JPH0626621U - 展示台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一枚のシート状板紙から比較的剛性のある外
観形状が展示台に相応しい構造のものを得ようとするも
のである。 【構成】 型抜きした１枚の板紙を折り込んでなり、３
枚の板紙を重合した背面（２）と、該背面（２）から前
方へ延びる左右の側板Ａ（３）（４）によって支えられ
るバルコニー形の上段棚（５）と、同様に背面（２）か
ら前方へ延びる左右の側板Ｂ（６）（７）によって支え
られるバルコニー形の下段棚（８）から構成したことを
特徴とする展示台。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は板紙１００％で構成した展示台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

板紙１００％で構成した紙器・丸筒は、公知文献に記載されている通り、（ａ ）廃棄公害がない。（ｂ）衛生的である。（ｃ）簡単に印刷できる。（ｄ）比較 的剛性がある。（ｅ）持ち運びが簡単である。（ｆ）大量生産が可能である。（ ｇ）他の合成樹脂との組合せが簡単である。（ｈ）変形が簡単である。等の特徴 を有している。そしてこれらの特徴を展示台に利用することも既に実用化されて おり、実公昭５１−４６２７号公報，実公昭５１−８３９８号公報等に開示され ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが従来公知の板紙製展示台にあっては、製造及び輸送コストの軽減を図 って１枚の板紙でこれを製造した場合、剛性の点から直立形箱体等の簡単な構造 しか作ることが出来ず、全体構造を複雑なものにすることは不可能であった。 本考案は従来品に存在する上記問題点の解消を目的とするもので、１枚の板紙 で製造しながらしかも展示台に相応しい外観と十分な剛性を備える新規な構造を 提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は次の構成を備えている。即ち型抜きした １枚の板紙を折り込んでなり、３枚の板紙を重合した背面と、該背面から前方へ 延びる左右の側板Ａによって支えられるバルコニー形の上段棚と、同様に背面か ら前方へ延びる左右の側板Ｂによって支えられるバルコニー形の下段棚から構成 したことを特徴とするものである。又必要なら、前記本考案の構成において、板 紙で構成した倒立ます形の置き台を、上段棚および下段棚に夫々嵌合せしめた態 様もとり得る。

【０００５】

【作用】

上記構成からなる本考案によれば、型抜きした１枚の板紙でもって展示台を形 成しているから、板紙製品が備える上記（ａ）〜（ｈ）の特徴を何んら損うこと がなく、特に搬送の面ではシート状片を重畳状態で運ぶことが出来るので多量の 製品を一度に移送することが可能となる。 又本考案の展示台はシート状の板紙を店頭等の展示場所で組立てて使用に供す るが、得られる展示台は背面が３枚となって重合されているので剛性があり、壁 掛け状態で使用しても、又置き台形式で使用しても折れることがない。更に物品 が載置される上段棚および下段棚はいずれも側板Ａ又はＢでもって夫々支持され ているので、物品収納中棚の崩れることがない。

【０００６】

【実施例】

以下図面に示す実施例により本考案を具体的に説明する。 図１は組立てられた実施例の展示台（１）を示す斜視図、図２は図１の展示台 （１）をシート状に広げた展開図である。 図１に示す通り、展示台（１）は３枚の板紙を重ね合せて糊着した背面（２） と、該背面（２）から前方（紙面の左側）へ延びる左右の側板Ａ（３）（４）に よって支えられている突出したバルコニー形の上段棚（５）と、同様に背面（２ ）から前方へ延びる左右の側板Ｂ（６）（７）によって支えられている突出した バルコニー形の下段棚（８）からなっており、場合によっては、一枚の十字状板 紙を折り込んで形成した倒立ます形の置き台Ａ（９）を上段棚（５）に着脱自在 に嵌合させ、同様に形成した置き台Ｂ（１０）を下段棚（８）に着脱自在に嵌合 させている。尚図中（１１）は置き台Ａ（９）および置き台Ｂ（１０）に夫々穿 設した複数個（図では各６ケ）の透孔であり、該透孔（１１）に円筒形の展示品 が遊嵌合して直立している。

【０００７】 置き台Ａ（９），および置き台Ｂ（１０）を除いた図１に示す展示台（１）本 体は、図２に示す型抜きした１枚の板紙より折り込んで構成する。以下にその詳 細を説明する。

【０００８】 図２において、型抜きした１枚の板紙とは図に画かれた最も外側の輪郭線、即 ち最も外側の実線の内側部分であり、その内側部分において実線と実線とに囲れ た部分（図上ハッチング部分）は型抜きされた除去部分であり、点線部分は折れ 線、実線部分は切れ目線を示す。

【０００９】 図２において（１２），（１３），（１４）は背面（２）を構成する左片，中 片，右片であり、折線Ａ（１５）を折り目として左片（１２）を中片（１３）の 裏面に重ねるように折り、更に重合した左片（１２），中片（１３）の両者を同 時に折線Ｂ（１６）を折り目として折り曲げ、左片（１２）の表面（Ｋの字を画 いた部分）を図２上紙面の表側に位置させる。 一方右片（１４）を折線Ｃ（１７）を折り目として折り曲げ、前記右片（１４ ）の背面を、重合した左片（１２）と中片（１３）の背面、即ち中片（１３）の 表面に重合して三重の背面（２）（図１参照）を形成する。尚左片（１２），中 片（１３），右片（１４）の互いに接触する面には適宜な糊材を塗付し一体に固 着せしめている。

【００１０】 次いで先の折線Ｂ（１６）を折り目として左側の側板Ａ（３）と側板Ｂ（６） を夫々９０°起すと共に、折線Ｄ（１８）を折り目として右側の側板Ａ（４）と 側板Ｂ（７）を夫々９０°起す。これに伴って折線Ｅ（１９）、先の折線Ｃ（１ ７）を折り目として上段正面部（２０）、下段正面部（２１）を引き起し、これ ら上下段の正面部（２０）（２１）を夫々中片（１２）と同様、略々正面に位置 させる。

【００１１】 この様にすることにより、背面（２），左側の側板Ａ（３）及び側板Ｂ（６） ，上段正面部（２０）及び下段正面部（２１），右側の側板Ａ（４）及び側板Ｂ （７）の略々四壁からなる横断面四角形の筒体が形成される。

【００１２】 前記筒状体を形成した後、左側の側板Ａ（３）の下側に連設するフラップＡ（ ２２）、上段正面部（２０）の下側に連設する底部（２３）とフラップＢ（２４ ）、右側の側板Ａ（４）の下側に連設するフラップＣ（２５）の三者を折線Ｆ（ ２６）を折り目として内側に曲げ、更に折線Ｇ（３１）を折り目としてフラップ Ｂ（２４）のみを内側に折り曲げることにより、背面（２）から前方へ延びる左 右の側板Ａ（３）（４）によって支えられるバルコニー形の上段棚（５）が形成 される。

【００１３】 同様に左側の側板Ｂ（６）の下側に連設するフラップＤ（２７）、下段正面部 （２１）の下側に連設する底部（２８）とフラップＥ（２９）、右側の側板Ｂ（ ７）の下側に連設するフラップＦ（３０）の三者を折線Ｈ（３２）を折り目とし て内側に折り曲げ、更に折線Ｉ（３３）を折り目としてフラップＥ（２９）を内 側に折り曲げることにより、背面（２）から前方へ延びる左右の側板Ｂ（６）（ ７）によって支えられるバルコニー形の下段棚（８）が形成される。

【００１４】 本実施例においては、この様に形成された展示台（１）の上段棚（５）、詳し くはその底部（２３）上に、図１に示す倒立ます形の置き台Ａ（９）を着脱自在 に装着し、更に同様の構造からなる置き台Ｂ（１０）を下段棚（８）の底部（２ ８）上に着脱自在に装着することにより、全体を構成する。

【００１５】 本考案実施例の展示台（１）は上述の如き構成からなるもので、前記置き台Ａ ・Ｂ（９）（１０）に設けた複数の透孔（１１）（本実施例では上下段合せて計 １２ケ）に口紅体の瞬間シミぬきを装着し、店頭の展示に供するのである。 尚、前記置き台Ａ・Ｂ（９）（１０）は略十字形のシート状板紙を折り込んで 形成しており、搬送時は広げて１枚のシート状板紙に戻して搬送する。

【００１６】

【考案の効果】

上記実施例の通り、本考案は一枚の板紙で構成しているので、紙製品の持つ特 徴を備え且つ搬送時は折り畳んで簡便に運ぶことが出来、しかもどの様な店頭で も素早く容易に組立てることが出来る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の展示台を示す斜視図である。

【図２】実施例の展示台の本体を示す展開図である。

【符号の説明】

１ 展示台 ２ 背面 ３・４ 側板Ａ ５ 上段棚 ６・７ 側板Ｂ ８ 下段棚 ９ 置き台Ａ １０ 置き台Ｂ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 型抜きした１枚の板紙を折り込んでな
   り、３枚の板紙を重合した背面（２）と、該背面（２）
   から前方へ延びる左右の側板Ａ（３）（４）によって支
   えられるバルコニー形の上段棚（５）と、同様に背面
   （２）から前方へ延びる左右の側板Ｂ（６）（７）によ
   って支えられるバルコニー形の下段棚（８）から構成し
   たことを特徴とする展示台
2. 【請求項２】 板紙で構成した倒立ます形の置き台Ａ・
   Ｂ（９）（１０）を、上段棚（５）および下段棚（８）
   に夫々嵌合したことを特徴とする請求項１記載の展示台