JPH0626351A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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Publication number
JPH0626351A
JPH0626351A JP4180959A JP18095992A JPH0626351A JP H0626351 A JPH0626351 A JP H0626351A JP 4180959 A JP4180959 A JP 4180959A JP 18095992 A JP18095992 A JP 18095992A JP H0626351 A JPH0626351 A JP H0626351A
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JP
Japan
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engine
supercharging
supercharger
turbo
control
Prior art date
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Pending
Application number
JP4180959A
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English (en)
Inventor
Masaru Yamamoto
勝 山本
Hiroyuki Morioka
宏行 森岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常走行時であるかオートクルーズ時である
かにかかわらず、常に適切な過給特性ないしはエンジン
出力特性が得られる過給機付エンジンの制御装置を提供
する。 【構成】 通常走行時において、低速時にはプライマリ
ターボ21のみにより過給が行われ、少ない排気ガス流
量でも応答性が高められ、加速性・走行性が高められ
る。他方、高速時にはプライマリターボ21とセカンダ
リターボ22とが併用され、十分なターボ容量が確保さ
れ、排圧の上昇を抑制しつつ効果的な過給が行われる。
オートクルーズ走行時には、運転領域にかかわらずプラ
イマリターボ21とセカンダリターボ22とが併用さ
れ、排圧の上昇が抑制され、燃費性能が高められる。た
だし、車速が設定車速より大幅に低下したときには、セ
カンダリターボ22による過給が禁止され、加速性が高
められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給機付エンジンの制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】過給機を設けて吸気充填効率を高め、シ
リンダ容量を増やすことなくエンジン出力を高めるよう
にした過給機付エンジンは従来より知られているが、か
かる過給機としては、一般に、エンジンの軸動力の損失
を招かない排気ターボ過給機が多用されている。かかる
排気ターボ過給機においては、排気ガスの圧力でタービ
ンを駆動し、該タービンとシャフトで連結されたブロワ
で吸入空気を加圧し、過給を行うようにしている。
【0003】そして、かかる排気ターボ過給機において
過給を適切に行うためには、過給機の容量(ターボ容量)
が排気ガス流量ないしは吸入空気量に見合ったものでな
ければならない。すなわち、ターボ容量が小さすぎると
排圧の上昇による燃費性能の低下を招くなどといった問
題が生じ、他方ターボ容量が大きすぎると加速時の応答
性の悪化を招くなどといった問題が生じる。しかしなが
ら、一般に、エンジンにおいては、運転状態に応じて排
気ガス流量ないしは吸入空気量が広い範囲にわたって変
化するので、エンジンにただ1つの排気ターボ過給機を
設けただけでは、広い運転領域にわたって適切な過給を
行うことはできない。
【0004】そこで、1つのエンジンに対して、常時作
動する第1の排気ターボ過給機(プライマリターボ)と、
所定の運転領域でのみ作動する第2の排気ターボ過給機
(セカンダリターボ)とを併設し、排気ガス流量の少ない
運転領域ではプライマリターボのみにより過給を行う一
方、排気ガス流量の多い領域ではプライマリターボに加
えてセカンダリターボも作動させて両過給機で過給を行
い、常に運転状態に応じた適切なターボ容量で過給を行
えるようにした排気ターボ過給システム、いわゆるシー
ケンシャルツインターボシステムが提案されている(例
えば、特開平2−49925号公報参照)。 かかるシーケンシャルツインターボシステムを備えたエ
ンジンでは、普通、セカンダリターボを作動させる運転
領域をスロットル開度とエンジン回転数とに対してあら
わしたマップが備えられ、該マップに従って過給の切り
替えが行われるようになっている。
【0005】ところで、一般に、自動車の運転時におい
ては、運転者はアクセル操作により臨機応変に車速を調
節するが、長時間にわたって定常走行(定速走行)を継続
すべき場合、例えば高速道路での普通の走行時には、ア
クセルをわずかに踏み込みあるいはゆるめるといった微
妙なアクセル操作によって車速を一定に保持しなければ
ならず、かかるアクセル操作が結構煩わしいものとな
る。のみならず、アクセル踏み込み量をこのように変化
させると燃費性能が低下してしまうといった問題があ
る。そこで、近年、かかる定常走行時のアクセル操作か
ら運転者を解放するとともに、燃費性能の向上を図るた
め、アクセル操作によらず、コントロールユニットを用
いて自動的に吸入空気量ないしは燃料噴射量を制御する
ことにより車速を一定に保持するシステム、いわゆるオ
ートクルーズシステムを設けた自動車が提案されている
(例えば、特開昭59−90736号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そして、シーケンシャ
ルツインターボシステムを備えた自動車に対してかかる
オートクルーズシステムを設けた場合、オートクルーズ
時には、アクセル操作によって車速が調節される通常の
運転時とは異なるエンジン出力特性が要求される。例え
ば、オートクルーズ時には、ほとんど加速性が要求され
ないかわりに、燃料消費量を可及的に減らすことが要求
される。しかしながら、従来のシーケンシャルツインタ
ーボシステムで用いられている過給マップは、通常走行
時に適したエンジン出力が得られるように設定されてい
るので、オートクルーズ時には適切なエンジン出力ない
し過給特性が得られず、燃費性能の向上効果がそれほど
得られないといった問題がある。
【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、シーケンシャルツインター
ボシステムとオートクルーズシステムとを備えた自動車
において、通常走行時であるかオートクルーズ時である
かにかかわらず、常に適切な過給特性ないしはエンジン
出力特性が得られる過給機付エンジンの制御装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、図1に示すように、第1の発明は、エンジンの運転
状態に応じて容量を2段階に切り替えて過給を行うこと
ができる過給システムAと、エンジンが定常運転状態に
あるか否かを判定する定常状態判定手段Bと、エンジン
が過渡運転状態にあるか否かを判定する過渡状態判定手
段Cと、エンジンが定常運転状態にあるときには過渡運
転状態にあるときよりも、過給システムAを小容量で稼
動させる領域を狭める過給制御手段Dとが設けられてい
ることを特徴とする過給機付エンジンの制御装置を提供
する。
【0009】また、第2の発明は、第1の発明にかかる
過給機付エンジンの制御装置において、過給システムA
が、常時過給を行う第1の過給機A1と、所定の運転領
域でのみ過給を行う第2の過給機A2とで構成されてい
ることを特徴とする過給機付エンジンの制御装置を提供
する。
【0010】第3の発明は、第2の発明にかかる過給機
付エンジンの制御装置において、過給システムAが、第
1の過給機A1が常時過給を行う排気ターボ式過給機で
あり第2の過給機A2が通常は高速領域でのみ過給を行
う排気ターボ式過給機であるシーケンシャルツインター
ボシステムとされ、かつ車速を設定車速に保持するオー
トクルーズ制御手段Eが設けられていて、オートクルー
ズ制御手段Eによってオートクルーズ走行が行われてい
るときには、エンジンの運転状態にかかわらず第2の過
給機A2にも過給を行わせるオートクルーズ時過給制御
手段Fが設けられていることを特徴とする過給機付エン
ジンの制御装置を提供する。
【0011】また、第4の発明は、第3の発明にかかる
過給機付エンジンの制御装置において、オートクルーズ
制御手段Eによってオートクルーズ走行が行われている
状態において、車速が設定車速よりも所定値以上小さい
ときには、オートクルーズ時過給制御手段Fによる第2
過給機の運転を禁止するオートクルーズ時過給制御禁止
手段Gが設けられていることを特徴とする過給機付エン
ジンの制御装置を提供する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。 <第1実施例>図2に示すように、多気筒ロータリピス
トンエンジンREの各気筒(1つのみ図示)においては、
ケーシング1の側壁をなすサイドハウジング2の内側面
に開口する吸気ポート3が開かれたときに、独立吸気通
路4から各作動室5a,5b,5c内に混合気を吸入し、こ
の混合気をロータ6で圧縮して2つの点火プラグ7で着
火・燃焼させ、ケーシング1の周壁をなすロータハウジ
ング8の内周面に開口する排気ポート9が該作動室5a,
5b,5cと連通したときに、燃焼ガスを独立排気通路1
0に排出するといったプロセスを繰り返すようになって
いる。これに伴って、ロータ6が、その頂部をロータハ
ウジング8のトロコイド内周面に摺接させつつ偏心軸1
1まわりで遊星回転運動をし、この遊星回転運動に伴っ
て偏心軸11が回転し、この偏心軸11の回転力がエン
ジンREの出力として取り出されるようになっている。
なお、吸気ポート3近傍には、独立吸気通路4内のエア
中に燃料を噴射する2つの燃料噴射弁12,13が設け
られている。
【0013】エンジンREの各作動室5a,5b,5cに燃
料燃焼用のエアを供給するために吸気装置AFが設けら
れ、この吸気装置AFの共通吸気通路15には、吸入エ
ア流れ方向にみて上流側から順に、吸入エア中のダスト
を除去するエアクリーナ16と、吸入エア量を検出する
エアフローメータ17とが介設されている。そして、共
通吸気通路15は、エアフローメータ17のやや下流
で、第1分岐吸気通路15aと第2分岐吸気通路15bと
に分岐している。なお、第1,第2分岐吸気通路は15
a,15bは、後で説明するように、過給システム20よ
り下流側で再び1つの共通吸気通路15に集合されてい
る。
【0014】第1分岐吸気通路15aには、後で説明す
る排気ターボ式の第1の過給機21(以下、これをプラ
イマリターボ21という)のブロワ21aが介設され、第
2分岐吸気通路15bには、排気ターボ式の第2の過給
機22(以下、これをセカンダリターボ22という)のブ
ロワ22aが介設されている。そして、第1,第2分岐吸
気通路15a,15bが集合されて再び一本化された共通
吸気通路15には、上流側から順に、加圧されて温度が
上昇したエアを冷却するインタクーラ23と、アクセル
ペダル(図示せず)の踏み込み量に応じて開かれるスロッ
トル弁24とが設けられ、この共通吸気通路15の下流
端は、吸入エアの流れを安定化するサージタンク25に
接続されている。このサージタンク25には、各気筒の
独立吸気通路4の上流端が接続されている。
【0015】そして、エンジンREの出力を高めるため
に、プライマリターボ21とセカンダリターボ22とを
備えたシーケンシャルツインターボシステムである過給
システム20が設けられているが、以下この過給システ
ム20について説明する。エンジンREの各気筒の作動
室5a,5b,5c内の燃焼ガス(排気ガス)を排出する各独
立排気通路10は集合部27で集合され、この集合部2
7に第1分岐排気通路28と第2分岐排気通路29とが
接続されている。そして、第1分岐排気通路28にはプ
ライマリターボ21のタービン21bが介設され、この
タービン21bによって第1分岐吸気通路15a内のブロ
ワ21aが回転駆動されるようになっている。他方、第
2分岐排気通路29にはセカンダリターボ22のタービ
ン22bが介設され、このタービン22bによって第2分
岐吸気通路15b内のブロワ22aが回転駆動されるよう
になっている。なお、両タービン21b,22b下流で第
1,第2分岐排気通路28,29は1つの共通排気通路3
1に集合されている。
【0016】プライマリターボ21の吐出圧(過給圧)を
調整するために、タービン21bをバイパスするウェス
トゲート通路32と、該ウェストゲート通路32を開閉
するウェストゲートバルブ33と、該ウェストゲートバ
ルブ33を開閉動作させるダイヤフラム式のウェストゲ
ートアクチュエータ34とが設けられている。ここで、
ウェストゲートアクチュエータ34の圧力室には、圧力
導入通路35を介してブロワ21a下流の正圧(作動圧)
が導入され、該作動圧に応じてウェストゲートバルブ3
3が開かれ、プライマリターボ21の過給圧が調整され
るようになっている。ここで、ウェストゲートアクチュ
エータ34の圧力室に供給される作動圧は、後で説明す
るコントロールユニット60からの信号に従って第1ソ
レノイドバルブ36によって制御されるようになってい
る。
【0017】第2分岐排気通路29は、タービン22b
のやや上流でメイン通路29aとサブ通路29bとに分け
られ、メイン通路29aに対して、これを開閉するター
ボコントロールバルブ38と、該ターボコントロールバ
ルブ38を開閉動作させるダイヤフラム式のターボコン
トロールアクチュエータ39とが設けられている。ここ
で、ターボコントロールアクチュエータ39の後室には
正圧導入通路40を介してブロワ21a下流の正圧が導
入され、他方前室には負圧導入通路42を介してバキュ
ームチャンバ43内の負圧が導入されるようになってい
る。そして、正圧導入通路40と負圧導入通路42とに
は、夫々コントロールユニット60からの信号に従って
動作する第2ソレノイドバルブ41と第3ソレノイドバ
ルブ67とが介設されている。ここで、ターボコントロ
ールバルブ38は、基本的には、コントロールユニット
60からの信号に従って第2ソレノイドバルブ41の動
作に応じて開閉されるようになっている。
【0018】また、サブ通路29bに対して、これを開
閉するターボプリコントロールバルブ44と、該ターボ
プリコントロールバルブ44を開閉動作させるダイヤフ
ラム式のターボプリコントロールアクチュエータ45と
が設けられている。ここで、ターボプリコントロールア
クチュエータ45の圧力室には正圧供給通路46を介し
てブロワ21a下流の正圧が導入されるようになってい
る。そして、正圧供給通路46には、第4ソレノイドバ
ルブ70が介設され、ターボプリコントロールバルブ4
4は、コントロールユニット60からの信号に従って第
4ソレノイドバルブ70の動作に応じて開閉されるよう
になっている。
【0019】ブロワ22a下流の第2分岐吸気通路15b
には、これを開閉する過給コントロールバルブ47が設
けられ、該過給コントロールバルブ47に対して、これ
を開閉動作させる過給コントロールアクチュエータ48
が設けられている。ここで、過給コントロールアクチュ
エータ48の圧力室には、負圧供給通路49を通してバ
キュームチャンバ43内の負圧が導入されるようになっ
ており、この負圧供給通路49には、コントロールユニ
ット60からの信号に従って制御される第5ソレノイド
バルブ50が介設されている。つまり、過給コントロー
ルバルブ47は、コントロールユニット60からの信号
に従って第5ソレノイドバルブ50の動作に応じて開閉
されるようになっている。
【0020】過給コントロールバルブ47より上流の第
2分岐吸気通路15b内のエア(圧力)をブロワ21aより
上流の第1分岐吸気通路15aにリリーフするリリーフ
通路51と、該リリーフ通路51を開閉する過給リリー
フバルブ52とが設けられている。この過給リリーフバ
ルブ52に対して、これを開閉動作させる過給リリーフ
アクチュエータ53が設けられている。ここで、過給リ
リーフアクチュエータ53の圧力室には負圧通路54を
介してバキュームチャンバ43内の負圧が導入されるよ
うになっており、この負圧通路53には、コントロール
ユニット60からの信号に従って制御される第6ソレノ
イドバルブ55が介設されている。つまり、過給リリー
フバルブ52は、コントロールユニット60からの信号
に従って第6ソレノイドバルブ55の動作に応じて開閉
されるようになっている。
【0021】ブロワ21aより下流の第1分岐吸気通路
15a内のエア(圧力)をブロワ21aより上流の第1分岐
吸気通路15aにバイパスさせるバイパス通路56と、
該バイパス通路56を開閉するエアバイパスバルブ57
とが設けられている。このエアバイパスバルブ57に対
して、これを開閉動作させるエアバイパスアクチュエー
タ57が設けられ、このエアバイパスアクチュエータ5
7は、その圧力室にブースト導入通路58を介して供給
される独立吸気通路4内のブーストに応じて開閉される
ようになっている。
【0022】かかる過給システム20において、プライ
マリターボ21のみにより過給を行うときには、基本的
にはターボコントロールバルブ38と、ターボプリコン
トロールバルブ44と、過給コントロールバルブ47と
が閉じられる。この場合、全部の排気ガスが第1分岐排
気通路28側に案内され、排気ガス流量が少ない領域で
もプライマリターボ21が高速で回転され、応答性の良
い過給が行なわれる。ここで、過給圧はウェストゲート
バルブ33によって調整される。過給コントロールバル
ブ47を閉じるのは、第1分岐吸気通路15a内の過給
圧が第2分岐吸気通路15bに逆流するのを防止するた
めである。しかしながら、プライマリターボ21の過給
圧が所定値以上となったときには、ターボプリコントロ
ールバルブ44が開かれ、セカンダリターボ22のター
ビン22bが予回転させられる。このようにするのは、
セカンダリターボ22を駆動する際の切り替えショック
を防止するためである。なお、この場合過給リリーフバ
ルブ52が開かれ、タービン22bの予回転によって生
じる正圧がリリーフされる。
【0023】他方、プライマリターボ21とセカンダリ
ターボ22とを併用して過給を行うときには、ターボコ
ントロールバルブ38とターボプリコントロールバルブ
44と過給コントロールバルブ47とが開かれる。この
とき、排気ガスが、第1分岐排気通路28と第2分岐排
気通路29とに分かれて流れ、両タービン21b,22b
が駆動される。この場合、ターボ容量が大きくなるの
で、高負荷・高回転時においても、排圧の上昇を招くこ
となく効果的に過給を行うことができる。なお、プライ
マリターボ21のみを用いて過給を行っている状態か
ら、両過給機21,22を併用して過給を行う状態に切
り替える際には、前記したとおり、セカンダリターボ2
2のタービン22bが予回転させられるので、切り替え
ショックが生じない。
【0024】そして、過給システム20においては、コ
ントロールユニット60によって、エンジンREの運転
状態に応じて、基本的にはプライマリターボ21のみを
用いて過給を行うか、それともプライマリターボ21と
セカンダリターボ22とを併用して過給を行うか切り替
えつつ、過給制御が行なわれるようになっている。コン
トロールユニット60は、特許請求の範囲に記載された
「定常状態判定手段」と「過渡状態判定手段」と「過給制御
手段」と「オートクルーズ制御手段」と「オートクルーズ時
過給制御手段」と「オートクルーズ時過給制御禁止手段」
とを含むエンジンREの総合的な制御装置であって、ス
ロットルセンサ61によって検出されるスロットル開
度、回転数センサ62によって検出されるエンジン回転
数、オートクルーズ装置63(定速走行装置)から出力さ
れるオートクルーズ信号、車速センサ64によって検出
される車速等を入力情報とし、所定のマップ65を参照
しつつ、上記過給制御を行うようになっている。以下、
図3に示すフローチャートに従って、適宜図2を参照し
つつ、コントロールユニット60による上記過給制御の
制御方法を説明する。
【0025】制御が開始されると、まずステップ#1
で、スロットル開度、エンジン回転数、オートクルーズ
信号、車速等の各種信号が読み込まれる。
【0026】次に、ステップ#2で、オートクルーズ信
号がオンであるか否かが比較・判定され、オートクルー
ズ信号がオンであると判定された場合は(YES))、ス
テップ#3で、図5に示すような特性をもつマップM1
を用いて過給制御が行われ、他方オートクルーズ信号が
オフであると判定された場合は(NO)、ステップ#4
で、図6に示すような特性をもつマップM2を用いて過
給制御が行われる。
【0027】運転者のアクセル操作によって車速がコン
トロールされる通常の運転時には、図6に示すように、
スロットル開度とエンジン回転数とによって定まる運転
領域に応じて、プライマリターボ21のみを用いるか、
あるいはプライマリターボ21とセカンダリターボ22
とを併用するかを切り替えるといった過給制御が行われ
る。図6から明らかなように、通常運転時において、所
定の低速域(以下、これをP領域という)ではプライマリ
ターボ21のみを用いて過給が行なわれ、所定の高速域
(以下、これをP+S領域という)ではプライマリターボ
21とセカンダリターボ22とを併用して過給が行われ
る。
【0028】すなわち、図6中のP領域では、排気ガス
流量が少ないので、プライマリターボ21のみで適切な
ターボ容量が確保され、加速時等において良好な応答性
が得られる適切な過給が行なわれる。これに対して、図
6中のP+S領域では、排気ガス流量が多くなるので、
プライマリターボ21とセカンダリターボ22とを併用
することによって、吸入空気量ないしは排気ガス流量に
相応する大きなターボ容量が確保され、排圧の上昇を招
くことなく効果的な過給が行なわれ、エンジン出力が高
められる。
【0029】他方、オートクルーズ時には、基本的に
は、図5から明らかなように、全運転領域がP+S領域
とされて常時プライマリターボ21とセカンダリターボ
22とを併用して過給が行われる。すなわち、オートク
ルーズ走行時においては、通常は加速要求がほとんどな
く、したがって応答性はあまり要求されない反面、燃料
消費量をできるだけ低減することが求められる。このた
め、オートクルーズ走行時においては、全運転領域でプ
ライマリターボ21とセカンダリターボ22とを併用
し、排圧の上昇を極力抑制して燃料消費量を低減し、燃
費性能を高めるようにしている。
【0030】しかしながら、車速Vが、設定車速Vcよ
り所定値α以上小さい場合には、車速Vを設定車速Vc
まで引き上げるために、比較的強い加速性を必要とする
ので、この場合には図6に示すような通常時用のマップ
M2を用いるようにしている。このため、ステップ#5
で、車速Vが(Vc−α)より小さいか否かが比較・判定
され、V<Vc−αであると判定された場合は(YE
S)、加速性を高めるためにステップ#4にスキップし
て通常時用のマップM2を用いて過給制御が行われる。
他方、V≧Vc−αであると判定された場合は(NO)、
加速要求はほとんどないので、マップM1を用いて過給
制御が行われる。この後、ステップ#1に復帰する。以
上、第1実施例によれば、通常運転時には応答性の高い
過給が行われて加速性・走行性が高められる一方、オー
トクルーズ走行時には排圧の上昇が抑制されて燃費性能
が高められる。なお、オートクルーズ装置63は、車速
が設定車速より大幅に低下したときには(例えば10Km
/hr)、自動的にオートクルーズ走行を停止するように
なっている。したがって、上記設定値αは、かかるオー
トクルーズ走行が停止されないような範囲内(例えば、
10Km/hr未満)で設定されるのはもちろんである。
【0031】<第2実施例>以下、第2実施例を説明す
るが、第2実施例の主要部分は、第1実施例と共通であ
るので、説明の重複を避けるため、第1実施例と異なる
点についてのみ説明する。第2実施例のハード構成は、
オートクルーズ装置63が設けられていない点を除けば
第1実施例と同一である。そして、コントロールユニッ
ト60による過給制御は、図4に示すフローチャートに
従って行われる。以下、図4に示すフローチャートに従
って、第2実施例にかかる過給制御の制御方法を説明す
る。
【0032】第2実施例の過給制御では、エンジンが定
常状態にあるか、それとも過渡状態にあるかでマップを
切り替えて過給を行うようになっている。制御が開始さ
れると、まずステップ#11で、スロットル開度、エン
ジン回転数等の各種信号が読み込まれる。次にステップ
#12で、スロットル開度TVOの増分ΔTVO、すな
わちスロットル開度の時間に対する変化率(微分値)が、
所定の設定値θより大きいか否かが比較・判定される。
第2実施例では、ΔTVOが設定値θ以下の場合はエン
ジンREが定常状態にあると判定し、ΔTVOがθより
大きい場合はエンジンREが過渡状態にあると判定する
ようにしている。
【0033】ステップ#12で、ΔTVO≦θであると
判定された場合は(NO)、ステップ#13で、図7に示
すような特性をもつ定常運転時用のマップM3を用いて
過給制御が行われ、他方ΔTVO>θであると判定され
た場合は(YES)、ステップ#14で、図8に示すよう
な特性をもつ過渡運転時用のマップM4を用いて過給制
御が行われる。
【0034】図7と図8とから明らかなように、定常運
転時に用いられるマップM3では、過渡運転時に用いら
れるマップM4よりも、プライマリターボ21のみで過
給を行う領域すなわちP領域が狭く設定されている。す
なわち、高負荷域(スロットル開度が大きい領域)では、
マップM3におけるP領域とP+S領域の切り替え回転
数N1が、マップM4の場合の切り替え回転数N3よりも
低回転側に設定されている。なお、第2実施例では、マ
ップM3の低負荷域における切り替え回転数N2はマッ
プM4の切り替え回転数N4と等しくしているが、N2
4としてもよいのはもちろんである。
【0035】かかる過給制御によれば、比較的加速要求
が低い定常運転時には、マップM3が用いられ、プライ
マリターボ21とセカンダリターボ22とが併用される
P+S領域が広くなるので排圧の上昇が抑制され、走行
性を損なうことなく燃費性能が高められる。他方、加速
要求の強い過渡運転時には、マップM4が用いられ、プ
ライマリターボ21のみで過給が行われるP領域が広く
なるので、応答性が高められ、加速性・走行性が高めら
れる。
【0036】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、加速要求の
低い定常運転時には、過給システムが容量の大きい状態
で稼動する機会が多くなるので、排圧の上昇が抑制さ
れ、走行性を損なうことなく燃費性能が高められる。他
方、加速要求の強い過渡運転時には、過給システムが容
量の小さい状態で稼動する機会が多くなるので、応答性
が高められ、加速性・走行性が高められる。
【0037】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、過給システ
ムが、第1,第2の2つの過給機で構成されるので、過
給システムの構造が簡素化される。
【0038】第3の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、加速要求が
非常に低くなるオートクルーズ走行時には、運転状態に
かかわらず第1,第2の過給機が併用されるので、排圧
の上昇が大幅に抑制され、走行性を損なうことなく燃費
性能が大幅に高められる。
【0039】第4の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、オートクル
ーズ走行時において、車速が設定車速より所定値以上低
下し、例外的に加速要求が生じたときには、第2の過給
機の運転が禁止されるので応答性・加速性が高められ、
車速を速やかに設定車速に追従させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明にかかる制御装置を備えた過給機付エ
ンジンのシステム構成図である。
【図3】 第1実施例にかかる、過給制御の制御方法を
示すフローチャートである。
【図4】 第2実施例にかかる、過給制御の制御方法を
示すフローチャートである。
【図5】 第1実施例にかかる過給制御で用いられるオ
ートクルーズ走行時用のマップの特性を示す図である。
【図6】 第1実施例にかかる過給制御で用いられる通
常走行時用のマップの特性を示す図である。
【図7】 第2実施例にかかる過給制御で用いられる定
常走行時用のマップの特性を示す図である。
【図8】 第2実施例にかかる過給制御で用いられる過
渡走行時用のマップの特性を示す図である。
【符号の説明】
RE…エンジン 20…過給システム 21…プライマリターボ(第1の過給機) 22…セカンダリターボ(第2の過給機) 60…コントロールユニット 61…スロットルセンサ 62…回転数センサ 63…オートクルーズ装置 64…車速センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転状態に応じて容量を2段
    階に切り替えて過給を行うことができる過給システム
    と、エンジンが定常運転状態にあるか否かを判定する定
    常状態判定手段と、エンジンが過渡運転状態にあるか否
    かを判定する過渡状態判定手段と、エンジンが定常運転
    状態にあるときには過渡運転状態にあるときよりも、過
    給システムを小容量で稼動させる領域を狭める過給制御
    手段とが設けられていることを特徴とする過給機付エン
    ジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された過給機付エンジン
    の制御装置において、 過給システムが、常時過給を行
    う第1の過給機と、所定の運転領域でのみ過給を行う第
    2の過給機とで構成されていることを特徴とする過給機
    付エンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された過給機付エンジン
    の制御装置において、 過給システムが、第1の過給機
    が常時過給を行う排気ターボ式過給機であり第2の過給
    機が通常は高速領域でのみ過給を行う排気ターボ式過給
    機であるシーケンシャルツインターボシステムとされ、
    かつ車速を設定車速に保持するオートクルーズ制御手段
    が設けられていて、 オートクルーズ制御手段によってオートクルーズ走行が
    行われているときには、エンジンの運転状態にかかわら
    ず第2の過給機にも過給を行わせるオートクルーズ時過
    給制御手段が設けられていることを特徴とする過給機付
    エンジンの制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された過給機付エンジン
    の制御装置において、 オートクルーズ制御手段によっ
    てオートクルーズ走行が行われている状態において、車
    速が設定車速よりも所定値以上小さいときには、オート
    クルーズ時過給制御手段による第2過給機の運転を禁止
    するオートクルーズ時過給制御禁止手段が設けられてい
    ることを特徴とする過給機付エンジンの制御装置。
JP4180959A 1992-07-08 1992-07-08 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0626351A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168924A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
CN108167066A (zh) * 2017-01-06 2018-06-15 苏州意驱动汽车科技有限公司 一种涡轮增压控制方法和控制系统,以及发动机

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JP2010168924A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
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