JPH0626691U - 便座シート自動供給装置並びに該装置に用いる 便座シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】便座シート自動供給装置を、モーター等の駆動
装置を必要とせず、低額で製造するとともに、その保守
管理が容易に行われることを目的とするものである。 【構成】 便座カバー４に便座シート押し具１を装着す
る。便座１１に便座シート貼着体２を装着する。便座シ
ート３は常には便座カバー４の内面に設けられた便座シ
ート収納体２０により収納される。前記便座シート貼着
体２には便座シート剥離器１３を具備する。該便座シー
ト自動供給装置用便座シート３を、便座１１の平面と略
同形に形成した座部３ａと、該座部３ａと一体的に該座
部３ａの径に架け渡された帯体３ｂとにより構成する。
帯体３ｂには分断用ミシン目３ｃを設ける。便座カバー
４を便座１１に被せて、便座シート３を便座シート押し
具１によって便座シート貼着体２に貼着させ、便座１１
に敷設する。便座１１に座し便座シート剥離器１３を作
動させ、便座シート３を便座シート貼着体２より剥離す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、便座付便器において、便座に便座シートを自動供給する便座シート 自動供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、便座付便器、特に公の場における便座付便器の使用に際しては、不特定 多数の人が使用するということも相まって、便座に座することに対して不衛生感 、不潔感をいだく人が多数おり、事実、便座表面には病原菌、雑菌が付着してい るのが通常である。 これら病原菌、雑菌の人体への付着を防止するため、さらには便座に座するこ とに対して不衛生感、不潔感をいだかせない方法としては、ペーパー状の拭き取 り式除菌クリーナーによって便座表面を拭き取るという方法が一般的である。 近年においては、便座カバーの根元に巻き上げた紙シートを装着し、モーター により必要分を繰り出す装置や、Ｏ型の便座の一方の根元から嵌め込んだ袋状の フイルムシートを繰り出し、もう一方の根元でそのフイルムシートを巻き取る装 置等が開発されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記装置はいずれもモーター等の駆動装置を必要とするため非 常に高額になるとともに、その保守管理が難しいという問題点があり、この問題 点が故にあまり普及していないのが現状である。 本考案は、従来技術の上記のような問題点に鑑み、モーター等の駆動装置を必 要とせず、低額で製造可能であるとともに、保守管理が容易な便座シート自動供 給装置を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため本考案では、便座シート自動供給装置を、便座カバーに装着された便 座シート押し具と、便座に装着された便座シート貼着体とにより構成し、便座シ ートは常には便座カバーの内面に設けられた便座シート収納体により収納される とともに、前記便座シート貼着体には便座シート剥離器を具備するようにしたも のである。

【０００５】 該便座シート自動供給装置用便座シートを、便座の平面と略同形に形成した座 部と、該座部と一体的に該座部の径に架け渡された帯体とにより構成するととも に、帯体には分断用ミシン目を設けるようにしたものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、本考案に係る便座シート自動供給装置および便座シートの配置を示す 便器全体の斜視図、図２は、便座シート押し具の斜視図、図３、図４は便座シー ト押し具の動作を示す側面図、図５は、便座シート貼着体の斜視図、図６、図７ は、便座シート貼着体の動作を示す側面図、図８は便座シートの正面図、図９、 図１０は、便座シートの装着を示す側面図である。

【０００７】 図１、図２に示すように、便座シート押し具１は、その先端部に便座シート保 持部６を、他端部に揺動板７を形成して、その側面が略釣針状をなす平板により 構成されており、内側中央部両端に設けられた軸棒支持片８に軸棒９を挿通し、 該軸棒９を便座カバー４の内側先端部に設けられた軸棒受け１０に支持されるこ とにより便座カバー４の内側に装着されている。前記便座シート保持部６の内側 上部には、便座シート押し板５が設けられている。 図３に示すように、本便座シート押し具１は、スプリング（図示せず）により 常には前記揺動板７が前記軸棒９を中心にして便座カバー４より離反する方向に 付勢されている。そして図４に示すように、便座カバー４を便座１１に被せた状 態においては、揺動板７が便座１１の上面に接することによって軸棒９を中心に 上方に押し上げられ、これに伴い便座シート保持部６、および便座シート押し板 ５は便器本体１２方向へ移動する。 図１、図５に示すように、便座シート貼着体２は、その前面の貼着面２ａに複 数の糊穴１４が穿設された方形状に形成されている。前記貼着面２ａの両端およ び中央部には、該貼着面２ａに密接して剥離板１３が配置されており、該剥離板 １３は貼着面２ａの下部に設けられている軸体１６を介して平板状の作用板１５ に一体的に連結され、該作用板１５の作動により貼着面２ａとの密接状態が変化 する。前記便座シート貼着体２の後方には、便座１１に固定され、その内部に液 状糊を収納して方形状に形成された糊チューブ１８が連結されており、液状糊を 前記貼着面２ａの複数の糊穴１４から常に微量づつ押し出し、貼着面２ａを常に 貼着可能状態に保っている。該糊チューブ１８の下面には、弾性体１７が設けら れており、前記作用板１５を常には下方に向けて付勢している。 図６に示すように、便座１１を便器本体１２上部に閉じた状態においては、作 用板１５は便器本体１２上部に接するが、弾性体１７の弾性力が便座１１の重量 より大きいことにより作用板１５は開いた状態を保ち、剥離板１３は貼着面２ａ に密接したままとなっている。この状態において人が便座１１に座るとその重量 により、図７に示すように、弾性体１７が縮んで作用板１５が閉じ、剥離板１３ を貼着面２ａから離反させる。 図８に示すように、便座シート３は、便座１１の平面と略同形に形成された座 部３ａと、該座部３ａと一体的に該座部３ａの径に架け渡された帯体３ｂとによ り構成されており、該帯体３ｂには分断用ミシン目３ｃが設けられているととも に、前記座部３ａの先端部には、突起部３ｄが突出している。 本便座シート３は、図１に示すように、便座カバー４の内側の周囲と中央部に 設けられ、その断面がＬ字の溝状に形成された便座シート収納体２０に数十枚の 単位で収納されるとともに、突起部３ｄは前記便座シート保持部６によって保持 されている。

【０００８】 本装置の使用方法は、図１に示すように、まず数十枚の便座シート３を便座カ バー４の内側の便座シート収納体２０に収納する。便器使用者は便器使用に際し 、図９に示すように便座カバー４を便座１１に被せる。ここにおいて揺動板７は 便座１１の上面に接することによって軸棒９を中心に上方に押し上げられ、これ に伴い便座シート保持部６、および便座シート押し板５は便器本体１２方向へ移 動し、便座シート保持部６に保持されている便座シート３の突起部３ｄは便座シ ート貼着体２の前面の貼着面２ａに押しつけられ、一番内側の便座シート３が貼 着面２ａに貼着される。次に、便器使用者は便座カバー４を開けて便器を使用す るが、図１０に示すように、貼着面２ａに貼着された一番内側の便座シート３は 、その貼着力により便座シート収納体２０から取り出され、便座１１上に広がっ て敷設されるとともに、これ以外の便座シート３は便座シート収納体２０に収納 されたままれ、便座１１に保持される。 この状態において、便器使用者は便座１１上に座するが、便座１１に座るとそ の重量により、図７に示すように、便座シート貼着体２の弾性体１７が縮んで作 用板１５が閉じ、剥離板１３を貼着面２ａから離反させる。これにより上記貼着 面２ａに貼着された一番内側の便座シート３は貼着面２ａから剥離される。 便器使用者は便座１１上に座して用をたすが、排泄物により便座シート３の帯 体３ｂの分断用ミシン目３ｃが分断され、帯体３ｂの端部は便器内に垂れ落ちる 。これにより、便器使用者が用をたし、立ち上がった後洗浄水を流すと、便座１ １上に広がって敷かれた便座シート３はこの洗浄水によって便器内に引き込まれ 、排泄物とともに流出される。 以上のような使用サイクルにより、便座シート３の便座１１上への敷設および 取り除き動作が自動的に行われる。

【０００９】

【考案の効果】

以上のように本考案では便座シート自動供給装置を、便座カバーに装着された 便座シート押し具と、便座に装着された便座シート貼着体とにより構成し、便座 シートは常には便座カバーの内面に設けられた便座シート収納体により収納され るとともに、前記便座シート貼着体には便座シート剥離器を具備するようにし、 また、便座シート自動供給装置用便座シートを、便座の平面と略同形に形成した 座部と、該座部と一体的に該座部の径に架け渡された帯体とにより構成するとと もに、帯体には分断用ミシン目を設けるようにしたので、便座シート自動供給装 置を、モーター等の駆動装置を必要とせず、低額で製造することが可能となると ともに、その保守管理が容易になるというすぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る便座シート自動供給装置の配置を
示す便器全体の斜視図である。

【図２】便座シート押し具の斜視図である。

【図３】便座シート押し具の動作を示す側面図である。

【図４】便座シート押し具の動作を示す側面図である。

【図５】便座シート貼着体の斜視図である。

【図６】便座シート貼着体の動作を示す側面図である。

【図７】便座シート貼着体の動作を示す側面図である。

【図８】便座シートの正面図である。

【図９】便座シートの装着を示す側面図である。

【図１０】便座シートの装着を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 便座シート押し具 ２ 便座シート貼着体 ２ａ 貼着面 ３ 便座シート ３ａ 座部 ３ｂ 帯体 ３ｃ 分断用ミシン目 ４ 便座カバー ５ 便座シート押し板 １１ 便座 １３ 剥離板（便座シート剥離器） ２０ 便座シート収納体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 便座カバーに装着された便座シート押し
   具と、便座に装着された便座シート貼着体とにより構成
   され、便座シートは常には便座カバーの内面に設けられ
   た便座シート収納体により収納されるとともに、前記便
   座シート貼着体には便座シート剥離器を具備して成る便
   座シート自動供給装置。
2. 【請求項２】 便座の平面と略同形に形成された座部
   と、該座部と一体的に該座部の径に架け渡された帯体と
   により構成されるとともに、帯体には分断用ミシン目を
   設けたことを特徴とする便座シート自動供給装置用便座
   シート。