JPH0626503Y2 - ガイドの切り替え装置をもつ見当合わせ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、給紙ごとに移動させられるガイドを簡単に切
り替えることができる印刷機等のガイドの切り替え装置
をもつ見当合わせ装置に関する。

（従来の技術と解決すべき課題） 印刷されるべき紙を版胴等に対して正しい位置を保って
供給するために給紙見当わせ装置が用いられている。

従来のオフセット印刷機の見当合わせ基準方向の切り替
え（左右の見当の切り替え）は、工具を使用してカムフ
ォロアに対するスライドカムを交換することにより方向
の切り替えが行われていた。

簡単に基準位置の方向を切り替えることができれば印刷
機等の操作性を向上させ印刷の準備時間を短縮させるこ
とができる。

本考案の目的は、工具を使用することなくつまみの位置
等を切り替えるだけでカムフォロアに作用するテンショ
ン力の方向を切り替えることにより移動させるべきガイ
ドを簡単に選択することができる印刷機等の給紙見当合
わせ装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するために、本考案による印刷機等の給
紙見当合わせ装置は、給紙方向に直角方向で給紙方向に
沿って順次配置された第１，第２，第３および第４の軸
（２７，２６，２０，１９）と、前記第１または第２の
軸のいずれかに選択的に結合が可能であって、結合のな
い前記軸に対しては軸方向にスライド自由に係合し、結
合のある前記軸に対しては一体に移動する第１のガイド
（２９）と、第１のガイド（２９）を前記第１または第
２の軸のいずれかに固定する第１のガイド結合手段（２
９ａ，２９ｂ）と、前記第２または第１の軸のいずれか
に選択的に結合が可能であって、結合のない前記軸に対
しては軸方向にスライド自由に係合し、結合のある前記
軸に対しては一体に移動する第２のガイド（４８）と、
第２のガイド（４８）を前記第２または第１の軸のいず
れかに固定する第２のガイド結合手段（４８ａ，４８
ｂ）と、前記第３の軸（２０）にねじ結合させられてお
りこの第３の軸（２０）の回転により軸方向に進退させ
られるレバー軸（５）と、前記レバー軸（５）に枢止さ
れており一端のベアリング（３Ｄ）で前記第２の軸（２
６）のブラケット（２６Ａ）に前記ベアリングと反対側
の等距離の位置にある他のベアリング（３Ｅ）で前記第
４の軸（１９）のブラケット（１９Ａ）に結合されてい
る第１のカムフォロアレバー（３）と、前記レバー軸
（５）に枢止されており一端のベアリング（４Ａ）で前
記第１の軸（２７）のブラケット（２７Ａ）に前記ベア
リング’（４Ａ）と反対側の等距離の位置にさらに他の
一対のベアリング（４Ｂ，４Ｃ）をもつ第２のカムフォ
ロアレバー（４）と、前記第１の軸（２７）の軸方向の
付勢方向を切り替えるテンション切り替え装置（５０）
と、給紙に連動して前記一対のベアリング（４Ｂ，４
Ｃ）間を移動させられ前記各ベアリングに対応して対の
カム面をもち、圧接されている方のベアリングに作用し
て前記第１の軸（２７）とこの軸に固定されている前記
いずれかのガイドを移動させるスライドカム（１０）か
ら構成されている。

（実施例） 以下、図面等を参照して本考案による印刷機等の給紙見
当合わせ装置をさらに詳しく説明する。

第１図は本考案による給紙見当合わせ装置の実施例を示
す平面図である。

図示されていないホッパから図中下方向より供給されて
きた紙はこの部分で見当合わせされて印刷部分に供給さ
れる。

この給紙部の左枠板１と右枠板２間に一対のガイド組立
２９と４８が設けられており、この位置と動きにより給
紙のための見当が行われる。

左枠板１と右枠板２により、軸１９，２０，２６，およ
び２７が回転または左右に移動可能に支持されている。

ガイド左組立２９およびガイド右組立４８は、軸２６，
２７に関連して設けられている。

第６図はガイド左組立の斜視図、第７図はガイド左組立
の平面図および側面図である。

ガイド左組立２９は、軸２７と軸２６に遊嵌するための
ブッシュ６１，６３が嵌められている孔を持つガイド左
ブロック２９Ａを持ち、このガイド左ブロック２９Ａに
は前記孔に対応しての付されたタップ孔が２つ設け
られている。

このガイド左ブロック２９Ａにはガイド板２９Ｃが一体
に設けられている。ガイド板２９Ｃには後述するスプリ
ングユニット４９を結合するための孔が設けられてい
る。

ガイド左ブロック２９Ａを軸２７と軸２６に遊嵌した状
態のいずれかのタップ孔につまみねじ２９Ｂを結合して
いずれかの軸にこの組立を固定することができる。

第８図はガイド右組立の斜視図、第９図は側面図および
平面図である。

ガイド右組立４８を前記組立と同様に、軸２７と軸２６
に遊嵌するためのブッシュ６２，６４が嵌められている
孔を持つガイド右ブロック４８Ａを持っている。そして
このガイド右ブロック４８Ａには前記孔に対応して
の付されたタップ孔が２つ設けられている。

このガイド右ブロック４８Ａにはガイド板４８Ｃが一体
に設けられている。

ガイド板４８Ｃにはスプリングユニット４９がねじ４８
Ｄにより固定されている。

ガイド右ブロック４８Ａを軸２７と軸２６に遊嵌した状
態でいずれかのタップ孔につまみねじ４８Ｂを結合して
いずれかの軸にこの組立を固定することができる。

軸２６，２７の軸方向の移動摺性はテンション切り替え
装置５０により切り替えられる。

第４図はテンション切り替え装置の斜視図、第５図は平
面図および正面図である。

テンション切り替え装置５０のブラケット５３は左枠板
１に固定されており、ばね押え板５４は軸２７の右端に
摺動可能に支持されている。

ばね押え板５４に立設されたねじがブラケット５３に設
けられたひょうたん孔５３ａを貫通して上方に突出させ
られている。

このねじには切り換えつまみ５１が結合させられてお
り、ばね押え板５４はこのつまみ５１によりひょうたん
孔のまたはの位置で固定される。

軸２７に貫通されているばね５２Ａはばね押え板５４と
軸２７に設けられているＥリング５５の間に、またばね
５２ＢはＥリング５５と押え板５４間挿入されている。

ばね５２Ｃは軸２６に挿通されてブラケット５３と軸２
６に設けられているＥリング５６間に保持されている。

第２図は給紙台のカムフォロアレバー組立とスライドカ
ムを示す斜視図、第３図はカムフォロアレバーの組立の
平面図および側面図である。

カムフォロアレバー組立は、主として上カムフォロアレ
バー３、下カムフォロアレバー４、カムフォロアレバー
軸５から形成されている。

カムフォロアレバー軸５には雌ねじが設けられており、
軸２０の右端のねじが結合されている。

カムフォロアレバー軸５の上端に上カムフォロアレバー
３、下端にカムフォロアレバー４がその腹部で回転可能
に支持されている。

上カムフォロアレバー３の一端には上カムフォロアレバ
ーベアリング３Ｅ，他端には上カムフォロアレバーベア
リング３Ｄが設けられている。これらのベアリングの中
心の前記中心からの距離は等しく、第２図において寸法
Ｃ＝寸法Ｄである。

下カムフォロアレバー４の一端には下カムフォロアレバ
ーベアリング４Ａ、他端側には下カムフォロアレバーベ
アリング４Ｂ，４Ｃが設けられている。

これらのベアリング４Ａ，４Ｂおよび４Ｃの各中心の前
記枢止点からの距離は等しく、第２図において寸法Ａ＝
寸法Ｂである。

下カムフォロアレバーベアリング４Ａには軸２７の右端
に結合されている軸ブラケット２７Ａが結合されてい
る。

上カムフォロアレバーベアリング３Ｄには軸２６の右端
に結合されている軸ブラケット２６Ａが結合され、また
ベアリング３Ｅには軸１９の右端に結合されている軸ブ
ラケット１９Ａが結合されている。軸１９の左端（第１
図参照）にはねじが設けられており、つまみダイヤル１
８の雌ねじに結合させられている。

軸１９は直進案内されており、つまみダイヤル１８を回
転させると軸１９は左または右に移動させられる。

軸２０の左端（第１図参照）には調整つまみ２１が設け
られており、この調整つまみ２１により軸２０を回転さ
せることができる。

第１図に示されているように、ガイドローラ台１４は右
枠板２に固定されており、その上面にスライドカムガイ
ドローラ１１，１２が設けられている。

スライドカム１０はこのスライドカムガイドローラ１
１，１２に案内されており、図示されていない給紙機構
の動作に連動して一枚の給紙ごとに第２図のＷ−Ｚ方向
に一定のストロークで一往復移動させられる。

スライドカム１０のカム部分１０ａと１０ｂはベアリン
グ４Ｂと４Ｃ間で進退させられる。

（動作） 給紙見当合わせ方向が、左側の場合の動作について説明
する。

テンション切り替え装置５０の切り換えつまみ５１をブ
ラケット５３のひょうたん孔５３ａのの孔位置で締め
込んで押え板５４を固定する。

ばね５２Ａは軸２７に対して圧縮され、軸２７は矢印ｘ
方向に押される。

このとき，ばね５２Ｂは軸２７に対しては伸びきった状
態となり、軸２７になんの力も加えない状態にあり、軸
２７には矢印Ｘ方向の力が加えられていることになる。

そのため、軸２７によって、ベアリング４Ａは矢印Ｘ方
向に押される。

ベアリング４Ａが矢印Ｘ方向へ押されると、下カムフォ
ロアレバー４はカムフォロアレバー軸５を支点としてベ
アリング４Ｅをスライドカム１０に押しつける。

給紙見当合わせが左のときは、ガイド左組立２９はつま
みねじ２９Ｂをタップ孔位置に締め込むことにより、
軸２７に固定されている。

ガイド右組立４８にはスプリングユニット４９がつまみ
４８Ｄによりそのガイド板４８Ｃに固定されている。

そしてこのガイド右組立４８はつまみねじ４８Ｂをブロ
ック４８Ａのタップ位置に締め込むことにより、軸２
６に固定されている。

この状態でスライドカム１０が印刷機本体の動作に連動
して矢印Ｗ，Ｚ方向に移動させられると、スライドカム
１０の位置により下記の動作をする。

スライドカム１０の先端１０ａ部はカム高低が低いた
め，ここにベアリング４Ｂが対応するとベアリング４Ｂ
は矢印Ｙ方向に移動し，軸２７を矢印Ｘ方向に移動さ
せ，軸２７に固定されたガイド左組立２９を矢印Ｘ方向
に移動させる。

スライドカム１０の１０ｂ部分ではカム高低が高いた
め、スライドカム４Ｂが前述の場合よりも矢印Ｘ方向に
移動し結果的にガイド左組立２９を矢印Ｙ方向に移動さ
せる。

このガイド左組立２９のＸ方向，Ｙ方向の移動をスライ
ドカム１０の矢印ｗ，ｚ方向での作動で繰り返すことで
給紙見当合わせを行なう。

スライドカム１０は印刷装置の給紙に合わせて，紙１枚
で矢印Ｗ，Ｚ方向の動作を一往復する。

次に、給紙見当合わせ方向を左側から右側に変える場合
の動作について説明する。

見当合わせ方向を変更する場合は、テンションつまみ５
１をブラケット５３のひょうたん孔５３ａのの位置で
締め込む。

これにより、押え板５４でばね５２Ｂを軸２７に対して
圧縮させ軸２７を矢印Ｙ方向に付勢する。

見当合わせ右の状態とは逆にばね５２Ａは伸びた状態と
なる。

軸２７が矢印Ｙ方向に引っ張られることにより、下カム
フォロアレバー４のベアリング４Ａが矢印Ｙ方向に移動
し、ベアリング４Ｃがスライドカム１０に押しつけられ
る。

このとき、ガイド左組立２９は、つまみねじ２９Ｂを
の位置で、締め付け固定し、軸２６に固定される。

一方、ガイド右組立４８によりつまみ４８Ｄをゆるめて
スプリングユニット４９を取外し、ガイド左組立２９に
移してつまみ４８Ｄでスプリングユニット４８Ｃを取り
つける。

ガイド右組立４８は、つまみねじ４８Ｂをのタップ位
置に締め込み、軸２７に固定される。

つまり、この状態ではスプリングユニット４９が付いた
ガイドが左側に、スプリングユニット４９が付いていな
いガイドが右側になる。

この状態でスライドカム１０を矢印Ｗ，Ｚ方向に移動す
ることで、前記と同様に給紙見当合わせを行なう。

給紙見当合わせ方向を切り替える場合に、スライドカム
１０に対するベアリング４Ｂ，ベアリング４Ｃの押しつ
け方向の選択の理由は次のとおりである。給紙見当合わ
せは用紙が両ガイド間に入ってきたときに、スプリング
側ガイドに対して板ガイドを近づけて用紙位置を合わせ
る。

ベアリング押し付け方向を変えずに単にガイド方向を変
えるだけだと用紙が両ガイド間に入ってきたとき、スプ
リング側ガイドに対し板ガイドが遠ざかる方向に動作
し、見当合わせができない。

そのため、見当方向を切り替えるときは必ずスライドカ
ムタイミングも変更する必要がある。

（考案の効果） 以上詳しく説明したように、本考案による給紙見当合わ
せ装置は、前記第１の軸の軸方向の付勢方向を切り替え
るテンション切り替え装置と、給紙に連動して前記一対
のベアリング間を移動させられ前記各ベアリングに対応
して対のカム面をもち、圧接されている方のベアリング
に作用して前記第１の軸とこの軸に固定されている前記
いずれかのガイドを移動させるスライドカムを設けてあ
る。

したがって、工具を使用することなくつまみの位置等を
切り替えるだけでカムフォロアに作用するテンション力
の方向を切り替えることにより移動させるべきガイドを
簡単に選択することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による印刷機用の給紙見当合わせ装置の
実施例を示す平面図である。 第２図は前記実施例装置のカムフォロアレバー組立とス
ライドカムを示す斜視図である。 第３図は前記実施例装置のカムフォロアレバー組立の平
面図および側面図である。 第４図は前記実施例装置のテンション切り替え装置の斜
視図である。 第５図は前記実施例装置のテンション切り替え装置の平
面図および正面図である。 第６図は前記実施例装置のガイド左組立の斜視図であ
る。 第７図は前記実施例装置のガイド左組立の平面図および
側面図である。 第８図は前記実施例装置のガイド右組立の斜視図であ
る。 第９図は前記実施例装置のガイド左組立の側面図および
平面図である。 １……左枠板、２……右枠板 ３……上カムフォロアレバー ３Ｅ，３Ｄ，……上カムフォロアレバーベアリング ４……下カムフォロアレバー ４Ａ，４Ｂ，４Ｃ……下カムフォロアレバーベアリング ５……カムフォロアレバー軸 １０……スライドカム １１，１２……スライドカムガイドローラ １４……ガイドローラ台 １８……つまみダイヤル １９……第４の軸、１９Ａ……軸ブラケット ２０……第３の軸 ２１……調整つまみ ２６……第２の軸、２６Ａ……軸ブラケット ２７……第１の軸、２７Ａ……軸ブラケット ２９……ガイド左組立 ２９Ａ……ガイド左ブロック ２９Ｂ……つまみねじ ２９Ｃ……ガイド板 ４８……ガイド右組立 ４８Ａ……ガイド右ブロック ４８Ｂ……つまみねじ ４８Ｃ……ガイド板 ４９……スプリングユニット ５０……テンション切り換え装置 ５１……切り換えつまみ ５２Ａ，５２Ｂ，５２Ｃ……テンションばね ５３……軸ブラケット ５４……ばね押え板 ５５，５６……Ｅリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】給紙方向に直角方向で給紙方向に沿って順
   次配置された第１，第２，第３および第４の軸と、 前記第１または第２の軸のいずれかに選択的に結合が可
   能であって、結合のない前記軸に対しては軸方向にスラ
   イド自由に係合し、結合のある前記軸に対しては一体に
   移動する第１のガイドと、 前記第１のガイドを前記第１または第２の軸のいずれか
   に固定する第１のガイド結合手段と、 前記第２または第１の軸のいずれかに選択的に結合が可
   能であって、結合のない前記軸に対しては軸方向にスラ
   イド自由に係合し、結合のある前記軸に対しては一体に
   移動する第２のガイドと、 前記第２のガイドを前記第２または第１の軸のいずれか
   に固定する第２のガイド結合手段と、 前記第３の軸にねじ結合させられておりこの第３の軸の
   回転により軸方向に進退させられるレバー軸と、 前記レバー軸に枢止されており一端のベアリングで前記
   第２の軸のブラケットに前記ベアリングと反対側の等距
   離の位置にある他のベアリングで前記第４の軸のブラケ
   ットに結合されている第１のカムフォロアレバーと、 前記レバー軸に枢止されており一端のベアリングで前記
   第１の軸のブラケットに前記ベアリングと反対側の等距
   離の位置にさらに他の一対のベアリングをもつ第２のカ
   ムフォロアレバーと、 前記第１の軸の軸方向の付勢方向を切り替えるテンショ
   ン切り替え装置と、 給紙に連動して前記一対のベアリング間を移動させられ
   前記各ベアリングに対応して対のカム面をもち、圧接さ
   れている方のベアリングに作用して前記第１の軸とこの
   軸に固定されている前記いずれかのガイドを移動させる
   スライドカムから構成したことを特徴とするガイドの切
   り替え装置をもつ見当合わせ装置。