JPH0626462Y2 - 幼児用シートを具えたショッピングカート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、スーパーマーケット等で使用しかつ買物時に
幼児を座らせておくための座席部分を一体的に形成して
成り、更に、不使用時には互いに横方向に重ねての保管
が出来るように構成した幼児用シートを具えたショッピ
ングカートに関するものである。

そして、本考案の特徴とするところは、上記幼児用シー
トの正面枠板が、不使用時、複数のショッングカートを
横方向に互いに重合して保管するに際し、当該重合操作
を阻害しないような逃げ的転移が自動的になされ、か
つ、当該重合を解消する際には、正面枠板が元位置に自
動的に復帰するように成したことにある。

（従来の技術） 従来のこの種幼児用シートを具えたショッピングカート
は、不使用時に複数のものを互いに重合する際、幼児用
シートの正面枠板部分は、当該重合の妨げとならないよ
うに、下縁を枢着縁とした回動を成すように構成したも
のであった。

（考案が解決しようとする問題点） 上述したように、幼児用シートに於ける正面枠板部分の
下縁を枢着縁として構成した場合、不使用時の重合に際
しては、前位置にあるショッピングカートに於ける幼児
用シートの後面部分が、後位置にあるショッピングカー
トに於ける幼児用シートの上記正面枠板部分を押圧し
て、これの逃げ的回動を行うが、両ショッピングカート
を分離した際、当該正面枠板部分は、当該逃げ的回動状
態を保った儘とされる。従って、これの復元は、使用者
自身が手動的に戻さなければ成らないものである。

然し乍、当該ショッピングカートを初めて使用するよう
な場合、上記したような正面枠板部分の手動的復元とい
うような事柄は、殆ど気付かないのが実情である。従っ
て、幼児用シートの使い方を係員に尋ねたり、または、
使い方が分からないため使用しなかったりするような弊
害が必然生じることを余儀なくされた。

本考案は上述したような従来に於ける問題点の解消化を
図ったことを特徴とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、後方部分に幼児用シート形成用籠を具えたシ
ョッピングカートに於いて、当該幼児用シート形成用籠
10の前方部分に設けられている正面枠板11を、その上端
縁に於いて揺動自在に枢着するように構成して成る幼児
用シートを具えたショッピングカートに係るものであ
る。

（作用） 本考案は、通常のこの種ショッピングカートと全く同様
にして使用に供するものである。

すなわち、本考案の不使用時に於いては、下位籠Ａ及び
上位籠Ｂを取り外した状態で、複数の本考案を横方向に
互いに重合合致化した状態で保管するものである。

処で、このような重合合致操作に際し、本考案に係るシ
ョッピングカートは、幼児用シート形成用籠10に於ける
正面枠板11は、当該重合合致に伴い、前方に位置するシ
ョッピングカートの幼児用シート形成用籠10が、後方に
位置するショッピングカートの幼児用シート形成用籠10
内に突入することとなり、従って、当該突入力が、後方
に位置する幼児用シート形成用籠10の正面枠板11を上方
に跳ね上げて、両者の幼児用シート形成用籠10部分の重
合合致を許容化することとなる。

一方、上記した重合合致の解消に際しては、各ショッピ
ングカートを分離する。

この時、前方に位置するショッピングカートの幼児用シ
ート形成用籠10が、後方に位置するショッピングカート
の幼児用シート形成用籠10から離脱するに伴い、当該後
方に位置するショッピングカートの幼児用シート形成用
籠10に於ける正面枠板11は、その押圧力が解消化され、
当該正面枠板11は自重に基づき復元することとなる。

従って、当該正面枠板11の復元に伴い、幼児用シート形
成用籠10はその自動的組立が成されたこととなるわけで
ある。

（実施例） 本考案の構成を図面に示す実施例について詳細に説明す
れば次の通りである。

図に於いて、１は所定間隔を保って左右に対向する基杆
であって、その各上端にはハンドル杆部1aが屈折されて
おり、またその各下端には後部キャスター２が取り付け
られている。

３は下位籠Ａ載置用フレームであって、その後端は前記
基杆１に固設されており、また、その前端には前部キャ
スター４が取り付けられている。

５は当該フレーム３に取り付けた下位籠保持用枠、６は
当該フレーム３の前端と前記基杆１の下端との間に架設
した補強杆である。

７は前記下位籠載置用フレーム３の基端寄りから立ち上
がらせるように取り付けた上位籠Ｂ載置用フレームであ
って、当該フレーム７の立ち上がり用垂直杆部7aは、前
記した基杆１と所定間隔を保った平行状に立ち上がらせ
ると共に、補強用支持杆８を介して互いに連結してあ
る。

９は当該フレーム７に取り付けた上位籠保持用枠であ
る。

尚、上記したように、フレーム７の立ち上がり用垂直杆
部7aを基杆１に対して合致接触させずに、所定間隔を保
って平行状に立ち上がらせたのは、これを合致接触させ
た場合、溶接作業の困難性と、溶接跡残存に基づく外観
的問題等に基づくためである。

10は左右の基杆１の間に取り付けた幼児用シート形成用
籠であって、その前方部分に形成する正面枠板11は、そ
の上端縁に於いて揺動自在に枢着することに依り、後方
向にのみ回動自在とするように取り付けられている。

すなわち、上記正面枠板11は、本考案に係るショッピン
グカート複数台を横方向に重合した際、前方に位置する
ショッピングカートの幼児用シート形成用籠10が、後方
に位置するショッピングカートの幼児用シート形成用籠
10内に突入することとなり、当該突入力が、後方に位置
する幼児用シート形成用籠10の正面枠板11を上方に跳ね
上げて、ぴったりとした重合を許容化するように構成し
てある。

尚、本考案に係るショッピングカートは、従来のショッ
ピングカートと同様にその全体が、不使用時には、下位
籠Ａ及び上位籠Ｂを取り外した状態で、複数台のショッ
ピングカートを互いに横方向に重合合致化可能とするよ
うな形態に構成して成るものである。

（考案の効果） 本考案は、後方部分に幼児用シート形成用籠を具えたシ
ョッピングカートに於いて、当該幼児用シート形成用籠
10の前方部分に設けられている正面枠板11を、その上端
縁に於いて揺動自在に枢着するように構成したから、複
数のショッピングカートを横方向に互いに重合合致化し
た状態で保管した状態から、これを一台づつに分離した
際、既述したように、幼児用シート形成用籠10の正面枠
板11はその自重に基づき自動的に復元することとなる。

従って、本考案に依れば、当該正面枠板部分の手動的復
元を必要性とした従来のこの種ショッピングカートにお
いて生じた、操作の繁雑性、使用方法の不知に基づく戸
惑い性と言うような問題は全く解消化されることとな
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は第
２図に於けるＸ−Ｘ線断面図、第２図は同上平面図、第
３図は同上正面図である。 １…基杆、1a…ハンドル杆部 ２…後部キャスター ３…下位籠載置用フレーム ４…前部キャスター ５…下位籠保持用枠 ６…補強杆 ７…上位籠載置用フレーム、7a…垂直杆部 ８…補強用支持杆 ９…上位籠保持用枠 10…幼児用シート形成用籠、11…正面枠板 Ａ…下位籠、Ｂ…上位籠

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】後方部分に幼児用シート形成用篭を具えた
   ショッピングカートに於いて、当該幼児用シート形成用
   篭10の前方部分に設けられている正面枠板11を、その上
   端縁に於いて揺動自在に枢着するように構成したことを
   特徴とする幼児用シートを具えたショッピングカート。