JPH06262341A - 鋳物のゲート切断装置 - Google Patents

鋳物のゲート切断装置

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JPH06262341A
JPH06262341A JP8136293A JP8136293A JPH06262341A JP H06262341 A JPH06262341 A JP H06262341A JP 8136293 A JP8136293 A JP 8136293A JP 8136293 A JP8136293 A JP 8136293A JP H06262341 A JPH06262341 A JP H06262341A
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gate
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正昭 山本
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康明 松井
Arata Koroyasu
新 頃安
Susumu Taniguchi
行 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造直後のランナ付き鋳物のゲートを円板
形砥石で切断するに当り、円板形砥石の摩耗量を自動的
に測定し、その摩耗量に応じてワーク台の送り量を自動
的に設定してゲートを切断する。 【構成】 水平方向の駆動軸を有する円板形砥石11
と、該円板形砥石の側方で鋳物27を載置、固定して円
板形砥石の軸方向と平行なY軸方向およびこれに直角な
X軸方向の二方向に摺動することが可能なワーク台26
と、円板形砥石の直径を測定するための測定器14と、
測定器が測定した円板形砥石の直径およびあらかじめ設
定されたランナ27b付き鋳物27の寸法に基づいてゲ
ート27aを切断するために必要なワーク台のX軸方向
送り量を演算し、かつ該送り量を制御することができる
制御装置15とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】鋳造直後の鋳物の一端には、多く
の場合、スプルーおよびランナが一体に接続されている
が、この発明は、鋳造直後の鋳物と上記ランナとの境界
部に位置するゲートを円板形砥石で切断して鋳物からラ
ンナやスプルーを分離するための鋳物のゲート切断装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳造直後の鋳物にゲートを介して一体に
接続されているスプルーおよびランナを除去するための
方法として、上記のゲートを薄い円板形砥石で切断する
方法が知られている。例えば、鋳物が鋳鋼製品で、かつ
ゲートが太くなるような場合は、上記の切断方法が採用
されていた。図9は、かかる鋳物の一例を示し、鋳物1
は、鉄道車両のレール用枕木を固定するために使用され
る断面船底形のワッシャであり、上記の鋳物1がスプル
ーに直結された幹ランナ2からほぼ直角に分岐する複数
本の枝ランナ3に鋳物1とほぼ等しい断面形状のゲート
4を介して連結されており、鋳造直後の型ばらし作業の
際に上記ゲート4を鋳物1沿いの二点鎖線5に沿って切
断していた。なお、鋳物1の自由端1aに鋳バリが存在
する場合は、ゲート4を切断する前に同じ円板形砥石で
鋳バリを切断除去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、上記のランナ2、3が固着された鋳物1を摺動自在
のワーク台上に固定し、このワーク台を手動で円板形砥
石に向かって前進させていたので、危険であり、かつ粉
塵が飛散して空気が汚れ、更に鋳物1を正確に切り離す
のが難しく、作業に熟練を必要とした。そこで、上記の
ワーク台を自動的に進退させることが試みられたが、上
記図9の鋳鋼製鋳物1のゲート4を切断する場合は、円
板形砥石の摩耗が大きく、上記の鋳物1を1個切断する
度に円板形砥石の直径が約1mm減少し、そのためワーク
台の送り開始点を一定にすると、切断終了までに必要な
送り量を度々調整して次第に増大する必要があり、この
調整作業を省略するため、送り量を、円板形砥石の直径
が最小になったときの必要送り量に固定した場合は、円
板形砥石の直径が大きい場合に無駄な送りが必要にな
り、能率が低下するという問題があった。
【0004】この第1発明は、円板形砥石の摩耗量を自
動的に検出し、その摩耗量に応じてワーク台の送り量
(X軸方向送り量)を設定し、ゲートを自動的に切断で
きるようにしたものである。また、第2発明は、上記切
断時のX軸方向の送り量だけでなく、幹ランナから分岐
する複数本の枝ランナが存在し、各枝ランナにゲートを
介して鋳物が接続されている場合に、1個のゲートを切
断した後、次のゲートを切断する位置にワーク台を自動
的に移動できるようにしたものである。また、第3発明
は、上記の測定器が円板形砥石の直径を非接触で正確に
測定することができ、円板形砥石の回転によって損傷を
受けないようにしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明は、水平方向の
駆動軸を有する円板形砥石と、該円板形砥石の側方で上
記の鋳物を載置、固定して上記円板形砥石の軸方向と平
行なY軸方向およびこれに直角なX軸方向の二方向に摺
動することが可能なワーク台と、上記円板形砥石の直径
を測定するための測定器と、この測定器が測定した円板
形砥石の直径およびあらかじめ設定された上記ランナ付
き鋳物の寸法に基づいて上記のゲートを切断するために
必要な上記ワーク台のX軸方向送り量を演算し、かつ該
送り量を制御することができる制御装置とを備えた鋳物
のゲート切断装置である。
【0006】第2発明は、上記第1発明の装置におい
て、その制御装置に、ワーク台のY軸方向送り量を設定
により記憶し、該送り量を制御するための機能を付加し
たものである。
【0007】第3発明は、第1発明および第2発明の測
定器が、円板形砥石の外周よりも外側の所定位置と内側
の所定位置との間を該円板形砥石の表面と平行な軌道に
沿って揺動自在の光電スイッチを有し、この光電スイッ
チが外側の所定位置から内側に移動し、円板形砥石の外
周を検出するまでの移動量によって円板形砥石の直径を
演算するものである。
【0008】
【作用】第1発明において、基準位置のワーク台上に鋳
造直後の鋳物を固定し、X軸方向に測定した鋳物の寸
法、例えばゲートの厚みおよび鋳物から円板形砥石まで
の距離等を制御装置に記憶させ、装置を駆動すると、測
定器が円板形砥石の直径を測定し、その測定値が上記制
御装置に記憶される。次いで、この測定値と上記鋳物の
寸法とに基づいてワーク台のX軸方向の送り量が演算さ
れ、この演算値に基づいてワーク台が送られ、上記のゲ
ートが切断される。
【0009】なお、切断されるべきゲートの位置によっ
て送り速度を変えることができる。例えば、ゲートが円
板形刃物に近接するまでは送り速度を高速度に設定し、
切断が開始されると中速度に設定変更し、切断の終了近
くでは低速度に変更し、切断が終了してワーク台が元の
基準位置に戻る際は、再び高速度に変更することができ
る。また、円板形砥石の直径の測定は、ゲートを切断す
る直前に行ってもよく、また切断後に行って、次の切断
に備えるようにしてもよい。
【0010】第2発明においては、その制御装置に、ワ
ーク台のY軸方向送り量を設定することができるので、
鋳物のY軸方向の長さを記憶させてゲートの反対側の鋳
バリを切断除去することができる。また、幹ランナから
複数本の枝ランナが分岐し、各枝ランナにゲートを介し
て鋳物が連結されている場合に、鋳物のピッチを記憶さ
せることにより、複数個のゲートを順に切断することが
できる。また、鋳物のY軸方向長さおよび配列ピッチの
双方を記憶させた場合は、複数個の鋳物の鋳バリおよび
ゲートを順に切断することができる。
【0011】第3発明においては、測定器に光電スイッ
チを使用し、この光電スイッチの移動量から円板形砥石
の直径を算出するので、非接触で測定が可能であり、円
板形砥石の回転による切断時には光電スイッチを火花や
粉塵の飛ばない領域に待機させることができ、その損傷
を防止することができる。なお、光電スイッチを円板形
砥石の半径方向に移動させた場合は、その移動距離を円
板形砥石の直径に容易に変換することができる。また、
光電スイッチを円弧に沿って移動させた場合は、上記移
動距離を直径に変換するのが面倒である反面、光電スイ
ッチの移動機構の設置スペースが容易に得られる。
【0012】
【実施例】図1において、11は円板形砥石、12はそ
の駆動軸、13は安全カバーであり、この安全カバー1
3の周面板13aに窓孔13bが開けられ、その外側に
円板形砥石11の周面までの距離を測定するための反射
光式距離測定器14が固定され、その出力信号が導線1
4aで制御装置15に送られる。
【0013】上記の円板形砥石11は、左右対称に配設
され(図2および図3参照)、その中間下方の床上に前
後一対(図1の紙面手前を前、紙背側を後とする)のX
軸ガイドレール16、16が敷設され、このX軸ガイド
レール16、16上に摺動ブロック17および脚17a
を介してX軸摺動台18が載置され、このX軸摺動台1
8の下面中央に固定されたナット状部材19に、上記前
後のX軸ガイドレール16、16の中間上方にこれらと
平行に設けられたX軸ネジシャフト20が嵌合し、この
X軸ネジシャフト20がX軸サーボモータ20Mで駆動
されて回転し、X軸摺動台18を左右に所望の距離だけ
移動させる。
【0014】このX軸摺動台18は、前後方向に長く形
成され、その上面に左右一対のY軸ガイドレール21、
21が敷設され、この左右のY軸ガイドレール21、2
1上に摺動ブロック22および脚22aを介してY軸摺
動台23が載置され、このY軸摺動台23の下面中央に
固定されたナット状部材24に、上記左右のY軸ガイド
レール21、21の中間上方にこれらと平行に設けられ
たY軸ネジシャフト25が嵌合し、このY軸ネジシャフ
ト25がY軸サーボモータ25Mで駆動されて回転し、
Y軸摺動台23を前後方向に所望の距離だけ摺動させ
る。
【0015】上記のY軸摺動台23は、上面中央に前後
方向の中央壁23aを有する断面逆T字形のものであり
(図1参照)、この中央壁23aの頂部に平面形状がT
字形のワーク台26がその脚部26aを手前に向け、頭
部26bをX軸方向に向けて水平に固定される。そし
て、このワーク台26上にワーク、すなわち鋳物27が
ゲート27a、枝ランナ27b、幹ランナ27cと共に
クランプ28で固定される。なお、上記Y軸摺動台23
の中央壁23aの頂部左右に鋳物用シュート29が山形
材からなる取付け金具29aから垂下状に傾斜して固定
される。
【0016】上記図1に示した鋳物のゲート切断装置
は、Y軸ネジシャフト25を中心にして左右対称に形成
される。そして、ワーク台26上に固定された幹ランナ
27cの右側の鋳物27のゲート27aは、X軸摺動台
18が右方に移動して右側の円板形砥石11で切断され
る。また、左側の鋳物(図示されていない)は、X軸摺
動台18が左方に移動して左側の円板形砥石で切断され
る。
【0017】上記右側の円板形砥石11による切断は、
次のように行われる。すなわち、鋳物27の手前に形成
される鋳バリ27dおよび鋳物27の紙背側のゲート2
7aを切断する目的で、最初に鋳バリ27dを切断し、
次いでY軸摺動台23が手前側に鋳物27の長さだけ前
進し、しかるのちゲート27aを切断するプログラムが
設定される。そして、反射光式距離測定器14が円板形
砥石11の直径を測定すると、その測定値が制御装置1
5に記憶され、この制御装置15の演算装置によってX
軸方向の送り量が演算される。なお、ゲート27aが円
板形砥石11に接触を開始する点Pは、駆動軸12を通
る水平線よりも下にあるため、上記の演算に際し、上記
の接触開始点Pを通る半径方向線の水平線に対する傾斜
角度θが考慮される。
【0018】演算され、送り量が設定されると、X軸サ
ーボモータ20Mが駆動され、X軸摺動台18が実線の
基準位置から上記の演算により設定された距離だけ右方
に前進し、かつ円板形砥石11が回転して鋳バリ27d
を切断、除去し、鋳物27が鎖線位置に達して停止す
る。次いで、X軸摺動台18が鎖線位置と実線位置の中
間位置まで設定により後退し、更に設定によりY軸サー
ボモータ25Mが駆動され、Y軸摺動台23が紙面手前
側に鋳物27の長さに対応する設定距離だけ前進して停
止する。そして、再びX軸サーボモータ20Mの駆動に
より、X軸摺動台18が右方に設定距離だけ鎖線位置ま
で前進し、その間にゲート27aが切断され、鋳物27
が落下し、シュート29を経て下方の鋳物受け(図示さ
れていない)に投入され、X軸摺動台18は実線位置ま
で後退し、更にY軸摺動台23の後退により、最初の基
準位置に復帰する。
【0019】図2および図3に示す実施例は、測定器3
0に光電スイッチを使用したものであり、詳細は図4お
よび図5に示される。すなわち、円板形砥石11の左上
に小型のギヤードモータ31および固定水平軸32が並
設され、前者に固定した小歯車33と後者に回転自在に
嵌装した大歯車34が噛み合い、この大歯車34の前面
に扇形板35の回転中心が接続される。なお、この扇形
板35の外周部左端には、この外周部と等しい半径で湾
曲する円弧状アーム35aが延長状に突設されている。
そして、この扇形板35および円弧状アーム35aの背
面側にこれらと同じ曲率の円弧形支持板36および外周
に沿って多数のスリット37aを有する円弧状エンコー
ダ37が複数本のスタッド38で接続される。
【0020】そして、上記円弧状アーム35aの先端部
裏面に光電素子39Aが、また上記円弧形支持板36の
端部表面に光源39Bが対向状に固定され、上記の光電
素子39Aおよび光源39Bが光電スイッチ39を構成
し、扇形板35が図4の待機位置から反時計方向に回転
し、光電素子39Aおよび光源39B間の光路を円板形
砥石が過った際に光電素子39Aから信号が前記の制御
装置に向かって出力され、かつ上記のギヤードモータ3
1が停止し、次いで逆転して扇形板35が元の待機位置
に戻される。
【0021】上記扇形板35の回転に伴って円弧状エン
コーダ37が同時に回転するが、この回転の際に外周の
スリット37aの移動個数を計数するためのフォトセン
サ40が上記円弧形エンコーダ37の外周に近接して設
けられ、上記扇形板35が反時計方向に回転を始めてか
ら光電スイッチ39が円板形砥石の外周を検出するまで
の上記スリット37aの移動個数が前記の制御装置15
に送られ、この移動個数すなわち円弧状エンコーダ37
の回転角度に基づいて円板形砥石11の直径が演算さ
れ、記憶される。
【0022】一方、図2、図3に示した鋳物41および
ワーク台50の詳細が図6、図7に示される。この例で
は、6個の鋳物41が左右2列に、かつ左右対称に配列
されて1組を構成する。すなわち、前後方向を向く幹ラ
ンナ42は、後端にスプルー43を、また左右に3本ず
つほぼ直角に分岐する合計6本の枝ランナ44を有し、
各枝ランナ44にゲート45を介して鋳鋼製の鋳物41
が一体に接続され、鋳物41の自由端には鋳バリ41a
が形成されている。
【0023】上記6個の鋳物41およびランナ42、4
4を支持するワーク台50は、前後方向の角棒状の幹部
51と、その後端から左右に分岐する比較的太く長い後
方枝部52と、中間から左右に分岐する比較的細く短い
中間枝部53と、前端付近から左右に分岐する比較的細
く短い前方枝部54とからなり、上記の幹部51、後方
枝部52、中間枝部53および前方枝部54上にそれぞ
れ幹ランナ42、後端の枝ランナ44、中間枝ランナ4
4および前端枝ランナ44が重ねられ、後方枝部52の
左右のストッパ55、55、クランプ56、56および
幹部前端のクランプ56等によって位置決めされて固定
される。
【0024】上記の図2ないし図7に示された実施例で
は、ワーク台50が左方に摺動し、左側の円板形砥石1
1(図2参照)によってワーク台50上の左列3個の鋳
物41(図3参照)が前部のものから順に切落される。
次いで、ワーク台50が右方に摺動し、右側の円板形砥
石11によって右列3個の鋳物41が切落され、しかる
のちワーク台50が最初の位置に戻される。そして、上
記のように左側の円板形砥石11による切断が終了して
ワーク台50が右方に移動する間に、左側円板形砥石1
1の直径が測定され、右側の円板形砥石11による切断
が終了してワーク台50が最初の位置に戻る間に上記右
側円板形砥石11の直径が測定される。すなわち、この
実施例では、3個のゲート45を切断する度に上記直径
の測定が行われる。
【0025】そして、この実施例では、上記ワーク台5
0の摺動速度が随時変速される。図6の左側3個の鋳物
41が切落されて中央の基準位置に戻った状態が図8に
示される。この基準位置では、機台の中心線N上に幹ラ
ンナ42の中心線が位置し、右側前端の鋳物41の前縁
は、円板形砥石11の延長線上に位置する。この状態で
前記のワーク台50が移動を開始し、これに伴って上記
の鋳物41およびランナ42、44等が一体になって移
動する。先ず、鋳物41の右端から若干の距離d(例え
ば、10mm)だけ離れた位置に基準線Mを想定し、この
基準線Mに円板形砥石11の刃先が到達するまでの第1
行程D1では、ワーク台50をX軸方向に400cm/分
の速度で前進させる。
【0026】次いで、基準線Mに達した円板形砥石11
が更に進み、鋳バリ41aを切断して鋳物41の左縁を
通過した所定位置までの第2行程D2(90mm)では、
ワーク台50を速度60cm/分で摺動させる。ワーク台
50が第2行程D2の終端に達すると、その摺動方向を
反対に変更させ、上記基準線Mまでの第3行程D3(距
離90mm)を速度200cm/分で後退させ、この基準線
Mに達したのち、この基準線Mの右方のY軸移動線Lに
至る第4行程D4(距離50mm)を速度400cm/分で
後退させる。続いて、Y軸移動線Lに沿ってゲート45
の切断線45aに至る第5行程D5(距離55mm)を速
度600cm/分で前進させる。
【0027】上記ゲート45の切断線45aの延長上に
円板形砥石11が達すると、ワーク台50を再びX軸方
向に移動させ、円板形砥石11の刃先が前記の基準線M
に達する第6行程D6(距離50mm。ただし、円板形砥
石11の摩耗量に対応する補正値1.1mmを設定により
加え、合計51.1mmとする。)を速度400cm/分で
前進させ、基準線Mに達した後のゲート45を切断する
工程の前半の第7行程D7(距離55mm)を速度40cm
/分で前進させ、切断工程後半の第8行程D8(距離3
0mm)を20cm/分の最も遅い速度で前進させて切断跡
を平滑にする。
【0028】ゲート45の切断工程が終了すると、ワー
ク台50を再び後退させる。この場合、基準線Nまでの
第9行程D9(距離90mm)を速度200cm/分で後退
させ、この基準線NからY軸移動線Lまでの第10行程
D10(距離50mm)を速度400cm/分で後退させ
る。そして、Y軸移動線Lに沿って中間の鋳物41の鋳
バリ41aの切断線に至る第11行程D11(距離55
mm)を速度600cm/分で前進させ、以下、同様の繰返
しにより3個目、すなわち後端の鋳物41のゲート45
を切断した後、ワーク台50が最初の基準位置に戻され
る。
【0029】
【発明の効果】上記のとおり、請求項1に記載された発
明は、円板形砥石と、二方向に摺動可能なワーク台と、
上記円板形砥石の直径を測定するための測定器と、この
測定器が測定した円板形砥石の直径等に基づいてワーク
台の必要送り量を演算し、かつ該送り量を制御すること
ができる制御装置とを備えているので、基準位置のワー
ク台上に鋳造直後の鋳物をランナ等の付いたまま載せて
固定すると、上記円板形砥石の直径が自動的に測定さ
れ、必要な送り量が自動的に演算され、設定されて自動
的にゲートの切断が行われるので、作業に熟練を要しな
くなり、能率が向上すると共に、作業員の危険が解消
し、かつ切断装置を被覆することが可能になって作業場
を汚染する粉塵の発生が減少する。
【0030】また、請求項2に記載された発明は、請求
項1に記載された発明の制御装置がワーク台のY軸方向
送り量を設定により記憶し、該送り量を制御するための
機能を備えているので、1個のスプルー、幹ランナに複
数個の鋳物が並設されている場合に、ワーク台にX軸方
向およびY軸方向の送りを自動的に設定し、上記複数個
の鋳物を1個ずつゲートの部分で自動的に切断、分離す
ることができる。
【0031】また、請求項3に記載された発明は、測定
器に光電スイッチを使用し、この光電スイッチの移動量
から円板形砥石の直径を算出するものであるから、測定
の精度が高く、かつ非接触で測定が可能であり、円板形
砥石の回転による切断時には光電スイッチを火花や粉塵
の飛ばない領域に待機させてその損傷を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の要部の正面図である。
【図2】他の実施例の正面図である。
【図3】図2の一部を省略した平面図である。
【図4】図2の測定器の拡大正面図である。
【図5】図4の一部を破砕した平面図である。
【図6】図3のワーク台の拡大平面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】図3のランナ付き鋳物の拡大平面図である。
【図9】鋳物の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11:円板形砥石、13:安全カバー、13b:窓孔、
14、30:測定器、15:制御装置、18:X軸摺動
台、20:X軸ネジシャフト、20M:X軸サーボモー
タ、23:Y軸摺動台、25:Y軸ネジシャフト、25
M:Y軸サーボモータ、26、50:ワーク台、27、
41:鋳物、27a、45:ゲート、27b、27c、
42、44:ランナ、27d、41a:鋳バリ、28、
56:クランプ、55:ストッパ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳物とランナとを一体に接続するゲート
    を円板形砥石で切断して鋳物からランナを分離するため
    の鋳物のゲート切断装置において、水平方向の駆動軸を
    有する円板形砥石と、該円板形砥石の側方で上記の鋳物
    を載置、固定して上記円板形砥石の軸方向と平行なY軸
    方向およびこれに直角なX軸方向の二方向に摺動するこ
    とが可能なワーク台と、上記円板形砥石の直径を測定す
    るための測定器と、この測定器が測定した円板形砥石の
    直径およびあらかじめ設定された上記ランナ付き鋳物の
    寸法に基づいて上記のゲートを切断するために必要な上
    記ワーク台のX軸方向送り量を演算し、かつ該送り量を
    制御することができる制御装置とを備えた鋳物のゲート
    切断装置。
  2. 【請求項2】 制御装置がワーク台のY軸方向送り量を
    設定により記憶し、該送り量を制御するための機能を備
    えている請求項1に記載の鋳物のゲート切断装置。
  3. 【請求項3】 測定器が、円板形砥石の外周よりも外側
    の所定位置と内側の所定位置との間を該円板形砥石の表
    面と平行な軌道に沿って揺動自在の光電スイッチを有
    し、この光電スイッチが外側の所定位置から内側に移動
    し、円板形砥石の外周を検出するまでの移動量によって
    円板形砥石の直径を演算するものである請求項1または
    2に記載の鋳物のゲート切断装置。
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