが行われるが、Tcが 360℃程度と高
いため、書き込みに大きなエネルギ−を要する欠点があ
る。また、多結晶体であるため化学量論的な組成の薄膜
を作製する必要があり、製造が困難であるという欠点も
ある。また、Bi置換YIG等はGGG(ガドリニウム
ガリウムガ−ネット)単結晶基板上での膜形成が必要と
されるため、この基板の状態に磁気特性が影響されやす
いこと、大面積の基板を得にくい等の欠点がある。これ
に対し、TbFe,GdCo等の希土類−遷移金属の非
晶質合金膜は,任意の大きさの磁性膜が形成できるこ
と、組成制御が容易であること、結晶粒界がないため再
生S/N比が良好である等の利点を有し、近年研究が盛
んである。しかしながらこのRE−TM膜は高密度記録
に必須な短波長領域でのファラデ−効果およびカ−効果
が小さく、S/N比が充分でなく、また、耐蝕性に劣る
等の問題があった。
を有し、室温より高いキュリ−温度を有する磁性膜は、
レ−ザ−光等の光ビ−ムを照射することによって数μm
2 以下の領域に情報を記録、再生、消去することがで
き、高密度の磁気記録媒体として用いることができる。
この時の再生手段としては、光磁気効果であるカ−回転
角やファラデ−回転角の大きさを光ビ−ムから検出する
ものである。この様な記録媒体として、MnBi等の多
結晶薄膜、Bi置換YIG(ビスマス置換イットリウム
鉄ガ−ネット)等の化合物単結晶薄膜、Tb−Fe,G
d−Co,Tb−Co,Tb−Fe−Coなどの希土類
−遷移金属(RE−TM)の非晶質合金膜などがある。
MnBi等の多結晶金属薄膜はキュリ−温度(Tc)を
利用して書き込みが行われるが、Tcが 360℃程度と高
いため、書き込みに大きなエネルギ−を要する欠点があ
る。また、多結晶体であるため化学量論的な組成の薄膜
を作製する必要があり、製造が困難であるという欠点も
ある。また、Bi置換YIG等はGGG(ガドリニウム
ガリウムガ−ネット)単結晶基板上での膜形成が必要と
されるため、この基板の状態に磁気特性が影響されやす
いこと、大面積の基板を得にくい等の欠点がある。これ
に対し、TbFe,GdCo等の希土類−遷移金属の非
晶質合金膜は,任意の大きさの磁性膜が形成できるこ
と、組成制御が容易であること、結晶粒界がないため再
生S/N比が良好である等の利点を有し、近年研究が盛
んである。しかしながらこのRE−TM膜は高密度記録
に必須な短波長領域でのファラデ−効果およびカ−効果
が小さく、S/N比が充分でなく、また、耐蝕性に劣る
等の問題があった。
【0003】一方、最近新しい垂直磁化膜として、Co
/Pt,Co/Pd等を数オングストロ−ムオ−ダ−の
周期で積層させた多層膜が光磁気記録媒体や垂直磁気記
録媒体として注目されている。これら多層膜は、従来の
RE−TM膜の欠点である耐蝕性の点で非常に優れてい
る。また、将来的な高記録密度化を考えた場合、短波長
レ−ザ−での記録・再生が必要になるが、これら多層膜
は短波長領域での光磁気特性もRE−TM膜より著しく
優れている。このように優れた磁気光学特性を示すCo
/Pt多層膜であるが、唯一の欠点として保磁力の問題
が残されている。通常、光磁気記録媒体として使用する
には2〜3kOe以上の保磁力が必要となるが、例え
ば、{Pt(11.3A)/Co(3.8A)}10多層膜の場合、保磁力は3
00Oe前後しかなく条件が満たされていない。
/Pt,Co/Pd等を数オングストロ−ムオ−ダ−の
周期で積層させた多層膜が光磁気記録媒体や垂直磁気記
録媒体として注目されている。これら多層膜は、従来の
RE−TM膜の欠点である耐蝕性の点で非常に優れてい
る。また、将来的な高記録密度化を考えた場合、短波長
レ−ザ−での記録・再生が必要になるが、これら多層膜
は短波長領域での光磁気特性もRE−TM膜より著しく
優れている。このように優れた磁気光学特性を示すCo
/Pt多層膜であるが、唯一の欠点として保磁力の問題
が残されている。通常、光磁気記録媒体として使用する
には2〜3kOe以上の保磁力が必要となるが、例え
ば、{Pt(11.3A)/Co(3.8A)}10多層膜の場合、保磁力は3
00Oe前後しかなく条件が満たされていない。
【0004】一般に、垂直磁化膜の保磁力を増加させる
ためには、垂直磁気異方性を増加させる必要がある。上
述のような多層膜が持つ垂直磁気異方性Ku´は以下の
ように表すことができる。
ためには、垂直磁気異方性を増加させる必要がある。上
述のような多層膜が持つ垂直磁気異方性Ku´は以下の
ように表すことができる。
【0005】Ku´=Ku−2πMs2 (Ku:垂直
磁気異方性定数,Ms:飽和磁化)…(1) そこでこれまで保磁力を改善するために、結晶性を向上
させKuを大きくするべく、基板上に100A以上のP
t下地層を形成するなどの手段が講じられてきた。しか
しながら、これは同時に基板側からの磁気光学効果(カ
−回転角)を減少させるという大きなデメリットがあっ
た。このため、厚い下地層を形成することなく、また熱
処理などの手段を使うことなく保磁力を向上させる方法
が望まれていた。
磁気異方性定数,Ms:飽和磁化)…(1) そこでこれまで保磁力を改善するために、結晶性を向上
させKuを大きくするべく、基板上に100A以上のP
t下地層を形成するなどの手段が講じられてきた。しか
しながら、これは同時に基板側からの磁気光学効果(カ
−回転角)を減少させるという大きなデメリットがあっ
た。このため、厚い下地層を形成することなく、また熱
処理などの手段を使うことなく保磁力を向上させる方法
が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、これ
までのCo/Ptなどの多層膜は、従来のRE−TM膜
と比べて耐蝕性、短波長領域での磁気光学特性は優れて
いるものの、実用化に際して保磁力Hcが十分でないと
いう問題があった。このような問題を解決するために、
本発明は磁気光学特性に優れた多層膜のカ−回転角を減
少させることなく、保磁力を向上させることを目的とす
る。
までのCo/Ptなどの多層膜は、従来のRE−TM膜
と比べて耐蝕性、短波長領域での磁気光学特性は優れて
いるものの、実用化に際して保磁力Hcが十分でないと
いう問題があった。このような問題を解決するために、
本発明は磁気光学特性に優れた多層膜のカ−回転角を減
少させることなく、保磁力を向上させることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】発明者らは、磁
気光学特性に優れたCo/Ptなどの多層膜において、
光学的に不利なPtなどの下地層を形成することなしに
保磁力を向上させるために鋭意研究を行ったところ、C
o層中に所定量以下のMn或いはCrを添加することが
効果的であることを見出した。
気光学特性に優れたCo/Ptなどの多層膜において、
光学的に不利なPtなどの下地層を形成することなしに
保磁力を向上させるために鋭意研究を行ったところ、C
o層中に所定量以下のMn或いはCrを添加することが
効果的であることを見出した。
【0008】(1)式の右辺第二項は反磁界に伴う静磁
エネルギ−であり、この項を小さくすることでも垂直磁
気異方性Ku´を高めることができる。すなわち、Ku
´を増加させる一つの手段として飽和磁化Msを下げる
ことが考えられる。しかしながら、例えばMsを下げる
手段としてCoを非磁性元素で置換することが考えられ
るが、一般には同時にKuも小さくなってしまい、Co
を非磁性元素で置換することは必ずしもKu´の増大に
はつながらない。それどころか磁気光学効果を大幅に低
下させることにもつながる。しかしながら、Coを所定
量以下のMn或いはCrで置換した磁性層と貴金属層を
積層することにより、Kuは変化せずにMsを小さくす
ることができることがわかった。
エネルギ−であり、この項を小さくすることでも垂直磁
気異方性Ku´を高めることができる。すなわち、Ku
´を増加させる一つの手段として飽和磁化Msを下げる
ことが考えられる。しかしながら、例えばMsを下げる
手段としてCoを非磁性元素で置換することが考えられ
るが、一般には同時にKuも小さくなってしまい、Co
を非磁性元素で置換することは必ずしもKu´の増大に
はつながらない。それどころか磁気光学効果を大幅に低
下させることにもつながる。しかしながら、Coを所定
量以下のMn或いはCrで置換した磁性層と貴金属層を
積層することにより、Kuは変化せずにMsを小さくす
ることができることがわかった。
【0009】すなわち本発明の光磁気記録媒体は、Co
100-x Mx 層(但し、MはMn,Crの少なくとも一種
から成り、xは原子%で表され0<x≦30である。)
と貴金属層を交互に積層した多層膜を具備したことを特
徴とする。
100-x Mx 層(但し、MはMn,Crの少なくとも一種
から成り、xは原子%で表され0<x≦30である。)
と貴金属層を交互に積層した多層膜を具備したことを特
徴とする。
【0010】ここでMは、Mn,Crの少なくとも一種
から成っており、xを原子%で表すと0<x≦30とな
ることが必要である。特に、Mnの場合は3≦x≦1
0、Crの場合は0.1≦x≦10が望ましく、この時
に保磁力の増加が顕著である。またMはCo100-x Mx
層(以下CoM層)中に必ずしも均一に分散、合金化し
ている必要はなく、界面以外に分散させたり、Co層、
CoM層、貴金属層を交互に積層しても保磁力に対して
大きな効果が得られる。
から成っており、xを原子%で表すと0<x≦30とな
ることが必要である。特に、Mnの場合は3≦x≦1
0、Crの場合は0.1≦x≦10が望ましく、この時
に保磁力の増加が顕著である。またMはCo100-x Mx
層(以下CoM層)中に必ずしも均一に分散、合金化し
ている必要はなく、界面以外に分散させたり、Co層、
CoM層、貴金属層を交互に積層しても保磁力に対して
大きな効果が得られる。
【0011】これらCoM層、貴金属層の各膜厚は、3
〜20Aであることが好ましく、さらにこれらを積層す
ることにより得られる多層膜の全膜厚は200A以下で
あることが好ましい。また角型性を向上させるためには
積層数nは少ないほうが好ましい。また、これらの積層
膜を、非磁性層を介してさらに積層することで大きな磁
気光学効果が得られる。
〜20Aであることが好ましく、さらにこれらを積層す
ることにより得られる多層膜の全膜厚は200A以下で
あることが好ましい。また角型性を向上させるためには
積層数nは少ないほうが好ましい。また、これらの積層
膜を、非磁性層を介してさらに積層することで大きな磁
気光学効果が得られる。
【0012】本発明による多層膜は例えばガラス、石
英、樹脂等の透明基板上、或いは結晶性を向上させるよ
うな非晶質薄膜を介して、通常の薄膜形成法、例えばR
F,DC,イオンビ−ム等の各種スパッタリング法、蒸
着法、MBE法などで作成することができる。この時各
層は真空を破らずに連続して成膜するのが望ましいが、
各層の表面を十分清浄に保っておけば一旦大気にさらし
た後、第2層以降を成膜しても構わない。
英、樹脂等の透明基板上、或いは結晶性を向上させるよ
うな非晶質薄膜を介して、通常の薄膜形成法、例えばR
F,DC,イオンビ−ム等の各種スパッタリング法、蒸
着法、MBE法などで作成することができる。この時各
層は真空を破らずに連続して成膜するのが望ましいが、
各層の表面を十分清浄に保っておけば一旦大気にさらし
た後、第2層以降を成膜しても構わない。
【0013】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 本実施例では、Co100-x Mnx 層と、貴金属層として
Pt層を交互に積層させた多層膜において、xの変化に
対する保磁力Hc及び飽和磁化Msの変化を調べた。
る。 実施例1 本実施例では、Co100-x Mnx 層と、貴金属層として
Pt層を交互に積層させた多層膜において、xの変化に
対する保磁力Hc及び飽和磁化Msの変化を調べた。
【0014】はじめに成膜手順を示す。チャンバ−内を
5×10-6Torrまで排気した後、Arガス分圧を5×1
0-3Torrとして成膜した。Co100-x Mnx 層はCoと
Mnの同時DCマグネトロンスパッタで、それぞれのタ
−ゲットに対するDC電流比を変化させ0≦x≦50at
%の範囲でCoMn合金の組成比を変えた。またPt層
はRFマグネトロンスパッタで成膜した。基板はSiO
2 を用い室温で成膜を行った。
5×10-6Torrまで排気した後、Arガス分圧を5×1
0-3Torrとして成膜した。Co100-x Mnx 層はCoと
Mnの同時DCマグネトロンスパッタで、それぞれのタ
−ゲットに対するDC電流比を変化させ0≦x≦50at
%の範囲でCoMn合金の組成比を変えた。またPt層
はRFマグネトロンスパッタで成膜した。基板はSiO
2 を用い室温で成膜を行った。
【0015】まず15AのPt層を形成した後、5Aの
CoMn層を形成し、これを繰り返しト−タル膜厚を1
55Aとした。以下この様な層構成を15Pt/(5C
oMn/15Pt)7 と表す。図2はVSMで測定した
保磁力HcとCoMn当たりの飽和磁化MCoMnのMn濃
度依存性を示している。Mnを添加しない場合の約30
0Oeから5at%以上のMn添加によって約900Oe
までHcが上昇した。また、この時のMCoMnはMn濃度
の増加と共に低下している。一方、膜面から測定したカ
−回転角(波長400nm、以下同様)はMnの添加に
より若干増大の後、添加量が30at%までほぼ一定であ
ったが、それ以上では低下した。この様な保磁力とカ−
回転角の結果からCoに対して30at%以下のMn添加
でカ−回転角を低下させることなく効果的に保磁力を増
加させることが可能であることがわかった。特に、3at
%以上10at%以下のMn添加が望ましい。以上のよう
にCoへのMn添加はCo/Pt多層膜の保磁力を効果
的に増加させることができる。 実施例2 本実施例ではCo100-x Crx とPtを交互に積層させ
た多層膜において、xの変化に対する保磁力Hc及び飽
和磁化Msの変化を調べた。CoCr合金層はCoとC
rの同時スパッタによって成膜し、その他の成膜手順は
実施例1と同様である。
CoMn層を形成し、これを繰り返しト−タル膜厚を1
55Aとした。以下この様な層構成を15Pt/(5C
oMn/15Pt)7 と表す。図2はVSMで測定した
保磁力HcとCoMn当たりの飽和磁化MCoMnのMn濃
度依存性を示している。Mnを添加しない場合の約30
0Oeから5at%以上のMn添加によって約900Oe
までHcが上昇した。また、この時のMCoMnはMn濃度
の増加と共に低下している。一方、膜面から測定したカ
−回転角(波長400nm、以下同様)はMnの添加に
より若干増大の後、添加量が30at%までほぼ一定であ
ったが、それ以上では低下した。この様な保磁力とカ−
回転角の結果からCoに対して30at%以下のMn添加
でカ−回転角を低下させることなく効果的に保磁力を増
加させることが可能であることがわかった。特に、3at
%以上10at%以下のMn添加が望ましい。以上のよう
にCoへのMn添加はCo/Pt多層膜の保磁力を効果
的に増加させることができる。 実施例2 本実施例ではCo100-x Crx とPtを交互に積層させ
た多層膜において、xの変化に対する保磁力Hc及び飽
和磁化Msの変化を調べた。CoCr合金層はCoとC
rの同時スパッタによって成膜し、その他の成膜手順は
実施例1と同様である。
【0016】得られた15Pt/(5CoCr/15P
t)7 多層膜を実施例1と同様に評価した。図3はVS
Mで測定した保磁力HcとCoCr当たりの飽和磁化M
CoCrのCr濃度依存性を示している。Crを添加しない
場合の約300Oeから3at%以上のCr添加によって
約850OeまでHcが上昇した。また、この時のM
CoCrはCr濃度の増加と共に低下した。一方、膜面から
測定したカ−回転角はMnの添加により若干増大の後、
添加量が30at%までほぼ一定であったが、それ以上で
は低下した。この様な保磁力とカ−回転角の結果からC
oに対して30at%以下のCr添加でカ−回転角を低下
させることなく効果的に保磁力を増加させることが可能
であることがわかった。特に、10at%以下のCr添加
が望ましい。以上のようにCoへのCr添加はCo/P
t多層膜の保磁力を効果的に増加させることができる。 実施例3 本実施例では15Pt/(5Co95Mn5 /15Pt)
7 多層膜と15Pt/(5Co/15Pt)7 多層膜に
おいてカ−・ヒステリシス・ル−プを比較した。成膜手
順は実施例1と同様である。
t)7 多層膜を実施例1と同様に評価した。図3はVS
Mで測定した保磁力HcとCoCr当たりの飽和磁化M
CoCrのCr濃度依存性を示している。Crを添加しない
場合の約300Oeから3at%以上のCr添加によって
約850OeまでHcが上昇した。また、この時のM
CoCrはCr濃度の増加と共に低下した。一方、膜面から
測定したカ−回転角はMnの添加により若干増大の後、
添加量が30at%までほぼ一定であったが、それ以上で
は低下した。この様な保磁力とカ−回転角の結果からC
oに対して30at%以下のCr添加でカ−回転角を低下
させることなく効果的に保磁力を増加させることが可能
であることがわかった。特に、10at%以下のCr添加
が望ましい。以上のようにCoへのCr添加はCo/P
t多層膜の保磁力を効果的に増加させることができる。 実施例3 本実施例では15Pt/(5Co95Mn5 /15Pt)
7 多層膜と15Pt/(5Co/15Pt)7 多層膜に
おいてカ−・ヒステリシス・ル−プを比較した。成膜手
順は実施例1と同様である。
【0017】図4に2種類の多層膜の基板側から測定し
たヒステリシス・ル−プを示す。Co/Pt多層膜の保
磁力300Oeに対してCo95Mn5 /Pt多層膜のそ
れは約850Oeを示している。また、角型性、カ−回
転角とも劣化することなく垂直磁化膜として良好な特性
を示した。 実施例4 本実施例では、5Pt/(5Co90Mn10/5Pt/5
Co90Mn10/10Pt)2 多層膜とCo/Pt多層膜
においてカ−・ヒステリシス・ル−プを比較した。成膜
手順は実施例1と同様である。。
たヒステリシス・ル−プを示す。Co/Pt多層膜の保
磁力300Oeに対してCo95Mn5 /Pt多層膜のそ
れは約850Oeを示している。また、角型性、カ−回
転角とも劣化することなく垂直磁化膜として良好な特性
を示した。 実施例4 本実施例では、5Pt/(5Co90Mn10/5Pt/5
Co90Mn10/10Pt)2 多層膜とCo/Pt多層膜
においてカ−・ヒステリシス・ル−プを比較した。成膜
手順は実施例1と同様である。。
【0018】図5に2種類の多層膜の基板側から測定し
たヒステリシス・ル−プを示す。Co/Pt多層膜の保
磁力270Oeに対してCo90Mn10/Pt多層膜のそ
れは約900Oeを示している。また、角型性、カ−回
転角とも劣化することなく垂直磁化膜として良好な特性
を示した。 実施例5 本実施例では、15Pt/(2Co/2Co90Cr10/
2Co/15Pt)7多層膜と15Pt/(6Co/1
5Pt)7 多層膜においてカ−・ヒステリシス・ル−プ
を比較した。成膜手順は実施例1と同様である。
たヒステリシス・ル−プを示す。Co/Pt多層膜の保
磁力270Oeに対してCo90Mn10/Pt多層膜のそ
れは約900Oeを示している。また、角型性、カ−回
転角とも劣化することなく垂直磁化膜として良好な特性
を示した。 実施例5 本実施例では、15Pt/(2Co/2Co90Cr10/
2Co/15Pt)7多層膜と15Pt/(6Co/1
5Pt)7 多層膜においてカ−・ヒステリシス・ル−プ
を比較した。成膜手順は実施例1と同様である。
【0019】図6に2種類の多層膜の基板側から測定し
たヒステリシス・ル−プを示す。Co/Pt多層膜の保
磁力300Oeに対してCo/CoCr/Pt多層膜の
それは約1kOeを示している。また、角型性、カ−回
転角とも劣化することなく垂直磁化膜として良好な特性
を示した。
たヒステリシス・ル−プを示す。Co/Pt多層膜の保
磁力300Oeに対してCo/CoCr/Pt多層膜の
それは約1kOeを示している。また、角型性、カ−回
転角とも劣化することなく垂直磁化膜として良好な特性
を示した。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明により大きな保磁
力とカ−回転角を共に備える光磁気記録媒体を提供する
ことができる。そしてこれを用いることにより、極めて
高密度でC/N比が高く、安定したメモリ材料を提供す
ることができる。
力とカ−回転角を共に備える光磁気記録媒体を提供する
ことができる。そしてこれを用いることにより、極めて
高密度でC/N比が高く、安定したメモリ材料を提供す
ることができる。
【図1】 Co100-x Mx /Pt多層膜の層構成を示す
図。
図。
【図2】 実施例1における保磁力及び飽和磁化のMn
濃度依存性を示す図。
濃度依存性を示す図。
【図3】 実施例2における保磁力及び飽和磁化のCr
濃度依存性を示す図。
濃度依存性を示す図。
【図4】 実施例3におけるCoMn/Pt多層膜のカ
−・ヒステリシス・ル−プを示す図。
−・ヒステリシス・ル−プを示す図。
【図5】 実施例4におけるCoMn/Pt多層膜のカ
−・ヒステリシス・ル−プを示す図。
−・ヒステリシス・ル−プを示す図。
【図6】 実施例5におけるCo/CoMn/Pt多層
膜のカ−・ヒステリシス・ル−プを示す図。
膜のカ−・ヒステリシス・ル−プを示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】Co100-x Mx (但し、MはMn,Crの
少なくとも一種から成り、xは原子%で表され0<x≦
30である。)と貴金属を交互に積層した多層膜を具備
したことを特徴とする光磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5347693A JPH06267130A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 光磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5347693A JPH06267130A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 光磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06267130A true JPH06267130A (ja) | 1994-09-22 |
Family
ID=12943912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5347693A Pending JPH06267130A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06267130A (ja) |
-
1993
- 1993-03-15 JP JP5347693A patent/JPH06267130A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Zeper et al. | Hysteresis, microstructure, and magneto‐optical recording in Co/Pt and Co/Pd multilayers | |
US6893746B1 (en) | Magnetic recording medium with high thermal stability, method for producing the same, and magnetic recording apparatus | |
JPS6066349A (ja) | 光熱磁気記録媒体およびその製造方法 | |
US20030076629A1 (en) | Perpendicular magnetic recording head with a laminated main write pole | |
EP0606498B1 (en) | Magneto-optic recording medium and method of its manufacture | |
JPS6115308A (ja) | 光磁気記録材料 | |
JPS6134744A (ja) | 磁気光学記録媒体 | |
US5965286A (en) | Magneto-optical recording medium | |
JPH0670924B2 (ja) | 垂直磁気記録媒体 | |
JP3150401B2 (ja) | 垂直磁化膜及び磁気記録媒体 | |
JPH06267130A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JPS6154059A (ja) | 磁気光学記録膜 | |
JP2680586B2 (ja) | 光磁気記憶媒体 | |
JPH0230104A (ja) | 垂直磁化膜 | |
US6096446A (en) | Magnetooptical recording medium and method of producing the same | |
JPS63273236A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
JP2001148109A (ja) | 磁気ディスク、磁気ディスク装置 | |
JPH04111302A (ja) | 人工格子膜 | |
JP2824998B2 (ja) | 磁性膜 | |
JPS62172547A (ja) | 光磁気記録媒体 | |
Nawate et al. | Perpendicular magnetic anisotropy in NdCo/TM multilayered films | |
JPH05234053A (ja) | 垂直磁化膜 | |
JP2948589B2 (ja) | 光磁気記録媒体 | |
Ishida et al. | High magnetic field sensitivity of TbFeCo layer and Pt/Co multilayers with an ultra-thin RE-rich RE-TM layer | |
JPH05101935A (ja) | 光磁気記録媒体用ガーネツト多結晶膜、光磁気記録用媒体および光磁気記録デイスク |