JPH0626483A - 圧縮機の潤滑油分離機構 - Google Patents

圧縮機の潤滑油分離機構

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JPH0626483A
JPH0626483A JP18109392A JP18109392A JPH0626483A JP H0626483 A JPH0626483 A JP H0626483A JP 18109392 A JP18109392 A JP 18109392A JP 18109392 A JP18109392 A JP 18109392A JP H0626483 A JPH0626483 A JP H0626483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
hole
crankshaft
compressor
oil
Prior art date
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Pending
Application number
JP18109392A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Koshihara
原 和 美 腰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ガス冷媒中に浮遊する潤滑油を効果的に分離
する潤滑油分離機構を提供する。 【構成】 クランクシャフト6の貫通孔18内には、拡
径部25が形成されている。また、クランクシャフト6
には、拡径部25の軸方向中央から外周面6aに通じる
小径の連通孔26が4個放射状に穿設されている。 【効果】 クランクシャフト6の回転に伴い、オイルミ
ストは遠心力の作用により貫通孔18の壁面18aに付
着し、潤滑油膜27を形成する。潤滑油膜27は新たな
オイルミストを取り込みながら徐々に成長し、ガス冷媒
の流通に伴って左方に流れ、拡径部25に流入して潤滑
油溜り28を形成する。潤滑油溜り28の潤滑油は遠心
力により連通孔26から流出し、油滴29となって電動
機2のロータ5とメインベアリング11との間隙から周
囲に飛散するのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍サイクル用の圧縮機
に係り、特にガス冷媒中から潤滑用の油を分離する機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】空調機械や冷凍機等の冷凍サイクルに組
込まれる装置に、圧縮機がある。従来より、圧縮機には
用途に応じて種々の機構のものが提案されているが、ル
ームクーラーや冷蔵庫用としては、騒音や振動の少ない
ロータリー式が主流となっている。
【0003】図3に示したものはロータリー式のうちの
回転ピストン式の横形圧縮機であり、円筒形状の鋼板製
密閉容器たるケーシング1には電動要素たる電動機2と
圧縮要素たる圧縮機本体3とが内蔵されている。電動機
2のステータ4はケーシング1の内壁に固定され、ロー
タ5はクランクシャフト6の外周に固着されている。ま
た、圧縮機本体3は、クランクシャフト6の偏心部6a
に嵌合するローラ7,スプリング8によってローラ7の
外周面に押圧されるブレード9,ローラ7やブレード9
等を収納するシリンダ10,シリンダ10の側面に固着
されたメインベアリング11およびサブベアリング12
等から構成されている。図中、13は吸込パイプ,14
は吐出パイプであり、また15はステータ4のコイルに
接続する電源コード,16はプラグである。尚、ケーシ
ング1は、シリンダ10により電動機2側と圧縮機本体
側3とに仕切られている。
【0004】電動機2が起動してクランクシャフト6が
回転駆動されると、シリンダ10のシリンダ室内ではロ
ーラ7が偏心回転する。すると、この回転に伴って、ロ
ーラ7とシリンダ10とブレード9とにより囲まれた空
間の体積が変化し、ポンプ作用が生じる。ケーシング1
の下面に接続した吸込パイプ13からは、ガス冷媒が図
示しない吸入ポートを介してシリンダ10内に流入し、
ガス冷媒はシリンダ室内で圧縮された後に、メインベア
リング11の端面に形成された吐出ポート17からケー
シング1内に吐出される。高圧となったガス冷媒は、電
動機2のステータ4とロータ5とのそれぞれのコアや巻
線間を通過する。次いで、ガス冷媒は、図に矢印で示す
ように、クランクシャフト6の軸心に形成された貫通孔
18を通過し、サブベアリング12端面の吐出カバー1
9内に流入した後、ケーシング1の上面に接続した吐出
パイプ14から図示しないコンデンサに送給される。
【0005】一方、図示例の横形圧縮機では、ブレード
9が潤滑ポンプのプランジャを兼ねている。ケーシング
1の下部に貯溜された潤滑油20は、先ずオイルポンプ
板21と仕切り板22とにより区画されたブレード室2
3に流入する。しかる後、潤滑油20はブレード9の往
復動によりオイルギャラリー24を経て圧送され、クラ
ンクシャフト6とローラ7および両ベアリング11,1
2間の潤滑を行う。尚、潤滑油20は電動機2の冷却も
行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した横形圧縮機で
は、圧縮機本体3内で潤滑油がガス冷媒に混入すること
が避けられなかった。ガス冷媒に混入した潤滑油は、電
動機2のステータ4とロータ5とのコアや巻線を通過す
る際に間に分離され、その大部分はケーシング1の下部
に戻る。ところが、ガス冷媒中に浮遊する潤滑油の微細
なオイルミストは、クランクシャフト6の貫通孔18に
流入する時点でも存在しており、そのまま吐出パイプ1
4から冷凍サイクル中に吐出される。
【0007】したがって、長期間の運転を行うと、配管
類やコンデンサ,エバポレータ等の内表面に潤滑油の膜
が生じて成長することとなる。その結果、各部材の熱伝
導率すなわち熱交換効率が次第に低下し、冷却性能の悪
化や運転エネルギーのロスを招いていた。また、当然の
ことながら圧縮機側では潤滑油が減少することになり、
圧縮機本体3が焼き付く等の故障を引き起こす要因とな
っていた。
【0008】そこで、本発明は、上記従来技術の有する
問題点を解消し、ガス冷媒中に浮遊する潤滑油を効果的
に分離する潤滑油分離機構を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の潤滑油分離機構は、密閉容器内に圧縮要素
と電動要素とをクランクシャフトにより連結配置し、上
記クランクシャフトの軸心に沿って形成した貫通孔を冷
媒通路とした圧縮機において、上記クランクシャフトの
貫通孔の途中に孔径を大きくした拡径部を形成すると共
に、上記クランクシャフトの外周面から上記拡径部に通
じる少なくとも1個の連通孔を穿設したことを特徴とす
るものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、クランクシャフトの貫通孔内
では、オイルミストとしてガス冷媒中に浮遊する潤滑油
は遠心力により貫通孔の内壁に付着して膜を形成する。
内壁の潤滑油膜はガス冷媒の流通等に伴って拡径部に流
れ込み、更に遠心力により連通孔を介して圧縮機のケー
シング内に送出する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の圧縮機の潤滑油分離機構の二
つの実施例について添付の図面を参照して説明する。
尚、実施例の説明にあたっては前述した従来装置と同一
の部材には同一の符号を付し、重複する説明を省略す
る。
【0012】本発明の第1実施例では、図1に示したよ
うに、クランクシャフト6の貫通孔18内には、中ぐり
加工による拡径部25が形成されている。また、クラン
クシャフト6には、この拡径部25の軸方向中央から外
周面6aに通じる小径の連通孔26が4個放射状に穿設
されている。拡径部25は軸方向において電動機2のロ
ータ5とメインベアリング11との間に位置することが
望ましく、連通孔26は両者の間に開口している。
【0013】電動機2が起動してクランクシャフト6が
回転駆動されると、前述したように圧縮機本体3からは
高圧のガス冷媒が吐出され、先ず電動機2のステータ4
とロータ5とのそれぞれのコアや巻線間を通過する。そ
の後、圧縮されたガス冷媒はクランクシャフト6の軸心
に形成された貫通孔18を図1中の右方から左方に向け
て通過するが、貫通孔18に流入した時点では多量のオ
イルミストがガス冷媒中に浮遊している。
【0014】さて、クランクシャフト6は高速回転して
いるため、貫通孔18内のガス冷媒もその粘性により回
転する。その結果、ガス冷媒より比重の大きいオイルミ
ストは、遠心力の作用により貫通孔18の壁面18aに
付着し、潤滑油膜27を形成する。潤滑油膜27は新た
なオイルミストを取り込みながら徐々に成長し、ガス冷
媒の流通に伴って図1中左方に流れ、拡径部25に流入
して潤滑油溜り28を形成する。そして、拡径部25の
潤滑油溜り28にも遠心力が作用しているため、潤滑油
は連通孔26から流出し、油滴29となって電動機2の
ロータ5とメインベアリング11との間隙から周囲に飛
散するのである。尚、飛散した油滴29はケーシング1
の下部に落下し、再びクランクシャフト6とローラ7お
よび両ベアリング11,12間の潤滑に供される。
【0015】本実施例はこのように構成されたため、ク
ランクシャフト6から吐出カバー19に流入するガス冷
媒中にオイルミストが殆ど存在しなくなり、配管類やコ
ンデンサ,エバポレータ等の内表面における潤滑油膜の
生成や、圧縮機側における潤滑油の消費が無視し得る程
度に抑えられるようになった。
【0016】図2に示した第2実施例は、第1実施例に
対し、拡径部の形成方法を変更したものである。すなわ
ち、貫通孔18内に図2中の右側から比較的大径の穴3
0をドリル加工等により形成した後、短尺のスリーブ3
1と長尺のスリーブ32とを所定の間隔をもって圧入
し、両スリーブ31,32の間隙を拡径部25とした。
本実施例では、第1実施例で採った中ぐり加工が不要と
なるため、少量生産等において加工コストを低く抑える
ことができるという利点がある。尚、本実施例の作用は
第1実施例と同一であるため、その記載を省略する。
【0017】以上で具体的実施例の説明を終えるが、本
発明の態様はこの実施例に限るものではない。例えば、
拡径部を貫通孔の出口側(図1,図2中の左側)に形成
するようにしてもよいし、拡径部を2個以上形成するよ
うにしてもよい。また、連通孔は、その径や個数を設計
上の都合等に応じて適宜設定してよいし、拡径部の軸方
向端部付近に穿設するようにしてもよい。また、本発明
は、ガス冷媒をクランクシャフトの貫通孔に流通させる
ものであれば、往復ピストン式等、回転ピストン式以外
の圧縮機に適用してもよいし、縦形圧縮機に適用しても
よい。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、クランクシャフトの貫通孔内に拡径部を形成
すると共に、拡径部からクランクシャフトの外周面に通
じる連通孔を穿設したため、オイルミストとしてガス冷
媒中に浮遊する潤滑油が遠心力により貫通孔の内壁に付
着した後に拡径部に流れ込み、更に遠心力により連通孔
を介して圧縮機のケーシング内に送出される。その結
果、吐出パイプに吐出されるガス冷媒中にはオイルミス
トが殆ど存在しなくなり、配管類やコンデンサ,エバポ
レータ等の内表面における潤滑油膜の生成に起因する冷
却性能の悪化や運転エネルギーのロスが抑えられる一
方、圧縮機側における潤滑油の消費による圧縮機本体の
焼き付きが起こらなくなる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示したクランクシャフト
の縦断面図。
【図2】本発明の第2実施例を示したクランクシャフト
の縦断面図。
【図3】従来の回転ピストン式横形圧縮機を示した縦断
面図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 電動機 3 圧縮機本体 6 クランクシャフト 18 貫通孔 20 潤滑油 25 拡径部 26 連通孔 27 潤滑油膜 28 潤滑油溜り 29 油滴 31,32 スリーブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器内に圧縮要素と電動要素とをクラ
    ンクシャフトにより連結配置し、上記クランクシャフト
    の軸心に沿って形成した貫通孔を冷媒通路とした圧縮機
    において、上記クランクシャフトの貫通孔の途中に孔径
    を大きくした拡径部を形成すると共に、上記クランクシ
    ャフトの外周面から上記拡径部に通じる少なくとも1個
    の連通孔を穿設したことを特徴とする圧縮機の潤滑油分
    離機構。
JP18109392A 1992-07-08 1992-07-08 圧縮機の潤滑油分離機構 Pending JPH0626483A (ja)

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JP18109392A JPH0626483A (ja) 1992-07-08 1992-07-08 圧縮機の潤滑油分離機構

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009108007A3 (ko) * 2008-02-29 2009-12-10 두원공과대학교 오일분리형 구동축을 가지는 스크롤 압축기
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KR101069088B1 (ko) * 2007-06-07 2011-09-30 한라공조주식회사 압축기

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