JPH06263614A - 防汚組成物 - Google Patents
防汚組成物Info
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- JPH06263614A JPH06263614A JP5067893A JP5067893A JPH06263614A JP H06263614 A JPH06263614 A JP H06263614A JP 5067893 A JP5067893 A JP 5067893A JP 5067893 A JP5067893 A JP 5067893A JP H06263614 A JPH06263614 A JP H06263614A
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- copper
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 海生物に対する防汚性能を発揮しかつ持続
し、耐久性に優れ、また毒性がなく環境の保全に貢献す
る防汚組成物を提供する。 【構成】 防汚組成体の少なくとも表面層は、Mg、Z
r、Al、Ti、Si、V、Mn、Crの群から選ばれ
る1種類以上の元素0.01〜15.0原子%を含有す
る銅合金により構成される。この防汚組成体を海水に浸
すと、銅合金母材の露出表面層から前記元素イオンまた
は銅イオンが海水へ溶出する。経年変化が進行すると、
銅合金母材から前記元素または銅の酸化皮膜が剥離す
る。この酸化膜が不定期に剥離を繰り返すことで、銅合
金母材の露出表面層からの前記元素イオンまたは銅イオ
ンの海水への溶出を持続する。
し、耐久性に優れ、また毒性がなく環境の保全に貢献す
る防汚組成物を提供する。 【構成】 防汚組成体の少なくとも表面層は、Mg、Z
r、Al、Ti、Si、V、Mn、Crの群から選ばれ
る1種類以上の元素0.01〜15.0原子%を含有す
る銅合金により構成される。この防汚組成体を海水に浸
すと、銅合金母材の露出表面層から前記元素イオンまた
は銅イオンが海水へ溶出する。経年変化が進行すると、
銅合金母材から前記元素または銅の酸化皮膜が剥離す
る。この酸化膜が不定期に剥離を繰り返すことで、銅合
金母材の露出表面層からの前記元素イオンまたは銅イオ
ンの海水への溶出を持続する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ふじつぼ、紫い貝、藻
類のような海生物の付着を防止する機能を持つ防汚組成
物に関するものである。
類のような海生物の付着を防止する機能を持つ防汚組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海水に接触している海洋構造体は、常に
海生物の付着による汚損に曝されている。そのため、通
常の海洋構造体は、外観が損なわれるのみならず、機能
的な障害を生ずることとなる。例えば船舶の場合、船体
の底面等への海生物の付着により抵抗が増加して船体の
推進速度が低下する。また火力発電所の場合、海水の取
水ピットに海生物が付着すると、冷却媒体である海水の
流通障害が発生し、発電を停止せざるを得ない事態に至
ることがある。
海生物の付着による汚損に曝されている。そのため、通
常の海洋構造体は、外観が損なわれるのみならず、機能
的な障害を生ずることとなる。例えば船舶の場合、船体
の底面等への海生物の付着により抵抗が増加して船体の
推進速度が低下する。また火力発電所の場合、海水の取
水ピットに海生物が付着すると、冷却媒体である海水の
流通障害が発生し、発電を停止せざるを得ない事態に至
ることがある。
【0003】このため、従来から多くの海生物付着防止
技術が研究されているが、そのうち現在実用化されてい
る海生物付着防止技術は、亜酸化銅あるいは有機スズを
含有する塗料を海洋構造体の海水との接触面に塗布する
方法である。
技術が研究されているが、そのうち現在実用化されてい
る海生物付着防止技術は、亜酸化銅あるいは有機スズを
含有する塗料を海洋構造体の海水との接触面に塗布する
方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の塗料を用いた防汚方法によると、塗料を厚塗りし
たとしても塗料が剥離しやすいため、顕著な防汚効果を
発揮する寿命は1年程度であり、毎年塗布し直す煩雑な
メンテナンス作業が必要となる。また有機スズを含有す
る塗料は、毒性が問題とされており、魚介類への堆積が
懸念され環境保全の観点から使用が望ましくない。更に
最近では、10%ニッケル−90%銅のキュープロニッ
ケルも実用化されつつあるが、これは耐久性に優れてい
るものの防汚性能は上記のような塗料に及ばないという
問題がある。
従来の塗料を用いた防汚方法によると、塗料を厚塗りし
たとしても塗料が剥離しやすいため、顕著な防汚効果を
発揮する寿命は1年程度であり、毎年塗布し直す煩雑な
メンテナンス作業が必要となる。また有機スズを含有す
る塗料は、毒性が問題とされており、魚介類への堆積が
懸念され環境保全の観点から使用が望ましくない。更に
最近では、10%ニッケル−90%銅のキュープロニッ
ケルも実用化されつつあるが、これは耐久性に優れてい
るものの防汚性能は上記のような塗料に及ばないという
問題がある。
【0005】本発明の目的は、前記した従来の問題点を
解消して、防汚性能および耐久性に優れ、メンテナンス
の必要がなく、また毒性についての問題もない防汚組成
物および防汚組成体の剥離層形成方法を提供することで
ある。
解消して、防汚性能および耐久性に優れ、メンテナンス
の必要がなく、また毒性についての問題もない防汚組成
物および防汚組成体の剥離層形成方法を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の第1発明の防汚組成物は、銅合金と添加元素
からなることを特徴とする。前記銅合金中のA群元素の
含有率は0.01〜15.0原子%とするのが好まし
い。また、銅合金表面に酸化膜である剥離層の形成から
剥離まで円滑にすすめるために、各目的に応じてA
(1)〜(8)群の各元素に対応するB(1)〜(8)
群、C(1)〜(8)群またD群から選ばれる少なくと
も1種類以上の元素を添加する。A群、B群、C群、D
群の各元素を表1に示す。表1からもわかるように、A
群元素を決定するとB群、C群、D群の選択可能な元素
は必然的に決まる。このうち剥離層形成方法に関与する
添加元素はA群、B群、C群である。
の本発明の第1発明の防汚組成物は、銅合金と添加元素
からなることを特徴とする。前記銅合金中のA群元素の
含有率は0.01〜15.0原子%とするのが好まし
い。また、銅合金表面に酸化膜である剥離層の形成から
剥離まで円滑にすすめるために、各目的に応じてA
(1)〜(8)群の各元素に対応するB(1)〜(8)
群、C(1)〜(8)群またD群から選ばれる少なくと
も1種類以上の元素を添加する。A群、B群、C群、D
群の各元素を表1に示す。表1からもわかるように、A
群元素を決定するとB群、C群、D群の選択可能な元素
は必然的に決まる。このうち剥離層形成方法に関与する
添加元素はA群、B群、C群である。
【0007】
【表1】 前記B群、C群およびD群から選ばれる全元素の原子%
の下限は0.01原子%であり、A群を含めたB群、C
群およびD群から選ばれる全元素の原子%は、50.0
原子%以下であることとする。ただし、下記添加元素の
含有率の上限は、P、As、Sb:2.0重量%、S
i:5.0重量%である。
の下限は0.01原子%であり、A群を含めたB群、C
群およびD群から選ばれる全元素の原子%は、50.0
原子%以下であることとする。ただし、下記添加元素の
含有率の上限は、P、As、Sb:2.0重量%、S
i:5.0重量%である。
【0008】また、各群元素の添加目的、剥離層形成方
法、添加範囲の上限および下限の限定理由を次に示す。 A群:(1):Mg、(2):Zr、(3):Al、
(4):Ti、(5):Si、(6):V、(7):M
n、(8):Cr:0.01〜15.0原子% A群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添加す
るのは、海水中に防汚組成体を浸漬したとき、表面皮
膜の内部にA群元素から成る内部酸化層を形成させ表面
皮膜の性状がCuイオンの溶出を適当になるよう制御
し、銅合金の強度、耐食性等の特性を向上し、熱処
理性、結晶粒度調整等の製造性を向上し、また、成形
加工性、および鋳造性を向上するためである。A群元素
が0.01原子%未満では銅合金表面にA群元素の酸化
物層の形成が困難である。A群元素が15.0原子%を
超えると、銅合金表面でA群元素酸化物とCu2 Oが混
合し、明確な層構造にならず防汚効果を発揮しない。な
お、Siについては、鋳造性が著しく低下するので上限
は5.0重量%とする。
法、添加範囲の上限および下限の限定理由を次に示す。 A群:(1):Mg、(2):Zr、(3):Al、
(4):Ti、(5):Si、(6):V、(7):M
n、(8):Cr:0.01〜15.0原子% A群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添加す
るのは、海水中に防汚組成体を浸漬したとき、表面皮
膜の内部にA群元素から成る内部酸化層を形成させ表面
皮膜の性状がCuイオンの溶出を適当になるよう制御
し、銅合金の強度、耐食性等の特性を向上し、熱処
理性、結晶粒度調整等の製造性を向上し、また、成形
加工性、および鋳造性を向上するためである。A群元素
が0.01原子%未満では銅合金表面にA群元素の酸化
物層の形成が困難である。A群元素が15.0原子%を
超えると、銅合金表面でA群元素酸化物とCu2 Oが混
合し、明確な層構造にならず防汚効果を発揮しない。な
お、Siについては、鋳造性が著しく低下するので上限
は5.0重量%とする。
【0009】Mg:B(1)群:Zr、Al、Ti、S
i、V、Mn、Cr、Pb、Fe、Zn、Sn、As、
Ni、Sb、Co Zr:B(2)群:Pb、Fe、Zn、Sn、As、N
i、Sb、Co、Al Al:B(3)群:Ti、Si、V、Mn、Cr、P
b、Fe、Zn、Sn、As、Ni、Sb、Co Ti:B(4)群:Si、V、Mn、Cr、Pb、F
e、Zn、Sn、As、Ni、Sb、Co Si:B(5)群:V、Mn、Cr、Pb、Fe、Z
n、Sn、As、Ni、Sb、Co V :B(6)群:Mn、Cr、Pb、Fe、Zn、S
n、As、Ni、Sb、Co Mn:B(7)群:Cr、Pb、Fe、Zn、Sn、A
s、Ni、Sb、Co Cr:B(8)群:Pb、Fe、Zn、Sn、As、N
i、Sb、Co B(1)〜(8)群から選ばれる少なくとも1種類以上
の元素を添加するのは、銅合金の表面に形成されるA群
元素酸化物層、Cu2 O層の間にB群元素の酸化物であ
る中間層を形成し、剥離層の遊離効果を良好にするため
である。B群の添加範囲は、0.01原子%未満である
と、A群元素酸化物層とCu2 O層の間に中間層が形成
されない。また、上限を超えると、銅合金中に占めるC
uの比率が低くなり、防汚性能が低下する。As、Sb
については、2.0重量%を超えると銅合金を製造する
時に、人体への毒性の影響が懸念される。すなわち、衛
生上の問題が発生するためである。また、Siでは5.
0重量%を超えると鋳造性が著しく低下する。
i、V、Mn、Cr、Pb、Fe、Zn、Sn、As、
Ni、Sb、Co Zr:B(2)群:Pb、Fe、Zn、Sn、As、N
i、Sb、Co、Al Al:B(3)群:Ti、Si、V、Mn、Cr、P
b、Fe、Zn、Sn、As、Ni、Sb、Co Ti:B(4)群:Si、V、Mn、Cr、Pb、F
e、Zn、Sn、As、Ni、Sb、Co Si:B(5)群:V、Mn、Cr、Pb、Fe、Z
n、Sn、As、Ni、Sb、Co V :B(6)群:Mn、Cr、Pb、Fe、Zn、S
n、As、Ni、Sb、Co Mn:B(7)群:Cr、Pb、Fe、Zn、Sn、A
s、Ni、Sb、Co Cr:B(8)群:Pb、Fe、Zn、Sn、As、N
i、Sb、Co B(1)〜(8)群から選ばれる少なくとも1種類以上
の元素を添加するのは、銅合金の表面に形成されるA群
元素酸化物層、Cu2 O層の間にB群元素の酸化物であ
る中間層を形成し、剥離層の遊離効果を良好にするため
である。B群の添加範囲は、0.01原子%未満である
と、A群元素酸化物層とCu2 O層の間に中間層が形成
されない。また、上限を超えると、銅合金中に占めるC
uの比率が低くなり、防汚性能が低下する。As、Sb
については、2.0重量%を超えると銅合金を製造する
時に、人体への毒性の影響が懸念される。すなわち、衛
生上の問題が発生するためである。また、Siでは5.
0重量%を超えると鋳造性が著しく低下する。
【0010】Mg:C(1)群:Al、Ni、P、P
b、Sb、Si、Sn、Zn Zr:C(2)群:Cr、Si、V、Zn Al:C(3)群:As、Co、Cr、Fe、Mg、M
n、Ni、Ti Ti:C(4)群:Al、Cr、Mn、Si、Zn Si:C(5)群:Cr、Mg、Mn、Ti、Zr V :C(6)群:Zr Mn:C(7)群:Al、Cr、Ni、P、Sb、S
i、Sn、Ti、Zn Cr:C(8)群:Al、Mn、P、Sb、Si、T
i、Zr C(1)〜(8)群から選ばれる少なくとも1種類以上
の元素を添加するのは、銅合金中で金属間化合物を形成
し、添加元素を選定することによりCuの溶出量をコン
トロールするためである。添加範囲は、0.01原子%
未満では、金属間化合物を形成しても銅の溶出量をコン
トロールするに至らない。また、上限を超えると前記B
群元素添加理由と同様に防汚性能が低下し、Sbについ
ても、前記元素B群と同じ理由から衛生上の問題を考慮
した上限である。Pについては、上限を超えると素材が
もろくなるためである。
b、Sb、Si、Sn、Zn Zr:C(2)群:Cr、Si、V、Zn Al:C(3)群:As、Co、Cr、Fe、Mg、M
n、Ni、Ti Ti:C(4)群:Al、Cr、Mn、Si、Zn Si:C(5)群:Cr、Mg、Mn、Ti、Zr V :C(6)群:Zr Mn:C(7)群:Al、Cr、Ni、P、Sb、S
i、Sn、Ti、Zn Cr:C(8)群:Al、Mn、P、Sb、Si、T
i、Zr C(1)〜(8)群から選ばれる少なくとも1種類以上
の元素を添加するのは、銅合金中で金属間化合物を形成
し、添加元素を選定することによりCuの溶出量をコン
トロールするためである。添加範囲は、0.01原子%
未満では、金属間化合物を形成しても銅の溶出量をコン
トロールするに至らない。また、上限を超えると前記B
群元素添加理由と同様に防汚性能が低下し、Sbについ
ても、前記元素B群と同じ理由から衛生上の問題を考慮
した上限である。Pについては、上限を超えると素材が
もろくなるためである。
【0011】D群:Zn、Sn D群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添加す
るは、銅合金の素材を強化し、耐浸食性、耐空洞性をも
たせるためである。Zn、Snが0.01原子%未満で
あると、前記効果が十分発揮されない。また、上限を超
えると元素B群と同様の理由で防汚性能が低下する。
るは、銅合金の素材を強化し、耐浸食性、耐空洞性をも
たせるためである。Zn、Snが0.01原子%未満で
あると、前記効果が十分発揮されない。また、上限を超
えると元素B群と同様の理由で防汚性能が低下する。
【0012】本発明の剥離層形成方法は、海水に接触す
る銅合金母材の表面層にA(1)〜(8)群元素または
銅の酸化皮膜とA(1)〜(8)群に対応するB(1)
〜(8)群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を
添加し、中間層を形成するとともに、C(1)〜(8)
群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添加する
ことにより、銅合金母材の露出表面層から銅イオンを環
境に応じて海水へ溶出する量をコントロールする。ま
た、D群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添
加することにより、素材を強化し耐浸食性、耐空洞性を
もつ銅合金とすることを特徴とする。
る銅合金母材の表面層にA(1)〜(8)群元素または
銅の酸化皮膜とA(1)〜(8)群に対応するB(1)
〜(8)群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を
添加し、中間層を形成するとともに、C(1)〜(8)
群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添加する
ことにより、銅合金母材の露出表面層から銅イオンを環
境に応じて海水へ溶出する量をコントロールする。ま
た、D群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を添
加することにより、素材を強化し耐浸食性、耐空洞性を
もつ銅合金とすることを特徴とする。
【0013】
【作用】一般に、銅に防汚性があることは従来から知ら
れており、銅イオンが海生物を忌避する忌避効果を発揮
するためと考えられている。しかし単に銅を海洋構造体
に使用しても実用上十分な防汚効果を得ることはできな
い。本発明者による長年の実験研究の結果、海洋組成体
に銅合金を使用すると、後述する実施例に示すように、
極めて優れた防汚効果を得ることができることが判明し
た。この理由は、銅合金に防汚剥離層を効果的に形成さ
せる金属元素を添加することにより、Cuイオンの溶出
の効果を長時間持続し、海生物に対して大きな忌避効果
を発揮し、また海生物の繁殖を防止するためと推定され
る。
れており、銅イオンが海生物を忌避する忌避効果を発揮
するためと考えられている。しかし単に銅を海洋構造体
に使用しても実用上十分な防汚効果を得ることはできな
い。本発明者による長年の実験研究の結果、海洋組成体
に銅合金を使用すると、後述する実施例に示すように、
極めて優れた防汚効果を得ることができることが判明し
た。この理由は、銅合金に防汚剥離層を効果的に形成さ
せる金属元素を添加することにより、Cuイオンの溶出
の効果を長時間持続し、海生物に対して大きな忌避効果
を発揮し、また海生物の繁殖を防止するためと推定され
る。
【0014】すなわち、本発明に係る銅合金は、防汚機
能の発揮効果と、銅イオンの溶出の持続作用を有する。
この防汚機能の発揮効果と、銅イオンの溶出の持続作用
を詳述すると、次のとおりである。 防汚機能の発揮効果 A群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素「X」
(XはMg、Zr、Al、Ti、Si、V、Mn、Cr
から選ばれる元素)とする。この元素Xの酸化物の標準
生成自由エネルギーは、銅酸化物のそれより小さいこと
が文献より知られている。このため、元素Xは非常に低
い酸素ポテンシャルの時でも酸化するので、例えば図2
に示すように、銅合金表面に元素Xの内部酸化層Xn O
m (m、n:整数)ができる。この内部酸化皮膜が多孔
質のため、表面にCu2 O+Xn O m を形成すべく銅の
溶出を許容する。しかし、CuとA群元素はその酸化物
の標準生成自由エネルギーに差がありすぎるため、完全
な酸化物層というよりは酸化物が分散した金属に近い状
態で存在する。そこで、さらに防汚機能を高めるため
に、酸化物の標準エネルギーがA群より大きく、Cuよ
り小さいB群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素
を添加することにより、例えば図1に示すように、B群
から選ばれる添加元素の酸化物が、A群元素の酸化物X
n Om の外側に中間層を形成しXn Om 層を、より酸化
物層に近い状態にして良好な防汚機能を得る。
能の発揮効果と、銅イオンの溶出の持続作用を有する。
この防汚機能の発揮効果と、銅イオンの溶出の持続作用
を詳述すると、次のとおりである。 防汚機能の発揮効果 A群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素「X」
(XはMg、Zr、Al、Ti、Si、V、Mn、Cr
から選ばれる元素)とする。この元素Xの酸化物の標準
生成自由エネルギーは、銅酸化物のそれより小さいこと
が文献より知られている。このため、元素Xは非常に低
い酸素ポテンシャルの時でも酸化するので、例えば図2
に示すように、銅合金表面に元素Xの内部酸化層Xn O
m (m、n:整数)ができる。この内部酸化皮膜が多孔
質のため、表面にCu2 O+Xn O m を形成すべく銅の
溶出を許容する。しかし、CuとA群元素はその酸化物
の標準生成自由エネルギーに差がありすぎるため、完全
な酸化物層というよりは酸化物が分散した金属に近い状
態で存在する。そこで、さらに防汚機能を高めるため
に、酸化物の標準エネルギーがA群より大きく、Cuよ
り小さいB群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素
を添加することにより、例えば図1に示すように、B群
から選ばれる添加元素の酸化物が、A群元素の酸化物X
n Om の外側に中間層を形成しXn Om 層を、より酸化
物層に近い状態にして良好な防汚機能を得る。
【0015】 銅イオン溶出の持続作用 前記の防汚機能の発揮効果は、銅イオンを溶出する持
続作用がある。すなわち、本発明に係る銅合金は防汚機
能を止むこと無く持続する作用がある。海水に接触する
銅合金は、その表面に緻密な表面酸化物(Cu2 O)が
形成されるが、その表面酸化物の下層には、図1に示す
ように、多孔質のXn Omの内部酸化物の皮膜が形成さ
れる。そのため、海水中への銅の溶出が維持されるとと
もに、酸化によりこの皮膜が体積増加する。この皮膜の
体積増加量がある程度の量になると、表面の酸化皮膜と
多孔質の内部酸化物層との間で剥離する。このため、電
気化学作用と銅の溶出が長期間維持されると考えられ
る。
続作用がある。すなわち、本発明に係る銅合金は防汚機
能を止むこと無く持続する作用がある。海水に接触する
銅合金は、その表面に緻密な表面酸化物(Cu2 O)が
形成されるが、その表面酸化物の下層には、図1に示す
ように、多孔質のXn Omの内部酸化物の皮膜が形成さ
れる。そのため、海水中への銅の溶出が維持されるとと
もに、酸化によりこの皮膜が体積増加する。この皮膜の
体積増加量がある程度の量になると、表面の酸化皮膜と
多孔質の内部酸化物層との間で剥離する。このため、電
気化学作用と銅の溶出が長期間維持されると考えられ
る。
【0016】さらに銅合金が発生する銅イオン溶出の持
続作用については、本発明に係る銅合金とキュープロニ
ッケルとを対比すると、図4に示す模式図を用いて次の
ように説明される。図4に示すように、銅合金(XC
u)は腐食生成物(酸化物)の厚さがある厚さになる
と、この腐蝕生成物が剥離する。すると、銅合金の表面
が現われ、再び腐食の進行とともに腐蝕生成物の厚さが
増大する。そして、再び腐蝕生成物がある厚さになると
剥離する、ということが繰り返される。一方、イオンの
溶出は腐食生成物の厚さが増すと阻害されるため次第に
低下する。しかし、前述のように腐食生成物が剥離する
と、合金表面が現われるためイオン溶出量は増大する。
したがって、銅イオン溶出の増大と低下が繰り返され
る。
続作用については、本発明に係る銅合金とキュープロニ
ッケルとを対比すると、図4に示す模式図を用いて次の
ように説明される。図4に示すように、銅合金(XC
u)は腐食生成物(酸化物)の厚さがある厚さになる
と、この腐蝕生成物が剥離する。すると、銅合金の表面
が現われ、再び腐食の進行とともに腐蝕生成物の厚さが
増大する。そして、再び腐蝕生成物がある厚さになると
剥離する、ということが繰り返される。一方、イオンの
溶出は腐食生成物の厚さが増すと阻害されるため次第に
低下する。しかし、前述のように腐食生成物が剥離する
と、合金表面が現われるためイオン溶出量は増大する。
したがって、銅イオン溶出の増大と低下が繰り返され
る。
【0017】本発明の実施例の銅合金では、酸化皮膜の
剥離によって銅イオンの溶出持続作用がある。この結
果、本銅合金の表面に付着する汚物の量が少量である
か、あるいはほとんど付着しない。さらに、銅合金にA
群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素Xと金属間
化合物を形成するC群から選ばれる少なくとも1種類以
上の元素を添加すると、それらを添加した銅合金は、元
素Xと金属間化合物を形成するためXが多く存在する部
分ができ、その部分は他の部分より酸化が早く進むの
で、凹凸により反応する界面積が増加する。すなわち、
添加元素によりCuの溶出をコントロールすることこと
ができる。
剥離によって銅イオンの溶出持続作用がある。この結
果、本銅合金の表面に付着する汚物の量が少量である
か、あるいはほとんど付着しない。さらに、銅合金にA
群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素Xと金属間
化合物を形成するC群から選ばれる少なくとも1種類以
上の元素を添加すると、それらを添加した銅合金は、元
素Xと金属間化合物を形成するためXが多く存在する部
分ができ、その部分は他の部分より酸化が早く進むの
で、凹凸により反応する界面積が増加する。すなわち、
添加元素によりCuの溶出をコントロールすることこと
ができる。
【0018】これに対し、図3に示すように、比較例の
キュープロニッケル(CuNi)の場合、ある程度の経
年によって表面層に緻密な酸化ニッケルNiO2 または
酸化銅Cu2 Oが形成されることで、図4に示すよう
に、銅イオンの溶出が抑制されるからである。原因とし
て、Be、Ni、Cuのイオン化傾向が考えられる。各
元素のイオン化傾向は、Be>Ni>Cuであることが
文献より知られており、左側の元素の方が溶出しやすい
ことを示している。キュープロニッケルの場合、ニッケ
ル(Ni)が優先的に溶出して局部電池を形成すると考
えられ、図3のように表面に緻密な酸化物を形成するこ
とによる。そのため、図4に示すように、キュープロニ
ッケルの場合、腐食生成物の厚さは初期に時間とともに
増大するが、次第に腐蝕生成物の成長速度は遅くなる。
それとともに銅イオンの溶出量はしだいに低下する。し
かもキュープロニッケルでは腐食生成物の剥離が本銅合
金ほど容易には起こらない。このため、イオンの溶出量
は低レベルのままとなり、防汚効果が減退する。
キュープロニッケル(CuNi)の場合、ある程度の経
年によって表面層に緻密な酸化ニッケルNiO2 または
酸化銅Cu2 Oが形成されることで、図4に示すよう
に、銅イオンの溶出が抑制されるからである。原因とし
て、Be、Ni、Cuのイオン化傾向が考えられる。各
元素のイオン化傾向は、Be>Ni>Cuであることが
文献より知られており、左側の元素の方が溶出しやすい
ことを示している。キュープロニッケルの場合、ニッケ
ル(Ni)が優先的に溶出して局部電池を形成すると考
えられ、図3のように表面に緻密な酸化物を形成するこ
とによる。そのため、図4に示すように、キュープロニ
ッケルの場合、腐食生成物の厚さは初期に時間とともに
増大するが、次第に腐蝕生成物の成長速度は遅くなる。
それとともに銅イオンの溶出量はしだいに低下する。し
かもキュープロニッケルでは腐食生成物の剥離が本銅合
金ほど容易には起こらない。このため、イオンの溶出量
は低レベルのままとなり、防汚効果が減退する。
【0019】防汚メカニズムの点においても、本発明に
係る銅合金が、従来から用いられてきた防汚組成物と異
なるといえる。さらに、防汚組成体が、海水中のいかな
る環境に対しても、円滑な剥離層の形成と剥離作用を持
続するために、Cuと原子サイズに差があり固溶強化す
る金属元素Dの1種類以上を添加し、素材の強化をする
ことができる。
係る銅合金が、従来から用いられてきた防汚組成物と異
なるといえる。さらに、防汚組成体が、海水中のいかな
る環境に対しても、円滑な剥離層の形成と剥離作用を持
続するために、Cuと原子サイズに差があり固溶強化す
る金属元素Dの1種類以上を添加し、素材の強化をする
ことができる。
【0020】本発明の防汚組成物の形状は板、管などの
他、鋳造によって任意の形状のものとすることができる
ので、用途に応じて種々な形状を選択することができ
る。また本発明の防汚組成物は全体を銅合金製とする他
に、海水との接触部分のみを銅合金としたクラッド材と
することもできる。
他、鋳造によって任意の形状のものとすることができる
ので、用途に応じて種々な形状を選択することができ
る。また本発明の防汚組成物は全体を銅合金製とする他
に、海水との接触部分のみを銅合金としたクラッド材と
することもできる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。以下に本発明係る銅合金による実験例を示す。
各実験は、添加元素と添加量を変えた銅合金を作成し、
海水に浸しその防汚性能と耐食性を評価した。防汚性能
については、6か月経過後にその表面への貝類、藻類の
付着状況を観察し、◎:ほとんど付着の認められない、
○:少ないもの、△:付着のあるもの、×:付着の極め
て多いもの、として4段階で評価し各実験結果を表2〜
表6に記入した。また、耐食性については6カ月経過後
の腐食状況観察し、◎:優良、○:良好、△:不良、
×:不可の4段階で評価した。
明する。以下に本発明係る銅合金による実験例を示す。
各実験は、添加元素と添加量を変えた銅合金を作成し、
海水に浸しその防汚性能と耐食性を評価した。防汚性能
については、6か月経過後にその表面への貝類、藻類の
付着状況を観察し、◎:ほとんど付着の認められない、
○:少ないもの、△:付着のあるもの、×:付着の極め
て多いもの、として4段階で評価し各実験結果を表2〜
表6に記入した。また、耐食性については6カ月経過後
の腐食状況観察し、◎:優良、○:良好、△:不良、
×:不可の4段階で評価した。
【0022】実験1 A群から選ばれる少なくとも1種類以上の元素としてM
gを段階的に変化させ、残部を銅としてマグネシウム銅
合金を作成し、防汚評価と耐食評価を行なった。結果を
表2に示す。なお、比較例として添加範囲の上限、下限
を超えて添加した場合についても記載する。
gを段階的に変化させ、残部を銅としてマグネシウム銅
合金を作成し、防汚評価と耐食評価を行なった。結果を
表2に示す。なお、比較例として添加範囲の上限、下限
を超えて添加した場合についても記載する。
【0023】
【表2】 本実験からMg添加量が添加範囲の上限あるいは下限を
超える場合、防汚性能または耐食性に欠ける銅合金とな
ることがわかる。次に、SiをA群添加元素として銅合
金を作成し評価した。結果を表3に示す。比較例として
添加範囲の上限、下限を超えて添加した場合について記
載する。
超える場合、防汚性能または耐食性に欠ける銅合金とな
ることがわかる。次に、SiをA群添加元素として銅合
金を作成し評価した。結果を表3に示す。比較例として
添加範囲の上限、下限を超えて添加した場合について記
載する。
【0024】
【表3】 Si添加量が0.002重量%では、Mgを添加した場
合と同様に耐食性に欠ける銅合金となり、7.0重量%
と上限を超えると鋳造が不可能であった。 実験2 続いて、Mg6.3重量%と一定にし、B(1)群元素
の中からPbあるいはFeの添加量を段階的に変化させ
て評価を行なった。結果を表4に示す。比較例はMgと
PbあるいはFeの全体の含有率が50原子%を超える
場合である。
合と同様に耐食性に欠ける銅合金となり、7.0重量%
と上限を超えると鋳造が不可能であった。 実験2 続いて、Mg6.3重量%と一定にし、B(1)群元素
の中からPbあるいはFeの添加量を段階的に変化させ
て評価を行なった。結果を表4に示す。比較例はMgと
PbあるいはFeの全体の含有率が50原子%を超える
場合である。
【0025】
【表4】 実験3 次にA群からSi、B(5)群からAs、Niを選びそ
の添加量を変えて銅合金を作成し評価した。比較例はS
iとNiの添加量が50原子%を超える場合である。結
果を表5に示す。
の添加量を変えて銅合金を作成し評価した。比較例はS
iとNiの添加量が50原子%を超える場合である。結
果を表5に示す。
【0026】
【表5】 実験4 元素D群のSn、Znについて添加量を変化させ実験を
行なった。この時の他の元素含有率は、A群元素:M
g:6.3重量%、Si:0.004重量%、B群元
素:Pb:0.3重量%、As:1.0重量%である。
比較例はMg−Pb−Znの添加量が50原子%を超え
る場合である。結果を表6に示す。
行なった。この時の他の元素含有率は、A群元素:M
g:6.3重量%、Si:0.004重量%、B群元
素:Pb:0.3重量%、As:1.0重量%である。
比較例はMg−Pb−Znの添加量が50原子%を超え
る場合である。結果を表6に示す。
【0027】
【表6】 以上の結果からもわかるように、本発明に係る銅合金の
添加元素および添加量は、地道な試行錯誤が必要とさ
れ、発明者の長年の実験研究の積み重ねによって得られ
たものである。なお、本銅合金を船舶に使用すれば推進
エネルギーを節減することができ、また発電所の取水ピ
ットに適用すれば発電プラントの停止を無くすることが
できる等の大きな経済的な効果を発揮することができ
る。この他にも、潜水艦の外装板、海洋発電所の外装
板、魚生け簀の網止め杭、養殖用いかだ、火力発電所の
復水器等の広い用途を持つものであり、広い分野にわた
り産業の発展に寄与することができる。
添加元素および添加量は、地道な試行錯誤が必要とさ
れ、発明者の長年の実験研究の積み重ねによって得られ
たものである。なお、本銅合金を船舶に使用すれば推進
エネルギーを節減することができ、また発電所の取水ピ
ットに適用すれば発電プラントの停止を無くすることが
できる等の大きな経済的な効果を発揮することができ
る。この他にも、潜水艦の外装板、海洋発電所の外装
板、魚生け簀の網止め杭、養殖用いかだ、火力発電所の
復水器等の広い用途を持つものであり、広い分野にわた
り産業の発展に寄与することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防汚組成
物および剥離層形成方法によれば、海生物の付着を長期
間にわたり防止でき、耐久性に優れ、メンテナンスの手
数が簡便で、毒性の問題がなく環境の保全に貢献するな
どの多くの優れた効果がある。
物および剥離層形成方法によれば、海生物の付着を長期
間にわたり防止でき、耐久性に優れ、メンテナンスの手
数が簡便で、毒性の問題がなく環境の保全に貢献するな
どの多くの優れた効果がある。
【図1】本発明の実施例による銅合金の酸化皮膜の状態
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図2】比較例の添加元素を加えない銅合金の酸化皮膜
の状態を示す模式図である。
の状態を示す模式図である。
【図3】比較例のキュープロニッケルの酸化皮膜状態を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図4】本発明に係る銅合金とキュープロニッケルにつ
いて銅イオン溶出量および腐蝕生成物の厚さの経時的変
化を対比した模式説明図である。
いて銅イオン溶出量および腐蝕生成物の厚さの経時的変
化を対比した模式説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 銅合金中に下記A群から選ばれる少なく
とも1種類以上の元素を0.01〜15.0原子%含有
することを特徴とする防汚組成物。 A群:(1):Mg、(2):Zr、(3):Al、
(4):Ti、(5):Si、(6):V、(7):M
n、(8):Cr - 【請求項2】 A(1)群〜(8)群の各元素に対応す
る下記B(1)群〜B(8)群から選ばれる少なくとも
1種類以上の元素を含有することを特徴とする請求項1
記載の防汚組成物。 Mg:B(1)群:Zr、Al、Ti、Si、V、M
n、Cr、Pb、Fe、Zn、Sn、As、Ni、S
b、Co Zr:B(2)群:Pb、Fe、Zn、Sn、As、N
i、Sb、Co、Al Al:B(3)群:Ti、Si、V、Mn、Cr、P
b、Fe、Zn、Sn、As、Ni、Sb、Co Ti:B(4)群:Si、V、Mn、Cr、Pb、F
e、Zn、Sn、As、Ni、Sb、Co Si:B(5)群:V、Mn、Cr、Pb、Fe、Z
n、Sn、As、Ni、Sb、Co V :B(6)群:Mn、Cr、Pb、Fe、Zn、S
n、As、Ni、Sb、Co Mn:B(7)群:Cr、Pb、Fe、Zn、Sn、A
s、Ni、Sb、Co Cr:B(8)群:Pb、Fe、Zn、Sn、As、N
i、Sb、Co - 【請求項3】 A(1)群〜(8)群各元素に対して下
記C(1)群〜C(8)群から選ばれる少なくとも1種
類以上の元素を含有することを特徴とする請求項2記載
の防汚組成物。 Mg:C(1)群:Al、Ni、P、Pb、Sb、S
i、Sn、Zn Zr:C(2)群:Cr、Si、V、Zn Al:C(3)群:As、Co、Cr、Fe、Mg、M
n、Ni、Ti Ti:C(4)群:Al、Cr、Mn、Si、Zn Si:C(5)群:Cr、Mg、Mn、Ti、Zr V :C(6)群:Zr Mn:C(7)群:Al、Cr、Ni、P、Sb、S
i、Sn、Ti、Zn Cr:C(8)群:Al、Mn、P、Sb、Si、T
i、Zr - 【請求項4】 銅合金中に下記D群の少なくとも1種類
以上の元素を含有することを特徴とする請求項2または
3記載の防汚組成物。 D群:Zn、Sn - 【請求項5】海水中に接触する部位に用いられる防汚組
成体であって、少なくともその表面層が銅合金からな
り、この銅合金中の請求項1記載のA群から選ばれる少
なくとも1種類以上の元素の含有率が0.01〜15.
0原子%であることを特徴とする防汚組成物。 - 【請求項6】 銅合金中に請求項2記載のB(1)群〜
B(8)群の元素を1種類以上添加して、B群に対応す
るA群元素が銅合金表面に形成する酸化物とCu2 O層
の間に中間層を形成することを特徴とする防汚組成体の
剥離層形成方法。 - 【請求項7】 銅合金中に請求項3記載のC(1)群〜
C(8)群の元素を1種類以上添加することにより、銅
合金中のC群に対応するA群元素と金属間化合物を形成
し、Cu2 O層生成のスピードをコントロールすること
を特徴とする防汚組成体の剥離層形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5067893A JPH06263614A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 防汚組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5067893A JPH06263614A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 防汚組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263614A true JPH06263614A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=12865598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5067893A Pending JPH06263614A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 防汚組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06263614A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60215076A (ja) * | 1984-04-09 | 1985-10-28 | Dainippon Toryo Co Ltd | 防汚塗料組成物 |
JPH04270769A (ja) * | 1991-02-26 | 1992-09-28 | Konishi Kk | 漁網防汚用組成物 |
JPH06100968A (ja) * | 1992-09-22 | 1994-04-12 | Nippon Steel Corp | 海洋生物付着防止耐海水材料 |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP5067893A patent/JPH06263614A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60215076A (ja) * | 1984-04-09 | 1985-10-28 | Dainippon Toryo Co Ltd | 防汚塗料組成物 |
JPH04270769A (ja) * | 1991-02-26 | 1992-09-28 | Konishi Kk | 漁網防汚用組成物 |
JPH06100968A (ja) * | 1992-09-22 | 1994-04-12 | Nippon Steel Corp | 海洋生物付着防止耐海水材料 |
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