JPH06265943A - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
- Publication number
- JPH06265943A JPH06265943A JP5427893A JP5427893A JPH06265943A JP H06265943 A JPH06265943 A JP H06265943A JP 5427893 A JP5427893 A JP 5427893A JP 5427893 A JP5427893 A JP 5427893A JP H06265943 A JPH06265943 A JP H06265943A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- crystal display
- smectic
- display device
- display element
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 単純マトリックス方式においてもカラー表示
や動画表示が容易であり、またコントラストに優れる。 【構成】 印加される電場の変動によりスメクティック
A型とスメクティックC型とに相互に相転移を生じさせ
る液晶と熱可塑性高分子物質とを混合してなる液晶組成
物、または印加される電場の変動によりスメクティック
A型とスメクティックC型とに相互に相転移を生じさせ
ることのできる高分子液晶組成物を用いた液晶表示素
子。
や動画表示が容易であり、またコントラストに優れる。 【構成】 印加される電場の変動によりスメクティック
A型とスメクティックC型とに相互に相転移を生じさせ
る液晶と熱可塑性高分子物質とを混合してなる液晶組成
物、または印加される電場の変動によりスメクティック
A型とスメクティックC型とに相互に相転移を生じさせ
ることのできる高分子液晶組成物を用いた液晶表示素
子。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に関し、特
にメモリー性を有する新規液晶組成物を用いた液晶表示
素子に関する。
にメモリー性を有する新規液晶組成物を用いた液晶表示
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子は、薄型、低消費電
力等の特徴を活かして、テレビあるいはグラフィックデ
ィスプレイなどの表示素子として多用されている。それ
と共により単純な構造で動画表示ができ広い視野角を有
する液晶表示素子が求められている。
力等の特徴を活かして、テレビあるいはグラフィックデ
ィスプレイなどの表示素子として多用されている。それ
と共により単純な構造で動画表示ができ広い視野角を有
する液晶表示素子が求められている。
【0003】従来、液晶表示素子は液晶組成物としてネ
マティック液晶を用いたTN型やSTN型が実用化され
ている。また強誘電性液晶を用いた液晶表示素子も提案
されている。
マティック液晶を用いたTN型やSTN型が実用化され
ている。また強誘電性液晶を用いた液晶表示素子も提案
されている。
【0004】ネマティック液晶を用いたTN型液晶表示
素子は駆動方式として小画面の単純マトリックス表示の
他に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以
下、TFTと略称)をスイッチング素子として用いたア
クティブマトリックス表示がある。このアクティブマト
リックス表示は10数インチのフルカラー動画表示が可能
である。また、STN型液晶表示素子は、TFTを必要
としないで10数インチの白黒表示がなされており、カラ
ー表示も検討されている。しかし、これらのTN型やS
TN型液晶表示素子は、応答速度が十分速くないこと、
メモリー性を持たないことのため、カラー表示や動画表
示はTFTを持たない単純マトリックス方式では達成が
困難であった。さらに、これらの方式は視野角が狭いと
の問題がある。
素子は駆動方式として小画面の単純マトリックス表示の
他に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以
下、TFTと略称)をスイッチング素子として用いたア
クティブマトリックス表示がある。このアクティブマト
リックス表示は10数インチのフルカラー動画表示が可能
である。また、STN型液晶表示素子は、TFTを必要
としないで10数インチの白黒表示がなされており、カラ
ー表示も検討されている。しかし、これらのTN型やS
TN型液晶表示素子は、応答速度が十分速くないこと、
メモリー性を持たないことのため、カラー表示や動画表
示はTFTを持たない単純マトリックス方式では達成が
困難であった。さらに、これらの方式は視野角が狭いと
の問題がある。
【0005】強誘電性液晶を用いた液晶表示素子は、前
述のTN型やSTN型液晶表示素子と比較して応答速度
が約 1000 倍程速く、液晶層厚を薄くすることにより双
安定性を有することからメモリー性を持つためTFTを
必要とせず大型の表示が可能である。また、この素子は
視野角も広い。しかし、双安定性を有するこの素子は構
造上中間調表示が基本的に不可能であり、表示し得る画
像が限られている。また、液晶の配向が乱れやすく、ま
た乱れた場合に復元性がなく配向安定性に劣るという問
題がある。
述のTN型やSTN型液晶表示素子と比較して応答速度
が約 1000 倍程速く、液晶層厚を薄くすることにより双
安定性を有することからメモリー性を持つためTFTを
必要とせず大型の表示が可能である。また、この素子は
視野角も広い。しかし、双安定性を有するこの素子は構
造上中間調表示が基本的に不可能であり、表示し得る画
像が限られている。また、液晶の配向が乱れやすく、ま
た乱れた場合に復元性がなく配向安定性に劣るという問
題がある。
【0006】一方、応答速度が強誘電性液晶とほぼ同等
であり、かつ視野角も広く、中間調表示が可能な、エレ
クトロクリニック効果を示す液晶組成物を使用する液晶
表示素子がある。ここで、エレクトロクリニック効果と
は、数μmの厚みを持つ液晶セルの内部に水平に配向さ
せた光学活性成分を持つスメクティックA型液晶に電場
を印加すると、その電場によりスメクティックA型液晶
がスメクティックC型液晶に転移し液晶の配向ベクトル
が左右に捩じれる現象をいう。この液晶表示素子では、
電圧無印加状態では液晶組成物はスメクティックA相を
示している。この状態で液晶表示素子に電場を印加する
とスメクティックC相を誘起してスメクティックC相の
チルト角だけ捩じれる。この捩じれ角の大きさは印加す
る電圧の強さに比例する。このような液晶分子の動きに
よるスイッチングがエレクトロクリニック方式の原理で
ある。
であり、かつ視野角も広く、中間調表示が可能な、エレ
クトロクリニック効果を示す液晶組成物を使用する液晶
表示素子がある。ここで、エレクトロクリニック効果と
は、数μmの厚みを持つ液晶セルの内部に水平に配向さ
せた光学活性成分を持つスメクティックA型液晶に電場
を印加すると、その電場によりスメクティックA型液晶
がスメクティックC型液晶に転移し液晶の配向ベクトル
が左右に捩じれる現象をいう。この液晶表示素子では、
電圧無印加状態では液晶組成物はスメクティックA相を
示している。この状態で液晶表示素子に電場を印加する
とスメクティックC相を誘起してスメクティックC相の
チルト角だけ捩じれる。この捩じれ角の大きさは印加す
る電圧の強さに比例する。このような液晶分子の動きに
よるスイッチングがエレクトロクリニック方式の原理で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エレク
トロクリニック効果を示す液晶組成物を使用する従来の
液晶表示素子は、液晶組成物がメモリー性を持たないた
めTN型やSTN型液晶表示素子と同様に単純マトリッ
クス方式によるカラー表示や動画表示が困難であるとい
う問題がある。
トロクリニック効果を示す液晶組成物を使用する従来の
液晶表示素子は、液晶組成物がメモリー性を持たないた
めTN型やSTN型液晶表示素子と同様に単純マトリッ
クス方式によるカラー表示や動画表示が困難であるとい
う問題がある。
【0008】また、従来のエレクトロクリニック効果を
示す液晶組成物の捩じれ角は、数度から10数度が限界で
あった。そのため、液晶表示素子のコントラストが極端
に低いという問題がある。
示す液晶組成物の捩じれ角は、数度から10数度が限界で
あった。そのため、液晶表示素子のコントラストが極端
に低いという問題がある。
【0009】さらに、単純マトリックス方式で陰極線管
(CRT)並みの表示を達成するために液晶表示素子
は、(1)高速応答性・スレッシュホールド性を持つこ
と、(2)中間調表示が可能であること、(3)メモリ
ー性を持つこと、(4)配向安定性を持つこと、(5)
広い視野角を持つこと等の特徴を有していることが必要
であるが、このような液晶表示素子を実現できる液晶組
成物がないという問題がある。
(CRT)並みの表示を達成するために液晶表示素子
は、(1)高速応答性・スレッシュホールド性を持つこ
と、(2)中間調表示が可能であること、(3)メモリ
ー性を持つこと、(4)配向安定性を持つこと、(5)
広い視野角を持つこと等の特徴を有していることが必要
であるが、このような液晶表示素子を実現できる液晶組
成物がないという問題がある。
【0010】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、エレクトロクリニック効果を有し、
かつメモリー性を有する新規液晶組成物およびそれを用
いることにより、単純マトリックス方式においてもカラ
ー表示や動画表示が容易であり、またコントラストに優
れた液晶表示素子を提供することを目的とする。
になされたもので、エレクトロクリニック効果を有し、
かつメモリー性を有する新規液晶組成物およびそれを用
いることにより、単純マトリックス方式においてもカラ
ー表示や動画表示が容易であり、またコントラストに優
れた液晶表示素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる液晶組成
物は、印加される電場の変動によりスメクティックA型
とスメクティックC型とに相互に相転移を生じさせる液
晶と熱可塑性高分子物質とを混合してなることを特徴と
する。すなわち、エレクトロクリニック効果を示す液晶
と熱可塑性高分子物質とを混合してなる新規液晶組成物
である。
物は、印加される電場の変動によりスメクティックA型
とスメクティックC型とに相互に相転移を生じさせる液
晶と熱可塑性高分子物質とを混合してなることを特徴と
する。すなわち、エレクトロクリニック効果を示す液晶
と熱可塑性高分子物質とを混合してなる新規液晶組成物
である。
【0012】また、本発明に係わる他の液晶組成物は、
エレクトロクリニック効果を示す高分子液晶組成物であ
る。
エレクトロクリニック効果を示す高分子液晶組成物であ
る。
【0013】そして、本発明は 2枚の電極付き基板の間
に上述のエレクトロクリニック効果を示す新規液晶組成
物または高分子液晶組成物を挟持してなることを特徴と
する液晶表示素子に関する。また、これらの液晶表示素
子は、 2枚の電極付き基板上の配向膜の配向処理方向の
なす角度θが、 0°<θ≦180 °であることをも特徴と
する。
に上述のエレクトロクリニック効果を示す新規液晶組成
物または高分子液晶組成物を挟持してなることを特徴と
する液晶表示素子に関する。また、これらの液晶表示素
子は、 2枚の電極付き基板上の配向膜の配向処理方向の
なす角度θが、 0°<θ≦180 °であることをも特徴と
する。
【0014】また、本発明の液晶表示素子は、配向膜の
配向処理方向のなす角度θが 0°<θ≦180 °の範囲に
あり、液晶層に印加される電場の変動によりスメクティ
ックA型とスメクティックC型とに相互に相転移を生じ
させる液晶を使用することを特徴とする。
配向処理方向のなす角度θが 0°<θ≦180 °の範囲に
あり、液晶層に印加される電場の変動によりスメクティ
ックA型とスメクティックC型とに相互に相転移を生じ
させる液晶を使用することを特徴とする。
【0015】本発明に係わるエレクトロクリニック効果
を示す液晶は、液晶の動作温度においてスメクティック
A相を示す液晶であってエレクトロクリニック効果の大
きいものをいう。具体的には、ビフェニル骨格、ターフ
ェニル骨格を有し、これらがエーテル結合、エステル結
合によりフェニル骨格、シクロヘキサン骨格と結合され
た中心骨格をもつ液晶性化合物もしくはそれらのふっ素
誘導体などを例示することができる。
を示す液晶は、液晶の動作温度においてスメクティック
A相を示す液晶であってエレクトロクリニック効果の大
きいものをいう。具体的には、ビフェニル骨格、ターフ
ェニル骨格を有し、これらがエーテル結合、エステル結
合によりフェニル骨格、シクロヘキサン骨格と結合され
た中心骨格をもつ液晶性化合物もしくはそれらのふっ素
誘導体などを例示することができる。
【0016】本発明に係わる熱可塑性高分子物質は、上
述のエレクトロクリニック効果を示す液晶と混合し得る
高分子物質であり、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリ
ビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリスチレンなどを例示するこ
とができる。これらは単独でまた組み合わせても使用す
ることができる。
述のエレクトロクリニック効果を示す液晶と混合し得る
高分子物質であり、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリ
ビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリスチレンなどを例示するこ
とができる。これらは単独でまた組み合わせても使用す
ることができる。
【0017】本発明の新規液晶組成物においてエレクト
ロクリニック効果を示す液晶と熱可塑性高分子物質との
混合比率は、エレクトロクリニック効果を示す液晶が 5
重量%から99重量%である。さらに50重量%から90重量
%の範囲が好ましい。エレクトロクリニック効果を示す
液晶の混合比率がこの範囲にあることにより、良好なメ
モリー性が得られ、かつコントラストが向上する。
ロクリニック効果を示す液晶と熱可塑性高分子物質との
混合比率は、エレクトロクリニック効果を示す液晶が 5
重量%から99重量%である。さらに50重量%から90重量
%の範囲が好ましい。エレクトロクリニック効果を示す
液晶の混合比率がこの範囲にあることにより、良好なメ
モリー性が得られ、かつコントラストが向上する。
【0018】本発明に係わるエレクトロクリニック効果
を示す高分子液晶は、液晶の動作温度においてスメクテ
ィックA相を示す高分子液晶であってエレクトロクリニ
ック効果の大きいものをいう。具体的には、ビフェニル
骨格、ターフェニル骨格を有し、これらがエーテル結
合、エステル結合によりフェニル骨格、シクロヘキサン
骨格と結合された中心骨格をもつ液晶性化合物もしくは
それらのふっ素誘導体などがポリビニルアコール、ポリ
シロキサン等の高分子の側鎖に結合した高分子液晶など
を例示することができる。
を示す高分子液晶は、液晶の動作温度においてスメクテ
ィックA相を示す高分子液晶であってエレクトロクリニ
ック効果の大きいものをいう。具体的には、ビフェニル
骨格、ターフェニル骨格を有し、これらがエーテル結
合、エステル結合によりフェニル骨格、シクロヘキサン
骨格と結合された中心骨格をもつ液晶性化合物もしくは
それらのふっ素誘導体などがポリビニルアコール、ポリ
シロキサン等の高分子の側鎖に結合した高分子液晶など
を例示することができる。
【0019】本発明の新規液晶組成物または高分子液晶
は、エレクトロクリニック効果およびメモリー効果を利
用できる多くの機器に応用できる。たとえば、液晶表示
素子の液晶層、レーザーディスクの記憶素子、建築構造
物の窓用光シャッター等を挙げることができる。
は、エレクトロクリニック効果およびメモリー効果を利
用できる多くの機器に応用できる。たとえば、液晶表示
素子の液晶層、レーザーディスクの記憶素子、建築構造
物の窓用光シャッター等を挙げることができる。
【0020】上述の新規液晶組成物を液晶層に用いた本
発明の液晶表示素子について、そのの製造方法をつぎに
説明する。
発明の液晶表示素子について、そのの製造方法をつぎに
説明する。
【0021】基板としては、ITOによりパターンが形
成されたガラス基板や表面にITOが形成されたカラー
フィルターなどが用いられる。 2枚の基板間の距離、す
なわち液晶セルの厚みは 1〜50μmの範囲であり、好ま
しくは 2〜10μmである。液晶セルの厚みが厚すぎる場
合、エレクトロクリニック効果が失われ液晶分子は動か
なくなる。液晶セルの厚みが薄すぎる場合、液晶表示素
子のコントラストが低下し、また液晶セルの製造も極端
に困難になる。
成されたガラス基板や表面にITOが形成されたカラー
フィルターなどが用いられる。 2枚の基板間の距離、す
なわち液晶セルの厚みは 1〜50μmの範囲であり、好ま
しくは 2〜10μmである。液晶セルの厚みが厚すぎる場
合、エレクトロクリニック効果が失われ液晶分子は動か
なくなる。液晶セルの厚みが薄すぎる場合、液晶表示素
子のコントラストが低下し、また液晶セルの製造も極端
に困難になる。
【0022】基板に施す配向処理は通常のラビング処理
や基板上へのマイクログルブパターン処理等で行うこと
ができ、特に限定されない。また、 2枚の基板間の配向
処理方向のなす角度は特に限定されないが、 0°<θ≦
180 °の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは
45°≦θ≦135 °の範囲である。配向処理方向のなす角
度がこの範囲にあると液晶表示素子のコントラストがよ
り向上する。
や基板上へのマイクログルブパターン処理等で行うこと
ができ、特に限定されない。また、 2枚の基板間の配向
処理方向のなす角度は特に限定されないが、 0°<θ≦
180 °の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは
45°≦θ≦135 °の範囲である。配向処理方向のなす角
度がこの範囲にあると液晶表示素子のコントラストがよ
り向上する。
【0023】エレクトロクリニック効果を示す液晶と熱
可塑性高分子物質との混合物である新規液晶組成物は液
晶セルに注入する直前に調整してもよいし、前もって調
整しておいてもよい。前もって調整しておくのが作業の
効率上好ましい。調整後、長時間保存する場合は、使用
直前に加熱撹拌することによりいったん均一な等方性の
液体にした後使用するのが好ましい。新規液晶組成物ま
たは高分子液晶を液晶セルに注入する場合、均一な等方
性の液体として注入することが好ましいが、たとえば、
室温で注入した後、液晶セルを加熱することにより等方
性の液体としたのち徐冷することで良好な配向を得るこ
とができる。新規液晶組成物等を液晶セルに注入後、熱
硬化性または光硬化性樹脂等により注入口を封止する。
可塑性高分子物質との混合物である新規液晶組成物は液
晶セルに注入する直前に調整してもよいし、前もって調
整しておいてもよい。前もって調整しておくのが作業の
効率上好ましい。調整後、長時間保存する場合は、使用
直前に加熱撹拌することによりいったん均一な等方性の
液体にした後使用するのが好ましい。新規液晶組成物ま
たは高分子液晶を液晶セルに注入する場合、均一な等方
性の液体として注入することが好ましいが、たとえば、
室温で注入した後、液晶セルを加熱することにより等方
性の液体としたのち徐冷することで良好な配向を得るこ
とができる。新規液晶組成物等を液晶セルに注入後、熱
硬化性または光硬化性樹脂等により注入口を封止する。
【0024】電極は液晶表示素子の駆動方式によって異
なる種々のものを用いることができ、特に制限はない
が、 1つの基板の面上に複数の電極を帯状に配置し、他
の基板面に前述の帯状電極と直交するように複数の電極
を帯状に配置する単純マトリックス駆動方式が特に好ま
しい。
なる種々のものを用いることができ、特に制限はない
が、 1つの基板の面上に複数の電極を帯状に配置し、他
の基板面に前述の帯状電極と直交するように複数の電極
を帯状に配置する単純マトリックス駆動方式が特に好ま
しい。
【0025】この液晶表示素子は、駆動用ICなどを常
法により接続し、さらにその外側に偏光板などを配置し
て駆動することができる。
法により接続し、さらにその外側に偏光板などを配置し
て駆動することができる。
【0026】
【作用】本発明の新規液晶組成物等およびそれを用いた
液晶表示素子は以下の作用を示す。
液晶表示素子は以下の作用を示す。
【0027】(1)高コントラストの表示ができる。
【0028】本発明は、特にコントラストを改善するこ
とに特徴があり、 2枚の基板間の配向処理方向のなす角
度を 0°<θ≦180 °の範囲とすることにより、エレク
トロクリニック効果を示す液晶を用いることで、従来の
エレクトロクリニック方式の液晶表示素子と比較してコ
ントラストが大きく改善される。
とに特徴があり、 2枚の基板間の配向処理方向のなす角
度を 0°<θ≦180 °の範囲とすることにより、エレク
トロクリニック効果を示す液晶を用いることで、従来の
エレクトロクリニック方式の液晶表示素子と比較してコ
ントラストが大きく改善される。
【0029】(2)高速応答性を示す。
【0030】応答速度は 1〜数 100μsであり、従来の
エレクトロクリニック効果を示す液晶表示素子と同等で
ある。
エレクトロクリニック効果を示す液晶表示素子と同等で
ある。
【0031】(3)中間調表示ができる。
【0032】液晶セル中の液晶組成物は電場を印加して
いない状態ではスメクティックA相を示し配向膜の配向
処理方向に配列しているが電場を印加するとスメクティ
ックC相を誘起して配向処理方向に対してスメクティッ
クC相のチルト角だけ捩じれる。この捩じれ角の大きさ
は印加する電場の強さに比例するため、本発明の液晶表
示素子は従来のエレクトロクリニック効果を示す液晶表
示素子と同様に中間調表示ができる。
いない状態ではスメクティックA相を示し配向膜の配向
処理方向に配列しているが電場を印加するとスメクティ
ックC相を誘起して配向処理方向に対してスメクティッ
クC相のチルト角だけ捩じれる。この捩じれ角の大きさ
は印加する電場の強さに比例するため、本発明の液晶表
示素子は従来のエレクトロクリニック効果を示す液晶表
示素子と同様に中間調表示ができる。
【0033】(4)メモリー性を有する。
【0034】エレクトロクリニック効果を示す液晶と熱
可塑性高分子物質とを共存させることにより、電場を印
加してエレクトロクリニック効果により液晶分子を捩じ
ったのち、電場を切ると熱可塑性高分子物質の有する粘
性により、捩じられた液晶分子はその位置を保持する。
このため、本発明の液晶表示素子はメモリー性を有す
る。
可塑性高分子物質とを共存させることにより、電場を印
加してエレクトロクリニック効果により液晶分子を捩じ
ったのち、電場を切ると熱可塑性高分子物質の有する粘
性により、捩じられた液晶分子はその位置を保持する。
このため、本発明の液晶表示素子はメモリー性を有す
る。
【0035】(5)外部衝撃に対して高い配向安定性を
有する。
有する。
【0036】エレクトロクリニック効果を示す液晶分子
の配向は、共存する熱可塑性高分子物質により補強さ
れ、液晶分子単独よりも外部衝撃に対して安定となり、
初期配向を維持する。
の配向は、共存する熱可塑性高分子物質により補強さ
れ、液晶分子単独よりも外部衝撃に対して安定となり、
初期配向を維持する。
【0037】(6)広い視野角を有する。
【0038】従来のエレクトロクリニック効果による表
示方式と同様に液晶分子は平面内で運動するため、TN
方式液晶表示素子と異なり視野角は十分に広くなり、ま
た中間調表示においても広くなる。
示方式と同様に液晶分子は平面内で運動するため、TN
方式液晶表示素子と異なり視野角は十分に広くなり、ま
た中間調表示においても広くなる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0040】実施例1 0°から60°の範囲でエレクトロクリニック効果を示す
スメクティックA型液晶材料A−1 7.5gとアクリル樹
脂(分子量 4000 ) 2.5gとを容器内に入れ 150℃に加
熱し、透明均一な溶液とし、その状態で 10 分間撹拌し
た。得られた液晶組成物は室温で透明、極めて粘調な液
体であった。液晶材料A−1は温度 0℃から60℃の範囲
でエレクトロクリニック効果を示すスメクティックA型
液晶をとる材料で、ビフェニル骨格を有する 5種類の液
晶性化合物(カイラル性液晶 3種、非カイラル性液晶 2
種)より構成されている。なお、用いた液晶材料A−1
のエレクトロクリニック効果測定における測定値は、最
大開き角 10 °(15v)、応答速度 50 μsであり、こ
の液晶材料A−1とアクリル樹脂からなる液晶組成物の
エレクトロクリニック効果測定における測定値は、最大
開き角 8°(15v)、応答速度 90 μsであった。実施
例1による液晶組成物に15vのパルス電圧を印加したと
ころ開き角 8°の状態を維持し、メモリー性を有してい
た。
スメクティックA型液晶材料A−1 7.5gとアクリル樹
脂(分子量 4000 ) 2.5gとを容器内に入れ 150℃に加
熱し、透明均一な溶液とし、その状態で 10 分間撹拌し
た。得られた液晶組成物は室温で透明、極めて粘調な液
体であった。液晶材料A−1は温度 0℃から60℃の範囲
でエレクトロクリニック効果を示すスメクティックA型
液晶をとる材料で、ビフェニル骨格を有する 5種類の液
晶性化合物(カイラル性液晶 3種、非カイラル性液晶 2
種)より構成されている。なお、用いた液晶材料A−1
のエレクトロクリニック効果測定における測定値は、最
大開き角 10 °(15v)、応答速度 50 μsであり、こ
の液晶材料A−1とアクリル樹脂からなる液晶組成物の
エレクトロクリニック効果測定における測定値は、最大
開き角 8°(15v)、応答速度 90 μsであった。実施
例1による液晶組成物に15vのパルス電圧を印加したと
ころ開き角 8°の状態を維持し、メモリー性を有してい
た。
【0041】実施例2 実施例1において、液晶材料A−1を 5.5gおよびアク
リル樹脂 4.5gとする以外は実施例1と同一の方法で液
晶組成物を得た。得られた液晶組成物は室温で透明、粘
調な液体であった。この液晶材料A−1とアクリル樹脂
からなる液晶組成物のエレクトロクリニック効果測定に
おける測定値は、最大開き角 7°(15v)、応答速度 9
0 μsであった。実施例2による液晶組成物に15vのパ
ルス電圧を印加したところ開き角 7°の状態を維持し、
メモリー性を有していた。
リル樹脂 4.5gとする以外は実施例1と同一の方法で液
晶組成物を得た。得られた液晶組成物は室温で透明、粘
調な液体であった。この液晶材料A−1とアクリル樹脂
からなる液晶組成物のエレクトロクリニック効果測定に
おける測定値は、最大開き角 7°(15v)、応答速度 9
0 μsであった。実施例2による液晶組成物に15vのパ
ルス電圧を印加したところ開き角 7°の状態を維持し、
メモリー性を有していた。
【0042】実施例3 液晶材料A−1を 7.5gとポリビニルアルコール(分子
量 2700 ) 2.5gを容器内に入れ 150℃に加熱し、透明
均一な溶液とし、その状態で 10 分間撹拌した。得られ
た液晶組成物は室温で透明、粘調な液体であった。この
液晶材料A−1とポリビニルアルコールからなる液晶組
成物のエレクトロクリニック効果測定における測定値
は、最大開き角 8°(15v)、応答速度 100μsであっ
た。実施例3による液晶組成物に15vのパルス電圧を印
加したところ開き角 8°の状態を維持し、メモリー性を
有していた。
量 2700 ) 2.5gを容器内に入れ 150℃に加熱し、透明
均一な溶液とし、その状態で 10 分間撹拌した。得られ
た液晶組成物は室温で透明、粘調な液体であった。この
液晶材料A−1とポリビニルアルコールからなる液晶組
成物のエレクトロクリニック効果測定における測定値
は、最大開き角 8°(15v)、応答速度 100μsであっ
た。実施例3による液晶組成物に15vのパルス電圧を印
加したところ開き角 8°の状態を維持し、メモリー性を
有していた。
【0043】実施例4 本実施例に係わる液晶表示素子の断面図を図1に示す。
図1において、 2枚のガラス基板1の表面には、ITO
透明電極2が形成されている。また、ITO透明電極2
の表面には高分子膜3がコーティングされ、その表面は
さらに配向処理が施されている。高分子膜3は特に限定
されないが、ポリイミドを用いた。また配向処理として
はラビング法を採用した。上下基板のラビング方向は互
いに平行方向とした。これらのガラス基板1は高分子表
面を互いに対向させた状態で接着剤層4を介して周辺部
が接着されている。これらのガラス基板1の間に液晶層
5が設けられている。この液晶表示素子の寸法は縦 3c
m、横 2cmであり、セルギャップは 10 μmとした。
この液晶セルに実施例1で得られた液晶組成物の溶液を
封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表示
素子を得た。
図1において、 2枚のガラス基板1の表面には、ITO
透明電極2が形成されている。また、ITO透明電極2
の表面には高分子膜3がコーティングされ、その表面は
さらに配向処理が施されている。高分子膜3は特に限定
されないが、ポリイミドを用いた。また配向処理として
はラビング法を採用した。上下基板のラビング方向は互
いに平行方向とした。これらのガラス基板1は高分子表
面を互いに対向させた状態で接着剤層4を介して周辺部
が接着されている。これらのガラス基板1の間に液晶層
5が設けられている。この液晶表示素子の寸法は縦 3c
m、横 2cmであり、セルギャップは 10 μmとした。
この液晶セルに実施例1で得られた液晶組成物の溶液を
封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表示
素子を得た。
【0044】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:10、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 20V で中間調表示が可能であった。また、それぞれ
の電圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持され
メモリー性を有していた。視野角は上下左右共に±40°
であった。応答速度は 90 μsであった。また、表示素
子は外部衝撃に対して高い安定性を有していた。
た。コントラストは 1:10、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 20V で中間調表示が可能であった。また、それぞれ
の電圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持され
メモリー性を有していた。視野角は上下左右共に±40°
であった。応答速度は 90 μsであった。また、表示素
子は外部衝撃に対して高い安定性を有していた。
【0045】実施例5 実施例4で用いた液晶セルに実施例2で得られた液晶組
成物の溶液を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を
挟み液晶表示素子を得た。
成物の溶液を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を
挟み液晶表示素子を得た。
【0046】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:4 、 Vth(10%) 6V、 Vth(90%)
30V で中間調表示が可能であった。また、それぞれの電
圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持されメモ
リー性を有していた。視野角は上下左右共に±40°であ
った。また、表示素子は外部衝撃に対して高い安定性を
有していた。
た。コントラストは 1:4 、 Vth(10%) 6V、 Vth(90%)
30V で中間調表示が可能であった。また、それぞれの電
圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持されメモ
リー性を有していた。視野角は上下左右共に±40°であ
った。また、表示素子は外部衝撃に対して高い安定性を
有していた。
【0047】実施例6 実施例4で用いた液晶セルに実施例3で得られた液晶組
成物の溶液を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を
挟み液晶表示素子を得た。
成物の溶液を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を
挟み液晶表示素子を得た。
【0048】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:30、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 15V で中間調表示が可能であった。また、それぞれ
の電圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持され
メモリー性を有していた。視野角は上下左右共に±40°
であった。また、表示素子は外部衝撃に対して高い安定
性を有していた。
た。コントラストは 1:30、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 15V で中間調表示が可能であった。また、それぞれ
の電圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持され
メモリー性を有していた。視野角は上下左右共に±40°
であった。また、表示素子は外部衝撃に対して高い安定
性を有していた。
【0049】実施例7 実施例4で用いた液晶セルに 20 ℃〜 45 ℃でスメクテ
ィックA相を示し、エレクトロクリニック効果を示すビ
フェニル骨格を有しエーテル結合によりフェニル骨格と
結合された中心骨格をもつ液晶化合物が側鎖に結合した
ポリビニルアルコール高分子液晶を封入する以外は実施
例4と同一の方法で液晶表示素子を得た。得られた液晶
表示素子の応答特性を観察した。コントラストは 1:8
、 Vth(10%) 5.5V、 Vth(90%) 10V で中間調表示が可
能であった。また、それぞれの電圧をかけたのち、電場
を切っても透過率は保持されメモリー性を有していた。
視野角は上下左右共に±40°であった。表示素子は外部
衝撃に対して高い安定性を有していた。
ィックA相を示し、エレクトロクリニック効果を示すビ
フェニル骨格を有しエーテル結合によりフェニル骨格と
結合された中心骨格をもつ液晶化合物が側鎖に結合した
ポリビニルアルコール高分子液晶を封入する以外は実施
例4と同一の方法で液晶表示素子を得た。得られた液晶
表示素子の応答特性を観察した。コントラストは 1:8
、 Vth(10%) 5.5V、 Vth(90%) 10V で中間調表示が可
能であった。また、それぞれの電圧をかけたのち、電場
を切っても透過率は保持されメモリー性を有していた。
視野角は上下左右共に±40°であった。表示素子は外部
衝撃に対して高い安定性を有していた。
【0050】実施例8 2枚のガラス基板1上の配向膜の配向処理方向のなす角
度θを90°とする以外は実施例4と同一の液晶セルを作
製した。この液晶セルに液晶材料A−1溶液のみを封入
し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表示素子
を得た。
度θを90°とする以外は実施例4と同一の液晶セルを作
製した。この液晶セルに液晶材料A−1溶液のみを封入
し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表示素子
を得た。
【0051】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:40、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 20V で中間調表示が可能であった。また、視野角は
上下左右共に±40°であった。応答速度は 90 μsであ
った。このように配向処理方向を上したの基板で角度を
つけることにより、高いコントラストを得ることができ
る。このことは実施例4から実施例7に挙げた液晶表示
素子に用いても同様の効果を奏するものである。
た。コントラストは 1:40、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 20V で中間調表示が可能であった。また、視野角は
上下左右共に±40°であった。応答速度は 90 μsであ
った。このように配向処理方向を上したの基板で角度を
つけることにより、高いコントラストを得ることができ
る。このことは実施例4から実施例7に挙げた液晶表示
素子に用いても同様の効果を奏するものである。
【0052】実施例9 2枚のガラス基板1上の配向膜の配向処理方向のなす角
度θを45°とする以外は実施例8と同一の液晶表示素子
を得た。得られた液晶表示素子の応答特性を観察した。
コントラストは 1:25、 Vth(10%) 6V、 Vth(90%) 30V
で中間調表示が可能であった。また、視野角は上下左右
共に±40°であった。
度θを45°とする以外は実施例8と同一の液晶表示素子
を得た。得られた液晶表示素子の応答特性を観察した。
コントラストは 1:25、 Vth(10%) 6V、 Vth(90%) 30V
で中間調表示が可能であった。また、視野角は上下左右
共に±40°であった。
【0053】実施例10 2枚のガラス基板1上の配向膜の配向処理方向のなす角
度θを60°とする以外は実施例8と同一の液晶表示素子
を得た。得られた液晶表示素子の応答特性を観察した。
コントラストは 1:25、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90%) 30
V で中間調表示が可能であった。また、視野角は上下左
右共に±40°であった。
度θを60°とする以外は実施例8と同一の液晶表示素子
を得た。得られた液晶表示素子の応答特性を観察した。
コントラストは 1:25、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90%) 30
V で中間調表示が可能であった。また、視野角は上下左
右共に±40°であった。
【0054】実施例11 2枚のガラス基板1上の配向膜の配向処理方向のなす角
度θを90°とする以外は実施例4と同一の液晶セルを作
製した。この液晶セルに実施例1で得られた液晶組成物
の溶液を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み
液晶表示素子を得た。
度θを90°とする以外は実施例4と同一の液晶セルを作
製した。この液晶セルに実施例1で得られた液晶組成物
の溶液を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み
液晶表示素子を得た。
【0055】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:45、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 20V で中間調表示が可能であった。また、視野角は
上下左右共に±60°であった。応答速度は 90 μsであ
った。
た。コントラストは 1:45、 Vth(10%) 7.5V、 Vth(90
%) 20V で中間調表示が可能であった。また、視野角は
上下左右共に±60°であった。応答速度は 90 μsであ
った。
【0056】実施例12 2枚のガラス基板1上の配向膜の配向処理方向のなす角
度θを90°とする以外は実施例4と同一の液晶セルを作
製した。この液晶セルに実施例7で使用した高分子液晶
を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表
示素子を得た。
度θを90°とする以外は実施例4と同一の液晶セルを作
製した。この液晶セルに実施例7で使用した高分子液晶
を封入し、ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表
示素子を得た。
【0057】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:40、 Vth(10%) 5.5V、 Vth(90
%) 10V で中間調表示が可能であった。また、視野角は
上下左右共に±60°であった。応答速度は 100μsであ
った。
た。コントラストは 1:40、 Vth(10%) 5.5V、 Vth(90
%) 10V で中間調表示が可能であった。また、視野角は
上下左右共に±60°であった。応答速度は 100μsであ
った。
【0058】比較例1 実施例4で用いた液晶セルに液晶材料A−1溶液のみを
封入し、さらに配向処理方向のなす角度θを上下で 0°
とした。ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表示
素子を得た。
封入し、さらに配向処理方向のなす角度θを上下で 0°
とした。ガラス基板1の上下に偏光板6を挟み液晶表示
素子を得た。
【0059】得られた液晶表示素子の応答特性を観察し
た。コントラストは 1:3.5 、 Vth(10%) 7.5 V 、 Vth
(90%) 20V で中間調表示が可能であった。また、それぞ
れの電圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持さ
れなくメモリー性を有していなかった。
た。コントラストは 1:3.5 、 Vth(10%) 7.5 V 、 Vth
(90%) 20V で中間調表示が可能であった。また、それぞ
れの電圧をかけたのち、電場を切っても透過率は保持さ
れなくメモリー性を有していなかった。
【0060】このように、上述の各実施例における液晶
表示素子は比較例に対してコントラストが格段に向上
し、さらにメモリー性をも有し、単純マトリックス方式
においてフルカラー表示が可能となるなど表示特性の向
上を図ることができることは明らかである。
表示素子は比較例に対してコントラストが格段に向上
し、さらにメモリー性をも有し、単純マトリックス方式
においてフルカラー表示が可能となるなど表示特性の向
上を図ることができることは明らかである。
【0061】
【発明の効果】本発明の液晶組成物は、エレクトロクリ
ニック効果を示す液晶と熱可塑性高分子物質との混合物
であるので、熱可塑性高分子物質の有する粘性により捩
じられた液晶分子がその位置を保持するため、メモリー
性を有する。また、この液晶組成物またはエレクトロク
リニック効果を示す高分子液晶を液晶層に使用すること
によって、単純マトリックス駆動を用いた液晶表示素子
においても中間調を有する動画を表示することができ
る。したがって、簡便、かつ安価な方法で再現性よく液
晶表示素子を製造することができる。
ニック効果を示す液晶と熱可塑性高分子物質との混合物
であるので、熱可塑性高分子物質の有する粘性により捩
じられた液晶分子がその位置を保持するため、メモリー
性を有する。また、この液晶組成物またはエレクトロク
リニック効果を示す高分子液晶を液晶層に使用すること
によって、単純マトリックス駆動を用いた液晶表示素子
においても中間調を有する動画を表示することができ
る。したがって、簡便、かつ安価な方法で再現性よく液
晶表示素子を製造することができる。
【0062】また、上述の液晶表示素子において液晶セ
ル基板間の配向処理方向のなす角度を 0°<θ≦180 °
の範囲としたので、エレクトロクリニック効果を示す液
晶の配向が安定する。その結果、液晶の配向乱れがみら
れず、液晶表示素子の表示品位およびコントラストが向
上する。
ル基板間の配向処理方向のなす角度を 0°<θ≦180 °
の範囲としたので、エレクトロクリニック効果を示す液
晶の配向が安定する。その結果、液晶の配向乱れがみら
れず、液晶表示素子の表示品位およびコントラストが向
上する。
【0063】さらに、エレクトロクリニック効果を利用
しているので、視野角の広い液晶表示素子が得られる。
しているので、視野角の広い液晶表示素子が得られる。
【図1】本発明の液晶表示素子の断面を示す図である。
1……ガラス基板、2……透明電極、3……高分子膜、
4……接着剤層、5……液晶層、6……偏光板。
4……接着剤層、5……液晶層、6……偏光板。
Claims (2)
- 【請求項1】 2枚の電極付き基板間に液晶組成物を挟
持してなる液晶表示素子において、 前記液晶組成物は、印加される電場の変動によりスメク
ティックA型とスメクティックC型とに相互に相転移を
生じさせることのできる液晶と熱可塑性高分子物質とを
混合してなる液晶組成物、または印加される電場の変動
によりスメクティックA型とスメクティックC型とに相
互に相転移を生じさせることのできる高分子液晶組成物
であることを特徴とする液晶表示素子。 - 【請求項2】 基板と、この基板上に電極と配向膜とを
順に形成してなる 2枚の電極付き基板を、前記配向膜を
対向させ、その間に印加される電場の変動によりスメク
ティックA型とスメクティックC型とに相互に相転移を
生じさせることのできる液晶を挟持してなる液晶表示素
子において、 前記 2枚の電極付き基板上の配向膜の配向処理方向のな
す角度θが、 0°<θ≦180 °であることを特徴とする
液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5427893A JPH06265943A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5427893A JPH06265943A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06265943A true JPH06265943A (ja) | 1994-09-22 |
Family
ID=12966107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5427893A Withdrawn JPH06265943A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06265943A (ja) |
-
1993
- 1993-03-15 JP JP5427893A patent/JPH06265943A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000530 |