JPH06264288A - 電解液噴流を用いる金属ストリップ用電気めっき装置 - Google Patents
電解液噴流を用いる金属ストリップ用電気めっき装置Info
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- JPH06264288A JPH06264288A JP5605993A JP5605993A JPH06264288A JP H06264288 A JPH06264288 A JP H06264288A JP 5605993 A JP5605993 A JP 5605993A JP 5605993 A JP5605993 A JP 5605993A JP H06264288 A JPH06264288 A JP H06264288A
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- Japan
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- strip
- flow
- electrolyte
- electrolytic solution
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低速の電解液噴流でもめっき金属のイオンを
十分にストリップ表面近傍へと補給することができ、こ
れにより電解液循環用のポンプの容量を低減することが
できる。 【構成】 走行する金属ストリップを挟んで配置される
電極とストリップ間に電解液を噴流として吹き込み高電
流密度で電気めっきを行う電気めっき装置において、ス
トリップと電極間の電解液流路中に、その流動方向に交
差し流れに乱流を生じせしめる棒状の複数の乱流促進体
を配置する。
十分にストリップ表面近傍へと補給することができ、こ
れにより電解液循環用のポンプの容量を低減することが
できる。 【構成】 走行する金属ストリップを挟んで配置される
電極とストリップ間に電解液を噴流として吹き込み高電
流密度で電気めっきを行う電気めっき装置において、ス
トリップと電極間の電解液流路中に、その流動方向に交
差し流れに乱流を生じせしめる棒状の複数の乱流促進体
を配置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解液噴流を用いる金
属ストリップ用電気めっき装置、特に電解液を供給する
ポンプの容量を低減し得るめっき装置に関するものであ
る。
属ストリップ用電気めっき装置、特に電解液を供給する
ポンプの容量を低減し得るめっき装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼板等の金属ストリップの電気め
っき装置としては、目付量の厚手化および通板速度の高
速化が要求されるようになっている。このようなニーズ
に対してはまず電解電流密度を増大させることが有効な
対策として考えられる。しかし、電気めっき時には電解
液中のめっき金属イオンが電析反応により消費され、ス
トリップ面にめっき被膜金属として析出するので、電解
電流密度を増大させるとストリップ表面近傍の金属イオ
ンが欠乏し、ある密度を超えると、いわゆるめっき焼け
を生じ、良好なめっき外観を得ることができない。従っ
て、高電解電流密度化には、ストリップ表面近傍の電解
液が常に更新され、めっき金属のイオンが十分に補給さ
れる必要がある。
っき装置としては、目付量の厚手化および通板速度の高
速化が要求されるようになっている。このようなニーズ
に対してはまず電解電流密度を増大させることが有効な
対策として考えられる。しかし、電気めっき時には電解
液中のめっき金属イオンが電析反応により消費され、ス
トリップ面にめっき被膜金属として析出するので、電解
電流密度を増大させるとストリップ表面近傍の金属イオ
ンが欠乏し、ある密度を超えると、いわゆるめっき焼け
を生じ、良好なめっき外観を得ることができない。従っ
て、高電解電流密度化には、ストリップ表面近傍の電解
液が常に更新され、めっき金属のイオンが十分に補給さ
れる必要がある。
【0003】このような観点から電解液を噴流として積
極的に吹き込むことにより高電流密度化を実現している
先行技術が知られている。例えば、特開昭60−560
92号公報に開示のものは、縦型電気めっき装置におい
て、また、特開昭56−142891号公報に記載のも
のは、ラジアル型電気めっき装置において、それぞれス
トリップと電極との間にポンプを用いて電解液を噴流と
して積極的に吹き込むことにより、めっき金属のイオン
を十分に補給し高電流密度化を達成していた。
極的に吹き込むことにより高電流密度化を実現している
先行技術が知られている。例えば、特開昭60−560
92号公報に開示のものは、縦型電気めっき装置におい
て、また、特開昭56−142891号公報に記載のも
のは、ラジアル型電気めっき装置において、それぞれス
トリップと電極との間にポンプを用いて電解液を噴流と
して積極的に吹き込むことにより、めっき金属のイオン
を十分に補給し高電流密度化を達成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の技術では、電解液を高速の噴流として供給する
ために、必然的に電解液を循環するポンプ容量を大きく
しなければならず、設備コストや電力コストの増大を招
くと共に能力的にも限界があり、またポンプ容量を大き
くする以外に特別な工夫を施した例は見られなかった。
た従来の技術では、電解液を高速の噴流として供給する
ために、必然的に電解液を循環するポンプ容量を大きく
しなければならず、設備コストや電力コストの増大を招
くと共に能力的にも限界があり、またポンプ容量を大き
くする以外に特別な工夫を施した例は見られなかった。
【0005】本発明の目的は、低速の電解液噴流でもめ
っき金属のイオンを十分にストリップ表面近傍へと補給
することができ、これにより電解液循環用のポンプの容
量を低減することが可能な電気めっき装置を提供するこ
とにある。
っき金属のイオンを十分にストリップ表面近傍へと補給
することができ、これにより電解液循環用のポンプの容
量を低減することが可能な電気めっき装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明の要旨は
次の通りである。 (1)走行する金属ストリップを挟んで配置される電極
とストリップ間に電解液を噴流として吹き込み高電流密
度で電気めっきを行う電気めっき装置において、ストリ
ップと電極間の電解液流路中に、その流動方向に交差し
流れに乱流を生じせしめる棒状の複数の乱流促進体を配
置したことを特徴とする電解液噴流を用いる金属ストリ
ップ用電気めっき装置。 (2)ストリップと電極がほぼ垂直状態で対向して電解
めっきを行う縦型電気めっき装置であって、乱流促進体
を通電ロールに近い側のストリップと電極間の一定範囲
内にのみ配置してなる上記(1)記載の電気めっき装
置。 (3)乱流促進体は、断面形状が円形、半円形、角形の
いずれかであり、少なくともストリップの幅程度の長さ
を有する上記(1)又は(2)記載の電気めっき装置。
次の通りである。 (1)走行する金属ストリップを挟んで配置される電極
とストリップ間に電解液を噴流として吹き込み高電流密
度で電気めっきを行う電気めっき装置において、ストリ
ップと電極間の電解液流路中に、その流動方向に交差し
流れに乱流を生じせしめる棒状の複数の乱流促進体を配
置したことを特徴とする電解液噴流を用いる金属ストリ
ップ用電気めっき装置。 (2)ストリップと電極がほぼ垂直状態で対向して電解
めっきを行う縦型電気めっき装置であって、乱流促進体
を通電ロールに近い側のストリップと電極間の一定範囲
内にのみ配置してなる上記(1)記載の電気めっき装
置。 (3)乱流促進体は、断面形状が円形、半円形、角形の
いずれかであり、少なくともストリップの幅程度の長さ
を有する上記(1)又は(2)記載の電気めっき装置。
【0007】
【作用】ストリップと電極とで挟まれた電解液流路中に
乱流促進体を配置すると、電解液がこの促進体に当たっ
て渦流を生じ、これがストリップ表面近傍の金属イオン
の欠乏した電解液を、ストリップ面から離れて流れてい
る金属イオンの十分にある電解液に置換し、高電解電流
めっきに必要な量のめっき金属イオンを供給することに
なる。特に、乱流促進体の配置、相互の関係等を最適な
状況に決めた時は前記した働きを最大限に発揮する。
乱流促進体を配置すると、電解液がこの促進体に当たっ
て渦流を生じ、これがストリップ表面近傍の金属イオン
の欠乏した電解液を、ストリップ面から離れて流れてい
る金属イオンの十分にある電解液に置換し、高電解電流
めっきに必要な量のめっき金属イオンを供給することに
なる。特に、乱流促進体の配置、相互の関係等を最適な
状況に決めた時は前記した働きを最大限に発揮する。
【0008】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。図1は本発明を縦型の両面電気めっき装置に適
用した場合の一例である。図示するように、電気めっき
槽1内の底部にはシンクロール2が配置され、これとめ
っき槽1の上方に配置した二個の通電ロール3とによ
り、金属ストリップ4がめっき槽内に垂直に導入され、
シンクロール2でターンされ垂直に導出される走行電気
めっきラインを形成している。めっき槽内のストリップ
の二列の垂直走行部にはストリップ4を挟んで対向する
二枚の電極5がそれぞれ配設され、該二枚の電極5で構
成する電気めっき部のストリップ出側に設置した電解液
噴流用ノズル6からの電解液噴射により、ストリップと
電極間には電解液が吹き込まれ、通電ロール3からの通
電操作と併せてストリップ両面の電気めっきが同時に実
施される。
明する。図1は本発明を縦型の両面電気めっき装置に適
用した場合の一例である。図示するように、電気めっき
槽1内の底部にはシンクロール2が配置され、これとめ
っき槽1の上方に配置した二個の通電ロール3とによ
り、金属ストリップ4がめっき槽内に垂直に導入され、
シンクロール2でターンされ垂直に導出される走行電気
めっきラインを形成している。めっき槽内のストリップ
の二列の垂直走行部にはストリップ4を挟んで対向する
二枚の電極5がそれぞれ配設され、該二枚の電極5で構
成する電気めっき部のストリップ出側に設置した電解液
噴流用ノズル6からの電解液噴射により、ストリップと
電極間には電解液が吹き込まれ、通電ロール3からの通
電操作と併せてストリップ両面の電気めっきが同時に実
施される。
【0009】ストリップ4と電極5との間における電解
液流路中には、図1(b)に示すように、複数本の棒状
の乱流促進体7がストリップ進行方向に等間隔に平行に
配列されている。該乱流促進体7は断面が円形であっ
て、塩化ビニル、テフロン(商品名)等の樹脂類から成
る絶縁体もしくは絶縁体を被覆した鋼又はステンレスか
ら形成される。また、乱流促進体7は、図1(c)に示
す如く水平でなく斜めになるように若干の角度を付して
おり、さらに図1(d)のように乱流促進体7の両端は
めっき槽1の側壁に固定されている。
液流路中には、図1(b)に示すように、複数本の棒状
の乱流促進体7がストリップ進行方向に等間隔に平行に
配列されている。該乱流促進体7は断面が円形であっ
て、塩化ビニル、テフロン(商品名)等の樹脂類から成
る絶縁体もしくは絶縁体を被覆した鋼又はステンレスか
ら形成される。また、乱流促進体7は、図1(c)に示
す如く水平でなく斜めになるように若干の角度を付して
おり、さらに図1(d)のように乱流促進体7の両端は
めっき槽1の側壁に固定されている。
【0010】本発明において乱流促進体7は電解液流路
中にて噴流ノズル6から吹き込まれた電解液の流れに対
し交差するように配置されているため、電解液流れに乱
流を生ぜしめ電解液の更新の機能を発揮するものであ
る。この機能をより効果的に発揮させるために、乱流促
進体7の断面形状とそのサイズ及びその流路中の配置を
選ぶことができる。即ち、断面形状は図1の円形に限ら
ず、図2の(a)〜(c)に示す三角形、半円形、四角
形等の乱流促進体17,27,37が最適であり、ま
た、促進体の極間方向長さDは、ストリップと電極間の
隙間をHとすると、0.1H≦D≦0.8Hの関係と
し、その長さは少なくともストリップの幅を覆う程度と
することが望ましい。Dを前記の下限未満にすると、意
図する乱流が発生せず、上限を超えると大きすぎてかえ
って電解液の流動を妨げるおそれがある。
中にて噴流ノズル6から吹き込まれた電解液の流れに対
し交差するように配置されているため、電解液流れに乱
流を生ぜしめ電解液の更新の機能を発揮するものであ
る。この機能をより効果的に発揮させるために、乱流促
進体7の断面形状とそのサイズ及びその流路中の配置を
選ぶことができる。即ち、断面形状は図1の円形に限ら
ず、図2の(a)〜(c)に示す三角形、半円形、四角
形等の乱流促進体17,27,37が最適であり、ま
た、促進体の極間方向長さDは、ストリップと電極間の
隙間をHとすると、0.1H≦D≦0.8Hの関係と
し、その長さは少なくともストリップの幅を覆う程度と
することが望ましい。Dを前記の下限未満にすると、意
図する乱流が発生せず、上限を超えると大きすぎてかえ
って電解液の流動を妨げるおそれがある。
【0011】さらに、乱流促進体7の配置条件として
は、配列、相互のピッチ、角度、ストリップ面からの距
離などが挙げられる。まず、配列は、図1のような角度
を付した平行配列と、図3(a)〜(c)に示す水平
型、V字型、逆V字型(山形)などの平行配列が考えら
れるが、その相互のピッチpは、ストリップ進行方向の
乱流促進体の長さをLとすると、1.2L≦p≦10L
とする。次に、角度は棒状促進体自体はストリップ面に
対し平行に設置されるが、ストリップ進行方向に対して
90°〜20°の角度θをもって配置される。20°未
満では電解液流れを十分遮れず乱流を起こしにくいた
め、20°以上とした。また、ストリップ面からの促進
体の距離d(図1参照)は、0.1H≦d≦0.9Hの
範囲とすることが乱流生成の点で好ましい。
は、配列、相互のピッチ、角度、ストリップ面からの距
離などが挙げられる。まず、配列は、図1のような角度
を付した平行配列と、図3(a)〜(c)に示す水平
型、V字型、逆V字型(山形)などの平行配列が考えら
れるが、その相互のピッチpは、ストリップ進行方向の
乱流促進体の長さをLとすると、1.2L≦p≦10L
とする。次に、角度は棒状促進体自体はストリップ面に
対し平行に設置されるが、ストリップ進行方向に対して
90°〜20°の角度θをもって配置される。20°未
満では電解液流れを十分遮れず乱流を起こしにくいた
め、20°以上とした。また、ストリップ面からの促進
体の距離d(図1参照)は、0.1H≦d≦0.9Hの
範囲とすることが乱流生成の点で好ましい。
【0012】図4は本発明の他の例を示すもので、乱流
促進体を効率的に配置した場合を示す。通常、図5に示
すように、乱流促進体を設けない縦型電気めっき槽にお
いては、ストリップ電流密度分布を長手方向に調べたと
ころ、ストリップ4の通電ロール3に近い側に平均電流
密度を上回る密度部分が生じる。従って、この高電流密
度の部分で金属イオンが欠乏し、めっき焼けを生じやす
くなる。このためめっき液をより高速に吹き込む必要が
あった。そこで、本発明の乱流促進体を設ける場合に、
これをこの通電ロールに近い側に重点的に配置すること
で、金属イオンの欠乏を解消しようとするため、図4の
例を提案する。
促進体を効率的に配置した場合を示す。通常、図5に示
すように、乱流促進体を設けない縦型電気めっき槽にお
いては、ストリップ電流密度分布を長手方向に調べたと
ころ、ストリップ4の通電ロール3に近い側に平均電流
密度を上回る密度部分が生じる。従って、この高電流密
度の部分で金属イオンが欠乏し、めっき焼けを生じやす
くなる。このためめっき液をより高速に吹き込む必要が
あった。そこで、本発明の乱流促進体を設ける場合に、
これをこの通電ロールに近い側に重点的に配置すること
で、金属イオンの欠乏を解消しようとするため、図4の
例を提案する。
【0013】即ち、電極間の通電ロール3に近い側のス
トリップ4と電極5間のそれぞれに、3列の乱流促進体
7を限定配置する。この乱流促進体7の設置範囲として
は、0.3LA ≦LT ≦0.6LA (ただし、LA :ス
トリップ進行方向の電極の全体設置長さ、LT :乱流促
進体設置長さ)の範囲内にすることが好ましい。設置範
囲が下限未満になると、乱流促進体の数が少なすぎ狙い
とする乱流が十分には生じずめっき焼けを防止できな
い。また、設置範囲が上限を超えるとめっき焼け防止効
果が飽和すると共に設備的にも効率配置とはいえず好ま
しくない。このように乱流促進体を効率的に配置するこ
とにより、めっき液をより高速に吹き込む必要もなく、
めっき焼けを防ぐことができ、また全体にわたって促進
体を配置することより、電極とストリップの間を流れる
電解液の流体抵抗を少なくすることができ、噴流用のポ
ンプの容量をより小さく抑えることが可能となる。
トリップ4と電極5間のそれぞれに、3列の乱流促進体
7を限定配置する。この乱流促進体7の設置範囲として
は、0.3LA ≦LT ≦0.6LA (ただし、LA :ス
トリップ進行方向の電極の全体設置長さ、LT :乱流促
進体設置長さ)の範囲内にすることが好ましい。設置範
囲が下限未満になると、乱流促進体の数が少なすぎ狙い
とする乱流が十分には生じずめっき焼けを防止できな
い。また、設置範囲が上限を超えるとめっき焼け防止効
果が飽和すると共に設備的にも効率配置とはいえず好ま
しくない。このように乱流促進体を効率的に配置するこ
とにより、めっき液をより高速に吹き込む必要もなく、
めっき焼けを防ぐことができ、また全体にわたって促進
体を配置することより、電極とストリップの間を流れる
電解液の流体抵抗を少なくすることができ、噴流用のポ
ンプの容量をより小さく抑えることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を示す。 (実施例1)装置としては図1の縦型めっき装置を用
い、次の仕様および操業条件で電気めっきを行った。 ・電極および乱流促進体の仕様 電極間隔 H=20mm 電極幅 W=1200mm スリットノズル間隙 t=5mm 電極材質 Ti母材にPtめっき 乱流促進体 図1の断面円形で一列のストリップ・電
極間に 本、θ: ° ・操業条件 通板速度 50〜500mpm 、電流密度 100A/d
m2 、通板材寸法 幅1000×厚0.2mm、張力 1k
gf/mm2 、液流速 u=1m/s めっき液: 錫めっき(SnSO4 :55g/l 、H2 S
O4 :100g/l 、フェノールスルフォン酸:100g/
l )、液温 40℃ ・結果 上記の条件でめっきを行ったところ、図6に示すように
本発明の乱流促進体を設けた場合には、設けない例に比
し、流速が同じでも限界の電流密度が高くなることがわ
かり、より効率的な電気めっきを実施できる。
い、次の仕様および操業条件で電気めっきを行った。 ・電極および乱流促進体の仕様 電極間隔 H=20mm 電極幅 W=1200mm スリットノズル間隙 t=5mm 電極材質 Ti母材にPtめっき 乱流促進体 図1の断面円形で一列のストリップ・電
極間に 本、θ: ° ・操業条件 通板速度 50〜500mpm 、電流密度 100A/d
m2 、通板材寸法 幅1000×厚0.2mm、張力 1k
gf/mm2 、液流速 u=1m/s めっき液: 錫めっき(SnSO4 :55g/l 、H2 S
O4 :100g/l 、フェノールスルフォン酸:100g/
l )、液温 40℃ ・結果 上記の条件でめっきを行ったところ、図6に示すように
本発明の乱流促進体を設けた場合には、設けない例に比
し、流速が同じでも限界の電流密度が高くなることがわ
かり、より効率的な電気めっきを実施できる。
【0015】(実施例2)断面円形の乱流促進体を図3
(a)の如く互いに平行にして、図4に示すように電極
の上部側のみ、即ちLT =0.3LA の設置範囲でそれ
ぞれ 本ずつ配置した。その他の仕様および条件は実施
例1と同様にして電気めっきを行ったところ、図7に示
すように、従来よりも流速が遅くとも、つまり流量が少
なくても同等の限界電流密度を得ることが可能であるこ
とが分かる。
(a)の如く互いに平行にして、図4に示すように電極
の上部側のみ、即ちLT =0.3LA の設置範囲でそれ
ぞれ 本ずつ配置した。その他の仕様および条件は実施
例1と同様にして電気めっきを行ったところ、図7に示
すように、従来よりも流速が遅くとも、つまり流量が少
なくても同等の限界電流密度を得ることが可能であるこ
とが分かる。
【0016】
【発明の効果】以上の如く、本発明に係る電気めっき装
置によれば、乱流促進体の存在によりめっき金属のイオ
ンが十分ストリップ表面近傍に補給でき、しかも電解液
は常に新しいものと更新されることから、高電流密度で
好適な金属めっきを行うことができる。また、従来より
も少ない電解液流量で高電流密度を得ることができ、そ
れだけポンプ容量の低減にもつながる。
置によれば、乱流促進体の存在によりめっき金属のイオ
ンが十分ストリップ表面近傍に補給でき、しかも電解液
は常に新しいものと更新されることから、高電流密度で
好適な金属めっきを行うことができる。また、従来より
も少ない電解液流量で高電流密度を得ることができ、そ
れだけポンプ容量の低減にもつながる。
【図1】本発明に係る電気めっき装置の一実施例を示す
もので、(a)が全体説明図、(b)が部分拡大図、
(c)が乱流促進体配置図、(d)が電極部分の断面
図。
もので、(a)が全体説明図、(b)が部分拡大図、
(c)が乱流促進体配置図、(d)が電極部分の断面
図。
【図2】(a)(b)(c)は乱流促進体の各種断面形
状例を示す。
状例を示す。
【図3】(a)(b)(c)は乱流促進体の各種配置状
況を示す。
況を示す。
【図4】本発明の他の実施例を示す全体説明図。
【図5】通常の縦型電気めっき装置の全体図と電極間に
おける電流密度の分布状況を示す。
おける電流密度の分布状況を示す。
【図6】本発明の実施結果を示すグラフ。
【図7】本発明の他の実施結果を示すグラフ。
1 めっき槽 2 シンクロール 3 通電ロール 4 ストリップ 5 電極 6 電解液噴流用ノズル 7 乱流促進体
Claims (3)
- 【請求項1】 走行する金属ストリップを挟んで配置さ
れる電極とストリップ間に電解液を噴流として吹き込み
高電流密度で電気めっきを行う電気めっき装置におい
て、ストリップと電極間の電解液流路中に、その流動方
向に交差し流れに乱流を生じせしめる棒状の複数の乱流
促進体を配置したことを特徴とする電解液噴流を用いる
金属ストリップ用電気めっき装置。 - 【請求項2】 ストリップと電極がほぼ鉛直状態で対向
して電解めっきを行う縦型電気めっき装置であって、乱
流促進体を通電ロールに近い側のストリップと電極間の
一定範囲内にのみ配置してなる請求項1記載の電気めっ
き装置。 - 【請求項3】 乱流促進体は、断面形状が円形、半円
形、角形のいずれかであり、少なくともストリップの幅
程度の長さを有する請求項1又は2記載の電気めっき装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5605993A JPH06264288A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 電解液噴流を用いる金属ストリップ用電気めっき装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5605993A JPH06264288A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 電解液噴流を用いる金属ストリップ用電気めっき装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06264288A true JPH06264288A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13016517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5605993A Withdrawn JPH06264288A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 電解液噴流を用いる金属ストリップ用電気めっき装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06264288A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1015054C2 (nl) * | 2000-04-28 | 2001-10-30 | Corus Technology B V | Werkwijze en inrichting voor het elektrolytisch bekleden van een metalen band. |
JP2011149053A (ja) * | 2010-01-21 | 2011-08-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 連続電解めっき装置、連続電解めっき方法及び金属化樹脂フィルムの製造方法 |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP5605993A patent/JPH06264288A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1015054C2 (nl) * | 2000-04-28 | 2001-10-30 | Corus Technology B V | Werkwijze en inrichting voor het elektrolytisch bekleden van een metalen band. |
WO2001083857A1 (en) * | 2000-04-28 | 2001-11-08 | Corus Technology Bv | Method and device for the electrolytic coating of a metal strip |
AU2001256857B2 (en) * | 2000-04-28 | 2004-09-02 | Corus Technology Bv | Method and device for the electrolytic coating of a metal strip |
US6911137B2 (en) | 2000-04-28 | 2005-06-28 | Corus Technology Bv | Method and device for the electrolytic coating of a metal strip |
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