JPH06264017A - インクジェット記録液 - Google Patents

インクジェット記録液

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JPH06264017A
JPH06264017A JP5054196A JP5419693A JPH06264017A JP H06264017 A JPH06264017 A JP H06264017A JP 5054196 A JP5054196 A JP 5054196A JP 5419693 A JP5419693 A JP 5419693A JP H06264017 A JPH06264017 A JP H06264017A
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JP
Japan
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water
soluble
recording liquid
ink jet
jet recording
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Pending
Application number
JP5054196A
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English (en)
Inventor
Akio Kashiwazaki
昭夫 柏崎
Fumi Takaide
文 高出
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
Yuko Suga
祐子 菅
Hiromichi Noguchi
弘道 野口
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録用普通紙に、印字濃度が高く、印字品位
に優れ且つインクの定着性の良い記録を実現することの
できる特定のインクジェット記録液を提供する。 【構成】 水、水溶性有機溶剤、水溶性染料および/ま
たは顔料分散体、およびガラス転移温度が15℃以下
の、カルボキシル酸価が50〜200の、数平均分子量
が7000未満の、分子中に特定のモノマーの1種以上
の、5ないし85重量%を含有する水溶性オリゴマーか
らなる、印字品位の高いインク定着性の良いインクジェ
ット記録液が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に用いられる記録液に関し、特に上質紙、コピー用
紙、レター用紙、熱転写用紙、ワイヤードットプリンタ
ー用ビジネスフォーム紙、などのいわゆる普通紙を用い
て、印字濃度が高く、品位に優れ且つ定着性の良い記録
を実現するインクジェット記録液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水溶性の染料を水性媒体中に
溶解した水性インクが、インクジェット記録用のインク
として用いられている。これらの水性インクにおいて
は、(1)充分な濃度の画像を与えること、(2)被記
録材上での乾燥性が良いこと、(3)記録画像に滲みが
ないこと、(4)水、アルコールなどと接触しても記録
画像の流れだしがないこと、(5)記録画像が耐光性に
秀れること、(6)ノズルの先端での目詰まりを生じな
いこと、(7)連続印字した場合や、長時間放置後の記
録開始時に、記録画像のかすれなどの不都合が生じない
こと、(8)保存時、インクが安定であること、(9)
使用者の安全性に問題が無いこと、(10)使用時、記
録装置を構成する部材と接触してもインクの変質、部材
の変質などの問題を起こさないこと、などが要求され
る。
【0003】さらに熱エネルギーを利用するインクジェ
ット記録方式では、上記の諸項目に加えて、(11)耐
熱性にすぐれ且つ、熱エネルギー発生素子に悪影響を与
えないこと、が必要である。
【0004】これらの特性に関して、従来インクジェッ
ト記録装置に実用されている記録液は、水を主体として
おり、上記の要求諸項目が互いにトレードオフの関係に
陥ることが多く、近年の高速化の流れの中では、印字品
位と定着性の双方を両立させることは、とりわけ困難な
課題である。たとえば、印字品位を高めるという意味で
は、従来水系記録液にポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール、セルロース誘導体などの水溶性樹脂を添
加することによって不規則滲みを減少させることは知ら
れている。
【0005】しかしながら、これらの材料の添加によっ
ては、インクの粘度および蒸発過程での粘度上昇が大き
いことが原因して、吐出の応答周波数が低下したり、ま
た印字開始時の乱れが発生したり、さらに蒸発乾燥が逆
に悪くなるなどの弊害が見られ、実用性はいまだ不充分
と言わざるを得なかった。しかし定着性を高めるという
意味では、ある程度の成果が得られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
既存水溶性樹脂の添加によっては解消し得ない上記の欠
点を解消しようとするものであり、上記の各要求諸性能
を満足させ且つ、水系インクの定着性と印字品位確保の
双方を両立させることのできる新規なインクジェット記
録用インクの提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下に示
す本発明によって達成される。すなわち本発明の記録液
は、水、水溶性有機溶剤、水溶性染料および/または顔
料分散体、および水溶性オリゴマーからなるインクジェ
ット記録用の水性記録液において、該水溶性オリゴマー
が、(1)ガラス転移温度が15℃以下の、(2)カル
ボキシル酸価が50〜200の、(3)数平均分子量が
7000未満の、(4)分子中に下記一般式(I)〜(I
II) で表されるモノマー
【0008】
【化4】 CH2=C(R)-COO-(CH2CH2O)m-(CH2)pH (I) (但し、R=H or CH3 ,m=2〜24,p=1〜1
6)
【0009】
【化5】 CH2=C(R)-COO-(CH2CH2O)q-phenyl-(CH2)rH (II) (但し、R=H or CH3 ,q=2〜24,r=0〜1
6)
【0010】
【化6】 CH2=C(X)-COO-R3 (III) (但し、R3 は -OCH(CH2OZ1)(CH2OZ2)、あるいは -O
CH2{CHOZ1(CH2OZ2)}であり、Xは水素原子あるいはメチ
ル基、Z1 およびZ2 は何れか一方が水素原子、他方が
炭素数4〜16のアルキル基、あるいは、脂肪酸エステ
ルの残基)の1種以上を、5ないし85重量%の範囲で
含有する重合体であり、また該オリゴマーの記録液中で
の使用割合が、0.1ないし5重量部であることを特徴
とするインクジェット記録液である。
【0011】本発明の記録液は上記のような構成を有す
る水溶性オリゴマー重合体を含有する。該水溶性オリゴ
マー重合体は、水溶性が高く、低いガラス転移温度を有
するので、下記のような作用を呈する。 (1)液体媒体が蒸発しても乾燥皮膜を形成することが
なく、ノズル目詰まりを起し難く、スタートアップ性能
の低下が少ない。さらにオリゴマー側鎖がインク媒体に
広く使用されているグリコール類と同じ構造を有するの
で、 (2)液体媒体そのものの乾燥防止にも有効である。 (3)長い側鎖が親水性あるいは疎水性と親水性の両方
の特質を有し、液滴の浸透を適度に促進する。 (4)水溶性溶剤とオリゴマーとの親和性が強いので、
乾燥途中の小空隙への拡散が阻止され、記録紙上での不
規則滲みが減少する。 (5)大空隙への浸透は、側鎖の界面活性基と紙との親
和性の故に浸透が促進され定着時間が短縮される。 (6)媒体の蒸発後は、疎水性の側鎖が表面に現れて耐
水性を保持する。
【0012】上記のような水溶性オリゴマー重合体の作
用効果によって、従来のインクではトレードオフに陥っ
ていた印字品位と定着性確保の、双方両立を実現させる
ことができる。
【0013】以下、本発明の水溶性オリゴマー重合体の
詳細を説明する。本発明の水溶性オリゴマー重合体は、
ガラス転移温度が15℃以下であり、常温/常圧下では
液状を呈するが、これは屈曲性の高い側鎖を有する界面
活性モノマーを主体とすることによってもたらされる。
【0014】水溶性オリゴマー重合体は、50〜200
のカルボキシル酸価を有し水溶性有機溶剤との親和性が
強いことに加えて、媒体蒸発時には凝集力を有すること
によって不規則滲みの防止効果を発揮する。
【0015】水溶性オリゴマー重合体として、さらに重
要な性能は、普通紙に対する濡れ性が高いことであり、
少ない滲みでありながら、浸透速度が速いことである。
これは従来の界面活性剤、あるいは水溶性高分子では得
られなかった特性である。
【0016】(1)本発明の水溶性オリゴマー重合体に
用いられるカルボキシル酸価を与えるモノマーとして
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、ビニル酢酸、フマール酸、マレイン酸、および
アクリルエステルCH(ヒドロキシシクロヘキサンのア
クリル酸エステル、三菱レイヨン(株)の製品)、NK
−エステルCB−1(β−メタクリロイルオキシエチル
ハイドロゲンフタレート)、NK−エステルSA(β−
メタクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネー
ト)、NK−エステルACB−100(β−アクリロイ
ルオキシエチルハイドロゲンフタレート)、NK−エス
テルACB−200(β−アクリロイルオキシプロピル
ハイドロゲンフタレート)、NK−エステルA−SA
(β−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネ
ート)(以上、新中村化学工業(株)の製品) などのアクリル酸エステル類を好適な例として挙げるこ
とができる。
【0017】(2)また、水溶性オリゴマー重合体に用
いられる界面活性能を有するモノマー類としては、下記
のもの((a)〜(c))を挙げることができる。
【0018】(a)エチレングリコール鎖/末端アルキ
ルの例として下記一般式(IV)
【0019】
【化7】 CH2=C(R)-COO-(CH2CH2O)m-(CH2)pH (IV) (但し、m=2〜24、p=1〜16)で表わされる化
合物、すなわち、メトキシトリエチレングリコールアク
リレート(R=H、m=3、p=1):NKエステルA
M−30G、メトキシポリエチレングリコール#400
アクリレート(R=H、m=ca10、p=1):NK
エステルAM−90G、メトキシジエチレングリコール
メタクリレート(R=CH3 、m=2、p=1):NK
エステルM−20G、メトキシテトラエチレングリコー
ルメタクリレート(R=CH 3 、m=4、p=1):N
KエステルM−40G、メトキシポリエチレングリコー
ル#400メタクリレート(R=CH3 、m=ca1
0、p=1):NKエステルM−90G、メトキシポリ
エチレングリコール#1000メタクリレート(R=C
3 、m=ca24、p=1):NKエステルM−23
0Gおよびブトキシジエチレングリコールアクリレート
(R=H、m=2、p=4):NKエステルAB−20
G(但しNKエステルは新中村化学工業(株)の製品名
称)などを挙げることができる。 (b)エチレングリコール鎖+末端フェニルアルキルの
例として、下記の一般式(V)
【0020】
【化8】 CH2=C(R)-COO-(CH2CH2O)q-phenyl-(CH2)rH (V) (但し、q=2〜24、r=0〜16)で表わされる化
合物、すなわち、フェノキシエチルアクリレート(R=
H、q=1、r=0):NKエステルAMP−10G、
フェノキシジエチレングリコールアクリレート(R=
H、q=2、r=0):NKエステルAMP−20G、
フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(R=
H、q=ca5、r=0):NKエステルAMP−60
G、ノニルフェノキシエチルアクリレート(R=H、q
=1、r=8):NKエステルNPA−10Gおよびノ
ニルフェノキシペンタエチレングリコールアクリレート
(R=H、q=5、r=9):NKエステルNPA−5
E などが用いられる。
【0021】(c)グリセリンの脂肪酸モノエステル、
ないしアルキルカルボン酸のモノエステルなども用いら
れるが、これらの物質はグリセリンに炭素数1〜16の
アルキルカルボン酸、あるいは脂肪酸を反応させてエス
テル化を行い、末端に疎水性原子団を導入した化合物と
して、容易に製造することができる。
【0022】(3)本発明において水溶性オリゴマー重
合体に用いられる疎水性モノマーとしては、スチレン、
αメチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン誘導
体類、および(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が
ある。(メタ)アクリル酸アルキルエステル類として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert
−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレ
ート、3−メチルブチル(メタ)アクリレート、1,3
−ジメチルブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メ
タ)アクリレート、3−ペンチル(メタ)アクリレー
ト、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)ア
クリレート、2−エトキシエチルアクリレート、3−エ
トキシプロピルアクリレート、2−エトキシブチルアク
リレート、3−エトキシブチルアクリレートおよびジメ
チルアミノエチルアクリレートなどがある。
【0023】以上列記したこれらの(1)カルボキシル
酸価を与えるモノマー、(2)界面活性モノマーおよび
(3)疎水性モノマーの3系統のモノマーの重合体中で
の使用量は、生成重合体のガラス転移温度、疎水性と親
水性のバランスから決定される。このうち、カルボキシ
ル酸価を与えるモノマーは、酸価50〜200であるよ
うに、好ましくは酸価が50〜150の範囲に、モノマ
ー種に応じて使用量が決定される。
【0024】また、本発明における界面活性モノマー
は、5〜85重量%の範囲で用いられる。さらに、疎水
性モノマーの具体的な使用量は、界面活性モノマーとカ
ルボキシル酸価を与えるモノマーと疎水性モノマーとの
合計量に対して最大30重量%以内で用いられる。
【0025】上記界面活性モノマー量が5重量%未満で
は、充分な定着性向上の効果が得られず、また85重量
%を超えると、カルボキシル酸価を与えるモノマーおよ
び疎水性モノマーの効果が失われて、印字濃度および印
字品位向上の効果が得られないこととなる。
【0026】本発明における水溶性オリゴマー重合体の
記録液中での使用割合は、0.1〜5重量部である。該
オリゴマー重合体の使用量が0.1重量部未満では、充
分な定着性向上の効果が得られず、また5重量部を超え
るとインク浸透性が強くなり過ぎて、印字濃度および印
字品位向上の充分な効果が得られなくなる。しがって具
体的な添加量は重合体の分子量、水溶性の程度により記
録液の粘度、吐出特性などを勘案して最適値が決定され
る。
【0027】本発明に用いられる色材としては、水溶性
染料および/または顔料分散体の何ずれでもよい。また
水溶性染料としては、特開昭59−93765号、同5
9−174664号、同59−56466号および同5
9−78273号などに開示されているような染料種、
すなわち、アゾ、アントラキノン、フルオラン、オキサ
ジン、ジオキサジン、フタロシアニンなどが用いられ
る。
【0028】これらは、特開昭61−113668号お
よび同61−113669号などに開示されているよう
な手段を用いて、インクジェットインク用に精製され
た、純度の高いものであることが必要である。
【0029】顔料として用いられるものはアゾ系、フタ
ロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジ
オキサジン系、インジゴ、チオインジゴ系、ペリノン、
ペリレン系、イソインドリノン系、アゾメチンアゾ系お
よびカーボンブラックなどの分散体である。
【0030】本発明で使用される色材の使用割合は、被
記録材に充分な着色濃度を与える量であれば足りるが、
一般的には記録液中で2〜10重量%を占める割合が好
ましい。顔料を色材として用いる場合には、分散剤によ
って予め水性分散体として処理しておくことが必要であ
るが、好適な分散剤として特開昭56−147863号
に開示されるような付加重合型高分子分散剤を用い、製
造は特開平2−255875号に開示されている分散方
法に従うことが望ましい。
【0031】本発明の記録液は水溶性有機溶剤を乾燥防
止剤として必須に用いる。このような水溶性有機溶剤と
しては、γブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類、ジアセトンアルコ
ールなどのケトアルコール類、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレング
リコール類、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2,6ヘキサントリオール、1,2,4ブタントリ
オール、1,2,5ペンタントリオール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、チオ
ジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリ
コールなどのアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含む
アルキレングリコール類、エチレングリコールモノメチ
ル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコール
モノメチル(またはエチル)エーテルなどの多価アルコ
ールの低級アルキルエーテル類、トリエチレングリコー
ルジメチル(またジエチル)エーテル、テトラエチレン
グリコールジメチル(またはジエチル)エーテルなどの
多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類、スルホラ
ン、N−メチルピロリドンおよび1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンなどを挙げることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の詳細を実施例に基いて示す
が、本発明がこれらによって何ら限定されるものではな
い。
【0033】合成例1 (水溶性オリゴマー重合体1)ブレンマーPE350
(商品名)、アクリル酸、n−ブチルアクリレートを7
0:20:10の重量比に配合してエチルセロソルブ中
で溶液重合し、数平均分子量6500、ガラス転移温度
<−25℃の液状重合体(これをオリゴマー重合体1と
する)を得た。これを用いて下記組成の記録液を調製し
た。
【0034】合成例2 (水溶性オリゴマー重合体2)ブトキシジエチレングリ
コールアクリレート:商品名NKエステルAB−20G
(新中村化学工業社製)、アクリル酸、t−ブチルアク
リレートを50:20:30の重量比に配合してエチル
セロソルブ中で溶液重合し、数平均分子量5000、ガ
ラス転移温度=15℃の液状重合体(これをオリゴマー
重合体2とする)を得た。これを用いて下記組成の記録
液を調製した。
【0035】合成例3 (水溶性オリゴマー重合体3)ノニルフェノキシペンタ
エチレングリコールアクリレート:商品名NKエステル
NPA−5E(新中村化学工業社製)、β−メタクリロ
イルオキシエチルハイドロジョンサクシネート:商品名
アロニックスM5300(東亜合成社製)およびスチレ
ンを35:30:20の重量比に配合してエチルセロソ
ルブ中で溶液重合し、数平均分子量7000、ガラス転
移温度<−25℃の液状重合体(これをオリゴマー重合
体3とする)を得た。
【0036】合成例4 (水溶性オリゴマー重合体4)ノニルフェノキシエチル
アクリレート:商品名NKエステルNPA−10G(新
中村化学工業社製)、2−カルボキシエチルメタクリレ
ート:商品名アロニックスM5600(東亜合成社製)
およびラウリルアクリレートを35:30:35の重量
比に配合してエチルセロソルブ中で溶液重合し、数平均
分子量4000、ガラス転移温度<−25℃の液状重合
体(これをオリゴマー重合体4とする)を得た。
【0037】合成例5 (水溶性オリゴマー重合体5)グリセリンのパルミチン
酸モノエステルとアクリル酸クロリドとの反応物:下記
化学式(VI)、2−カルボキシエチルメタクリレート:
商品名アロニックスM5600(東亜合成社製)および
ラウリルアクリレートを35:30:35の重量比に配
合しエチルセロソルブ中で溶液重合し、数平均分子量4
000、ガラス転移温度<−25℃の液状重合体(これ
をオリゴマー重合体5とする)を得た。
【化9】 CH2=CH[COOCH(CH2OH){CH2COO(CH2)14CH3}] (VI) 以上の5種の水溶性オリゴマー重合体1〜5を用い、下
記組成の記録液1〜5を調製した(各配合比は重量部基
準)。
【0038】実施例1 (記録液1) 水溶性黒色染料1:下記化学式(VII) 3 グリセリン 10 エチレングリコール 8 オリゴマー重合体1 1 水 78
【0039】
【化10】 上記成分を混合溶解し、口径0.2μのフィルターを用
いて濾過し、記録液とした。なお染料はインクジェット
用に脱塩精製したものを用いた。
【0040】実施例2 (記録液2) 水溶性黒色染料2:下記化学式(VIII) 3 チオジグリコール 10 ポリエチレングリコール300 5 イソプロピルアルコール 3 オリゴマー重合体2 1 水 78
【0041】
【化11】 上記成分を混合溶解し、口径0.2μのフィルターを用
いて濾過し、記録液とした。なお染料はインクジェット
用に脱塩精製したものを用いた。
【0042】実施例3 (記録液3) カーボンブラック分散体(固形分24%品) 20 グリセリン 10 エチレングリコール 8 オリゴマー重合体3 1 水 61。
【0043】(カーボンブラック分散体の製造)カーボ
ンブラック:MA−100(三菱化成社製)24重量
部、スチレンアクリル酸系顔料分散剤の水溶液:ジョン
クリル1000(ジョンソンポリマー社製)100重量
部(固形分6%)を混合し1時間かけてプレミキシング
を行った。その後、直径1mmのガラスビーズを用いた
サンドミルで5時間分散処理を行った。分散液を遠心分
離機を用い粗大粒子を除去し、固形分約24%、平均粒
子径110nmの分散液を得た。
【0044】実施例4 (記録液4) カーボンブラック分散体(記録液3に用いたものと同一) 20 ジエチレングリコール 10 尿素 3 N−メチルピロリドン 4 オリゴマー重合体4 1 水 62。
【0045】実施例5 (記録液5) カーボンブラック分散体(記録液3に用いたものと同一) 20 ジエチレングリコール 10 尿素 3 N−メチルピロリドン 4 オリゴマー重合体5 1 水 62。
【0046】(記録液の使用例)上記のように調製した
各記録液を、BC−01カートリッジ(バブルジェット
方式のインクジェット記録装置:BJ−10V用に用い
る記録ヘッド;キヤノン製)に充填して、1)印字濃
度、2)滲みの発生率、3)乾燥時間、4)スタートア
ップ特性、などの評価を下記のように行った。
【0047】なおそれぞれの記録液において水溶性オリ
ゴマー重合体を添加しない記録液も同時に評価し、比較
例としてその結果をまとめて表1に示した。
【0048】(印字濃度)市販の電子写真コピー用紙に
全ノズルを同時駆動させ、1.3cm×2.0cmの、
べた印字パッチを作成し、24時間乾燥させた後、その
パッチの反射濃度を測定した。
【0049】(滲みの発生率)市販の電子写真コピー用
紙に6ポイント〜12ポイントの漢字をそれぞれ3行印
刷し、視認性を評価した。滲みが多いと、ポイント数が
低い場合、角数の多い漢字が判読不能となる。結果とし
て判読可能な最低のポイント数を表示した。 (乾燥時間)市販の電子写真コピー用紙に英数文字を1
ページ印刷した後、5〜45秒の5秒間隔でクリーニン
グペーパーを用いて印字部を擦り、印字部が汚れなくな
るまでの秒数を測定した。
【0050】(スタートアップ特性)カートリッジをプ
リンタから取り外し、室内に放置して24時間経過後、
再度装填し印字再開の状況(スタートアップ特性)を調
べた。初めから問題なく印字開始出来る場合を○とし
た。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、インク
ジェット記録液が、水、水溶性有機溶剤、水溶性染料お
よび/または顔料分散体、およびガラス転移温度が15
℃以下の、カルボキシル酸価が50〜200の、数平均
分子量が7000未満の、分子中に特定のモノマーの1
種以上の、5ないし85重量%を含有する水溶性オリゴ
マーからなる構成を有するので、記録用普通紙に、印字
濃度が高く、印字品位に優れ且つインクの定着性の良い
記録を実現可能とする特定のインクジェット記録液を得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 祐子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野口 弘道 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、水溶性有機溶剤、水溶性染料および
    /または顔料分散体などの色剤、および水溶性オリゴマ
    ーからなるインクジェット記録用の水性記録液におい
    て、該水溶性オリゴマーが、分子中に下記の一般式
    (I)ないし(III)で表記されるモノマーの、1種以上
    を含有する重合体であることを特徴とするインクジェッ
    ト記録液。 【化1】 CH2=C(R)-COO-(CH2CH2O)m-(CH2)pH (I) (但し、R=H or CH3 ,m=2〜24,p=1〜1
    6) 【化2】 CH2=C(R)-COO-(CH2CH2O)q-phenyl-(CH2)rH (II) (但し、R=H or CH3 ,q=2〜24,r=0〜1
    6) 【化3】 CH2=C(X)-COO-R3 (III) (但し、R3 は -OCH(CH2OZ1)(CH2OZ2)、あるいは -O
    CH2{CHOZ1(CH2OZ2)}であり、Xは水素原子あるいはメチ
    ル基、Z1 およびZ2 は何れか一方が水素原子、他方が
    炭素数4〜16のアルキル基、あるいは脂肪酸エステル
    の残基)
  2. 【請求項2】 前記水溶性オリゴマーが、15℃以下の
    ガラス転移温度、50ないし200のカルボキシル酸
    価、および7000未満の数平均分子量を有する重合体
    であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録液。
  3. 【請求項3】 前記水溶性オリゴマーが、一般式(I)
    ないし(III)で表されるモノマーを5ないし85重量%
    の範囲で含有する重合体であることを特徴とする請求項
    1または2記載のインクジェット記録液。
  4. 【請求項4】 前記水溶性オリゴマーの記録液中での使
    用割合が、0.1ないし5重量部であることを特徴とす
    る請求項1ないし3の何れかに記載のインクジェット記
    録液。
JP5054196A 1993-03-15 1993-03-15 インクジェット記録液 Pending JPH06264017A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09183926A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Kao Corp 水系顔料インク
US6051645A (en) * 1996-04-17 2000-04-18 Fuji Xerox Co., Ltd. Ink jet recording ink and ink jet recording method
JP2013018882A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Fujifilm Corp インクジェットインク組成物、及び、インクジェット記録方法
JP2019183063A (ja) * 2018-04-16 2019-10-24 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インクジェットインキ、および、印刷物の製造方法

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